JP3438692B2 - 回転角検出装置 - Google Patents

回転角検出装置

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JP3438692B2
JP3438692B2 JP2000024724A JP2000024724A JP3438692B2 JP 3438692 B2 JP3438692 B2 JP 3438692B2 JP 2000024724 A JP2000024724 A JP 2000024724A JP 2000024724 A JP2000024724 A JP 2000024724A JP 3438692 B2 JP3438692 B2 JP 3438692B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気検出素子と磁
石を用いて被検出物の回転角を検出する回転角検出装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の電子スロットルシステムでは、
例えば、図8に示すように、金属製(例えばアルミニウ
ム製)のスロットルボディー1に、スロットルバルブ2
の回転軸3を回動自在に支持し、スロットルボディー1
の下側部に組み付けたモータ4によって減速機構5を介
してスロットルバルブ2を回転駆動する。そして、スロ
ットルバルブ2の回転軸3を回転角検出装置6のロータ
コア7に連結して、ロータコア7の内周面に磁石8を固
定している。一方、スロットルボディー1の開口部を覆
う樹脂製のカバー9にモールド成形されたステータコア
10をロータコア7の内周側に同軸状に位置させ、磁石
8の内周面をステータコア10の外周面に対向させると
共に、ステータコア10に直径方向に貫通するように形
成された磁気検出ギャップ部51にホールIC52を固
定している。
【0003】この構成では、磁石8の磁束がステータコ
ア10を通って磁気検出ギャップ部51を通過し、その
磁束密度に応じてホールIC52の出力が変化する。磁
気検出ギャップ部51を通過する磁束密度は、磁石8
(ロータコア7)の回転角に応じて変化するため、ホー
ルIC52の出力信号から磁石8の回転角、ひいてはス
ロットルバルブ2の回転角(スロットル開度)を検出す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の回転角検出
装置では、ホールIC52を固定するステータコア10
をモールド成形した樹脂製のカバー9は、これを取り付
ける金属製のスロットルボディー1に比べて熱膨張率が
大きい。しかも、このカバー9は、スロットルボディー
1の下側部に配置されたモータ4や減速機構5を一括し
て覆うように縦長の形状に形成されているため、その長
手方向の熱変形量が大きくなる。
【0005】ところが、従来構成では、図8(b)に示
すように、ホールIC52の磁気検出方向(磁気検出ギ
ャップ部51と直交する方向)とカバー9の長手方向が
平行になっていたため、カバー9の熱変形によって、磁
気検出ギャップ部51のギャップやステータコア10と
磁石8とのギャップが変化して、磁気検出ギャップ部5
1を通過する磁束密度が変化しやすい構成となってい
る。このため、カバー9の熱変形によってホールIC5
2の出力が変動しやすく、回転角の検出精度が低下する
という欠点があった。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、カバーの熱変形によ
る磁気検出素子の出力変動を小さく抑えることができ、
回転角の検出精度を向上することができる回転角検出装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の回転角検出装置では、樹脂製の
カバー側に磁気検出素子を固定する場合に、該磁気検出
素子をその磁気検出方向とカバーの長手方向が直交する
ように配置したものである。このようにすれば、磁気検
出素子の磁気検出方向がカバーの短尺方向となり、カバ
ーの熱変形による磁気検出方向の寸法変化を小さくする
ことができ、磁気検出方向の磁束密度の変化を小さくす
ることができる。これにより、カバーの熱変形による磁
気検出素子の出力変動を小さく抑えることができ、回転
角の検出精度を向上できる。
【0008】本発明を実施する場合は、被検出物の回転
に応じて回転する円筒状のロータコアに磁石を固定し、
このロータコアの内周側に同軸状に配置するステータコ
アを樹脂製のカバーにモールド成形し、ステータコアに
直径方向に貫通するように形成された磁気検出ギャップ
部に磁気検出素子を固定した構成が考えられる。この場
合は、請求項2のように、磁気検出ギャップ部がカバー
の長手方向に延びるように構成すると良い。この構成で
