JP3448311B2 - マシニングセンタの制御方法および制御装置 - Google Patents

マシニングセンタの制御方法および制御装置

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JP3448311B2
JP3448311B2 JP21517192A JP21517192A JP3448311B2 JP 3448311 B2 JP3448311 B2 JP 3448311B2 JP 21517192 A JP21517192 A JP 21517192A JP 21517192 A JP21517192 A JP 21517192A JP 3448311 B2 JP3448311 B2 JP 3448311B2
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truing
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伸二 安原
浩一 上田
章 近森
英一 片山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、NC研削が可能なマ
シニングセンタの制御方法及び制御装置に関し、より詳
細には、主軸に装着された研削砥石の、寸法管理と精度
管理を実施することにより、無人運転下で加工精度と仕
上げ面粗さを一定範囲に保つことを可能として、ひいて
は研削加工の自動化と品質・生産性の向上を実現するこ
とのできるマシニングセンタの制御方法及び制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
加工された工作物の精度の管理については、手動の汎用
研削盤はもちろんNC制御された汎用の研削盤において
も、作業者が、加工された工作物の寸法を測定器によっ
て測定し、必要な切込み量等の修正を行うことにより、
管理を行ってきた。したがって、同一工作物の大量生産
を行う専用機は別として、中小量生産を行う汎用の研削
盤は、NC制御されている場合にも、無人運転すること
は不可能であった。
【0003】一方、加工精度を得るうえで、研削砥石の
研削面の摩耗度合い等が問題となるが、従来、砥石平均
摩耗量と表面の偏摩耗を考慮して、確実に所定の成形状
態を得るために、必要量を超える一定のツルーイング量
で成形していた。このため、研削砥石の短縮化を招いて
いた。そこで、この発明は、NC研削が可能なマシニン
グセンタ上で研削砥石の計測とツルーイング装置を併用
することにより、研削加工の自動化と品質・生産性向上
を図ることのできるマシニングセンタの制御方法及び制
御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るマシニングセンタの制御方法は、
削砥石の研削面の表面状態、研削砥石径、研削砥石長、
回転振れおよびマシニングセンタ基準位置から研削砥石
所定部までの距離を含む複数の状態量を監視する砥石モ
ニタリング装置と、研削面を成形するツルーイング装置
と、研削砥石を収納するツールマガジンと、研削砥石を
自動的に交換するための自動砥石交換装置とを有するマ
シニングセンタの制御方法であって、未使用の研削砥石
めてマシニングセンタの主軸に装着される初期設定
工程と、実際にワークを加工する実稼働工程とを有し、
初期設定工程は、主軸に取り付けられた未使用の研削砥
石の回転振れを砥石モニタリング装置によって検出し、
検出結果が、予め設定されたしきい値以下となるまで、
主軸への研削砥石のセットを繰り返す工程と、主軸への
セットが完了した研削砥石を用いて模擬研削を行うか、
或いは研削砥石に対してツルーイング装置によってツル
ーイングを行うことにより研削面の不安定摩耗領域を除
去する工程と、不安定摩耗領域が除去された研削砥石
の、研削面の表面状態、研削砥石径および研削砥石長の
各初期値を、砥石モニタリング装置によって検出し、検
出結果を、初期データとして記憶する工程と、各初期デ
ータが制御装置の初期データ記憶部に記憶された研削砥
を、ツールマガジンに収納する工程とを含んでおり、
