JP3441169B2 - 同期型信号検出装置 - Google Patents

同期型信号検出装置

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JP3441169B2 JP15490394A JP15490394A JP3441169B2 JP 3441169 B2 JP3441169 B2 JP 3441169B2 JP 15490394 A JP15490394 A JP 15490394A JP 15490394 A JP15490394 A JP 15490394A JP 3441169 B2 JP3441169 B2 JP 3441169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定信号の所定周波
数の成分を同期して検出する同期型信号検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に雑音の強度は周波数帯域の大きさ
に依存する。従って、雑音の影響を低減するには測定し
たい周波数の極めて近傍だけを選択する安定なバンドパ
スフィルタをいかにして実現するかということであり、
その方法の優れたものとしてロックインアンプが知られ
ている。
【0003】図17は、典型的な従来のロックインアン
プの構成図である。図示のように、この装置は、被測定
光をアバランシホトダイオードから成る光検出器910
で受光して電気信号に変換し、この電気信号を増幅器9
20で増幅する。発振器930から出力され、位相調節
回路940によって位相が調整された測定周波数の信号
と増幅器の出力信号とは、位相検波回路950に入力
し、位相検波された後ローパスフィルタ960を介して
測定周波数近傍の周波数領域に応じた信号を抽出して出
力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の同期型信号検出
装置は、上記のように構成されるので、外乱光の強度が
高い場合、増幅器および位相検波回路の飽和による非直
線性のため測定精度が悪化するという問題点があった。
【0005】また、従来の装置では、光検出器から出力
される電気信号の強度が微弱な場合、高速な受光素子
(例えば、アバランシホトダイオードは約10GHz程
度の応答速度を有する)から出力される高速な電気信号
を電気的な増幅器によって増幅した後に様々な処理を施
す必要があるが、現状の電気的な増幅器には動作速度
(約1GHz程度)の限界が有り、更に現状の位相検波
回路の帯域は高々100kHz程度なので、高速な光現
象を測定できないという問題点があった。この問題点の
解決のため、増幅器の前段にヘテロダイン法などによる
周波数変換手段を付加することが考えられるが、装置構
成が複雑となり、また高価なものとなってしまう。
【0006】また、位相検波回路のオフセットやドリフ
トが測定誤差となるため、このオフセットやドリフトを
低減するため、部品の選択や微妙な調整が必須となると
いう問題点があった。また、一般に増幅器の入力インピ
ーダンスは高いので、受光器から増幅器までの配線に雑
音が混入しやすく、測定のS/Nを劣化させるという問
題点があった。更に、位相検波装置は回路構成が複雑で
あり、構成部品点数も多いので小型化が困難であるとい
う問題点があった。
【0007】本発明は、上記の状況を鑑みてなされたも
のであり、高速な現象を精度良く測定できるとともに小
型化が可能な同期型信号検出装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の同期型信号検出
装置は、被測定信号の周波数成分を測定する同期型信号
検出装置であって、(a)所定周波数を有する電気信号
を入力し、外部からの指示に従って出力信号の位相を変
化させる位相調整部と、(b)位相調整部から出力され
た電気信号を入力し、第1の電圧信号を低出力インピー
ダンス状態で出力する電圧印加部と、(c)電圧印加部
が出力する電圧信号を入力する電圧印加端子を有すると
ともに、被測定信号を受信する導電型検出器と、(d)
導電型検出器を介して流れる電流信号を電圧信号に変換
するとともに、略直流成分を抽出して、第2の電圧信号
として出力する電流電圧変換部と、を備え、位相調整部
による出力信号の位相の変化に対する第2の電圧信号の
電圧値の変化に基づいて、被測定信号に含まれる所定周
波数の成分の強度を検出することを特徴とする。
【0009】ここで、導電型検出器の動作バイアス電圧
を調整するバイアス調整手段を更に備えて構成すること
が可能である。
【0010】また、所定周波数と略同一の周波数成分を
選択して前記電圧印加部へ向けて出力する周波数選択器
を更に備えて構成することも可能である。
【0011】また、位相調整部に調整値を通知するとと
もに、電流電圧変換部から出力された第2の電圧信号を
入力し、前記被測定信号の位相および強度を求めるデー
タ処理部を更に備えて構成することも可能である。
【0012】また、電流電圧変換部から出力された第2
の電圧信号を入力し、前記導電型検出器の応答特性に伴
う電流電圧変換部の出力電圧信号の入力光強度に対する
非直線性を補正する非直線補正手段を更に備えて構成す
ることも可能である。
【0013】上記の同期型信号検出装置では、導電型検
出器は、照射信号強度が一定、印加電圧値を独立変数と
した場合、印加電圧値が0Vを含む所定の定義域におい
て、導電型検出器を流れる電流量が印加電圧の略奇関数
であるとともに、印加電圧が一定、照射信号強度値を独
立変数とした場合、照射信号強度が所定の定義域におい
て、前記導電型検出器を流れる電流量が照射信号強度の
略線形関数であり、導電型検出器に印加される電圧信号