は、磁気検出素子の磁気検出方向がカバーの長手方向と
直交し、磁気検出方向がカバーの短尺方向となるため、
カバーの熱変形による磁気検出方向の寸法変化を小さく
でき、磁気検出ギャップ部のギャップの変化やステータ
コアと磁石とのギャップの変化を小さくすることができ
て、磁気検出ギャップ部を通過する磁束密度の変化を小
さくすることができる。これにより、カバーの熱変形に
よる磁気検出素子の出力変動を小さく抑えることがで
き、回転角の検出精度を向上することができる。
【0009】ところで、磁気検出素子を用いた回転角検
出装置は、磁気検出素子の出力がゼロとなる付近で検出
精度が最も良くなる。この理由は、磁気検出素子の出力
がゼロとなる位置は、出力の直線領域の中心点であり、
直線性が最も優れ、しかも、磁気検出素子の出力がゼロ
であれば、磁気検出素子の温度特性の影響が最も小さく
なるためである。
【0010】この特性に着目し、請求項3のように、検
出精度が最も要求される回転角又はその付近で磁気検出
素子の出力がゼロとなるように磁石と磁気検出素子を配
置すると良い。このようにすれば、検出精度が最も要求
される回転角領域において、磁気検出素子の温度特性の
影響を最も小さくすることができ、回転角の検出精度を
向上することができる。
【0011】また、請求項4のように、被検出物の基準
回転角又はその付近で磁気検出素子の出力がゼロとなる
ように磁石と磁気検出素子を配置するようにしても良
い。このようにすれば、基準回転角又はその付近で、磁
気検出素子の温度特性の影響を最も小さくすることがで
き、基準回転角を精度良く検出することができるため、
この基準回転角を基準にして磁気検出素子の出力(検出
回転角)を精度良く較正することができ、回転角の検出
精度を向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】[実施形態(1)]以下、本発明
を電子スロットルシステムに適用した実施形態(1)を
図1乃至図6に基づいて説明する。
【0013】まず、図1に基づいて電子スロットルシス
テムの概略構成を説明する。内燃機関の吸入空気量を制
御するスロットルバルブ11(被検出物)が回転軸12
に固定され、この回転軸12が軸受13,14を介して
金属製(例えばアルミニウム製)のスロットルボディー
15(本体ハウジング)に回動自在に支持されている。
スロットルボディー15の下側部には、スロットルバル
ブ11を駆動するモータ16が組み付けられ、このモー
タ16の回転が複数のギア17〜19から構成される減
速機構20で減速されて回転軸12に伝達されること
で、スロットルバルブ11が回転駆動される。
【0014】スロットルバルブ11の回転軸12に固定
されたギア19は、円筒カップ状のロータコア21と磁
石22を樹脂によりモールド成形して形成されている。
これにより、ギア19とロータコア21と磁石22とが
一体化された状態で、回転軸12の先端部にかしめ等で
固定されている。このギア19は、ねじりコイルばね2
3によって所定の回転方向に付勢され、その付勢力によ
ってスロットルバルブ11が後述する全閉位置まで自動
的に復帰するように付勢されている。
【0015】一方、スロットルボディー15の右端開口
部を覆う樹脂製のカバー24は、スロットルボディー1
5の下側部に配置されたモータ16や減速機構20を一
括して覆うように縦長の形状(図2参照)に形成され、
カバー24の上部内側には、ホールIC25が配置され
たステータコア26とスペーサ27がモールド成形され
ている。このカバー24をスロットルボディー15にボ
ルト等で固定することで、ステータコア26、ホールI
C25がカバー24の内側に固定された状態で組み付け
られている。これにより、カバー24の内側の空きスペ
ースに、ロータコア21、磁石22、ステータコア2
6、ホールIC25等からなる回転角検出装置28が収
納されている。尚、カバー24の下部内側には、モータ
端子29と接続するためのコネクタハウジング30が一
体に形成され、このコネクタハウジング30内のコネク
タピン31がモータ端子29に接続されている。
【0016】回転角検出装置28のロータコア21とス
テータコア26は共に鉄等の磁性材料で形成され、図3
に示すように、ロータコア21の内周側にステータコア
26が同軸状に配置されている。また、磁石22は、円
筒状に形成されてロータコア21の内周面に該ロータコ
ア21と同心状に固定され、磁石22の内周面とステー
タコア26の外周面との間に均一なエアギャップG1 が
形成されている。磁石22は、磁石内部の磁力線の向き
がラジアル方向(径方向)となるように着磁(ラジアル
着磁)され、磁石22の上半部は、内周側がN極、外周
側がS極となるように着磁され、磁石22の下半部は、
