JP3443123B2 - 発光遊具、その補助材、そこに用いる生物発光組成物の保存方法 - Google Patents

発光遊具、その補助材、そこに用いる生物発光組成物の保存方法

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JP3443123B2 JP52862698A JP52862698A JP3443123B2 JP 3443123 B2 JP3443123 B2 JP 3443123B2 JP 52862698 A JP52862698 A JP 52862698A JP 52862698 A JP52862698 A JP 52862698A JP 3443123 B2 JP3443123 B2 JP 3443123B2
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直樹 梶山
あゆみ 荒井
衛一 中野
宏樹 辰巳
輝夫 渡会
直樹 永崎
達哉 榊原
勝 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ホタルなどの生物発光に必要な成分のう
ち、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPの3成分、ま
たはこれらに金属塩を加えた4成分を利用することによ
り、海水、湖沼水、河川水、地下水(井戸水、温泉水を
含む)、水道水、ミネラル飲料水など(以下、本発明で
はこれらを環境水という)を介して(または加えること
により)、従来のキャンドルの火では得られない、柔ら
かく、何とも言えない色調の光を放つ、キャンドル、テ
ーブルライト、ペンライト、イルミネーション、キャン
プ用照明遊具、夜釣り用照明遊具、集魚灯、安全ロウソ
ク、ネオンライト、発光インク、発光ペン、発光塗料ま
たは発光筆記具などとして好適に利用できる発光遊具に
関する。
背景技術 従来、クリスマスイブや誕生日パーティーなどにおい
て皆で囲む食卓にキャンドルを飾り、また結婚披露宴
で、新郎新婦が招待客の各テーブルの上のキャンドルに
火をつけて回るキャンドルサービスが行なわれ、さらに
また、喫茶店などで照明を少し暗くしたテーブルの上に
キャンドルを飾り、それを囲んでひと味違った雰囲気の
もとで喫茶や食事をすることも行なわれている。このキ
ャンドルの柔らかい灯りは、食事や人の顔を美しく見
せ、雰囲気をより楽しくさせる効果を奏する。
本発明は、従来のキャンドルでは得られない、柔らか
く、何とも言えない色調の光を放つ、蛍の光る仕組みを
利用した、発光遊具、その補助材、そこに用いる生物発
光組成物の保存方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ルシフェリン、ルシフェラーゼおよび
ATPを含み実質的に金属塩を含まない組合せは、蒸留水
(純水)または脱イオン水など実質的に金属塩を含まな
い水に溶解しても発光しないが、これを海水、河川水な
どの環境水に溶解したところ、これらの水に溶解してい
る僅かな金属塩との反応によるものであろうか、驚くべ
きことに、従来のキャンドルの火では得られない、柔ら
かく、何とも言えない色調の光を放ち、遊具として利用
可能な発光が期待できることを見出した。
また、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金
属塩の4成分を含む組合せからなり、これらの成分を少
なくとも2組に分け、目的の場所にて4成分が液体状態
で同時に含まれるように混和するときは、従来のキャン
ドルでは得られない色調の光を放つ発光遊具を提供でき
ること、また上記4成分にさらに緩衝剤の第5成分を組
合わせるときは、その発光が持続することを見出した。
また、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金
属塩のそれぞれの濃度は、低濃度から高濃度に至る広範
囲の選択が考えられ、それらの濃度が低い場合には商品
として価値ある発光遊具、即ち肉眼の観察において充分
に満足する、鑑賞に値する発光が期待できないが、該ル
シフェリン、該ルシフェラーゼ、該ATPおよび該金属塩
の4成分を、それぞれ0.01mM以上、0.015mg/ml以上、0.
002mM以上および0.02mM以上含有せしめるときは、肉眼
の観察において充分に満足する、鑑賞に値する発光が期
待できる発光遊具を提供できることを見出した。
また、この発光遊具は、発光の安定性が悪く、長い時
間発光を持続するためには、ATP、ルシフェリンおよび
ルシフェラーゼなどの大量使用を余儀なくされる欠点を
有していた。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、ホスホエノールピルビン酸、ピロリン酸、マ
グネシウムイオン、ルシフェリン、ルシフェラーゼおよ
びATPの存在下で、ピルベートオルトホスフェートジキ
ナーゼを作用させ発光反応を行なうと、該反応により消
費されたATPが連続的に再生されるため、ATP並びにルシ
フェリンとルシフェラーゼの添加量を増大することな
く、発光の安定性が高い発光遊具を提供できることを見
出した。
また、この発光遊具は、その発光体の形状は、その発
光遊具を入れる容器の形状に委ねられ、該容器の形状を
考慮せずしては楽しむことはできない不都合を有してい
た。期待される様々な要求に応えるべき、所望の大き
さ、形状の容器(ガラス容器)を提供すれば、解決でき
るが、任意の容器を提供するのは、理論的に可能であっ
ても、実際は製造技術的にまたコスト的に限界があり、
実用的でない問題点を有していた。また、液体または粉
末状の発光遊具は、発光の持続性が悪い欠点を有してい
た。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび
金属塩の4成分を含む組合せからなり、かつ4成分が液
体状態で同時に含まれることがない組合せからなる発光
遊具において、該4成分の少なくとも1つを造粒すると
きは、透明な水の中で、任意の形状(円形状、星形、ハ
ート型、ボール型、三角型、アルファベット型など)を
有する美しい発光が得られ、またその発光が持続するこ
とを見出した。
さらにまた、造粒物の硬度、組織の嵩密度を変えるこ
とにより、発光遊具の水での溶解速度を自由に調節出来
るので、発光の持続時間を調節することができ、また、
造粒物の構造を同心円的に、発光層と無発光層を交互に
積層した多層構造とすることにより、造粒物の溶解にと
もない発光を間欠的に抑制することが可能となり、ま
た、造粒物の形状、大きさを選択し、その表面から水を
噴霧あるいは水濡れ布に接触させることにより、従来知
られていない新しいタイプの発光遊具を提供できること
を見出した。さらにまた、一般に生物由来のルシフェラ
ーゼを利用した発光は、黄色(または黄緑色)の単一色
の光を放つが、このたび本出願人は、従来の黄色に加
え、赤色および橙色に発光するルシフェラーゼをそれぞ
れ開発した。しかし、この3種類のルシフェラーゼは、
同一溶液中において黄色、赤色、橙色に別々に発光さ
せ、楽しむことは困難であり(光が混ざるため)、この
課題の開発が強く望まれていたが、これらの3種類のル
シフェラーゼを予め造粒しておき、次いでこの造粒物を
発光に必要な他の成分と混和するときは、同一溶液内に
おいて、黄色、赤色、橙色の3種類の発光がミラーボー
ルのように放つ現象が得られることを見出した。
また、こうして得られる発光遊具は、溶液状のものは
そのまま混和して、また粉末状のものは水などに溶解し
て、発光を促すものであるが、その発光体は形をもたな
いため、容器に入れなければ発光を楽しむことができな
い欠点を有していた。造粒物とすることにより形状をも
った発光を楽しむことができるが、造粒物の溶解にとも
ない形状が崩壊、消失する不都合を有していた。そし
て、具体的な形を有する発光、すなわち立体的な構造を
した発光を維持することができなかった。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、生物発光において必要な成分のうち、少なく
ともひとつの成分あるいは全部の成分を任意の担体に吸
着または付着せしめ、これをそれぞれ残りの成分を含有
する水または水を介して接触するときは、容器の中ばか
りでなく、容器の外においても、所望の形状および立体
的な構造を有する発光を維持できること、また発光安定
性が良好な発光遊具を得ることができることを見出し
た。
また本発明において得られる、生物発光において必要
な成分を粉末にして混合したものや、これを造粒機で造
粒したもの、あるいはこれを任意の担体に吸着または付
着せしめ乾燥したものは、水中において非常に溶出(拡
散)し易いので、魚釣り用発光餌として利用する場合に
は、局部的発光が困難となり、また発光時間が短くなる
欠点を有していた。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、生物発光において必要な成分のうち、少なく
とも一つの成分あるいは全部の成分を、そのまま、また
は造粒物とした後、あるいは任意の担体に吸着または付
着せしめた後、その表面を水溶解性物質で被覆するとき
は、水中において生物発光に必要な成分の溶出するのを
少し遅らせて、また成分が逸散するのを防止し、発光の
開始時期を制御し、局部的に強い発光を持続させること
が可能となる発光遊具を提供することができることを見
出した。
また、この発光遊具は、溶液状のものはそのままで、
また粉末状のものは水などに溶解して、発光を促すもの
であるが、その発光は水面または透明な容器の周壁(透
窓)を通して放たれるもので、変化がなく、おもしろみ
に欠ける難点を有していた。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、生物発光液にガラス製のビー玉、ロックアイ
ス(プラスチック、アクリル製の岩石型氷様物質)、貴
金属の箔(アルミ箔)などの水不溶性体を内設するとき
は、該発光が不規則的に放たれ、キラキラとして輝きが
増大し、より美しさが増大することを見出した。
また、この発光遊具は、従来のキャンドルの火では得
られない、柔らかく、何とも言えない色調の光を放つ
が、その発光の色調は、ルシフェラーゼの放つ発光に依
存しており、所望の色調の発光を期待することができな
い不都合さを有していた。従来、発光の色調を変える方
法として、特許登録第2666561号の方法が僅かに知られ
ているに過ぎないものであって、この方法を利用して
も、所望の色調、微妙な色調の発光を期待することは殆
ど不可能であった。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、生物発光反応系に、着色料を添加含有させた
ところ、所望の色調の発光が得られることを見出した。
また、この発光遊具は、光および酸化の安定性が悪
く、短期間に発光安定性が損なわれる欠点を有してい
た。
このような現状に対して、本発明者らは鋭意検討を重
ねた結果、生物発光に必要な成分のうち少なくとも2つ
の成分を一体的に混和しても発光阻害が生じないこと、
そして、これを光不透過性およびガス不透過性の容器に
入れ、必要によりさらに酸化防止剤、乾燥剤および不活
性ガスからなる群から選ばれる少なくとも1つを導入し
たのち密閉することにより、発光安定性の低下を回避で
きること、またこの密閉容器を強制的に冷却しつつ保存
すると、さらに発光安定性の低下を回避できることを見
出した。
発明の開示 本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼおよびATPの
3成分を含む組成物を生物発光成分とする発光遊具を提
供する。なお、これら3成分は実質的に金属塩を含まな
いものである。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼおよ
びATPの3成分を含む組成物と環境水との組合せからな
り、かつ該組成物と該環境水が液体状態で同時に混合さ
れていないものを生物発光成分とする発光遊具を提供す
る。ここで環境水としては、海水、湖沼水、河川水、地
下水、水道水、ミネラル飲料水などが挙げられる。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼ、AT
Pおよび金属塩の4成分を含む組成物であって、かつ該
4成分が液体状態で同時には混合されていないものを生
物発光成分とする発光遊具を提供する。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼ、AT
P、金属塩および緩衝剤の5成分を含む組成物であっ
て、かつルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP、金属塩
の4成分が液体状態で同時には混合されていないものを
生物発光成分とする発光遊具を提供する。
ここで、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび
金属塩の含有量は、好ましくはそれぞれ0.01mM以上、0.
