JP3453718B2 - 電流の遮断装置 - Google Patents

電流の遮断装置

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JP3453718B2
JP3453718B2 JP14424797A JP14424797A JP3453718B2 JP 3453718 B2 JP3453718 B2 JP 3453718B2 JP 14424797 A JP14424797 A JP 14424797A JP 14424797 A JP14424797 A JP 14424797A JP 3453718 B2 JP3453718 B2 JP 3453718B2
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潤一 西澤
一石 出崎
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伸児 小武海
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財団法人半導体研究振興会
株式会社電研
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、過電流の流れ込
みを防止する電気回路に利用し、様々な装置に過大な電
流が流れて、それらの装置を破壊するのを防止するため
の電流の遮断装置に係り、特に電源側の過電流による破
壊、ブレーカ遮断、ヒューズの切断などを防止するのに
適した電流の遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】新しく開発した装置の試験などでは、そ
の装置の動作に欠陥がある場合その装置に多大な電流が
流れ込むことがあり、その装置の破壊や電源の破壊など
が起こることがあった。このため、装置や電源を保護す
るためには、それらの間に過電流になった場合に装置に
流れ込む電流を遮断する装置が必要不可欠であった。従
来は、電源から負荷となる装置に流れ込む電流が過電流
となったとき、電源とその負荷となる装置との間にヒュ
ーズ、ブレーカ、サーキットプロテクタ等を用いること
で電流を遮断していた。
【0003】このような従来の電流の遮断装置の一例を
図10に示す。図10を参照すると、従来の電流の遮断
装置は、電源部1と、電源部内部の直流電源4と、電流
の遮断装置2と、電流の遮断装置内部のヒューズ22
と、負荷となる装置3と、負荷となる装置内部のコンデ
ンサ成分12とインダクタンス成分13と抵抗成分14
と、を備えている。負荷となる装置3には、例えば分析
装置や測定装置などの計測機器、各種試験装置、記録計
などが対応する。図10において、負荷となる装置3に
過大な電流が流れ込んだとき、電流の遮断装置2内部の
ヒューズ22が0.01秒程度の速さで溶断されること
により電流を遮断するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
このような電流の遮断装置は遮断スピードが0.01秒
程度で遮断されるため、急激な電流の増加に対しては負
荷となる装置及び電源を効果的に保護することができ
ず、遮断スピードの向上が求められていた。また、従来
の電流の遮断装置では、電流が定格以上に流れてから遮
断されるまでの間に長い遅延時間が生じており、この遅
延時間の短縮が解決課題となっていた。さらに、従来の
電流の遮断装置では、負荷となる装置内部のインダクタ
ンス成分による逆起電力を消費させることができないの
で、電流及び電圧の過大による素子破壊を生じることも
あった。
【0005】そこで、本発明は電流の遮断スピードが4
00nsec(ナノ秒)程度のSIT(静電誘導トラン
ジスタ)などの半導体スイッチを使用することにより、
電流の遮断スピードが速く、遅延時間を短縮でき、負荷
となる装置の電流遮断時の過渡応答にも対応した電流の
遮断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電流の遮断装置は、電源と負荷となる装置
の電流経路に直列に接続したノーマリオフ型の第1の半
導体スイッチと、第1の半導体スイッチを駆動する第1
の駆動回路と、第1の半導体スイッチと負荷となる装置
との間に直列に接続した電流検出部と、負荷となる装置
の電流経路に並列に接続したノーマリオン型の第2の半
導体スイッチと、第2の半導体スイッチを駆動する第2