外周側がN極、内周側がS極となるように着磁されてい
る。尚、磁石22は、上半部と下半部を2分割して、2
個の磁石で円筒状の磁石を構成しても良い。この磁石2
2は、磁石内部の磁力線が互いに平行となるように着磁
(平行着磁)しても良い。また、ロータコア21の左側
面部には、磁束の短絡を防止するための複数の貫通孔3
2(図1参照)が回転軸12を取り巻くように形成され
ている。
【0017】一方、ステータコア26は左右に2分割さ
れ、両者の間隔が樹脂製のスペーサ27によって規制さ
れることで直径方向に貫通するギャップ部33が形成さ
れている。このギャップ部33の中央部に、平行磁場を
形成するための磁気検出ギャップ部34が所定のギャッ
プG2 で、カバー24の長手方向(図2参照)に延びる
ように形成されている。この磁気検出ギャップ部34の
両側(図3では上側と下側)には、左右方向に円弧状に
窪んだ大ギャップ部35が形成され、各大ギャップ部3
5のギャップG3 が、磁気検出ギャップ部34のギャッ
プG2 よりも大きく形成されている。これにより、ステ
ータコア26を流れる磁束が磁気検出ギャップ部34に
集中して流れるようになっている。また、大ギャップ部
35は、円弧状に形成することで、ステータコア26の
外周側のギャップG4 が狭くなるように形成され、磁石
22からの磁束をより多くステータコア26に流すこと
ができるようになっている。但し、ステータコア26の
外周側のギャップG4 は、磁石22とステータコア26
とのエアギャップG1 よりも大きく形成され、該ギャッ
プG4 での磁束の短絡が防止されるようになっている。
尚、大ギャップ部35を形成しない構成としても良い。
【0018】磁気検出ギャップ部34には、2つのホー
ルIC25が、磁気検出ギャップ部34を通る磁束の方
向と直角方向に並べて配置されている。各ホールIC2
5は、ホール素子(磁気検出素子)と信号増幅回路とを
一体化したICであり、磁気検出ギャップ部34を通過
する磁束密度(ホールIC25に鎖交する磁束密度)に
応じた電圧信号を出力する。各ホールIC25は、その
磁気検出方向とカバー24の長手方向が直交するように
配置されている(図2参照)。
【0019】各ホールIC25は、磁束密度に対する出
力ゲイン調整、オフセット調整、温度特性の補正を電気
トリミングで行う機能を有したり、断線、ショートの自
己診断機能を有していても良い。ホールIC25は、ス
ペーサ27によって位置決めされ、ホールIC25の端
子(図示せず)がスペーサ27内を通してコネクタピン
35に溶接等により接続されている。このコネクタピン
35を介してホールICが、制御回路(図示せず)に接
続される。
【0020】尚、図1に示すように、カバー24の上部
周縁には、ステータコア26と同心状に円弧状凹部36
が形成され、この円弧状凹部36を、スロットルボディ
ー15の開口上縁部に形成された凸部37に嵌め込むこ
とで、ロータコア21とステータコア26との同軸精度
を確保している。
【0021】以上のように構成した回転角検出装置28
は、磁石22の磁極の切換部(図3に破線で図示)が磁
気検出ギャップ部34と平行になる位置(以下、この位
置のロータの回転角を0°とする)では、磁気回路が、
磁石22の一方側→ステータコア26の一方側→磁気検
出ギャップ部34→ステータコア26の他方側→磁石2
2の他方側→ロータコア21→磁石22の一方側の経路
で形成され、磁石22の磁束が、ステータコア26の一
方側から他方側に流れる(以下、この磁束の流れ方向を
正方向とする)。そして、スロットルバルブ等の被検出
物の回転に伴ってロータコア21が回転すると、磁束の
一部がステータコア26の他方側から一方側(反対方
向)に流れ、これが磁気検出ギャップ部34で正方向に
流れる磁束と打ち消し合うため、磁気検出ギャップ部3
4では、正方向に流れる磁束量Φ1とその反対方向に流
れる磁束量Φ2 との差に相当する磁束量(Φ1 −Φ2 )
が流れる。
【0022】この場合、ロータコア21の回転角が0〜
180°の範囲では、回転角に応じて正方向の磁束量Φ
1 が減少し、反対方向の磁束量Φ2 が増加するため、図
5に示すように、回転角が0〜180°の範囲では、回
転角に応じて磁気検出ギャップ部34を通過する磁束密
度が減少する。この際、回転角が90°の位置で、正方
向の磁束量Φ1 と反対方向の磁束量Φ2 とが同じにな
り、両者が打ち消し合って磁気検出ギャップ部34の磁
束密度が0となる。その後、回転角が180°〜360
°になると、回転角に応じて正方向の磁束量Φ1 が増加
し、反対方向の磁束量Φ2 が減少するため、回転角に対
する磁気検出ギャップ部34の磁束密度の変化の勾配が
0〜180°の場合と反対となる。従って、回転角が2
