JP3448198B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法

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JP3448198B2 JP35648997A JP35648997A JP3448198B2 JP 3448198 B2 JP3448198 B2 JP 3448198B2 JP 35648997 A JP35648997 A JP 35648997A JP 35648997 A JP35648997 A JP 35648997A JP 3448198 B2 JP3448198 B2 JP 3448198B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池セルを内
装する太陽電池モジュールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光発電システムは、石油等の化石燃
料の使用による大気汚染や酸性雨による環境破壊、地球
温暖化の原因となる二酸化炭素の発生を抑制し、さら
に、原子力発電や水力発電より安全で環境に優しいこと
から、将来有望なエネルギー供給システムとして注目さ
れている。また、従来からの独立型の発電システムのみ
ならず、個人住宅の屋根等に設置して商用電力系統と連
系した、いわゆる系統連系型の小規模なシステムも広く
普及し始めており、太陽光発電システムの需要は今後も
ますます拡大していく傾向にある。
【0003】この太陽光発電システムでは、太陽電池セ
ルを長期にわたり屋外に設置するので、太陽電池セルを
保護するために耐候性および機械的強度を有する太陽電
池モジュールが作製されている。住宅用等の太陽電池モ
ジュールの代表例としては、スーパーストレート型の太
陽電池モジュールが挙げられる。
【0004】スーパーストレート型の太陽電池モジュー
ルは、真空中で加熱しながら加圧成型する、いわゆるラ
ミネート法で作製され、この方法には専用のラミネート
装置が用いられる。太陽電池モジュールの構成部材は、
図8に示すように、支持基板としてのガラス基板1、充
填材としての封止樹脂2a,2b(総称するときは、
「封止樹脂2」という。)、電気的な配線を終えた太陽
電池セル3および裏面保護フィルム4であり、これらに
より一体化された被成型体10が形成される。ラミネー
ト装置は、被成型体10を載置する載置台、これに対し
て開閉自在な開閉台、真空装置および加熱装置からな
る。開閉台には、耐熱性のゴム等からなる境界シートを
挟んで上下に2つの空間が形成されている(以下、この
2つの空間を「上層」および「下層」という。)。
【0005】ラミネート法による太陽電池モジュールの
作製手順を簡単に説明する。載置台に被成型体10をセ
ットする。すなわち、ガラス基板1を下にして、その上
にガラス基板1より大きい寸法の封止樹脂2a、太陽電
池セル3、封止樹脂2b、および封止樹脂2bより大き
い寸法の裏面保護フィルム4を順に載置する。なお、こ
の太陽電池モジュールが実際に使用されるときには、ガ
ラス基板1側から太陽光が照射される。
【0006】次に、開閉台を閉じて下層を密閉し、上層
および下層を共に脱気して真空状態にする。所定時間経
過後、上層のみに空気を封入する。これにより、真空状
態でのプレス(1atm)が行われ、下層内にある裏面
保護フィルム4の上方から均一な圧力がかかることで、
図9に示すように、封止樹脂2とガラス基板1および太
陽電池セル3とが密着する。そして、さらに、それぞれ
の接着性を向上させるためオーブン等で加熱すると、封
止樹脂2が架橋する。
【0007】次いで、この被成型体10において、ガラ
ス基板6より外側にはみ出ている封止樹脂2および裏面
保護フィルム4をホットカッターで取り除く。また、図
10に示すように、耐湿性および絶縁性を持たせるた
め、ブチルゴム等のシール材41を被成型体10の周縁
部分に巻く。そして、太陽電池モジュール全体の強度を
持たせるために、アルミニウム等からなるフレーム枠4
2を取り付ける。
【0008】このように、従来の工法による太陽電池モ