の駆動回路と、電流検出部の出力信号と過電流に相当す
る基準電圧とを比較して第1及び第2の駆動回路を制御
する制御回路とを備え、電源から負荷となる装置に流れ
る電流が過電流となったとき、過電流を遮断する構成と
した。
【0007】このような電流の遮断装置により、電流検
出部で電流信号を電圧信号に変換し、制御回路に出力す
る。制御回路は電流検出部の出力信号と過電流に相当す
る基準電圧とを比較し、過電流が流れていると判断した
とき、制御回路が第1及び第2の駆動回路に制御信号を
送る。第1の駆動回路はこの制御信号に基づいて第1の
半導体スイッチをオフにして電源からの電流を遮断す
る。そして、第2の駆動回路は第2の半導体スイッチを
オンにして、負荷となる装置からの逆起電力を消費する
とともに、負荷となる装置内の電荷をも消費する。した
がって、本発明では過電流が生じたとき電流の遮断を極
めて早くすることができる。また、電流の急激な遮断に
伴う逆起電力から電流の遮断装置を保護することができ
るとともに、負荷となる装置を極めて早く停止させるこ
とができる。さらに、第1の半導体スイッチがノーマリ
オフ型であるので、電流の遮断装置に何らかの不具合が
あって電流の遮断装置の電源が供給されなかったとして
も、短絡してしまう危険性がない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の電流の遮断装置は、電流
を遮断するために電源と負荷となる装置との電流経路に
直列にノーマリオフ型の第1の半導体スイッチを接続
し、負荷となる装置からの逆起電力と負荷となる装置内
部に発生する電荷とを逃がすために、電源と負荷となる
装置との電流経路に並列で、かつ、負荷となる装置にで
きるだけ近い側にノーマリオン型の第2の半導体スイッ
チを接続し、過電流を検知する電流感知部を第1の半導
体スイッチと負荷となる装置との間の電流経路に挿入し
たものである。
【0009】本発明では、電流検出部にホール素子又は
シャント抵抗器を用いるのが好ましい。また、電流を遮
断するための第1の半導体スイッチ及び逆起電力等を逃
がすための第2の半導体スイッチとして静電誘導トラン
ジスタ(以下、「SIT」という),バイポーラモード
静電誘導トランジスタ(以下、「BSIT」という),
静電誘導サイリスタ(以下、「SIThy」という),
絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、「IGB
T」という),MOSトランジスタ,サイリスタ,ゲー
トターンオフ型サイリスタ(以下、「GTO」とい
う),バイポーラトランジスタを使用するのが好まし
い。これらの半導体スイッチは極めて高速で動作し、例
えばSITでは動作スピードが400nsec(ナノ
秒)程度である。
【0010】本発明の第1の半導体スイッチをノーマリ
オン型の半導体スイッチ、例えばBSIT、ノーマリオ
ン型のSIThy、IGBT、MOSトランジスタ、G
TO、バイポーラトランジスタにし、第2の半導体スイ
ッチをノーマリオン型のままでもよい。このように第1
の半導体スイッチがノーマリオン型の場合、電流の遮断
装置に何らかの不具合があって電流の遮断装置の電源が
供給されなかったときでも、負荷となる装置に電力を供
給できる。
【0011】また、第1の半導体スイッチがノーマリオ
ン型であり、第2の半導体スイッチがノーマリオフ型、
例えばBSIT、ノーマリオフ型のSIThy、IGB
T、MOSトランジスタ、GTO、バイポーラトランジ
スタであってもよい。この場合、何らかの不具合により
電流の遮断装置の電源がオンにできなくとも負荷となる
装置に電力を供給でき、第2の半導体スイッチがノーマ
リオフ型であるから負荷となる電源部を短絡させること
もない。
【0012】また、第2の半導体スイッチは、好ましく
は内部抵抗の小さい半導体スイッチであるSIThy、
IGBT、MOSトランジスタ、GTOに置き換え、こ
れらの半導体スイッチのアノード側に抵抗器を接続する
と、負荷となる装置からの電力を消費させるのに効果的
である。
【0013】さらに、第2の半導体スイッチのゲート又
はベースにバイアス設定器を設けるのが好ましい。この
場合、バイアス設定器により第2の半導体スイッチに流
れる電流を制御できるので第2の半導体スイッチの内部
抵抗を制御でき、したがって、負荷となる装置からの逆
起電力を消費する電力に対応させて第2の半導体スイッ
チの内部抵抗を設定できる。例えば第2の半導体スイッ