015mg/ml以上、0.002mM以上および0.02mM以上である。
さらに、本発明はピルベートオルトホスフェートジキ
ナーゼ、ホスホエノールピルビン酸、ピロリン酸、ルシ
フェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属塩を含む組
成物であり、かつルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP
および金属塩の4成分が液体状態で同時には混合されて
はいないものを発光成分とする発光遊具を提供する。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼ、AT
Pおよび金属塩の4成分を含む組成物であり、該4成分
が液体状態で同時には混合されてはいないものであっ
て、かつ該4成分の少なくとも1つが造粒物であるもの
を発光成分とする発光遊具を提供する。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼ、AT
Pおよび金属塩の4成分を含む組成物であり、該4成分
が液体状態で同時には混合されてはいないものであっ
て、かつ該4成分が一体的に造粒されているものを発光
成分とする発光遊具を提供する。ここで造粒物としては
顆粒状、カプセル状、錠剤、ペレット状、シート状、薄
片状またはビーズ状のものが挙げられる。
さらに、本発明はルシフェリン、ルシフェラーゼ、AT
Pおよび金属塩の4成分のうち、少なくとも1つの成分
を、任意の担体に吸着または付着せしめ、これをそれぞ
れ残りの成分を含有する水あるいは水を介して発光する
ようにしてなるものを発光成分とする発光遊具を提供す
る。ここで、担体としては、織布、不織布、繊維、木
材、紙、スポンジ、メッシュ構造体、ドライフラワーな
どが挙げられる。
さらに、本発明は生物発光において必要な成分のうち
少なくとも一つの成分あるいは全部の成分を、そのま
ま、または造粒物としたもの、あるいは任意の担体に吸
着または付着せしめたものに、その表面を水溶解性物質
で被覆したものを発光成分とする発光遊具を提供する。
さらに、本発明は生物発光液に任意形状の水不溶性体
からなる発光補助材を加えることを特徴とする生物発光
方法を提供する。ここで、発光補助材としては光沢面を
有するものが挙げられる。また、生物発光液としては、
ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属塩の4
成分を含む組成物からなり、かつ4成分が液体状態で同
時には混合されてはいないものが挙げられる。
さらに、本発明は生物発光成分と着色料との組合せて
なるものを含む発光遊具を提供する。
さらに、本発明は生物発光成分に着色料を添加し、発
光の色調を変化させることを特徴とする生物発光方法を
提供する。
上記発光遊具としては、キャンドル、テーブルライ
ト、ペンライト、イルミネーション、キャンプ用照明遊
具、夜釣り用照明遊具、集魚灯、安全ロウソク、ネオン
ライト、氷上ライト、発光インク、発光ペン、発光塗料
または発光筆記具などが挙げられ、氷上ライトとして
は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP及び金属塩の
4成分をそれぞれ粉末状態の成分として使用し、これら
の成分を分割または一括して、氷の表面水に溶解させて
発光させるものが挙げられる。また、発光筆記具として
は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属塩
の4成分を含む組成物からなり、かつ4成分が液体状態
で同時には混合されていない生物発光成分を含むもので
あって、該4成分を少なくとも1つの成分を含有する発
光インク基体の区分と他の成分を含有する発光インク補
体の区分とに分け、そのいずれか一方の区分を任意の担
体に付着または吸着して固定したのち、他方の区分を筆
記具のインク収納部に保持し、該担体表面に書き付け発
光させるようにしたものが挙げられる。
さらに、本発明は生物発光に必要な成分のうち少なく
とも2つの成分を、光不透過性とガス不透過性を有する
容器に入れ、密封することを特徴とする生物発光組成物
の保存方法を提供する。
さらに、本発明は生物発光に必要な成分のうち少なく
とも2つの成分を、光透過性とガス不透過性を有する容
器に入れると共に、酸化防止剤、乾燥剤および不活性ガ
スからなる群から選ばれる少なくとも1つを加え、次い
で密封することを特徴とする生物発光組成物の保存方法
を提供する。
さらに、本発明は生物発光に必要な成分のうち少なく
とも2つの成分を、光不透過性とガス不透過性を有する
容器に入れ、密封したのち、該容器を強制的に冷却しつ
つ保存することを特徴とする生物発光組成物の保存方法
を提供する。
ここで生物発光に必要な成分としては生物発光に必要
な成分がルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金
属塩の4成分を含む組成物からなり、かつ4成分が液体
状態で同時には混合されていないものがあげられる。ま
た、上記光不透過性とガス不透過性を有する容器として
は、合成樹脂フィルムに金属を蒸着したフィルム、金属
フィルム、または該合成樹脂フィルムに金属フィルムを
ラミネートしたフィルムを用いて造られたフィルム状袋
容器、あるいは表面を光不透過性フィルムで被覆した、
光不透過性塗料で塗装した、または茶褐色ないし黒色素
材で造られた合成樹脂製またはガラス製の中空容器が挙
げられる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
先ず、本発明に用いるルシフェリンとは、ルシフェリ
ン、ルシフェリン誘導体及びルシフェリン前駆体を意味
する。
ルシフェリン誘導体としては、D−ルシフェリン−O
−硫酸塩(D−luciferin−O−sulphate)、D−ルシ
フェリン メチルエステル(D−luciferin methylest
er)、D−ルシフェリン−O−リン酸塩(D−luciferi
n−O−phosphate)、D−ルシフェリン−L−フェニル
アラニン(D−luciferin−L−phenylalanine)、D−
ルシフェリン−L−Nα−アルギニン(D−luciferin
−L−Nα−arginine)等が挙げられる。
ルシフェリン前駆体としては、2−シアノ−6−メト
キシベンゾチアゾール(2−Cyano−6−methoxybenzot
hiazol)、D−システイン等が挙げられる。
また、ルシフェラーゼとしては、ルシオラ・クルシア
タ(Luciola cruciata)、ルシオラ・ラテラリス(Luc
iola lateralis)、ルシオラ・ミングレリカ(Luciola
mingrelica)、ランピリス・ナクティルカ(Lampyris
pyralis)、フォティナス・ピラリス(Photinus nac
tiluca)、フォチュリス・ペンシルバニカ(Photuris
pennsylvanica)、ホタリア・パルブーラ(Hotaria pa
rvula)、ピロコエリア・ミヤコ(Pyrocoelia miyak
o)、ピロホラス・プラギオフタラムス(Pyrophorus p
lagiophthalamus)等の甲虫類(コレオプテラColeopter
a)由来のルシフェラーゼ、あるいはこれらのルシフェ
ラーゼ及び変異ルシフェラーゼ遺伝子組換法で製造した
もの、及びその他の非甲虫類由来のルシフェラーゼ等が
挙げられる。
また、ATPとは、ATP、その塩及びATP生成反応系を意
味する。
ATP生成反応系としては、ホスホエノールピルビン酸
とADPをピルベートキナーゼで触媒して生成させる方
法、及びクレアチンリン酸とADPをクレアチンキナーゼ
で触媒して生成させる方法、その他の方法が挙げられ
る。
また、金属塩とは、2価の金属塩、例えば硫酸マグネ
シウム、塩化マグネシウム等のマグネシウム塩、硫酸マ
ンガン、塩化マンガン等のマンガン塩等を意味する。
なお、本発明においては、用いる成分の他に、緩衝
剤、酵素安定剤などを含むことができる。
緩衝剤とは、発光反応溶液をルシフェラーゼの至適pH
の範囲に保持するものが好適であり、グリシン−NaOH緩
衝剤、HEPES緩衝剤、Tris緩衝剤など任意の緩衝剤が挙
げられる。この緩衝剤(緩衝液)を添加すると、発光が
著しく持続する効果を奏する。
酵素安定剤としては、シュークロース等の糖類及びグ
リセロール等が挙げられる。
この酵素安定剤を添加すると、発光が著しく持続する
効果を奏する。
本発明による発光遊具においては、ルシフェリン、ル
シフェラーゼおよびATPの3成分を含み、かつ実質的に
金属塩を含まない組合せと環境水の組合せからなり、か
つ該3成分および環境水が液体状態で同時に含まれるこ
とがないことは重要であって、上記3成分および環境水
が液体状態で同時に含まれると瞬時に発光反応が開始さ
れ、発光反応が終了したものは、遊具として商品価値を
喪失する。
なお、本発明で言う、実質的に金属塩を含まないと
は、3成分それぞれに金属塩を全く含有しない場合、あ
るいは含有しても発光を促す能力が殆どない状態を意味
し、上記3成分の調製時において金属塩の混入を防止し
たり、混入の防止ができない場合においてキレート剤を
添加して金属塩による発光反応を抑制することにより可
能となる。
上記発光遊具は、3成分のうち、少なくとも1つの成
分が欠落する場合は、発光反応が起こらないので発光遊
具として利用できない。また、該3成分と水との組合せ
であっても、その水が環境水以外の水、すなわち金属塩
を全く含有しない純水(蒸留水)または脱イオン水の場
合も、発光反応は実質的に起こらないので、利用できな
い。このように純水、脱イオン水は、本発明の発光遊具
に利用できないが、これに金属塩(マグネシウム塩、マ
ンガン塩など)を溶解した水は、瞬時に発光反応が開始
されるので、発光遊具として利用できるものとなる。
上記ルシフェリン、ルシフェラーゼおよびATPの3成分
を含む組合せからなり、かつ実質的に金属塩を含まない
発光遊具によれば、環境水、特に海水と混ぜることによ
り発光が開始されるという発光遊具を得ることが可能で
あるが、この特性を利用すると、夜釣り用照明遊具また
は集魚灯として好適な発光遊具を得ることができる。
即ち、夜釣り用照明遊具としては、つり糸、つり針
(疑似針を含む)、おもり、うき、つり竿などの釣具で
あって、水中を全体的あるいは局部的(スポット的)に
明るく照明する場合などが挙げられる。また集魚灯とし
ては、魚類が光に集まる性質(走行性)を利用して、漁
獲能率を高めることを目的としたもので、発光遊具その
ものを水中で利用する場合が挙げられる。
水中で利用する場合としては、1)本発明の液体、固
体、あるいは粉末状の発光遊具を、そのままで、または
水透過性あるいは水不透過性の袋状包装体に封入した
後、海中、河川、湖沼などの水生動物(イカ、タコ、え
びなどの軟体動物および魚類など)の餌(疑似餌・天
然、合成あるいは半合成の餌・まき餌など)あるいは養
魚用の餌、の内部に注入するか、埋没させるか、餌全体
に混和するか、あるいは該餌の表面に塗布する(付着さ
せる)かして該餌自体を発光させる方法及び2)該発光
遊具を、該餌、釣り針などに隣接して、近い位置に保持
して、該餌、釣り針などの付近を明るく保持する方法な
どが挙げられる。
次に本発明の発光遊具においては、ルシフェリン、ル
シフェラーゼ、ATPおよび金属塩の4つの成分が液体状
態で同時に含まれることがない組合せからなる遊具であ
ることも重要であって、4つの成分が液体状態で同時に
含まれると瞬時に発光反応が開始され、発光反応の終了
したものは遊具として商品価値を喪失する。
しかし、4つの成分が液体状態でなければ、即ち乾燥
粉末状態であれば同時に含まれていても、発光反応が生
じないので、発光遊具として好適に利用することができ
る。
この場合、水又は緩衝液に混ぜるだけで、発光反応が
開始されるという、まさに魔法の発光遊具を提供するこ
とができる。
また、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金
属塩の4成分を含む組合せからなり、かつ4成分が液体
状態で同時に含まれることがない組合せからなる発光遊
具であって、該4成分を、少なくとも1つの成分を含有
する発光インク基体の区分と他の成分を含有する発光イ
ンク補体の区分とに分け、そのいずれか一方の区分を任
意の担体(紙、織布、不織布、木材など)に付着または
吸着して固定したのち、他方の区分を筆記具のインク収
納部に保持し、該担体表面に書き付け発光させることに
より好みの放光文字、放光図形、放光絵画など描きだす
ことができる。
また、本発明において、該ルシフェリン、該ルシフェ
ラーゼ、該ATPおよび該金属塩の4成分の濃度を、それ
ぞれ終濃度で、0.01mM以上、0.015mg/ml以上、0.002mM
以上および0.02mM以上となるように含有せしめることも
重要であって、即ちそれぞれの成分の濃度が、上記値よ
り希薄であると肉眼の観察において充分に満足する、鑑
賞に値する発光が期待できない。
以下にそれぞれの4成分の濃度および、この4成分と
共に、必要に応じて併用する緩衝剤、酵素安定剤の、発
光遊具としての利用に好適な濃度範囲(濃度は、終濃度
を示す、以下同じ)を示す。
(1)ルシフェリン: 0.01mM以上、好ましいのは0.03〜50mM、そして最も好ま
しいのは0.10〜12mMとなる濃度。
(2)ルシフェラーゼ: 0.015mg/ml以上、好ましいのは0.05〜20.0mg/ml、そし
て最も好ましいのは0.15〜5mg/mlとなる濃度。
(3)ATP: 0.002mM以上、好ましいのは0.02〜50mM、そして最も好
ましいのは0.2〜20mMとなる濃度。
(4)硫酸マグネシウム(金属塩): 0.02mM以上、好ましいのは0.1〜300mM、そして最も好ま
しいのは0.5〜100mMとなる濃度。
(5)緩衝剤(緩衝液)のpH: pH5.0〜11.0、好ましいのは6.0〜10.0、そして最も好ま
しいのは7.0〜9.0。
グリシン−NaOH(緩衝液)(pH7.5)を用いた例: 0.01mM以上、好ましいのは1mM〜2.0M、最も好ましいの
は0.1〜1.0Mとなる濃度。
(6)シュクロース(酵素安定剤): 0.01mM以上、好ましいのは1〜300mM、そして最も好ま
しいのは10〜50mMとなる濃度。
本発明はピルベートオルトホスフェートジキナーゼ、
ホスホエノールピルビン酸、ピロリン酸、ルシフェリ
ン、ルシフェラーゼ、ATP及び金属塩を含む組合せから
なり、かつ該ルシフェリン、該ルシフェラーゼ、該AT
P、該金属塩の4成分が液体状態で同時に含まれること
がない組合せからなることも重要である。
この本発明によれば、該組合せを水を介して混和する
ことにより、発光安定性の高い発光遊具を得ることがで
きる。
本発明は、次式: に示したように、破線(イ)で示す示すように、AMP、
ピロリン酸、ホスホエノールピルビン酸及びマグネシウ
ムイオンに、ピルベートオルトホスフェイトジキナーゼ
を作用させ、ATP、ピルビン酸及びリン酸とに変換せし
める反応と、一点鎖線(ロ)で示すように、ATP、ルシ
フェリン、溶存酸素及びマグネシウムイオンに、ルシフ
ェラーゼを作用させ、AMP、ピロリン酸、オキシルシフ
ェリン、炭酸ガス及び光を生じせしめる反応を組合せた
ことを特徴としている。
この化1の反応式により、まず(ロ)の反応によりAT
Pが消費されて、発光し、AMPとピロリン酸が生成する
が、このAMPとピロリン酸は(イ)の反応によりATPに再
生される。そして、このATPは再び(ロ)の反応に供さ
れ、ATPが消費されて発光する。
以下この2つの反応が同時に行なわれ、発光が減衰す
ることなく高水準のまま、短くとも10分間一定の値に維
持される。
次に、本発明において用いられるピルベートオルトホ
スフェートジキナーゼとしては、マグネシウムイオン存
在下で、AMP、ホスホエノールピルビン酸及びピロリン
酸に作用して、ATP、ピルビン酸及びリン酸を生じる反
応を触媒し、その逆の反応も触媒する酵素で、その理化
学的性質及び製法について既に知られており、容易に入
手可能である。
該酵素は、微生物及び植物由来のものが知られてい
る。
微生物由来のものとしては、例えばプロピオニバクテ
リウム・シェルマニ(Propionibacterium shermanii)
[Biochemistry 10、721−729(1971)]、アセトバク
ター・キシリナム(Acetobacter xylinum)[Journal
of Bacteriology(1970)]、バクテロイデス・シン
ビオサス(Bacteroides symbiosus)[Metoods in E
nzymology 42、199−212(1975)]及びミクロビスポ
ーラ属(例えばミクロビスポーラ・サーモローザ(Micr
obispora thermorosea IFO14047)等に属する微生物
の生産する酵素が挙げられる。
また植物由来のものとしては、例えばトウモロコシ葉
由来[Biochemistry 12、2862−2867(1973)]及びサ
トウキビ葉由来[The Biochemical Journal 114、11
7−125(1969)]の酵素が挙げられる。
微生物の生産するピルベートオルトホスフェートジキ
ナーゼの製造例の一具体例を以下に示す。
酵母エキス0.2%、カザミノ酸0.2%、硫酸第一鉄0.00
1%、塩化カリウム0.05%、リン酸二カリウム0.1%、硫
酸マグネシウム0.05%、乳酸0.3%からなる培地(pH7.