は、周期的であり、時間平均値が略0であり、且つ、振
幅が0となる隣り合う時刻の中点の時刻を原点として、
振幅が時間の略偶関数である、ことが好適である。こう
した導電型検出器には、金属−半導体−金属(MSM)
フォトディテクタであることが実用的である。また、受
光物質がGaAs、InP、GaP、InGaAs、H
gCdTe、CdS、CdSeあるいはPbSであるフ
ォトディテクタを好適に使用できる。
【0014】
【作用】本発明の同期型信号検出装置では、所定の周波
数を有する変調信号が位相調整部で位相が調整された
後、電圧印加部を介して導電型検出器の電圧印加端子に
変調電圧信号として印加される。この状態で、導電型検
出器、被測定信号を受信する。一方、導電型検出器は上
記のように変調電圧信号が印加されているので、被測定
信号は変調電圧信号で同期検波される。この結果、導電
型検出器を流れる変調電流信号は、被測定信号の変調周
波数成分と変調電圧信号の変調周波数成分との積値に応
じた値の直流成分を含む。変調電流信号は電流電圧変換
部に入力し、電圧信号に変換されるとともに、略直流成
分のみが選択され、同期型信号検出装置の出力信号とし
て出力される。すなわち、本発明の同期型信号検出装置
では、周波数の高い信号の処理は全て導電型検出器で行
い、電気的に取扱い易い周波数領域の信号に変換後、電
気的な増幅などを施して測定を実施する。
【0015】また、導電型検出器の印加電圧信号とし
て、周期的であり、時間平均値が略0であり、且つ、振
幅が0となる隣り合う時刻の中点の時刻を原点として、
振幅が時間の略偶関数である電圧信号を選択すれば、背
景光の直流成分の除去がされるとともに、変調電圧信号
の周波数以外の交流的な背景光に対してもこれを低減し
て測定が実施される。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同
一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】図1は、本発明の同期型信号検出器の要部
の基本構成図である。図1に示すように、この装置の要
部は、(a)外部から所定の周波数を有する電気信号を
入力し、入力から出力までの時間を変化させることによ
り位相を調整する位相調整部100と、(b)位相調整
部100から出力された電気信号を入力し、電圧信号
(VI )を低出力インピーダンス状態で出力する電圧印
加部200と、(c)電圧印加部200が出力する電圧
信号(VI )を入力するとともに、被測定光を受光し、
被測定光の所定周波数の成分の強度および被測定光の所
定周波数成分と電圧信号(VI )との位相差に応じた出
力電圧信号(VO )を出力する受光部300と、を備え
る。
【0018】ここで、受光部300は、電圧印加部2
00が出力する電圧信号(VI )を入力する電圧印加端
子を有するともに、被測定光を受光する光導電型受光器
310と、光導電型受光器310を介して流れる電流
信号を電圧信号に変換するとともに、略直流成分を抽出
して、電圧信号(VO )として出力する電流電圧変換部
320と、を備える。以上のおよびが、本発明の同
期型信号検出装置の受光部の必須要素であるが、図1に
示すように、更に背景光などの直流光入射に対して出
力電流値がゼロとなるように光導電型受光器310の動
作を設定するバイアス調整部330を備えることが好適
である。
【0019】ここで、光導電型受光器310は、GaA
sを材料として用いた金属−半導体−金属(MSM)受
光器などで構成される。この光導電型受光器310は、
照射光量が一定、印加電圧値を独立変数とした場合、印
加電圧値が0Vを含む所定の定義域において、光導電型
受光器を流れる電流量が印加電圧の奇関数である、とい
う特性を有している。図2(a)〜(c)は、本発明の
同期型信号検出器において採用可能な光導電型受光器3
10の特性を例示した図である。
【0020】図3は、光導電型受光器310、電流電圧
変換部320、およびバイアス調整部330の相互接続
および電圧印加部に関する詳細回路の一例を示す回路図
である。図3の例では、電圧印加部210をコンデンサ
C1およびC2で構成した。図3に示すように、電流電
圧変換部320は、演算増幅器A1、抵抗R1、および
コンデンサC4から構成される。入力した交流電流信号
が抵抗R1によって電圧に変換されるとともに、コンデ
ンサC4の容量値と抵抗R1の抵抗値との積で決まる時
定数に応じて積分が実行され、時間平均値の演算が実行
されて略直流電圧が出力される。
【0021】バイアス調整部330は、バイアス電圧値
を調整する可変抵抗VR1と、可変抵抗VR1の端子と
接続される、直列接続された直流電源E1,E2と、か
らなり、直流電源E1と直流電源E2との接続点は接地
電位に設定される。
【0022】また、電圧印加部210から出力された電
圧信号は、コンデンサC1,C2を介して光導電型受光
器310の電圧印加端子に印加される。また、光導電型
受光器310に生じた電流は、チョークコイルL1,L
2を介して流れる。
【0023】なお、図3の回路構成から電圧信号の印加
方法を変更して、図4に示す回路構成例(すなわち、電
圧印加部220を採用)あるいは図5に示す回路構成例
(すなわち、電圧印加部230を採用)のように構成と
しても同様に位相差に応じた直流電圧出力を得ることが
できる。
【0024】上記の回路構成は、光導電型受光器310
がGaAsを用いたMSMのような過渡応答が良好な場
合に好適なものであるが、CdSやPbSなどを受光物
質とした過渡応答が良好とは言えない光導電型受光器3
15を使用する場合には、図6に示すような回路構成と
するのが好適である。この場合、電圧印加部は無くとも
