JP3454487B2 - 乳由来カルシウム含有組成物及びその製造方法 - Google Patents

乳由来カルシウム含有組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳由来カルシウム含有
組成物、乳由来カルシウム剤、その製造方法並びにそれ
らを含有する食品、飼料及び医薬に関する。本発明の乳
由来カルシウム含有組成物は、乳中に高い割合で含まれ
るカゼイン結合性カルシウム及び/またはコロイド状カ
ルシウムを焼成して得られるカルシウムを主成分とする
無機塩類からなる組成物であり、生体利用性が高い。
【0002】
【従来の技術】日本人のカルシウム摂取量は、長年にわ
たり栄養所要量を下回っているのが現状である。しか
し、日本人の平均的な食習慣では、十分な量のカルシウ
ムを摂取することは困難であり、摂取できるような献立
を毎日継続することためには相当の努力を要する。その
ため、カルシウム吸収性の良いカルシウム剤の摂取が望
まれている。一方、乳のカルシウムは吸収性が良いこと
が報告されている。乳のカルシウムの形態としては、カ
ゼイン結合性カルシウム、コロイド状カルシウム及び可
溶性カルシウムの3つの形態がある。カゼイン結合性カ
ルシウムは、カゼインミセルに結合しているカルシウム
であり、コロイド状カルシウムは、カゼインミセルにカ
ルシウムアパタイトの形で組み込まれている形態のもの
である。また、可溶性カルシウムの1/3はイオン状で
あるが、残りはクエン酸カルシウムの形態である。乳の
カルシウムの形態別吸収性については、可溶性カルシウ
ムの吸収性は優れているが、それ以上に、カゼイン結合
性カルシウム及びコロイド状カルシウムの吸収性が優れ
ていることが報告されている(Nutr.Rep.Int.,21,6738
(1980))。そして、乳に含まれるカルシウムの約60〜
70%は、カゼイン結合性及びコロイド状カルシウムの
形態である。
【0003】従来、乳のミネラルを得るための技術とし
ては、酸性条件下でカゼインを沈澱させて得られるホエ
ー、またはレンネット等によりカゼイン沈澱させて得ら
れるホエーを利用して製造してきた。即ち、従来の乳か
らミネラルを得る方法は、乳のカゼイン画分に存在する
カゼイン結合性カルシウムやコロイド状カルシウムの形
態を無視した抽出や結晶化を行なってきたが、これら
は、焼成したものではなく、ホエータンパク質や乳糖を
含んでおり、カルシウム供給の目的には必ずしも望まし
いものでない。そこで、本発明者らは、先に、カゼイン
に結合したカルシウムを選択的に集めたカルシウム剤と
その製造法について、特許出願を行っている(特開平6
−125740号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の課題を解決し、乳カゼイン画分に存在する
カゼイン結合性カルシウム及び/またはコロイド状カル
シウムを含有する乳由来カルシウム含有組成物を製造す
る方法と、その方法により製造される吸収性に優れた乳
由来カルシウム含有組成物を提供することを目的とす
る。本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、乳カゼイン画
分のカゼイン結合性カルシウム及び/またはコロイド状
カルシウムを含有する乳由来調製物を焼成することによ
り、高効率に吸収性に優れた乳由来カルシウム含有組成
物を製造することができることを見出し、本発明を完成
させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、乳の
カゼインから分離した乳カゼイン結合性カルシウム及び
/またはコロイド状カルシウムを焼成して得られるカル
シウムを主成分とする無機塩類からなる乳由来カルシウ
ム含有組成物からなる。本発明はまた、乳カゼイン結合
性カルシウム及び/またはコロイド状カルシウムを含有
するカゼイン画分を焼成して得られる乳由来カルシウム
剤からなる。本発明はまた、乳カゼインから、カゼイン
結合性カルシウム及び/またはコロイド状カルシウムを
分離回収し、次いでそれを焼成することを特徴とする乳
由来カルシウム含有組成物の製造方法からなる。本発明
はまた、前記乳由来カルシウム含有組成物を含有するこ
とを特徴とする食品、飼料または骨粗鬆症及び各種骨疾
患の予防または治療のための医薬からなる。本発明はま
た、前記乳由来カルシウム剤を有効成分として含有する