0)50mlを坂口フラスコ(500ml容量)に入れて、121℃
で15分間殺菌した。
この培地に、ミクロビスポーラ・サーモローザ(Micr
obispora thermorosea)IFO14047を接種し、これを45
℃で一晩振盪培養して培養物を得た。
この培養物50mlを、前記と同一組成の培地1リットル
を入れた5リットル容坂口フラスコ中に接種し一晩培養
して培養物を得た。
この培養物を、前記と同一組成の培地20リットルを入
れた30リットルのジャーファーメンター2基に500mlづ
つ接種し、通気量20リットル/分、撹拌速度300r.p.mの
条件で45℃で24時間通気撹拌培養を行なった。
培養終了後、この培養物40リットルからマイクローザ
(旭化成工業社製)を用いて菌体を集めた。この菌体の
一部(200g)に、5mM EDTA,1ml MgSO4、1mM DTTを含
有する20mM HEPES緩衝液(pH7.5)(以下緩衝液Aとい
う)を加え、菌体を十分に懸濁して700mlとした。
ピルベートオルトホスフェートジキナーゼの精製 上記菌体懸濁液700mlに対して以下に示すステップ操
作により行なった。
ステップ 1 (粗酵素液の調製) 前記の菌体懸濁液700mlに、リゾチーム(ナガセ生化
学工業社製)8.75gを加え、室温でゆるく撹拌しながら
2時間放置した後、リン酸二アンモニウム23.1gを加
え、さらに2時間室温で撹拌して菌体を破砕した。
この破砕液を7000r.p.m、15分間、遠心分離して上清
部分を集め、620mlの液を得た。
ステップ 2 (第一回目QAE−セファデックス・クロマトグラフィ
ー) 前記620mlの液に、2g/100mlの割合で硫安を溶解さ
せ、これをあらかじめ0.15Mの硫安を含有した前記緩衝
液A(pH7.5)で平衡化したQAE−セファデックス樹脂
(ファルマシア社製)約700mlに酵素を通して吸着させ
た。これを0.15M硫安を含んだ前記緩衝液A(pH7.5)で
洗浄して不要な蛋白を除いた後、0.6M硫安を含んだ前記
緩衝液A(pH7.5)で溶出した。
ステップ 3 (第二回目QAE−セファデックス・クロマトグラフィ
ー) 前記溶出液をホロファイバー限外濾過装置(PAN13−D
X、旭メディカル社製)によって濃縮した後、あらかじ
め前記緩衝液A(pH7.5)で平衡化したQAE−セファデッ
クスを充填したカラム(直径6cm×15cm)にかけて酵素
を吸着させた。次に0.15M硫安を含んだ前記緩衝液A(p
H7.5)で洗浄して不要な蛋白を除いた後、0.15M硫安を
含んだ前記緩衝液A(pH7.5)と0.8M硫安を含んだ緩衝
液(pH7.5)をつなぐことによってつくった濃度勾配を
もった緩衝液3リットルで溶出した。
ステップ 4 (ブチルトヨパール・クロマトグラフィー) 前記活性部分を回収し、硫安を加え硫安濃度を1Mに調
整した後、あらかじめ1M硫安を含む前記緩衝液A(pH7.
5)で平衡化したブチルトヨパール(東ソー社製)を充
填したカラム(直径4.5cm×15cm)にかけて酵素を吸着
させた。
これを、硫安濃度勾配(1.0M〜0M)をもった前記緩衝
液A(pH7.5)1.2リットルによって溶出した。
ステップ 5 (ゲル濾過クロマトグラフィー) 前記の活性部をアミコン社製限外濾過膜装置(分画1
0,000)で2mlにまで濃縮し、このうち100μlをあらか
じめ0.3M硫安を含んだ20mM HEPES緩衝液(pH7.5)で平
衡化したTSKゲルG3000SW XLカラム(東ソー社製)(直
径0.76cm×30cm×2本)にかけてゲル濾過を行なった。
すべての酵素をゲル濾過し、活性部を濃縮した。活性
部を再び前記と同様のカラムにかけてゲル濾過を行なっ
た。全ての酵素をゲル濾過して溶出された活性画分5.4m
lを採取した。
該画分は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に
より均一と判断された本酵素の標品であり、全タンパク
量が6.65mg、全活性が66.0U、比活性が9.92U/mgのもの
であった。
ピルベートオルトホスフェートジキナーゼの力価の測定
法 (生成するATPを発光法で定量する方法) 3mM 硫酸マグネシウム、25mM 硫酸アンモニウム、2
mM 2−メルカプトエタノール、2mM ピロリン酸、2mM
ホスホエノールピルビン酸および0.1mM AMPを含む50
mM BIS−TRIS PROPANE緩衝液(pH6.8)180μlをマイ
クロチューブにとり、温度平衡を37℃に到達させたの
ち、適当な活性を有する酵素溶液20μlを加え、15分間
反応させ、沸騰水中で3分間煮沸し、反応を止める。こ
の反応液を適当に希釈したもの50μlを試験管にとり、
そこに「ルシフェールLU」(キッコーマン社製)溶液を
50μl滴下し、発光量を測定する。
別に予め既知濃度のATP標準溶液を用いて、その発光
量との関係を調べたグラフを用意する。
このグラフを用いて37℃で1分間当たりに1μmolのA
TPを生成する酵素量を1単位とする。
また本発明では、粉末状の4成分の少なくとも1つを
造粒することも重要であって、4つの成分がそれぞれ、
水溶液である場合、および粉末状である場合、いずれの
場合に比べて発光の持続時間を著しく増大させることが
できる。
ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP及び金属塩の4
成分を造粒する方法としては、上記4成分のそれぞれ、
または二種以上を組合せたものを、そのまままたは賦形
剤、結合剤などを加えたのち、公知の方法により顆粒
状、カプセル状、錠剤、ペレット状(棒状を含む)、シ
ート状、薄片状またはビーズ状などに造粒する方法が挙
げられる。
顆粒状にする方法としては、湿粒法および乾粒法など
の顆粒化法により行う。
湿粒法としては、被造粒物100重量部(ただし、この
中に上記4成分が同時に含まれる場合は、ここに水を添
加することができないので、該4成分は同時に含まれる
ことがないように配慮する)に対し、約5〜30重量部の
水を加えて、均一に湿潤させたのち、造粒機で顆粒状に
造粒する。
この場合、押出造粒機、砂粒機および粒動層造粒機な
どの造粒機の使用が好ましい。
得られた顆粒品は通風乾燥、流動層乾燥などの乾燥法
により90℃以下の温度で水分が約0.1〜5%となるよう
に乾燥される。
顆粒は、通常粒径約0.2〜2mmの粒度範囲に調製するの
が好ましい。
そして、必要により整粒機で整粒するか、または特定
の目開きの篩を通過させて整粒をおこなう。
次にビーズ状にする方法としては、マイクロカプセル
法、CF(centri fugation)法、高速転動による球形整
粒機などを用いて、被造粒物を、粒度が0.5〜20mmの範
囲で、その形状が球状または球状に極めて近く、また粒
度分布が小さい状態に造粒することが好ましい。
次に、錠剤を得る方法としては、被造粒物または上記
の方法で得た顆粒を打錠機を用いて造粒する。錠剤の形
状は、例えば、円形状、星形、ハート型、ボール型、三
角型、アルファベット型など任意の形状が採用される
が、一般に直径(または最長)が約2mm〜10cm、厚みが
約0.5mm〜5cm、重量が約10mg〜50g、好ましくは100mg〜
25g、より好ましくは約200mg〜5gの、凹または凸面の円
形状のものが好ましい。
次に、ペレット状にする方法としては、被造粒物を押
出造粒機により。直径0.2〜10mm、長さ2mm〜30cmのペレ
ット状(棒状も含む)に押出し、造粒することが好まし
い。
細長い棒状に造粒すると、鉛筆やシャープペンの替針
のように使用することができるので好ましい。
なお、上記賦形剤としては澱粉、デキストリン、乳
糖、卵白、大豆蛋白、ゼラチンなどが、また結合剤とし
ては、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、その
塩類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、その塩
類、ポリメタアクリル酸、アラビアゴム、蔗糖、多糖
類、デンプン糊および油脂などが挙げられる。
本発明において、4成分の少なくとも1つを造粒物と
する手段としては、上記ルシフェリン、ルシフェラー
ゼ、ATP及び金属塩それぞれを、そのまま、またはこれ
に他の成分(緩衝剤、酵素安定剤、結合剤、賦形剤、増
量剤、色素、香料などの少なくとも1種を発光の妨げに
ならない範囲で加えてもよい)を加えたもの(以下、被
造粒物ということがある)を造粒する方法が挙げられ
る。
具体的には、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP及
び金属塩の個々の成分をそのまま、またはこれに他の成
分を加えたものを造粒して、4種類の造粒物とする方
法、或いは該4成分をそのまま、またはこれに他の成分
を加えたものを一体的に造粒する方法などが挙げられ
る。
このようにして、本発明によれば、水との接触によ
り、発光の持続性が高められた発光遊具を得ることがで
きる。
また本発明は、4成分のうち、すくなくとも一つの成
分あるいは全部の成分を担体に吸着または付着せしめる
ことが重要である。
すなわち、4成分のそれぞれ、または二種以上を組合
せたものを、そのまままたは賦形剤、結合剤などを加え
たのち、公知の方法により担体に吸着または付着せし
め、次いで自然乾燥、凍結乾燥などの方法により乾燥す
ることが重要である。
ここに用いられる担体としては、織布、不織布(フェ
ルトも含む)、繊維(天然、合成、ガラス製)、木材、
紙、スポンジ状構造物(海綿のように穴が一面にあるゴ
ム状のもので、ポリウレタンスポンジ、ウレタンスポン
ジ、クロマトグラフィ用スポンジ状担体などがある)、
メッシュ構造物(メッシュの合成樹脂製フィルムで作ら
れる造形物、具象体)、ドライフラワーからなる群より
選ばれた一種が挙げられる。
上記賦形剤としては澱粉、デキストリン、乳糖、卵
白、大豆蛋白、ゼラチンなどが挙げられる。
また結合剤としては、カルボキシメチルセルロース、
アルギン酸、その塩類、ポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸、その塩類、ポリメタアクリル酸、アラビアゴ
ム、デンプン糊、蔗糖、多糖類、油脂などが挙げられ
る。
このようにして、本発明によれば、水との接触によ
り、発光の持続性が高められた、平板状(四角形、方
形、正方形、長方形、三角形、台形、五角形、六角形、
多角形、円形)、立体状(角柱、立方体(Cubic)、直
方体、円柱)、球体、錐体(円錐、五画錐、六角錐、多
角錐)、文字形(ローマ字、片仮名、平仮名、数字)、
決まった物の形(ハート、卵、弓、扇、亀甲、くさび、
格子、波形)、ロゴマーク、シンボルマーク、サイン、
具象体(動・植物などを具体的に表した形)、造園用
品、生活用品、文房具、事務用品、電気製品、玩具(人
形、ぬいぐるみ、刀、銃、ロボット)、楽器、乗物、建
造物などの形をした発光遊具を得ることができる。
また本発明は、上記生物発光において必要な成分のう
ち少なくとも一つの成分あるいは全部の成分を、そのま
まで、または造粒物とした後、あるいは担体に吸着また
は付着せしめた後、その表面を水溶解性物質で被覆する
ことが重要である。
本発明において、発光に必要な成分を造粒物とする手
段としては、上記ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP
および金属塩それぞれ、または二種以上組合わせたもの
を、そのまま、またはこれに他の成分(緩衝剤、酵素安
定剤、結合剤、賦形剤、増量剤、色素、香料などの少な
くとも1種を発光の妨げにならない範囲で加えてもよ
い)を加えたものを公知の方法により顆粒状、カプセル
状、錠剤、ペレット状(棒状を含む)、シート状、薄片
状またはビーズ状などに造粒する方法が挙げられる。
本発明では、生物発光において必要なルシフェリン、
ルシフェラーゼ、ATPおよび金属塩の4成分を任意の担
体に吸着または付着せしめる方法としては、上記4成分
のそれぞれ、または二種以上を組合せたものを、そのま
ままたは賦形剤、結合剤などを加えたのち、公知の方法
により吸着または付着せしめ、次いで自然乾燥、凍結乾
燥などの方法により乾燥する。
生物発光において必要な成分のうち、少なくとも一つ
の成分あるいは全部の成分の表面を水溶解性物質で被覆
する方法としては、該成分を水溶解性物質の水溶液(コ
ロイド液)に浸した(接触させた)後、凍結乾燥する方
法、あるいは該成分の表面に水溶解性物質を振り掛け、
少し散水して物質をコロイド状に膨潤溶解させた後、凍
結乾燥する方法などが挙げられる。
これにより、該成分の表面に、水溶解性物質を被覆す
ることができる。
水溶解性物質の水溶液(コロイド液)の該物質濃度
は、0.1〜10(W/W)%、特に0.5〜3%が好ましい。
ここに用いられる水溶解性物質としては、カルボキシ
メチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、澱
粉、デキストリン、乳糖、卵白、大豆蛋白、ゼラチン、
アルギン酸、その塩類、ポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸、その塩類、ポリメタアクリル酸、アラビアゴ
ム、デンプン糊、蔗糖、多糖類などの一種または二種以
上が挙げられる。
このうち、特にカルボキシメチルセルロース、カルボ
キシエチルセルロース、ゼラチンが好ましい。
水溶解性物質は、小量の水と接触すると吸湿膨潤して
コロイド状になるので、水の量を加減することにより、
発光成分の表面に膜厚の異なる皮膜を形成することがで
きる。
発光成分の表面に膜厚の異なる皮膜を形成すると、海
水などの目的の深さ(ポイント)に達したときに、該発
光成分を局部的に発光させることが可能となるので、特
に魚釣り用発光餌として好適に利用することができる。