実稼働工程は、自動砥石交換装置によってマシニングセ
ンタの主軸に装着された研削砥石の回転振れを砥石モニ
タリング装置によって検出し、検出結果が、予め設定さ
れたしきい値以下となるまで、主軸への研削砥石のセッ
トを繰り返す工程と、主軸へのセットが完了した研削砥
を用いて、記憶されている初期データに基づいて演算
される加工条件の下でワークを加工する工程と、定期的
に、砥石モニタリング装置によって研削砥石の各状態量
を検出し、検出データおよび初期データのうち研削砥石
径のデータを用いて研削砥石の摩耗量を演算する工程
と、 演算された研削砥石の摩耗量に基づいて加工条件を
修正する工程と、 演算された研削砥石の摩耗量とツルー
イングの要否を判断するためのしきい値との比較に基づ
いて、又は検出データおよび初期データのうち研削砥石
の表面状態のデータの比較に基づいて、ツルーイングの
要否を判断する工程と、ツルーイングが必要と判断され
た場合に、上記検出データに基づいて所定の成形状態を
得るためのツルーイング量を演算し、ツルーイング装置
によって研削砥石に対してツルーイングを行う工程と、
上記演算された研削砥石の摩耗量と研削砥石寿命を判断
するためのしきい値との比較に基づいて、研削砥石寿命
の判定を行う工程とを含んでいることを特徴とするもの
である。
【0005】また、上記研削砥石がツルーイングを要し
ない種類の研削砥石の場合は、初期設定工程中の不安定
摩耗領域の除去のためのツルーイング、および実稼働工
程中のツルーイングを省略することを特徴とするもので
あっても良い。さらに、上記研削砥石がツルーイングを
要する種類のものか否かの判断に基づいて、工程中にツ
ルーイングを含むか否かを変更することを特徴とするも
のであっても良い。
【0006】請求項4に係るマシニングセンタの制御装
置は、削砥石の研削面の表面状態、研削砥石径、研削
砥石長、回転振れおよびマシニングセンタ基準位置から
研削砥石所定部までの距離を含む複数の状態量を監視す
る砥石モニタリング装置と、研削面を成形するツルーイ
ング装置と、研削砥石を収納するツールマガジンと、
削砥石を自動的に交換するための自動砥石交換装置とを
備えたマシニングセンタの制御装置であって、砥石モニ
タリング装置によって検出されたマシニングセンタの主
軸に装着された研削砥石の回転振れの検出値と、予め設
定されたしきい値と比較し、検出値がしきい値を超え
ている場合には、研削砥石を主軸へ再セットするための
信号を自動砥石交換装置に出力する砥石装着性判定部、
未使用の研削砥石の、主軸へのセットの完了に応じて、
模擬研削またはツルーイング装置によるツルーイングに
よって研削砥石の不安定摩耗領域を除去させる不安定摩
耗領域除去制御部、砥石モニタリング装置によって予め
検出された検出結果を初期データとして記憶する初期デ
ータ記憶部、初期データ記憶部に記憶された初期データ
のうち表面状態のデータと、所定時に砥石モニタリング
装置によって検出された検出データのうち表面状態のデ
ータとの比較に基づいて、又は、上記検出データおよび
初期データのうち研削砥石径のデータを用いて演算され
る研削砥石の摩耗量とツルーイングの要否を判断するた
めのしきい値との比較に基づいて、研削砥石に対するツ
ルーイングの要否を判断するツルーイング要否判定部、
ツルーイング要否判定部によって、ツルーイングが必要
と判定された場合に、所定の成形状態を得るためのツル
ーイング量を上記検出データに基づいて演算するツルー
イング量演算部、上記演算された研削砥石の摩耗量と研
削砥石寿命を判断するためのしきい値との比較に基づい
て、研削砥石の寿命を判定する砥石寿命判定部、および
上記演算された研削砥石の摩耗量に基づいて、加工条件
を修正する加工条件修正部を、少なくとも含んでいるこ
とを特徴とするものである。
【0007】また、上記ツルーイング装置は、少なくと
も2のツルーイングが可能なツルーイング砥石を有し
ていれば好ましい。さらに、上記ツルーイング装置は、
ツルーイング装置のダイヤモンドホイール回転部に、ト
ラクションドライブを採用しており、ダイヤモンドホイ
ールの回転を増速するための増速機構を備えていれば好