ことを特徴とする骨粗鬆症及び各種骨疾患の予防または
治療のための医薬からなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、本発明を詳しく説
明する。本発明において原料として使用される乳として
は、牛乳、人乳、山羊乳、水牛乳、羊乳等の哺乳動物の
乳及びそれを脱脂して得られる脱脂乳等を挙げることが
できる。本発明の乳由来カルシウム含有組成物の製造に
おいては、乳のカゼイン画分を得るか、または、乳のカ
ゼインからカゼイン結合性カルシウム及び/またはコロ
イド状カルシウムを分離させ、乳由来調製物を得ればよ
い。乳のカゼイン画分を得る方法は、特に限定されず、
例えば、pH5.5以上でレンネット処理することにより
得ることができる。また、カゼインを得る操作により、
乳糖やホエータンパク質等を容易に除くことも可能であ
る。また、カゼインから、カゼイン結合性カルシウムと
コロイド状カルシウムを分離する方法は特に限定されな
いが、例えば、これに、塩酸等の無機酸や酢酸、乳酸、
クエン酸等の有機酸を徐々に添加していき、pHが5.4
以下になるとカゼインに結合していたカゼイン結合性カ
ルシウムの結合が切断され始め、pHが4.8になると完
全にカゼインから分離する。また、この過程で、pH約
5.2になるとコロイド状カルシウムが分離する。従っ
て、コロイド状カルシウムを得るためには、pH約5.2
で回収処理をすればよく、また、カゼイン結合性カルシ
ウムとコロイド状カルシウムの両者を得るためには、pH
約4.7〜4.5で回収処理をすればよい。尚、カゼイン
は不溶性のまま存在するため、上清画分を集めることに
より、容易にカゼイン結合性カルシウム及び/またはコ
ロイド状カルシウムを回収することができる。
【0007】次に、このようにして得られたカゼイン結
合性カルシウム及び/またはコロイド状カルシウムを含
有する乳由来調製物を焼成するが、焼成は、回収された
これらを、噴霧乾燥等の手段により乾燥させた後、45
0℃以上の温度で加熱することにより行うことができ
る。このようにして本発明の乳由来カルシウム含有組成
物が得られるが、本発明の乳由来カルシウム含有組成物
は、下記実施例1において示されるように、カルシウム
を主成分としており、その他、リン、マグネシウム、カ
リウム、ナトリウム、鉄、亜鉛等の無機質の塩類からな
る。本発明は、この組成物中に含まれるカルシウムのみ
を単独で含有する乳由来カルシウム剤をも包含する。
【0008】本発明の乳由来カルシウム含有組成物は、
食品、飼料及び医薬に含有させることができる。食品の
例としては、各種飲料;チーズ、ヨーグルト等の乳製
品;ゼリー、クッキー、ビスケット等の菓子;パン;蕎
麦、うどん、スパゲッティ等の麺類;スープ;ソーセー
ジ、ハム等の肉加工品が挙げられる。これらの食品にお
いて、本発明の乳由来カルシウム含有組成物以外の原料
としては、通常用いられるものを用いることができる。
本発明の乳由来カルシウム含有組成物は、原料中に分
散、混合または溶解して用いることができる。また、本
発明の乳由来カルシウム含有組成物の含量は、特に制限
する必要はないが、通常、食品中に、0.1〜10重量
%含まれることが好ましい。本発明の乳由来カルシウム
含有組成物を含有する食品は、機能性食品または健康食
品として利用することができる。
【0009】さらに、飼料としては、犬、猫、小鳥等の
ペットフードの他、馬、牛、豚等の家畜や鶏、キジ等の
家禽類の飼料が挙げられる。これらの飼料において、本
発明の乳由来カルシウム含有組成物以外の原料として
は、通常使用されるものを用いることができる。本発明
の乳由来カルシウム含有組成物の含量は、特に制限する
必要はないが、通常、飼料の中に、0.1〜2重量%含
まれることが好ましい。本発明の乳由来カルシウム含有
組成物を含有する飼料は、動物等の各種骨疾患の治療及
び予防の他、健康状態の改善のために有用である。
【0010】また、医薬としては、単独でまたは賦形剤
や添加剤等とともに、錠剤(タブレット)、顆粒剤、粉
剤、丸剤、分散剤、懸濁剤等の種々の経口投与可能な剤
形とすることができる。本発明の乳由来カルシウム含有
組成物または乳由来カルシウム剤は、骨粗鬆症、各種骨
疾患等の治療薬または予防剤として使用されることがで
きる。また、本発明の乳由来カルシウム含有組成物また
は乳由来カルシウム剤の投与量は、患者の症状、年齢、
体重、性別等により決定されるが、一般的には、成人で
