JP3450740B2 - 栽培作物用作業機 - Google Patents

栽培作物用作業機

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JP3450740B2 JP08373799A JP8373799A JP3450740B2 JP 3450740 B2 JP3450740 B2 JP 3450740B2 JP 08373799 A JP08373799 A JP 08373799A JP 8373799 A JP8373799 A JP 8373799A JP 3450740 B2 JP3450740 B2 JP 3450740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玉ねぎ等の栽培作
物を収穫する際に用いられる作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】栽培作物の一例である玉ねぎを収穫する
場合、一般に、玉ねぎの茎葉部を引起こす引起装置と、
引起された茎葉部を挾持して根茎部である鱗茎部(根菜
類では根部)を引き抜きながら後方上方に搬送する茎葉
挾持搬送装置と、挾持搬送される茎葉部のうち、茎葉挾
持搬送装置の挾持位置よりも鱗茎部側の茎葉部分を挾持
して後方に搬送する下部挾持搬送装置と、前記両挾持搬
送装置の挾持位置間に位置する茎葉部分を所定位置で切
断する切断装置とを走行機体に配備してなる玉ねぎ収穫
機が用いられる。そして、この玉ねぎ収穫機を畝に沿っ
て走行させながら、倒伏して重なり合っている玉ねぎの
茎葉部を引起装置で引起し、この引起された茎葉部を茎
葉挾持搬送装置で挾持して後方上方に搬送することによ
り、畝から玉ねぎの鱗茎部を引き抜くとともに、挾持搬
送される茎葉部のうち、茎葉挾持搬送装置の挾持位置よ
りも鱗茎部側の茎葉部分を下部挾持搬送装置で挾持搬送
しながら、これら両挾持搬送装置で挾持されている茎葉
部分の所定位置を切断装置にて切断する。切断処理後の
切断屑となる切断茎葉部は、前記茎葉挾持搬送装置の搬
送終端部から放出され、また、鱗茎部は下部挾持搬送装
置の搬送終端部から放出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、畝を合
成樹脂製フイルムで被覆して栽培するマルチ栽培では、
玉ねぎの鱗茎部がフイルムに形成された孔の周縁に引っ
掛かり易く、また、鱗茎部の引き抜き時に栽培土を介し
てフイルムが持ち上がるため、玉ねぎの引き抜き抵抗が
大きくなり、上述のような玉ねぎ収穫機を用いることが
できなかった。また、このような機械化の障害となる合
成樹脂製フイルムを事前に引き剥がすことが考えられる
が、玉ねぎの長尺な茎葉部が倒伏して相互に重なり合っ
ており、しかも、通常、フイルムには列状に複数条の玉
ねぎが栽培されるため、フイルムの引き剥がし抵抗が非
常に大きくなり、フイルムの引き剥がし作業自体に多大
の労力と時間を要することになる。そのため、マルチ栽
培で栽培された玉ねぎの収穫時には、フイルムの孔周縁
を一方の手で押えながら玉ねぎの茎葉部を他方の手で挾
持して引き抜くといった手作業が採られているのが現状
であり、しかも、収穫された玉ねぎの茎葉部を、乾燥の
ための結束処理等の爾後処理に適した所定寸法で切断す
る切断工程が加わるため、収穫作業に多くの労力と手間
を要している。
【0004】本発明は、上述の実情に鑑みて為されたも
のであって、その第1の主たる課題は、マルチ栽培で栽
培された作物の収穫時におけるフイルムの引き剥がし作
業の容易化と収穫作業の能率化、省力化を図ることので
きる有用な栽培作物用作業機を提供する点にあり、第2
の主たる課題は、既存の栽培作物用作業機の合理的な改
造をもって、マルチ栽培で栽培された作物の収穫時にお
けるフイルムの引き剥がし作業の容易化と収穫作業の能
率化、省力化を経済面で有利に図る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による
栽培作物用作業機の特徴構成は、走行機体に、栽培作物
の茎葉部を引起こす引起装置と、引起された茎葉部を挾
持して根茎部を引き抜きながら後方上方に搬送する茎葉
挾持搬送装置と、挾持搬送される茎葉部のうち、茎葉挾
持搬送装置の挾持位置よりも根茎部側の茎葉部分を挾持
して後方に搬送する下部挾持搬送装置と、前記両挾持搬
送装置の挾持位置間に位置する茎葉部分を所定位置で切
断する第1切断装置とを配備してある栽培作物用作業機
であって、前記茎葉挾持搬送装置の挾持搬送始端部又は
その近傍位置に、挾持搬送される茎葉部をそれに連なる
根茎部を栽培地に残したまま所定位置で切断する第2切
断装置を走行機体に対して脱着自在に構成した点にあ
る。 [作用] 上記特徴構成によれば、露地栽培された作物の収穫時に
は、畝等の栽培地に沿って走行機体を走行させながら、
倒伏して重なり合っている玉ねぎの茎葉部を引起装置で
引起し、この引起された茎葉部を茎葉挾持搬送装置で挾
持して後方上方に搬送することにより、畝から栽培作物
の根茎部を引き抜くとともに、挾持搬送される茎葉部の
うち、茎葉挾持搬送装置の挾持位置よりも鱗茎部側の茎
葉部分を下部挾持搬送装置で挾持搬送しながら、これら
両挾持搬送装置で挾持されている茎葉部分の所定位置を
第1切断装置にて切断することができる。切断処理後の
切断屑となる切断茎葉部は、前記茎葉挾持搬送装置の搬
送終端部から放出され、また、根茎部は下部挾持搬送装
置の搬送終端部から放出される。また、マルチ栽培され
た作物を収穫する場合には、前記茎葉挾持搬送装置の挾
持搬送始端部又はその近傍位置に、挾持搬送される茎葉
部をそれに連なる根茎部を栽培地に残したまま所定位置
で切断する第2切断装置を配設する。そして、畝等の栽
培地に沿って走行機体を走行させながら、倒伏して重な
り合っている栽培作物の茎葉部を引起装置で引起し、こ
の引起された茎葉部を茎葉挾持搬送装置で挾持して後方
上方に搬送する。このとき、その挾持搬送始端部に又は
その近傍位置に配設した第2切断装置により、挾持搬送
される起立姿勢の茎葉部をそれに連なる根茎部を栽培地
に残したまま所定位置で切断することができる。切断処
理後の切断屑となる切断茎葉部は、前記茎葉挾持搬送装
置の搬送終端部から放出される。それ故に、栽培地を被
覆している合成樹脂製フイルムを引き剥がすとき、栽培
作物の茎葉部に起因する抵抗を大幅に軽減することがで
きるとともに、収穫された作物の茎葉部を所定寸法に揃
えるための切断工程を削減することができる。又、上記
特徴構成によれば、前記第1切断装置は走行機体に装備
したまま、第2切断装置のみを走行機体に対して脱着す
ることにより、露地栽培での収穫に対応した作業機とマ
ルチ栽培での収穫に対応した作業機とを選択的に現出す
ることができる。 [効果] 従って、既存の栽培作物用作業機に装備されている引起
装置及び茎葉挾持搬送装置をそのまま利用することがで
きるから、茎葉挾持搬送装置の挾持搬送始端部又はその
近傍位置に第2切断装置を走行機体に対して着脱自在
構成するだけの簡単かつ経済的な改造をもって、マルチ
栽培での収穫時におけるフイルムの引き剥がし作業の容
易化と収穫作業の能率化、省力化とを図ることができ
る。又、第2切断装置を走行機体に対して着脱自在に構
成してあるので、既存の栽培作物用作業機に装備されて
いる第1切断装置の取付け構造を変更する必要が無いた
め、作業機の改造を製作面及び製造コスト面で有利に実
