JP3441320B2 - 電流増幅装置およびこれを用いた電流モードのアナログ−ディジタル変換器 - Google Patents

電流増幅装置およびこれを用いた電流モードのアナログ−ディジタル変換器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流を2倍に増幅
する電流増幅装置およびこれを用いた電流モードのアナ
ログ−ディジタル変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ−ディジタル変換器(以下、A
/D変換器という)の一つの方式として、電流モードの
パイプライン型A/D変換器が知られている。図1は、
従来の電流モードパイプライン型A/D変換器の構成を
示す図であり、ビットセルと呼ばれる単位A/D変換器
BC1,BC2,…,BCnをn段パイプライン接続し
て構成される。
【0003】図2に、図1中の一つのビットセルの構成
を示す。電流源CSinから電流入力端子1に入力される
入力電流Iinは、トランジスタM1,M2,M3により
構成されるカレントミラーで2倍にされた後、トランジ
スタM4,M5により構成されるカレントミラーを介し
て電流比較回路COMPに入力され、電流源CSref
からトランジスタM10,M7により構成されるカレン
トミラーを介して入力される基準電流Iref と比較
される。この電流比較回路COMPの比較結果に応じて
トランジスタM9がオン・オフされ、トランジスタM
4,M6により構成されるカレントミラーを介して出力
される電流2・Iinと、電流2・Iinからトランジスタ
M10,M8により構成されるカレントミラーを介して
入力される基準電流Iref を減算した電流のいずれかが
電流出力端子3より出力される。
【0004】この一連の動作により1ビットのA/D変
換が行われ、電流比較回路COMPの比較結果が1ビッ
トのディジタル出力としてディジタルデータ出力端子2
より出力されると共に、入力電流Iinから1ビット量子
化出力を差し引いた残差電流が出力電流として電流出力
端子3より次段のビットセルに出力される。このような
ビットセルを図1に示したようにn段パイプライン接続
することによって、nビットのA/D変換が行われる。
【0005】図2では、入力電流Iinを2倍するために
トランジスタM1,M2,M3によって構成されるカレ
ントミラーの入出力電流比を用いており、この入出力電
流比はトランジスタM1の面積とトランジスタM2,M
3の合計の面積の比によって決まる。この場合は、トラ
ンジスタM1,M2,M3の面積比を1:1:1とすれ
ばよい。しかし、実際には製造バラツキ等によってトラ
ンジスタサイズにバラツキが生じるため、カレントミラ
ーの入出力電流比は正確に2とはならない。この入出力
電流比の精度は変換精度に直接影響を及ぼすため、実現
しようとしている変換精度と同等の精度が要求される。
A/D変換器をICで実現した場合、トランジスタM
1,M2,M3の相対精度は1%程度であるから、変換
精度は7ビット程度が限界になる。また、この構成で変
換精度をさらに上げようとすると、カレントミラーを構
成するトランジスタなど素子の精度を高くせざるを得
ず、そのためには高価なプロセスやトリミングが必要と
なり、A/D変換器が高価なものとなってしまう。
【0006】電流モードパイプライン型A/D変換器の
変換精度を上げる方法として、入力電流を2倍にするた
めのカレントミラーをスイッチトカレントミラーで構成
する方法がある。スイッチトカレントミラーは、二つの
電流サンプルホールド回路を用いて入力電流をサンプル
ホールドし、これらのホールド出力を加算して電流を2
倍にし、これをもう一つの電流サンプルホールド回路で
サンプルホールドして出力する回路である。この方法に
よると、電流の増幅率をトランジスタサイズの比による
ことなく2倍にすることが可能となり、A/D変換器の
変換精度向上が期待できると考えられる。
【0007】しかし、この方法の場合では電流の2倍す
るための入力電流の電流サンプルホールドと、2倍され
た電流をサンプルホールドして出力するための電流サン
プルホールドの二段階にわたる電流サンプルホールドを
行う必要があるため、図2に示したビットセルの2倍の
クロック周波数、言い換えれば、A/D変換器の変換周
期の1/2の周期で電流サンプルホールド回路を動作さ
せる必要がある。従って、回路をより高速に動作させる
必要が生じ、高速のA/D変換を行おうとすると、回路
の過渡応答から入力電流を正確にサンプルホールドする
ことが難しくなり、結局A/D変換器の変換精度をあま
り高くすることはできない。
【0008】また、一般にIC化する場合には、ディジ
タル系からのノイズの影響を低減するために、差動回路
が用いられる。上述した電流サンプルホールド回路を差
動構成とした場合には、差動電流のコモンモード成分を
正確にキャンセルする必要がある。コモンモード成分を
キャンセルしきれない場合には、コモンモード成分の電
流も2倍に増幅されるので、それによって出力電流が飽
和してしまうからである。ここで、コモンモード成分を
差動電流の正相と逆相について不均等に補正した場合、
その不均等分は差動出力電流に差動電流成分として現
れ、差動出力電流に誤差を与え、結果としてA/D変換
器の変換誤差となってしまう。
【0009】しかし、カレントミラーを用いてコモンモ
ード成分をキャンセルしようとする場合には、正相およ
び逆相の電流のマッチングは上述したようにカレントミ
ラーを構成するトランジスタのサイズのマッチングに依
存するので、コモンモード成分を差動電流の正相と逆相
について均等に補正することができず、従ってコモンモ
ード成分の電流を正確にキャンセルすることは難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の電流モードのパイプライン型A/D変換器では、変換
精度がトランジスタの製造バラツキの影響をそのまま受
け、これを回避するためにスイッチトカレントミラーを
用いると回路の動作速度が2倍となって過渡応答の影響
で変換精度を悪化させたり、消費電力が増大するという
問題点があった。さらに、ディジタル系からのノイズの
影響を低減するために差動構成とする場合には、コモン
モード成分を正確にキャンセルすることが必要である
が、これを実現することは困難であった。
【0011】本発明は、このような問題点を解決して、
回路の動作速度に対する要求を増大させることなく高精
度化を達成できる、電流を2倍に増幅する電流増幅装置
およびこれを用いた電流モードのアナログ−ディジタル
変換器を提供することを目的とする。
【0012】また、差動構成とする場合に差動電流のコ
モンモード成分を確実にキャンセルできる電流を2倍に
増幅する電流増幅装置およびこれを用いた電流モードの
アナログ−ディジタル変換器を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る第1の電流増幅装置は、入力電流を所
定周期でサンプルしてホールドする第1の電流サンプル
ホールド手段と、入力電流を反転する電流反転手段と、
この電流反転手段からの出力電流と第1の電流サンプル
ホールド手段からの出力電流を加算する第1および第2
電流加算手段と、第1の電流加算手段からの出力電流
をサンプルしてホールドする第2の電流サンプルホール
ド手段と、第2の電流加算手段からの出力電流をサンプ
ルしてホールドする第3の電流サンプルホールド手段
と、第2および第3の電流サンプルホールド手段により