構成可能である。
【0025】以下、上記の本発明の要部の動作を、光導
電型受光器310に入力する電圧印加部200の出力電
圧(VI )および被測定光(II )のいくつかの例につ
いて説明する。
【0026】(双方が同一周期の矩形波信号の例)図7
は、本例の説明図である。図7(a)は本例における光
導電型受光器310への入力信号である、電圧信号(V
I )と光信号(II )とを示す。図示のように、VI
よびII は周期的であり、1周期(0<ωt<2π)内
は位相差φ≦πのとき、
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】ここで、A:電圧信号の振幅 B:入射光強度1 C:入射光強度2 と表される。
【0030】光導電型受光器110は、各時刻における
I とII との積の値に応じた電流を発生するので、1
周期を図7のように〜のように区間分割して考える
と、各区間の電流−電圧変換部120の出力電圧値W1
〜W4は、 W1=K1・K2・K3・A・B …(3) W2=K1・K2・K3・A・C …(4) W3=−K1・K2・K3・A・C …(5) W4=−K1・K2・K3・A・B …(6) ここで、K1:光導電型受光器の印加電圧に対する出力
電流の比例定数 K2:光導電型受光器の入力光強度に対する出力電流の
比例定数 K3:電流−電圧変換部の変換定数 となる。
【0031】したがって、電流電圧変換部330の出力
電圧値VO は、 VO =(W1・φ+W2・(π−φ) +W3・φ+W4・(π−φ))/2π =K1・K2・K3・A(B−C)(1/2−φ/π) …(7) となる。同様に、位相差π<φ<2πのときには、 VO =K1・K2・K3・A(B−C)(φ/π−3/2) …(8) となる。すなわち、電圧値VO は、位相差φに対して折
れ線状に変化するとともに、φ=0で最大値、φ=π/
2あるいはφ=3π/2でゼロ、φ=πで最小値となる
(図7(b)参照)。したがって、位相調整部100を
操作してφを変化させ、電圧値VO の最大値を測定する
ことにより、被測定光の振幅(B−C)を求めることが
できる。
【0032】(双方が同一周期の正弦波信号の例)図8
は、本例の説明図である。図8(a)は本例における光
導電型受光器110への入力信号である、電圧信号(V
I )と光信号(II )とを示す。図示のように、VI
よびII は周期的であり、1周期(0<ωt<2π)内
は位相差φ≦πのとき、 VI =A・sinωt …(9) II =B・sin(ωt−φ)+I0 …(10) ここで、ω:角周波数 と表される。
【0033】上記の例と同様に、光導電型受光器310
は、各時刻におけるVI とII との積の値に応じた電流
を発生するので、各時刻における電流値iは、 i=K1・K2・VI ・II =K1・K2・A(Bsinωt・sin(ωt−φ) +I0 sinωt) …(11) となる。
【0034】したがって、電流電圧変換部330の出力
電圧値VO は、
【0035】
【数3】
【0036】となる。すなわち、電圧値VO は、上記の
例と同様に、位相差φに対して余弦状に変化するととも
に、φ=0で最大値、φ=π/2あるいはφ=3π/2
でゼロ、φ=πで最小値となる(図8(b)参照)。し
たがって、位相調整部100を操作してφを変化させ、
電圧値VO の最大値を測定することにより、被測定光の
振幅I0 を求めることができる。
【0037】以上、代表的な2例について説明したが、
電圧信号および光信号の波形は、上記の矩形波あるいは
正弦波に限定されるものではなく、周期的であり、時間
平均値が略0であり、且つ、振幅が0となる隣り合う時
刻の中点の時刻を原点として振幅が時間の偶関数であれ
ば、上記の例とほぼ同様の測定を実施できる。例えば、
図9(a)に示す三角波、あるいは図9(b)に示す台
形波を使用することができる。また、電圧信号と光信号
とが同一の型の波形を有する必要はなく、夫々が同一の
周期を有し、時間平均値が略0であり、且つ、振幅が0
となる隣り合う時刻の中点の時刻を原点として振幅が時
間の偶関数であればよい。
【0038】以下、上記の要部を備えた、本発明の同期
型信号検出装置の実施例について説明する。
【0039】(第1実施例)図10は、本発明の同期型
信号検出装置の第1実施例の構成図である。本実施例の
装置は、レーザ光のノイズスペクトラムの測定など、被
測定光の強度の周波数分布が未知である場合に好適な装
置である。図10に示すように、本実施例の装置は、
(a)外部からの指示に応じて発生する同期信号である
正弦波信号の周波数が変化する信号発生器500と、
(b)信号発生器500から出力された同期信号を入力
し、外部からの指示に応じて入力から出力までの時間を
変化させることにより出力信号の位相を調整する位相調
整器110と、(c)位相調整器110から出力された
電気信号を入力し、電圧信号(VI )を低出力インピー
ダンス状態で出力する電圧印加部200と、(d)電圧
印加部200が出力する電圧信号(VI )を入力すると
ともに、被測定光を受光し、被測定光の所定周波数の成
分の強度および被測定光の所定周波数成分と電圧信号
(VI )との位相差に応じた出力電圧信号(VO )を出
力する受光部300と、(d)受光部300から出力さ
れた出力電圧信号(VO )の非直線性を補正する非直線
補正部600と、(e)信号発生器500に発生信号の
周波数を指示し、位相調整器110に位相調整量を指示
するとともに、非直線補正部600から出力された信号
を収集して処理する処理装置710と、を備える。
【0040】ここで、非直線補正部600は、予め計測
された受光部300の一定電圧印加時の受光量に対する
