JP3435742B2 - 圧造工具およびその製造方法 - Google Patents

圧造工具およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】飛躍的に寿命を延長させた冷間ま
たは温間の圧造加工に用いる圧造工具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ステンレス鋼製のネジの頭部を
形成するプラス状の溝は、圧造加工によって形成され
る。具体的にはネジのプラス状の溝の雄型となるプラス
ネジパンチをネジの頭部に打ち付け、打刻によりプラス
状の溝を形成する方法がとられている。このようなネジ
の頭の加工等の圧造加工においては、打刻する速度を上
げると打刻開始後まもなくプラスネジパンチの表層部に
クラックが発生し、これが原因となって圧造工具である
雄型に欠け、あるいは折れ等の欠損が早期に発生し寿命
に到る。
【0003】このような欠損を防ぐために圧造工具の加
工面にCVDやPVD等の表面被覆処理を施すことが試
みられたが、このような最新の表面被覆処理をもってし
ても摩耗よりクラックが先行するため、有効な対策とは
なっていない。また圧造工具を構成する素材の改良も試
みられており、耐熱性と硬さを改善する高価なCoを含
有するCo系高速度工具鋼も提案され、さらに靭性を改
善するために、熱処理硬さをビッカース硬さで880以
下に低く抑えることも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、クラック
の発生原因は圧造加工中の被加工材の塑性変形に伴う発
熱と界面摩擦熱の発生にあることを知見し、素材の合金
元素の選択や熱処理条件の変更により寿命を延長させる
改良を行ってきた。しかし、合金組成の変更や熱処理条
件の変更を行っても、満足のいく工具寿命が得られてい
ないのが現状である。ところで、ドリルやエンドミル等
の切削加工に用いられる高速度工具鋼に浸炭処理を施
し、寿命向上を図る方法が特公昭58−26430号、
特開昭60−177167号、特開平5−163563
号等に開示されている。しかし、これらに開示されるド
リルやエンドミルの用途では、芯部の靭性が圧造工具ほ
ど要求されないため、炭素含有量が0.4%ないし0.9%程度
と比較的高い素材を使用するものである。このような炭
素量の高い素材をそのまま圧造工具として使用すると、
芯部の靭性が不足することによって、圧造工具に折れや
欠損が発生する危険が大きくなり好ましくない。
【0005】本発明の目的は、圧造工具に必要な硬さと
靭性を兼ね備えるとともに、クラックが進展しにくく、
極めて工具寿命の長い圧造工具およびその製造方法を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来とは発想
を変え、高速度工具鋼の組成に対して炭素含有量を低め
た靭性に富む合金を素材とし、この素材を浸炭処理によ
り、芯部に対して表層部の炭素含有量を高め硬さを高め
るとともに、表面に圧縮応力を残留させることによりク
ラックの進展を抑え、靭性と硬さを兼ね備えた寿命の長
い圧造工具を開発したものである。すなわち本発明は、
重量比で、C 0.1〜0.27%、Si 1.5%以下、Mn 1.0%
以下、Cr 2.0〜7.0%、WまたはMoの1種または2種
をW当量(W+2Mo)として3.0〜24.0%、V 5.0%以
下、残部がFeおよび不可避的に含有する不純物からな
る組成を有する浸炭部以外の芯部に対して、浸炭された
表層部は前記組成よりも炭素含有量が高い組成を有して
おり、前記芯部は破壊靭性値が100kg/(mmの2分の3乗)以
上、ビッカース硬さで600以下であり、工具の加工面は
ビッカース硬さで700以上であって、浸炭された表層部
に圧縮応力が残留していることを特徴とする圧造工具で
ある。
【0007】本発明において、芯部の強度を確保するた
めには、芯部はビッカース硬さで400〜600であることが
好ましい、さらに、耐摩耗性を保持するために、浸炭層
の深さを500μm以上とすることが望ましい。
【0008】上述した本発明は、次に示す本発明の製造
方法により得ることができる。すなわち本発明の圧造工
具の製造方法は重量比で、C 0.1〜0.27%、Si 1.5%
以下、Mn 1.0%以下、Cr 2.0〜7.0%、WまたはMoの
1種または2種をW当量(W+2Mo)として3.0〜24.0
%、V 5.0%以下、残部がFeおよび不可避的に含有す
る不純物からなる組成、あるいは前記組成のFeの一部
をCo 10.0%以下、Ni 4.0%以下、およびAl 0.5%以
下のいずれか1種以上で置換した組成を有する素材に、
浸炭処理を施した後、焼入れ、焼戻し処理を施し、前記