ましい。そして、砥石モニタリング装置には、研削砥石
の研削面に接触されるセラミックス製測定子、セラミッ
クス製測定子を研削面側に押圧する板ばね、およびセラ
ミックス製測定子の変位を測定する変位計を含む、複数
の測定装置が内蔵されていれば好ましい。
【0008】
【作用】上記発明の制御方法によれば、砥石モニタリン
グ装置によって研削砥石各状態量を検出し、自動砥石
交換装置によるマシニングセンタの主軸への研削砥石の
装着性の良否を判断することができる。そして、装着性
が悪い場合には、研削砥石を再セットさせ、良好な装着
状態が確実に且つ自動的に得られるようにする。これに
より、ワークの加工精度を確保でき、品質向上を図るこ
とができる。しかも、実稼働工程においても、定期的に
砥石モニタリング装置により研削砥石の各状態量を検出
し、演算される研削砥石の摩耗量等を用いて、ツルーイ
ングの要否の判定、研削砥石寿命に達したか否かの判定
および加工条件の修正が行われる。そして、ツルーイン
グが必要な場合には、所定の成形状態を得るためのツル
ーイング量が演算され、これに基づいてツルーイングが
行われる。このように、加工精度に影響を与える研削砥
石の摩耗状態等が、定期的に監視され、ツルーイング、
研削砥石交換および加工条件修正等の必要な処置が施さ
れるので、研削加工の自動化と品質・生産性の向上を達
成することができる。
【0009】なお、電着砥石等のツルーイングを必要と
しない種類の研削砥石の場合には、ツルーイングの工程
を省略することにより、研削砥石の種類に適合した制御
方法を達成できる。この場合、上記研削砥石がツルーイ
ングを要する種類のものか否かに基づいて、制御方法が
ツルーイングを含むか否かを変更するようにすれば、異
なる種類の研削砥石に対処できる。また、上記発明の制
御装置によれば、砥石装着性判定部によって、研削砥石
がマシニングセンタの主軸に良好に装着されたか否かが
判定されるとともに、不良の場合には、研削砥石が再セ
ットされ、良好な装着状態が確実に且つ自動的に得られ
る。そして、不安定摩耗領域除去制御部によって、未使
用の研削砥石のセットの完了に応じて、模擬研削または
ツルーイング装置によるツルーイングによって研削砥石
の不安定摩耗領域が自動的に除去される。また、定期的
に砥石モニタリング装置によって研削砥石の各状態量を
検出し、演算された研削砥石の摩耗量とツルーイングの
要否を判断するためのしきい値との比較に基づいて、ツ
ルーイング要否判定部によって、研削砥石に対するツル
ーイングの要否が判断され、ツルーイングが必要な場合
には、ツルーイング演算部によって、所定の成形状態を
得るためのツルーイング量が演算される。この場合、ツ
ルーイング量を必要最小限に設定できるので、研削砥石
の長寿命化を達成できる。一方、演算された研削砥石の
摩耗量と研削砥石寿命を判断するためのしきい値との比
較に基づいて、砥石寿命判定部によって砥石の寿命が判
定されるとともに、演算された研削砥石の摩耗量に基づ
いて加工条件修正部によって加工条件が修正される。加
工精度に影響を与える研削砥石の摩耗状態等が、定期的
に監視され、ツルーイング、工具交換および加工条件修
正等の必要な処置が施されるので、研削加工の自動化と
品質・生産性の向上を達成することができる。
【0010】また、上記ツルーイング装置が、少なくと
も2のツルーイングが可能なドレッサを有している場
合には、複数の研削面に対応することができる。さら
に、上記ツルーイング装置が、ツルーアのダイヤモンド
ホイール回転部に、トラクションドライブを採用してお
り、ダイヤモンドホイールの回転を増速するための増速
機構を備えている場合には、ツルーアの主軸の回転慣性
力を増大させて、ツルーアの主軸の回転むらや振動を抑
制することができる。
【0011】そして、砥石モニタリング装置には、研削
砥石の研削面に接触されるセラミックス製測定子、セラ
ミックス製測定子を研削面側に押圧する板ばね、および
測定子の変位を測定する変位計を含む、複数の測定装置
が内蔵されている場合には、複数の研削面のモニタリン
グに好適である。