ジュールでは、被成型体10の周縁部分に巻かれたシー
ル部材により、モジュール内部への水蒸気の浸入を防止
していた。これにより、太陽電池セル3の性能の低下お
よび構成部材の材質劣化を防いでいた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、太陽電
池モジュールが長期にわたって使用されることを考慮し
た場合、上述した従来のシール構造では十分ではない。
すなわち、太陽電池モジュール内部への水蒸気の透過性
をさらに低くすることが長期使用には重要な課題であ
り、そのためには、太陽電池モジュールの周縁部分にお
けるシール性能の向上が必要とされていた。
【0010】また、従来のラミネート法では、被成型体
の周縁部分にシール材を巻くためには、ガラス基板から
はみ出た封止樹脂および裏面保護フィルムをカットする
作業が必ず行われていた。この作業は手間と時間とを要
するので、作業の簡略化および作業時間の短縮化が望ま
れていた。
【0011】ここで、従来のラミネート法による欠点を
解消する技術として、特開平6−61518号公報に、
封止樹脂を塗布して周縁のシール性を高めた太陽電池モ
ジュールが開示されている。しかし、封止材は塗布され
てなるため、基板の裏面にまで回り込むことがあり、光
の入射を阻害して、太陽電池の性能が低下する。そのた
め、これを防止するための処理が必要となり、製造工程
が増加して生産性を損なう。
【0012】本発明は、上記に鑑み、ラミネート法によ
る太陽電池モジュールの製造に際して、シール性能をよ
り向上させることができ、かつ生産性を損なうことなく
製造できる太陽電池モジュールの製造方法の提供を目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による太陽電池モ
ジュールの製造方法は、透光材、封止材、太陽電池セル
および保護材を積層した被成型体を加圧成型して太陽電
池モジュールを製造する際に、被成型体表面の部材の周
縁を圧接してラミネートを行うことにより、保護材を封
止材を介して透光材に圧着するものである。そして、封
止材は、ラミネートによって周縁部分の厚みを中央部分
の厚みより薄くする。この方法により、被成型体の周縁
から内部への水蒸気の浸入を防ぐことができる。
【0014】被成型体の周縁を圧接するに際し枠体を用
い、枠体は、耐熱性を有する材料により被成型体の周縁
を取り囲む形状とし、太陽電池セルを配置する領域より
大きい開口を有せしめる。このような枠体により容易に
被成型体の周縁を圧接することができ、また、枠体は耐
熱性を有する材料から構成されるので、熱による変質、
変形等がなく、太陽電池モジュールの量産化に適してい
る。さらに、開口内に太陽電池セルを配置することによ
り、圧接する際に太陽電池セルを損傷することがない。
【0015】また、封止材がはみ出さないように、封止
材の寸法を透光材および保護材より小さくしたり、保護
材の寸法を透光材と同じ寸法にしたりして、ラミネート
を行うようにしてもよい。こうすれば、ラミネートを行
った後に、封止材や保護材が被成型体の外部にはみ出さ
ないので、従来行われていた封止材や保護材をカットす
る工程をなくすことができる。なお、上記寸法とは、部
材の縦幅および横幅をいう。
【0016】また、被成型体を載置した載置台と、枠体
を取り付けた取付台とを相対的に移動させて、両台を当
接させ、ラミネートを行って封止材を透光材、太陽電池
セルおよび保護材に密着させる。このようにすれば、被
成型体を枠体にいちいち合わせてセットする手間が省
け、また、被成型体の位置合わせも容易になり、被成型
体を効率よく載置台に載置することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図2は、本発明の一実施形態に係る太陽電
池モジュールの製造方法により製造された太陽電池モジ
ュールを示す図である。太陽電池モジュールの構成部材
は、透光材としての透光性基板1、封止材2、複数の太
陽電池セル3および保護材としての裏面保護フィルム4
からなる。
【0019】透光性基板1は、白板強化ガラスが用いら
