JP3434602B2 - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JP3434602B2
JP3434602B2 JP00368595A JP368595A JP3434602B2 JP 3434602 B2 JP3434602 B2 JP 3434602B2 JP 00368595 A JP00368595 A JP 00368595A JP 368595 A JP368595 A JP 368595A JP 3434602 B2 JP3434602 B2 JP 3434602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原動機の回転エネルギ
ーを、独立した回転軸を持つ負荷に伝達する変速継手に
係り、特に、異なる回転数で回転エネルギーを伝達可能
とした変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機械的な回転力を別の機械的な回転力に
変換して伝達するものとして継手があり、このとき、回
転数の変化を伴う継手を変速装置、或いは変速継手など
と呼称している。
【0003】最も単純な変速装置はギアであり、変速比
はギアの歯数比で規定され固定される。また、変速比が
可変のものとして、流体継手が用いられており、ゼロ速
度から規定速度まで任意の速度に変換することができ、
4〜5MWクラスの大容量の継手が製作可能であるため
種々の産業に利用されている。
【0004】これらに対し、電磁エネルギーを介して動
力を伝達する電気式の継手として、渦電流継手や磁気継
手などの変速装置が用いられている。これら電気式の変
速装置は、機械式や流体式と比較して機構が簡単で保守
点検が容易であり、取り扱いが簡単であること、機械的
な結合がないため振動に対し絶縁効果があること、更
に、回転軸の多少のずれ、たわみに対して自由度があり
弾性継手としても作用することなどが特徴としてあげら
れ、種々の用途に利用されている。
【0005】電気式の変速装置の代表的な例として、渦
電流継手の概要を図5に示す。図5において、原動機1
の回転軸が渦電流継手3の一方の回転軸に結合され、渦
電流継手3の他方の回転軸は負荷2の回転軸に結合され
ている。渦電流継手3は、一方の回転軸に、スリップリ
ングを介して供給される直流電流により磁界を発生する
電磁コイルを有する第1回転子を備え、他方の回転軸
に、上記磁界に結合し相対回転速度差によって生じる渦
電流によってトルクを発生する第2回転子を備えてい
る。そして、直流電流を制御し磁界の強さを制御するこ
とでトルクを可変制御し、原動機1の回転数とは異なる
回転数で負荷2を駆動する。
【0006】この原理はアラゴの円盤で知られる基本原
理を利用したものであり、ECブレーキや誘導電動機の
原理としても良く知られている。また、この方式は減速
方向の変速であり、増速ができない特性を有している。
また原動機1と負荷2の回転速度差は誘導電動機で言う
すべりに相当し、誘導電動機のトルク特性が示すよう
に、すべりが大きくなるにしたがい伝達トルクは小さく
なる。また、このような電磁結合は双方の回転子のトル
クは同じであり、トルクコンバータとしての機能は持っ
ていない。このことは低速で大きなトルクを必要とする
用途には適さないことを意味している。また、双方のト
ルクは同じであるために回転速度差がエネルギー差にな
り、回転速度差が大きい低速での運転では大きなエネル
ギーが渦電流損として消費される短所を有し、可変速範
囲が狭く、小容量の範囲で利用されている。
【0007】上記短所をなくし、可変速範囲が広く、大
容量の可変速継手として用いられる可変速駆動システム
を図6に示す。同図において、原動機1は発電機4を駆
動し、発電機4は機械的エネルギーを電気的エネルギー
に変換する。電力変換装置6は発電機4から出力される
電力で電動機5を可変速駆動し、電動機5が負荷を駆動
する。この方式は、継手として、電力ケーブルを用いた
理想的な変速装置でありゼロ速度から逆転、さらに増速
まで可能であり、トルクコンバータとしての機能を持っ
ている。トルクコンバータ機能は双方の回転軸でエネル
ギーを等しくするようにトルク変換する機能であり、こ
れにより低速でも中間でエネルギー消費のない効率の良
いエネルギー伝達が可能となる。この方式は、事業用ガ
スタービンのスタータや水車発電機のスタータ、船舶の
電気推進用などに用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した流体継手のよ
うな機械式の継手装置では、取り扱いが複雑で保守点検