【0012】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図1及び図2はこの発明の一実施例に係るマシ
ニングセンタの制御方法の流れを示すフローチャートで
あり、図3は制御装置のブロック図であり、図4は砥石
モニタリング装置及びツルーイング装置の概略構成図で
ある。図3及び図4を参照して、この制御装置2は、研
削砥石Kの、研削面K1,K2の表面状態、研削砥石
径、研削砥石長、回転振れおよびマシニングセンタ基準
位置から研削砥石所定部(例えば研削面K1)までの距
離を含む複数の状態量を監視する砥石モニタリング装置
1と、研削面K1,K2を成形するツルーイング装置4
とを備えたマシニングセンタに装着される。
【0013】制御装置2は、初期データ記憶部2a、砥
石装着性判定部2b、砥石寿命判定部2c、ツルーイン
グ要否判定部2d、ツルーイング量演算部2e、不安定
摩耗領域除去制御部2f及び加工条件修正部2gを含ん
でいる。砥石装着性判定部2bは、砥石モニタリング装
置1によって検出された研削砥石Kの回転振れと、予め
設定されたしきい値Fとの比較に基づいて、研削砥石K
主軸に良好に装着(セット)されたか否かを判定し、
検出値がしきい値Fを超えている場合には、研削砥石を
再セットするための信号を、自動砥石交換装置3に出力
する。
【0014】不安定摩耗領域除去部2fは、砥石装着性
判定部2bによって研削砥石Kが良好に装着された旨の
判定に応じて(未使用の研削砥石のセットの完了に応じ
て)、模擬研削またはツルーイング装置4によるツルー
イングによって研削砥石Kの研削面K1,K2の不安定
摩耗領域を除去させる。初期データ記憶部2aは、不安
定摩耗領域が除去された研削砥石Kにおける各状態量
を、研削砥石の初期データを記憶する。
【0015】ツルーイング要否判定部2dは、後述する
演算された研削砥石Kの摩耗量とツルーイングの要否を
判断するためのしきい値M1との比較に基づいて、研削
砥石Kに対するツルーイングの要否を判断する。ツルー
イング量演算部2eは、ツルーイング要否判定部2dに
よって、ツルーイングが必要と判定された場合に、所定
の成形状態を得るためのツルーイング量を上記検出デー
タに基づいて演算する。
【0016】砥石寿命判定部2cは、後述する演算され
た研削砥石Kの摩耗量と砥石寿命を判断するためのしき
い値M2との比較に基づいて、研削砥石Kの寿命を判定
する。加工条件修正部2gは、上記初期データと検出デ
ータとの比較に基づいて、加工条件を修正する。図4を
参照して、研削砥石Kは2軸P,Qおよびこれらの軸に
直交する軸(図示せず)の方向に送り制御される。この
ツルーイング装置4は、その本体に軸受2を介して回転
自在に支持された主軸30と、この主軸30の先端に取
り付けられ一体回転されるツルーア40と、駆動側とし
てのモータの回転軸にフレキシブルシャフト5を介して
連結されるとともに上記主軸30に連結されたトラクシ
ョンドライブとしての公知の遊星ローラ式増速機構6
と、研削砥石Kの研削面K1,K2の形状変化(型崩
れ、摩耗量等)をそれぞれ検出する複数の測定装置7,
8を含む砥石モニタリング装置1とを備えている。
【0017】研削砥石Kは、その回転軸線Kaが軸Pに
平行な円柱状をしている。研削面K1は、上記円柱の周
面からなり軸Pの方向に沿っている。研削面K2は、上
記円柱の平坦な端面からなり、軸Qに平行である。研削
砥石Kは、マシニングセンタの主軸に取り付けられた状
態で、軸P,Qの方向に送り制御され、後述する測定装
置7,8の測定子71,81やツルーア40に接触され
るようになっている。主軸30は、2軸P,Qの方向に
対して45度の角度をなして配置されているとともに、
ツルーア40は、円錐状面からなるツルーイング面40
aを備えている。上記円錐状面の母線は、主軸30の延
長線に対して45度の角度をなすように傾斜されてい
る。これにより、ツルーイング面40aは、上記2軸
P,Qとそれぞれ平行であって成形時に研削砥石Kの研
削面K1,K2と摺接されるドレス部としての第1およ
び第2の作用線41,42を持つことになる測定装置7
は、窒化珪素等のセラミックス等からなり研削面K1に