電圧出力(VO )の非直線性が補正されるように回路定
数などが調整される。
【0041】また、処理部710は、測定条件指示を
マニュアル入力する入力操作部713と、入力操作部
713から入力された測定条件に基づいて、信号発生器
500に発生信号の周波数を指示し、位相調整器110
に位相調整量を指示するとともに、非直線補正部600
から出力された信号を収集して演算する演算処理部71
1と、演算処理部711の演算結果を表示する表示部
712とを備える。
【0042】本実施例の装置では、以下のようにして被
測定光に含まれる各周波数成分の強度を同期測定する。
以後の説明においては簡単のため、非直線補正部600
における増倍率は「1」と仮定する。
【0043】まず、測定者は、入力操作部713から測
定周波数範囲、測定周波数のステップ値、および位相調
整量のステップ値などを入力する。こうした測定条件情
報を入力した演算処理部711は、信号発生器500に
発生信号の初期周波数を通知し、位相調整器110に初
期位相調整量を指示する。この状態で、被測定光を光導
電型受光器310で受光すると、受光部300から非直
線補正部600を介して、略直流の電圧信号を出力す
る。演算処理部711は、この電圧信号の電圧値を収集
して格納する。
【0044】次に、演算処理部711は、信号発生器5
00へ通知した発生周波数に応じて位相調整量のステッ
プ値を演算し、このステップ値の出力信号の位相変化を
位相調整器110に指示する。この状態で、被測定光を
光導電型受光器310で受光し、非直線補正部600か
ら出力された信号の電圧値を、演算処理部711が収集
して格納する。引き続き、位相調整量のステップ値ずつ
位相調整器110の出力信号の位相を変化させ、都度、
非直線補正部600から出力された信号の電圧値を、演
算処理部711が収集して格納する。
【0045】位相調整器110の出力信号の位相変化の
累積が2πとなったところで、演算処理部711は格納
した電圧値データを処理し、最大電圧値を求める。演算
処理部711は、この最大電圧値を、被測定光の信号発
生器500へ通知した発生周波数における周波数成分強
度に応じた量と認識して格納する。
【0046】次いで、演算処理部711は、測定周波数
のステップ値の発生周波数変化を信号発生器500に指
示するともに、位相調整器110に初期位相調整量を指
示する。以後、上記と同様にして測定を実施し、演算処
理部711は、被測定光の信号発生器510へ通知した
発生周波数における周波数成分強度を格納する。引き続
き、発生周波数のステップ値ずつ信号発生器500の発
生周波数を変化させ、都度、演算処理部711は、被測
定光の信号発生器500へ通知した発生周波数における
周波数成分強度に応じた量を格納する。
【0047】指定された測定周波数範囲の全範囲につい
て、周波数成分強度に応じた量の測定が終了すると、演
算処理部711は周波数成分強度を算出後、測定結果を
表示部712に表示して測定者に報告する。なお、表示
部712への表示は、各周波数成分強度の測定が終了し
た段階で都度行ってもよい。
【0048】本実施例では、被測定光の強度の周波数分
布が全く未知であることを想定し、連続的に同期周波数
を変化させたが、被測定光の有する周波数が既知であれ
ば、それらの周波数のみについて、信号発生器500か
ら同期信号を発生すればよい。更に、固定した周波数に
関して同期測定を行うのであれば、信号発生器500の
発生周波数は可変である必要が無く、したがって演算処
理部711による周波数制御も不要となる。
【0049】(第2実施例)図11は、本発明の同期型
信号検出装置の第2実施例の構成図である。本実施例の
装置は、第1実施例と同様にレーザ光のノイズスペクト
ラムの測定など、被測定光の強度の周波数分布が未知で
ある場合に好適な装置である。図11に示すように、本
実施例の装置の構成は、第1実施例の装置の構成と比較
して、位相調整部として、位相調整器110に加えて、
外部から0゜/90゜位相の変化を切換可能な90゜移
相器120を位相調整器110と電圧印加部200との
間に備える点と、演算処理部721が演算処理部711
の機能に加えて90゜移相器120の切換制御機能を有
する点とで異なる。
【0050】本実施例の装置では、以下のようにして被
測定光に含まれる各周波数成分の強度を同期測定する。
以後の説明においては簡単のため、第1実施例と同様
に、非直線補正部600における増倍率は「1」と仮定
する。
【0051】まず、測定者は、入力操作部713から測
定周波数範囲、測定周波数のステップ値、および位相調
整量のステップ値などを入力する。こうした測定条件情
報を入力した演算処理部721は、信号発生器500に
発生信号の初期周波数を指示し、位相調整器110に位
相調整量を指示するとともに、90゜移相器120に0
゜の位相変化を指示する。この時、位相調整器110の
位相調整量は、90゜移相器120における位相切換え
に拘らず、電流電圧変換部320の出力が通常はノイズ
レベルよりも有意に大きくなるように設定する。この状
態で、被測定光を光導電型受光器310で受光すると、
受光部300から非直線補正部600を介して、略直流
の電圧信号を出力する。演算処理部721は、この電圧
信号の電圧値(VOC)を収集して格納する。この電圧値
(VOC)は、(12)式より、 VOC=VM ・cosφ …(13) である。次いで、演算処理部721は、90゜移相器1
20に90゜の位相変化を指示し、その状態で非直線補
正部600が出力する電圧信号の電圧値(VOS)を収集
して格納する。この電圧値(VOS)は、やはり(12)
式より、 VOS=VM ・cos(φ+90゜)=−VM ・sinφ …(14) である。