魚釣り用発光餌として利用する場合、そのままでも利
用できるが、従来公知の魚釣り餌と混ぜて使用すること
が好ましい。
魚釣り餌としては、生きた魚や、魚の切り身、エビ、
イカ、オキアミ、環虫類などの天然の餌、デンプン、芋
類に魚の擂身や抽出液を混ぜた、或いは食品ゲル化剤に
フィッシュミール、魚介エキスなどを混ぜた合成の餌な
どが挙げられる。
また本発明は、前述した生物発光液に、任意形状の水
不溶性体からなる発光補助材を内設することが重要であ
る。
本発明で用いる、水不溶性体の材質としては、水不溶
性のものであれば任意の材質を採用できる。例えば、ガ
ラス、クリスタルガラス、合成樹脂(プラスチック)、
金属、木材、紙、ゴム、石材、陶磁器、天然花木、鉱
物、ろう(ワックス)などが挙げられる。
また、水不溶性体としては、(1)、ボール(または
ビー玉)、ビーズ、多面体(例えばミラーボール)、リ
ング、ロックアイス(岩石型氷)、繊維体、(2)フィ
ルム、(3)金箔、アルミ箔などの金属箔、(4)天然
花木、生花、ドライフラワー(5)天然花木、動物、人
形、置物、おもちゃおよび小道具などの具象体(例えば
造花)、(6)宝石、鉱石、天然石、模造宝石などの宝
石類、(7)ロウソクおよび(8)腕輪、指輪、イヤリ
ング、ペンダントなどのアクセサリーなどが挙げられ
る。
これらの水不溶性体は、生物発光液に内設され得る所
要の大きさのものでなければならないが、形、色、透明
度は任意のものが採用できる。
具体的には無色透明、有色透明、無色半透明、有色半
透明、無色不透明、有色不透明等が挙げられる。
本発明において、用いられる水不溶性体として、特に
表面が光沢を有するもの、すなわち複数のガラス製ビー
玉、ロックアイス、ジャム状に折り曲げられたプラスチ
ック製フィルム、金属箔などを採用するときは、該発光
が不規則に放たれ、より一層キラキラとして輝きが増大
し、より美しさが増大する発光液が得られるので好まし
い。
発光液に上記水不溶性体を内設する方法としては、発
光液の表面に浮かべる方法、発光液に一部あるいは全部
を沈める方法などが挙げられる。
このようにして、本発明によれば、生物発光により発
光する液中にビー玉、ロックアイス、プラスチックフィ
ルム、金属箔などの、水不溶性体を内設することによ
り、該発光が不規則に放たれ、キラキラとして輝きが増
大し、より美しさが増大する機能を備えた発光補助材お
よび該補助材を用いた発光方法を提供することができ
る。また、水不溶性体の内設により、少量の発光液でも
見栄えのする発光遊具を得ることができる。
また本発明は、生物発光反応系に、着色料を添加する
ことにより、所望の色調の発光色が得ることが重要であ
る。
ここに用いられる着色料としては、色素、発色剤(蛍
光発色剤を含む)、絵の具などが挙げられる。色素とし
ては、食用赤色3号(濃桃色)、同102号(濃紅色)、
食用黄色5号(黄色)、食用緑色3号(青緑色)、食用
青色1号(青色)、同2号(群青色)、βカロチン色素
(山吹色)、パプリカ色素(朱色)、パプリカ色素(橙
色)、クチナシ黄色素(レモン色)、アナトー色素(濃
橙色)、アナトー色素(オレンジ色)、ベリー類色素
(レッドワイン色)、カカオ色素(濃茶色)、コウリャ
ン色素(淡茶色)、シソニン色素(紫色)、コチニール
色素(ロゼワイン色)、銅クロロフィリンナトリウム
(緑色)、モナスカス色素(赤紫色)、モナスカス黄色
素(蛍光レモン色)、クチナシ青色素(濃群青色)、BV
14 MAGENTA pdr(大松産業社製、赤色)、Suminol M
illing Green G(住友化学社製、緑色)など、また
絵の具としては、水彩の絵の具などが挙げられる。これ
らは、生物発光反応液中において、濃度0.00001〜3.0
(W/V)%、特に0.001〜1.0(W/V)%が好ましい。
また本発明は、上記生物発光に必要な成分のうち、少
なくとも2つの成分を、光不透過性とガス不透過性を有
する容器に入れ、密封することも重要である。
また、該容器を強制的に冷却しつつ保存することも重
要である。
本発明においては、先ず生物発光に必要な成分のう
ち、少なくとも2つの成分を混和する。
即ち、2つの成分、好ましくは3つの成分、より好ま
しくは全成分(ただし、液体状態である場合を除く)を
混和する。
上記の少なくとも2つの成分を混和(一体化)するこ
とは、重要であって、生物発光に必要な成分を、成分ご
とに(個々に)用いる。即ち成分毎に包装する場合は、
個々の成分を包装しなければならないという煩わしさ
と、使用時において各成分の取扱い、混和操作が煩雑と
なり、各成分を適性な配合比率で混和する煩わしさを伴
う。
これに対し、上記生物発光に必要な成分のうち、少な
くとも2つの成分を混和するときは(なお、少なくとも
2つの成分を混和しても、発光阻害が生じないことは前
述した通りである)、各成分の混和の操作が簡便とな
り、また全成分(ただし乾燥物)を混和したもの(同
上)は、容器を開封したのち水または緩衝液などに混ぜ
るだけの簡単な操作により発光が開始され目的を達成す
ることができる。
次に、本発明において用いられる、光不透過性とガス
不透過性を有する容器としては、(1)ポリエチレン、
ポリプロピレンなどの単体フィルムまたは、ポリオレフ
ィン系の熱接着性樹脂を積層したポリエステル、延伸ナ
イロン、セロファンなどの合成樹脂製フィルムにアルミ
などの金属を蒸着したフィルム、(2)アルミ箔などの
金属フィルム、(3)上記合成樹脂製フィルムに金属フ
ィルムをラミネートしたフィルム、などを用いて造られ
たフィルム状袋容器および(4)表面を光不透過性フィ
ルムで被覆した、(5)または光不透過性塗料で被覆
(塗膜)された、(6)あるいは茶褐色ないし黒色素材
で造られた、中空容器(プラスチックブローボトル、ガ
ラス瓶など)などが挙げられる。
本発明において、光不透過性とガス不透過性を有する
容器を用いることは重要であって、光透過性を有する容
器、および/またはガス透過性を有する容器を用いる場
合は、発光安定性の低下を回避することができなくな
る。
なお、生物発光組成物を光不透過性とガス不透過性を
有する容器に入れ密封する際、該容器内に酸化防止剤、
乾燥剤、不活性ガスを導入しておくと、さらに、発光安
定性の低下を回避できるので好ましい。
酸化防止剤としては、空気酸化による発光性能の低下
を抑止し得る任意のものが挙げられ、例えば市販の酸素
吸収剤が挙げられる。
乾燥剤としては、吸湿による発光性能の低下を抑止し
得る任意のものが挙げられ、例えばシリカゲル、塩化カ
ルシウム、酸化アルミニウム、ドライソーダなどが挙げ
られる。
不活性ガスとしては、窒素、水素、アルゴン、二酸化
炭素などが挙げられる。この容器のヘッドスペース(気
相部)の空気を、不活性ガスで置換しておくことによ
り、生物発光組成物の酸化による発光安定性の低下を回
避することができる。
また、本発明において、生物発光に必要な成分を、強
制的に冷却しつつ保存することも重要であって、室温に
保持される場合は発光安定性の低下を回避できなくなる
問題点を有する。
強制的に冷却する方法としては、該成分をそのまま、
または冷蔵凍結したのち、(1)冷凍庫にて冷却しつつ
保存する方法、(2)断熱材で造られた容器の内部に、
冷却媒体とともに保存する方法などが挙げられる。
上記冷却媒体としては、生物発光組成物の入れた容器
内の温度を低い温度に保持できる機能を有する任意のも
のが挙げられ、例えばドライアイス、クラッシュアイス
(氷)または蓄冷剤(例えばCMC合成物、ゲル冷却剤な
ど)などが挙げられる。
なお、生物発光組成物が液状である場合、製氷室で該
液体を凍結させ、組成物が冷却媒体を兼ねて使用するこ
とも可能である。
上記断熱材で造られた容器の該断熱材としては、発泡
スチロール、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、硬質ウ
レタンフォーム単独の素材、またはこれに他の素材、例
えばアルミニウム、ステンレス、チタニウム、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、塩化ビニール鋼板、キルティン
グなどを併用した素材が挙げられる。
このように強制的に冷却しつつ保存するときは、より
発光安定性が保たれるので好ましい。
図面の簡単な説明 図1は本発明の発光遊具の経時的な発光の変化を示す図
である。
発明を実施するためる最良の形態 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例1 (発光遊具の調製) 蒸留水50mlに以下の6成分をそれぞれ所定濃度となる
ように溶解した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 30mg グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM ATP 5.3mM EDTA(金属キレート剤) 25mM 実施例2 (発光遊具の調製) 以下の粉末成分を均一に混和し、発光遊具を得た。
ルシフェリン 0.1g ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g ATP 5.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 4.0g 実施例3 (発光遊具:夜釣り用海中照明遊具、海中集魚灯) 容量100mlの無色透明なガラス容器に、海水50mlを入
れ、これに上記実施例2で得られた発光遊具(粉末)1g
を溶解したところ、直ちに柔らかく、何とも言えないあ
ざやかな色調の放光が開始され、その放光は除々に減衰
し、約5時間後においても放光が確認できた。
この結果から、本発明の粉末状の発光遊具は、持運び
に便利で、海水を加えるだけで強力な発光が得られるこ
とより、各種照明、例えば、夜釣り用海中照明遊具、海
中集魚灯などとして好適に利用できることが判る。
実施例4 (発光遊具の調製) トリス−コハク酸緩衝液 0.15M ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.3mg ATP 8mM ルシフェリン 3.6mM デキストリン(賦形剤) 5%(W/V) カルボキシメチルセルロース(結合剤) 2%(W/V) EDTA(金属キレート剤) 25mM 上記成分を蒸留水100mlに溶かし、pHを7.5に調整し
た。
この溶液は、発光遊具としての目的を満たすのに充分
な金属塩を含んでおらず、実際は殆ど発光をしない。
この溶液に、5mm角のセルロースキューブ(商品名 C
M−セレット、バイオマテリアル社製)を浸し、充分に
溶液を吸着させたのち凍結乾燥した。
この凍結乾燥キューブ1個につき、0.1mlの海水を滴
下したところ瞬時に鮮やかに発光し、その発光は2時間
持続した。
なお、比較のため、上記で得られた凍結乾燥キューブ
1個につき、0.1mlの蒸留水を滴下したところ、殆ど発
光が見られなかった。
実施例5 (発光遊具の調製) 以下のA溶液50mlとB溶液50mlをそれぞれ容量100ml
のガラス壜に入れ、開口部を密栓してA溶液とB溶液の
組合せからなる発光遊具を得た。
(1)A溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の4成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.6mg/ml グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM (2)B溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
ATP 5.3mM 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M 実施例6 (発光遊具の調製) 以下のA溶液50mlとB溶液50mlをそれぞれ容量100ml
のガラス壜に入れ、開口部を密栓してA溶液とB溶液の
組合せからなる発光遊具を得た。
(1)A溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.6mg/ml グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 10mM シュクロース(酵素安定剤) 10mM (2)B溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の4成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
ルシフェリン 0.4mM ATP 2.0mM 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 30mM 実施例7 (発光遊具の調製) 以下の乾燥粉末(成分)を均一に混和し、発光遊具を
得た。
ルシフェリン 0.1g ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g ATP 5.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 4.0g この発光遊具は、乾燥状態では発光せず、水に溶解す
ると瞬時に発光することを特徴とする発光遊具である。
実施例8 (発光遊具:水を加えると発光する粉末) 容量50mlのワイングラスに実施例7で得られた粉末状
の発光遊具1gを入れ、次いで20mlの蒸留水を注いだとこ
ろ、直ちに柔らかく、あざやかな色調の放光が開始さ
れ、その放光は徐々に減衰し、約10時間後においても放
光が確認された。
この結果から、本発明の発光遊具は、水を加えるだけ
で発光する発光遊具として好適であることが判明した。
実施例9 (発光遊具:氷上ライト) 無色透明なシャンパングラスにかき氷を山盛りにし、
