JP3445856B2 - 植物葉面散布用肥料 - Google Patents
植物葉面散布用肥料Info
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- C05—FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
- C05G—MIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
- C05G5/00—Fertilisers characterised by their form
- C05G5/20—Liquid fertilisers
- C05G5/23—Solutions
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C05—FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
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- C05G5/20—Liquid fertilisers
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は植物葉面散布用肥料に関
し、更に詳しくはカルシウム分の補給を促進できる植物
葉面散布用肥料に関する。
し、更に詳しくはカルシウム分の補給を促進できる植物
葉面散布用肥料に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に生物体内の細胞膜の構造や浸透性
の調節にカルシウムは不可欠であり、代謝系のバランス
を維持するために非常に重要な働きをしている。カルシ
ウムは植物の生育においても重要な作用を示し、生長の
促進、養分利用の効率アップ等の作用を示す。
の調節にカルシウムは不可欠であり、代謝系のバランス
を維持するために非常に重要な働きをしている。カルシ
ウムは植物の生育においても重要な作用を示し、生長の
促進、養分利用の効率アップ等の作用を示す。
【０００３】このため従来では、例えば土壌中に石灰を
施肥し、この石灰中のカルシウム分を植物の根から吸収
させることも行なわれているが、これではカルシウム分
が炭酸カルシウムの形で地下に流亡し、或いは、他の化
学肥料により土壌中に与えられる硝酸イオン、硫酸イオ
ン、塩酸イオン等と反応して硝酸カルシウム、硫酸カル
シウム、塩化カルシウム等の形で地下に流亡し、このた
めにカルシウム分が植物体内へ十分に吸収されなかっ
た。また、植物体内に吸収されたカルシウム分は一般に
その体内中の古い組織から新しい組織へ移動し難い性質
をもっていることから、カルシウム分が根から茎を伝っ
て葉に至るまで植物全体にわたって十分に供給されず、
そのために植物の生長効果が十分に発揮されていなかっ
た。
施肥し、この石灰中のカルシウム分を植物の根から吸収
させることも行なわれているが、これではカルシウム分
が炭酸カルシウムの形で地下に流亡し、或いは、他の化
学肥料により土壌中に与えられる硝酸イオン、硫酸イオ
ン、塩酸イオン等と反応して硝酸カルシウム、硫酸カル
シウム、塩化カルシウム等の形で地下に流亡し、このた
めにカルシウム分が植物体内へ十分に吸収されなかっ
た。また、植物体内に吸収されたカルシウム分は一般に
その体内中の古い組織から新しい組織へ移動し難い性質
をもっていることから、カルシウム分が根から茎を伝っ
て葉に至るまで植物全体にわたって十分に供給されず、
そのために植物の生長効果が十分に発揮されていなかっ
た。
【０００４】このようなことから、カルシウム分を植物
に葉面散布して葉を通じて植物体内に吸収させることが
行なわれており、そのための散布剤として、例えば、塩
化カルシウム液が知られているが、塩化カルシウム中の
塩素イオンは植物にとってあまり必要でなく、時には葉
を枯らして葉の光合成の機能を阻害するといった問題も
あって、葉面散布用の肥料としては必ずしも適切なもの
ではなかった。
に葉面散布して葉を通じて植物体内に吸収させることが
行なわれており、そのための散布剤として、例えば、塩
化カルシウム液が知られているが、塩化カルシウム中の
塩素イオンは植物にとってあまり必要でなく、時には葉
を枯らして葉の光合成の機能を阻害するといった問題も
あって、葉面散布用の肥料としては必ずしも適切なもの
ではなかった。
【０００５】このような薬害を生ずることなく、カルシ
ウム分を補給できる肥料として、プロピオン酸カルシウ
ムを有効成分とする葉面散布用肥料（特開平４−２０２
０８０号公報）や、ギ酸カルシウムとホウ素化合物を有
効成分とするブドウ用葉面散布剤（特開平４−１３４０
０７号公報）が知られている。
ウム分を補給できる肥料として、プロピオン酸カルシウ
ムを有効成分とする葉面散布用肥料（特開平４−２０２
０８０号公報）や、ギ酸カルシウムとホウ素化合物を有