に大きな労力が必要である。また、渦電流継手では可変
速範囲が狭く大容量で実現するのが難しく、可変速駆動
システムを用いた変速システムは機能性能は充分だが、
発電機4、電力変換装置6、電動機5の3つの機器があ
るためシステムとしては非常に大きくなり、経済性が問
題となり、数千KWクラス以上での実現は難しいのが現
状である。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、機械式継手を上回る大
容量で、電気式の簡便さを有し、且つ可変速駆動システ
ム相当の機能性能を持った経済的な変速装置を提供する
ことにある。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明として、
一方の回転軸に結合され界磁極を有する第1回転子と、
他方の回転軸に結合され回転磁界を発生させる電機子巻
線を有する第2回転子と、他方の回転軸に結合され固定
子巻線と回転子巻線を有する回転トランスと、交流電力
を前記固定子巻線に供給する電力変換装置とを備えた変
速装置において、前記電力変換装置は、前記第1回転子
と前記第2回転子との回転速度差に応じた周波数の交流
電力を出力し、前記第1回転子の回転速度と前記電機子
巻線より発生する回転磁界の回転速度との相対速度がゼ
ロとなるように制御して、一方の回転軸の回転数を他方
の回転軸に伝達する。
【0014】請求項2の発明として、更に、前記電力変
換装置は、前記第1回転子と前記第2回転子との回転位
置誤差に応じた位相の交流電力を出力し、前記第1回転
子の回転位置と前記電機子巻線により発生する回転磁界
の回転位置との相対角度差が最大トルクを発生する角度
以下になるように制御する。 請求項3の発明として、更
に、前記電力変換装置は、所定の出力電流に制限する手
段を備え、相互の回転軸間で伝達する最大トルクを任意
に設定可能とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】 請求項1の発明は、前記電力変換装置から、前
記第1回転子と前記第2回転子との回転速度差に応じた
周波数の交流電力を出力されると、前記第1回転子の回
転速度と前記電機子巻線より発生する回転磁界の回転速
度との相対速度がゼロとなり、一方の回転軸のトルクが
他方の回転軸に伝達され、他方の回転軸の回転数は一方
の回転軸の回転数と異なる速度で回転する。
【0019】請求項2の発明は、前記電力変換装置か
ら、前記第1回転子と前記第2回転子との回転位置誤差
に応じた位相の交流電力を出力されると、前記第1回転
子の回転位置と前記電機子巻線により発生する回転磁界
の回転位置との相対角度差が最大トルクを発生する角度
以下になるように制御され、脱調することなく他方の回
転軸の回転数は一方の回転軸の回転数と異なる速度で回
転する。
【0020】請求項3の発明は、前記電力変換装置か
ら、所定の値に制限された出力電流が供給されると、相
互の回転軸間で伝達する最大トルクが所定値に設定さ
れ、他方の回転軸に伝達されるトルクを所定値に制限す
ることが可能となる。
【0021】本発明の第1の実施例を図1に示す。図1
において、1はディーゼルエンジン或いは商用電源で駆
動される電動機等の一定速度で回転する駆動側の原動
機、2はファン或いはポンプ等の回転エネルギーを動力
源とする負荷、14は可変電圧可変周波数の交流電力を
出力する電力変換装置、15は一方の回転軸が原動機1
に結合され、他方の回転軸が負荷2に結合され、電力変
換装置14から供給される可変電圧可変周波数の交流電
力により負荷2の回転数を可変制御する可変速継手装置
である。
【0022】可変速継手装置15は、一方の回転軸に結
合された永久磁石の界磁極を有する界磁回転子(第1回
転子)10、界磁回転子10にオーバーハングし、他方
の回転軸に結合された電機子回転子(第2回転子)1
1、他方の回転軸に結合された回転トランス12、一方
の回転軸を支える軸受け13A 、他方の回転軸を支える
軸受け13B を主要部として構成される。
【0023】電機子回転子11は回転磁界を発生させる
電機子巻線を備えている。また、回転トランス12は、
固定子巻線と回転子巻線を有し、電力変換装置14から
可変電圧可変周波数の交流電力が固定子巻線に供給され
たとき、回転子巻線に発生する可変電圧可変周波数の交
流電力を電機子回転子11の電機子巻線に供給し、ブラ
シレスで電機子回転子11に交流電力を供給する。
【0024】電力変換装置14は、GTO或いはIGB
Tなどの自己消弧形スイッチデバイスを用い、交流出力
の周波数と電圧を自由に可変できるとともに電力回正機
能を有している。
