JP3455069B2 - パターン検査装置 - Google Patents
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Description
製造に用いるパターン検査装置に係り、特に光の波長よ
りもはるかに短かな線幅を有した微細パターンを有した
X線マスク、電子ビームマスクあるいは半導体ウェハ等
のパターン検査装置に関する。
グラフィープロセスにおいては今後波長1ナノメータ程
度の軟X線あるいは電子ビームを用いるものになるとさ
れている。X線を用いるリソグラフィーで用いるX線マ
スクの代表的な構造を図6に示す。図6において厚さ
0.4μm程度のX線の吸収体3がメンブレン2上に形
成されている。メンブレン2はシリコン・ウェハ1上に
厚さ1〜2μmで成膜されており、さらにシリコン・ウ
ェハ1は固定枠4に接着されいる。通常X線マスク上の
パターンの欠陥は図7に示す様な方法で検査される。微
細な電子ビームプローブを形成する手段5で発生する微
細な電子ビーム6を点ビームとしてX線マスク11の表
面に照射し、表面より放出される二次電子12を二次電
子検出器8で検出し、得られた二次電子放出分布を予め
与えられているマスクデータ10と比較手段9において
比較することでパターンの欠陥の位置を検出する。或い
は二次電子の代わりにマスクを透過した電子を検出して
透過電子分布を用いて検出することもできる。しかしな
がら、この方式には次の様な問題があった。即ち、検出
すべきX線マスクのパターン寸法の微細化に伴いプロー
ブ径もパターンの最小寸法程度に微細化する必要が生
じ、従って、必要な面積を検査するのに必要な時間が増
大するという問題である。例えば、数十nm程度のパタ
ーン寸法を有した1枚のマスクの検査にかかる時間は十
時間の程度に達する。マスクパターンの微細化と共にプ
ローブビームを更に絞った場合には電流密度や検出感度
が等しいとして、単純にはプローブ径の二乗分の一に反
比例して急激に検査時間が長くなる。X線マスクのパタ
ーンの最小寸法は数十nmからナノメータ・レベルに近
ずきつつある。一方、パターン寸法の微細化とは逆に半
導体チップや半導体ウェハの径は大きくなり、マスクは
大口径化の傾向を有している。したがってパターン寸法
の微細化に供ない、検査時間は急激に増大することとな
る。電子ビームリソグラフィーをマスクを用いて行う場
合も同様である。これに対して先に発明者らは有限の大
きさを持つビームをマスクに照射し透過した電子ビーム
を電子光学的に拡大してマスクの拡大像を得る方式を提
案した(特願平9−795号)。しかしながら、この方
式は電子ビームに対してほぼ透明なマスクにしか適用で
きず、電子ビームに対して透明でない厚いマスクや半導
体チップには適用できないという限界があった。
れまでに提案された点ビームを用いた電子ビームプロー
ブによるパターン検査装置では数十nm以下の微細パタ
ーンの検査に要する時間が長くなるという問題があっ
た。この問題はパターン寸法が小さくなるにつれ顕著と
なるので、将来的にはパターン検査に数日ないし数カ月
以上必要となることが予想される。
は電子ビームに対して透明な薄い検査対象にしか適用で
きないという問題があった。
顕微鏡では測定の困難な微細パターン、すなわち光の波
長程度よりもはるかに短かくナノメータオーダに至る微
細な線幅のパターンを有した検査対象を短時間で検査で
きるパターン検査装置を提供することを目的とする。
いたパターンの検査装置であって、このエネルギービー
ムに対して不透明となる厚い検査対象であっても高速に
検査できるパターン検査装置を提供することである。
め、この発明は、エネルギービームを検査対象のパター
ンの最小寸法に比して十分大きな径を有した面ビームと
して、有限の大きさに成形して検査対象に照射し、この
際、検査対象表面より放出される二次電子あるいは反射
電子を用いたパターン検査装置に係る。この二次電子又
は反射電子を用いて検査対象の拡大像を得、その拡大像
を検出してそれをあらかじめ準備されたデータと比較す
る。
置は、エネルギービーム源と、発生したエネルギービー
ムを検査対象のパターンの最小寸法に比して大きな幅を
有した矩形ビームに成形し、この矩形ビームをその大き
な幅で一定方向に走査し、エネルギービームを検査対象
に照射する手段と、検査対象の保持手段と、エネルギー