1日当たり1〜50mg/kgを、1日一回または数回に分
けて投与することが好ましい。
【0011】
【実施例】以下、実施例及び試験例により本発明をさら
に詳しく説明する。 実施例1 (乳由来カルシウム含有組成物の製造法)生乳20L
を、5,000×gで10分間遠心して脱脂し、脱脂乳9.5L
を得た。これに、子牛レンネットを0.03%になるよ
うに添加し、30℃で1時間放置してカゼインを凝固さ
せた。このカゼインを5,000×gで10分間遠心して集め
た。このカゼインを2回蒸留水で懸濁して遠心すること
により洗浄した後、その10%を、カルシウムを含むカ
ゼインとして凍結乾燥した。また、洗浄により得られた
カゼインを45%ずつ分け、蒸留水1,000mlで懸濁
した後、一方をpH5.2に、他方をpH4.6に調整した。
10分間撹拌した後、5,000×gで10分間遠心して、カ
ゼインを沈澱画分に集め、コロイド状カルシウムとカゼ
イン結合性カルシウムを選択的に上清に集め、ロータリ
ーエバポレーターで減圧濃縮後、凍結乾燥した。次い
で、電気炉の中で550℃において焼成して、乳由来カ
ルシウム含有組成物を得た。pH5.2に調整して得られ
た収量は12.2g(A)であり、pH4.6に調整して得
られた収量(B)は16.3gであった。それぞれの成
分を分析した結果を下記表1及び2に示す。表1に示し
た通り、得られた乳由来カルシウム含有組成物(A)及
び(B)は、いずれもカルシウムを主成分とする無機塩
類であった。また、乳由来カルシウム含有組成物(A)
及び(B)のタンパク質、脂質、糖類及び繊維を測定し
た結果、表2の通り、全く検出されなかった。
【0012】
【表1】 乳由来カルシウム含有組成物(A)及び(B)の成分(重量%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− A B −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 水分 6.35 5.02 カルシウム 47.74 51.04 リン 19.00 21.04 マグネシウム 2.56 2.05 カリウム 0.34 1.06 ナトリウム 1.52 1.04 鉄 (mg %) 4.1 5.19 亜鉛 (mg %) 3.0 2.13 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0013】
【表2】 乳由来カルシウム含有組成物(A)及び(B)の成分(重量%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− A B −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− タンパク質 0.00 0.00 脂質 0.00 0.00 繊維 0.00 0.00 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0014】試験例1 (ラットへの経口投与による吸収実験)カルシウム吸収
試験を、10週齢のSD系雄ラットを用いて行った。1
群6匹として、実施例1で得られた乳由来カルシウム含
有組成物(A)及び(B)、特開平6−125740号
公報の実施例2により得られた焼成しない乳由来のカル
シウム剤、乳清由来カルシウム(Whey Ca)並びにリン
酸第2カルシウムについて、下記のようにしてカルシウ
ム吸収実験を行った。上記各試料をカルシウム含量で1
0mg/ ml含む各飼料を、24時間絶食したラットにゾン
デで経口投与した。この際、リン及びマグネシウムは同
じ組成になるようにし、タンパク質および糖について
も、それぞれ精製カゼイン及び乳糖により組成を同じに
した。4時間後、胃と腸を摘出してそれぞれをそのまま
灰化した。消化吸収量は、投与カルシウム量から胃と腸
の残存カルシウム量を差し引くことにより行った。その
結果、実施例1の乳由来カルシウム含有組成物(A)及
び(B)は、特開平6−125740号公報による焼成
しない乳由来カルシウム剤、乳清由来カルシウム(Whey
Ca)及びリン酸第2カルシウムに比べて、下記表3及
び図1に示すように、統計的に検定したところ、危険率
5%で、他のいずれのカルシウムとも有意に差があるこ
とを認め(n=6)、非常に高い吸収性を示した。従っ
て、実施例1のコロイド状カルシウム及びカゼイン結合
性カルシウムは生体利用性が高いと考えられる。
【0015】