実施例7で調製した粉末状の発光遊具0.5gを散布した。
かき氷の表面において、散布した発光遊具が次第に氷
の表面水とともに溶解し、発光遊具が発光を開始し、氷
が溶けるに従って徐々に全ての発光遊具が溶解し、発光
が継続した。
この発光遊具は室温において、氷が完全に溶解するま
で約2時間、液状になってからも3時間以上発光が継続
した。
この結果から、本発明の発光遊具は、例えばレストラ
ンのテーブル上において、食事に間充分に楽しむことが
できる、趣のある光を放つ氷上ライト装飾置物として、
好適に利用できることが判る。
実施例10 (発光遊具:氷上ライト) 内部に生花を入れて凍らせた氷柱(いわゆる氷柱花)
の表面に階段状の切り込みを施し、階段部分に実施例7
で調製した発光遊具3gを振りかけた。
発光遊具は氷の表面水に溶解した部分から発光が見ら
れ、氷が溶けるに従って徐々に全ての氷表面で発光が見
られた。
この発光遊具は室温において、氷が完全に溶解するま
で約6時間以上発光が継続した。
このことから、本発明の発光遊具は、例えばパーティ
ー会場などにおいて、趣のある発光を放つ氷上ライト装
飾品として、充分楽しめることが判明した。
実施例11 (発光遊具:氷上ライト) スキー場ゲレンデの雪面に実施例7で調製した発光遊
具20Gを散布した。
発光遊具は、雪の表面水に溶解した部分から徐々に発
光し、約12時間以上発光が継続した。
以上のことから、本発明の発光遊具は、例えばスキー
場などにおいて、ゲレンデのナイター照明などに代わる
氷上ライトとして、好適に利用できることが判明した。
上記実施例8〜実施例11の結果から、本発明で調製し
た粉末状の発光遊具は、氷塊、板上氷、ロックアイス、
クラッシュアイス、アイスキューブ、かき氷、雪、雪
像、氷像、氷柱、氷でできた建造物やスケートリンク、
スキー上のゲレンデ、雪山の斜面などの該氷の表面に散
布して該氷の表面およびその周りを美しく発光により盛
り上げる氷上ライトとして利用可能であることが判る。
実施例12 (発光遊具:氷上ライト) 雪で作ったオブジェに実施例7で調製した発光遊具20
gを部分的に塗沫した。この時発光遊具は氷の表面水に
溶解した部分から徐々に発光し、約12時間以上発光が継
続した。
以上のことから、本発明の発光遊具は、例えば雪祭り
のイベント、氷の彫刻展などにおいて、氷上ライトとし
て芸術性を高める演出として使用可能であることが判明
した。
実施例13 (発光遊具:結婚披露宴・キャンドルサービス用のキャ
ンドル) 容量200mlの無色透明なワイングラスに、先ず実施例
5で得られた発光遊具としてのA溶液を入れ、次いでB
溶液を注いだところ、直ちに柔らかく、何とも言えない
あざやかな色調の放光が開始され、その放光は除々に減
衰し、約10時間後においても放光が確認できた。
この結果から、本発明の発光遊具は結婚披露宴で、新
郎新婦が招待客の各テーブル上のキャンドルに火をつけ
てまわるキャンドルサービスに似たキャンドルに代わる
ものとして好適であることが判明した。
実施例14 (発光遊具:テーブルライト) 容量100mlの白色半透明で螺旋状の飾ロウソクの形状
をしたガラス容器に、実施例6で得られた発光遊具とし
てA溶液を入れ、次いでB溶液を注いだところ、直ちに
柔らかく、あざやかな色調の放光が開始され、その放光
は徐々に減衰し、約5時間後においても放光が確認でき
た。
この結果から、本発明の発光遊具は、照明を落とした
レストラン、喫茶店などで、食事や喫茶を楽しむ雰囲気
の演出用テーブルライトとして好適であることが判明し
た。
実施例15 (発光遊具:海中集魚灯) 実施例7で得られた本発明の粉末状の発光遊具を打錠
機で固形化(錠剤化)したもの1gをイカ釣り用テイラ
(つり針に連接した透明な袋状をした細長いチューブ)
の開口部から挿入し、該開口部を熱で溶かしてシール
し、集魚灯を調製した。
この発光遊具封入部に小さな孔を開けることにより氷
が徐々に封入部に浸透するようにして、針の先端で貫通
して、海水中に懸垂したところ、直ちに鮮やかな黄緑色
に発光し、釣り針の付近を3時間明るく保持できること
が判明した。
実施例16 (発光遊具:キャンプ用照明遊具、夜釣り用照明遊具、
集魚灯) 容量100mlの無色透明なワイングラスに、蒸留水50ml
を入れ、これに上記実施例7で得られた発光遊具(粉
末)1gを溶解したところ、直ちに従来のキャンドルの火
では得られない、柔らかく、何とも言えないあざやかな
色調の放光が開始され、その放光は除々に減衰し、約5
時間後においても放光が確認できた。
この結果から、本発明の粉末状の発光遊具は、持運び
に便利で、水を加えるだけで強力な発光が得られること
より、各種照明、例えばキャンプ用照明遊具、夜釣り用
照明遊具、集魚灯などとして好適に利用できることが判
る。
実施例17 (発光遊具:集魚灯) 実施例7で得られた本発明の粉末状の発光遊具を打錠
機で固形化(錠剤化)したもの0.1gを疑似餌(タコベー
ト)(先端が略円錐形で後端が開口した細長い無色透明
の合成樹脂製キャップ状容器(内径約3mm、長さ50mm)
の該後端部(長さ30mm)の周壁部を紐状(ブラシ状)に
切り裂いて、イカまたはタコのような姿に形成したも
の)の中空部に挿入し、開口部をプラスチック栓で密封
し集魚灯を調製した。
この集魚灯の発光遊具封入部をつり針の先端で貫通し
て、小さな孔を開けた後、海水中及び水道水中において
懸垂したところ、直ちに鮮やかな黄緑色に発光し、餌自
体がそれぞれ1時間明るく発光することが確認された。
実施例18 (発光遊具:集魚灯) 上記実施例7で得られた本発明の粉末状の発光遊具5g
をイワシミンチ(まき餌)100gに均一に混和し、まき餌
を兼ねた集魚灯を調製した。
この集魚灯を調製後直ちに海水中及び水道水に投入し
たところ、餌は水中で分散したが、同時に餌の付近が鮮
やかな黄緑色に発光し、餌の付近を明るく保持すること
ができた。
実施例19 (発光遊具:集魚灯) 本実施例7で得られた本発明の粉末状の発光遊具を打
状機で固形化(錠剤化)したもの1gをイカ釣り用テイラ
(つり針に達した透明な袋状をした細長いチューブ)の
開口部から挿入し、該開口部を熱で溶かしてシールし、
集魚灯を調製した。
この発光遊具封入部に小さな孔を開けることにより水
が徐々に封入部に浸透するようにして、針の先端で貫通
して、海水中及び水道水に懸垂したところ、直ちに鮮や
かな黄緑色に発光し、釣り針の付近を3時間明るく保持
できることが判明した。
実施例20 (発光遊具:夜釣り時の照明遊具) 実施例7で得られた本発明の粉末状の発光遊具1gを透
明なプラスチック製ストロ−に入れ、両端部をシールし
て本発明の夜釣り時の照明遊具を調製した。
この遊具に小さな穴を開け、水が徐々に浸透するよう
にして、釣り具の竿とおもりを繋ぐ釣り糸の途中に介装
して、海水に投入し、該おもりの重さで海水面を見え隠
れするように保持したところ、直ちに鮮やかな黄緑色に
発光し、夜釣り時の「浮き」として利用できることが判
明した。
実施例21 (発光遊具の調製) 以下のA溶液50mlとB溶液50mlをそれぞれ容量100ml
のガラス壜に入れ、開口部を密栓してA溶液とB溶液の
組合せからなる発光遊具を得た。
(1)A溶液(pH7.5) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 30mg グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM (2)B溶液(pH7.5) 蒸留水に以下の5成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
2−Cyano−6−methoxybenzothiazol(ルシフェリン
前駆体) 0.7mM ATP 5.3mM 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M D−システイン(ルシフェリン前駆体) 0.7mM 実施例22 (発光遊具:安全ロウソク) 容量200mlの無色透明なリキュールグラス(細長グラ
ス)に、先ず実施例21で得られたA溶液を入れ、次いで
B溶液を注いだところ、直ちに従来のキャンドルの火で
は得られない、柔らかく、何とも言えないあざやかな色
調の放光が開始され、その放光は除々に減衰し、約5時
間後においても放光が確認できた。
この結果から、本発明の発光遊具は火災に対する不安
が解消できる安全ロウソクとして、仏壇、墓地などの祭
事に好適に利用できることが判明した。
実施例23 (発光遊具:発光筆記具の調製) 以下の発光インク基体と発光インク補体からなる発光
筆記具を調製した。
1)蒸留水50mlに以下の6成分をそれぞれ所定濃度とな
るように添加溶解し、発光インク基体を調製した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ 30mg グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュクロース 30mM ATP 5.3mM EDTA(金属キレート剤) 25mM 2)一方50mM硫酸マグネシウム溶液(pH7.5)からなる
発光インク補体を調製した。
実施例24 (発光筆記具の使用例) 実施例23で調製した発光インク補体を霧吹き器に入
れ、濾紙に吹き付け、自然乾燥した。次に同実施例で調
製した発光インク基体を、書道に用いる筆先に浸透さ
せ、上記の濾紙上に文字を書いたところ、今までにはな
い、何とも言えないあざやかに光輝く文字が得られた。
この文字は、紙が乾燥すると消えてしまうが、霧吹き器
にて水を噴霧し、紙を湿らせることにより、再び芳光が
開始された。以後同様にして繰り返し放光を楽しむこと
ができることが確認された。
一方、実施例23で調製した発光インク基体を霧吹き器
に入れ、濾紙に吹き付け、自然乾燥した。次に同実施例
で調製した発光インク補体を、書道に用いる筆先に浸透
させ、上記濾紙上に文字を書いたところ、同様に光輝く
文字が得られた。
この結果から、本発明の発光筆記具は、さまざまな担
体(紙、織布、不織布、木材など)上に好みの放光文
字、放光図形、放光絵画などを作りだすことができるこ
とが判る。
実施例25 2cm×2cm×1.5cmの不規則な光沢面を有し、無色透明
なプラスチック製ロックアイスからなる発光補助材を得
た。
実施例26 20cm×24cmのアルミホイル(金属箔)をくしゃくしゃ
に丸めた、表面に小さく不規則な光沢面を無数に有する
外径約2cmの小塊からなる発光補助材を得た。
実施例27 10cm×10cmのパール色(真珠色)で光沢のあるフィル
ムをくしゃくしゃにして発光補助材を得た。
実施例28 1.5cm×10cmの帯状のアルミホイルを両端部を手に持
ち、それぞれ反対方向に捻り、表面が光沢を有するスク
リュウリボン(細長い螺旋ステッキ)の発光補助材を得
た。
実施例29 (1)発光試薬の調製 以下の組成のA溶液100mlとB溶液100mlを調製した。
1)A溶液(pH7.5)(100ml) 蒸留水に以下の4成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 6mg グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュークロース(酵素安定剤) 30mM 2)B溶液(pH7.5)(100ml) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
ATP 5.3mM 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M (2)生物発光液の調製、並びに発光補助材を用いた発
光例 容量80mlのワイングラスに発光試薬(A溶液およびB
溶液)を各22.5mlずつ同時に注いで生物発光液を調製し
た。
この生物発光液に、実施例25で得た無色透明なプラス
チック製ロックアイス(発光補助材)7個入れ(内設
し)、発光を観察した。
この時発光液はグラス一杯に満たされた。
このロックアイスを使わない場合にこのワイングラス
を満たす発光液の量は、各37.5mlずつであり、ロックア
イスを用いることで発光液の使用量を減少させることが
できた。
また、生物発光により発光する液中にロックアイスを
内設することにより、内設する前に比べて、該発光が不
規則に放たれ、キラキラとして輝きが増大し、より美し
さが増大することが確認された。また、ロックアイスを
内設することにより少量の発光液でも見栄えのする発光
遊具を得ることが判明した。
実施例30 容量80mlのリキュールグラスに実施例29で得られた発
光試薬(A溶液およびB溶液)を各22.5mlずつ同時に注
いで生物発光液を調製した。
この生物発光液に、実施例26で得た表面に小さく不規
則な光沢面を無数に有する外径約2cmのアルミホイルの
小塊(発光補助材)8個入れ(内設し)、発光を観察し
た。
この結果、生物発光により発光する液中にアルミホイ
ルの小塊を内設することにより、内設する前に比べて、
該発光が不規則に放たれ、キラキラとして輝きが増大
し、より美しさが増大することが確認された。
実施例31 容量80mlのリキュールグラスに実施例29で得られた発
光試薬(A溶液およびB溶液)を各22.5mlずつ同時に注
いで生物発光液を調製した。
この生物発光液に、実施例27で得た、パール色(真珠
色)で光沢のあるフィルムをくしゃくしゃにした発光補
助材を入れ(内設し)、発光を観察した。
この結果、この発光補助材を内設する前に比べて、該
発光が不規則に放たれ、キラキラとして輝きが増大し、
より美しさが増大することが確認された。
また、この発光補助材を内設することにより、発光液
が驚くほど輝き、はっきりと美しく変化していることが
確認でき、面白味が増した。本出願人が先に開発した発
光遊具の魅力を増強することができた。
実施例32 容量100mlの広口のシャンパングラスに実施例29で得