ビーム照射時に検査対象から放出される電子を用いて検
査対象の拡大像を得る手段と、その拡大像の2次元分布
を検出する2次元検出手段手段と、この検出された拡大
像をあらかじめ準備されたデータと比較して検査対象を
検査する手段とを有することを特徴とする。所定の大き
さの面ビームとしては、幅が0.5〜3μmの矩形断面
形状を有した面ビームが好ましい。
は厚い検査対象に対しても一定の広い面積でエネルギー
ビームを照射し、パターンの形状を一度に取り込むこと
が可能となり、サブ・クォーターミクロン程度以下の微
細パターンを有した検査対象の欠陥検査を高速度で行う
ことが可能となる。すなわちパターン寸法がナノメータ
・オーダーにまで微細化しても、面ビーム径は0.5〜
3μm程度の寸法で一定であるので、検査時間が極度に
長くなることはない。
荷電粒子ビーム(イオンビーム)、X線または光ビーム
のいずれを用いてもよい。
にこれらのエネルギービームを検査対象面上を一定の幅
を有した面ビームとして走査することが好ましい。ある
いは検査対象を検査するときにエネルギービームを走査
する方向とほぼ垂直な方向に検査対象を移動させること
が好ましい。このためには検査対象の保持手段を所定の
駆動部に搭載すればよい。駆動部としてはスクリューガ
イドネジをステップモータで駆動する方式のものや電磁
的に駆動するマニュピレータを用いればよい。
対象から放出された電子を電子光学的に拡大するもので
あることが好ましい。
ーとなれば電子光学的拡大では限界があるので、検査対
象面の拡大像を得る手段は検査対象から放出された電子
を用いて電子光学的に拡大した像をさらに光学的に拡大
することが、さらに望ましい。
た電子を加速する手段が設けられていることが好まし
い。
ク、電子ビームマスク等のリソグラフィー用のマスク
や、これらのマスクを用いてパターンを形成された半導
体ウェハあるいは種々の電子装置等のうちのいずれでも
よい。
施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
に係るパターン検査装置の概略を示す模式的な構成図で
ある。本発明の第1の実施の形態に係るパターン検査装
置はエネルギービーム源15と、発生したエネルギービ
ームを有限の大きさで検査対象11に照射する手段(2
2、18、28、20、21)と、検査対象の保持手段
35と、エネルギービーム16を検査対象11に照射し
た時に検査対象11から放出される電子17を用いて検
査対象11の拡大像を得る手段(20、28、42、2
3、29、32、25、24)と、その拡大像を検出す
る手段27と、検出された拡大像を用いて検査対象11
を検査する手段(9、10)とを有している。
電子源15から放出された電子ビーム16はコンデンサ
レンズ22によって成形アパーチャ18上に集光され
る。成形アパーチャ18を透過することによりエネルギ
ービームは矩形断面形状あるいは線状に成形される。こ
のビームの軌道を電磁プリズム28を通して検査対象1
1の方向に向ける。さらに対物レンズ20によって成形
ビームを検査対象11上に検査対象のパターンの最小寸
法より十分大きな面で結像する。以下の説明では検査対
象としてX線マスクを用いた場合で説明する。X線マス
ク11の構造は図6に示したものでよい。電子ビームの
エネルギーは例えば50keV程度であるとする。X線
マスク11で発生した反射電子17は対物レンズ20に
よって集光され、電磁プリズム28によって軌道が曲げ
られる。ここで、電磁プリズム28の出口にアパーチャ
23を設けることにより、エネルギー分布が所定の値よ
りも大きく外れたものや、マスク面で放出角度が大きい
ものは除去される。アパーチャ23を通過した電子はレ
ンズ29によって拡大されて光電面25上に結像され
る。ここで、クロスオーバーにアパーチャ32を設け、
散乱角度の大きい電子を除くこともできる。光電面25
上の像を直接観察してもよい。光電面25には1000
倍程度に拡大された像が得られる。さらに高倍率が必要
なときは、電子的に10000倍程度以上に拡大するこ
とも可能であるが装置が複雑化し高価となる。したがっ
てさらに高倍率が必要なときは、図1に示すように光電
面25で得られた像を更に光学レンズ24を用いて光学
的に拡大して検出器27によって検出する方法の方が好
ましい。検出器27によって得られた像の情報はコンピ
ュータ9によって、記憶手段10に貯えられているマス