【0052】演算処理部721は、VOC値およびVOS
から、 VM =(VOC 2 +VOS 2 1/2 …(15) より、被測定光の該当周波数成分の強度を反映した値を
備えるVM を演算して得る。そして、このVM 値を、被
測定光の該当周波数成分の強度に応じた量として格納す
る。
【0053】また、同時に、演算処理部721は、VOC
値およびVOS値から、 φ=−tan-1(VOS/VOC) …(16) より、被測定光の該当周波数成分の位相を反映した値を
備える位相差φを演算して得る。そして、このφ値と位
相調整器110に指示した位相調整量との差を、被測定
光の該当周波数成分の位相値として格納する。
【0054】次に、演算処理部721は、測定周波数の
ステップ値の発生周波数変化を信号発生器500に指示
する。以後、上記と同様にして測定を実施し、演算処理
部721は、被測定光の信号発生器500へ通知した発
生周波数における周波数成分強度に応じた量を格納す
る。引き続き、発生周波数のステップ値ずつ信号発生器
500の発生周波数を変化させ、都度、演算処理部72
1は、被測定光の信号発生器500へ通知した発生周波
数における周波数成分強度に応じた量および位相値を格
納する。
【0055】指定された測定周波数範囲の全範囲につい
て、周波数成分強度の測定が終了すると、演算処理部7
21は、周波数成分強度を算出後、測定結果を表示部7
12に表示して測定者に報告する。なお、表示部712
への表示は、各周波数成分強度および位相値の測定が終
了した段階で都度行ってもよい。
【0056】本実施例においても第1実施例と同様に、
被測定光の強度の周波数分布が全く未知であることを想
定し、連続的に同期周波数を変化させたが、被測定光の
有する周波数が既知であれば、それらの周波数のみにつ
いて、信号発生器500から同期信号を発生すればよ
い。更に、固定した周波数に関して同期測定を行うので
あれば、信号発生器500の発生周波数は可変である必
要が無く、したがって演算処理部721による周波数制
御も不要となる。
【0057】なお、本実施例では位相調整部100を位
相調整器110と90゜移相器120とで構成したが、
位相調整部100を90゜移相器120のみで構成する
ことも可能である。但し、たまたまVOC値あるいはVOS
値が略「0[V]」の場合にはφ値の測定精度が低下す
る。
【0058】(第3実施例)図12は、本発明の同期型
信号検出装置の第3実施例の構成図である。本実施例の
装置は、測定したい光(以後、測定対象光と呼ぶ)が略
直流光であり、その強度が未知である場合に好適な装置
である。図12に示すように、本実施例の装置は、
(a)同期信号を発生する信号発生器520と、(b)
信号発生器520から出力された同期信号を入力し、外
部からの指示に応じて入力から出力までの時間を変化さ
せることにより出力信号の位相を調整する位相調整器1
10と、(c)位相調整器110から出力された電気信
号を入力し、電圧信号(VI )を低出力インピーダンス
状態で出力する電圧印加部200と、(d)電圧印加部
200が出力する電圧信号(VI )を入力するととも
に、被測定光を受光し、被測定光の所定周波数の成分の
強度および被測定光の所定周波数成分と電圧信号
(VI )との位相差に応じた出力電圧信号(VO )を出
力する受光部300と、(d)受光部300から出力さ
れた出力電圧信号(VO )の非直線性を補正する非直線
補正部600と、(e)位相調整器110に位相調整量
を指示するとともに、非直線補正部600から出力され
た信号を収集して処理する処理装置730と、(f)信
号発生器520から出力された同期信号に同期して測定
対象光を0〜100%の変調度で変調し、被測定光とす
る変調器830と、を備える。
【0059】ここで、信号発生器520としては、
(1)式で示す周期信号を同期信号として発生しする。
また、変調器830は、π/ω[sec]ごとに「測定
対象光を受光部300へ向けて全く通過させない」と
「測定対象光を受光部300へ向けて100%通過させ
る」とを切り換える。また、処理装置730は、第1実
施例の処理装置710と比較して、演算処理部731が
同期信号の周波数制御機能を有しない点のみが異なる。
【0060】まず、測定者は、入力操作部713から位
相調整量のステップ値などを入力する。こうした測定条
件情報を入力した演算処理部731は、位相調整器11
0に初期位相調整量を指示する。この状態で、被測定光
を光導電型受光器310で受光すると、受光部300か
ら非直線補正部600を介して、略直流の電圧信号を出
力する。演算処理部731は、この電圧信号の電圧値を
収集して格納する。
【0061】次に、演算処理部731は、同期信号の周
波数に応じて位相調整量のステップ値を演算し、このス
テップ値の出力信号の位相変化を位相調整器110に指
示する。同時に変調器830の動作が開始される。この
状態で、被測定光を光導電型受光器310で受光し、非
直線補正部600から出力された信号の電圧値を、演算
処理部731が収集して格納する。引き続き、位相調整
量のステップ値ずつ位相調整器110の出力信号の位相
を変化させ、都度、非直線補正部600から出力された
信号の電圧値を、演算処理部731が収集して格納す
る。
【0062】位相調整器110の出力信号の位相変化の
累積が2πとなったところで、演算処理部731は格納
した電圧値データを処理し、最大電圧値を求める。演算
処理部731は、この最大電圧値を、測定対象光の強度
に応じた量と認識して格納する。こうして、測定対象光
の強度に応じた量の測定が終了すると、演算処理部73
1は、測定対象光の強度を算出後、測定結果を表示部7