第1および第2の電流加算手段からの出力電流を交互に
サンプルしてホールドした電流を交互に出力電流として
出力する手段とを有する。
【0014】この電流増幅装置では、入力電流を第1の
電流サンプルホールド手段により所定周期でサンプルし
てホールドした電流と、入力電流を反転させた電流を加
算することにより入力電流の2倍の電流を生成し、この
電流を第2および第3の電流サンプルホールド手段によ
り交互にサンプルしてホールドし、かつ交互に出力する
ことによって電流を2倍に増幅する。従って、カレント
ミラーの入出力電流比で電流を2倍にする従来の電流増
幅装置のように、トランジスタなどの素子の精度によっ
て電流増幅率の精度が影響を受けることがなく、また素
子精度を高くする必要がないことから複雑なプロセスや
トリミングが不要となり、低価格化が可能となる。さら
に、スイッチカレントミラーを用いる方法のように、回
路をサンプリングレートの2倍の速度で動作させる必要
がないために、高速化しても回路の過渡応答による精度
の劣化がなく、消費電力の低減も可能となる。
【0015】本発明においては、第2および第3の電流
サンプルホールド手段の出力端子を出力期間以外の期間
中所定の定電位点に接続する手段を有してもよく、それ
により電流サンプルホールド手段の出力端子の電位変動
が抑制される。
【0016】本発明に係る第2の電流増幅装置は、第1
の電流増幅装置を差動構成としたものであり、差動入力
電流を所定周期でサンプルしてホールドする第1の電流
サンプルホールド手段と、差動入力電流と第1の電流サ
ンプルホールド手段からの差動出力電流を加算する第1
および第2の電流加算手段と、第1の電流加算手段から
の差動出力電流をサンプルしてホールドする第2の電流
サンプルホールド手段と、第2の電流加算手段からの差
動出力電流をサンプルしてホールドする第3の電流サン
プルホールド手段と、第2および第3の電流サンプルホ
ールド手段により第1および第2の電流加算手段からの
差動出力電流を交互にサンプルしてホールドした差動電
流を交互に差動出力電流として出力する手段とにより構
成される。
【0017】ここで、電流加算手段においては、第1の
電流サンプルホールド手段からの差動出力電流の正相電
流と差動入力電流の相電流、該差動出力電流の逆相電
流と該差動入力電流の正相電流をそれぞれ接続して結線
により加算する構成が好ましく、こうすることにより特
別な電流反転回路が不要となる。
【0018】このように差動構成とした場合には、差動
電流のコモンモード成分をキャンセルすることが望まし
いが、本発明によると特別にコモンモード成分をキャン
セルする回路を設けることなく、電流増幅装置の処理の
段階でコモンモード成分がキャンセルされる。従って、
信号成分の電流と共にコモンモード成分の電流も2倍に
増幅されてしまうことによる出力電流の飽和や、コモン
モード成分を差動電流の同相と逆相について不均等に補
正した場合にその不均等分が差動出力電流に差動電流と
して現れることによる誤差の問題が解決される。
【0019】本発明に係る第1のA/D変換器は、第1
の電流増幅装置を用いて構成され、入力電流を所定周期
でサンプルしてホールドする第1の電流サンプルホール
ド手段と、入力電流を反転する電流反転手段と、この電
流反転手段からの出力電流と第1の電流サンプルホール
ド手段からの出力電流を加算する第1および第2の電流
加算手段と、第1の電流加算手段からの出力電流をサン
プルしてホールドする第2の電流サンプルホールド手段
と、第2の電流加算手段からの出力電流をサンプルして
ホールドする第3の電流サンプルホールド手段と、第2
および第3の電流サンプルホールド手段により第1およ
び第2の電流加算手段からの出力電流を交互にサンプル
してホールドした電流を交互に出力電流として出力する
手段と、入力電流と基準電流とを大小比較してディジタ
ルデータを出力する電流比較手段と、この電流比較手段
の比較結果に応じて出力電流および該出力電流と基準電
流との差電流を選択的に出力する手段とを有する。
【0020】第1の電流増幅装置は素子精度の影響を受
けることなく、正確に入力電流を2倍に増幅することが
可能であるため、これを用いてA/D変換器を構成する
ことにより、高い変換精度が実現される。
【0021】本発明に係る第2のA/D変換器は、第2
の電流増幅装置を用いて構成され、差動入力電流を所定
周期でサンプルしてホールドする第1の電流サンプルホ
ールド手段と、前記第1の電流サンプルホールド手段か
らの出力電流と差動入力電流を加算する第1および第2
電流加算手段と、第1の電流加算手段からの差動出力
電流をサンプルしてホールドする第2の電流サンプルホ
ールド手段と、第2の電流加算手段からの差動出力電流
をサンプルしてホールドする第3の電流サンプルホール
ド手段と、第2および第3の電流サンプルホールド手段
により第1および第2の電流加算手段からの差動出力電
流を交互にサンプルしてホールドした差動電流を交互に
差動出力電流として出力する手段と、差動入力電流と基
準電流とを大小比較してディジタルデータを出力する電
流比較手段と、この電流比較手段の比較結果に応じて差
動出力電流および該差動出力電流と前記基準電流との差
電流を選択的に出力する手段とを有する。
【0022】差動構成である第2の電流増幅装置は、素
子精度の影響を受けることなく、正確に入力電流を2倍
に増幅することが可能である上に、差動電流のコモンモ
ードが確実にキャンセルされる構成であるため、これを
用いた第2のA/D変換器は非常に高い変換精度が得ら
れ、しかも差動構成であることから他のディジタル系か
らのノイズに強いシステムとなる。
【0023】本発明によると、第1または第2のA/D
変換器を単位A/D変換器として複数個パイプライン接
続することにより、高精度の電流モードパイプライン型
アナログ−ディジタル変換器を実現することができ、さ
らに第1または第2のA/D変換器の出力端子を入力端
子に結合すれば、高精度の電流モード巡回型アナログ−
ディジタル変換器を実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。 (第1の実施形態)図3(a)に、本発明の第1の実施
形態に係る電流増幅装置の構成を示す。この電流増幅装
置は電流入力端子151からの入力電流を2倍に増幅し
て電流出力端子152より出力する装置であり、第1、
第2および第3の電流サンプルホールド回路101,1
02,103と、電流反転回路110と、スイッチ12
0,121,123,124,125,126,12
7,128により構成される。スイッチ120,12
1,123,124,125,126,127,128
は、例えばMOSトランジスタからなる。電流サンプル
ホールド回路101,102,103は、いずれも入出
力端子を共通とした構成となっている。
【0025】図3(b)は、各スイッチ120,12
1,123,124,125,126,127,128
およびサンプルホールド回路101,102,103を
制御するクロックCK1,CK1’,CK11,CK1
2,CK21,CK21’,CK22,CK22’のタ
イミング図であり、クロックが“H”レベルのとき対応
するスイッチがオン、クロックが“L”のとき対応する
スイッチがオフになるものとする。
【0026】この電流増幅装置の基本動作は、電流入力
端子151からの入力電流を第1の電流サンプルホール
ド回路101によりサンプルしてホールドし、第1の電
流サンプルホールド回路101からの出力電流と、入力