接触される平坦な接触面71aを有する測定子71と、
この測定子71の背面71bを支持する板ばね72と、
この板ばね72の背面72aに近接され、当該背面72
aとの間のギャップGの大きさに応じて出力信号を変化
させる渦電流式のギャップセンサからなる変位計73と
を備えている。回転する研削砥石Kの研削面K1を接触
面71aに接触させた状態で、研削砥石Kを軸Pに沿う
方向に移動させると、全周にわたる半径減少量(摩耗
量)が、軸方向の全長にわたって検知される。なお、板
ばね72の自由状態で接触体71の接触面71aが、ツ
ルーア40のツルーイング面40aの第1の作用線41
と同一平面上に位置されるようにしてある。
【0018】同様にして、測定装置8は、測定子81、
板ばね82および変位計83を備えている。回転する研
削砥石Kの研削面K2を接触体81の接触面81aに接
触させた状態で、研削砥石Kを軸Qに沿う方向に移動さ
せると、研削面K2の全面にわたる摩耗量が検知され
る。板ばね82の自由状態で接触体81の接触面81a
が、ツルーア40のツルーイング面40aの第2の作用
線42と同一平面上に位置されるようにしてある。
【0019】次に、図1及び図2のフローチャートを参
照して、制御装置の動作について説明する。ステップS
1〜ステップS14は、初期設定工程の流れを示してい
る。研削砥石Kが未使用の状態から始まり(ステップS
1)、研削砥石Kをツールホルダに取り付けた(ステッ
プS2)後、これをマシニングセンタの主軸に取り付け
る(ステップS3)。ここで、砥石モニタリング装置1
によって研削砥石Kの回転振れを測定し(ステップS
4)、この検出値を予め定めたしきい値Fと比較する
(ステップS5)。振れの検出値がしきい値Fよりも大
きい場合には、研削砥石Kを取外して(ステップS
6)、ステップS3に戻ってマシニングセンタの主軸に
再装着する。そして、検出値がしきい値F以下になるま
で、これを繰り返し、しきい値F以下になった場合は、
次のステップS7に進む。
【0020】ステップS7では、不安定摩耗領域除去制
御部2fによって、予め定めた一定のツルーイング量で
ツルーイングを行うか或いは模擬研削(どちらを行うか
は予め設定されている)を行って(ステップS7)、研
削面の不安定摩耗領域を除去する。そして、砥石モニタ
リング装置1によって回転振れを測定し(ステップS
9)、振れがしきい値Fを超えている場合は、ステップ
S7に戻って、ステップS7 ステップS10を繰り返
す。そして、振れの検出値がしきい値F以下になると、
ステップS11に進む。
【0021】ステップS11では、砥石モニタリング装
置1によって、研削砥石Kの表面状態が測定される。一
方、ワークの表面位置が測定され(ステップS12)、
これらのデータが初期データとして記憶されるとともに
研削砥石半径の初期値が演算される(ステップS1
3)。これにより、初期設定工程が終了し、研削砥石K
はツールマガジンに収納される(ステップS14)。ス
テップS15〜ステップS26が実稼働工程の流れを示
している。研削砥石交換指令を受けた自動砥石交換装置
3によって研削砥石Kが交換されると(ステップS1
5)、砥石モニタリング装置1によって研削面K1の回
転振れが測定され(ステップS16)、検出値がしきい
値Fを超えているか否かが判定される(ステップS1
7)。ステップS17において、検出値がしきい値Fを
超えている場合には、ステップS15に戻って再装着を
行う。一方、振れがしきい値F以下の場合には、次のス
テップS18へ進んで、ワークの加工が行われる。
【0022】次に、ステップS19では、定期的に、砥
石モニタリング装置1によって研削砥石K1の表面状態
が測定され、研削砥石半径の減少量(摩耗量)が演算さ
れる(ステップS20)。これにより、ステップS21
において、研削砥石径補正等の加工条件の修正が行われ
る。次に、ステップS22では、上記摩耗量(または表
面状態)が、予め設定した、ツルーイングの要否を判断
するためのしきい値M1を超えているか否かが判定さ
れ、超えていない場合には、研削加工が行われる(ステ
