JP3436862B2 - 厚鋼板のレーザ切断方法及び装置 - Google Patents

厚鋼板のレーザ切断方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザによる厚鋼
板の切断技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、10〜50mm厚の厚鋼板の切断に
おいてはガス切断法が主流であった。しかし近年、レー
ザ発振器の高出力化が進んだこと、ビームモードが改善
されたこと等に伴い、厚鋼板の切断をレーザで行うレー
ザ切断法が注目されている。
【0003】ガス切断法と比較してレーザ切断法は、切
断面の精度が優れており、加工速度が速く、熱影響部の
深さも低減できるといった利点がある。しかし厚鋼板に
レーザ切断法を適用しようとする場合、厚鋼板の表面に
形成されている酸化被膜であるスケールの影響が問題と
なる。
【0004】一般に厚鋼板はスケールが表面に付着した
ままの状態で切断加工に供されるが、その厚みは特別な
製造方法によらない限り不均一であり、バラツキがある
のが通常である。このような鋼板にレーザを照射すると
スケールが酸化発熱反応を起こすが、前記のようにスケ
ール厚みが不均一であるとスケールに由来する発熱量に
ムラが生じる。このため厚鋼板にレーザ切断法を適用す
ると、切断加工の進行方向がふらつく等の問題が発生す
る。
【0005】厚板等のレーザ切断においては、アシスト
ガスとして非常に高純度の酸素ガスを用いて溶融池の酸
化発熱を促進したり、溶融物の粘性が低くなるように厚
板の成分を調整したりする方法が採られてきたが、さら
に上記問題を解決するために、厚鋼板表面のスケール厚
みを均一化したり、厚鋼板の製造条件を限定して表面粗
さを低減する等の方法(特開平5−112821号公
報、特開平7−48622号公報、特開平7−1559
75号公報)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記公報記載の
技術は、厚鋼板にレーザ切断のための特殊な特性を付与
するべく鋼の成分組成や製造条件を調整するものであ
り、結果的に厚鋼板の製造コスト上昇は免れない。した
がって、このような厚鋼板に上述したような利点を有す
るレーザ切断法を適用しても、全体としてはメリットが
少ない。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑み、被加工物である厚鋼板に特殊な特性を付与するこ
となく、既存の厚鋼板にそのまま適用できる汎用性の高
いレーザ切断法であって、しかも加工時にスケールによ
る悪影響を受けることのない鋼板のレーザ切断法を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の通りで
ある。
【0009】(1)レーザビームを厚鋼板に照射して切
断部を加熱溶融し、厚鋼板をレーザ切断する方法におい
て、切断レーザを発生させる切断レーザ発振器と、厚鋼
板表面のスケール層を除去するデスケーリングレーザを
発生させるデスケーリングレーザ発振器とから伝送され
た切断及びデスケーリングレーザの双方を一つの加工ヘ
ッドで厚鋼板の切断部に間隔を持たせて集光照射すると
ともに、デスケーリングレーザを照射する位置が切断レ
ーザを照射する位置よりもレーザ照射位置移動方向前方
とすることにより、先ずデスケーリングレーザを厚鋼板
の切断部に照射して、厚鋼板表面のスケール層を除去
し、次いでスケール除去部に切断レーザを照射して厚鋼
板を切断することを特徴とする厚鋼板のレーザ切断方
法。
【0010】(2)デスケーリングレーザにパルスレー
ザを用い、パルスエネルギーを一定にし、スケール除去
部が切断線に沿って連続するように、切断速度に合わせ
てパルス繰り返し周波数を制御することを特徴とする前
記(1)記載の厚鋼板のレーザ切断方法。
【0011】(5)切断レーザを発生させる切断レーザ