【表3】 カルシウム吸収量 カルシウム含有試料 カルシウム吸収量(重量%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 乳由来カルシウム含有組成物(A) 2.51±0.16 乳由来カルシウム含有組成物(B) 2.54±0.23 焼成しない乳由来カルシウム剤 2.21±0.15 (特開平6−125740号) 乳清由来カルシウム(Whey Ca) 1.85±0.21 リン酸第2カルシウム 1.45±0.35 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0016】実施例2 (果汁の製造)下記配合比によりリンゴ果汁飲料を製造
した。 乳由来カルシウム含有組成物(A)を除く上記材料を混
合してリンゴ果汁を調製した。これに実施例1で得られ
た乳由来カルシウム含有組成物(A)を加えて100℃
で30分間殺菌し、カルシウムが強化されたリンゴ果汁
飲料を得た。得られたリンゴ果汁は、風味、舌触りの点
で、カルシウム剤無添加の果汁飲料及び従来のカルシウ
ム剤を添加した果汁飲料と比較しても遜色のないもので
あった。
【0017】実施例3 (ゼリーの製造法)下記の配合比により通常の製造方法
を用いてゼリーを製造した。 40℃の水58.4重量%に果汁20重量%、グラニュ
ー糖15.0重量%、水飴5.0重量%、寒天粉末1.0
重量%、実施例1で得られた乳由来カルシウム含有組成
物(B)0.5重量%及び香料0.1重量%を混合してミ
ックスとした。このミックスを130℃で2秒間殺菌し
た後、充填機により容器に充填し、さらに冷蔵庫で10
℃まで冷却してゼリーを得た。得られたゼリーの風味、
組織及び味は、カルシウム剤無添加のゼリー及び従来の
カルシウム剤を添加したゼリーと比較しても遜色のない
ものであった。
【0018】実施例4 (粉乳の製造)実施例1で得られた乳由来カルシウム含
有組成物(A)125gを60℃の温水2kgに溶解し、
生乳25kgに添加して攪拌した。これを120℃で2秒
間殺菌し、濃縮機で濃縮した後、噴霧乾燥してカルシウ
ム強化粉乳3kgを得た。さらに、この粉乳を流動層造粒
機で粒径を200〜350μmに造粒した。
【0019】実施例5 (チーズの製造)チェダーチーズ34kg及びゴーダチー
ズ200kgを粉砕し混合したものを、溶融塩(ポリリン
酸ナトリウム80%とジリン酸ナトリウム20%からな
る混合溶融塩)1.1kg及び実施例1で得られた乳由来
カルシウム含有組成物(B)1.1kgを添加し、ステフ
ァンカッター(750rpm)中で85〜90℃まで加熱
・溶融した後、充填して冷却した。得られたカルシウム
強化プロセスチーズは風味、組織、味共に、カルシウム
剤無添加のチーズ及び従来のカルシウム剤を添加したチ
ーズと比べて遜色のないものであった。
【0020】実施例6 (タブレットの製造)実施例1で得られた乳由来カルシ
ウム含有組成物(A)220g、コーンスターチ163
g、結晶セルロース10g及びカルボキシメチルセルロ
ースカルシウム6.8gをニーダーで混合し、その後水
50mlを噴霧滴下しながら混練した。その混練物を20
メッシュのスクリーンをセットした単軸オシレーターで
造粒し、流動層乾燥機で乾燥させた。その乾燥製品をフ
ラッシュミルで粉砕・整粒して打錠用粉体を得た。それ
に滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステル8gをV型混合機
で混合し、直径11mmの杵をセットした打錠機で打錠
し、平均重量0.35gのタブレットを得た。このタブ
レットの成分組成は、乳由来カルシウム含有組成物55
重量%、コーンスターチ40.8重量%、結晶セルロー
ス2.5重量%、カルボキシメチルセルロース1.7重量
%であった。
【0021】実施例7 (犬飼育用飼料(ドッグフード)の製造)
【0022】ミネラル混合物 CaCO3 3.0g KH2PO4 2.0g NaH2PO4 1.5g MgO 0.5g MnCO3 40.0mg FeC6H5O7 30.0mg 70%ZnO 10.0mg 55%CaCO3 4.5mg KIO3 0.65mg Na2SeO3・5H2O 0.05mg CrK(SO4)・12H2O 5.0mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ショ糖を加えて9gとした。