チをバイポーラトランジスタに置き換え、バイポーラト
ランジスタのベース電流を可変にするために可変抵抗器
を接続するとよい。このようにすると、可変抵抗器でバ
イポーラトランジスタのコレクタ・エミッタ間の電流を
制御して内部抵抗を制御できるので、負荷となる装置か
らの逆起電力の消費量に対応させてバイポーラトランジ
スタの内部抵抗を制御することができる。
【0014】また第1の半導体スイッチに並列にリカバ
リーダイオードを接続するとよい。このリカバリーダイ
オードは負荷となる装置に蓄えられたエネルギーを電源
部側に回生するためのものであり、これにより負荷とな
る装置内部の逆起電力による過電圧から第1の半導体ス
イッチの破損を防ぐことができる。
【0015】さらに、電流検出部が第1の半導体スイッ
チの導通状態における順方向降下電圧を検出する検出ダ
イオードであって、この検出ダイオードを第1の半導体
スイッチのアノード側に接続し、過電流時の順方向降下
電圧の上昇による検出ダイオードの電流の阻止を検出す
ることで負荷となる装置への過電流を検出する構成とし
てもよい。例えばSIT、IGBT、MOSトランジス
タを第1の半導体スイッチとした場合はドレインとソー
ス間の、MOSトランジスタ、バイポーラトランジスタ
の場合はコレクタとエミッタ間の、SIThy、GTO
の場合はアノードとカソード間の、オン電圧を検出する
検出ダイオードを通して過電流を検出するように構成す
るとよい。このようにすると過電流の検出が瞬時にでき
るので、過電流が流れたとき瞬時に電流を遮断すること
ができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の第1の実施例を図面を参照し
て詳細に説明する。なお、従来例と実質的に同一又は対
応するものには同一符号を用いて説明する。図1は本発
明に係る第1の実施例を示す回路構成図である。図1を
参照すると、本発明の第1の実施例の電流の遮断装置2
は、電源部1と負荷となる装置3との間に挿入される構
成であり、電源部1は直流電源4を有し、負荷となる装
置3は、例えばコンデンサ成分12と、インダクタンス
成分13と、抵抗成分14とを持っている。この負荷と
なる装置3は、例えば分析装置や測定装置などの計測機
器、各種試験装置、記録計などが対応する。
【0017】第1の実施例の電流の遮断装置2は、電源
部1の端子から負荷となる装置3の端子まで直列にノー
マリオフ型の第1の半導体スイッチ10と電流検出部5
とを一電気回路に接続し、第2の半導体スイッチ11が
電流検出部5の上流側にて負荷となる装置3に並列に接
続されている。電流検出部5にはホール素子又はシャン
ト抵抗器を使用し、第1の半導体スイッチには、例えば
BSIT、ノーマリオフ型のSIThy、IGBT、M
OSトランジスタ、GTO、バイポーラトランジスタを
使用し、第2の半導体スイッチには、低抵抗で高速動作
可能なSIT、ノーマリオン型のSIThyを使用して
いる。
【0018】さらに、電流信号を電圧信号に変換する電
流検出部5の出力端が制御回路8に接続され、この制御
回路8の出力端が、第1の半導体スイッチ10を駆動制
御する駆動回路7と、第2の半導体スイッチ11を駆動
制御する駆動回路6に接続されている。制御回路8は基
準電圧19が印加されており、リセットスイッチ23を
備えている。なお、9は電流の遮断装置2の電源を示
す。
【0019】過電流が流れたときに、半導体スイッチ1
0がオフとなる前に半導体スイッチ11がオンになると
電源部が短絡した状態となり、電源部1の破壊、半導体
スイッチ10,11の破壊が起こる可能性があるため、
半導体スイッチ10,11は同時に動作するようにする
か、又は半導体スイッチ10がオフになった後に半導体
スイッチ11がオンとなるように、半導体スイッチのオ
ン、オフのスピードを選択するか、或いは駆動回路6,
7で半導体スイッチのオン、オフのタイミングを調整す
る。
【0020】また、半導体スイッチ10をオフにし、半
導体スイッチ11をオンにした瞬間に半導体スイッチ1
1に流れる電流は、負荷となる装置3のインダクタンス
成分13の逆起電力やコンデンサ成分12に溜まってい
る電荷の流れ込みにより、定常状態時に半導体スイッチ
10に流れている電流よりもかなり大きな電流が流れる
可能性があるため、半導体スイッチ11の許容損失は、
半導体スイッチ10の許容損失よりも大きいものを選択
しておかなければならない。