施することができる。
【0006】本発明の請求項2による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記茎葉挾持搬送装置の挾持搬送終端部
に、挾持搬送されてきた切断茎葉部を左右方向の一側方
に送り出す茎葉排出手段が設けられている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、前記茎葉挾持搬送装置で後方上
方に挾持搬送されてきた切断茎葉部を、茎葉排出手段に
て左右方向の一側方に送り出して放出するから、切断屑
となる切断茎葉部が栽培地に残された根茎部上に放出さ
れたり、或いは、隣接条の栽培作物の茎葉部上に放出さ
れることを抑制することができる。特に、切断茎葉部を
畝間の底部に放出するように構成してある場合では、畝
を被覆しているフイルム上の不要な切断茎葉部を大幅に
減少することができる。 [効果] 従って、引起装置による引起作用及び茎葉挾持搬送装置
による挾持搬送作用が放出された切断茎葉部で邪魔され
ることを抑制することができ、しかも、マルチ栽培で栽
培された作物の収穫時には、フイルム上の不要な切断茎
葉部の除去に要する手間を軽減することができるととも
に、フイルムの引き剥がし作業の容易化を促進すること
ができる。
【0007】本発明の請求項3による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記第2切断装置の取付け位置を上下及
び前後の少なくとも一方に調節する切断位置調節手段が
設けられている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、引起装置で引起された茎葉部を
茎葉挾持搬送装置で後方上方に挾持搬送するから、前記
切断位置調節手段によって第2切断装置の取付け位置を
上下及び前後の少なくとも一方に調節することにより、
栽培地に残存する根茎部側の茎葉部の長さを任意の長さ
に調節することができる。 [効果] 従って、収穫された根茎部側の茎葉部の長さを、乾燥の
ための結束処理等の爾後処理に適した所望の長さに揃え
ることができる。
【0008】本発明の請求項4による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記第1切断装置と第2切断装置とが単
一の切断装置から構成されているとともに、該切断装置
を両挾持搬送装置の挾持位置間に配備した状態と茎葉挾
持搬送装置の挾持搬送始端部又はその近傍位置に配備し
た状態とに変更する取付け位置変更手段が設けられてい
る点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、第1切断装置と第2切断装置と
を兼用構成する単一の切断装置を、前記取付け位置変更
手段によって両挾持搬送装置の挾持位置間に配備する状
態と茎葉挾持搬送装置の挾持搬送始端部又はその近傍位
置に配備する状態とに変更することにより、露地栽培で
の収穫に対応した作業機とマルチ栽培での収穫に対応し
た作業機とを選択的に現出することができる。 [効果] 従って、第1切断装置と第2切断装置とを一つの切断装
置で兼用構成することができるばかりでなく、該切断装
置に対する伝動系統も一つで済むから、この面において
製造コストの低廉化を図ることができる。
【0009】本発明の請求項5による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記第1切断装置と第2切断装置とが走
行機体に常設されているとともに、前記第1切断装置の
駆動回転軸及び第2切断装置の駆動回転軸に対して単一
のカッタが付け替え自在に構成されている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、走行機体に常設されている第1
切断装置の駆動回転軸及び第2切断装置の駆動回転軸に
対して単一のカッタを付け替えるだけの簡易な操作をも
って、露地栽培での収穫に対応した作業機とマルチ栽培
での収穫に対応した作業機を選択的に現出することがで
きる。 [効果] 従って、作業機の露地栽培仕様とマルチ栽培仕様との変
更作業を少ない労力で能率良く容易に行うことができ
る。
【0010】本発明の請求項6による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記第1切断装置の取付け位置を上下方
向に沿って変更する切断位置変更手段が設けられている
とともに、前記第1切断装置への動力伝達系の一部が、
該第1切断装置の取付け位置変更に伴う伝動距離変動を
吸収するべく、横軸芯周りで屈曲自在に連結された複数
の伝動機構から構成され、原動部側の伝動機構に対し
て、他の第1切断装置側の伝動機構と、前記第2切断装
置に伝動連結された伝動機構とが付け替え自在に構成さ
れている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、前記切断位置変更手段によっ
て、第1切断装置の取付け位置を上下方向に沿って変更
することにより、両挾持搬送装置で挾持されている茎葉
部分の切断位置、つまり、下部挾持搬送装置で挾持搬送
される根茎部側の茎葉部の長さを任意の長さに調節する
ことができる。しかも、この第1切断装置の取付け位置
変更に伴う伝動距離変動を吸収するべく、横軸芯周りで
屈曲自在に連結された複数の伝動機構のうち、原動部側
の伝動機構に対して、他の第1切断装置側の伝動機構
と、第2切断装置に伝動連結された伝動機構とを付け替
えることにより、露地栽培で栽培された作物の収穫に対
応した作業機とマルチ栽培で栽培された作物の収穫に対
応した作業機とを選択的に現出することができる。 [効果] 従って、収穫される根茎部側の茎葉部の長さを、乾燥の
ための結束処理等の爾後処理に適した所望の長さに揃え
ることができるばかりでなく、第1切断装置への動力伝
達系の一部を利用して、第2切断装置の伝動系を製造コ
スト面で有利に製作することができる。
【0011】本発明の請求項7による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記下部挾持搬送装置が、茎葉挾持搬送
装置との挾持位置間隔が搬送終端側ほど大となる緩傾斜
姿勢又は水平姿勢にあり、かつ、茎葉挾持搬送装置にて
挾持搬送される作物の根茎部が接当するまで該作物の茎
葉部との上下方向での相対移動を許容する挾持力に構成
されている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、茎葉挾持搬送装置の搬送始端部
及び下部挾持搬送装置の搬送始端部での茎葉部の挾持位
置が、作物の生育度合いや茎葉部の引起し状態等の条件
によって変動しても、茎葉挾持搬送装置にて挾持搬送さ
れる作物の根茎部が下部挾持搬送装置に接当するまで、
下部挾持搬送装置に挾持されている茎葉部が、茎葉挾持
搬送装置の挾持搬送力を受けて滑りながら上方に移動
し、その結果、作物の根茎部が下部挾持搬送装置に接当
した状態では、両挾持搬送装置の挾持位置間に位置する
茎葉部分はほぼ延伸状態となる。 [効果] 従って、作物の根茎部の位置が下部挾持搬送装置との接
当によって定位置に規制され、かつ、両挾持搬送装置の
挾持位置間に位置する茎葉部分がほぼ延伸状態となるか
ら、この状態で茎葉部を第1切断装置にて切断すること
により、収穫される根茎部側の茎葉部の長さを、乾燥の
ための結束処理等の爾後処理に適した所望の長さでほぼ