発振器と、厚鋼板表面のスケール層を除去するデスケー
リングレーザを発生させるデスケーリングレーザ発振器
と、前記レーザ発振器からの切断及びデスケーリングレ
ーザを伝送するレーザ伝送手段と、前記レーザ伝送手段
からの切断及びデスケーリングレーザの双方を厚鋼板の
切断部に間隔を持たせて集光照射する一つの加工ヘッド
と、切断及びデスケーリングレーザの照射位置が切断線
に沿って移動するように加工ヘッド又は厚鋼板を移動す
る駆動手段とを備え、加工ヘッドがデスケーリングレー
ザを照射する位置が切断レーザを照射する位置よりもレ
ーザ照射位置移動方向前方である厚鋼板のレーザ切断装
置。
【0012】(4)加工ヘッド上に設けられた単一の集
光レンズによって、切断レーザとデスケーリングレーザ
とを厚鋼板表面にそれぞれ集光照射することを特徴とす
る前記(3)記載の厚鋼板のレーザ切断装置。
【0013】本発明が切断加工の対象とする鋼板は、主
として厚鋼板であり、特に板厚10mm以上の厚鋼板の切
断加工において顕著な効果を奏するものである。上記鋼
板は、通常圧延ままの状態で切断加工に供されるが、切
断加工時にはその表面に1〜10μm厚の酸化被膜であ
るスケールが形成されている。
【0014】従来厚鋼板に適用されていたレーザ切断で
は、アシストガスとしてO2 ガスを用いながらレーザを
照射し、O2 ガスとの酸化反応で鋼板の加熱溶融を促進
していた。ここで、上述のように厚鋼板の表面にはスケ
ール層が形成されており、このスケール層もレーザの照
射とO2 ガスの供給によって酸化反応に供される。しか
し、スケール層の厚みは特別な製造法によらない限り不
均一であるため、スケール層の酸化反応による発熱量は
一定とはならない。このため、例えばスケール層の厚い
部分では発熱量が過大となり、切断の進行方向がふらつ
く等の問題が発生することがある。
【0015】そこで本発明ではレーザ切断加工時に、先
ず鋼板表面に形成されているスケール層をレーザによっ
て蒸発除去し、次いで高出力・高エネルギー密度の切断
レーザを照射するものである。なお、本発明では前述の
スケール層を蒸発除去するレーザをデスケーリングレー
ザという。
【0016】デスケーリングレーザとしては、ピークパ
ワーの高いパルスレーザを用いるとよい。その理由は、
高いピークパワーによって、スケール層が急激に加熱さ
れ、蒸発に伴う爆風の反力で照射部の効率的な除去が行
われるからである。具体的には、例えばピーク出力30
〜500kW程度のCO2 パルスレーザやエキシマパル
スレーザを用いるとよい。
【0017】図1に、スケール層表面に波長10.6μ
mのCO2 パルスレーザを照射した際に蒸発・除去され
るスケール層の深さと、レーザのパルスエネルギー密度
の関係を示す。本発明が加工の対象とする厚鋼板では、
スケールの厚みは最大でも10μm程度であるので、デ
スケーリングレーザのパルスエネルギー密度は8〜12
J/cm2 とすればよい。
【0018】しかし、デスケーリングレーザによってス
ケール層を除去した後も、高温の鋼板表面では酸化反応
が進行してスケール層が再形成される。このスケール層
の再成長速度は約5μm/secであって、スケールの厚み
が1μm以下であればレーザ切断加工に及ぼす影響は無
視できる。したがって、デスケーリングレーザの照射と
切断レーザの照射との間を0.2秒以内とすることが好
ましい。
【0019】また本発明でデスケーリングレーザにパル
スレーザを用いる場合には、パルスエネルギーを一定に
し、スケール除去部が切断線に沿って連続するように、
切断速度に合わせてパルス繰り返し周波数を制御すると
よい。スケール層の除去が不連続であると、スケールが
レーザ切断加工におよぼす悪影響を完全に排除できなく
なるおそれがあるからである。
【0020】そして、本発明のレーザ切断装置は、切断
レーザ発振器とデスケーリングレーザ発振器とを備え、
加工ヘッドが切断レーザとデスケーリングレーザとの双