【0021】さらに、半導体スイッチ11に同じ電圧・
電流耐量でノーマリオン型の半導体スイッチを使用する
場合、SITは破壊耐量に関する電流及び電圧の時間に
対する変化量、つまり,臨界オン電流上昇率(di/d
t)及び臨界オフ電流上昇率(dv/dt)が他の素子
に比べて大きいので、電流及び電圧の変化に対して高速
で応答することができ、しかもSITのオン抵抗が高い
ため電流を効果的に抑制する働きがある。したがって、
過電流対策の半導体スイッチとしてはSITを使用する
のが望ましい。
【0022】図2はSITの安全動作領域を示す例であ
る。図2において縦軸は電流(アンペア:A)を示し、
横軸はパルス幅の時間を示す。図中(a)は常用値、
(b)は最大使用限界値、(c)は破壊値を示す境界直
線を示している。図2を参照して、過電流により半導体
スイッチ10がオフとなったときに、半導体スイッチ1
1のドレイン・ソース間に電流が流れている時間tと、
その電流の波高値Ipeakとの関係から、例えばt=10
μsec (マイクロ秒)、Ipeak=20A(アンペア)と
すれば、動作領域が図2の斜線部分領域となり、十分な
SITの安全動作領域内であるので、半導体スイッチと
してSITを使用することができる。
【0023】次に上記構成における動作について説明す
る。図3は第1の実施例の動作波形を示す図である。図
3において、I1 は半導体スイッチ10のドレイン・ソ
ース間に流れる電流を示し、I2 は半導体スイッチ11
のドレイン・ソース間に流れる電流を示す。さらに、G
1 は制御回路8から出力される信号を示し、V1 は半導
体スイッチ11のドレイン・ソース間の電圧を示す。
【0024】第1の実施例の電流の遮断装置2は定常状
態で半導体スイッチ10がオン状態、半導体スイッチ1
1がオフ状態である。この定常状態において、電流検出
部5は電流信号を電圧信号に変換し、制御回路8に入力
している。制御回路8には基準電圧19が印加されてお
り、制御回路8は電流検出部5が出力した電圧信号と過
電流に相当する基準電圧19とを比較し、過電流ならば
第1の半導体スイッチ10がオフとなるように駆動回路
7に制御信号を送るとともに、第2の半導体スイッチ1
1を駆動制御する駆動回路6に信号を送り、第2の半導
体スイッチ11をオンにする。
【0025】したがって基準電圧19に相当する過電流
が負荷となる装置3に流れ込んだ場合、制御回路8は半
導体スイッチ10をオフにし、この時に駆動回路7に出
力した信号の反転信号を駆動回路6にも入力し、半導体
スイッチ11がオンとなる。このとき、電流検出部の電
流の感知部にシャント抵抗器又はホール素子を用いてい
るため、過電流の感知をすばやく行うことができる。
【0026】図3を参照すると、I1 が増加し過電流値
となった時点で、制御回路8より信号G1 が出力され、
この信号を駆動回路7が受けて半導体スイッチ10をオ
フにし、I1 が急激に減少する。このI1 の減少ととも
にV1 が急激に増加していくが、制御回路8の出力信号
を駆動回路6が受けて半導体スイッチ11をオンにして
2 が流れるため、V1 が急激に減少して、負荷となる
装置3からの逆起電力及び電荷を半導体スイッチ11で
吸収及び消費させるとともに、図中のIpeakでトランジ
スタ11をオフにし、電源部1と負荷となる装置3との
電流経路を素速く遮断する。
【0027】したがって、過電流となった場合に負荷と
なる装置3に流れ込む電流を瞬時に切ることができると
ともに、負荷となる装置3の内部にあるコンデンサ成分
に溜まっている電荷を引き抜き、かつ、インダクタンス
成分13による逆起電力を消費させることができる。ま
た、電流の遮断装置2に何らかの不具合により電流の遮
断装置2の電源9が供給されなかったとき、半導体スイ
ッチ10,11が共にノーマリオンの素子の場合は電源
部1を短絡させてしまう危険性がある。このため、図1
に示した第1の実施例では、そのような異常な事態の場
合でも電源部1が短絡しないように半導体スイッチ10
をノーマリオフの半導体スイッチとしている。したがっ
て、電流の遮断装置2に電源9が供給されていない場合
でも電源部1が短絡されるようなことがない。
【0028】なお、負荷となる装置3に流れ込む電流を
切った後に、リセットスイッチ23を押すことにより再
び定常状態に復帰させることができ、電源部1から負荷
となる装置3に電力を供給することができるようにな
る。
【0029】次に、第2の実施例について説明する。図