効成分とするブドウ用葉面散布剤（特開平４−１３４０
０７号公報）が知られている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報に記載されているような比較的炭素数が少ないカ
ルボン酸のカルシウム塩は、植物への付着、吸収が十分
でなく、利用効率の面では満足のいくものではなかっ
た。
の公報に記載されているような比較的炭素数が少ないカ
ルボン酸のカルシウム塩は、植物への付着、吸収が十分
でなく、利用効率の面では満足のいくものではなかっ
た。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題点を解決すべく鋭意検討を行なった結果、カルボキシ
ル基を１〜３個有する総炭素数４〜３６のカルボン酸の
カルシウム塩を植物の葉面に散布することにより、カル
シウムが植物に効率良く吸収されることを見出し、本発
明を完成するに至った。
題点を解決すべく鋭意検討を行なった結果、カルボキシ
ル基を１〜３個有する総炭素数４〜３６のカルボン酸の
カルシウム塩を植物の葉面に散布することにより、カル
シウムが植物に効率良く吸収されることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【０００８】すなわち本発明は、カプリル酸、カプロン
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン
酸、ダイマー酸、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸及びグルクロン酸から選ばれた１種
又は２種以上のカルボン酸のカルシウム塩を有効成分と
する植物葉面散布用肥料を提供するものである。
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン
酸、ダイマー酸、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸及びグルクロン酸から選ばれた１種
又は２種以上のカルボン酸のカルシウム塩を有効成分と
する植物葉面散布用肥料を提供するものである。
【０００９】本発明の植物葉面散布用肥料の形態は液体
（分散液）、固体のいずれでもよく、通常、使用時に
０．００１〜１０重量％濃度の水性分散液或いは乳化液
として植物の葉面に散布される。
（分散液）、固体のいずれでもよく、通常、使用時に
０．００１〜１０重量％濃度の水性分散液或いは乳化液
として植物の葉面に散布される。
【００１０】本発明に用いられるカルボン酸は、カルボ
キシル基を１〜３個有する総炭素数４〜３６、好ましく
は６〜１８、更に好ましくは６〜１２の脂肪族カルボン
酸であれば、直鎖でも分岐鎖を有するものでも、また飽
和でも不飽和でもよい。具体的にはカプリル酸、カプロ
ン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイ
ン酸、ダイマー酸、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、
マロン酸、グルタル酸、グルクロン酸が挙げられる。
キシル基を１〜３個有する総炭素数４〜３６、好ましく
は６〜１８、更に好ましくは６〜１２の脂肪族カルボン
酸であれば、直鎖でも分岐鎖を有するものでも、また飽
和でも不飽和でもよい。具体的にはカプリル酸、カプロ
ン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイ
ン酸、ダイマー酸、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、
マロン酸、グルタル酸、グルクロン酸が挙げられる。
【００１１】なお、カルボキシル基が４個以上或いは総
炭素数が３６を超えるカルボン酸のカルシウム塩は分散
性が悪いため好ましくない。また、総炭素数が４未満或
いは３６を超えるカルボン酸のカルシウム塩は、カルシ
ウムの利用効率が悪い。
炭素数が３６を超えるカルボン酸のカルシウム塩は分散
性が悪いため好ましくない。また、総炭素数が４未満或
いは３６を超えるカルボン酸のカルシウム塩は、カルシ
ウムの利用効率が悪い。
【００１２】また、本発明は、上記の如き本発明の植物
葉面散布用肥料と界面活性剤を含有する水性分散液又は
乳化液からなる植物葉面散布用肥料組成物を提供するも
のである。かかる組成物は上記のようなカルボン酸のカ
ルシウム塩の水分散液或いは乳化液である。
葉面散布用肥料と界面活性剤を含有する水性分散液又は
乳化液からなる植物葉面散布用肥料組成物を提供するも
のである。かかる組成物は上記のようなカルボン酸のカ
ルシウム塩の水分散液或いは乳化液である。
【００１３】本発明の植物葉面散布用肥料組成物に用い
られる界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イ