方を鋼板表面の被加工部に集光照射する構成となってお
り、デスケーリングレーザの照射位置を切断レーザの照
射位置よりも先行させることで、スケール層の除去とレ
ーザ切断加工を連続的に行うものである。
【0021】切断レーザ発振器としては、例えば3〜5
0kW出力の連続波CO2 レーザ発振器を用いる。この
ようなレーザ発振器が発生させたレーザビームは、通常
15〜75mm径であり、これを加工ヘッドの集光光学系
で鋼板表面に0.2〜0.6mm径に集光することで、鋼
板表面におけるレーザビームのパワー密度は10〜18
MW/cm2 となる。
【0022】本発明の装置によれば、不均一なスケール
層を有する既存の厚鋼板をレーザ切断する際にも、レー
ザ切断工程と別にデスケール工程を設ける必要がないた
め、工程の簡略化・高速化が可能である。しかも、デス
ケーリングレーザによってスケールを除去してからレー
ザ切断を行うため、スケール層がレーザ切断加工に影響
を及ぼすこともない。また、切断レーザを照射する加工
ヘッドと、デスケーリングレーザを照射する加工ヘッド
とが一体であるため、加工ヘッド駆動機構等の複雑・大
型化をもたらすこともない。
【0023】加工ヘッド駆動機構が加工ヘッドを移動さ
せる速度としては、1〜100(m/min)とするのが好
ましい。これは厚板製造ラインの通板速度に匹敵し、ラ
インの生産能力を最大限に発揮することができる。
【0024】また、デスケーリングレーザによりスケー
ル層を除去した後、鋼板表面に再形成したスケール層が
レーザ切断加工に及ぼす影響を排除する必要がある。上
述した加工ヘッド移動速度と鑑みて、デスケーリングレ
ーザの照射位置と切断レーザの照射位置との間隔は3〜
333mmとするのが好ましい。
【0025】切断レーザの集光・照射と、デスケーリン
グレーザの集光・照射とは、同じ集光レンズを用いて行
うようにしてもよい。このような場合には、両レーザが
集光レンズに入射する角度を変えることで、レーザの集
光位置を調整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図2は、本発明によるレーザ切断工程の概略斜視
図である。図2において、1は被加工物である厚鋼板、
5は切断レーザ、7はデスケーリングレーザ、9はアシ
ストガスノズルを示している。なお、図2では厚鋼板1
を移動させることで切断加工を進行させる場合を示して
いるが、加工ヘッドを移動させる場合には切断レーザ
5、デスケーリングレーザ7、ガスノズル9等が移動す
る。
【0027】厚鋼板1の表面はスケール層3で覆われて
いるため、このままレーザ切断を行ったのでは切断加工
がスケール層の影響を受けてしまう。そこで本発明で
は、先ずデスケーリングレーザ7をデスケーリングレー
ザ集光部13に集光してスケール層3を蒸発・除去さ
せ、次いで切断レーザ5を切断レーザ集光部11に集光
して厚鋼板1の切断加工を行うものである。
【0028】デスケーリングレーザ7が除去するスケー
ル層3の幅は、切断幅の3倍程度にするのが好ましい。
すなわち、切断レーザ5の照射によって蒸発・除去され
る厚鋼板の幅の3倍程度の幅にわたって、スケール層3
の蒸発・除去を行うようにすればよい。
【0029】また図2には、アシストガスノズル9を用
いてアシストガスを供給する場合を例示しているが、ア
シストガスとしてはO2 ガスを主成分とするガスを用い
ることが好ましい。アシストガスは、図2に示すように
加工方向前方から後方に向かうように供給する。なお、
アシストガスにO2 ガスを用いると、切断面に酸化物が
残留する場合がある。これを防ぐためにはアシストガス
にO2 を含有しないガスを用いればよいが、このように
すると溶融金属の酸化発熱は期待できないため、より高
出力の切断レーザを用いる必要がある。
【0030】図3は、本発明の切断レーザとデスケーリ
ングレーザとの合成方法と焦点位置の設定方法の一例を
示す概略図である。図3において、L0 は集光レンズ2