一定に揃えることができる。
【0012】本発明の請求項8による栽培作物用作業機
の特徴構成は、前記走行機体に、機体進行に連れて栽培
作物の根茎部の近傍を掘り起こす掘起し装置が装備され
ている点にある。 [作用] 上記特徴構成によれば、走行機体の進行に連れて栽培作
物の根茎部の近傍を掘起し装置にて掘り起こすことによ
り、根茎部周囲の栽培地のほぐし作用と根切り作用との
相乗によって、栽培作物の根茎部の引き抜きに要する操
作力を大幅に減少することができる。 [効果] 従って、栽培作物の根茎部の引き抜きを小さな操作力で
確実、容易に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕 図1〜図11は、栽培作物用作業機の一例である歩行型
の玉ねぎ収穫機を示し、栽培地である畝Rを跨いだ状態
で畝長手方向に沿って走行する左右一対の駆動後輪2と
畝Rの左右一側脇を先行して転動する従動前輪( ゲージ
輪) 3とを備えた走行機体Aに、左右方向に横たわるよ
うに倒伏した玉ねぎ1の茎葉部1aを下方から前後方向
に沿って掬い上げたのち後方上方に引揚げることによっ
て該茎葉部1aを前後方向に沿う姿勢に整列させる分草
装置Bと、分草された玉ねぎ1の茎葉部1aを左右方向
から掬い揚げて後方上方に引起す引起装置Cと、引起さ
れた茎葉部1aを挾持して根茎部である鱗茎部1bを引
き抜きながら後方上方に搬送する茎葉挾持搬送装置D
と、挾持搬送される茎葉部1aのうち、茎葉挾持搬送装
置Dの挾持位置よりも根茎部1b側の茎葉部分を挾持し
て後方に水平搬送する下部挾持搬送装置Eと、前記両挾
持搬送装置D,Eの挾持位置間に位置する茎葉部分1a
を所定位置で切断する第1切断装置Fと、前記下部挾持
搬送装置Eの搬送終端部から送り出されてくる鱗茎部1
bを畝R上に整列して放出する整列放出装置Gと、機体
進行に連れて玉ねぎ1の鱗茎部1bの近傍を掘り起こす
掘起し装置Hとを配備してある。
【0014】更に、前記茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送
始端部又はその近傍位置に、マルチ栽培時での収穫時に
おいて、挾持搬送される茎葉部1aをそれに連なる鱗茎
部1bを畝Rに残したまま所定位置で切断する第2切断
装置Jを配設可能にする装着手段、換言すれば、該第2
切断装置Jを走行機体Aに対して脱着自在に取付けるた
めの装着手段Kと、前記第2切断装置Jの走行機体Aに
対する取付け位置を上下及び前後に調節する切断位置調
節手段Lとを設けるとともに、前記茎葉挾持搬送装置D
の挾持搬送終端部には、挾持搬送されてきた切断屑とな
る切断茎葉部1aを左右方向の一側方(当該実施形態で
は右側)に送り出して畝M間の底部に投下する茎葉排出
手段Mを設けてある。
【0015】前記分草装置Bは、図1〜図6に示すよう
に、走行機体Aを構成する機体フレーム5の前端側に固
着された取付け板14に、作物栽培条間に相当する間隔
を隔てて並設される三つの分草伝動ケース7を、上方ほ
ど後方に位置する後傾姿勢で固定し、各分草伝動ケース
7内には、左右方向の横軸芯周りで回転自在に軸支され
る上下一対のスプロケットホイール8,9と、両スプロ
ケットホイール8,9に巻掛けられる無端チェーン(無
端回動体)10と、該無端チェーン10の回動方向複数
箇所にチェーン回動平面に沿って起伏自在に枢着される
分草爪11等を装備するとともに、前記各分草伝動ケー
ス7の下端部には、前記分草爪11による掬い上げ分草
作用に先行して、左右方向に横たわるように倒伏した玉
ねぎ1の茎葉部1aを補助的に掬い揚げる分草デバイダ
12を固着して構成されている。
【0016】そして、分草デバイダ12で補助的に掬い
揚げられた玉ねぎ1の茎葉部1aを、各分草伝動ケース
7の下端部でケース外に回動起立される分草爪11によ
って下方から前後方向に沿って掬い上げたのち、起立姿
勢のまま上端にまで移動する分草爪11によって後方上
方に引揚げることにより、玉ねぎ1の茎葉部1aを前後
方向に沿う姿勢に整列させ、引起装置Cによる引起作用
の確実化を図ると同時に、収穫対象となる玉ねぎ1の茎
葉部1aと次工程時に収穫対象となる玉ねぎ1の茎葉部
1aとを分離する。また、前記分草デバイダ12のう
ち、畝Rの法面に沿って移動する分草デバイダ12に
は、従動前輪3の前端部を全面から覆う状態で左右方向
の外方に張り出す分草カバー13が付設されている。
【0017】前記引起装置Cは、図1〜図6に示すよう
に、機体フレーム5の前端部に、2条の玉ねぎ1の茎葉
部1aに対する単一の引起し経路を対向面間に形成する
左右一対の引起枠体15を、前記分草伝動ケース7と同
じ傾斜角度の後傾姿勢で固定し、各引起枠体15には、
その傾斜面に対して垂直な軸芯周りで回転自在に軸支さ
れた上下のプーリー16,17と、この両プーリー1
6,17に巻掛けられる無端ベルト(無端回動体)18
とを装備するとともに、前記両無端ベルト18の各々に
は、引起方向に対して後退角を有する複数の引起爪19
を、左右の一方の引起爪19の先端部が他方の隣接する
引起爪19の先端部間に入り込む交差姿勢で突出形成し
て構成されている。
【0018】そして、引起枠体15の上部に位置する駆
動プーリー16の駆動回転に伴って、左右の引起爪19
を引起経路に沿って前方下方から後方上方に循環移動さ
せることにより、分草装置Bで分草された2条の玉ねぎ
1の茎葉部1aを左右方向から掬い揚げて後方上方に引
き起こし、玉ねぎ1の茎葉部1aを、茎葉挾持搬送装置
Dへの受け渡しに適したほぼ直線状の縦姿勢に起立させ
る。
【0019】前記茎葉挾持搬送装置Dは、図2〜図6に
示すように、機体フレーム5に、引起装置Cで引き起こ
された2条の茎葉部1aに対する挾持搬送経路を対向面
間に形成する左右一対の茎葉挾持搬送枠体21を、前記
引起枠体15よりも傾斜角度の小さな後傾姿勢で固定
し、各茎葉挾持搬送枠体21には、その傾斜面に対して
垂直な軸芯周りで回転自在に軸支された上下のプーリー
22,23と、両プーリー22,23に巻掛けられる無
端挾持搬送ベルト(無端挾持搬送回動体)24等を装備
して構成されている。
【0020】前記両無端挾持搬送ベルト24の挾持搬送
始端部は、引起装置Cの背面側の引起開始部よりも少し
上方に偏位した位置に近接配置されているとともに、両
無端挾持搬送ベルト24の挾持力は、2条の玉ねぎ1の
鱗茎部1bを畝Rから引き抜き可能で、かつ、該両無端
挾持搬送ベルト24で挾持搬送される玉ねぎ1の鱗茎部
1bが下部挾持搬送装置Eに下方から接当したとき、そ
れ以降の挾持搬送に連れて、玉ねぎ1の茎葉部1aとの
上下方向での滑り(スリップ)による相対移動を許容す
る挾持力に構成されている。
【0021】そして、前記茎葉挾持搬送枠体21の上部
に位置する駆動プーリー22の駆動回転に伴って両無端
挾持搬送ベルト24を循環移動させることにより、引起
装置Cで起立姿勢に引起された玉ねぎ1の茎葉部1aを
挾持して鱗茎部1bを畝Rから引き抜きながら後方上方
に搬送する。また、前記引起装置Cの引起終端部が挾持
搬送経路の中間位置の上方に配設されているから、茎葉
部1aが長い場合でも、その挾持搬送途中での茎葉部1
aの倒れを抑制することができる。
【0022】前記茎葉排出手段Mは、図1〜図3、図5
に示すように、茎葉挾持搬送装置Dの左右の両駆動プー
リー22のうち、切断茎葉部1aの放出側(当該実施形
態では右側)に位置する駆動プーリー22の駆動軸26
に、茎葉放出回転体の一例であるスターホイール27を