ップS23)。ステップS22において、摩耗量がしき
い値M1を超えている場合には、ステップS24に進ん
で、摩耗量が予め設定された、砥石寿命を判断するため
のしきい値M2を超えているか否かが判断される。摩耗
量がしきい値M2をこえていない場合には、ツルーイン
グが実施され(ステップS25)、しきい値M2を超え
ている場合には、研削砥石Kに寿命がきたものと判断さ
れる(ステップS26)。
【0023】この実施例によれば、砥石モニタリング装
置1によって研削砥石Kの表面状態等の各状態量を検出
し、これにより、自動砥石交換装置3による、マシニン
グセンタの主軸への研削砥石Kの装着性、ツルーイング
の要否等を判断するとともに、この結果に基づいて研削
砥石Kの再装着やツルーイング等を実施する。このよう
にNC研削可能なマシニングセンタ上で砥石の計測とツ
ルーイング装置を併用する事で研削加工の自動化と品質
・生産性向上を図ることができる。
【0024】しかも、実際の研削砥石Kの計測データに
応じてツルーイング量を決めるようにしているので、研
削砥石Kを不要に削ってしまうことがなく、研削砥石K
の寿命を長くすることができる。また、遊星ローラ式増
速機構6によって主軸30を高速で回転させることがで
きるので、主軸30の回転慣性力を増大させて、回転主
軸30の回転むらや振動を抑制することができる。ツル
ーア40のツルーイング面40aが、上記2軸P,Qに
それぞれ平行なドレス部としての作用線41,42を有
しているので、単一のツルーイング砥石によって研削砥
石の2面をドレッシングすることができる。なお、上記
の実施例においては、ビトリファイドボンド砥石等のツ
ルーイングを必要とする種類の研削砥石に関する制御方
法について示したが、電着砥石等のツルーイングを必要
としない種類の砥石に対しては、ステップS7およびス
テップS22のツルーイングを省略した制御方法が採用
される。この場合、砥石の種類に応じて、自動的に制御
方法を変更するプログラム(電着砥石かビトリファイド
ボンド砥石かは、結合剤の有無に基づいて判断すること
ができる)を採用すれば自動化の上で好適である。
【0025】そして、砥石寿命の判断に際して、図2の
フローチャートのステップS15〜ステップS17の繰
り返し回数、すなわちATCによる研削砥石再取付けの
回数をカウントしておき、所定回数を超えるた場合に
は、研削砥石をホルダに再取付けして、振れを測定
し、この振れがしきい値Fを超えている場合に、砥石寿
命と判断するようにしてもも良い。また、本発明は、上
記実施例に限定されるものではなく、例えば、測定装置
7,8の変位計73,83を構成するギャップセンサと
して、光学式等の他の公知のものを用いることができ
る。その他、この発明の要旨を変更しない範囲で種々の
設計変更を施すことができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明方法および装置によ
れば、砥石モニタリング装置によってマシニングセンタ
の主軸に装着された研削砥石の表面状態等の各状態量を
検出し、これにより、自動砥石交換装置による、主軸へ
の研削砥石の装着性、ツルーイングの要否等を判断する
とともに、この結果に基づいて研削砥石の再装着やツル
ーイング等を実施する。このようにNC研削可能なマシ
ニングセンタ上で砥石の計測とツルーイング装置を併用
する事で研削加工の自動化と品質・生産性向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るマシニングセンタの制
御方法の初期設定工程のフローチャートを示す図であ
る。
【図2】その実稼働工程のフローチャートを示す図であ
る。
【図3】制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】ツルーイング装置の概略構成図である。
【符号の説明】 1 砥石モニタリング装置 2 制御装置 2a 初期データ記憶部 2b 砥石装着性判定部 2c 砥石寿命判定部 2d ツルーイング要否判定部 2e ツルーイング量演算部 2f 不安定摩耗領域除去制御部 2g 加工条件修正部 3 自動砥石交換装置 4 ツルーイング装置 40 ツルーア 6 遊星ローラ式増速機構(増速機構) 7,8 測定装置 71,81 測定子 72,82 板ばね 73,83 変位計 K 研削砥石 K1,K2 研削面 P,Q 軸