1の光軸、L1 は切断レーザの中心線、L2 はデスケー
リングレーザの中心線である。図3に示すように、レン
ズの光軸L0 に対して、L1 はθ1 、L2 はθ2 だけの
角度を有している。両レーザにこのような角度をつけて
集光レンズ21に入射させ、鋼板1の表面に集光するこ
とによって、図3に示すように切断レーザの集光とデス
ケーリングレーザの集光を、一枚の集光レンズによって
行うことができる。
【0031】図4は、図3に示した方法において、切断
レーザ5とデスケーリングレーザ7とに角度をつけて集
光レンズ21に入射させる方法の一例を示す概略図であ
る。図4において、23はビーム合成器、25,27は
ミラーである。ここで、ミラー25に入射した切断レー
ザ5は反射されてビーム合成器25に伝送され、デスケ
ーリングレーザ7も同様にしてビーム合成器25に伝送
される。
【0032】この際、ビーム合成器23出側において、
切断レーザの中心線L1 とデスケーリングレーザの中心
線L2 とが集光レンズ21の光軸L0 と平行になるよう
に設定したベンディングミラー25,27の位置を基準
の位置として、この位置からベンディングミラー25,
27をそれぞれ矢印の方向にθ1 ,θ2 だけ軸31,3
3を中心として回転させれば、図3に示したように切断
レーザ5とデスケーリングレーザ7とにそれぞれ角度を
つけて集光レンズ21に入射させることができる。
【0033】図5(A)〜(E)は、図3に示した方法
で切断レーザとデスケーリングレーザとの焦点位置を設
定した例を示す図面である。なお、図5の全ての場合に
おいて、集光レンズ21と鋼板1の表面との間隔は集光
レンズ21の焦点距離であり、θ1 ,θ2 は図3の矢印
方向を正としている。
【0034】図5(A)はθ1 =θ2 =0であって、両
レーザビームが集光レンズの光軸と平行な場合を示して
いる。この場合は、集光レンズ21の焦点位置に両レー
ザビームは集光照射される。この設定では本発明の効果
は得られない。
【0035】図5(B)はθ1 =0,θ2 >0とした場
合を示している。この場合は、切断レーザ5は集光レン
ズ21の焦点位置に集光され、デスケーリングレーザ7
は集光レンズ21の焦点位置を超えた反対側に集光され
る。この設定では、加工ヘッドのノズル径を最も小さく
できるため、加工ヘッドを移動させて切断を行う際、加
工ヘッドを軽量化し、走行慣性を低減させ得る点で有利
である。
【0036】図5(C)はθ1 <0,θ2 <0とした場
合を示している。この場合は、切断レーザ5、デスケー
リングレーザ7は両方とも集光レンズ21の焦点位置を
超えた反対側に集光される。
【0037】図5(D)はθ1 =0,θ2 <0とした場
合を示している。この場合は、切断レーザ5は集光レン
ズ21の焦点位置に集光され、デスケーリングレーザ7
は集光レンズ21の焦点位置より手前に集光される。
【0038】図5(E)はθ1 >0,θ2 >0とした場
合を示している。この場合は、切断レーザ5、デスケー
リングレーザ7は両方とも集光レンズ21の焦点位置の
手前側に集光される。
【0039】以上詳細に説明したが、図5(B)に示し
たθ1 =0,θ2 >0とした場合の設定が最も好まし
い。この設定では上述した理由以外に、集光・照射する
切断レーザのエネルギー密度を高いままに、デスケーリ
ングレーザの照射を行うことができる点でも優れてい
る。
【0040】図6は、本発明のレーザ切断加工を行う加
工ヘッドの概略図である。この加工ヘッドは、ケーシン
グ31と、ケーシング31に設けられたガス供給口33
と、ケーシング31内に配置された集光レンズ21とか
らなっていて、ケージング31の上部からレーザを入射
させ、集光レンズ21でレーザの集光を行い、下側から
レーザを出射して鋼板1の表面に集光・照射するもので
ある。
【0041】
【実施例】図7は、本発明の複合レーザ切断装置の一実