70°の位置で、磁気検出ギャップ部34の磁束密度が
0となる。
【0023】このように、ロータコア21の回転角に応
じてステータコア26の磁気検出ギャップ部34を通過
する磁束密度(ホールIC25に鎖交する磁束密度)が
変化し、この磁束密度に応じてホールIC25の出力が
変化する。制御回路(図示せず)は、ホールIC25の
出力を読み込んでロータコア21の回転角(スロットル
バルブ11の回転角)を検出する。この際、2つのホー
ルIC25の出力を互いに比較して異常がないか否かを
確認しながら回転角を検出する。
【0024】本実施形態(1)では、後述する理由によ
り、検出精度が最も要求されるスロットルバルブ11の
全閉位置付近のスロットル開度であるアイドル運転時の
スロットル開度(例えば15°)で、ホールIC25の
出力がゼロ(ロータコア21の回転角が270°)とな
るように設定されている。この場合、スロットルバルブ
11の全閉位置から全開位置までの回動範囲が例えば8
5°であるとすると、図5に示すように、スロットルバ
ルブ11の回動範囲がロータコア21の回転角で255
°〜340°の範囲となり、スロットルバルブ11の全
閉位置(ロータコア21の回転角が255°)では、図
3に示すように、磁石22の磁極の切換部が、磁気検出
ギャップ部34に対して反時計回り方向に105°(時
計回り方向に255°)回転した位置にあり、スロット
ルバルブ11の全開位置(ロータコア21の回転角が3
40°)では、図4に示すように、磁石22の磁極の切
換部が、磁気検出ギャップ部34に対して反時計回り方
向に20°(時計回り方向に340°)回転した位置に
ある。
【0025】尚、スロットルバルブ11の回動範囲を、
ロータコア21の回転角で75°〜160°の範囲とな
るように設定して、アイドル運転時のスロットル開度1
5°でホールIC25の出力がゼロ(ロータコア21の
回転角が90°)となるようにしても良い。
【0026】以上説明した本実施形態(1)では、ホー
ルIC25を固定するステータコア26をモールド成形
した樹脂製のカバー24は、これを取り付ける金属製の
スロットルボディー15に比べて熱膨張率が大きい。し
かも、このカバー24は、スロットルボディー15の下
側部に配置されたモータ16や減速機構20を一括して
覆うように縦長の形状に形成されているため、その長手
方向の熱変形量が大きくなる。
【0027】このような事情を考慮して、本実施形態
(1)では、ステータコア26の磁気検出ギャップ部3
4をカバー24の長手方向に延びるように形成して、こ
の磁気検出ギャップ部34に配置したホールIC25の
磁気検出方向とカバー24の長手方向が直交するように
しているので、ホールIC25の磁気検出方向がカバー
24の短尺方向(図2では左右方向)となり、カバー2
4の熱変形による磁気検出方向の寸法変化を小さくする
ことができ、ステータコア26の磁気検出方向の位置ず
れ量を小さくすることができる。これにより、カバー2
4の熱変形による磁気検出ギャップ部34のギャップの
変化やステータコア26と磁石22とのギャップの変化
を小さくすることができて、磁気検出ギャップ部34を
通過する磁束密度の変化を小さくすることができる。こ
のため、カバー24の熱変形によるホールIC25の出
力変動を小さく抑えることができ、スロットル開度(回
転角)の検出精度を向上することができる。
【0028】本発明者らは、図6(a)に示すように、
磁石22(ロータコア21)に対してステータコア26
をホールIC25の磁気検出方向と直角方向に位置ずれ
させた場合のホールIC25の出力変動と、図6(b)
に示すように、磁石22に対してステータコア26を磁
気検出方向に位置ずれさせた場合のホールIC25の出
力変動を測定した。その結果、ステータコア26が磁気
検出方向に位置ずれした場合[図6(b)]に比べて、
ステータコア26が磁気検出方向の直角方向に位置ずれ
した場合[図6(a)]の方がホールIC25の出力変
動量が小さいことが確認された。この試験結果から、本
実施形態(1)のように、ホールIC25の磁気検出方
向とカバー24の長手方向を直交させて、カバー24の
熱変形によるステータコア26の磁気検出方向の位置ず
れ量を小さくすれば、ホールIC25の出力変動量を小
さくできることが確認された。
【0029】ところで、ホール素子等の磁気検出素子を
用いた回転角検出装置は、磁気検出素子の出力がゼロと
なる付近で検出精度が最も良くなる。この理由は、磁気
検出素子の出力がゼロとなる位置は、出力の直線領域の
中心点であり、直線性が最も優れ、しかも、磁気検出素
子の出力がゼロであれば、磁気検出素子の温度特性の影
響が最も小さくなるためである。従来より、磁気検出素
子の温度特性による出力誤差を温度補正素子により補償