電流を電流反転回路110で反転した電流を加算して入
力電流の2倍の電流を生成し、この加算した電流を第2
および第3の電流サンプルホールド回路102,103
で交互にサンプルしてホールドし、これら第2および第
3の電流サンプルホールド回路102,103からの出
力電流を出力することにより、クロックCK1の1周期
毎に入力電流を2倍にした出力電流を電流出力端子15
2より出力する、というものである。
【0027】次に、図4〜図7を用いて本実施形態の動
作を詳しく説明する。図3の電流増幅装置の動作を分か
りやすくするために、図4〜図7の(a)に各動作モー
ドの状態を示し、(b)にクロックのタイミング図を示
す。図4〜図7の(a)においては、各動作モードでの
信号電流の経路を太線で示してある。
【0028】<第1の動作モード>まず、第1の動作モ
ードにおいては、図4に示したように電流入力端子15
1からの入力電流はクロックCK1でオンとなるスイッ
チ120を介して第1の電流サンプルホールド回路10
1に入力され、この電流サンプルホールド回路101に
よりクロックCK1’のタイミングでサンプルされ、ホ
ールドされる。このとき、クロックCK12でオンとな
るスイッチ126を介して第3の電流サンプルホールド
回路103からの出力電流が電流出力端子152より出
力される。
【0029】また、このとき第2の電流サンプルホール
ド回路102の出力端子は、不要な電位変動を避けるた
め、クロックCK12でオンとなるスイッチ127を介
して定電位点、例えばグランドに接続される。すなわ
ち、電流サンプルホールド回路102は電流源で構成さ
れ、出力端子が高インピーダンスになるとその電位が大
きく変化し、回路が飽和したり次のサンプル時に過渡応
答時間が長くなってしまうため、このような電位変動を
防止している。なお、第2の電流サンプルホールド回路
102の出力端子の電位変動によるA/D変換精度の低
下が問題にならなければ、このようにする必要は必ずし
もない。
【0030】<第2の動作モード>次に、第2の動作モ
ードにおいては、図5に示すようにクロックCK21に
よりスイッチ121,122がオンとなり、電流入力端
子151からの入力電流を電流反転回路110によって
反転した電流と、第1の電流サンプルホールド回路10
1からの出力電流が結線により加算される。この加算さ
れた電流がクロックCK21’で第2の電流サンプルホ
ールド回路102によりサンプルされ、ホールドされ
る。これにより、第2の電流サンプルホールド回路10
2に入力電流の2倍の電流がホールドされる。また、こ
のときクロックCK12によりスイッチ126がオンと
なり、第3の電流サンプルホールド回路103に保持さ
れていた電流がスイッチ126を介して電流出力端子1
52より出力される。
【0031】<第3の動作モード>次に、第3の動作モ
ードにおいては、図6に示すようにクロックCK11に
よりスイッチ125がオンとなり、第2の電流サンプル
ホールド回路102にホールドされた入力電流の2倍の
電流がスイッチ125を介して出力される。また、入力
電流はクロックCK1で電流サンプルホールド回路10
1によりサンプルされ、ホールドされる。
【0032】また、このとき第3の電流サンプルホール
ド回路103の出力端子は、不要な電位変動を避けるた
め、クロックCK11でオンとなるスイッチ128を介
して定電位点、例えばグランドに接続される。第3の電
流サンプルホールド回路103の出力端子の電位変動に
よるA/D変換精度の低下が問題にならなければ、この
ようにする必要は必ずしもない。
【0033】<第4の動作モード>次に、第4の動作モ
ードにおいては、図7に示すようにクロックCK22に
よりスイッチ123,124がオンとなり、電流入力端
子151からの入力電流を電流反転回路110によって
反転した電流と、第1の電流サンプルホールド回路10
1からの出力電流が結線により加算され、この加算され
た電流がクロックCK22’で第3の電流サンプルホー
ルド回路103によりサンプルされ、ホールドされる。
これにより、第3の電流サンプルホールド回路103に
入力電流の2倍の電流がホールドされる。また、このと
きクロックCK11によりスイッチ125がオンとな
り、第2の電流サンプルホールド回路102に保持され
ていた電流がスイッチ125を介して電流出力端子15
2より出力される。
【0034】このように本実施形態では、入力電流を第
1の電流サンプルホールド回路101により所定周期で
サンプルしてホールドした電流と、入力電流を電流反転
回路110により反転した電流を加算することにより、
入力電流の2倍の電流を生成し、この電流を第2および
第3の電流サンプルホールド回路102,103により
交互にサンプルしてホールドし、かつ交互に出力するこ
とにより、電流を2倍に増幅する電流増幅装置を実現す
ることができる。
【0035】従って、カレントミラーの入出力電流比で
電流を2倍にする従来の電流モードパイプライン型A/
D変換器に用いられるビットセルのように、カレントミ
ラーを構成するトランジスタなどの素子の精度によって
電流増幅率の精度が影響を受けることがないので、後述
するようにA/D変換器に用いた場合、素子の精度によ
らず高い変換精度が得られる。また、素子の精度を高く
する必要がないことから、複雑なプロセスやトリミング
が不要となり、低価格化が可能となる。
【0036】また、従来のスイッチカレントミラーを用
いる方法のように、電流サンプルホールド回路や電流反
転回路をサンプリングレートの2倍の速度で動作させる
必要がないために、高速化しても回路の過渡応答による
変換精度の劣化がなく、消費電力の低減も可能となる。
【0037】さらに、本実施形態では図3〜図7の
(b)に示したように、第1および第3の電流サンプル
ホールド回路102,103の各々の出力端子が一方の
電流サンプルホールド回路の電流出力時に必ず定電位
点、例えばグランドに接続されるようにすることによ
り、出力端子の電位が大きく変化することを防止でき
る。
【0038】(電流サンプルホールド回路の実施形態)
次に、図8〜図16を用いて第1の実施形態で用いる電
流サンプルホールド回路の構成例について説明する。
【0039】図8に示す電流サンプルホールド回路は、
基準電流源CSref と、基準電流源CSref とグランド
間に接続されたNチャネルMOSトランジスタM11
と、トランジスタM11のドレイン・ソース間に接続さ
れたサンプル用のスイッチSW11、およびトランジス
タM11のゲートとグランド間に接続されたホールド用
のキャパシタC11によって構成され、トランジスタM
11のドレインが入出力端子IN/OUTに接続されて
いる。
【0040】サンプルモードではスイッチSW11がオ
ンになり、トランジスタM11はダイオード接続、つま
りドレイン・ゲート間が接続された状態となる。この
時、トランジスタM11には入力電流と基準電流源CS
ref からの基準電流Iref が流れる。ホールドモードで
はスイッチSW11がオフになり、トランジスタM11
のゲート電圧がキャパシタC11とトランジスタM11
のゲート容量にホールドされるので、トランジスタM1
1にはスイッチSW11がオフになる前と同じ電流が流
れる。すなわち、入出力端子IN/OUTからサンプル
時の入力電流に応じた出力電流が出力され、電流がホー
ルドされる。
【0041】ホールド用のキャパシタはトランジスタM
11のゲート容量のみでもよく、キャパシタC11を省