オン界面活性剤が好ましい。非イオン界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポ
リオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキル
ソルビトールエステル、ポリオキシアルキレンソルビタ
ンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルグリセロー
ルエステル、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、
ポリオキシアルキレンブロック共重合体アルキルグリセ
ロールエステル、ポリオキシアルキレンアルキルスルホ
ンアミド、ポリオキシアルキレンロジンエステル、ポリ
オキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフ
ェノール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグ
ルコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル、これらのうちの２種以上の混合物などが挙げら
れる。
られる界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イ
オン界面活性剤が好ましい。非イオン界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポ
リオキシアルキレンアリルエーテル、ポリオキシアルキ
レンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキル
ソルビトールエステル、ポリオキシアルキレンソルビタ
ンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルグリセロー
ルエステル、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、
ポリオキシアルキレンブロック共重合体アルキルグリセ
ロールエステル、ポリオキシアルキレンアルキルスルホ
ンアミド、ポリオキシアルキレンロジンエステル、ポリ
オキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフ
ェノール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグ
ルコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル、これらのうちの２種以上の混合物などが挙げら
れる。
【００１４】陰イオン界面活性剤のうち、典型的なもの
は、水溶液或いは固体状態で入手され得るが、その例と
しては、レシチン、アリル硫酸ナトリウム、モノ−及び
ジ−アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルフ
ァ−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホ
ン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル
硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫
酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル
硫酸塩、モノ−及びジ−アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタ
レンスルホネートのホルムアルデヒド縮合物、アルキル
ジフェニルエーテルスルホン酸塩、オレフィニックスル
ホン酸塩、モノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシア
ルキレンモノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシアル
キレンモノ及びジフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキ
シアルキレンモノ及びジアルキルフェニルエーテルリン
酸塩、ポリカルボン酸塩、脂肪酸塩、ステアリン酸及び
その塩、オレイン酸及びその塩、Ｎ−メチル脂肪酸タウ
リド(taurides)、直鎖又は分岐アルキルポリオキシアル
キレンエーテル酢酸及びその塩、直鎖又は分岐アルケニ
ルポリオキシアルキレンエーテル酢酸及びその塩、これ
らのうちの２種以上の混合物など（ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム及びアミン塩を含む）がある。
は、水溶液或いは固体状態で入手され得るが、その例と