するようにしたものがあるが、磁気検出素子のばらつき
や温度補償素子のばらつきによって温度特性による出力
誤差を完全には0にすることは非常に困難である。従っ
て、磁気検出素子の出力がゼロとなる位置が全検出角度
範囲の中で最も検出精度が良い位置である。
【0030】一般に、検出精度が最も要求されるスロッ
トル開度は、スロットルバルブ11の全閉位置付近に設
定されたアイドル運転時のスロットル開度(例えば15
°)である。
【0031】このような事情を考慮して、本実施形態
(1)では、検出精度が最も要求されるアイドル運転時
のスロットル開度15°で、ホールIC25の出力がゼ
ロとなるように設定しているので、検出精度が最も要求
されるアイドル運転時のスロットル開度付近において、
ホールIC25の温度特性の影響を最も小さくすること
ができ、前述したカバー24の熱変形によるホールIC
25の出力変動量を小さくする効果と相俟って、アイド
ル運転時のスロットル開度付近の検出精度をかなり向上
することができる。尚、アイドル運転時のスロットル開
度は15°に限定されず、適宜変更しても良いことは言
うまでもない。
【0032】[実施形態(2)]次に、図7を用いて本
発明の実施形態(2)を説明する。但し、上記実施形態
(1)と実質的に同じ部分には、同一符号を付して説明
を省略する。
【0033】本実施形態(2)では、回転角検出装置3
8は、ロータコア39のうちの直径方向に対向する位置
に形成された2個の切欠部40に、それぞれ磁石41が
1個ずつ嵌め込まれて接着等により固定されている。各
磁石41は、それぞれ平板状に形成され、その両面にN
極とS極が平行着磁されている。2個の磁石41は、同
じ極性の磁極をロータコア39の半円弧部分を介して磁
気的に対向させることで、2個の磁石41の磁界がロー
タコア39の内部で互いに反発し合うように配置されて
いる。ロータコア39の内周面は、各磁石41の近傍部
分を除いて、ステータコア26の外周面に微小なエアギ
ャップを介して対向している。これにより、各磁石41
のN極から出た磁束がロータコア39の内部を経由して
ステータコア26を通過し、ロータコア39の内部を経
由して各磁石41のS極に戻る。更に、ロータコア39
の内周側のうちの各磁石41の近傍部分には、各磁石4
1の両極とステータコア26との間の磁束の短絡を防止
するための空隙部42が形成されている。
【0034】本実施形態(2)においても、検出精度が
最も要求されるアイドル運転時のスロットル開度(例え
ば15°)で、ホールIC25の出力がゼロ(ロータコ
ア39の回転角が270°)となるように、磁気検出ギ
ャップ部34(ホールIC25)に対する磁石41の回
転位置が設定されている。
【0035】以上説明した本実施形態(2)において
も、ステータコア26の磁気検出ギャップ部34をカバ
ー24の長手方向に延びるように形成して、この磁気検
出ギャップ部34に配置したホールIC25の磁気検出
方向とカバー24の長手方向が直交するようにしている
ので、前記実施形態(1)と同じく、カバー24の熱変
形によるホールIC25の出力変動を小さく抑えること
ができ、スロットル開度(回転角)の検出精度を向上す
ることができる。
【0036】更に、本実施形態(2)では、ロータコア
39の直径方向に対向する位置に2個の磁石41を互い
に磁界が反発し合うように設け、各磁石41のN極から
出た磁束がロータコア39の内部を経由してステータコ
ア26へ流れ、磁気検出ギャップ部34(ホールIC2
5)を通過するように構成しているので、磁石41の磁
極面でステータコア26との間のエアギャップを形成す
る必要がなくなり、磁石41を製造しやすい形状、着磁
しやすい形状である例えば平板状に形成することができ
る。これにより、磁石41の製造ばらつきに起因するホ
ールIC25の出力誤差を小さくでき、回転角の検出精
度を向上できる。しかも、磁石41は、磁束がロータコ
ア39に流れる位置に配置すれば良く、ロータコア39
の内周側に磁石41を配置する必要がないため、ロータ
コア39の径方向寸法を小さくして回転角検出装置38
を小型化することが可能になると共に、ロータコア39
における磁石41の配置場所を比較的自由に選択でき、
設計の自由度も高めることができる。
【0037】以上説明した各実施形態では、検出精度が
最も要求されるアイドル運転時のスロットル開度でホー
ルIC25の出力がゼロとなるように構成したが、例え
ば、スロットル全閉位置等の基準位置(基準回転角)又
はその付近でホールIC25の出力がゼロとなるように
構成しても良い。この場合は、基準位置(基準回転角)
を精度良く検出できるため、この基準位置(基準回転
角)を基準にしてホールIC25の出力(検出スロット
ル開度)を精度良く較正することができ、スロットル開