れる。特に、透光性基板1には、光透過性がよく、耐候
性に優れ、傷やほこりがつきにくく、水蒸気透過率が小
さい材料がより望ましい。なお、ガラスに代わり、アク
リル、ポリカーボネート、シリコンまたはフッ素樹脂等
が適用されてもよい。
【0020】封止材2は、耐湿性に優れたシート状のE
VA樹脂(エチレンとビニルアルコールとの共重合体)
が用いられる。封止材2には、光透過性に優れ、太陽電
池セル3や他の構成部材との密着性がよく、絶縁耐性が
高い材料がより好ましい。なお、EVA樹脂に代わり、
紫外線劣化の少ないPVB(Polyvinyl Butyral)また
はシリコン等を用いてもよい。
【0021】裏面保護フィルム4には、アルミニウムを
PVF(Polyvinyl Fluoride)フィルムで挟んだ構成の
シートが用いられる。裏面保護フィルム4は、軽量で、
絶縁耐性が高く、水蒸気透過率が小さいことがより望ま
しい。なお、PVFフィルムに代わり、ポリエステルま
たはアクリルシート等を用いてもよい。
【0022】図3は、このような構造の太陽電池モジュ
ールを製造するためのラミネート装置を示す断面図であ
る。ラミネート装置5は、太陽電池モジュールの各構成
部材を載置するための載置台6と、これに対して開閉自
在に設けられ、枠体7を取り付けるための取付台8とを
有している。枠体7は、構成部材の周縁を圧接するため
に用いられる。
【0023】載置台6の上面には、試料台9が固定され
ており、試料台9上に太陽電池モジュールの各構成部材
が載置される。載置される順は、図1に示すように、透
光性基板1、封止材2a、複数の電気的な配線を終えた
太陽電池セル3、封止材2bおよび裏面保護フィルム4
である。これらの部材により一体化された被成型体10
が形成される。このとき、太陽電池セル3は間隔をおい
て載置され、太陽電池セル3を封止材2a,2bで上下
から挟み込む。
【0024】取付台8は、下面が開放され、耐熱性を有
するゴム等からなる境界シート11を挟んで、上層12
および下層13の2つの空間からなる層に分かれてい
る。取付台8は、載置台6に対してシリンダ等の開閉部
材14によって開閉自在に支持されており、閉じたとき
載置台6のシール材15に密着して、下層13を完全に
密閉する。そして、上層12および下層13の内部を真
空状態にしたり、内部に空気を封入したりすることによ
り、被成型体10を加圧してラミネートを行う。
【0025】枠体7は、図4に示すように、被成型体1
0の周縁を取り囲む形状とされ、太陽電池セル3を配置
する領域より大きい開口16を有する。すなわち、被成
型体10を圧接する際に枠体7の一片が太陽電池セル3
に重なると、圧力で太陽電池セル3が破損するおそれが
ある。そのため、枠体7の各一片の幅は、被成型体10
の周縁から太陽電池セル3までの距離よりやや小とされ
ている。また、枠体7の一片の幅を大きくして、太陽電
池セル3を被成型体10の中央寄りに配置するようにし
てもよい。さらに、透光性基板1や裏面保護フィルム4
等の寸法を大きくし、それらの寸法に枠体7の寸法を合
わすようにしてもよく、それにともなって枠体7の一片
の幅を大きくしてもよい。大きくなるほど、水蒸気の透
過性を低くできる。
【0026】また、枠体7の高さは、ラミネート時に上
層12からの圧力が下層13内にある被成型体10に支
障なく均一にかかるように設定されている。
【0027】そして、枠体7は、図5に示すように、ラ
ミネート時の温度でも変形や劣化等がない耐熱性を有す
る複合材料から構成され、例えばイソプレンゴム等の弾
性体21と、アルミニウム等の金属部材22とからな
る。弾性体21と金属部材22とは、接着剤23で固着
されている。枠体7の弾性体21が、裏面保護フィルム
4の表面に直接圧接するため、裏面保護フィルム4を損
傷することはない。また、金属部材22により高温強度
を確保しているので、枠体7はラミネートを行っても変
形や劣化せず、長期にわたり使用が可能である。
【0028】なお、枠体7の変形例としては、図6に示
すように、弾性体21の上面および側面の一部に接着剤
23を塗布して、周囲を取り囲むように金属部材22を
固着させたものが挙げられる。これにより、弾性体21