略することもできる。しかし、スイッチSW11をMO
Sトランジスタで構成する場合は、スイッチSW11の
オフ時にチャネルチャージがゲート容量に流れ込むこと
により、トランジスタM11のゲート電位が変動し、ホ
ールド電流が入力電流と異なる値となってしまうことが
ある。より高精度に電流をホールドする必要がある場合
には、キャパシタC11を用いることにより、同一のチ
ャージが流入した場合のゲート電位の変動を小さく抑
え、ホールド電流の変動を小さくすることができる。
【0042】図9に示す電流サンプルホールド回路で
は、NチャネルMOSトランジスタM11とPチャネル
MOSトランジスタM12が直列に接続され、両トラン
ジスタM11,M12のドレインがスイッチSW11を
介して入出力端子IN/OUTに接続されている。ま
た、トランジスタM11のゲートとグランド間にキャパ
シタC11が接続され、トランジスタM11のゲートは
入出力端子IN/OUTにも接続されている。
【0043】サンプルモードにおいてスイッチSW11
にオンになると、入出力端子IN/OUTからの入力電
流はその方向に応じてトランジスタM11,M12のい
ずれかに流れる。ホールドモードにおいてスイッチSW
11がオフになると、図8の例と同様にトランジスタM
11,M12のゲート電圧はキャパシタC11にホール
ドされ、トランジスタM11,M12にはスイッチSW
11がオフになる前と同じ電流が流れるので、入出力端
子IN/OUTにサンプル時の入力電流に応じた電流が
流れ、入力電流がホールドされる。
【0044】図8の例では、入力電流の吸い込み電流の
最大値が基準電流Iref の大きさに制限されるのに対し
て、図9の電流サンプルホールド回路では、吸い込みお
よび吐き出し電流の最大値は特にIref に制限されな
い。また、この回路ではトランジスタM11,M12に
流れるバイアス電流を電源電圧によりコントロールする
ことが可能である。
【0045】さらに、この電流サンプルホールド回路の
サンプルモードにおける過渡応答時間は、キャパシタC
11の容量をCとし、トランジスタM1,M2で構成さ
れるトランスコンダクタのトランスコンダクタンスをg
mとしたとき、C/gmと表される。電源電圧を高くす
るとトランスコンダクタンスgmが大きくなるので、高
速動作が可能となる。
【0046】図10に示す電流サンプルホールド回路で
は、図8の例におけるトランジスタM11にカスコード
接続されたトランジスタ(カスコードトランジスタ)M
13を付加している。カスコードトランジスタM13の
ゲートには、基準電圧Vrefが印加されている。この構
成によれば、ホールド時の出力インピーダンスが高くな
り、サンプル時とホールド時の入出力端子IN/OUT
の電圧が異なることによるサンプルホールド誤差を低減
することができる。
【0047】図11に示す電流サンプルホールド回路で
は、図10のカスコードトランジスタM13を低閾値電
圧(Low Vth)タイプのトランジスタとし、さらにトラ
ンジスタM11,M13のゲートを共通接続している。
こうすることにより、カスコードトランジスタM13の
ためのバイアス電圧(図10の基準電圧Vref )が不要
となり、回路をより簡単に実現することが可能となる。
【0048】図12に示す電流サンプルホールド回路
は、図9の各トランジスタM11,M12にそれぞれカ
スコードトランジスタM13,M14を付加した例であ
る。カスコードトランジスタM13,M14のゲートに
は、それぞれバイアス電圧である基準電圧Vref1,Vre
f2が印加されている。この例によると、図10と同様に
出力インピーダンスを高くすることが可能となり、サン
プルホールド精度を向上させることができる。
【0049】図13に示す電流サンプルホールド回路で
は、図12におけるカスコードトランジスタM13,M
14を低閾値電圧(Low Vth)タイプのトランジスタと
し、さらにトランジスタM11とM13のゲート、トラ
ンジスタM12とM14のゲートをそれぞれ共通接続し
ている。これにより、図12のトランジスタM13,M
14のためのバイアス電圧である基準電圧Vref1,Vre
f2が不要となり、回路をより簡単に実現することができ
る。
【0050】図14に示す電流サンプルホールド回路で
は、サンプルモードにおいてスイッチSW11,SW1
2がオンの時に、入出力端子IN/OUTからトランジ
スタM11,M12を介して入力される入力電流の大き
さに応じてトランジスタM13,M14のゲート電圧が
変化し、ホールドモードにおいてスイッチSW11,S
W12がオフとなった時に、このゲート電圧がキャパシ
タC11,C12にホールドされる。これにより入力電
流がサンプルホールドされる。この例においても、入力
電流の最大値はバイアス電流には制限されないため、小
さな消費電流で大きな電流を扱うことが可能となる。
【0051】図15に示す電流サンプルホールド回路
は、図10の電流サンプルホールド回路にいわゆるレギ
ュレーテッドカスコード構成を適用した例であり、トラ
ンジスタM11のドレイン電圧は演算増幅器OP11の
フィードバックにより一定に保たれ、トランジスタM1
1,M13と演算増幅器OP11によって構成される電
流サンプルホールド回路の出力インピーダンスが非常に
高くなる。このため、入出力端子IN/OUTの電圧変
化による出力電流の変化が小さく抑えられ、サンプルホ
ールド誤差を小さくすることができる。
【0052】図16は、図12の電流サンプルホールド
回路にレギュレーテッドカスコード構成を適用した例で
あり、トランジスタM11,M12のドレイン電圧はそ
れぞれ演算増幅器OP11とトランジスタM3、演算増
幅器OP12とトランジスタM4で構成されるフィード
バックループにより一定に保たれる。これにより、出力
インピーダンスを高くすることができ、負荷変動による
出力電流の変動を小さくすることが可能となり、サンプ
ルホールド精度、ひいてはA/D変換精度を向上させる
ことが可能となる。
【0053】(第2の実施形態)次に、第1の実施形態
で説明した電流増幅装置を用いた電流モードパイプライ
ン型A/D変換器の実施形態について説明する。図17
は、この電流モードパイプライン型A/D変換器の概略
構成図であり、電流源160から入力される入力電流I
inをパイプライン接続した複数のビットセル(単位A/
D変換器)150−1,150−2,…,150−nに
通すことにより、nビットのA/D変換出力を得る構成
となっている。
【0054】図18に、一つのビットセルの構成を示
す。図3(a)と同一部分に同一符号を付して説明する
と、このビットセルは第1の実施形態で説明した電流サ
ンプルホールド回路101,102,103、電流反転
回路110、スイッチ120,121,123,12
4,125,126、電流入力端子151および電流出
力端子152からなる電流増幅装置に、スイッチ12
9、電流コピー回路130、電流比較回路131、基準
電流源132,133およびディジタルデータ出力端子
154を追加した構成となっている。
【0055】電流入力端子151からの入力電流は、電
流コピー回路130を介して電流増幅装置に入力され、
第1の実施形態と同様にして2倍に増幅され、電流出力
端子152より出力される。また、入力電流は電流コピ
ー回路130により電流比較回路131の入力にコピー
され、電流比較回路131で基準電流源132からの基
準電流Iref と大小比較される。この電流比較回路13
1の比較結果によりスイッチ129がオン・オフ制御さ