度の検出精度を向上することができる。
【0038】しかしながら、本発明は、適用する電子ス
ロットルシステムのスロットルバルブ回動範囲やホール
IC25の出力の直線範囲等を考慮して、ホールIC2
5の出力がゼロとなるスロットル開度(回転角)を適宜
変更しても良い。
【0039】その他、本発明は、ステータコアの無い回
転角検出装置にも適用できる等、回転角検出装置の構成
を適宜変更しても良く、また、スロットルバルブの回転
角検出装置以外の回転角検出装置に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示す電子スロットル
システムの縦断正面図
【図2】電子スロットルシステムのカバーの内側に設け
られた回転角検出装置の縦断側面図
【図3】スロットルバルブが全閉位置のときの状態を示
す回転角検出装置の主要部の縦断側面図
【図4】スロットルバルブが全開位置のときの状態を示
す回転角検出装置の主要部の縦断側面図
【図5】ロータコア回転角に対する磁気検出ギャップ部
の磁束密度の変化特性を示す図
【図6】(a)はステータコアがホールICの磁気検出
方向と直角方向に位置ずれした場合のホールICの出力
変動特性を示す図、(b)はステータコアがホールIC
の磁気検出方向に位置ずれした場合のホールICの出力
変動特性を示す図
【図7】本発明の実施形態(2)を示す電子スロットル
システムの回転角検出装置の縦断側面図
【図8】(a)は従来の電子スロットルシステムの縦断
正面図、(b)は従来の電子スロットルシステムの回転
角検出装置の縦断側面図
【符号の説明】
11…スロットルバルブ(被検出物)、12…回転軸、
15…スロットルボディー(本体ハウジング)、16…
モータ、20…減速機構、21…ロータコア、22…磁
石、24…カバー、25…ホールIC(磁気検出素
子)、26…ステータコア、28…回転角検出装置、3
3…ギャップ部、34…磁気検出ギャップ部、35…大
ギャップ部、38…回転角検出装置、39…ロータコ
ア、41…磁石、42…空隙部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−229793(JP,A) 特開 平9−26367(JP,A) 特開 平9−189508(JP,A) 特開 平9−68403(JP,A) 特開 平11−325956(JP,A) 特開 平8−68606(JP,A) 特開 平8−35809(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34 G01D 5/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ハウジング側に設けられて被検出物
    の回転に応じて回転する磁石と、前記本体ハウジングの
    開口部を覆う樹脂製のカバー側に固定された磁気検出素
    子とを備え、前記磁石の回転によって変化する前記磁気
    検出素子の出力信号に基づいて前記被検出物の回転角を
    検出する回転角検出装置において、 前記磁気検出素子は、その磁気検出方向と前記カバーの
    長手方向が直交するように配置されていることを特徴と
    する回転角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記磁石は、被検出物の回転に応じて回
    転する円筒状のロータコアに固定され、このロータコア
    の内周側に同軸状に位置するステータコアが前記樹脂製
    のカバーにモールド成形され、前記ステータコアに直径
    方向に貫通するように形成された磁気検出ギャップ部に
    前記磁気検出素子が固定され、該磁気検出ギャップ部が
    前記カバーの長手方向に延びていることを特徴とする請
    求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 【請求項3】 検出精度が最も要求される回転角又はそ
    の付近で前記磁気検出素子の出力がゼロとなるように前
    記磁石と前記磁気検出素子が配置されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の回転角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記被検出物の基準回転角又はその付近
    で前記磁気検出素子の出力がゼロとなるように前記磁石
    と前記磁気検出素子が配置されていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の回転角検出装置。
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