固着するとともに、前記両スターホイール27で係止搬
送される切断茎葉部1aを平面視ほぼしの字状の放出移
送経路に沿って移送案内する放出ガイド杆28と、放出
移送経路から放出された切断茎葉部1aを隣接畝R間の
底面Ra、つまり、一方の駆動後輪2と畝Rの法面との
間の底面Raに落下放出案内する放出シュート29とを
設けて構成されている。
【0023】前記下部挾持搬送装置Eは、図2〜図7に
示すように、機体フレーム5に、引起装置Cで引き起こ
された2条の茎葉部1aに対する挾持搬送経路を対向面
間に形成する左右一対の下部挾持搬送枠体31を、前記
茎葉挾持搬装置Dとの上下方向での挾持位置間隔が搬送
終端側ほど大となる水平姿勢又はほぼ水平姿勢で固定
し、各下部挾持搬送枠体31には、挾持搬送経路の始端
部に位置する縦軸芯周りで回転自在な駆動プーリー3
2、挾持搬送経路の終端部に位置する縦軸芯周りで回転
自在な従動プーリー33、両プーリー32,33に巻掛
けられる無端挾持搬送ベルト(無端挾持搬送回動体)3
4、茎葉部1aを挾持搬送可能な緊張状態と茎葉部1a
の挾持を解除した弛緩状態とに切替え操作可能なテンシ
ョンプーリー35等を装備して構成されている。そし
て、露地栽培された玉ねぎ1を収穫する場合には、前記
テンションプーリー3を挾持搬送可能な緊張状態に操作
設定するとともに、挾持搬送される茎葉部1aをそれに
連なる鱗茎部1bを畝Rに残したまま所定位置で切断処
理するマルチ栽培での収穫時には、前記テンションプー
リー3を挾持解除した弛緩状態に操作設定する。
【0024】前記両無端挾持搬送ベルト34の挾持搬送
始端部は、茎葉挾持搬送装置Dの下面側の挾持搬送始端
部よりも少し上方に偏位した位置に近接配置されている
とともに、両無端挾持搬送ベルト34の挾持力は、玉ね
ぎ1を吊下げ状態で挾持搬送することが可能で、かつ、
茎葉挾持搬装置Dにて挾持搬送される玉ねぎ1の鱗茎部
1bが下部挾持搬送装置Eに下方から接当するまで該玉
ねぎ1の茎葉部1aとの上下方向での滑り(スリップ)
による相対移動を許容する挾持力に構成されている。そ
れ故に、茎葉挾持搬送装置Dの搬送始端部及び下部挾持
搬送装置Eの搬送始端部での茎葉部1aの挾持位置が、
玉ねぎ1の生育度合いや茎葉部1aの引起し状態等の条
件によって変動しても、茎葉挾持搬送装置Dにて挾持搬
送される玉ねぎ1の鱗茎部1bが下部挾持搬送装置Eに
接当するまで、下部挾持搬送装置Eに挾持されている茎
葉部1aが、茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送力を受けて
滑りながら上方に相対移動し、その結果、玉ねぎ1の鱗
茎部1bが下部挾持搬送装置Eに接当した状態では、両
挾持搬送装置D,Eの挾持位置間に位置する茎葉部分は
ほぼ延伸状態となる。更に、玉ねぎ1の鱗茎部1bが下
部挾持搬送装置Eに下方から接当した以降は、茎葉挾持
搬送装置Dの挾持部と茎葉部1aとが上下方向で滑りな
がら相対摺接移動し、茎葉部1aの破断等を回避しなが
ら該茎葉部1aの延伸状態を維持することができる。従
って、玉ねぎ1の鱗茎部1bの位置が下部挾持搬送装置
Eとの接当によって定位置に規制され、かつ、両挾持搬
送装置D,Eの挾持位置間に位置する茎葉部分がほぼ延
伸状態となるから、この状態で茎葉部1aを第1切断装
置Fにて切断することにより、収穫される鱗茎部1b側
の茎葉部1aの長さを、乾燥のための結束処理等の爾後
処理に適した所望の長さでほぼ一定に揃えることができ
る。
【0025】前記整列放出装置Gは、図3、図5、図6
に示すように、前記下部挾持搬送装置Eの下部挾持搬送
枠体31の挾持搬送終端側に、両無端挾持搬送ベルト3
4で挾持搬送されてくる鱗茎部1b側の茎葉部1aを左
右方向に沿う姿勢に変更案内するための上下の第1放出
ガイド杆72及び第2放出ガイド杆74と、両無端挾持
搬送ベルト34の搬送終端部から送出されてくる鱗茎部
1bを下方に移送する突起73a付き無端整列ベルト
(無端移送回動体)73とを配備して、切断処理された
結束可能な長さの茎葉部1aを有する鱗茎部1bを左右
方向に沿う姿勢に整列しながら放出するように構成され
ている。また、前記無端整列ベルト73が巻き掛けられ
る上部の駆動プーリー75と下部の従動プーリー76
は、下部挾持搬送枠体31側に支持された支持枠体77
に左右方向の横軸芯周りで回動自在に軸支されている。
【0026】前記第1切断装置Fは、図8、図9に示す
ように、左右方向の一側方( 左側)と下方とに向かって
開口するカッタケース37内に、左右方向に沿う横軸芯
周りで回転自在に支承される入力軸38と、上下軸芯周
りで回転自在に支承される駆動回転軸39、及び、これ
ら両軸38,39を連動する一対のベベルギヤ40とを
装備するとともに、前記駆動回転軸39には、カッタケ
ース37の縦向き円筒ケース部37Aの開口端が嵌合す
る環状溝41aを備えた回転取付体41を、キー42及
び一本の第1ボルト43を介して一体回転状態で脱着自
在に取付けるとともに、前記回転取付体41には、茎葉
挾持搬送装置Dの挟持搬送経路及び下部挟持搬送装置E
の挟持搬送経路に臨む円板鋸歯状の回転カッタ45を、
複数個(当該実施形態では3本) の第2ボルト44・ナ
ット53を介して脱着自在に取り付けてある。そのた
め、前記駆動回転軸39に対する回転取付体41の脱着
叉は回転取付体41に対する回転カッタ45の脱着によ
り、回転カッタ45を他の回転カッタと取り替えること
ができる。
【0027】また、図5、図6、図8、図10に示すよ
うに、前記第1切断装置Fの取付け位置を茎葉挾持搬送
装置Dの傾斜方向にほぼ沿って上下方向に変更する切断
位置変更手段Nが設けられているとともに、前記第1切
断装置Fの入力軸38への動力伝達系の一部が、該第1
切断装置Fの取付け位置変更に伴う伝動距離変動を吸収
するべく、横軸芯X周りで屈曲自在に連結された複数
(当該実施形態では二つ)の伝動機構P1,P2から構
成され、原動部であるエンジン4側の第1伝動機構P1
に対して、他の第1切断装置F側の第2伝動機構P2
と、前記第2切断装置Jの入力軸56に伝動連結された
第3伝動機構P3とが付け替え自在に構成されている。
【0028】前記切断位置変更手段Nは、図5、図6、
図8に示すように、前記機体フレーム5の前後方向の主
筒状フレーム体5Aと茎葉挾持搬送装置Dの茎葉挾持搬
送枠体21側とに亘って固定された取付枠体46に、茎
葉挾持搬送装置Dの傾斜角度より少し大きな傾斜角度で
互いに平行に位置する一対のガイド杆47,48を架設
するとともに、前記カッタケース37の横向き円筒ケース
37Bには、大径側のガイド杆47に対して摺動自在に
外嵌する筒状ガイド部37C と、小径側のガイド杆48
に対して摺動自在に係合するほぼUの字状の摺動ガイド
部材49をボルトにて締付け固定するための取付け座3
7D、及び、前記取付枠体46に形成された長孔51に
対して外方から挿入された操作ノブ52a付きボルト5
2に螺合可能な雌ネジ孔(図示せず)を備えた固定連結
片37Eとを形成して構成されている。
【0029】そして、前記長孔51の範囲内で第1切断
装置Fの取付け位置を自由に変更することができるとと
もに、ノブ52a付きボルト52をカッタケース37の
固定連結片37Eに螺合固定することにより、第1切断
装置Fを機体フレーム5側の取付枠体46に固定するこ
とができる。
【0030】前記第2切断装置Jは、図6、図10に示
すように、左右方向の一側方( 左側) と下方とに向かっ