素材の表層部を前記組成よりも炭素含有量が高い組成と
し、浸炭部以外の芯部は破壊靭性値が100kg/(mmの2分の
3乗)以上、ビッカース硬さで600以下、工具の加工面は
ビッカース硬さで700以上に調整するとともに、浸炭さ
れた表層部に圧縮応力を残留させることを特徴とする。
なお、本発明にいう圧造工具とは、通常の打抜き用のパ
ンチやダイス、ネジの頭にプラス状の溝等を塑性加工に
より形成するために用いられるパンチ、およびプーリー
の溝等を形成するために用いられる転造ダイス等に代表
される高応力の繰り返し負荷がかかる塑性加工用工具で
ある。
【0009】
【作用】本発明の最も特徴とするところの一つは、圧造
工具の寿命を長くするために、低い炭素量を特徴とする
特定組成の素材に対して、その表層部に浸炭処理を施し
圧縮応力を残留させたことにある。この圧縮残留応力の
付与により、クラックの進展が抑制されるとともに、芯
部の低い炭素含有量の組成であって高い破壊靭性値を有
することとの相互作用によって、圧造工具の折れあるい
は欠け等の欠陥を著しく抑制できるものである。また本
発明では、表層部を芯部組成よりも炭素含有量が高い組
成として、圧造工具に必要な表面硬さを得ることによ
り、クラックの起点が発生するのを防ぐ作用も有するも
のである。具体的には耐摩耗性確保には加工面硬さを
ビッカース硬さで700以上とする必要がある。
【0010】また本発明のもう一つ重要な特徴は、本発
明の方法により芯部として具備すべき破壊靭性値(Kic)
を100kg/(mmの2分の3乗)以上とすることができることで
ある。圧造工具の芯部の破壊靭性値がこれより低い圧造
工具では、クラックの進展が早く、圧造工具の寿命を延
ばす効果が期待できない。また芯部の硬さをビッカース
硬さで600以下と規定したのは、これ以上の硬さを有す
る圧造工具では、芯部の靭性が低くなり、クラックの進
展を抑制する効果が低下するためである。なお圧造工具
としての機械強度を得るために好ましくはビッカース硬
さで400以上とすることか望ましい。
【0011】本発明の製造方法においては、特定組成の
素材を浸炭処理後、焼入れ、焼き戻し処理を施すことに
大きな特徴がある。本発明の浸炭処理後の焼入れ、焼戻
し処理により、圧造工具の表面には芯部よりも炭素含有
量が多くなり、硬い表面が得られる。さらに圧造工具に
侵入した炭素によって、素材中の炭化物が成長し、クラ
ックの進展を抑制するのに有効な圧縮応力を表層部に残
留させ、かつ耐摩耗性も著しく向上することができるも
のである。炭処理によって得られる浸炭層の厚さ、お
よび硬さは浸炭条件、浸炭後の熱処理条件、母相の化学
組成によって変動する。浸炭部の硬さは、高いほど耐摩
耗性は優れるため、圧造工具としては浸炭部の硬さは最
低HV700は必要である。
【0012】なお、硬すぎると、耐クラック性が低下す
る場合があるため、ビッカース硬さで1000以下とするこ
とが望ましい。浸炭層の深さは、耐摩耗性を保持するた
めに、好ましくは500μm以上とする。また浸炭層の厚さ
が3mmを越えるとクラックの伸展は抑えられても、クラ
ックに被加工材が侵入して、クラックの伸展を速める危
険があるため、好ましくは3mm以下とする。なお、本発
明の圧造工具は、その表面に窒化チタン等の硬質皮膜を
形成することによってさらに耐摩耗性を向上させたり、
ホモ処理やそれに類似する方法で多孔質の皮膜を生成さ
せ潤滑性を付与するなどの副次的方法を付加して寿命向
上をさせることも可能である。
【0013】次に本発明の圧造工具を製造する上での素
材であって、かつ本発明の圧造工具の芯部を構成する合
金組成限定の理由について述べる。この芯部の組成は圧
造工具の基本的な靭性、強度を確保するために極めて重
要である。
【0014】Cは浸炭後の焼入れ、焼戻し時に芯部の強
度を確保する元素である。0.1%未満では硬さが低くな
り、圧造工具として必要な強度が得られない。またCは
炭化物形成元素量との兼ね合いにもよるが、0.1%未満で
はδフェライトを生成しやすくなり、硬さムラの発生の
原因となり、破壊靭性値を低下する要因となる。したが
って、本発明の下限値を0.1%とした。また、C量が高い
と、芯部の破壊靭性値が低下し、必要な靭性を得ること
ができなくなる。またC量が高いと鋳造時の偏析で一次
晶の炭化物生成して、硬さのばらつきを生ずるという問
題がある。そのため、本発明におけるCの上限は0.27%
とした。Siは硬さおよび耐熱性を改善する元素として
含有することが可能である。しかし、1.5%を越えると機
械的強度が低下するので上限を1.5%とした。Mnは焼入
性を改善するために添加することが可能である。しか
し、1.0%を越えると変態温度を下げ、被削性を害するの
で、添加上限を1.0%とした。
【0015】Crは基地と炭化物の両方は固溶し、基地