れ、電流増幅装置の出力電流と、電流増幅装置の出力電
流から基準電流源133からの基準電流Iref を減算し
た電流のいずれか電流出力端子152から出力される。
【0056】この一連の動作により1ビットのA/D変
換が行われ、電流比較回路131の出力がディジタルデ
ータ出力端子154よりディジタル出力として出力され
ると共に、入力電流Iinから1ビット量子化出力を差し
引いた残差電流が出力電流として電流出力端子152よ
り次段のビットセルに出力される。このようなビットセ
ルを図17に示したようにn段パイプライン接続するこ
とによって、nビットのA/D変換が行われる。
【0057】(第3の実施形態)図19に、本発明の第
3の実施形態に係る電流増幅装置の構成を示す。本実施
形態は、IC化に際してディジタル系からのノイズの影
響を受けにくいようにするために差動構成としたもの
で、差動電流入力端子251,253からの差動入力電
流を2倍に増幅して差動電流出力端子252,254よ
り差動出力電流として出力する電流増幅装置であり、第
1、第2および第3の差動電流サンプルホールド回路2
01,202,203と、スイッチ220,221,2
23,224,225,226,227,228により
構成される。スイッチ220,221,223,22
4,225,226,227,228は、例えばMOS
トランジスタからなる。電流サンプルホールド回路20
1,202,203は、いずれも入出力端子を共通にし
た構成となっている。
【0058】また、本実施形態では第1の実施形態の図
3で存在した電流反転回路110は使用されておらず、
その代わりに、差動電流入力端子251,253からの
差動入力電流が第1の差動電流サンプルホールド回路2
01への入力とは逆相で第2および第3の差動電流サン
プルホールド回路202,203に入力されるように結
線されている。
【0059】次に、図20〜図24を用いて本実施形態
の動作を詳しく説明する。図19の電流増幅装置の動作
を分かりやすくするために、図20〜図24では各動作
モードでの信号電流の経路を太線で示してある。
【0060】<第1の動作モード>まず、第1の動作モ
ードにおいては、図20に示したように差動電流入力端
子251,253からの差動入力電流は、クロックCK
1でオンとなるスイッチ220を介して第1の差動電流
サンプルホールド回路201に入力され、この差動電流
サンプルホールド回路201によりクロックCK1’の
タイミングでサンプルされ、ホールドされる。このと
き、クロックCK12でオンとなるスイッチ226を介
して、第3の差動電流サンプルホールド回路203から
の差動出力電流が差動電流出力端子252,254より
出力される。
【0061】また、このとき第2の差動電流サンプルホ
ールド回路202の出力端子は、不要な電位変動を避け
るため、クロックCK12でオンとなるスイッチ227
を介して定電位点、例えばグランドに接続される。すな
わち、差動電流サンプルホールド回路202は電流源を
用いて構成されることから、出力端子が高インピーダン
スになるとその電位が大きく変化し、回路が飽和したり
次のサンプル時に過渡応答時間が長くなってしまうた
め、このような電位変動を防止している。なお、第2の
差動電流サンプルホールド回路202の出力端子の電位
変動によるA/D変換精度の低下が問題にならず、また
特に高速性が要求されなければ、このようにする必要は
必ずしもない。
【0062】<第2の動作モード>次に、第2の動作モ
ードにおいては、図21に示すようにクロックCK21
によりスイッチ221,222がオンとなり、差動電流
入力端子251,253からの差動入力電流と第1の差
動電流サンプルホールド回路201からの差動出力電流
が結線により逆相で結合されることにより、加算され
る。この加算された差動電流がクロックCK21’で第
2の差動電流サンプルホールド回路202によりサンプ
ルされ、ホールドされる。これにより、第2の電流サン
プルホールド回路102に差動入力電流の2倍の電流が
ホールドされる。また、このときクロックCK12によ
りスイッチ226がオンとなり、第3の差動電流サンプ
ルホールド回路203に保持されていた電流がスイッチ
226を介して差動電流出力端子252,254より出
力される。
【0063】<第3の動作モード>次に、第3の動作モ
ードにおいては、図22に示すようにクロックCK11
によりスイッチ225がオンとなり、第2の差動電流サ
ンプルホールド回路202にホールドされた差動入力電
流の2倍の電流がスイッチ125を介して出力される。
また、差動入力電流はクロックCK1で第1の差動電流
サンプルホールド回路201によりサンプルされ、ホー
ルドされる。
【0064】また、このとき第3の差動電流サンプルホ
ールド回路203の出力端子は、不要な電位変動を避け
るため、クロックCK11でオンとなるスイッチ228
を介して定電位点、例えばグランドに接続される。第3
の差動電流サンプルホールド回路203の出力端子の電
位変動によるA/D変換精度の低下が問題にならなけれ
ば、このようにする必要は必ずしもない。
【0065】<第4の動作モード>次に、第4の動作モ
ードにおいては、図23に示すようにクロックCK22
によりスイッチ223,224がオンとなり、差動電流
入力端子251,253からの差動入力電流と第1の差
動電流サンプルホールド回路201からの差動出力電流
が結線により逆相で結合されることにより、加算され
る。この加算された差動電流がクロックCK22’で第
3の差動電流サンプルホールド回路202によりサンプ
ルされ、ホールドされる。これにより、第3の差動電流
サンプルホールド回路203に差動入力電流の2倍の電
流がホールドされる。また、このときクロックCK11
によりスイッチ225がオンとなり、第2の差動電流サ
ンプルホールド回路202に保持されていた電流がスイ
ッチ225を介して差動電流出力端子252,254よ
り出力される。
【0066】このように本実施形態では、差動入力電流
を第1の差動電流サンプルホールド回路201により所
定周期でサンプルしてホールドした差動電流と、差動入
力電流を逆相で加算することにより入力電流の2倍の電
流を生成し、この電流を第2および第3の電流サンプル
ホールド回路202,203により交互にサンプルして
ホールドし、かつ交互に出力することにより、電流を2
倍に増幅する電流増幅装置を実現することができる。
【0067】従って、第1の実施形態と同様に、カレン
トミラーの入出力電流比で電流を2倍にする従来の電流
モードパイプライン型A/D変換器に用いられるビット
セルのように、カレントミラーを構成するトランジスタ
の精度によって電流増幅率の精度が影響を受けることが
ないために、高価格化を伴わずに高精度化を達成するこ
とができ、またスイッチカレントミラーを用いる方法の
ようにサンプリング回路をサンプリングレートの2倍の
速度で動作させる必要がないため、高速化による変換精
度の劣化がなく、消費電力の低減も可能となる。
【0068】また、本実施形態では差動電流サンプルホ
ールド回路201,202,203を用いることによ
り、第1の差動電流サンプルホールド回路201の正相
入出力および逆相入出力と、第2および第3の差動電流
サンプルホールド回路202,203の正相入出力およ
び逆相入出力と逆に接続することによって第1の実施形
態の電流反転回路110に相当する操作を実現でき、電
流反転回路が不要となるという効果がある。
【0069】さらに、本実施形態のように差動構成とし
た場合には、差動電流のコモンモード成分をキャンセル