られた発光試薬(A溶液およびB溶液)を各30mlずつ同
時に注いで生物発光液を調製した。
この生物発光液に、フローティングキャンドル(水に
浮かして使用する小型のロウソク)を浮かべ(内設
し)、キャンドルに点灯したところ、該発光遊具の発光
とキャンドルの光が合わさって、雰囲気のある視覚的効
果が得られ、該発光補助材を使用することによって、発
光遊具の魅力を増強することができた。
実施例33 結婚披露宴のキャンドルサービス用として好適な発光遊
具の調製例 (1)A溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の4成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.6mg/ml グリシン−NaOH緩衝液(pH7.50 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM (2)B溶液(pH7.5)(50ml) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
ATP 5.3mM 硫酸マグネシウム 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M 上記A溶液に、食用青色1号(東京化成工業株式会
社)を0.01(W/V)%となるように溶解した溶液を、容
量200mlの無色透明なワイングラスに注いだ。次いで、
これにB溶液を注いだところ、直ちにあざやかな青緑色
の放光が開始された。
実施例34 テーブルライトとして好適な発光遊具の調製例 上記実施例33で調製したA溶液に、着色料BV14 MAGE
NTA pdr(大松産業社製)を0.004(W/V)%となるよう
に溶解した溶液を、容量200mlの無色透明なワイングラ
スに注いだ。次いで、これにB溶液を注いだところ、直
ちにあざやかなオレンジ色の放光が開始された。
また、上記着色料の添加料(濃度)を変えることによ
り、オレンジ色と赤色の中間色や、オレンジ色と黄色の
中間色の光に変化させることができることが判明した。
実施例35 パーティー用として好適な発光遊具の調製例 実施例33で調製したA溶液に、Suminol Milling Gr
een G(住友化学社製)を0.005(W/V)%となるよう
に溶解した溶液を、容量200mlの無色透明なワイングラ
スに注いだ。次いで、B溶液を注いだところ、直ちにあ
ざやかな淡黄緑色の放光が開始された。
実施例36 集魚灯として好適な発光遊具の調製例 トリス−コハク酸緩衝液 0.15M ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.3mg ATP 8mM ルシフェリン 3.6mM デキストリン(賦形剤) 5(W/V)% カルボキシメチルセルロース(結合剤) 2(W/V)% EDTA(金属キレート剤) 25mM 食用青色1号(着色料、東京化成工業社製) 10mg 上記成分を蒸留水100mlに溶かし、pHを7.5に調整し
た。
この溶液は、発光遊具としての目的を満たすのに十分
な金属塩を含んでおらず、実際は殆ど発光しない。
この溶液に、1cm角のセルロースキューブ(商品名マ
イクロキューブ、バイオマテリアル社製)を浸し、十分
に溶液を吸着させた後凍結乾燥した。このセルロースキ
ューブに硫酸マグネシウムを振りかけたのち、0.1mlを
水を添加したところ、鮮やかな緑色に発光した。
実施例37 生物発光によるイルミネーションとして好適な発光遊具
の調製例 トリス−コハク酸緩衝液 0.15M ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.3mg ATP 8mg ルシフェリン 3.6mM デキストリン(賦形剤) 5(W/V)% カルボキシメチルセルロース(結合剤) 2(W/V)% EDTA(金属キレート剤) 25mM 上記成分を蒸留水100mlに溶かし、pHを7.5に調整した
溶液を、溶液YEとした。
この溶液YEを4つの区分に分け、第1区分には着色料
を添加せずそのままとし(溶液YEという、溶液は無色透
明)、第2区分には食用青色1号(東京化成工業社製)
を0.01%となるように添加溶解し(溶液BLという、溶液
は淡い青色)、第3区分にはBV14 MAGENTA pdr(大松
産業社製)を0.004(W/V)%添加溶解し(溶液REとい
う、溶液は淡い赤色)、そして第4区分にはSuminol M
illing Green G(住友化学社製)を0.005(W/V)%
となるように添加溶解し(溶液GRという、溶液は淡い緑
色)、4種類の発光試薬溶液を調製した。
これらの溶液YE、溶液BL、溶液RE、溶液GRに、布を浸
し、十分に溶液を吸収させた後凍結乾燥した。これらの
凍結乾燥した布で、シルクフラワー(造花)を作製し
た。このシルクフラワーに、マグネシウムを含有させた
水を吸収させると、花びらが黄色、青緑色、オレンジ色
及び淡黄緑色に発光し、いままでに無い発光遊具を得る
ことができた。
実施例38 生物発光組成液の調製 以下のルシフェリンとルシフェラーゼを含むA溶液
と、ATPと金属塩を含むB溶液、各100mlをそれぞれ容量
120mlの細長い褐色のガラス瓶(光不透過性とガス不透
過性を有する容器)に入れ、開口部をゴム栓で密閉し
た。
(1)A溶液(pH7.5)(100ml当たりの使用量) 蒸留水に以下の4成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、A溶液を調製した。
ルシフェリン 0.7mM ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 6mg グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M シュークロース(酵素安定剤) 30mM (2)B溶液(pH7.5)(100ml当たりの使用量) 蒸留水に以下の3成分をそれぞれ所定濃度となるよう
に添加溶解し、B溶液を調製した。
ATP 5.3mM 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM グリシン−NaOH緩衝液(pH7.5) 0.2M 実施例39 一方比較のため、上記実施例38において、「褐色のガ
ラス瓶」の代わりに、「無色透明なガラス瓶」を用いる
以外は全く同様にして、対照の生物発光組成液、A溶液
とB溶液をそれぞれ得た。
上記実施例で得られた本発明の生物発光組成液(A溶
液、B溶液)と、対照のそれを、それぞれ、晴天下で直
射日光の差し込まない、明るい窓際に、3日間放置し
た。
次いで、容量200mlの無色透明なワイングラスに、先
ず褐色のガラス瓶に入れた本発明の生物発光組成液A溶
液を50ml入れ、次いで同B溶液50mlを注いだところ、直
ちに柔らかく、何とも言えない鮮やかな色調の放光が開
始され、明るい室内に放置する前と比べて遜色のない放
光であることが確認された。
これに対し、容量200mlの無色透明なワイングラス
に、無色透明のガラス瓶に入れた対照の生物発光組成液
A溶液を50ml入れ、次いで同B溶液50mlを注いだとこ
ろ、同様に放光が開始されたが、明るい室内に放置する
前と比べるとやや暗い発光であることが明確に確認され
た。
このことから、生物発光組成物は、光安定性が悪く、
比較的短期間に発光安定性が損なわれる欠点を有する
が、該組成物を光不透過性とガス不透過性を有する容器
に入れることにより、光透過による発光安定性の低下を
回避することが可能となることが判る。
実施例40 上記実施例38で調製されたA液を入れた瓶とB液を入
れた瓶を一緒にステンレス製の魔法瓶に収納し、該瓶の
外周壁と魔法瓶の内周壁とで構成される空隙に砕いた氷
を詰め、該2つの瓶を強制的に冷却保存した。
実施例41 上記実施例38で調製されたA溶液およびB溶液、各50
0mlをそれぞれ容量500mlの無色透明なプラスチック製角
瓶(蓋付)に入れ、開口部を密閉したのち、それぞれ瓶
の全身をアルミホイルで完全に被覆して、A溶液、B溶
液を遮光下の状態に包装した。
次いで、該角瓶を冷蔵庫の製氷室に入れてA溶液とB
溶液をそれぞれ凍結し、そのまま半年保存した。
この半年保存した、凍結したA溶液とB溶液がそれぞ
れ入った角瓶を、冷蔵庫から室内に取出し、A溶液とB
溶液をそれぞれ自然融解した。
容量200mlの無色透明なワイングラスに、先ず自然融
解したA溶液を50ml入れ、次いでB溶液50mlを注いだと
ころ、直ちに柔らかく、何とも言えない鮮やかな色調の
放光が開始され、保存する前と比べて遜色のない放光で
あることが確認された。
実施例42 以下に示す粉末状のルシフェリン、ルシフェラーゼ、
ATP及び金属塩の4成分を含む試薬を均一に混和して生
物発光組成物を調製した。
この組成物を、合成樹脂製フィルムに金属製フィルム
をラミネートしたフィルムを用いて造られたフィルム状
袋容器に入れ、脱気したのち開口部を熱シールにより密
封した。
次いで、このフィルム状袋容器を、ゲル冷却剤と共に
ポリプロピレン製のクーラーボックスに入れ、ボックス
内をゲル冷却剤により強制的に冷却した。
(生物発光組成物の内容) ルシフェリン 0.1g ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g ATP 5.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 4.0g 実施例43 上記実施例42と同じ組成の生物発光組成物を均一に混
和して、打錠機にかけ錠剤化したもの(直径×厚さ/10m
m×2mm)をガラス製褐色瓶に入れ、ヘッドスペースの空
気を窒素ガスで置換したのちゴム栓で密閉した。この瓶
を冷蔵庫で4℃に半年保管した。
この半年保存した、生物発光組成物を、冷蔵庫から取
出し、ゴム栓を外して、容量200mlの無色透明なワイン
グラスに入れ、次いで蒸留水100mlを注いだところ、直
ちに柔らかく、何とも言えない鮮やかな色調の放光が、
錠剤から開始され、保存する前と比べて遜色のない放光
であることが確認された。
実施例44 発光遊具の調製 以下のA溶液50mlおよびB溶液50mlをそれぞれ容量100m
lのガラスビンに入れ、開口部を密栓してA溶液および
B溶液の組合わせからなる発光遊具を得た。
(1)A溶液(pH7.5) 蒸留水に以下の成分をそれぞれ所定濃度になるように添
加溶解しA溶液を調製した。
ピルベートオルトホスフェートジキナーゼ(PPDK) 1.0U/ml ルシフェラーゼ 30mg グリシン(緩衝剤) 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM (2)B溶液(pH7.5) 蒸留水に以下の成分をそれぞれ所定濃度になるように添
加溶解しB溶液を調製した。
グリシン(緩衝剤) 0.2M 硫酸マグネシウム(金属塩) 40mM ATP 25μM ルシフェリン 0.7mM 硫酸アンモニウム 7.5mM ホスホエノールピルビン酸 4.2mM ピロリン酸ナトリウム 200μM なお上記成分のうち、硫酸アンモニウムは、ピルベー
トオルトホフェートジキナーゼの活性化を強めるため
に、シュークロースはルシフェラーゼの安定化のため、
またグリシンは反応系のpH安定化のため、それぞれ使用
するものである。
実施例45 実施例44で得られたA溶液1mlをプラスチック製試験
管に分取し、これにB溶液を1ml添加した。直ちに暗箱
にセットし、照度計(東京ガラス器械株式会社製)DIGI
TAL LUX METER MODEL:FLX−1330にセットし経時的に
照度を測定した。
なお、比較のため、「A溶液」1mlに代えて、以下の
「対照溶液」1mlを用いる以外は全く同様にして経時的
に照度を測定した。
それらの結果を図1に示す。
(対照溶液、pH7.5の調製) 蒸留水に以下の成分をそれぞれ所定濃度になるように
添加溶解し対照溶液を調製した。但しこれはPPDKを含有
しない以外はA溶液と同じである。
ルシフェラーゼ 30mg グリシン(緩衝剤) 0.2M シュクロース(酵素安定剤) 30mM 図1の結果よりA溶液(PPDKあり)とB溶液を混合し
た場合は、該PPDKのATPサイクリングの効果により発光
が急激に減衰することなく持続するが、対照溶液(PPDK
なし)とB溶液を混合した場合、ルシフェラーゼにより
ATPが消費されてわずか5分で発光が減衰してしまうこ
とが判る。
実施例46 発光遊具の調製 以下の粉末成分を均一に混和し、発光遊具を得た。
ピルベートオルトホスフェートジキナーゼ 100mg ホスホエノールピルビン酸 500mg ピロリン酸ナトリウム 9mg ルシフェリン 100mg ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 650mg ATP 16mg K2HPO4(緩衝剤) 1.4g KH2PO4(緩衝剤) 8.7g 硫酸マグネシウム(金属塩) 5.3g シュクロース(酵素安定剤) 5.4g 硫酸アンモニウム(PPDKの活性化剤) 500mg 実施例47 黄色に発光する発光遊具の調製 以下の配合割合にて、各粉末成分を均一に混和し打錠
機で錠剤化し、直径10mm、厚さ1mmの円盤状の錠剤型の
発光遊具(約100mg)を得た。
(配合割合) ルシフェリン 0.1g 黄色に発光するルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g ATP 5.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 4.0g 実施例48 赤色に発光する発光遊具の調製 以下の配合割合にて、各粉末成分を均一に混和し打錠
機で錠剤化し、直径10mm、厚さ1mmの円盤状の錠剤型の
発光遊具(約100mg)を得た。