フロントページの続き (72)発明者 近森 章 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光 洋精工株式会社内 (72)発明者 片山 英一 大阪府松原市天美東2丁目144−58 (56)参考文献 特開 昭63−114877(JP,A) 特開 平2−243252(JP,A) 特開 昭63−77656(JP,A) 特開 昭64−45563(JP,A) 実開 平2−110462(JP,U) 実開 昭57−28866(JP,U) 実開 昭63−140362(JP,U) 実開 平5−85538(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 1/00 - 57/04 B23Q 11/00 - 23/00 G05B 19/18 - 19/46 B23Q 3/155 B23Q 3/157

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】削砥石の研削面の表面状態、研削砥石
    径、研削砥石長、回転振れおよびマシニングセンタ基準
    位置から研削砥石所定部までの距離を含む複数の状態量
    を監視する砥石モニタリング装置と、研削面を成形する
    ツルーイング装置と、研削砥石を収納するツールマガジ
    ンと、研削砥石を自動的に交換するための自動砥石交換
    装置とを有するマシニングセンタの制御方法であって、 未使用の研削砥石がめてマシニングセンタの主軸に装
    着される初期設定工程と、実際にワークを加工する実稼
    働工程とを有し、 初期設定工程は、 主軸に取り付けられた未使用の研削砥石の回転振れを砥
    石モニタリング装置によって検出し、検出結果が、予め
    設定されたしきい値以下となるまで、主軸への研削砥石
    のセットを繰り返す工程と、主軸への セットが完了した研削砥石を用いて模擬研削を
    行うか、或いは研削砥石に対してツルーイング装置によ
    ってツルーイングを行うことにより研削面の不安定摩耗
    領域を除去する工程と、 不安定摩耗領域が除去された研削砥石の、研削面の表面
    状態、研削砥石径および研削砥石長の各初期値を、砥石
    モニタリング装置によって検出し、検出結果を、初期デ
    ータとして記憶する工程と、 各初期データが制御装置の初期データ記憶部に記憶され
    研削砥石を、ツールマガジンに収納する工程とを含ん
    でおり、 実稼働工程は、 自動砥石交換装置によってマシニングセンタの主軸に装
    着された研削砥石の回転振れを砥石モニタリング装置に
    よって検出し、検出結果が、予め設定されたしきい値以
    下となるまで、主軸への研削砥石のセットを繰り返す工
    程と、主軸への セットが完了した研削砥石を用いて、記憶され
    ている初期データに基づいて演算される加工条件の下で
    ワークを加工する工程と、 定期的に、砥石モニタリング装置によって研削砥石の各
    状態量を検出し、検出データおよび初期データのうち研
    削砥石径のデータを用いて研削砥石の摩耗量を演算する
    工程と、 演算された研削砥石の摩耗量に基づいて加工条件を修正
    する工程と、 演算された研削砥石の摩耗量とツルーイングの要否を判
    断するためのしきい値との比較に基づいて、又は 検出デ
    ータおよび初期データのうち研削砥石の表面状態のデー
    タの比較に基づいて、ツルーイングの要否を判断する工
    程と、 ツルーイングが必要と判断された場合に、上記検出デー
    タに基づいて所定の成形状態を得るためのツルーイング
    量を演算し、ツルーイング装置によって研削砥石に対し
    てツルーイングを行う工程と、上記演算された研削砥石の摩耗量と研削砥石寿命を判断
    するためのしきい値 との比較に基づいて、研削砥石寿命