12に表示して測定者に報告する。
【0063】本実施例の装置においても、第1実施例に
対する第2実施例への変形と同様な変形が可能である。
こうした場合には、位相調整器110の制御による半連
続的な位相差操作が不要となり、2工程の計測で測定対
象光の強度の測定ができる。
【0064】なお、変調器830の設置位置は、測定対
象光の発生源と受光部300との間であればよく、受光
部300との距離は問わない。但し、受光部300に周
囲光などのノイズ成分がなるべく混入しないで済む位置
を選択する必要がある。
【0065】また、測定対象光が測定対象物への励起光
の照射によって生じ、且つ、測定対象光の強度が励起光
の照射強度に対して略線形である場合には、図13に示
すように、変調器830を励起光光源と測定対象物との
間に設置することも可能である。この場合にも、本実施
例と同様にして測定対象光の強度振幅を測定することが
できる。
【0066】(第4実施例)図14は、本発明の同期型
信号検出装置の第4実施例の構成図である。本実施例の
装置も第3実施例と同様に、測定対象光が略直流光であ
り、その強度が未知である場合に好適な装置である。図
14に示すように、本実施例の装置は、(a)測定対象
光を所定の周波数、0〜100%の変調度で変調して被
測定光するとともに、この所定の周波数の同期信号を出
力する変調器840と、(b)変調器840から出力さ
れた同期信号を入力し、所定の周波数の付近の周波数の
信号を選択して透過するバンドパスフィルタ150と、
(c)バンドパスフィルタ150を通過した同期信号を
増幅する増幅器160と、(d)増幅器160から出力
された信号を入力し、外部からの指示に応じて入力から
出力までの時間を変化させることにより出力信号の位相
を調整する位相調整器110と、(e)位相調整器11
0から出力された電気信号を入力し、電圧信号(VI
を低出力インピーダンス状態で出力する電圧印加部20
0と、(f)電圧印加部200が出力する電圧信号(V
I )を入力するとともに、被測定光を受光し、被測定光
の所定周波数の成分の強度および被測定光の所定周波数
成分と電圧信号(VI )との位相差に応じた出力電圧信
号(VO )を出力する受光部300と、(g)受光部3
00から出力された出力電圧信号(VO )の非直線性を
補正する非直線補正部600と、(h)位相調整器11
0に位相調整量を指示するとともに、非直線補正部60
0から出力された信号を収集して処理する処理装置73
0と、を備える。
【0067】図15は、本実施例で使用可能なバンドパ
スフィルタ150の回路構成例の説明図である。本実施
例では、図15に例示した回路構成例の内、図15
(a)の受動型のバンドパスフィルタを採用した。
【0068】また、変調器840は、π/ω[sec]
ごとに「測定対象光を受光部300へ向けて全く通過さ
せない」と「測定対象光を受光部300へ向けて100
%通過させる」とを切り換える。
【0069】まず、測定者は、入力操作部713から位
相調整量のステップ値などを入力する。こうした測定条
件情報を入力した演算処理部731は、位相調整器11
0に初期位相調整量を指示する。同時に変調器840の
動作が開始され、変調器840から出力された同期信号
は、バンドパスフィルタ150および増幅器160を介
して位相調整器110に入力する。以後、第3実施例と
同様にして、測定対象光の強度が測定される。
【0070】すなわち、この状態で、被測定光を光導電
型受光器310で受光すると、受光部300から非直線
補正部600を介して、略直流の電圧信号を出力する。
演算処理部731は、この電圧信号の電圧値を収集して
格納する。
【0071】次に、演算処理部731は、同期信号の周
波数に応じて位相調整量のステップ値を演算し、このス
テップ値の出力信号の位相変化を位相調整器110に指
示する。この状態で、被測定光を光導電型受光器310
で受光し、非直線補正部600から出力された信号の電
圧値を、演算処理部731が収集して格納する。引き続
き、位相調整量のステップ値ずつ位相調整器110の出
力信号の位相を変化させ、都度、非直線補正部600か
ら出力された信号の電圧値を、演算処理部731が収集
して格納する。
【0072】位相調整器110の出力信号の位相変化の
累積が2πとなったところで、演算処理部731は格納
した電圧値データを処理し、最大電圧値を求める。演算
処理部731は、この最大電圧値を、測定対象光の強度
に応じた量と認識して格納する。こうして、測定対象光
の強度に応じた量の測定が終了すると、演算処理部73
1は、測定対象光の強度を算出後、測定結果を表示部7
12に表示して測定者に報告する。
【0073】本実施例の装置においても、第1実施例に
対する第2実施例への変形と同様な変形が可能である。
こうした場合には、位相調整器110の制御による半連
続的な位相差操作が不要となり、2工程の計測で測定対
象光の強度の測定ができる。
【0074】また、第3実施例と同様に、変調器840
の設置位置は、測定対象光の発生源と受光部300との
間であればよく、受光部300との距離は問わない。但
し、受光部300に周囲光などのノイズ成分がなるべく
混入しないで済む位置を選択する必要がある。更に、第
3実施例における図13の変形と同様の変形が可能であ
る。
【0075】(第5実施例)図16は、本発明の同期型
信号検出装置の第5実施例の構成図である。この装置
は、航空機の姿勢制御などに用いることができる光ファ
イバジャイロである。光ファイバジャイロは、光学系の
回転によって生じるわずかなSagnac効果による位
相差(Δθ)を検出して、その回転速度を測定するもの
である。検出すべき位相差(Δθ)の値は、10-3〜1