しては、レシチン、アリル硫酸ナトリウム、モノ−及び
ジ−アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルフ
ァ−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホ
ン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル
硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫
酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル
硫酸塩、モノ−及びジ−アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタ
レンスルホネートのホルムアルデヒド縮合物、アルキル
ジフェニルエーテルスルホン酸塩、オレフィニックスル
ホン酸塩、モノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシア
ルキレンモノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシアル
キレンモノ及びジフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキ
シアルキレンモノ及びジアルキルフェニルエーテルリン
酸塩、ポリカルボン酸塩、脂肪酸塩、ステアリン酸及び
その塩、オレイン酸及びその塩、Ｎ−メチル脂肪酸タウ
リド(taurides)、直鎖又は分岐アルキルポリオキシアル
キレンエーテル酢酸及びその塩、直鎖又は分岐アルケニ
ルポリオキシアルキレンエーテル酢酸及びその塩、これ
らのうちの２種以上の混合物など（ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム及びアミン塩を含む）がある。
【００１５】また、本発明の植物葉面散布用肥料組成物
には、更に効果を増強させるためにキレート剤を配合す
ることができる。
には、更に効果を増強させるためにキレート剤を配合す
ることができる。
【００１６】本発明に使用し得るキレート剤としては、
アミノポリカルボン酸系キレート剤、芳香族及び脂肪族
カルボン酸系キレート剤、アミノ酸系キレート剤、エー
テルポリカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレー
ト剤（例えばイミノジメチルホスホン酸（ＩＤＰ）、ア
ルキルジホスホン酸（ＡＤＰＡ）等である）、又はジメ
チルグリオキシム（ＤＧ）等であり、これらは酸のまま
或いはナトリウム、カリウム、アンモニウム等の塩の形
のものであってもよい。
アミノポリカルボン酸系キレート剤、芳香族及び脂肪族
カルボン酸系キレート剤、アミノ酸系キレート剤、エー
テルポリカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレー
ト剤（例えばイミノジメチルホスホン酸（ＩＤＰ）、ア
ルキルジホスホン酸（ＡＤＰＡ）等である）、又はジメ
チルグリオキシム（ＤＧ）等であり、これらは酸のまま
或いはナトリウム、カリウム、アンモニウム等の塩の形
のものであってもよい。
【００１７】アミノポリカルボン酸系キレート剤として
は、 ａ）RNX2型化合物 ｂ）NX3 型化合物 ｃ）R-NX-CH2CH2-NX-R型化合物 ｄ）R-NX-CH2CH2-NX2 型化合物及び ｅ）X2N-R'-NX2型及びこの型の化合物でX を４以上含む
化合物の全てが使用できる。上記式中X は -CH2COOH 又
は -CH2CH2COOHを表し、R は水素原子、アルキル基、水
酸基、ヒドロキシアルキル基又はこの種の公知のキレー
ト化合物を表す置換基を表し、R'はアルキレン基、シク
ロアルキレン基及びこの種の公知のキレート化合物を表
す基を表す。これらの代表例としては、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸（ＥＤＴＡ）、シクロヘキサンジアミンテ
トラ酢酸（ＣＤＴＡ）、ニトリロトリ酢酸（ＮＴＡ）、
イミノジ酢酸（ＩＤＡ）、 N-(2-ヒドロキシエチル) イ
ミノジ酢酸（ＨＩＭＤＡ）、ジエチレントリアミンペン
タ酢酸（ＤＴＰＡ）、N-(2-ヒドロキシエチル) エチレ
ンジアミン三酢酸（ＥＤＴＡ−ＯＨ）及びグリコールエ
ーテルジアミンテトラ酢酸（ＧＥＤＴＡ）並びにこれら
の塩等が挙げられる。
は、 ａ）RNX2型化合物 ｂ）NX3 型化合物 ｃ）R-NX-CH2CH2-NX-R型化合物 ｄ）R-NX-CH2CH2-NX2 型化合物及び ｅ）X2N-R'-NX2型及びこの型の化合物でX を４以上含む
化合物の全てが使用できる。上記式中X は -CH2COOH 又
は -CH2CH2COOHを表し、R は水素原子、アルキル基、水