(配合割合) ルシフェリン 0.1g 赤色に発光するルシフェラーゼ 0.2g ATP 5.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 3.0g カルボキシメチルセルロース(結合剤) 5.0g 実施例49 橙色に発光する発光遊具の調製 以下の配合割合にて、各粉末成分を均一に混和し打錠
機で錠剤化し、直径10mm、厚さ1mmの円盤状の錠剤型の
発光遊具(約100mg)を得た。
(配合割合) ルシフェリン 0.1g 橙色に発光するルシフェラーゼ 0.2g ATP 5.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュクロース(酵素安定剤) 3.0g カルボキシメチルセルロース(結合剤) 5.0g 実施例50 黄色、赤色、橙色の3つの色がモザイク模様に発光す
る発光遊具の調製。
(1)ルシフェラーゼの造粒物の調製 以下の配合割合にて、ルシフェラーゼとシュクロース
を均一に混和し打錠機で錠剤化し、直径2mm、厚さ1mmの
円盤状の錠剤型で、黄色、赤色、および橙色に発光する
ルシフェラーゼの造粒物を得た。
(イ)黄色に発光するルシフェラーゼの造粒物 黄色に発光するルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g デキストリン(賦形剤) 0.2g (ロ)赤色に発光するルシフェラーゼの造粒物 赤色に発光するルシフェラーゼ 0.2g デキストリン(賦形剤) 0.2g (ハ)橙色に発光するルシフェラーゼの造粒物 橙色に発光するルシフェラーゼ 0.2g デキストリン(賦形剤) 0.2g (2)黄色、赤色、橙色の3つの色がモザイク模様に発
光する発光遊具の調製 上記(イ)、(ロ)および(ハ)の各色に発光するル
シフェラーゼの造粒物と各粉末成分を、以下の配合割合
となるように均一に混和し打錠機で錠剤化し、直径20m
m、厚さ2mmの円盤状の錠剤型の発光遊具を得た。
(配合割合) ルシフェリン 1.0g (イ)黄色に発光するルシフェラーゼの造粒物 7.0g (ロ)赤色に発光するルシフェラーゼの造粒物 7.0g (ハ)橙色に発光するルシフェラーゼの造粒物 7.0g ATP 50.0g 硫酸マグネシウム(金属塩) 20.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 25.0g カルボキシメチルセルロース(結合剤) 50.0g 実施例51 上記実施例47で得られた発光遊具1個を、水を約50ml
(約半分)入れた無色透明なワイングラス中に落とした
ところ、水は透明で、その中において、輝く円盤の形を
した発光体が得られ、またその発光は錠剤が溶け終わっ
たあともしばらく継続した。
なお、比較のため実施例47の各粉末成分を造粒するこ
となく均一に混和し、その100mgを、水を約50ml(約半
分)入れた無色透明なガラス製ワイングラスの該水中に
添加したところ、直ちに液全体が発光した。
この結果から、発光遊具が粉末の状態のときは、発光
体の形状は、容器の形状に委ねられるが、本発明によれ
ば、錠剤の形状と同じ形状の発光体が得られ、しかも錠
剤が溶け終わったあともしばらくは発光が持続すること
が判る。
実施例52 乾いた木綿の布の上に、実施例47で得た錠剤の形をし
た発光遊具を「の」の文字の形なるように並べ、上から
透明なメッシュの布で固定し、布を裏から水を噴霧し濡
らしたところ、まもなく錠剤全体に水が浸透して発光
し、「の」の文字の形をした発光が約3時間以上得られ
た。
実施例53 上記実施例47、同48および同49で得られたそれぞれ黄
色、赤色および橙色の発光遊具を各10個ずつ合計30個を
均一に混ぜ、ガラス製の小皿に山型に積上げ、照明を落
とした室内で、その表面に水を霧吹きにて間欠的にスプ
レーしたところ、直ちにその表面が発光を始め、黄色、
赤色、橙色の3つの色が、モザイク状にバランスよく発
光し、さながらミラーボールのように輝いて、発光が持
続し、ムードランプとして充分利用可能なものであるこ
とが判明した。
実施例54 上記実施例50で得られた発光遊具1個を、水を約50ml
(約半分)を入れた無色透明なワイングラスの該水中に
落としたところ、水は透明で、その中において、円盤の
形をした造粒物の中に黄色、赤色、橙色の3つの色が、
モザイク状にバランスよく輝く発光体が得られた。
実施例55 発光遊具の調製 トリス−コハク酸緩衝液 0.15M ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.3mg ATP 8mM ルシフェリン 3.6mg デキストリン(賦形剤) 5(W/V)% EDTA(金属キレート剤) 25mM 上記成分を蒸留水に溶かし、pHを7.5に調整した。
この溶液は、発光遊具としての目的を満たすのに十分
な金属塩を含んでおらず、実際は殆ど発光しない。
この溶液に、一辺が1cmの立方型のセルロースキュー
ブ(マイクロキューブ、バイオマテリアル社製)を浸
し、十分に溶液を吸着させた。このセルロースキューブ
の表面に、カルボキシメチルセルロースパウダーを振り
かけ吸水膨潤させた後、凍結乾燥し、海水中で局部的に
発光する発光遊具を得た。
一方比較のため、上記発光遊具の調製において、カル
ボキシメチルセルロースパウダーを振りかけずに凍結乾
燥させ、対照の発光遊具を得た。
上記本発明と対照のキューブを海水を入れた水槽に浸
したところ、対照の発光遊具は、直ちに発光を開始した
が、発光成分の海水への溶出も起こり、発光が拡散し、
発光の時間も短くなることが判明した。
これに対し、本発明の発光遊具は、徐々に発光が開始
され、発光成分の溶出も殆どなく、局部的に強い発光が
持続した。
実施例56 魚釣り用発光餌の調製 トリス−コハク酸緩衝液 0.15M ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.3mg ATP 8mM ルシフェリン 3.6mM デキストリン(賦形剤) 5(W/W)% EDTA(金属キレート剤) 25mM 上記成分を蒸留水100mlに溶かし、pHを7.5に調整し
た。
この溶液は、生物発光に必要な十分な金属塩を含んで
おらず、実際は殆ど発光しない。
この溶液に、一辺が1cmの立方型セルロースキューブ
(マイクロキューブ、バイオマテリアル社製)を浸し、
十分に溶液を吸着させた後、凍結乾燥した。
このキューブを3区分に分け、第1区分を0.5%(W/
W)のカルボキシメチルセルロース溶液に、第2区分を
1.5%(W/W)のそれに、そして第3区分を2.5%(W/W)
のそれに、それぞれ浸した後、再び凍結乾燥した。
これらの3種類のセルロースキューブを海水を入れた
水槽に浸したところ、カルボキシメチルセルロースの濃
度が高くなる程、発光開始までに時間がかかり、長時間
発光することが判明した。
このことより、本発明の魚釣り用発光餌は、水中にお
いて発光開始までの時間をコントロールすることが可能
となり、また発光を持続させることもできる。
そして、海水など目的の深さに達したときに効果的に
発光させることが可能となることが判る。
実施例57 集魚灯の調製 ルシフェリン 0.1g ルシフェラーゼ(キッコーマン社製) 0.2g ATP 5.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(緩衝剤) 2.5g シュークロース(酵素安定剤) 4.0g 上記の物質成分を均一に混和し、打錠機で錠剤化し、
直径10mm、厚さ1mmの円盤状の錠剤型の発光遊具(約100
mg)を得た。
この錠剤を4区分に分け、第1区分を0.5(W/W)%の
カルボキシメチルセルロース溶液に、第2区分を1(W/
W)%のそれに、そして第3区分を2(W/W)%のそれ
に、そして第4区分を3(W/W)%のそれに、それぞれ
浸した後、再び凍結乾燥した。
これらの4種類の錠剤を、メッシュの袋に3個づつ入
れ、釣り針の近くの釣り糸に介装して海水に投入したと
ころ、カルボキシメチルセルロースの濃度が高くなる
程、発光成分の溶出が防止され、長時間発光することが
判明した。
産業上の利用可能性 (1)ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPの3成分、
またはこれらに金属塩を加えた4成分を利用することに
より、従来のキャンドルの火では得られない、柔らか
く、何とも言えないあざやかな色調の放光を放つ各種の
遊具を得ることができる。
従来、白熱電球や蛍光ランプなどの電気的エネルギー
を光に変換するシステムに対して、蛍などに見られる生
物発光システムが知られている。
しかし、この生物発光システムを利用するものとして
は、僅かに、ルシフェラーゼを有する発光細菌を発光シ
ステムに利用した照明装置(特開昭61−258889)及び発
光細菌を含有する発光体の製造法(特公昭56−15228)
が知られているに過ぎない。これらの発明は、従来とは
異なる色調の光を放射することのできる光源を用いた照
明装置を提供できる利点を有するが、発光細菌を培養す
るための装置、培地の調製、培養管理を必要とし、また
同装置の運転に祭し、発光細菌の人体に対する毒性の問
題をはらみ、大気中への拡散汚染及び装置の洗浄に伴う
廃液処理が大きな問題となる欠点を有する。
これに対し、本発明で用いる発光遊具は、その使用す
る各種成分が人体に対する毒性がなく、食卓の上におい
ても安心して使用することができるばかりでなく、使用
環境を汚染したりすることもない。装置類は一切使用す
る必要はない。簡単に発光を得ることができる利点を有
する。
(2)ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属
塩の4成分を、それぞれ0.01mM以上、0.015mg/ml以上、
0.002mM以上および0.02mM以上含有せしめることによ
り、肉眼の観察において充分に満足する、鑑賞に値する
発光が期待できる発光遊具を提供できる。
(3)ホスホエノールピルビン酸、ピロリン酸、マグネ
シウムイオン、ルシフェリン、ルシフェラーゼおよびAT
Pの存在下で、ピルベートオルトホスフェートジキナー
ゼを作用させ発光反応を行なうことにより、該反応によ
り消費されたATPが連続的に再生されるため、ATP並びに
ルシフェリンとルシフェラーゼの添加量を増大すること
なく、発光の安定性が高い発光遊具を提供できる。
(4)ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属
塩の4成分を含む組合せからなり、かつ4成分が液体状
態で同時に含まれることがない組合せからなる発光遊具
において、該4成分の少なくとも1つを造粒するもので
あるから、透明な水の中で発光体が任意の形状(円形
状、星形、ハート型、ボール型、三角型、アルファベッ
ト型など)を有する美しい発光が得られ、しかも発光の
持続性が高められた発光遊具を得ることができる。
また、造粒物の硬度、組織の嵩密度を変えることによ
り、発光遊具の水での溶解速度を自由に調節出来るの
で、発光の持続時間を調節することができ、また、造粒
物の構造を同心円的に、発光層と無発光層を交互に積層
した多層構造とすることにより、造粒物の溶解にともな
い発光を間欠的に抑制することが可能となり、また、造
粒物の形状、大きさを選択し、その表面から水を噴霧あ
るいは水濡れ布に接触させることにより、従来知られて
いない新しいタイプの発光遊具を提供できる。
さらにまた、一般にホタル由来のルシフェラーゼを利
用した発光は、黄色(または黄緑色)の単一色の光を放
つが、このたび本出願人は、従来の黄色に加え、赤色お
よび橙色に発光するルシフェラーゼをそれぞれ開発し
た。しかし、この3種類のルシフェラーゼは、同一溶液
中において黄色、赤色、橙色に別々に発光させ、楽しむ
ことは困難であり(光が混ざるため)、この課題の開発
が強く望まれていたが、これらの多種類のルシフェラー
ゼを予め造粒しておき、次いでこの造粒物を発光に必要
な他の成分と混和するときは、同一溶液内において、黄
色、赤色、橙色など多種類の発光がミラーボール、マー
ブルのように放つ発光遊具が得られる。
また、室内で小皿などの上に盛付けすることにより、小
皿の上で色々な発光が同時に楽しめるムードランプとし
て利用できる発光遊具を得ることができる。
(5)生物発光において必要な成分のうち、少なくとも
ひとつの成分あるいは全部の成分を任意の担体に吸着ま
たは付着せしめ、これをそれぞれ残りの成分を含有する
水または水を介して接触するものであるから、容器の中
ばかりでなく、容器の外においても、所望の形状および
立体的な構造を有する発光を維持し、発光安定性が良好
な発光遊具を得ることができる。
(6)生物発光において必要な成分のうち少なくとも一
つの成分あるいは全部の成分を、そのまま、または造粒
物とした後、あるいは任意の担体に吸着または付着せし
めた後、その表面を水溶解性物質で被覆するものである
から、水中において生物発光に必要な成分の溶出するの
を少し遅らせて、また成分が逸散するのを防止し、発光
の開始時期を制御し、局部的に強い発光を持続させるこ
とが可能となる発光遊具を提供することができる。
そして、本発明の発光遊具は、海水などの目的の深さ
(ポイント)に達したときに、局部的に強い発光を持続
させることが可能であるので、特に魚釣り用発光餌とし
て好適に利用することができる。水中において、発光に
必要な成分の急激な溶出、逸散を防止し、発光の開始時
期を制御し、局部的発光が持続する発光遊具、特に魚釣
り用発光餌として好適な発光遊具を得る。
(7)生物発光液にガラス製のビー玉、ロックアイス
(プラスチック、アクリル製の岩石型氷様物質)、貴金
属の箔(アルミ箔)などの水不溶性体を内設するもので
あるから、該発光が不規則的に放たれ、キラキラとして
輝きが増大し、より美しさが増大する効果を奏する。
(8)生物発光組成物に、着色料を添加することによ
り、所望の色調の発光色が得られ、魚の種類に応じて、