て開口するカッタケース55内に、左右方向に沿う横軸
芯周りで回転自在に支承される入力軸56と、上下軸芯
周りで回転自在に支承される駆動回転軸57、及び、こ
れら両軸56,57を連動する一対のベベルギヤ58と
を装備するとともに、前記駆動回転軸57には、カッタ
ケース55の縦向き円筒ケース部55Aの開口端が嵌合
する環状溝41aを備えた回転取付体41を、キー42
及び一本の第1ボルト43を介して一体回転状態で脱着
自在に取付けるとともに、前記回転取付体41には、前
記茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位
置に配置される円板鋸歯状の回転カッタ45を、複数個
( 当該実施形態では3本) の第2ボルト44・ナット5
3を介して脱着自在に取付けてある。
【0031】この第2切断装置Jの環状溝41a付き回
転取付体41、キー42、第1ボルト43、第2ボルト
44、円板鋸歯状の回転カッタ45の各々は、前記第1
切断装置Fにおける環状溝41a付き回転取付体41、
キー42、第1ボルト43、第2ボルト44、円板鋸歯
状の回転カッタ45と同一仕様に構成されていて、部品
の兼用化が図られている。そのため、前記駆動回転軸5
7に対する回転取付体41の脱着叉は回転取付体41に
対する回転カッタ45の脱着により、回転カッタ45を
他の回転カッタと取り替えることができるばかりでな
く、前記第1切断装置Fの回転カッタ45と付け替える
こともできる。
【0032】前記第2切断装置Jを走行機体Aに対して
脱着自在に取付けるための装着手段Kは、図10、図1
2に示すように、前記機体フレーム5の主筒状フレーム
体5Aの前端部に固着された支持板6に、平面視ほぼL
の字状の第1取付部材60を、前後方向に相対摺接移動
可能な状態で複数(当該実施形態では2本)のボルト6
1・ナット62を介して固定連結し、この第1取付部材
60には、横断面形状がほぼコの字状の第2取付部材6
3を、上下方向に相対摺接移動可能な状態で複数(当該
実施形態では2本)のボルト61・ナットを介して固定
連結するとともに、前記カッタケース55の横向き円筒
ケース55Bには、第2取付部材63の取付け面に対し
て前後方向姿勢の複数本(当該実施形態では2本)のボ
ルト61を介して固定連結される取付け座55Cを一体
形成してある。
【0033】そして、露地栽培された玉ねぎ1を収穫す
る場合には、前記第1取付部材60と支持板6との固定
連結を解除して、走行機体Aから第2切断装置Jを取り
外し、また、マルチ栽培された玉ねぎ1を収穫する場合
には、支持板6に第1取付部材60を固定連結して、挾
持搬送される茎葉部1aをそれに連なる鱗茎部1bを畝
Rに残したまま所定位置で切断処理する。
【0034】前記切断位置調節手段Lは、前記第1取付
部材60の前後方向に沿う取付け板部60Aに、前後方
向に沿う上下一対のボルト挿通用第1長孔65を形成す
るとともに、該第1取付部材60の左右方向に沿う取付
け板部60Bには、上下方向に沿う左右一対のボルト挿
通用第2長孔66を形成して、前記第1長孔65の範囲
内での支持板6と第1取付部材60との前後方向での相
対移動調節操作と、前記第2長孔66の範囲内での第1
取付部材60と第2取付部材63との上下方向での相対
移動調節操作とにより、前記第2切断装置Jの走行機体
Aに対する取付け位置を上下及び前後に自由に調節でき
るように構成してある。
【0035】前記掘起し装置Hは、図1、図2に示すよ
うに、機体フレーム5のうち、茎葉挾持搬送装置Dの挾
持搬送始端部の外側脇に相当する部位に、機体進行に伴
って栽培されている玉ねぎ1の鱗茎部1bよりも下方に
位置する状態で畝R中を進行する正面視ほぼL字状の左
右一対の掘起し具(サブソイラ)68を、左右方向の横
軸芯周りで前後揺動並びに脱着自在に取付けるととも
に、前記掘起し具68の上端部に枢着された押引ロッド
69を前後方向に押引作動させる駆動手段70を設けて
構成されている。前記駆動手段70は、後述のカウンタ
ー軸83に取付けられた偏芯回転カム機構から構成され
ていて、前記カウンター軸83の回転運動を押引ロッド
69の前後方向での往復運動に変換するように構成され
ている。そして、前記掘起し具68を前後方向に往復揺
動させて振動させながら畝R中を進行させることによ
り、鱗茎部1bの根を断ち切ると同時に、畝Rを膨軟化
させて玉ねぎ1を掘起し、その後の玉ねぎ1の引き抜き
を容易に行うことができるようにしてある。尚、マルチ
栽培で栽培された玉ねぎ1の茎葉部1aを切断処理する
場合には、掘起し具68の掘進が、畝Rを被覆する合成
樹脂製フイルムによって邪魔されるため、該掘起し具6
8を機体フレーム5から取り外す。又、マルチ栽培地で
の収穫作業であっても、前記玉ねぎ1の茎葉部1aの切
断処理が終了したのち、畝Rを被覆する合成樹脂製フイ
ルムが引き剥がされている場合には、玉ねぎ1の鱗茎部
1bを手作業で引抜く前に、前記掘起し具68を再度装
着して、機体進行に連れて玉ねぎ1の鱗茎部1bの近傍
を予備的に掘り起こすこともできる。
【0036】次に、上述の如く構成された各装置への伝
動系について説明する。図13に示すように、前記エン
ジン4に連動された走行ミッションケース80のPTO
軸81から一対のベベルギヤ82を介して左右方向に沿
うカウンター軸83に動力を伝達するとともに、前記走
行ミッション80の走行出力軸84から左右の走行伝動
ケース85内の伝動機構を介して駆動後輪2に動力を伝
達する。
【0037】また、前記カウンター軸83から前後方向
に沿う分草中間伝動軸86及び左右方向に沿う分草入力
軸87を介して分草装置Bの各駆動スプロケットホイー
ル8に動力を伝達するとともに、前記カウンター軸83
のウオーム88に噛合するフォームホイル89、伝動チ
ェーン90を介して茎葉挾持搬送装置Dの左側の駆動プ
ーリー22に動力を伝達する一方、前記伝動チェーン9
0から中間伝動軸91を介して茎葉挾持搬送装置Dの右
側の駆動プーリー22に動力を伝達する。
【0038】更に、前記茎葉挾持搬送装置Dの両従動プ
ーリー23からそれぞれ伝動チェーン92を介して引起
装置Cの両駆動プーリー16及び下部挾持搬送装置Eの
両駆動プーリー32に動力を伝達するとともに、前記下
部挾持搬送装置Eの左側の従動プーリー33から整列放
出装置Gの駆動プーリー75に動力を伝達する。
【0039】そして、露地栽培で栽培された玉ねぎ1を
収穫するときには、図5に示すように、前記カウンター
軸83から第1伝動機構P1、第2伝動機構P2を介し
て第1切断装置Fの入力軸38に動力を伝達し、また、
マルチ栽培で栽培された玉ねぎ1の茎葉部1aのみを切
断処理する場合には、図6に示すように、前記第2伝動
機構P2を取外し、前記第2切断装置Jを走行機体Aに
装着するとともに、該第2切断装置Jと第1伝動機構P
1との間に亘って第3伝動機構P3を取付け、前記カウ
ンター軸83から第1伝動機構P1、第3伝動機構P3
を介して第2切断装置Jの入力軸56に動力を伝達す
る。
【0040】前記第1伝動機構P1は、図5、図8、図
11に示すように、第1伝動ケース95内に、カウンタ
ー軸83にキーを介して一体回転状態で取付けられる駆
動スプロケット96と、第2伝動機構P2側の受動軸1
02又は第3伝動機構P3側の受動軸が左右方向からス
プライン嵌合される従動スプロケット97と、前記両ス
プロケット96,97に掛け渡される無端伝動チェーン