-7radと極度に小さい。このため、光学系に混入す
る位相雑音を極めて小さく抑える必要がある。また、光
を受光後の電気回路は、微小な電気信号の変化を忠実に
検出する必要がある。したがって、これらの電気回路
は、高いSN比、大きなダイナミックレンジ、そして低
いドリフト性能が要求され、本発明の同期型信号検出装
置の応用として最適の物の一つである。
【0076】図16に示すように、本実施例の装置は、
第3実施例の装置と被測定光の発生部が異なる。すなわ
ち、本実施例の装置の被測定光の発生部は、光源85
1と、光源851から出力された光の特定に偏光成分
のみを透過する偏光子854と、偏光子854を通過
した光のうち特定の進行方向成分のみを選択する空間フ
ィルタ855と、空間フィルタ855を通過した光を
2分岐する光分岐器853と、光分岐器853によっ
て分岐された一方の光を第1の端子から入力し、同期信
号発生器500から指示された周波数で変調して第2の
端子から出力するとともに、第2の端子から入力した光
を同様に変調して第1の端子から出力する位相変調器8
57と、光分岐器853によって分岐された他方の光
を一方の端面から入力するとともに、位相変調器857
の第2の端子から出力された光を他方の端面から入力す
る光ファイバループ856と、光ファイバループの一
方の端面から入力して他方の端面から出力し、位相変調
器857で変調された光(左回り光)と、光ファイバル
ープの他方の端面から入力して一方の端面から出力する
光(右回り光)とが光分岐器853で合成され、空間フ
ィルタ855および偏光子854を順次通過した合成光
を反射して光導電型受光器310へ導く光分岐器852
と、を備える。なお、光ファイバループの全長は、静止
状態において、左回り光の変調位相と右回り光の変調位
相とがπ/2だけ異なるように調整される。
【0077】まず、測定者は、入力操作部713から位
相調整量のステップ値などを入力する。こうした測定条
件情報を入力した演算処理部731は、位相調整器11
0に初期位相調整量を指示する。同時に変調器857の
動作が開始される。この状態で、光源851から光が出
射される。光源851から出力された光は、光分岐器8
52、偏光子854、および空間フィルタ855を順次
介して、光分岐器に至り2分岐される。2分岐された一
方の光は、第1の端子から変調器857に入力し位相変
調された後、第2の端子から出力して光ファイバループ
856に他方の端面から入力して右回り光となる。2分
岐された他方の光は、一方の端面から光ファイバループ
856に入力し他方の端面から出力した後、第2の端子
から変調器857に入力し位相変調されて第1の端子か
ら出力して左回り光となる。右回り光と左回り光とは光
分岐器853で合波された後、空間フィルタ855およ
び偏光子854を順次介して光分岐器852に至る。光
分岐器852で反射された合成光は、被測定光として受
光部300に入力する。被測定光を光導電型受光器31
0で受光すると、受光部300から非直線補正部600
を介して、略直流の電圧信号を出力する。演算処理部7
31は、この電圧信号の電圧値を収集して格納する。
【0078】次に、演算処理部731は、同期信号の周
波数に応じて位相調整量のステップ値を演算し、このス
テップ値の出力信号の位相変化を位相調整器110に指
示する。この状態で、被測定光を光導電型受光器310
で受光し、非直線補正部600から出力された信号の電
圧値を、演算処理部731が収集して格納する。引き続
き、位相調整量のステップ値ずつ位相調整器110の出
力信号の位相を変化させ、都度、非直線補正部600か
ら出力された信号の電圧値を、演算処理部731が収集
して格納する。
【0079】位相調整器110の出力信号の位相変化の
累積が2πとなったところで、演算処理部731は格納
した電圧値データを処理し、最大電圧値を求める。演算
処理部731は、この最大電圧値を、位相差(Δθ)に
応じた計測量と認識し、この計測量から位相差(Δθ)
を算出する。こうして、位相差(Δθ)の測定が終了す
ると、演算処理部731は、測定結果を表示部720に
表示して測定者に報告する。
【0080】本発明は、上記の実施例に限定されるもの
ではなく変形が可能である。
【0081】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の同
期型信号検出装置によれば、被測定信号の受信部に導電
型検出器を採用し、測定したい周波数成分と同一の周波
数の変調信号を導電型検出器に印加して同期後、直流成
分の計測で被測定信号の周波数成分の強度を測定するの
で、高いSN比、かつ、大きなダイナミックレンジで被
測定信号の強度変化における所定の周波数成分の強度を
測定することができる。
【0082】また、導電型検出器としてMSM受光器な
どの高速応答可能な光導電型受光器を採用すれば、高速
の被測定光の強度変化であっても、高速の信号処理は光
導電型受光器に担わせることにより、後段の電気回路は
低速信号処理を行えばよいので、装置として簡易な構造
で高速変化する被測定信号の所定の周波数成分の強度を
高いSN比、かつ、大きなダイナミックレンジで測定す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同期型信号検出装置の要部の基本構成
図である。
【図2】導電型検出器の特性の説明図である。
【図3】本発明の同期型信号検出装置の要部の回路の第
1構成図である。
【図4】本発明の同期型信号検出装置の要部の回路の第
2構成図である。
【図5】本発明の同期型信号検出装置の要部の回路の第
3構成図である。
【図6】本発明の同期型信号検出装置の要部の回路の第
4構成図である。