また魚の好みの色に発光させることが可能となる。
(9)また生物発光に必要な成分のうち少なくとも2つ
の成分を光不透過性およびガス不透過性の容器に入れ、
必要によりさらに酸化防止剤、乾燥剤および不活性ガス
からなる群から選ばれる少なくとも1つを加えたのち密
閉するものであるから、発光安定性の低下を回避でき
る。またこの密閉容器を強制的に冷却しつつ保存するも
のであるから、さらに発光安定性の低下を回避できる。
(10)そして、クリスマスイブ、誕生パーティー、各種
パーティー、テーブルライト、結婚披露宴のキャンドル
サービス用の各種装飾用キャンドルとして、またイルミ
ネーション、ネオンライトとして、またキャンプの照
明、夜釣り時の照明遊具として、また集魚灯として、ま
た安全ロウソク、テーブルライト、ペンライト、氷上ラ
イト、発光インク、発光ペン、発光塗料および発光筆記
具などとして好適に用いることができる発光遊具を提供
することができる。
(11)なお、夜釣り時の照明遊具としては、1)夜釣り
時において釣り人の足元や手元を明るくする場合及び
2)つり糸、つり針(疑似針を含む)、おもり、うき、
つり竿などの釣具を、全体的あるいは局部的(スポット
的)に明るく照明する場合などが挙げられる。
(12)また集魚灯としては、魚類が光に集まる性質(走
光性)を利用して、漁獲能率を高めることを目的とした
もので、発光遊具そのものを河川水、湖沼水又は海水な
どの水上で利用する場合及び水中で利用する場合などが
挙げられる。
(13)水中で利用する場合としては、1)本発明の液
体、固体、あるいは粉末状の発光遊具を、そのままで、
または水透過性あるいは水不透過性の袋状包装体に封入
した後、種々の漁獲用の餌(疑似餌:天然、合成あるい
は半合成の餌:まき餌など)あるいは養魚用の餌、の内
部に注入するか、埋没させるか、餌全体に混和するか、
あるいは該餌の表面に塗布する(付着させる)かして該
餌自体を発光させる方法及び2)該発光遊具を、該餌、
釣り針などに隣接して、近い位置に保持して、該餌、釣
り針などの付近を明るく保持する方法などが挙げられ
る。
(14)またキャンドルのように火を使用しないので、火
災に対する不安も全くない。
(15)ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATP及び金属塩
の4成分をそれぞれ乾燥粉末状態の成分として使用する
場合には、この4つの成分を水、緩衝液または氷の表面
水に溶解させ溶液状態で同時に反応させることにより発
光反応が開始されるという、遊び心を満足させる魔法の
発光遊具を提供することができる。
この粉末は、氷上に散布、塗沫すると、氷の表面水に
溶解し、発光が開始される。意外性、面白みを有する。
今までになかった発光遊具を提供することができる。こ
の場合、発光遊具を氷の表面に散布するだけでよいの
で、必ずしも容器に入れる必要がなくなり、また使用後
の空容器運搬の手間が省ける。
また氷は自在に成形することができ、その表面に任意
に発光を付与することができるので、発光を自在な形で
演出することができる。さらに、本発光遊具を水に溶解
する場合は、各成分が全体に均一に溶解するため、充分
な発光を得るために必要な各成分の量が増加してしまう
が、それに比較して氷の表面のみに溶解させる場合に
は、水の量が少ないためにわずかな成分量で強い発光を
効果的に付与することができる。加えて氷上での発光の
場合、氷の溶解に伴い少しずつ水が生じて発光遊具が徐
々に溶解していく。発光遊具を一度に全て水に溶解した
場合、発光は経時的に減衰してしまうが、この点が大き
く改善され、氷が溶けるスピードに合わせて、発光が鮮
やかに継続する。
(16)ルシフェリン、ルシフェラーゼ、ATPおよび金属
塩の4成分を含む組合せからなり、かつ4成分が液体状
態で同時に含まれることがない組合せからなる発光遊具
であって、該4成分を、少なくとも1つの成分を含有す
る発光インク基体の区分と他の成分を含有する発光イン
ク補体の区分とに分け、そのいずれか一方の区分を任意
の担体(紙、織布、不織布、木材など)に付着または吸
着して固定したのち、他方の区分を筆記具のインク収納
部に保持し、該担体表面に書き付け発光させることによ
り好みの放光文字、放光図形、放光絵画など描きだすこ
とができる。
(17)ルシフェリン、ルシフェラーゼおよびATPの3成
分を含み、実質的に金属塩を含まない組合せの乾燥状の
発光遊具は、実質的に金属塩を含まないため、遊具とし
て使用する以前に不注意に湿らしたり、あるいは調製時
に純水または脱イオン水に溶解しても、発光が開始され
ず発光成分も消費しない。そのため遊具としての商品価
値が低下することを防止することができる。
(18)また本発明は、生きた生物をそのまま利用するも
のでないため、微生物の保存管理が全く不要であり、長
期保存が可能で、また発光体を廃棄する場合、滅菌処理
が不要で、この発光体を使用する室内、場所において、
使用した微生物の汚染、拡散にともなう環境汚染の問題
は起こらない。そして安全性が高い。さらに発光体の発
光強度および持続時間は、発光に必要な成分、および必
要により加えたその他の成分の濃度を適宜変更すること
により簡単にしかも自由に制御することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平9−162012 (32)優先日 平成9年6月5日(1997.6.5) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−162013 (32)優先日 平成9年6月5日(1997.6.5) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−166664 (32)優先日 平成9年6月10日(1997.6.10) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−181862 (32)優先日 平成9年6月24日(1997.6.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−181863 (32)優先日 平成9年6月24日(1997.6.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−181864 (32)優先日 平成9年6月24日(1997.6.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 永崎 直樹 千葉県野田市宮崎101―2 A302 (72)発明者 榊原 達哉 千葉県野田市宮崎101―2 A304 (72)発明者 鈴木 勝 千葉県流山市中野久木572―25 (56)参考文献 特開 平8−315601(JP,A) 特開 平8−275798(JP,A) 特表 昭63−501571(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21K 2/06 A63H 33/22 C09K 11/07

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルシフェリン、甲虫類由来のルシフェラー
    ゼ、ATPおよび二価金属塩の4成分を含む組成物であっ
    て、該ルシフェリンの含有量が0.03〜50mMであり、該甲
    虫類由来のルシフェラーゼの含有量が0.15〜20mg/mlで
    あり、該ATPの含有量が0.02mM以上であるものを生物発
    光成分とする発光遊具。
  2. 【請求項2】環境水を更に含み、上記二価金属塩は該環
    境水中に含まれている請求の範囲第1項記載の発光遊
    具。
  3. 【請求項3】上記環境水が、海水、湖沼水、河川水、地
    下水、水道水、ミネラル飲料水からなる群から選ばれた
    少なくとも一つである請求の範囲第2項記載の発光遊
    具。
  4. 【請求項4】上記組成物は、緩衝剤を更に含み、かつ上
    記ルシフェリン、上記ルシフェラーゼ、上記ATPおよび
    上記金属塩のうち少なくとも1成分が分離されているも
    のである請求の範囲第1項記載の発光遊具。
  5. 【請求項5】上記組成物は、ピルベートオルトホスフェ
    ートジキナーゼ、ホスホエノールピルビン酸およびピロ
    リン酸を更に含み、かつ上記ルシフェリン、上記ルシフ
    ェラーゼ、上記ATPおよび上記金属塩のうち少なくとも
    1成分が分離されているものである請求の範囲第1項記
    載の発光遊具。
  6. 【請求項6】上記組成物に含まれる4成分の少なくとも
    1つが造粒物であるものである請求の範囲第1項記載の
    発光遊具。
  7. 【請求項7】上記組成物に含まれる4成分が一体的に造
    粒されているものである請求の範囲第1項記載の発光遊
    具。
  8. 【請求項8】上記造粒物が、顆粒状、カプセル状、錠
    剤、ペレット状、シート状、薄片状またはビーズ状であ
    る請求の範囲第6項または第7項記載の発光遊具。
  9. 【請求項9】上記組成物に含まれる4成分のうち、少な
    くとも1つの成分を、任意の担体に吸着または付着せし
    め、これをそれぞれ残りの成分を含有する水あるいは水
    を介して発光するようにしてなるものである請求の範囲
    第1項記載の発光遊具。
  10. 【請求項10】上記担体が、織布、不織布、繊維、木
    材、紙、スポンジ、メッシュ構造体、ドライフラワーか
    らなる群より選ばれた少なくとも1種である請求の範囲
    第9項記載の発光遊具。
  11. 【請求項11】生物発光に必要な成分のうち少なくとも
    一つの成分あるいは全部の成分を、そのまま、または造
    粒物としたもの、あるいは任意の担体に吸着または付着
    せしめたものに、その表面を水溶解性物質で被覆したも
    のである請求の範囲第1項記載の発光遊具。
  12. 【請求項12】ルシフェリン、甲虫類由来のルシフェラ
    ーゼ、ATPおよび二価金属塩の4成分を含む組成物であ
    って、該ルシフェリンの含有量が0.03〜50mMであり、該
    甲虫類由来のルシフェラーゼの含有量が0.15〜20mg/ml
    であり、該ATPの含有量が0.02mM以上である生物発光液
    に、任意形状の水不溶性体からなる発光補助材を加える
    ことを特徴とする生物発光方法。
  13. 【請求項13】上記発光補助材が光沢面を有するもので
    ある請求の範囲第12項記載の生物発光方法。
  14. 【請求項14】着色料をさらに含む請求の範囲第1項記
    載の発光遊具。
  15. 【請求項15】上記生物発光液に着色料を添加し、発光
    の色調を変化させることを特徴とする請求の範囲第12項
    記載の生物発光方法。
  16. 【請求項16】発光遊具が、キャンドル、テーブルライ
    ト、ペンライト、イルミネーション、キャンプ用照明遊
    具、夜釣り用照明遊具、集魚灯、安全ロウソク、ネオン
    ライト、氷上ライト、発光インク、発光ペン、発光塗料
    または発光筆記具である請求の範囲第1項乃至第11項、
    第14項のいずれか1項記載の発光遊具。
  17. 【請求項17】上記氷上ライトが、上記組成物に含まれ
    る4成分をそれぞれ粉末状態の成分とし、これらの成分
    を分割または一括して、氷の表面水に溶解させて発光さ
    せるものである請求項16記載の発光遊具。
  18. 【請求項18】上記発光筆記具が、上記組成物に含まれ
    る4成分を、少なくとも1つの成分を含有する発光イン
    ク基体の区分と他の成分を含有する発光インク補体の区
    分とに分け、そのいずれか一方の区分を任意の担体に付
    着または吸着して固定したのち、他方の区分を筆記具の
    インク収納部に保持し、該担体表面に書き付け発光させ
    るようにしたものである請求の範囲第16項記載の発光遊
    具。
  19. 【請求項19】ルシフェリン、甲虫類由来のルシフェラ
    ーゼ、ATPおよび二価金属塩の4成分を含む組成物であ
    って、該ルシフェリンの含有量が0.03〜5mMであり、該
    甲虫類由来のルシフェラーゼの含有量が0.15〜20mg/ml
    であり、該ATPの含有量が0.02mM以上である生物発光成
    分のうち少なくとも2つの成分を、光不透過性とガス不
    透過性を有する容器に入れ、密封することを特徴とする
    生物発光組成物の保存方法。
  20. 【請求項20】上記容器に、酸化防止剤、乾燥剤および
    不活性ガスからなる群から選ばれる少なくとも1つを加
    え、次いで密封することを特徴とする請求の範囲第19項
    記載の生物発光組成物の保存方法。
  21. 【請求項21】密封したのち、該容器を強制的に冷却し
    つつ保存することを特徴とする請求の範囲第19項記載の
    生物発光組成物の保存方法。
  22. 【請求項22】上記容器が、合成樹脂フィルムに金属を
    蒸着したフィルム、金属フィルム、または該合成樹脂フ
    ィルムに金属フィルムをラミネートしたフィルムを用い
    て造られたフィルム状袋容器である請求の範囲第19項乃
    至第21項のいずれか1項記載の生物発光組成物の保存方
    法。
  23. 【請求項23】上記容器が、表面を光不透過性フィルム
    で被覆した、光不透過性塗料で塗装した、または茶褐色
    ないし黒色素材で造られた合成樹脂製またはガラス製の
    中空容器である、請求の範囲第19項乃至第21項のいずれ
    か1項記載の生物発光組成物の保存方法。
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