と金属部材22との接着面積が増え、接着強度がより向
上する。また、図7に示すように、金属部材22を弾性
体21で被覆したものを用いてもよい。
【0029】枠体7の金属部材22の基端側には、図4
に示すように、棒状の2本の支持片24が設けられてお
り、支持片24の先端には、円筒状の支持部25が形成
されている。また、取付台8側の内壁からも2本の支持
片26が突設され、それらの先端には円筒状の支持部2
7が設けられている。これらの支持部25,27の孔に
は丸棒28が挿入され、丸棒28によって枠体7は回動
自在に支持される。
【0030】また、枠体7の金属部材22の他端側に
は、枠体7を取付台8に装着するための取付係止部31
が設けられている。これは、金属部材22に接続された
一対の鎖32の先端に取り付けられたフック33と、取
付台8の内壁に取り付けられたステンレス鋼製のアイボ
ルト34からなる。
【0031】枠体7を取付台8に装着するときには、ア
イボルト34の孔にフック33を引っ掛ければよい。ま
た、フック33をアイボルト34から取り外し、丸棒2
8を引き抜くことにより、枠体7を自在に取付台8から
着脱することができる。したがって、各種の寸法の太陽
電池モジュールに対応して、サイズの異なる別の枠体に
容易に変更することができる。なお、枠体7は、取付台
8に一体的に形成されていてもよい。
【0032】この実施形態では、被成型体10をラミネ
ートにより加圧成形する際に、枠体7を取付台8に取り
付けて、被成型体10表面の周縁を枠体7によって圧接
する。これにより、裏面保護フィルム4を封止材2を介
して透光性基板1に圧着し、図2に示すように、封止材
2の周縁部分の厚みを中央部分の厚みより薄くする。そ
のため、被成型体10の周縁部分からの水蒸気の浸入
を、従来のラミネート法に比べてより一層防止でき、大
幅にシール効果を向上させることができる。
【0033】また、枠体7は取付台8に取り付けられて
いるので、載置された被成型体10に枠体7をいちいち
合わせてセットする手間が省ける。また、被成型体10
を試料台9に載置する際には、取付台8に固定された枠
体7の取付位置に合わせて載置すればよい。そのため、
被成型体10の試料台9における位置合わせも容易にな
り、ラミネートの準備作業を容易に行うことができ、作
業時間の短縮化を図れる。
【0034】さらに、取付台8は枠体7を取り付けたま
ま載置台6に対して開閉可能なので、ラミネート後に、
太陽電池モジュールをラミネート装置5から取り出す際
に、例えば、枠体7を手で持ち上げる必要がなくなり、
太陽電池モジュールの着脱が容易となり、労力を軽減で
き、作業性が向上するという利点がある。
【0035】ここで、従来のようなラミネートを行う
と、封止材2が被成型体10からはみ出る場合がある。
そこで、封止材2のはみ出しを防止するために、予め封
止材2をセットする前に封止材2の寸法および厚みを設
定するようにする。なお、ここでいう寸法とは、封止材
2の縦幅および横幅をいう。
【0036】ラミネートが行われた後の封止材2の周縁
の厚みは、ラミネート前の枠体7が圧接する位置の封止
材2の量と、ラミネート時の加熱温度および圧力による
封止材2の外部方向への流れ特性とによって決定され
る。
【0037】これらにより、ラミネート後に封止材2が
被成型体10からはみ出る量を事前に把握することがで
き、換言すれば、被成型体10から封止材2がはみ出な
いように封止材2の量を予め設定することができる。そ
して、設定した量に応じて、予め封止材2の寸法や厚み
を調節する。詳細には、例えば、封止材2の厚さを60
0μmに設定し、封止材2の寸法を封止材(上側)2b
では透光性基板1より10mm小さく設定し、封止材
(下側)2aでは透光性基板1より1.5mm小さく設
定する。
【0038】上記のように、封止材(上側)2bを小さ
くし、封止材(下側)2aを大きくする方がより望まし
い。すなわち、封止材(上側)2bは太陽電池セル3を
覆うためであり、封止材(下側)2aは裏面保護フィル
ム4に密着してシールするために用いられるので、も
し、これが逆にされると、上側は重力に従って流れやす