する必要がある。従来の技術でも述べたように、コモン
モード成分をキャンセルしないと、コモンモード成分の
電流も2倍に増幅され、場合によっては出力電流が飽和
してしまうからである。また、コモンモード成分を差動
電流の同相と逆相について不均等に補正した場合、その
不均等分は差動出力電流に差動電流として現れ、差動出
力電流に誤差を与えてしまう。
【0070】これに対し、本実施形態では差動入力電流
のコモンモード成分は電流増幅装置でキャンセルされる
ため、特別にコモンモード成分をキャンセルする回路は
不要である。これは差動電流サンプルホールド回路の出
力は差動入力電流を反転したものとなるので、電流増幅
装置の差動入力電流をIin+ =Is+Ic,Iin- =−
Is+Icとすると、電流増幅装置の差動出力電流はI
out + −(−Iin+ +Iin- )=2Is,Iout - =−
(−Iin- +Iin+ )=−2Isとなることより分か
る。Isは信号成分、Icはコモンモード成分である。
【0071】(差動電流サンプルホールド回路の実施形
態)次に、図24〜図26を用いて第3の実施形態で用
いる差動電流サンプルホールド回路の構成例について説
明する。
【0072】図24に示す差動電流サンプルホールド回
路は、3つの差動ペア(差動トランジスタ対)を用いて
構成される。第1の差動ペアはトランジスタM21,M
22によって構成され、第2の差動ペアはトランジスタ
M23,M24によって構成され、第3の差動ペアはト
ランジスタM25,M26によって構成される。トラン
ジスタM21,M22、トランジスタM23,M24、
トランジスタM25,M26の共通ソースは、それぞれ
電流源CS21,CS22,CS23に接続される。
【0073】差動入力電流と差動出力電流の入出力は、
一対の端子IN/OUTを介して行われる。トランジス
タM21,M22のゲート・ドレイン間には、サンプル
用のスイッチSW21,SW22がそれぞれ接続されて
いる。ホールド用のキャパシタは、本実施形態ではトラ
ンジスタM21,M22のゲート容量で代用している
が、第1の実施形態で用いた電流サンプルホールド回路
と同様にキャパシタを別途設けてもよい。
【0074】差動入出力電流の差動成分は、トランジス
タM21,M22によって構成される第1の差動ペアよ
り、トランジスタM21,M22のゲート間の差動入力
電圧に応じて入出力される。差動入出力電流の同相成分
は、トランジスタM23,M24によって構成される第
2の差動ペアとトランジスタM25,M26によって構
成される第3の差動ペアとからなる同相電圧検出回路に
より、トランジスタM23,M26のゲートの同相電圧
に応じて、ダイオード接続されたトランジスタM29,
M30に供給され、さらにトランジスタM29およびM
27,M28によって構成されるカレントミラー回路を
介して入出力される。
【0075】サンプルモードにおいてクロックCKによ
りスイッチSW21,SW22がオンになると、トラン
ジスタM21,M22がダイオード接続され、入出力端
子IN/OUTからの差動入力電流と、上記差動成分お
よび同相成分の電流の和が等しくなるようにフィードバ
ックがかかり、トランジスタM21,M22のゲート電
位が変化する。ホールドモードにおいてスイッチSW2
1,SW22がオフになると、トランジスタM21,M
22のゲート容量にその電位が保存される。これによ
り、サンプル時の差動入力電流に等しい差動出力電流が
入出力端子IN/OUTから出力され、電流がホールド
される。
【0076】図25に示す差動電流サンプルホールド回
路は、図24におけるトランジスタM21,M22と、
トランジスタM27,M28にそれぞれカスコードトラ
ンジスタM31,M32とM33,M34を付加した例
である。カスコードトランジスタM31,M32のゲー
トには基準電圧Vref1が印加され、カスコードトランジ
スタM33,M34のゲートには基準電圧Vref2が印加
されている。これによりホールド時の出力インピーダン
スが大きくなり、入出力端子IN/OUTの電圧による
出力電流の変動誤差を低減することができる。
【0077】図26に示す差動電流サンプルホールド回
路は、図25の構成にトランジスタM35,M36を追
加して折り返しカスコード回路とし、第1の差動ペアの
トランジスタM21,M22のドレインを負荷のトラン
ジスタM27,28に接続した例である。図25の場合
に比較して、電源Vddとグランド間に直列接続される
トランジスタの個数が削減され、低電圧動作を実現する
ことが可能となる。
【0078】図27に示す差動電流サンプルホールド回
路は、図26の構成にレギュレーテッドカスコード回路
を用いたものである。すなわち、カスコードトランジス
タM31,M32およびM33,M34には、演算増幅
器OP31,OP32およびOP33,OP34により
フィードバックがかけられている。このフィードバック
により、トランジスタM35,M36およびM27,M
28のドレイン電圧は一定に保たれるため、入出力端子
IN/OUTから見た出力インピーダンスが非常に高く
なる。このため、入出力端子IN/OUTの電圧変化に
よる出力電流の変化が小さく抑えられ、サンプルホール
ド精度、ひいてはA/D変換精度を向上させることが可
能となる。
【0079】(第4の実施形態)次に、第3の実施形態
で説明した電流増幅装置を用いた電流モードパイプライ
ン型A/D変換器の実施形態について説明する。図28
は、この電流モードパイプライン型A/D変換器の概略
構成図であり、電流源260から入力される入力電流I
inをパイプライン接続した複数のビットセル(単位A/
D変換器)250−1,250−2,…,250−nに
通すことにより、nビットのA/D変換出力を得る構成
となっている。
【0080】図29に、一つのビットセルの構成を示
す。図19と同一部分に同一符号を付して説明すると、
このビットセルは第3の実施形態で説明した差動電流サ
ンプルホールド回路201,202,203、スイッチ
220,221,223,224,225,226,2
27,228、差動電流入力端子251,253および
差動電流出力端子252,254からなる電流増幅装置
に、電流コピー回路230、電流比較回路231、差動
基準電流源232、反転回路233、基準電流源23
4、スイッチ235,236およびディジタルデータ出
力端子256を追加した構成となっている。
【0081】差動入力端子251,253からの差動入
力電流は、電流コピー回路230を介して電流増幅装置
に入力され、第3の実施形態と同様にして2倍に増幅さ
れ、差動電流出力端子252,254より出力される。
また、差動入力電流は電流コピー回路230により電流
比較回路231の入力にコピーされ、この電流比較回路
231で基準電流源232からの差動基準電流と大小比
較される。この電流比較回路231の比較結果であるク
ロックCKref と、これを反転回路233で反転させた
クロックにより、スイッチ235,236がオン・オフ
制御され、電流増幅装置の出力電流と、電流増幅装置の
出力電流より基準電流源224からの基準電流Iref を
減算した電流のいずれかが差動電流出力端子252,2
54から出力される。
【0082】この一連の動作により1ビットのA/D変
換が行われ、電流比較回路231の出力がディジタルデ
ータ出力端子256よりディジタル出力として出力され
ると共に、差動電流出力端子252,254より入力電
流から1ビット量子化出力を差し引いた残差電流が出力