の焼入性の確保、炭化物の焼入時の基地への固溶の促
進、浸炭時の硬さの上昇に有効な元素である。2%以下で
は焼入れ、焼戻し時の硬さをHRC40以上確保できないの
で、下限値を2.0%とした。また、7.0%以上添加するとδ
フェライトが生成しやすく安定化すること、浸炭部の硬
さ分布が急峻となりすぎ、ヒートクラックの発生を助長
することから上限を7.0%とした。
【0016】WとMoは、圧造工具としての耐熱性、耐
摩耗性を確保するために必須の元素である。WとMoは
置換性があり、重量比で1%Moと2%Wがほぼ当価とみな
せることができ、これをW当量(W+2Mo)で示す。W
当量は少なくとも3.0%は必要で、これ以上はCとバラン
スの関係もあるが、W当量が高いほど、浸炭部の硬さは
上昇する。また、浸炭部ではM6C型の炭化物を生成
し、未固溶の炭化物は耐摩耗性の付与と、オーステナイ
ト結晶粒の粗大化防止に作用する。本発明におけるW当
量は浸炭によって形成される表層部の炭化物が極めて微
細にすることが可能であり、通常の高速度工具鋼よりも
高い24.0%を上限とした。これを越えて含有させると圧
造工具の芯部に必要な破壊靭性値を得ることができなく
なるため好ましくない。
【0017】Vは炭素が共存すると、硬いMC型炭化物
を形成し、圧造工具として必要な耐摩耗性の付与には最
も効果的な元素である。また、炭素との共存下でも0.7%
以下は基地にも固溶し、二次硬化性を強化する。5.0%以
上では、MC型炭化物の生成量が多すぎて、芯部の破壊
靭性値が低下するため、上限を5.0%とした。
【0018】以下、本発明で選択的に含有させ得る元素
について説明する。Coは、主に基地に固溶し、硬さと
耐熱性を向上させる効果がある。反面添加量の増加に対
し、機械的強度と破壊靭性値は漸減する。したがって、
本発明においては、必須の添加元素ではないが、硬さの
絶対値が高いことが要求される用途には添加することに
なる。この際、10.0%以上では機械的強度と破壊靭性値
が低下し過ぎて、圧造工具として使用できなくなるた
め、添加する場合の上限値は10.0%とした。
【0019】Niはδフェライトの生成を抑制するとと
もに、浸炭硬化部の硬さの変化を緩やかにする効果があ
り、含有することが有効な場合が多い。しかし、4.0%を
越えるとA 1 変態温度をげ、焼なまし硬さを上げ、被
削性を低下させるので、上限値を4.0%とした。
【0020】Alは、脱酸剤としても使用されるが、δ
フェライトの抑制というNiと同様の効果があり含有す
ることが可能である。しかし0.5%を越えると以上は介在
物が増加しAlN等の二次生成物を生じ、破壊靭性値を
低下するので、上限値を0.5%とした。
【0021】
【実施例】
(実施例1)以下に本発明の実施例を示す。表1の素材
No.1〜10に示した組成の12mmφの素材の焼なまし
材にコールドホビング法でJIS M40Fの形状のプラスネジ
パンチを成形した。このパンチを780℃×6hrの浸炭処理
を施した後、1160℃で焼入れを行い、560℃で1.5Hrの3
回の焼戻し処理を行った。このパンチを用いて、SUS304
(径 3.5mmφ)の被加工材に160回/分の速度でプラス状の
溝を形成し、パンチが欠損または摩耗寿命になるまでの
打刻数を測定した。この時の寿命評価はプラスネジパン
チに対して0.3mm以上の摩耗あるいは欠損が起こった場
合とした。
【0022】比較例として表1のNo.11〜13に示
す組成を有すプラスネジパンチを本発明例と同様に製造
し、同様の寿命評価を行った。得られた寿命と、プラス
ネジパンチに形成した工具加工面となる表面のビッカー
ス硬さ、表面残留応力値、浸炭層の深さ、芯部のビッカ
ース硬さ、および芯部のシャルピー衝撃値および破壊靭
性値(Kic)、を表2および表3に付記した。なお、シャ
ルピー衝撃値および破壊靭性値(Kic)については、同様
の条件で製造したプラスネジパンチの浸炭層を除去した
試験片、すなわち本発明でいう芯部で測定したものであ
る。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】また本発明の素材No.1には浸炭後CV
D処理でTi(CN)膜を5μm厚さ形成後焼入れ焼戻し処
理したプラスネジパンチと、焼入れ焼戻しした完成品に
PVD法でTi(CN)膜を3μm厚さ形成したプラスネジ
パンチに対して同様の評価を行った。この結果も表2お
よび表3の試料No.14および15として示す。
【0029】表2および表3に示すように、比較例であ
る試料No.11〜13は本発明の試料に比べ芯部の破
壊靭性値が低いために、工具寿命が本発明に比べて著し
く短いものとなっている。比較例に比べて本発明のプラ
スネジパンチは寿命の絶対値が約10倍以上の高寿命であ
