JP3443948B2 - 放射線撮像装置 - Google Patents
放射線撮像装置Info
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Description
X線画像をはじめとする放射線画像の撮像装置に関す
る。
として、複数の画素が配列された検出器に、線源から被
写体の情報を含んだ放射線束を入射させ、その強度情報
を、例えばCRTやレーザイメージャーの画面上に表現
する放射線撮像装置がある。
来、放射線フォトンの入射により検出器から発生するパ
ルス信号を計数し、その計数値を画像の濃度情報とす
る、いわゆるフォトン(量子)計数方式が採用されてい
るものもある。そして、このような画像情報をCRTま
たはレーザイメージャーに出力する際には、従来、量子
(線量)計数値そのもの値、あるいは log変換後の値を
使用していた。
一般に表示階調の範囲が狭いため、その階調再現特性に
基づく濃度範囲外の濃度をもつ画素については、濃度値
が飽和した状態つまり同一レベルの白または黒レベルと
して表示される。そこで、通常は、画像を見やすくする
ためにウインドウ処理が施されている。
表示階調(256階調)をもつCRT等に、検出画素値
つまり線量計数値またはその log変換値n0 に対して、
表示中心値c、ウインドウ幅2wで出力するときには、
出力画素値d(n0 )=256*(n0 −(c−
w))/2w ・・・・(A) の計算を行うといった手法
が採用されている。
式で放射線画像を得る場合、均一な物質を被写体として
撮像したときでも、透過線量の計数値(検出値)nは、
真の計数値Nに対してゆらぎ(ポアソン分布;N−√N
<n<N+√N,68%)がある。
示するにあたり、上記したウインドウ処理により表示値
(画素値)を計算したデータを使用すると、本来統計的
に見て同質のゆらぎが、画素の計数値に応じてその値の
大きい画素ほど強調されてしまい(図4参照)、本来の
被写体のもつざらつきと区別がつかず読影の妨げとな
る。
もので、各画素の線量計数値(絶対計数値)の大小に関
わらず、統計的なゆらぎが均一な画像表示を得ることの
できる放射線撮像装置の提供を目的とする。
め、第1の発明の放射線撮像装置は、被写体を透過した
放射線線量の検出により得られた各画素の線量計数値
を、表示すべき像のデータに変換するデータ演算部を有
し、そのデータ演算部が、各画素の線量計数値nについ
てそれぞれ√nを求めてその各√nに比例した値を算出
し、この演算結果を当該放射線画像の画像データとして
表示手段に出力するように構成されていることによって
特徴づけられる。
明の放射線撮像装置は、被写体を透過した放射線線量の
検出により得られた各画素の線量計数値に基づいて表示
を行う表示器と、その表示の中心値及びウインドウ幅を
制御する表示演算処理部と、表示中心値を設定するため
の中心値設定手段と、ウインドウ幅演算部を備え、その
ウインドウ幅演算部は、上記中心値設定部で設定される
中心値cを基に√cを求め、この√cに比例した値をウ
インドウ幅の演算値として出力するように構成され、そ
のウインドウ幅の演算値及び中心値設定部で設定された
中心値に基づいて、表示演算処理部が上記表示制御を行
うように構成されていることによって特徴づけられる。
を√nとすると、そのゆらぎの範囲は、 n−√n<n<n+√n となる。この式の各項を√nで割ると、 √n−1<√n<√n+1 ・・・・(B) となり、ゆらぎ成分が画素値nに関係なく一定となる。
撮像装置では、各画素の表示値を線量計数値nに対して
√nに比例した値とすることにより、統計的なゆらぎを
均一にしている。
ウ処理を行った場合に表示中心値cを変えると、表示ウ
インドウ幅に対する統計的なゆらぎが均一とならない。
原因は、 (A)式にn/2wの項が含まれており、そのn
(画素値)のゆらぎ幅(±√n)が、nの大小に関係し
て変化するためである。これを解消するには、2√n/
2wの値がnの大小に関わらず一定となるようにすれば
よい。
は、表示中心値cが変化するとウインドウ幅2wが√c
に比例して変化するようにして、2√n/2wの値をほ
ぼ一定とするようにしている。すなわち、ウインドウ幅
2w=A*√c、 A=比例定数として、ウインドウ幅
に対するゆらぎ幅2√nの比2√n/(A*√c)をほ
ぼ一定とすることによって表示中心値cが変化しても、