クパターンデータと比較される。検出器27としては例
えばマイクロチャンネルプレートと組み合わせた1次元
或いは2次元のCCD検出器等を用いればよい。1次元
のCCD検出器(CCDリニアセンサ)或いは2次元の
CCD検出器(CCDエリアセンサ)を用いれば像の1
次元或いは2次元分布をそれぞれ得ることができる。こ
れによってX線マスク上のパターンの欠陥が検出され
る。図2は図1の対物レンズ20と偏向器21を示す模
式図である。図2(a)は平面図で、図2(b)は図2
(a)のA−A方向に沿った断面図である。電子ビーム
はこの偏向器21によってマスク上を図3に示すように
一定の方向41に走査される。マスク上で電子ビーム6
5は幅W、高さHの矩形形状として走査される。幅Wは
0.5〜3μm、好ましくは2〜3μm程度とすればよ
い。一方でマスク11はマスクの保持手段(マスク・ス
テージ)35をスクリューガイドネジ等の所定の駆動手
段に搭載して駆動することにより電子ビーム走査方向4
1と垂直な方向40に連続移動される。偏向器21によ
る反射電子の軌道のずれは偏向器42によって補正され
る。もちろんマスク11を電子ビーム走査と同時に連続
移動させるのではなく、第2の偏向器を追加して電子ビ
ームをX−Y走査する手法も可能である。つまり電子ビ
ーム走査時にはマスク・ステージ35を停止させ、第1
の偏向器によってビームを一定方向41に走査すると同
時に、第2の偏向器によってこの走査方向41に対し垂
直方向40にビームを移動するようにしてもよい。すな
わち第1および第2の偏向器を用いて一定面積をX−Y
走査し、一定面積の走査終了後にマスク11を一定量だ
け移動させるいわゆるステップアンドリピート方式をと
ることもできる。いずれの走査方法を用いるにしても、
たとえばW=2μmとすれば、従来の点ビームの走査に
おいてビーム径を20nmとした場合と比較すれば10
0倍高速度にビーム走査できることがわかる。点ビーム
径が2nmならば、本発明は1000倍の高速度の検査
が可能となる。
ることもできる。この場合にはマスク面での電子のエネ
ルギーが非常に小さい為に、マスク面に電場を印加する
ことが有効である。図1においてはマスク・ステージ3
5に所定の電圧源33を接続し、マスク・ステージ35
を負にバイアスすると同時に接地電位(GNP)にバイ
アスした加速電極39により検査対象(マスク)11か
ら放出された二次電子を加速する手段が設けられてい
る。例えば入射電子のエネルギーを発生時に80keV
とし、マスク11の電位を電圧源33により−30kV
として、二次電子を30keVだけ加速することもでき
る。
子ビームを用いる場合について説明したが、エネルギー
ビームとしてはX線を用いてもよい。あるいは紫外線な
どの光ビームを用いる場合も考えられる。図4はエネル
ギービーム源43として紫外線を用いた本発明の第2の
実施の形態に係るパターン検査装置を示している。本発
明の第2の実施の形態に係るパターン検査装置はエネル
ギービーム源43と、発生したエネルギービーム(光ビ
ーム)を有限の大きさで検査対象11に照射する手段
(36、37、38)と、検査対象の保持手段35と、
エネルギービームを検査対象11に照射した時に検査対
象11から放出される電子17を用いて検査対象11の
拡大像を得る手段(20、28、42、23、29、3
2、25、24)と、その拡大像を検出する手段27
と、検出された拡大像を用いて検査対象11を検査する
手段(9、10)とを有している。
源43としてはArF(193nm),KrF(249
nm),XeCl(308nm),XeF(350n
m)等のエキシマレーザ光、あるいはArレーザの紫外
波長や、2逓倍光(SHG)等を用いれば良い。あるい
は高圧水銀(Hg)ランプや水銀・キセノン(Hg−X
e)ランプを用いてもよい。光源43より発せられた光
ビームは成形アパーチャ36に照射され、一様性の高い
部分を取り出される。その後、レンズ37、ビーム走査
ミラー38を介して検査対象11上に成形アパーチャ像
を結像するように集光される。発生した電子は電極39
と検査対象11との間の電場によって加速され、レンズ
20と29によって光電面25上に結像される。より高
倍率が必要なときは光電面25で得られた像を図1の第
1の実施の形態と同じく光学的に拡大して検出する。レ
ンズの代わりに凹面鏡を用いることもできる。レンズと