ることがわかる。また表2および表3の試料No.14
および15に示すように本発明のプラスネジパンチにC
VD,PVDでTi(CN)の表面コーティング処理をす
ることにより、さらに寿命を向上させることができるこ
とがわかった。
【0030】(実施例2)表1に示すNo.1の組成を
有する素材を外径200mmφ、幅40mm、ネジ溝深さ3mmの
プーリーの溝加工用の転造ダイス形状に仕上げた後、実
施例1と同様の浸炭処理および焼入れ焼き戻しを行ない
転造ダイスの試料No.16を得た。また従来から用い
られているJIS SKH51 およびJIS SKD
11によって同一の転造ダイス形状を有する試料No.
17,18を得た。これらの転造ダイスを用いて、JI
S SPCC製の50mmφのプーリーを製造したところ、
表4および表5に示すように本発明の転造ダイス試料N
o.16は従来の転造ダイスよりも10倍以上の工具寿
命を有することがわかった。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の圧造工具に必要な
硬さと靭性を兼ね備えるとともに、高応力の繰り返し負
荷がかかる使用条件下で発生するクラックの伝播を抑制
することができ、結果として極めて長い工具寿命を得る
ことができるものである。また本発明の圧造工具は、ク
ラックの伝播を抑制できるため、加工速度を上げること
ができ、生産性の向上にも大きな効果が期待できるもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C23C 8/22 C23C 8/22 // B21K 1/48 B21K 1/48 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 C22C 38/00 - 38/60

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、C 0.1〜0.27%、Si 1.5%
    以下、Mn 1.0%以下、Cr 2.0〜7.0%、WまたはMoの
    1種または2種をW当量(W+2Mo)として3.0〜24.0
    %、V 5.0%以下、残部がFeおよび不可避的に含有する
    不純物からなる組成を有する浸炭部以外の芯部に対し
    て、浸炭された表層部は前記組成よりも炭素含有量が高
    い組成を有しており、前記芯部は破壊靭性値が100kg/(m
    mの2分の3乗)以上、ビッカース硬さで600以下であり、
    工具の加工面はビッカース硬さで700以上であって、浸
    炭された表層部に圧縮応力が残留していることを特徴と
    する圧造工具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の芯部の組成のうちFe
    の一部をCo10.0%以下で置換したことを特徴とする圧
    造工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の芯部の組成の
    うちFeの一部をNi4.0%以下で置換したことを特徴と
    する圧造工具
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか記載の芯部
    の組成のうちFeの一部をAl0.5%以下で置換したこと
    を特徴とする圧造工具
  5. 【請求項5】 芯部の硬さはビッカース硬さで400〜600
    であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の圧造工具
  6. 【請求項6】 重量比で、C 0.1〜0.27%、Si 1.5%
    以下、Mn 1.0%以下、Cr 2.0〜7.0%、WまたはMoの
    1種または2種をW当量(W+2Mo)として3.0〜24.0
    %、V 5.0%以下、残部がFeおよび不可避的に含有す
    る不純物からなる組成、あるいは前記組成のFeの一部
    をCo 10.0%以下、Ni 4.0%以下、およびAl 0.5%以
    下のいずれか1種以上で置換した組成を有する素材に、
    浸炭処理を施した後、焼入れ、焼戻し処理を施し、前記
    素材の表層部を前記組成よりも炭素含有量が高い組成と
    し、浸炭部以外の芯部は破壊靭性値が100kg/(mmの2分の
    3乗)以上、ビッカース硬さで600以下、工具の加工面は
    ビッカース硬さで700以上に調整するとともに、浸炭さ
    れた表層部に圧縮応力を残留させることを特徴とする圧
    造工具の製造方法。
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