酸基、ヒドロキシアルキル基又はこの種の公知のキレー
ト化合物を表す置換基を表し、R'はアルキレン基、シク
ロアルキレン基及びこの種の公知のキレート化合物を表
す基を表す。これらの代表例としては、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸（ＥＤＴＡ）、シクロヘキサンジアミンテ
トラ酢酸（ＣＤＴＡ）、ニトリロトリ酢酸（ＮＴＡ）、
イミノジ酢酸（ＩＤＡ）、 N-(2-ヒドロキシエチル) イ
ミノジ酢酸（ＨＩＭＤＡ）、ジエチレントリアミンペン
タ酢酸（ＤＴＰＡ）、N-(2-ヒドロキシエチル) エチレ
ンジアミン三酢酸（ＥＤＴＡ−ＯＨ）及びグリコールエ
ーテルジアミンテトラ酢酸（ＧＥＤＴＡ）並びにこれら
の塩等が挙げられる。
【００１８】本発明に使用し得る芳香族及び脂肪族カル
ボン酸系キレート剤は、クエン酸、シュウ酸、グリコー
ル酸、ピルビン酸又はアントラニル酸及びこれらの塩等
である。また、本発明に使用し得るアミノ酸系キレート
剤はグリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、
システイン、エチオニン、チロシン又はメチオニン及び
これらの塩及び誘導体等である。更に、本発明に使用し
得るエーテルポリカルボン酸系キレート剤としては、例
えば次式で表される化合物並びにその類似化合物及びそ
の塩（特にNa塩等）が挙げられる。
ボン酸系キレート剤は、クエン酸、シュウ酸、グリコー
ル酸、ピルビン酸又はアントラニル酸及びこれらの塩等
である。また、本発明に使用し得るアミノ酸系キレート
剤はグリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、
システイン、エチオニン、チロシン又はメチオニン及び
これらの塩及び誘導体等である。更に、本発明に使用し
得るエーテルポリカルボン酸系キレート剤としては、例
えば次式で表される化合物並びにその類似化合物及びそ
の塩（特にNa塩等）が挙げられる。
【００１９】
【化１】
【００２０】更に、本発明の植物葉面散布用肥料組成物
には、他の栄養成分を配合することができる。例えば、
油脂類、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硝酸カリ
ウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、ビタミン
類等を配合することができ、これらの配合量は限定され
ない。
には、他の栄養成分を配合することができる。例えば、
油脂類、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、硝酸カリ
ウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、ビタミン
類等を配合することができ、これらの配合量は限定され
ない。
【００２１】本発明の植物葉面散布用肥料組成物は、通
常、本発明の植物葉面散布用肥料を０．００１〜１０重
量％、界面活性剤を併用する場合には非イオン界面活性
剤を０．０１〜２０重量％、陰イオン界面活性剤を０．
０１〜２０重量％と、残部の水を含有するが、これらの
配合量は必要に応じて変更可能である。また、キレート
剤を配合する場合は、キレート剤は、カルボキシル基を
１〜３個有する総炭素数４〜３６の脂肪族カルボン酸の
カルシウム塩１モル（複数のカルボン酸を使用する場合
のそのモル数き合計を１モルとする）に対して、０．０
１〜２．０倍モル、好ましくは０．０５〜２．０倍モ
ル、更に好ましくは０．１〜２．０倍モル配合される。
常、本発明の植物葉面散布用肥料を０．００１〜１０重
量％、界面活性剤を併用する場合には非イオン界面活性
剤を０．０１〜２０重量％、陰イオン界面活性剤を０．
０１〜２０重量％と、残部の水を含有するが、これらの
配合量は必要に応じて変更可能である。また、キレート
剤を配合する場合は、キレート剤は、カルボキシル基を
１〜３個有する総炭素数４〜３６の脂肪族カルボン酸の
カルシウム塩１モル（複数のカルボン酸を使用する場合
のそのモル数き合計を１モルとする）に対して、０．０
１〜２．０倍モル、好ましくは０．０５〜２．０倍モ
ル、更に好ましくは０．１〜２．０倍モル配合される。
【００２２】また、本発明の植物葉面散布用肥料組成物
は、通常５０〜１０００リットル／１０〜１０００ｍ2
の割合で散布されるが、散布量は必要に応じて変更可能
である。
は、通常５０〜１０００リットル／１０〜１０００ｍ2
の割合で散布されるが、散布量は必要に応じて変更可能
である。
【００２３】本発明の植物葉面散布用肥料組成物は植物
に対する薬害がなく、各種農作物に施肥することが可能
である。本発明の組成物を適用できる植物に限定はない
が、例えばトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、スイ