くなり、はみ出すおそれがあるからである。
【0039】このように、封止材2の寸法および厚みを
設定するようにすれば、従来のラミネート法による加圧
に比べて、封止材2の周縁部分の厚みを薄くすることが
できる上、封止材2を透光性基板1の外部にはみ出さな
いようにすることができる。したがって、従来のよう
に、ラミネート後に透光性基板1の外部にはみ出した余
分な封止材2をカットする工程を省くことができる。ま
た、カットする無駄な部材の浪費をなくすことができ
る。したがって、製造工程を簡略化でき製造時間の短縮
化を図ることができる上、部品コストの低減を図ること
ができる。
【0040】なお、裏面保護フィルム4の寸法は、透光
性基板1と同じ寸法にセット前に設定して用いる。こう
することにより、裏面保護フィルム4を被成型体10の
外部にはみ出させないようにすることができる。したが
って、封止材2と同様に、ラミネート後にはみ出した余
分な裏面保護フィルム4をカットする工程を省くことが
できる。
【0041】また、従来では、ラミネート中に裏面保護
フィルム4が圧力により位置ずれをおこすことがあっ
た。しかし、本実施形態では、枠体7によって裏面保護
フィルム4の周縁を圧接することにより、ラミネート中
におこる裏面保護フィルム4の位置ずれをなくすことが
できる。
【0042】次に、太陽電池モジュールを作製するため
の製造手順について説明する。まず、取付台8に枠体7
を取り付け、太陽電池モジュールの構成部材を載置台6
に載置する。載置する順は、図1に示すように、透光性
基板1、封止材(下側)2a、太陽電池セル3、封止材
(上側)2b、裏面保護フィルム4である。なお、封止
材(下側)2aと封止材(上側)2bとは、加熱、加圧
されることにより一体化されて、ラミネート後は、太陽
電池セル3を包み込むような1つの封止材2になる。
【0043】被成型体10をセットした後、取付台8を
閉じることにより、載置台6と取付台8とが当接する。
このとき、枠体7が被成型体10の周縁部分、すなわ
ち、裏面保護フィルム4の周縁部分に接する(図1参
照)。しかし、太陽電池セル3は、枠体7の枠により損
傷されることはない。
【0044】次いで、取付台8内部が完全に密閉された
後、取付台8内の上層12および下層13を脱気して真
空状態にするとともに加熱する。所定時間経過後、上層
12のみにだけ空気を封入し、下層13は真空状態のま
まにしておく。これにより、境界シート11が下層13
側に弾性変形し、下層13内には約1atmの均一な圧
力がかかり、プレスが行われる。封止材2が熱と加圧に
より流動して、太陽電池セル3を包み込み、透光性基板
1と裏面保護フィルム4との間にも入り込み、封止材
2、透光性基板1および太陽電池セル3が密着する。
【0045】このとき、枠体7の下方にある封止材2
は、下方向に押さえつけられ、外側に流れ出ようとす
る。しかし、この部分の封止材2は量が少なく、しかも
封止材2bは封止材2aおよび透光性基板1よりも小さ
いので、周縁の外端に達するだけとなり、外側にはみ出
すことはなく、薄く形成される。
【0046】また、枠より内側の封止材2は、外側に向
かって流れ出ようとするが、枠体7が障害となるので移
動できず、図2に示すように、枠体7の開口16部分に
封止材2の膨らみが生じ、厚く形成される。
【0047】ラミネートを終了する前には、上層12を
真空状態にし下層13に空気を封入する。これにより、
下層13は大気圧と等しくなる。そして、取付台8を開
き、ラミネート装置5から被成型体10を取り出し、封
止材2の接着性を向上させるためオーブン等で封止材2
を架橋する。そして、被成型体10の周縁部分をシール
部材で巻き、アルミニウム等からなる保護用のフレーム
枠を装着し、太陽電池モジュールが完成する。
【0048】太陽電池モジュールの周縁部分の厚みは、
枠体7によって圧接されながらラミネートされることに
より、所定値、例えば100μm以下とされる。このよ
うに、周縁部分の厚みが薄いほど水蒸気の透過する通路
が狭くなり、シール効果が増すので、廉価なシール部材
を使用しても水蒸気の浸入を防ぐことができ、低コスト