    の判定を行う工程とを含んでいることを特徴とするマシ
    ニングセンタの制御方法。
  2. 【請求項2】上記研削砥石がツルーイングを要しない種
    類の研削砥石の場合は、初期設定工程中の不安定摩耗領
    域の除去のためのツルーイング、および実稼働工程中の
    ツルーイングを省略することを特徴とする請求項1記載
    のマシニングセンタの制御方法。
  3. 【請求項3】上記研削砥石がツルーイングを要する種類
    のものか否かを制御装置によって判断し、この判断に基
    づいて、初期設定工程と実稼働工程中にツルーイングを
    含むか否かを変更することを特徴とする請求項1記載の
    マシニングセンタの制御方法。
  4. 【請求項4】削砥石の研削面の表面状態、研削砥石
    径、研削砥石長、回転振れおよびマシニングセンタ基準
    位置から研削砥石所定部までの距離を含む複数の状態量
    を監視する砥石モニタリング装置と、研削面を成形する
    ツルーイング装置と、研削砥石を収納するツールマガジ
    ンと、研削砥石を自動的に交換するための自動砥石交換
    装置とを備えたマシニングセンタの制御装置であって、 砥石モニタリング装置によって検出されたマシニングセ
    ンタの主軸に装着された研削砥石の回転振れの検出値
    と、予め設定されたしきい値と比較し、検出値がしき
    い値を超えている場合には、研削砥石を主軸へ再セット
    するための信号を自動砥石交換装置に出力する砥石装着
    性判定部、 未使用の研削砥石の、主軸へのセットの完了に応じて、
    模擬研削またはツルーイング装置によるツルーイングに
    よって研削砥石の不安定摩耗領域を除去させる不安定摩
    耗領域除去制御部、 砥石モニタリング装置によって予め検出された検出結果
    初期データとして記憶する初期データ記憶部、 初期データ記憶部に記憶された初期データのうち表面状
    態のデータと、所定時に砥石モニタリング装置によって
    検出された検出データのうち表面状態のデータとの比較
    に基づいて、又は、上記検出データおよび初期データの
    うち研削砥石径のデータを用いて演算される研削砥石の
    摩耗量とツルーイングの要否を判断するためのしきい値
    との比較に基づいて、研削砥石に対するツルーイングの
    要否を判断するツルーイング要否判定部、 ツルーイング要否判定部によって、ツルーイングが必要
    と判定された場合に、所定の成形状態を得るためのツル
    ーイング量を上記検出データに基づいて演算するツルー
    イング量演算部、上記演算された研削砥石の摩耗量と研削砥石寿命を判断
    するためのしきい値 との比較に基づいて、研削砥石の寿
    命を判定する砥石寿命判定部、および上記演算された研削砥石の摩耗量 に基づいて、加工条件
    を修正する加工条件修正部を、 少なくとも含んでいることを特徴とするマシニングセン
    タの制御装置。
  5. 【請求項5】上記ツルーイング装置は、少なくとも2
    のツルーイングが可能なツルーイング砥石を有している
    ことを特徴とする請求項4記載のマシニングセンタの制
    御装置。
  6. 【請求項6】上記ツルーイング装置は、ツルーイング装
    置のダイヤモンドホイール回転部に、トラクションドラ
    イブを採用しており、ダイヤモンドホイールの回転を増
    速するための増速機構を備えていることを特徴とする請
    求項4記載のマシニングセンタの制御装置。
  7. 【請求項7】砥石モニタリング装置には、研削砥石の研
    削面に接触されるセラミックス製測定子、セラミックス
    測定子を研削面側に押圧する板ばね、およびセラミッ
    クス製測定子の変位を測定する変位計を含む、複数の測
    定装置が内蔵されていることを特徴とする請求項4記載
    のマシニングセンタの制御装置。
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