カ、メロン、カボチャ、イチゴなどの果菜類、リンゴ、
モモ、ナシ、柑橘類、ブドウなどの果樹類、キャベツ、
レタス、ハクサイ、アブラナ、麦類、雑穀（ソバ、ゴ
マ、粟、ヒエなど）類、ジャガイモ、豆類、牧草等が挙
げられ、特に果菜類や果樹類が好ましく挙げられる。
に対する薬害がなく、各種農作物に施肥することが可能
である。本発明の組成物を適用できる植物に限定はない
が、例えばトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、スイ
カ、メロン、カボチャ、イチゴなどの果菜類、リンゴ、
モモ、ナシ、柑橘類、ブドウなどの果樹類、キャベツ、
レタス、ハクサイ、アブラナ、麦類、雑穀（ソバ、ゴ
マ、粟、ヒエなど）類、ジャガイモ、豆類、牧草等が挙
げられ、特に果菜類や果樹類が好ましく挙げられる。
【００２４】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００２５】実施例１
カルボン酸カルシウム塩として、カプリル酸カルシウ
ム、ミリスチン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム及
びダイマー酸カルシウムを用い、以下のような配合成分
を１００００ｒｐｍ、５分間ホモミキシングし、均一な
分散液を調製し、植物葉面散布用肥料組成物を得た。オ
レイン酸カルシウムを含む組成物には、オレイン酸カル
シウムと等モルのＥＤＴＡ・２Ｎａを併用し、その分だ
け水の量を減じた。 ・カルボン酸カルシウム塩（表１参照） ２．００重量％ ・エマノーン４１１０ １０．００重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（１０モル）オレイン酸エステル〕 ・エマール１０ｐ ５．００重量％ 〔花王 (株) 製のラウリル硫酸ナトリウム〕 ・水 ８３．０重量％。
ム、ミリスチン酸カルシウム、オレイン酸カルシウム及
びダイマー酸カルシウムを用い、以下のような配合成分
を１００００ｒｐｍ、５分間ホモミキシングし、均一な
分散液を調製し、植物葉面散布用肥料組成物を得た。オ
レイン酸カルシウムを含む組成物には、オレイン酸カル
シウムと等モルのＥＤＴＡ・２Ｎａを併用し、その分だ
け水の量を減じた。 ・カルボン酸カルシウム塩（表１参照） ２．００重量％ ・エマノーン４１１０ １０．００重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（１０モル）オレイン酸エステル〕 ・エマール１０ｐ ５．００重量％ 〔花王 (株) 製のラウリル硫酸ナトリウム〕 ・水 ８３．０重量％。
【００２６】得られた植物葉面散布用肥料組成物をイタ
リアンライグラスの葉面に１０リットル／１００ｍ2 の
割合で散布し、５〜１５℃の条件下に３０日間放置した
後、葉を１０ｇ摘み取って熱風乾燥し、しかる後湿式分
解してからこの乾物中に含まれるカルシウム量をＩＣＰ
（誘電結合プラズマ分析）により定量分析した。なお、
比較品として上記のカルボン酸カルシウム塩の代わりに
プロピオン酸カルシウム、ＣａＣｌ2 を用いた組成物、
及びカルシウム塩を含まない組成物を調製し同様の試験
を行なった。その結果を表１に示す。
リアンライグラスの葉面に１０リットル／１００ｍ2 の
割合で散布し、５〜１５℃の条件下に３０日間放置した
後、葉を１０ｇ摘み取って熱風乾燥し、しかる後湿式分
解してからこの乾物中に含まれるカルシウム量をＩＣＰ
（誘電結合プラズマ分析）により定量分析した。なお、
比較品として上記のカルボン酸カルシウム塩の代わりに
プロピオン酸カルシウム、ＣａＣｌ2 を用いた組成物、
及びカルシウム塩を含まない組成物を調製し同様の試験
を行なった。その結果を表１に示す。
【００２７】
【表１】
【００２８】表１から明らかなように、葉に含有される
カルシウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多
くなる。
カルシウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多
くなる。
【００２９】実施例２
カルボン酸カルシウム塩として、グルコン酸カルシウ
ム、リンゴ酸カルシウム及びコハク酸カルシウムを用
い、以下のような配合成分を１００００ｒｐｍ、５分間
ホモミキシングし、均一な分散液を調製し、植物葉面散
布用肥料組成物を得た。 ・カルボン酸カルシウム塩 ４．００重量％ ・レオドールＴＷＯ１２０ ２．００重量％ 〔花王(株)製のポリオキシエチレン（２０モル）ソルビタンモノオレート〕 ・ネオペレックスＦ−６５ １．００％ 〔花王 (株) 製のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム〕 ・水 ９３．００重量％ また、比較品として上記のカルボン酸カルシウム塩の代