98とを装備するとともに、前記第1伝動ケース95の
外側面には、第2伝動機構P2側の第2伝動ケース10
1又は第3伝動機構P3側の第3伝動ケース109をナ
ット100にて締付け固定するためのボルト99を固着
して構成されている。
【0041】前記第2伝動機構P2は、図5、図8、図
11に示すように、第2伝動ケース101の一端部に、
第1伝動機構P1の従動スプロケット97のボス部に対
して左右方向から着脱自在にスプライン嵌合される受動
軸102を回転自在に支承するとともに、前記第2伝動
ケース101内には、受動軸102にキーを介して一体
回転状態で取付けられる駆動スプロケット103と、第
1切断装置F側のに入力軸38にキーを介して一体回転
状態で取付けられる従動スプロケット104と、前記両
スプロケット103,105に掛け渡される無端伝動チ
ェーン105とを装備するとともに、前記第2伝動ケー
ス101には、第1伝動ケース95のボルト99が挿通
可能で、かつ、第1伝動ケース95と第2伝動ケース1
01との横軸芯(受動軸102の軸芯)X周りでの相対
揺動を一定角度範囲内に規制するための弧状のボルト挿
通用長孔106を備えた揺動範囲規制板107を固着し
て構成されている。
【0042】前記第3伝動機構P3は、図6、図10に
示すように、第3伝動ケース109と第4伝動ケース1
10とを筒状伝動ケース111を介して左右方向の横軸
芯X周りで相対揺動自在に連結して構成されている。前
記第3伝動ケース109の一端部には、第1伝動機構P
1の従動スプロケット97のボス部に対して左右方向か
ら着脱自在にスプライン嵌合される受動軸112を回転
自在に支承するとともに、前記第3伝動ケース109内
には、受動軸112にキーを介して一体回転状態で取付
けられる駆動スプロケット113と、筒状伝動ケース1
11内に挿通された中間伝動軸114の一端部にキーを
介して一体回転状態で取付けられる従動スプロケット1
15と、前記両スプロケット113,115に掛け渡さ
れる無端伝動チェーン116とを装備するとともに、前
記第3伝動ケース109には、第1伝動ケース95のボ
ルト99が挿通可能で、かつ、第1伝動ケース95と第
3伝動ケース109との横軸芯(受動軸112の軸芯)
X周りでの相対揺動を一定角度範囲内に規制するための
弧状のボルト挿通用長孔117を備えた揺動範囲規制板
118を固着してある。
【0043】また、前記第4伝動ケース110内には、
中間伝動軸114の他端部にキーを介して一体回転状態
で取付けられる伝動スプロケット119と第2切断装置
J側の入力軸56にキーを介して一体回転状態で取付け
られる入力スプロケット120と、前記両スプロケット
119,120に掛け渡される無端伝動チェーン121
とを装備してある。
【0044】尚、左右の駆動後輪2をそれぞれ軸支する
走行伝動ケース85の一方は、畝Rの幅に応じてトレッ
ドを調節することができるように、左右方向に沿って伸
縮(拡縮)操作自在に構成されている。また、前記従動
前輪3は、操縦ハンドル123に設けた手元ハンドル1
24の回転操作によって高さ調節自在に構成されてい
る。
【0045】〔第2実施形態〕 上述の第1実施形態では、前記走行機体Aに、分草装置
B、引起装置C、茎葉挾持搬送装置D、下部挾持搬送装
置E、第1切断装置F、整列放出装置G、掘起し装置H
とを配備してある玉ねぎ収穫を改造して、前記茎葉挾持
搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位置に、挾持
搬送される茎葉部1aをそれに連なる鱗茎部1bを畝R
に残したまま所定位置で切断する第2切断装置Jを配設
可能に構成した兼用機、つまり、栽培された玉ねぎ1を
掘起し、その掘起された玉ねぎ1の茎葉部1aを挾持し
て後方上方に搬送しながら、畝Rから鱗茎部1bを引き
抜くととともに、その挾持搬送途中で茎葉部1aを切断
処理する所謂、露地栽培用の作業機と、栽培された玉ね
ぎ1の茎葉部1aを挾持して後方上方に搬送する際、そ
の挾持搬送される茎葉部1aをそれに連なる鱗茎部1b
を畝Rに残したまま切断処理する所謂、マルチ栽培用の
作業機とに使い分けることのできる兼用機を例に挙げて
説明したが、図14に示すように、マルチ栽培用の専用
作業機に構成して実施してもよい。
【0046】この第2実施形態のマルチ栽培用専用作業
機では、栽培地である畝Rを跨いだ状態で畝長手方向に
沿って走行する左右一対の駆動後輪2と畝Rの左右一側
脇を先行して転動する従動前輪( ゲージ輪) 3とを備え
た走行機体Aに、左右方向に横たわるように倒伏した玉
ねぎ1の茎葉部1aを下方から前後方向に沿って掬い上
げたのち後方上方に引揚げることによって該茎葉部1a
を前後方向に沿う姿勢に整列させる分草装置Bと、分草
された玉ねぎ1の茎葉部1aを左右方向から掬い揚げて
後方上方に引起す引起装置Cと、引起された茎葉部1a
を挾持して後方上方に搬送する茎葉挾持搬送装置Dと、
該茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位
置において、挾持搬送される茎葉部1aをそれに連なる
鱗茎部1bを畝Rに残したまま所定位置で切断する第2
切断装置Jと、前記第2切断装置Jの走行機体Aに対す
る取付け位置を上下及び前後に調節する切断位置調節手
段Lと、前記茎葉挾持搬送装置Dにて挾持搬送されてき
た切断屑となる切断茎葉部1aを左右方向の一側方(当
該実施形態では右側)に送り出して畝M間の底部に投下
する茎葉排出手段Mとを配備してある。換言すれば、こ
の第2実施形態のマルチ栽培用専用作業機では、上述の
第1実施形態で装備されていた下部挾持搬送装置E、第
1切断装置F、整列放出装置G、掘起し装置Hを取り除
いて構成したものである。
【0047】尚、マルチ栽培用専用作業機に装備される
上述の各種装置類は、前記第1実施形態で説明した構成
と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態
と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。また、
上述の如く構成されたマルチ栽培用専用作業機を用い
て、玉ねぎ1の鱗茎部1bを畝Rに残したままでの茎葉
部1aの切断処理が終了すると、その後は、畝Rを被覆
する合成樹脂製フイルムをそのまま残した状態で、或い
は、畝Rを被覆する合成樹脂製フイルムを手作業又はマ
ルチフイルム剥ぎ取り機で剥ぎ取ったのち、畝Rに残っ
た茎葉切断処理後の玉ねぎ1を手作業で引抜くことにな
る。この時、前記走行機体Aに、第1実施形態で説明し
た同一構造の掘起し装置Hを装備しておけば、玉ねぎ1
の茎葉部1aの切断処理が終了したのち、畝Rを被覆す
る合成樹脂製フイルムが引き剥がされている場合には、
玉ねぎ1の鱗茎部1bを手作業で引抜く前に、茎葉切断
処理前に取り外されていた掘起し装置Hの掘起し具68
を再度装着して、機体進行に連れて玉ねぎ1の鱗茎部1
bの近傍を予備的に掘り起こすこができる。
【0048】〔第3実施形態〕 図15〜図18に示す玉ねぎ収穫機は、前記両挾持搬送
装置D,Eの挾持位置間に位置する茎葉部分1aを所定
位置で切断する第1切断装置Fと、前記茎葉挾持搬送装
置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位置において、挾持
搬送される茎葉部1aをそれに連なる鱗茎部1bを畝R
に残したまま所定位置で切断する第2切断装置Jとを走