4は第2の実施例を示す回路構成図である。図4におい
て、第2の実施例の電流の遮断装置2は第1の実施例に
おける半導体スイッチ10をノーマリオン型の半導体ス
イッチに代えたものである。つまり、半導体スイッチ1
0及び11がノーマリオン型であり、半導体スイッチ1
1には制御回路8の反転信号を供給する否定素子24が
接続され、他の構成は第1の実施例と同様である。この
ような構成により、制御回路8は電流検出部5が出力し
た電圧信号と過電流に相当する基準電圧19とを比較
し、過電流ならば第1の半導体スイッチ10がオフとな
るように駆動回路7に制御信号を送るとともに、第2の
半導体スイッチ11を駆動制御する駆動回路6に対して
否定素子24を介して反転信号を送り、第2の半導体ス
イッチ11をオンにする。したがって、過電流となった
場合に負荷となる装置3に流れ込む電流を瞬時に切るこ
とができるとともに、負荷となる装置3の過渡応答に基
づく電流及び電圧をも瞬時に消費させることができる。
【0030】次に、第3の実施例を説明する。図5は本
発明の第3の実施例を示す回路構成図である。図5にお
いて、第3の実施例の電流の遮断装置2は、第1の実施
例における半導体スイッチ10をノーマリオン型の半導
体スイッチに変え、さらに半導体スイッチ11をノーマ
リオフ型の半導体スイッチに代えたものである。第1の
実施例のように、半導体スイッチ10がノーマリオフ型
の素子である場合、電流の遮断装置2の電源9が入って
いないときには電流経路が遮断されており、負荷となる
装置3に電力を供給できない。したがって、図5の第3
の実施例では半導体スイッチ10がノーマリオン素子で
あるので、電流の遮断装置2の電源が入っていない場合
でも負荷となる装置3に電力を供給できる。しかも半導
体スイッチ11がノーマリオフ型の半導体スイッチであ
るため電源部1を短絡させることもない。
【0031】次に、第4の実施例について説明する。図
6は本発明の第4の実施例を示す回路構成図である。図
6において、第4の実施例の電流の遮断装置2は、第2
の実施例における半導体スイッチ10をノーマリオフ型
に代え、さらに半導体スイッチ11を内部抵抗の極めて
小さいSIThy、IGBT、MOSトランジスタ又は
GTOに代えたものである。この場合、図6を参照し
て、電流を遮断した際に半導体スイッチ11に過大な電
流が流れ破損することを防ぐため、抵抗器15を挿入し
て、抵抗器15により負荷となる装置3の内部のコンデ
ンサ成分12の電荷とインダクタンス成分13の逆起電
力を消費させることができる。
【0032】次に、第5の実施例について説明する。図
7は本発明の第5の実施例を示す回路構成図である。図
7において、第5の実施例の電流の遮断装置2は、第4
の実施例における抵抗器15と半導体スイッチ11と駆
動回路6とを、ベース又はゲートのバイアスを制御して
内部抵抗を制御できる半導体スイッチ11に代えた構成
である。この半導体スイッチ11にはBSIT、IGB
T,MOSトランジスタ、バイポーラトランジスタが使
用できる。図7の実施例では、バイポーラトランジスタ
を使用した例を示した。図7で示したバイポーラトラン
ジスタ11のベースに流し込む電流を電源16とバイポ
ーラトランジスタ11のベースとの間に挿入された可変
抵抗器17により変えることができる。これにより、バ
イポーラトランジスタ11のコレクタ、エミッタ間に流
れる電流を制御することができ、負荷となる装置3のコ
ンデンサ成分12の電荷とインダクタンス成分13の逆
起電力を、バイポーラトランジスタ11で消費させる場
合のバイポーラトランジスタ11の内部抵抗を制御する
ことができる。
【0033】次に、第6の実施例について説明する。図
8は本発明の第6の実施例を示す回路構成図である。図
8において、第6の実施例の電流の遮断装置2は、第2
の実施例における半導体スイッチ10のアノード・ソー
ス間にリカバリーダイオード18を接続したものであ
る。このリカバリーダイオード18は、負荷となる装置
3に蓄えられたエネルギーを電源部1側に回生するため
のものであり、これにより、負荷となる装置3内部のイ
ンダクタンス成分13で発生する逆起電力による過電圧
から、半導体スイッチ10の破損を防ぐことができる。
【0034】次に第7の実施例について説明する。図9
は本発明の第7の実施例を示す回路構成図である。図9
において、第7の実施例は第6の実施例の電流検出部5
を検出ダイオード21に代え、この検出ダイオードを第