わりにプロピオン酸カルシウム、ＣａＣｌ2 を用いた組
成物、及びカルシウム塩を含まない組成物を調製し、実
施例１と同様の試験を行なった。その結果を表２に示
す。
ム、リンゴ酸カルシウム及びコハク酸カルシウムを用
い、以下のような配合成分を１００００ｒｐｍ、５分間
ホモミキシングし、均一な分散液を調製し、植物葉面散
布用肥料組成物を得た。 ・カルボン酸カルシウム塩 ４．００重量％ ・レオドールＴＷＯ１２０ ２．００重量％ 〔花王(株)製のポリオキシエチレン（２０モル）ソルビタンモノオレート〕 ・ネオペレックスＦ−６５ １．００％ 〔花王 (株) 製のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム〕 ・水 ９３．００重量％ また、比較品として上記のカルボン酸カルシウム塩の代
わりにプロピオン酸カルシウム、ＣａＣｌ2 を用いた組
成物、及びカルシウム塩を含まない組成物を調製し、実
施例１と同様の試験を行なった。その結果を表２に示
す。
【００３０】
【表２】
【００３１】表２から明らかなように、葉に含有される
カルシウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多
くなる。
カルシウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多
くなる。
【００３２】実施例３
カルボン酸カルシウム塩として、カプリル酸カルシウ
ム、カプロン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム及び
オレイン酸カルシウムを用い、以下のような配合成分を
１００００ｒｐｍ、１０分間ホモミキシングし、均一な
分散液を調製し、植物葉面散布用肥料組成物を得た。 ・カルボン酸カルシウム塩（表３参照） １０．０重量％ ・エマノーン４１１０ ２．５重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（１０モル）オレイン酸エステル〕 ・エマールＥ−７０Ｃ ２．５重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（３モル）ラウリルエーテル硫酸ナトリウ ム〕 ・水 ８５．０重量％。
ム、カプロン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム及び
オレイン酸カルシウムを用い、以下のような配合成分を
１００００ｒｐｍ、１０分間ホモミキシングし、均一な
分散液を調製し、植物葉面散布用肥料組成物を得た。 ・カルボン酸カルシウム塩（表３参照） １０．０重量％ ・エマノーン４１１０ ２．５重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（１０モル）オレイン酸エステル〕 ・エマールＥ−７０Ｃ ２．５重量％ 〔花王 (株) 製のポリオキシエチレン（３モル）ラウリルエーテル硫酸ナトリウ ム〕 ・水 ８５．０重量％。
【００３３】得られた植物葉面散布用肥料組成物を３０
０倍に希釈し、リンゴ（品種：フジ）の成木に、後半の
時期、すなわち８、９、１０、１１月の一月毎に、１回
当り各組成物１００リットル／１００ｍ2 （１０アー
ル）の割合で計４回散布し、適熟期にリンゴ果実を収穫
し、果汁中のカルシウム濃度をＩＣＰ（誘電結合プラズ
マ分析）により定量分析した。なお、比較品として上記
のカルボン酸カルシウム塩を用いた肥料組成物の代わり
に、１０％プロピオン酸カルシウム水溶液、１０％Ｃａ
Ｃｌ2 水溶液を用いて同様に試験を行なった。その結果
を表３に示す。
０倍に希釈し、リンゴ（品種：フジ）の成木に、後半の
時期、すなわち８、９、１０、１１月の一月毎に、１回
当り各組成物１００リットル／１００ｍ2 （１０アー
ル）の割合で計４回散布し、適熟期にリンゴ果実を収穫
し、果汁中のカルシウム濃度をＩＣＰ（誘電結合プラズ
マ分析）により定量分析した。なお、比較品として上記
のカルボン酸カルシウム塩を用いた肥料組成物の代わり
に、１０％プロピオン酸カルシウム水溶液、１０％Ｃａ
Ｃｌ2 水溶液を用いて同様に試験を行なった。その結果
を表３に示す。
【００３４】
【表３】
【００３５】表３からも明らかなように、果汁中のカル
シウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多くな
っており、特に炭素数６〜１２の中鎖脂肪酸のカルシウ
ム塩を含有する組成物を用いた場合のカルシウム吸収性
が良いことがわかる。
シウム量は、本発明品のいずれもが比較品よりも多くな
っており、特に炭素数６〜１２の中鎖脂肪酸のカルシウ
ム塩を含有する組成物を用いた場合のカルシウム吸収性
が良いことがわかる。
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フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C05B 1/00 - C05G 5/00