電流として次段のビットセルに出力される。このような
ビットセルを図28に示したようにn段パイプライン接
続することによって、nビットのA/D変換が行われ
る。
【0083】次に、基準電流源の構成法について説明す
る。上述した本発明の電流増幅装置では、基準電流源が
使用されている。この電流増幅装置を含むビットセルを
n段パイプライン接続して電流モードパイプライン型A
/D変換器を実現する場合、それぞれのビットセルでの
基準電流源の電流値を正確に等しくする必要がある。基
準電流は各段のビットセルにおいて入力電流より差し引
かれるため、これに誤差があると誤差分は雑音が混入し
たことと等価になり、変換精度を悪化させるためであ
る。
【0084】図30は、このような課題を解決した基準
電流源の構成法を示す図であり、n段のビットセルに対
応してn個の電流サンプルホールド回路301−1〜3
01−nを配置し、共通の基準電流源303からの基準
電流を切替器304により電流サンプルホールド回路3
01−1〜301−nに順次供給してサンプルホールド
する。すなわち、一つの共通の基準電流を電流サンプル
ホールド回路301−1〜301−nによってコピー
し、そして電流サンプルホールド回路301−1〜30
1−nでホールドされた電流をスイッチ302−1〜3
02−nをそれぞれ介して各段のビットセルの電流増幅
装置に供給する構成とする。このようにすることによ
り、各段のビットセルで用いられる基準電流源の電流値
を正確に等しくすることができる。
【0085】また、電流モードパイプラインA/D変換
器では、後段に移行するに従って入力電流は2倍されて
ゆくため、上述の基準電流への要求精度は後段に移行す
るにつれて1/2ずつ低減されてゆく。従って、後段側
では基準電流源として通常のカレントミラーを用いるこ
とも可能である。
【0086】(第5の実施形態)次に、図31および図
32を用いて本発明を電流モード巡回型A/D変換器に
適用した実施形態を説明する。
【0087】図31(a)において、ビットセル400
は例えば図29に示した構成のビットセルであり、この
ビットセル400の差動電流入力端子251,253に
は入力電流源CSinからの差動入力電流がスイッチ40
1,402を介して入力される。スイッチ401,40
2は、図32に示すクロックCKinが“H”レベルのと
きオンとなる。また、ビットセル400の差動電流入力
端子251,253と差動電流出力端子252,254
との間にスイッチ403,404が挿入されている。ス
イッチ403,404は、図32に示すクロックCK1
が“H”レベルのときオンとなる。
【0088】この電流モード巡回型A/D変換器におい
ては、ビットセル400の基本動作は第4の実施形態で
説明した電流モードパイプライン型A/D変換器のそれ
と同じであるが、ビットセル400の差動電流出力端子
252,254からの差動出力電流が再び同じセル40
0の差動電流入力端子251,253に入力される点が
異なる。すなわち、ビットセル400への入力電流は、
最初のクロック周期においては外部の入力電流源CSin
より入力され、それ以降のクロック周期においてはセル
400自身の出力電流が入力される。1クロック周期で
1ビットの変換が行なわれ、n回のクロック周期でnビ
ットの変換が実現されることになる。
【0089】クロックCKin,CK1は、互いに逆相の
クロックであり、図31(b)に示すような構成で生成
できる。すなわち、基準クロックCKを入力とするN進
カウンタ405のキャリ出力をCKinとし、これを反転
回路406で反転したクロックをCK1とすればよい。
【0090】なお、本実施形態では第1の実施形態で説
明した電流サンプルホールド回路を有する電流増幅装置
によりビットセルを構成したが、第3の実施形態で説明
した差動電流サンプルホールド回路を有する電流増幅装
置によりビットセルを構成して電流モード巡回型A/D
変換器を実現することもできる。
【0091】また、以上の実施形態では、電流比較回路
が1つで単位A/D変換器(ビットセル)が1ビットの
場合について述べてきたが、各ビットセルに電流比較回
路を複数個設けて、ビットセルを複数ビットの単位A/
D変換器として構成することも可能である。その他、本
発明は種々変形して実施することができる。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば入力
電流を第1の電流サンプルホールド手段により所定周期
でサンプルしてホールドした電流と、入力電流を反転さ
せた電流を加算することにより入力電流の2倍の電流を
生成し、この電流を第2および第3の電流サンプルホー
ルド手段により交互にサンプルしてホールドし、かつ交
互に出力することによって電流を2倍に増幅することに
より、トランジスタなどの素子の精度によって電流増幅
率の精度が影響を受けることがなく、また素子精度を高
くする必要がないことから複雑なプロセスやトリミング
が不要で、低価格であり、しかも回路をサンプリングレ
ートの2倍の速度で動作させる必要がないために、高速
化しても回路の過渡応答による精度の劣化がなく、消費
電力の低減も可能な電流増幅装置を提供することができ
る。
【0093】また、この電流増幅装置を差動構成とする
ことにより、他のディジタル系からのノイズの影響を受
けにくくすると同時に、特別にコモンモード成分をキャ
ンセルする回路を設けることなく、電流増幅装置内部の
処理の段階でコモンモード成分をキャンセルでき、コモ
ンモード成分の電流が増幅されてしまうことによる出力
電流の飽和や、コモンモード成分を差動電流の同相と逆
相について不均等に補正した場合にその不均等分が差動
出力電流に差動電流として現れることによる誤差の発生
といった問題を解決することができる。
【0094】さらに、本発明によれば上記の電流増幅装
置を用いて高精度の電流モードA/D変換器、さらには
電流モードのパイプライン型A/D変換器や、電流モー
ド巡回型A/D変換器を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電流モードパイプライン型A/D変換器
の構成を示すブロック図
【図2】従来の電流モードパイプライン型A/D変換器
を構成するビットセルの構成を示す回路図
【図3】第1の実施形態に係る電流増幅装置の構成を示
すブロック図
【図4】第1の実施形態の動作を説明するための図
【図5】第1の実施形態の動作を説明するための図
【図6】第1の実施形態の動作を説明するための図
【図7】第1の実施形態の動作を説明するための図
【図8】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図9】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図10】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図11】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図12】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図13】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図14】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図15】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図16】電流サンプルホールド回路の構成例を示す図