してフレネルゾーンプレートを使用することもできる。
実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす
論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解す
べきではない。この開示から当業者には様々な代替実施
の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。第1お
よび第2の実施の形態においては電磁プリズムとしてビ
ームを一方向にのみ偏向するものを示したが、例えば図
5に示す様に多段にして対称性を良くし、収差を改善す
ることもできる。また、電子光学系や光学系としてレン
ズを一段用いるものを示したがこれは多段にすることも
システムの最適化の上で当然考えられる。また第1およ
び第2の実施の形態において検査対象として半導体チッ
プを用い、半導体チップからの2次電子や反射電子によ
る像を拡大してもよい。
ない様々な実施の形態等を包含するということを理解す
べきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な
特許請求の範囲記載の発明特定事項によってのみ限定さ
れるものである。
よれば、光の波長程度以下からナノメータレベルに至る
微細なパターンをパターンの最小寸法よりも十分大きな
幅で走査するので、パターンの検査を高速で行うことが
可能となる。
を用いているので、検査対象が2〜3μm以上の厚さを
有している場合であっても高速に検査できる。
装置を示す概略図である。
の方向を示す図である。
装置を示す概略図である。
図である。
構成を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 エネルギービーム源と、 発生したエネルギービームを検査対象のパターンの最小
寸法に比して大きな幅を有した矩形ビームに成形し、該
矩形ビームを前記幅で一定方向に走査し、前記エネルギ
ービームを検査対象に照射する手段と、 検査対象の保持手段と、 エネルギービーム照射時に検査対象から放出される電子
を用いて検査対象の拡大像を得る手段と、 その拡大像の2次元分布を検出する2次元検出手段と、 該検出された拡大像をあらかじめ準備されたデータと比
較して前記検査対象を検査する手段とを有することを特
徴とするパターン検査装置。 - 【請求項2】 前記矩形ビームの幅は0.5〜3μmで
あることを特徴とする請求項1記載のパターン検査装
置。 - 【請求項3】 前記検査対象の保持手段は、エネルギー
ビームを走査する方向とほぼ垂直な方向に前記検査対象
を移動させる駆動部に塔載されていることを特徴とする
請求項1記載のパターン検査装置。 - 【請求項4】 前記検査対象面の拡大像を得る手段は検
査対象から放出された電子を電子光学的に拡大するもの
であることを特徴とする請求項1記載のパターン検査装
置。 - 【請求項5】 前記検査対象面の拡大像を得る手段は前
記電子光学的に拡大した像をさらに光学的に拡大するも
のであることを特徴とする請求項4記載のパターン検査
装置。 - 【請求項6】 検査対象から放出された電子を加速する
手段がさらに設けられていることを特徴とする請求項1
記載のパターン検査装置。 - 【請求項7】 前記照射する手段は、コンデンサレンズ
と成形アパーチャとにより、前記エネルギービームを前
記矩形ビームに成形することを特徴とする請 求項1〜6
のいずれか1項に記載のパターン検査装置。 - 【請求項8】 前記パターンの最小寸法は、数十nm〜
ナノメータ・オーダーであることを特徴とする請求項1
〜7のいずれか1項に記載のパターン検査装置。
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JPH1137957A JPH1137957A (ja) | 1999-02-12 |
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- 1997-07-23 JP JP19731397A patent/JP3455069B2/ja not_active Expired - Fee Related
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