行機体Aに常設するとともに、前記第1切断装置Fの駆
動回転軸39及び第2切断装置Jの駆動回転軸57に対
して単一の回転カッタ45を付け替え自在に構成したも
のである。
【0049】前記第1切断装置Fは、図17に示すよう
に、左右方向の一側方( 左側) と下方とに向かって開口
するカッタケース37内に、左右方向に沿う横軸芯周り
で回転自在に支承される入力軸38と、上下軸芯周りで
回転自在に支承される駆動回転軸39、及び、これら両
軸38,39を連動する一対のベベルギヤ40とを装備
するとともに、前記駆動回転軸39には、カッタケース
37の縦向き円筒ケース部37Aの開口端が嵌合する環
状溝41aを備えた回転取付体41を、キー42及び一
本の第1ボルト43を介して一体回転状態で脱着自在に
取付けるとともに、前記回転取付体41には、茎葉挾持
搬送装置Dの挟持搬送経路及び下部挟持搬送装置Eの挟
持搬送経路に臨む円板鋸歯状の回転カッタ45を、複数
個( 当該実施形態では3本) の第2ボルト44を介して
脱着自在に取り付けてある。
【0050】前記第2切断装置Jは、図18に示すよう
に、左右方向の一側方( 左側) と下方とに向かって開口
するカッタケース55内に、左右方向に沿う横軸芯周り
で回転自在に支承される入力軸56と、上下軸芯周りで
回転自在に支承される駆動回転軸57、及び、これら両
軸56,57を連動する一対のベベルギヤ58とを装備
するとともに、前記駆動回転軸57には、カッタケース
55の縦向き円筒ケース部55Aの開口端が嵌合する環
状溝41aを備えた回転取付体41を、キー42及び一
本の第1ボルト43を介して一体回転状態で脱着自在に
取付けるとともに、前記回転取付体41には、前記茎葉
挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位置に配
置される円板鋸歯状の回転カッタ45を、複数個( 当該
実施形態では3本) の第2ボルト44を介して脱着自在
に取り付けてある。
【0051】この第2切断装置Jの環状溝41a付き回
転取付体41、キー42、第1ボルト43、第2ボルト
44、円板鋸歯状の回転カッタ45の各々は、前記第1
切断装置Fにおける環状溝41a付き回転取付体41、
キー42、第1ボルト43、第2ボルト44、円板鋸歯
状の回転カッタ45と同一仕様に構成されていて、前記
駆動回転軸39,57に対する回転取付体41の脱着叉
は回転取付体41に対する回転カッタ45の脱着によ
り、前記第1切断装置Fの駆動回転軸39及び第2切断
装置Jの駆動回転軸57に対して、単一の回転カッタ4
5が付け替え自在に構成されている。
【0052】この第3実施形態では、前記第1切断装置
Fの入力軸38及び第2切断装置Jの入力軸56の各々
に、前記カウンター軸83に連動された油圧ポンプ13
0によって駆動される油圧モータ131が連動連結され
ている。尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した
構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施
形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0053】また、当該第3実施形態では、油圧モータ
131を用いて第1切断装置Fの入力軸38及び第2切
断装置Jの入力軸56を駆動するように構成したが、前
記油圧モータ131で第1切断装置Fの駆動回転軸39
及び第2切断装置Jの駆動回転軸57を直接駆動するよ
うに構成しても良く、更に、上述のような油圧駆動手段
に代えて、フレキシブルワイヤ等の可撓性伝動軸様体を
用いて、第1切断装置Fの入力軸38及び第2切断装置
Jの入力軸56を駆動するように構成してもよい。
【0054】〔第4実施形態〕 図19に示す玉ねぎ収穫機は、前記両挾持搬送装置D,
Eの挾持位置間に位置する茎葉部分1aを所定位置で切
断する第1切断装置Fと、前記茎葉挾持搬送装置Dの挾
持搬送始端部又はその近傍位置において、挾持搬送され
る茎葉部1aをそれに連なる鱗茎部1bを畝Rに残した
まま所定位置で切断する第2切断装置Jとを単一の切断
装置FJから構成するとともに、該切断装置FJを両挾
持搬送装置D,Eの挾持位置間に配備した状態と、茎葉
挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍位置に配
備した状態とに変更する取付け位置変更手段Qを設けて
構成されている。
【0055】前記取付け位置変更手段Qは、前記機体フ
レーム5の前後方向の主筒状フレーム体5Aと茎葉挾持
搬送装置Dの茎葉挾持搬送枠体21側とに亘って固定さ
れた取付枠体46に、茎葉挾持搬送装置Dの傾斜角度よ
り少し大きな傾斜角度で互いに平行に位置する一対のガ
イド杆47,48を架設するとともに、前記大径側のガ
イド杆47に対して摺動自在に外嵌する筒状ガイド部1
35A及び小径側のガイド杆48に対して摺動自在に係
合するほぼUの字状の摺動ガイド部材49を備えた昇降
可動体135に、前記切断装置FJのカッタケース13
6に形成された取付け座136Aを複数本(当該実施形
態では2本)のボルト137で脱着自在に固定連結する
第1取付け部材138を、複数本のボルトで固定連結
し、更に、前記取付枠体46に形成された上下方向の長
孔51の範囲内で昇降可動体135を移動自在に固定す
る操作ノブ付きボルト140を設けてある。
【0056】また、前記機体フレーム5の主筒状フレー
ム体5Aの前端部に固着された前記支持板6に、平面視
ほぼLの字状の第2取付部材141を、前後方向に相対
摺接移動可能な状態で複数(当該実施形態では2本)の
ボルト・ナットを介して固定連結し、この第2取付部材
141に、前記切断装置FJのカッタケース136に形
成された取付け座136Aを複数本(当該実施形態では
2本)のボルト137で脱着自在に固定連結する第3取
付け部材142を、上下方向に相対摺接移動可能な状態
で複数(当該実施形態では2本)のボルト61・ナット
を介して固定連結してある。
【0057】前記一対のガイド杆47,48と摺動ガイ
ド部材49を備えた昇降可動体135と取付枠体46に
形成された上下方向の長孔51及び操作ノブ付きボルト
140とをもって、両挾持搬送装置D,Eの挾持位置間
に脱着自在に配備された切断装置FJ、つまり、前記第
1取付け部材138に脱着自在に固定された切断装置F
Jの取付け位置を、茎葉挾持搬送装置Dの傾斜方向にほ
ぼ沿って上下方向に変更する切断位置変更手段Nが構成
されている。
【0058】また、前記第2取付部材141の前後方向
に沿う取付け板部141Aに、前後方向に沿う上下一対
のボルト挿通用第1長孔65を形成するとともに、該第
2取付部材141の左右方向に沿う取付け板部141B
には、上下方向に沿う左右一対のボルト挿通用第2長孔
66を形成して、前記第1長孔65の範囲内での支持板
6と第2取付部材141との前後方向での相対移動調節
操作と、前記第2長孔66の範囲内での第2取付部材1
41と第3取付部材142との上下方向での相対移動調
節操作とにより、茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部
又はその近傍位置に脱着自在に配備された切断装置F
J、つまり、前記第3取付部材142に脱着自在に固定
された切断装置FJの取付け位置を上下及び前後に調節
する切断位置調節手段Lが構成されている。