Claims (7)
- 【請求項１】 カプリル酸、カプロン酸、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ダイマー酸、
グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸、マロン酸、グルタル
酸及びグルクロン酸から選ばれた１種又は２種以上のカ
ルボン酸のカルシウム塩を有効成分とする植物葉面散布
用肥料。 - 【請求項２】 カルボン酸が、カプロン酸、カプリル
酸、カプリン酸及びラウリン酸から選ばれた１種又は２
種以上である請求項１記載の植物葉面散布用肥料。 - 【請求項３】 請求項１又は２記載の植物葉面散布用肥
料と界面活性剤を含有する水性分散液又は乳化液からな
る植物葉面散布用肥料組成物。 - 【請求項４】 界面活性剤が非イオン界面活性剤及び／
又は陰イオン界面活性剤である請求項３記載の植物葉面
散布用肥料組成物。 - 【請求項５】 非イオン界面活性剤が、ポリオール脂肪
酸エステル、ポリオキシアルキレンポリオール脂肪酸エ
ステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポ
リオキシアルキレン脂肪酸エステルから選ばれる少なく
とも１種である請求項４記載の植物葉面散布用肥料組成
物。 - 【請求項６】 陰イオン界面活性剤が、レシチン、脂肪
酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフ
ェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルサル
フェート塩、直鎖又は分岐アルキルポリオキシアルキレ
ンエーテル酢酸及びその塩、並びに直鎖又は分岐アルケ
ニルポリオキシアルキレンエーテル酢酸及びその塩から
選ばれる少なくとも１種である請求項５記載の植物葉面
散布用肥料組成物。 - 【請求項７】 更にキレート剤を含有することを特徴と
する請求項３〜６の何れか１項記載の植物葉面散布用肥
料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32271194A JP3445856B2 (ja) | 1993-12-24 | 1994-12-26 | 植物葉面散布用肥料 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-327652 | 1993-12-24 | ||
| JP32765293 | 1993-12-24 | ||
| JP32271194A JP3445856B2 (ja) | 1993-12-24 | 1994-12-26 | 植物葉面散布用肥料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07232982A JPH07232982A (ja) | 1995-09-05 |
| JP3445856B2 true JP3445856B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=26570912
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32271194A Expired - Fee Related JP3445856B2 (ja) | 1993-12-24 | 1994-12-26 | 植物葉面散布用肥料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3445856B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3135503B2 (ja) | 1996-08-09 | 2001-02-19 | 花王株式会社 | 肥料吸収促進剤組成物及び肥料組成物 |
| KR101582533B1 (ko) * | 2011-01-28 | 2016-01-08 | 다산그린 주식회사 | 칼슘 함량 강화 과일의 재배 방법 및 이 방법에 의하여 얻어진 칼슘 함량 강화 과일 |
| CN103951524B (zh) * | 2014-05-15 | 2016-06-29 | 潘春芝 | 一种叶面肥 |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP32271194A patent/JP3445856B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07232982A (ja) | 1995-09-05 |
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