統計的なゆらぎ成分がほぼ一定になるように表示する。
n=cとなる中心値階調では、ウインドウ幅に対する表
示ゆらぎ幅の比は2√c/A*√c=2/A=一定とな
る。
明する。図1は第1の発明の撮像装置の実施例の構成図
である。
アレイ状に配列された放射線検出器と、これに接続され
るアンプ、コンパレータ及びカウンタ(いずれも図示せ
ず)によって構成されており、検出器の各画素に入射し
た線量を求め、その計数値を出力するように構成されて
いる。この放射線検出部1が出力する計数値は、各画素
ごとに画像メモリ2に格納される。
画像メモリ2に格納した各画素の計数値を、表示すべき
像の画像データに変換するデータ演算部3が、各画素の
計数値nについてそれぞれ√nを求めて、その演算結果
を当該放射線画像の画像データとして表示画面上に出力
するように構成されている点にある。
nとすることで、図2のグラフ及び先の(B) 式(作用の
欄;参照)に示すように、統計的なゆらぎ成分が、画素
の計数値nの大小に関わらず一定(=1)となる。
算部3でα*√n(α;定数)の演算を行って、画面上
に出力する表示値を√nに比例した値;α√nを表示値
として画面上に出力しても、同等な効果を達成できるこ
とは言うまでもない。
成図である。この例の装置は、放射線検出部1、画像メ
モリ2、表示演算処理部13及びCRT14によって構
成されており、その表示演算処理部13には、表示の中
心値及びウインドウ幅をそれぞれ設定するための中心値
設定器15及びウインドウ幅設定器16が接続されてい
る。また、これら設定器15,16と表示演算処理部1
3との間にウインドウ幅演算部17が接続されている。
納した各画素の計数値をCRT14に表示する際に表示
の中心値cとウインドウ幅2wを制御するもので、その
表示の制御に、ウインドウ幅演算部17で求められた演
算値を用いることが、この発明実施例において注目すべ
きところである。
心値設定器15の操作(例えばダイヤル操作等)により
設定された表示中心値cに対して√cを計算する計算器
17aと、その√cとウインドウ幅設定用の比例定数A
とを掛け合わせる掛算器17bを備え、この掛算値が表
示演算処理部13での演算処理に使用される。
操作等により比例定数Aは変更でき、ウインドウ幅を任
意の値に設定することができるが、この実施例では、最
初c=100の時に設定したウインドウ幅2w1=40
を初期値として、比例定数A=4が設定されているとし
て、以後、表示中心値cを変更する場合でも、その比例
定数Aは変更せずに固定しておく。
最初の読影を、例えば中心値c1 =100,ウインドウ
幅2w1 =40で行っていたとし、この後に、中心値c
のみをc=200,c=400,c=600,c=80
0に順次変更して、それぞれ読影を行うという手順を仮
定し、この条件で、本発明実施例の処理と、従来のウイ
ンドウ処理との数値的な比較を行ったところ、次の表1
に示す結果が得られた。なお、従来の表示法の数値は上
記した(A) 式を基に計算を行った。
nに対するゆらぎ幅2√nとウインドウ幅2wx(=A
*√c)との比(2√n/2wx)は、従来の表示法
〔上述した(A)式を基に計算〕では、中心値cが大きく
なっていって表示する元のデータ値nが大きくなるにつ
れ変化するのに対し、本発明実施例では、中心値cに対
して一定(2√c/4√c=50.0%)であること、すな
わち、上記した表示演算処理により統計的なゆらぎがほ
ぼ均一な画像を表示できることが確認できた。
して、表1のc=400の場合について述べる。第2の
発明の実施例(請求項2の発明の実施例)では、c=4
00、2w=80で表示される最大値=400+40=
440であるから、表示ゆらぎ/表示幅=2√440/
80=52%となっており、中心値の表示ゆらぎが常に
50%になるのに対して2%増加する。しかし、表示中
心値cを変えても表示画像はほぼ均一な表示ゆらぎを維
持しているといえる。この「ほぼ均一な表示ゆらぎ」
は、第1の発明(請求項1の発明)の「均一な表示ゆら
ぎ」に劣るが、第2の発明(請求項2)の方法は簡便で
高速であるという特徴がある。すなわち、第1の発明で
は全画素の√を計算するため時間がかかるが、第2の発
明によれば、従来のウインドウ処理にたった1回の√計
算と1回の掛算を加えるだけであり、高速に実行できる
特徴がある。ここで、この第2の発明の実施例におい
て、ウインドウ演算部17でα*√c(α=定数)を計