施例を示す図面である。この複合レーザ切断装置は、主
として切断レーザ発振器42、デスケーリングレーザ発
振器43、切断レーザ伝送光学系45、デスケーリング
レーザ伝送光学系47、加工ヘッド49、鋼板搬送装置
41からなっている。
【0042】切断レーザ発振器42は、出力10kW、
強度分布ドーナツモードのcwCO2レーザであり、レー
ザ出側におけるビーム径は60mmである。デスケーリン
グレーザ発振器43は平均出力1kW、パルスエネルギ
ー100mJ、繰り返し周波数10kHz、強度分布ド
ーナツモードのQスイッチCO2 レーザであり、レーザ
出側におけるビーム径は15mmである。
【0043】切断レーザ発振器42から出射された切断
レーザ5は、ミラー24,25よりなる切断レーザ伝送
光学系45によって、ビーム合成器23に伝送される。
デスケーリングレーザ発振器42から出射されたデスケ
ーリングレーザ5も、同様にミラー24,25よりなる
デスケーリングレーザ伝送光学系47によって、ビーム
合成器23に伝送される。
【0044】ビーム合成器23は2枚のミラーを備えて
おり、これらのミラーで入射した切断レーザ5及びデス
ケーリングレーザ7を加工ヘッド49に設けられた集光
レンズ21に向けて反射・伝送する。この際、ミラー2
5,27を調整して、切断レーザ5は集光レンズ21の
光軸と平行になるようにし、デスケーリングレーザ7は
集光レンズ21の光軸に対してθ=7°の角度を持たせ
るようにする。なお、θは図3のθ2 として定義した角
度をいうものとする。ビーム合成器23から出射した切
断レーザ5とデスケーリングレーザ7とは、加工ヘッド
49上に設けられた集光レンズ21に入射し、厚鋼板1
の表面に照射される。
【0045】集光レンズ21は、焦点距離127mmのZ
nSeレンズであり、集光レンズ21から厚鋼板1表面
までの距離は、127mmである。切断レーザ5は集光レ
ンズ21の光軸と平行なため、切断レーザ集光部11は
集光レンズ21の焦点位置であり、集光ビーム径は40
0μmである。一方、デスケーリングレーザ7は集光レ
ンズ21の光軸に対してθ1 =7°傾いているため、焦
点位置から16mmずれて厚鋼板1に集光され、そのビー
ム径は100×1200μmである。
【0046】(加工ヘッドに設けたガス供給口33[図
6参照]と、アシストガスノズル9[図2参照]の役割
分担が不明です。) 加工ヘッド49にはガス供給口33が設けられており、
図示しないガス供給装置から酸素ガスを供給する。
【0047】加工ヘッド49の加工進行方向手前側に
は、アシストガスノズル9が設けられている。アシスト
ガスノズル35には、図示しないアシストガス供給装置
が接続されており、アシストガスである99%O2 ガス
をレーザ照射位置に50°の角度をもって吹き付けるこ
とができる。
【0048】以上のようにして厚鋼板1の表面に切断レ
ーザ5とデスケーリングレーザ7とを、16mmの間隔で
照射する。ここで厚鋼板1は、鋼板搬送装置41によっ
て図7の矢印方向に搬送されるため、厚鋼板1の表面で
は先ずデスケーリングレーザ7によってスケール層3が
蒸発・除去され、その後に切断レーザ5が照射される。
したがって、切断レーザ5によるレーザ切断をより高精
度に行うことができる。
【0049】以上のように構成された装置によって、鋼
板搬送装置41の鋼板搬送速度を5m/min として厚さ
20mmの普通鋼の切断を行ったところ、切断加工の直線
度は1/1000mmであった。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、被加工材に特別な処理を施すことなく、従来の厚
鋼板に対応可能であって、かつレーザ加工の有利な点を
十分に生かしたレーザ切断加工が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スケールの除去される深さと、パルスエネルギ
ー密度の相関を示す図表である。