化が図れる。また、周縁部分の厚みが薄ければシール部
材を巻いてもコンパクトな太陽電池モジュールを作製す
ることができる。そのため、瓦やビル壁等と一体的に形
成される、いわゆる建材一体型の太陽電池モジュールを
容易に作製でき、住宅やビル等に容易に設置できる見栄
えのよい太陽電池モジュールとすることができる。
【0049】
【実施例】次に、本発明の太陽電池モジュールの製造方
法における実施例を説明する。まず、120mm角の透
光性基板にEVA樹脂を用いたシート状の2枚の封止材
を、太陽電池セルを挟んで載置した。封止材は、厚みは
600μmのものを用い、寸法については透光性基板の
上面に載置する封止材は端から1.5mm短くしたもの
を用い、太陽電池セルの上面に載置する封止材は端から
10mm短くしたものを用いた。その上に、アルミニウ
ムを黒色のPETで挟んだ構造の裏面保護フィルムを載
置し、ラミネート処理を行った。
【0050】比較例として、従来の製造方法による太陽
電池モジュールを作製した。その後、両者ともブチルゴ
ム等のシール材を巻く前に、ラミネート後のEVA樹脂
の厚みをマイクロメーターにより測定した。また、耐湿
性試験(85℃、90%RH)を行い、試料内部への水
蒸気透過によるEVA樹脂の白濁の程度について、目視
で観察した。表1に、EVA樹脂の厚みの測定値と目視
観察の結果を示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1によれば、従来のものでは、端面で8
00μmの厚みであるのに対して、実施例ではラミネー
ト後の封止材の周縁部分の厚みを端から10mm付近ま
で100μm以下にすることができた。
【0053】また、耐湿性試験を行った結果、従来のも
のでは1,000時間(JIS条件)後に試料の中央部
分まで白濁が進行していたのに対して、実施例の試料は
1,000時間後でも外観上の変化はなかった。すなわ
ち、太陽電池モジュールの周縁部分のEVA樹脂の厚み
を薄くした本実施例の方が、耐湿性を大幅に向上させる
ことがわかった。
【0054】また、クーポンサイズ(縦幅300mm×
横幅150mm)の透光性基板においても封止材の厚み
については、同様の傾向が得られた。
【0055】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることができる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、被成
型体の周縁を枠体で圧接してラミネートを行うことによ
り、保護材を封止材を介して透光材に圧着することがで
き、封止材の周縁部分の厚みを中央部分の厚みより薄く
することができるので、被成型体内部への水蒸気の浸入
を防ぐことができ、シール性能が大幅に向上する。その
ため、太陽電池セルをはじめ構成部材の劣化を防止する
ことができ、耐候性に優れた信頼性の高い太陽電池モジ
ュールを提供することができる。
【0057】また、例えば、太陽電池モジュールの端面
を保護するために廉価なシール材を使用しても、水蒸気
の浸入を防ぐことができるので、低コスト化が図れる。
また、周縁部分の厚みが薄ければシール部材を巻いても
コンパクトな太陽電池モジュールを作製することがで
き、瓦やビル壁等と一体的に形成される、いわゆる建材
一体型の太陽電池モジュールを容易に作製でき、住宅や
ビル等に容易に設置できる見栄えのよい太陽電池モジュ
ールとすることができる。
【0058】また、ラミネート前の封止材の寸法を透光
材および保護材より小さくしたり、保護材の寸法を透光
材と同じ寸法にして用いたりすれば、ラミネート後に封
止材が被成型体の外部にはみ出さすことがなくなり、従
来行われていたカット工程をなくすことができる。した
がって、製造工程の簡素化および製造時間の短縮化を図
れる。
【0059】また、枠体を取り付けた取付台を載置台に
対して相対的に移動させることにより、枠体と被成型体
の位置合わせ作業を容易に行うことができ、この作業に
要する手間がなくなる。しかも、ラミネート作業前後に
おいて枠体を直接取り扱う必要がないので、太陽電池モ
ジュールを取り出す作業が楽になり、作業性が向上する