算して、表示ウインドウ幅2wが表示中心値cに対して
α√cに比例して変化するようにしてもよい。
検出系と、そのデータ演算系または表示演算処理系の双
方の機能を備えている装置であってもよいし、あるい
は、検出系を切り離してデータ演算系または表示演算処
理系のみを備えた装置とし、既存の撮像装置において表
示を行うための演算処理を行う装置として利用してもよ
い。
像装置によれば、X線透過像等の画像を表示するにあた
り、各画素の表示値を量子計数値nに対して√nに比例
した値に変換して、この変換後の画像データを画面上に
出力するか、または、各画素の計数値をCRT等に表示
する際に、表示中心値cに対して、その表示ウインドウ
幅2wが、√cに比例して変化するように構成したの
で、いずれの場合でも、計数値の統計的なゆらぎを、均
一もしくはほぼ均一とすることができる。その結果、被
写体がもつ本来のざらつきの読影し易い放射線画像を得
ることができる。
ゆらぎの範囲を示すグラフ
の図で真の計数値に対するゆらぎの範囲を示すグラフ
Claims (2)
- 【請求項1】 被写体を透過した放射線線量を検出し、
その検出結果から各画素の線量計数値を得て表示手段に
放射線像を表示する装置において、上記検出で得られた
各画素ごとの線量計数値を表示すべき像のデータに変換
するデータ演算部を有し、そのデータ演算部が、各画素
の線量計数値nについてそれぞれ√nを求めてその各√
nに比例した値を算出し、この演算結果を当該放射線画
像の画像データとして表示手段に出力するように構成さ
れていることを特徴とする放射線撮像装置。 - 【請求項2】 被写体を透過した放射線線量を検出し、
その検出結果から各画素の線量計数値を得て表示手段に
放射線像を表示する装置において、上記検出で得られた
各画素の線量計数値に基づいて表示を行う表示器と、そ
の表示の中心値及びウインドウ幅を制御する表示演算処
理部と、表示中心値を設定するための中心値設定手段
と、ウインドウ幅演算部を備え、そのウインドウ幅演算
部は、上記中心値設定部で設定される中心値cを基に√
cを求め、この√cに比例した値をウインドウ幅の演算
値として出力するように構成され、そのウインドウ幅の
演算値及び上記中心値設定部で設定された中心値に基づ
いて、上記表示演算処理部が上記の表示制御を行うよう
に構成されていることを特徴とする放射線画像処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17115594A JP3443948B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 放射線撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17115594A JP3443948B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 放射線撮像装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0837624A JPH0837624A (ja) | 1996-02-06 |
JP3443948B2 true JP3443948B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=15918017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17115594A Expired - Fee Related JP3443948B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 放射線撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3443948B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP17115594A patent/JP3443948B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0837624A (ja) | 1996-02-06 |
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