【0059】更に、当該第4実施形態では、前記切断装
置FJの入力軸143とカウンター軸83とを、前記取
付け位置変更手段Qによる単一の切断装置FJの取付け
位置変更、及び、前記切断位置変更手段N叉は切断位置
調節手段Lによる切断位置調節に伴う伝動距離変動を吸
収することのできるフレキシブルワイヤ等の可撓性を有
する伝動軸様体144で連動連結してある。尚、その他
の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるか
ら、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を
付記してそれの説明は省略する。
【0060】〔その他の実施形態〕 (1) 上述の各実施形態では、栽培作物として玉ねぎ
を例に挙げて説明したが、本発明の作業機は、根菜類等
の他の栽培作物に対して適用することができる。 (2) 前述の第1実施形態では、前記第2切断装置J
の走行機体Aに対する取付け位置を上下及び前後に調節
できるように構成したが、該第2切断装置Jの走行機体
Aに対する取付け位置を上下叉は前後のいずれか一方だ
け調節できるように構成してもよい。 (3) 上述の第4実施形態の取付け位置変更手段Qで
は、第1切断装置Fと第2切断装置Jとを構成する単一
の切断装置FJを、走行機体Aに対する脱着作業によっ
て、両挾持搬送装置D,Eの挾持位置間に配備した状態
と、茎葉挾持搬送装置Dの挾持搬送始端部又はその近傍
位置に配備した状態とに変更するように構成したが、こ
の取付け位置変更手段Qを、上下方向と横方向との三次
元方向に屈曲駆動揺動可能なリンク機構やロボットアー
ム等から構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す玉ねぎ収穫機全体
の斜視図
【図2】機体全体の側面図
【図3】機体全体の平面図
【図4】機体全体の正面図
【図5】露地栽培された作物の収穫状態を示す要部の側
面図
【図6】マルチ栽培された作物の収穫状態を示す要部の
側面図
【図7】下部挾持搬送装置Eの拡大平面図
【図8】切断位置変更手段Nの拡大斜視図
【図9】第1切断装置(第2切断装置)の要部の拡大断
面図
【図10】第2切断装置の取付け構造及び伝動構造を示
す分解斜視図
【図11】第1伝動機構の拡大断面図
【図12】第2切断装置の取付け状態を示す斜視図
【図13】全体の伝動系統図
【図14】第2実施形態を示すマルチ栽培用の専用作業
機の要部の側面図
【図15】本発明の第3実施形態を示す玉ねぎ収穫機の
要部で、露地栽培された作物の収穫状態を示す側面図
【図16】マルチ栽培された作物の収穫状態を示す要部
の側面図
【図17】第1切断装置の拡大断面図
【図18】第2切断装置の拡大断面図
【図19】本発明の第4実施形態を示す要部の斜視図
【符号の説明】
A 走行機体 C 引起装置 D 茎葉挾持搬送装置 E 下部挾持搬送装置 F 第1切断装置 H 掘起し装置 J 第2切断装置 L 切断位置調節手段 M 茎葉排出手段 N 切断位置変更手段 P1 伝動機構(第1伝動機構) P2 伝動機構(第2伝動機構) P3 伝動機構(第3伝動機構) Q 取付け位置変更手段 X 横軸芯 1 栽培作物(玉ねぎ) 1a 茎葉部 1b 根茎部(鱗茎部) 39 駆動回転軸 45 カッタ 57 駆動回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福留 和章 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平11−318157(JP,A) 特開 平11−42008(JP,A) 特開 平3−35713(JP,A) 特開 平7−289049(JP,A) 特開 平11−75457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 13/00 - 33/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に、栽培作物の茎葉部を引起こ
    す引起装置と、引起された茎葉部を挾持して根茎部を引
    き抜きながら後方上方に搬送する茎葉挾持搬送装置と、
    挾持搬送される茎葉部のうち、茎葉挾持搬送装置の挾持
    位置よりも根茎部側の茎葉部分を挾持して後方に搬送す
    る下部挾持搬送装置と、前記両挾持搬送装置の挾持位置
    間に位置する茎葉部分を所定位置で切断する第1切断装
    置とを配備してある栽培作物用作業機であって、 前記茎葉挾持搬送装置の挾持搬送始端部又はその近傍位
    置に、挾持搬送される茎葉部をそれに連なる根茎部を栽
    培地に残したまま所定位置で切断する第2切断装置を
    行機体に対して脱着自在に構成してある栽培作物用作業
    機。
  2. 【請求項2】 前記茎葉挾持搬送装置の挾持搬送終端部
    には、挾持搬送されてきた切断茎葉部を左右方向の一側
    方に送り出す茎葉排出手段が設けられている請求項1
    載の栽培作物用作業機。
  3. 【請求項3】 前記第2切断装置の取付け位置を上下及
    び前後の少なくとも一方に調節する切断位置調節手段が
    設けられている請求項1又は2記載の栽培作物用作業
    機。
  4. 【請求項4】 前記第1切断装置と第2切断装置とが単
    一の切断装置から構成されているとともに、該切断装置
    を両挾持搬送装置の挾持位置間に配備した状態と茎葉挾
    持搬送装置の挾持搬送始端部又はその近傍位置に配備し
    た状態とに変更する取付け位置変更手段が設けられてい
    る請求項1、2又は3記載の栽培作物用作業機
  5. 【請求項5】 前記第1切断装置と第2切断装置とが走
    行機体に常設されているとともに、前記第1切断装置の
    駆動回転軸及び第2切断装置の駆動回転軸に対して単一
    のカッタが付け替え自在に構成されている請求項1、2
    又は3記載の栽培作物用作業機。
  6. 【請求項6】 前記第1切断装置の取付け位置を上下方
    向に沿って変更する切断位置変更手段が設けられている
    とともに、前記第1切断装置への動力伝達系の一部が、
    該第1切断装置の取付け位置変更に伴う伝動距離変動を
    吸収するべく、横軸芯周りで屈曲自在に連結された複数
    の伝動機構から構成され、原動部側の伝動機構に対し
    て、他の第1切断装置側の伝動機構と、前記第2切断装
    置に伝動連結された伝動機構とが付け替え自在に構成さ
    れている請求項1,2又は3記載の栽培作物用作業機。
  7. 【請求項7】 前記下部挾持搬送装置が、茎葉挾持搬送
    装置との挾持位置間隔が搬送終端側ほど大となる緩傾斜
    姿勢又は水平姿勢にあり、かつ、茎葉挾持搬送装置にて
    挾持搬送される作物の根茎部が接当するまで該作物の茎
    葉部との上下方向での相対移動を許容する挾持力に構成
    されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の栽培作
    物用作業機。
  8. 【請求項8】 前記走行機体には、機体進行に連れて栽
    培作物の根茎部の近傍を掘り起こす掘起し装置が装備さ
    れている請求項1〜7のいずれか1項に記載の栽培作物
    用作業機。
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