【0023】ビタミン混合物 ビタミンA 1500IU ビタミンD3 300IU ビタミンE 6.8mg ビタミンB1 0.9mg ビタミンB2 0.4mg ビタミンB6 0.5mg ビタミンB12 3.4mg ビタミンC 50.0mg パントテン酸 4.0mg 葉酸 0.2mg コリン 200.0mg ビオチン 24.4μg イノシトール 50.0mg ナイアシン 10.5mg −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ショ糖を加えて2gとした。
【0024】上記犬飼育用基礎飼料100gに上記のミ
ネラル混合物とビタミン混合物を加えて、通常の方法に
より犬飼育用飼料を製造した。
【0025】
【発明の効果】本発明の乳由来カルシウム含有組成物及
び乳由来カルシウム剤は、カルシウム含量が高く、カル
シウムの吸収性に優れ、生体利用性が高く、しかも、乳
糖やホエータンパク質等を含まないため、利用が容易で
ある。また、本発明の乳由来カルシウム含有組成物及び
乳由来カルシウム剤は、タンパク質や糖質等の無機塩類
以外の成分を含まないので、これらのタンパク質や糖質
等に起因するアレルギーの心配がないという利点があ
る。また、本発明の製造方法によれば、高効率に低コス
トで本発明の乳由来カルシウム含有組成物を製造するこ
とができる。さらに、本発明の乳由来カルシウム含有組
成物を含有する食品、飼料及び医薬並びに本発明の乳由
来カルシウム剤を含有する医薬は、ヒトや動物のカルシ
ウムの補給のために有用である。従って、本発明の食品
は、機能性食品及び健康食品として、本発明の医薬は、
各種骨粗鬆症や骨疾患の治療剤及び予防剤として、本発
明の飼料は、動物の健康状態の改善、各種骨疾患の治療
及び予防のために極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】乳清由来カルシウム(Whay Ca)、リン酸第2
カルシウム(CaHPO4)、焼成しない乳由来カルシウム剤
(特開平6−125740号)並びに本発明の乳由来カ
ルシウム含有組成物(A)及び(B)のカルシウム吸収
量を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 19/08 A61P 19/08 19/10 19/10 (56)参考文献 特開 平6−125740(JP,A) 特開 平5−339160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 9/14 A23K 1/175 A23L 1/304 A61K 33/06 A61K 35/20

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳のカゼインから分離した乳カゼイン結
    合性カルシウム及び/またはコロイド状カルシウムを
    成して得られるカルシウムを主成分とする無機塩類から
    なる乳由来カルシウム含有組成物。
  2. 【請求項2】 乳カゼイン結合性カルシウム及び/また
    はコロイド状カルシウムを含有するカゼイン画分を焼成
    して得られる乳由来カルシウム剤。
  3. 【請求項3】 乳カゼインから、カゼイン結合性カルシ
    ウム及び/またはコロイド状カルシウムを分離回収し、
    次いでそれを焼成することを特徴とする乳由来カルシウ
    ム含有組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の乳由来カルシウム含有組
    成物を含有することを特徴とする食品。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の乳由来カルシウム含有組
    成物を含有することを特徴とする飼料。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の乳由来カルシウム含有組
    成物を有効成分として含有することを特徴とする骨粗鬆
    症及び各種骨疾患の予防または治療のための医薬。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の乳由来カルシウム剤を有
    効成分として含有することを特徴とする骨粗鬆症及び各
    種骨疾患の予防または治療のための医薬。
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