とともに量産性もよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュール
の製造方法におけるラミネート前の被成型体を示す図
【図2】ラミネート後の被成型体を示す図
【図3】ラミネート装置の構成を示す断面図
【図4】セットした状態の枠体を示す図
【図5】枠体の断面構造を示す図
【図6】枠体の断面構造の変形例を示す図
【図7】枠体の断面構造の他の変形例を示す図
【図8】従来のラミネート前の被成型体を示す図
【図9】従来のラミネート後の被成型体を示す図
【図10】従来のラミネート後にフレームを取り付けた
太陽電池モジュールの断面図
【符号の説明】
1 透光性基板 2 封止材 3 太陽電池セル 4 裏面保護フィルム 6 載置台 7 枠体 8 取付台 10 被成型体 16 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 純 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−155776(JP,A) 特開 昭63−179(JP,A) 特開 平9−97915(JP,A) 特開 昭58−17684(JP,A) 実開 平2−2850(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光材、封止材、太陽電池セル、封止材
    および保護材をこの順で積層した被成型体を加圧成型し
    て太陽電池モジュールを製造する製造方法において、
    記被成型体の周縁を圧接するに際して枠体を用い、該枠
    体は、前記被成型体の周縁に接する弾性体と金属部材と
    からなり、前記枠体により前記被成型体表面の周縁を圧
    接してラミネートを行うことにより、前記保護材を前記
    封止材を介して前記透光材に圧着することを特徴とする
    太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 【請求項2】 弾性体が金属部の周囲を覆うように形成
    された枠体を用いることを特徴とする請求項1記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 封止材の寸法を透光材および保護材より
    小さくしたことを特徴とする請求項1または2記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  4. 【請求項4】 下から透光材、封止材、太陽電池セル、
    封止材および保護材を順に積層した被成型体を加圧成型
    して太陽電池モジュールを製造する製造方法において、
    前記封止材の寸法を透光材および保護材より小さくし、
    耐熱性を有する枠体を用いて、前記被成型体表面の周縁
    を圧接してラミネートを行うことにより、前記保護材を
    前記封止材を介して前記透光材に圧着することを特徴と
    する太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 【請求項5】 上側の封止材を小さくし、下側の封止材
    を大きくしたことを特徴とする請求項4記載の太陽電池
    モジュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 被成型体を載置する載置台に、取付台が
    開閉自在に設けられ、該取付台に、枠体が着脱可能に取
    り付けられ、前記両台を当接させ、ラミネートを行って
    封止材を透光材、太陽電池セルおよび保護材に密着させ
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  7. 【請求項7】 ラミネートによって、封止材の周縁部分
    の厚みを中央部分の厚みより薄く形成することを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池モジュー
    ルの製造方法。
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