【図17】本発明の第2の実施形態に係る電流モードパ
イプライン型A/D変換器の構成を示すブロック図
【図18】第2の実施形態におけるビットセルの構成を
示す回路図
【図19】本発明の第3の実施形態に係る電流増幅装置
の構成を示すブロック図
【図20】第3の実施形態の動作を説明するための図
【図21】第3の実施形態の動作を説明するための図
【図22】第3の実施形態の動作を説明するための図
【図23】第3の実施形態の動作を説明するための図
【図24】差動電流サンプルホールド回路の構成を示す
【図25】差動電流サンプルホールド回路の構成を示す
【図26】差動電流サンプルホールド回路の構成を示す
【図27】差動電流サンプルホールド回路の構成を示す
【図28】本発明の第4の実施形態に係る電流モードパ
イプライン型A/D変換器の構成を示すブロック図
【図29】第4の実施形態におけるビットセルの構成を
示す回路図
【図30】基準電流源の構成例を示す図
【図31】本発明の第5の実施形態に係る電流モード巡
回型A/D変換器の構成を示すブロック図
【図32】第5の実施形態の動作を説明するためのタイ
ミング図
【符号の説明】
101…第1の電流サンプルホールド回路 102…第2の電流サンプルホールド回路 103…第3の電流サンプルホールド回路 110…電流反転回路 120〜129…スイッチ 130…電流コピー回路 131…電流比較回路 132,133…基準電流源 150…ビットセル 151…電流入力端子 152…電流出力端子 160…入力電流源 201…第1の差動電流サンプルホールド回路 202…第2の差動電流サンプルホールド回路 203…第3の差動電流サンプルホールド回路 251,253…差動電流入力端子 252,254…差動電流出力端子 260…入力電流源 220〜228,234,235…スイッチ 230…電流コピー回路 231…電流比較回路 232…反転回路 233…基準電流源 301…電流サンプルホールド回路 302…スイッチ 303…電流源 304…切替器 400…ビットセル 401〜404…スイッチ 405…N進カウンタ 406…反転回路

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力電流を所定周期でサンプルしてホール
    ドする第1の電流サンプルホールド手段と、 前記入力電流を反転する電流反転手段と、 前記電流反転手段からの出力電流と前記第1の電流サン
    プルホールド手段からの出力電流を加算する第1および
    第2の電流加算手段と、前記第1の電流加算手段からの出力電流をサンプルして
    ホールドする第2の電流サンプルホールド手段と、 前記第2の電流加算手段からの出力電流をサンプルして
    ホールドする第3の電流サンプルホールド手段と、 前記第2および第3の電流サンプルホールド手段により
    前記第1および第2の電流加算手段からの出力電流を交
    互にサンプルしてホールドした電流を交互に出力電流と
    して出力する手段とを備えたことを特徴とする電流増幅
    装置。
  2. 【請求項2】差動入力電流を所定周期でサンプルしてホ
    ールドする第1の電流サンプルホールド手段と、 前記差動入力電流と前記第1の電流サンプルホールド手
    段からの差動出力電流を加算する第1および第2の電流
    加算手段と、前記第1の電流加算手段からの差動出力電流をサンプル
    してホールドする第2の電流サンプルホールド手段と、 前記第2の電流加算手段からの差動出力電流をサンプル
    してホールドする第3の電流サンプルホールド手段と、 前記第2および第3の電流サンプルホールド手段により
    前記第1および第2の電流加算手段からの差動出力電流
    を交互にサンプルしてホールドした差動電流を交互に差
    動出力電流として出力する手段とを備えたことを特徴と
    する電流増幅装置。
  3. 【請求項3】前記電流加算手段は、前記第1の電流サン
    プルホールド手段からの差動出力電流の正相電流と前記
    差動入力電流の相電流、該差動出力電流の逆相電流と
    該差動入力電流の正相電流をそれぞれ接続して結線によ
    り加算することを特徴とする請求項2記載の電流増幅装
    置。
  4. 【請求項4】前記第2および第3の電流サンプルホール
    ド手段の出力端子を出力期間以外の期間中所定の定電位
    点に接続する手段を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電流増幅装置。
  5. 【請求項5】入力電流を所定周期でサンプルしてホール
    ドする第1の電流サンプルホールド手段と、 前記入力電流を反転する電流反転手段と、 前記電流反転手段からの出力電流と前記第1の電流サン
    プルホールド手段からの出力電流を加算する第1および
    第2の電流加算手段と、前記第1の電流加算手段からの出力電流をサンプルして
    ホールドする第2の電流サンプルホールド手段と、 前記第2の電流加算手段からの出力電流をサンプルして
    ホールドする第3の電流サンプルホールド手段と、 前記第2および第3の電流サンプルホールド手段により
    前記第1および第2の電流加算手段からの出力電流を交
    互にサンプルしてホールドした電流を交互に出力電流と
    して出力する手段と、 前記入力電流と基準電流とを大小比較してディジタルデ
    ータを出力する電流比較手段と、 前記電流比較手段の比較結果に応じて前記出力電流およ
    び該出力電流と基準電流との差電流を選択的に出力する
    手段とを備えたことを特徴とするアナログ−ディジタル
    変換器。
  6. 【請求項6】差動入力電流を所定周期でサンプルしてホ
    ールドする第1の電流サンプルホールド手段と、 前記第1の電流サンプルホールド手段からの出力電流と
    前記差動入力電流を加算する第1および第2の電流加算
    手段と、前記第1の電流加算手段からの差動出力電流をサンプル
    してホールドする第2の電流サンプルホールド手段と、 前記第2の電流加算手段からの差動出力電流をサンプル
    してホールドする第3の電流サンプルホールド手段と、 前記第2および第3の電流サンプルホールド手段により
    前記第1および第2の電流加算手段からの差動出力電流
    を交互にサンプルしてホールドした差動電流を交互に差
    動出力電流として出力する手段と、 前記差動入力電流と基準電流とを大小比較してディジタ
    ルデータを出力する電流比較手段と、 前記電流比較手段の比較結果に応じて前記差動出力電流
    および該差動出力電流と基準電流との差電流を選択的に
    出力する手段とを備えたことを特徴とするアナログ−デ
    ィジタル変換器。
  7. 【請求項7】請求項5または6に記載のアナログ−ディ
    ジタル変換器を単位アナログ−ディジタル変換器として
    複数個パイプライン接続してなる電流モードパイプライ
    ン型アナログ−ディジタル変換器。
  8. 【請求項8】請求項5または6に記載のアナログ−ディ
    ジタル変換器の出力端子を入力端子に結合してなる電流
    モード巡回型アナログ−ディジタル変換器。
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