【図7】本発明の同期型信号検出装置の要部の動作(矩
形波入力)の説明図である。
【図8】本発明の同期型信号検出装置の要部の動作(正
弦波入力)の説明図である。
【図9】印加電圧信号の説明図である。
【図10】本発明の同期型信号検出装置の第1実施例の
構成図である。
【図11】本発明の同期型信号検出装置の第2実施例の
構成図である。
【図12】本発明の同期型信号検出装置の第3実施例の
構成図である。
【図13】本発明の第3実施例の変形例の構成図であ
る。
【図14】本発明の同期型信号検出装置の第4実施例の
構成図である。
【図15】本発明の第4実施例のバンドパスフィルタの
回路構成図である。
【図16】本発明の同期型信号検出装置の第5実施例の
構成図である。
【図17】従来のロックインアンプの構成図である。
【符号の説明】
100…位相調整部、110…位相調整器、120…9
0゜移相器、150…バンドパスフィルタ、160…増
幅器、200…電圧印加部、300…受光部、310,
315…光導電型受光器、320…電流電圧変換部、3
30…バイアス調節部、500…同期信号発生器、60
0…非直線補正部、710,720,730…処理装
置、711,721,731…演算処理部、712…表
示部、730…入力操作部、830,840…光チョッ
パ変調器、851…光源、852,853…光分岐器、
854…偏光子、855…空間フィルタ、856…光フ
ァイバループ、857…変調器、910…光検出器、9
20…増幅器、930…発振器、940…位相調節回
路、950…位相検波回路、960…ローパスフィル
タ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−43404(JP,A) 特開 平7−120327(JP,A) 特開 平8−21704(JP,A) 特開 平7−261219(JP,A) 特開 昭63−13389(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 23/16 G01J 1/44 G01J 11/00 G01R 23/14 G01R 25/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定信号の周波数成分を測定する同期
    型信号検出装置であって、 所定周波数を有する電気信号を入力し、外部からの指示
    に従って出力信号の位相を変化させる位相調整部と、 前記位相調整部から出力された電気信号を入力し、第1
    の電圧信号を低出力インピーダンス状態で出力する電圧
    印加部と、 前記電圧印加部が出力する電圧信号を入力する電圧印加
    端子を有するとともに、前記被測定信号を受信する導電
    型検出器と、 前記導電型検出器を介して流れる電流信号を電圧信号に
    変換するとともに、略直流成分を抽出して、第2の電圧
    信号として出力する電流電圧変換部と、 を備え、前記位相調整部による前記出力信号の位相の変
    化に対する前記第2の電圧信号の電圧値の変化に基づい
    て、前記被測定信号に含まれる前記所定周波数の成分の
    強度を検出することを特徴とする同期型信号検出装置。
  2. 【請求項2】 前記導電型検出器の動作バイアス電圧を
    調整するバイアス調整手段を更に備える、ことを特徴と
    する請求項1記載の同期型信号検出装置。
  3. 【請求項3】 前記所定周波数と略同一の周波数成分を
    選択して前記電圧印加部へ向けて出力する周波数選択器
    を更に備える、ことを特徴とする請求項1記載の同期型
    信号検出装置。
  4. 【請求項4】 前記位相調整部に調整値を通知するとと
    もに、前記電流電圧変換部から出力された前記第2の電
    圧信号を入力し、前記被測定信号の位相および強度を求
    めるデータ処理部を更に備える、ことを特徴とする請求
    項1記載の同期型信号検出装置。
  5. 【請求項5】 前記電流電圧変換部から出力された前記
    第2の電圧信号を入力し、前記導電型検出器の応答特性
    に伴う電流電圧変換部の出力電圧信号の入力光強度に対
    する非直線性を補正する非直線補正手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の同期型信号検出装置。
  6. 【請求項6】 前記導電型検出器は、 照射信号強度が一定、印加電圧値を独立変数とした場
    合、印加電圧値が0Vを含む所定の定義域において、前
    記導電型検出器を流れる電流量が印加電圧の略奇関数で
    あるとともに、印加電圧が一定、照射信号強度値を独立
    変数とした場合、照射信号強度が所定の定義域におい
    て、前記導電型検出器を流れる電流量が照射信号強度の
    略線形関数であり、 前記導電型検出器に印加される電圧信号は、周期的であ
    り、時間平均値が略0であり、且つ、振幅が0となる隣
    り合う時刻の中点の時刻を原点として、振幅が時間の略
    偶関数である、 ことを特徴とする請求項1記載の同期型信号検出装置。
  7. 【請求項7】 前記導電型検出器は、金属−半導体−金
    属フォトディテクタである、ことを特徴とする請求項6
    記載の同期型信号検出装置。
  8. 【請求項8】 前記導電型検出器は、受光物質がGaA
    s、InP、GaP、InGaAs、HgCdTe、C
    dS、CdSeあるいはPbSであるフォトディテクタ
    である、ことを特徴とする請求項6記載の同期型信号検
    出装置。
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