1の半導体スイッチのアノード側に接続し、さらに、半
導体スイッチ10が例えばSIT,BSIT,IGB
T,MOSトランジスタの場合ドレイン・ソース間、半
導体スイッチ10が例えばMOSトランジスタ、バイポ
ーラトランジスタの場合コレクタ・エミッタ間、半導体
スイッチ10がSIThy,GTOの場合アノード・カ
ソード間のそれぞれのオン電圧を検出する検出ダイオー
ド21を通して過電流を検出する構成である。
【0035】制御回路8は半導体スイッチ10の過電流
時の順方向降下電圧の上昇により検出ダイオード21の
電流の阻止を検出することで半導体スイッチ10の過電
流を感知するようになっている。この制御回路8は過電
流を感知すると半導体スイッチ10をオフにする信号を
駆動回路7に送るとともに、駆動回路6に半導体スイッ
チ11をオンにするための信号を送る。このように過電
流の感知部に過電流検出用ダイオードを用いているの
で、非常に高速に過電流を感知することができる。した
がって、過電流が流れると瞬時に電流を遮断することが
できる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の電流の遮断装置は、電流の遮断スピードが早く、遅延
時間を短縮でき、負荷となる装置の電流遮断時の過渡応
答にも対応して、負荷となる装置の逆起電力及び電荷を
消費することができるという効果を有する。
【0037】また、本発明では、電流の感知部にシャン
ト抵抗器又はホール素子を用いるため、過電流の感知を
素速く行うことができる。しかも、過電流の感知部に過
電流検出用ダイオードを用いたものは、非常に高速に過
電流の感知を行うことができる。
【0038】また、電源部と負荷となる装置の間に並列
に挿入されている半導体スイッチが電流遮断と同時にオ
ンとなるため、負荷となる装置からの逆起電力を消費さ
せることによって電流の遮断装置を保護するとともに、
負荷となる装置内の電荷を消費させることで負荷となる
装置の動作を極めて速く停止させることができる。した
がって、過電流となった場合、極めて高速に負荷となる
装置に流れ込む電流を遮断することができる。
【0039】さらに、負荷となる装置への電流の遮断を
行う半導体スイッチにリカバリーダイオードが接続され
ている場合は、負荷となる装置のインダクタンス成分か
らの逆起電力を電源側に回生することにより、半導体ス
イッチの逆起電力による破損を防ぐことができる。
【0040】また、電源部と負荷となる装置との間に並
列に挿入されている半導体スイッチ及び電流の遮断を行
う半導体スイッチのどちらか一方若しくは両方にノーマ
リオフの半導体スイッチを用いたものは、電流の遮断装
置の電源が何らかの理由によりなくなった場合でも電源
部の短絡を防ぐことができる。
【0041】特に、電流の遮断を行う半導体スイッチが
ノーマリオンで、電源部と負荷となる装置の間に並列に
挿入されている半導体スイッチがノーマリオフであるも
のは、電流の遮断装置の電源が入っていない場合でも負
荷となる装置に電流を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例を示す回路構成図で
ある。
【図2】SITの安全動作領域を示す例である。
【図3】第1の実施例の動作波形を示す図である。
【図4】第2の実施例を示す回路構成図である。
【図5】第3の実施例を示す回路構成図である。
【図6】第4の実施例を示す回路構成図である。
【図7】第5の実施例を示す回路構成図である。
【図8】第6の実施例を示す回路構成図である。
【図9】第7の実施例を示す回路構成図である。
【図10】従来の電流の遮断装置の一例である。
【符号の説明】
1 電源部 2 電流の遮断装置 4 直流電源 3 負荷となる装置 5 電流検出部 6,7 駆動回路 8 制御回路 9 電流の遮断装置の電源 10,11 半導体スイッチ 12 コンデンサ成分 13 インダクタンス成分 14 抵抗成分 15 抵抗器 17 可変抵抗器 18 リカバリーダイオード 19 基準電圧 21 検出ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小武海 伸児 青森県青森市大字三内字沢部418−32 (56)参考文献 特開 平3−293924(JP,A) 特開 平10−335999(JP,A) 特開 平3−3018(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/08 - 3/10 H03K 17/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と負荷となる装置の電流経路に直列