【図2】本発明によるレーザ切断加工の概略を示す図面
である。
【図3】切断レーザとデスケーリングレーザとの合成方
法と焦点位置の設定方法の一例を示す概略図である。
【図4】切断レーザ5とデスケーリングレーザ7とに角
度をつけて集光レンズ21に入射させる方法の一例を示
す概略図である。
【図5】図3に示した方法により焦点位置を設定した例
を示す図面であって、(A)はθ1 =θ2 =0、(B)
はθ1 =0,θ2 >0、(C)はθ1 <0,θ2 <0、
(D)はθ1 =0,θ2 <0、(E)はθ1 >0,θ2
>0とした場合をそれぞれ示している。
【図6】本発明のレーザ切断加工を行う加工ヘッドの概
略図である。
【図7】本発明の複合レーザ切断装置の一実施例を示す
図面である。
【符号の説明】
0 集光レンズの光軸 L1 切断レーザの中心線 L2 デスケーリングレーザの中心線 1 厚鋼板 3 スケール 5 切断レーザ 7 デスケーリングレーザ 9 アシストガスノズル 11 切断レーザ集光部 13 デスケーリングレーザ集光部 15 スケール除去部 17 被切断部 21 集光レンズ 23 ビーム合成器 24,25,26,27 ミラー 31 ケーシング 33 ガス供給口 41 鋼板搬送装置 42 切断レーザ発振器 43 デスケーリングレーザ発振器 45 切断レーザ伝送光学系 47 デスケーリングレーザ伝送光学系 49 加工ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを厚鋼板に照射して切断部
    を加熱溶融し、厚鋼板をレーザ切断する方法において、
    切断レーザを発生させる切断レーザ発振器と、厚鋼板表
    面のスケール層を除去するデスケーリングレーザを発生
    させるデスケーリングレーザ発振器とから伝送された切
    断及びデスケーリングレーザの双方を一つの加工ヘッド
    で厚鋼板の切断部に間隔を持たせて集光照射するととも
    に、デスケーリングレーザを照射する位置が切断レーザ
    を照射する位置よりもレーザ照射位置移動方向前方とす
    ることにより、先ずデスケーリングレーザを厚鋼板の切
    断部に照射して、厚鋼板表面のスケール層を除去し、次
    いでスケール除去部に切断レーザを照射して厚鋼板を切
    断することを特徴とする厚鋼板のレーザ切断方法。
  2. 【請求項2】 デスケーリングレーザにパルスレーザを
    用い、パルスエネルギーを一定にし、スケール除去部が
    切断線に沿って連続するように、切断速度に合わせてパ
    ルス繰り返し周波数を制御することを特徴とする請求項
    1記載の厚鋼板のレーザ切断方法。
  3. 【請求項3】 切断レーザを発生させる切断レーザ発振
    器と、厚鋼板表面のスケール層を除去するデスケーリン
    グレーザを発生させるデスケーリングレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器からの切断及びデスケーリングレーザ
    を伝送するレーザ伝送手段と、前記レーザ伝送手段から
    の切断及びデスケーリングレーザの双方を厚鋼板の切断
    部に間隔を持たせて集光照射する一つの加工ヘッドと、
    切断及びデスケーリングレーザの照射位置が切断線に沿
    って移動するように加工ヘッド又は厚鋼板を移動する駆
    動手段とを備え、加工ヘッドがデスケーリングレーザを
    照射する位置が切断レーザを照射する位置よりもレーザ
    照射位置移動方向前方である厚鋼板のレーザ切断装置。
  4. 【請求項4】 加工ヘッド上に設けられた単一の集光レ
    ンズによって、切断レーザとデスケーリングレーザとを
    厚鋼板表面にそれぞれ集光照射することを特徴とする請
    求項3記載の厚鋼板のレーザ切断装置。
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