    に接続したノーマリオフ型の第1の半導体スイッチと、 この第1の半導体スイッチを駆動する第1の駆動回路
    と、 上記第1の半導体スイッチと負荷となる装置との間に直
    列に接続した電流検出部と、 上記負荷となる装置の電流経路に並列に接続したノーマ
    リオン型の第2の半導体スイッチと、 この第2の半導体スイッチを駆動する第2の駆動回路
    と、 上記電流検出部の出力信号と過電流に相当する基準電圧
    とを比較して上記第1及び第2の駆動回路を制御する制
    御回路とを備え、 電源から負荷となる装置に流れる電流が過電流となった
    とき、この過電流を遮断するための電流の遮断装置。
  2. 【請求項2】 電源と負荷となる装置の電流経路に直列
    に接続したノーマリオン型の第1の半導体スイッチと、 この第1の半導体スイッチを駆動する第1の駆動回路
    と、 上記第1の半導体スイッチと負荷となる装置との間に直
    列に接続した電流検出部と、 上記負荷となる装置の電流経路に並列に接続したノーマ
    リオン型の第2の半導体スイッチと、 この第2の半導体スイッチを駆動する第2の駆動回路
    と、 上記電流検出部の出力信号と過電流に相当する基準電圧
    とを比較して上記第1及び第2の駆動回路を制御する制
    御回路とを備え、 電源から負荷となる装置に流れる電流が過電流となった
    とき、この過電流を遮断するための電流の遮断装置。
  3. 【請求項3】 電源と負荷となる装置の電流経路に直列
    に接続したノーマリオン型の第1の半導体スイッチと、 この第1の半導体スイッチを駆動する第1の駆動回路
    と、 上記第1の半導体スイッチと負荷となる装置との間に直
    列に接続した電流検出部と、 上記負荷となる装置の電流経路に並列に接続したノーマ
    リオフ型の第2の半導体スイッチと、 この第2の半導体スイッチを駆動する第2の駆動回路
    と、 上記電流検出部の出力信号と過電流に相当する基準電圧
    とを比較して上記第1及び第2の駆動回路を制御する制
    御回路とを備え、 電源から負荷となる装置に流れる電流が過電流となった
    とき、この過電流を遮断するための電流の遮断装置。
  4. 【請求項4】 前記電流検出部がシャント抵抗器である
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電流
    の遮断装置。
  5. 【請求項5】 前記電流検出部がホール素子であること
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電流の遮
    断装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の半導体スイッチに直列に抵抗
    器を接続したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか
    に記載の電流の遮断装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の半導体スイッチのゲート又は
    ベースに、バイアスの設定器を設けたことを特徴とする
    請求項1乃至3の何れかに記載の電流の遮断装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の半導体スイッチに並列にリカ
    バリーダイオードを接続したことを特徴とする請求項1
    乃至3の何れかに記載の電流の遮断装置。
  9. 【請求項9】 前記電流検出部が前記第1の半導体スイ
    ッチの導通状態における順方向降下電圧を検出するダイ
    オードであって、この検出ダイオードを上記第1の半導
    体スイッチのアノード側に接続しており、 過電流時の順方向降下電圧の上昇による上記検出ダイオ
    ードの電流の阻止を検出することで負荷となる装置への
    過電流を検出することを特徴とする請求項1、2、3及
    び8の何れかに記載の電流の遮断装置。
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