【0025】なお、界磁極は、永久磁石の代わりに電磁
石を用いることもでき、この場合、スリップリングを介
して直流電流を供給することは言うまでもない。上記構
成において、原動機1を2極の交流電動機、界磁回転子
10、電機子回転子11、回転トランス12とも2極と
し、負荷2をファンと仮定し、2極の交流電動機1が周
波数50Hzの交流(商用)電源により3000rpm
の一定速度で駆動され、ファン2がゼロ速度で停止して
いる状態から最大速度1500rpmまで加速する場合
の例について説明する。
【0026】この場合、ファン2が停止している状態
で、電力変換装置14は、最初に周波数50Hzの交流
低電圧で回転トランス12を励磁する。これにより、回
転トランス12の回転子巻線に周波数50Hzの小さな
交流電圧が誘起し、電機子回転子11の電機子巻線が交
流低電圧で励磁される。この交流励磁により、電機子回
転子11の回転磁界が界磁回転子10の回転速度と同じ
3000rpmの一定速度で回転するが、磁界の強さが
小さいので、その間に発生するトルクは小さく、ファン
2は停止したまま、交流電動機1は無負荷の状態で運転
される。
【0027】次に、電力変換装置14の出力電圧を徐々
に増大させて、電機子回転子11の電機子巻線の交流励
磁を徐々に強めると、界磁回転子10と電機子回転子1
1の間の電磁結合が徐々に強化され、その間にトルクが
発生し、ファン2は回転を開始する。
【0028】この場合、回転トランス12の固定子巻線
が発生する回転磁界の回転方向を、回転子巻線の回転方
向の逆方向に励磁するようにしておくと、ファン2の回
転とともに回転トランス12の回転子巻線が回転するの
で、回転子巻線に誘起する交流電圧の周波数は、回転ト
ランス12の固定子巻線が発生する回転磁界の回転速度
と回転トランス12の回転子巻線の回転速度との相対回
転速度で決定される。この関係を、回転トランス12の
固定子巻線を励磁する交流電圧の(1次)周波数f1 を
パラメータとし、回転子巻線に誘起する交流電圧の(2
次)周波数f2と回転速度Nとの関係を図3の特性図で
示す。
【0029】図3の特性図に示すように、回転速度N=
0の状態において、回転トランス12の固定子巻線を励
磁する交流電圧の周波数f1 、即ち、電力変換装置14
の出力周波数f1 を50Hzにすると、回転子巻線に誘
起する交流電圧の周波数f2も50Hzとなり、トルク
は発生せず、ファン2の回転速度Nはゼロのままとな
る。
【0030】次に、電力変換装置14の出力周波数f1
を徐々に減少させて、電機子回転子11の電機子巻線が
発生する回転磁界の回転速度を徐々に減少させると、界
磁回転子10と電機子回転子11との間に加速トルクが
発生し、ファン2は界磁回転子10の回転方向と同方向
に徐々に回転を始め、回転磁界の回転速度が減少した分
だけファン2の回転速度が増加する。
【0031】即ち、電機子回転子11の回転磁界の回転
速度は、常に、界磁回転子10の界磁極の回転速度30
00rpmと同期するように制御されるので、電力変換
装置14の出力周波数の低下によって、電機子回転子1
1の回転磁界の回転速度が低下した減少分だけファン2
の回転速度が増加する。
【0032】例えば、電機子回転子11の電機子巻線を
励磁する交流電圧の周波数f2 を50Hzから45Hz
に低下させると、電機子回転子11の回転磁界の回転速
度は3000rpmから2700rpmに減少し、ファ
ン2は界磁回転子10の回転方向と同方向に300rp
mで回転する。この場合、回転トランス12の回転子巻
線に誘起する交流電圧の周波数f2 を増加させる方向に
回転するので、周波数f2 を45Hzに低下させるため
に、電力変換装置14の出力周波数f1 を40Hzに減
少させる。
【0033】このようにして、電力変換装置14の出力
周波数f1 を50Hz〜0Hzの間で可変すれば、電機
子回転子11の電機子巻線を励磁する交流電圧の周波数
f2は50Hz〜25Hzの間で変化し、ファン2の回
転速度を0〜1500rpmの範囲で、界磁回転子10
の回転方向と同方向に駆動制御することができる。
【0034】従って、ファン2を最大速度1500rp
mで駆動する場合、電力変換装置14の出力周波数f1
を0Hzまで減少させ直流励磁して、電機子回転子11
の電機子巻線を周波数f2 =25Hzの交流電圧で励磁
して運転する。
【0035】このように構成した継手は減速比1/2の
減速継手として機能する。また、一般に、ファンやポン
プ等のトルク特性は速度の2乗に比例し、負荷特性は速
度の3乗に比例するので、本実施例の場合、原動機側の
軸トルク出力は、負荷と同じトルクで回転数が一定であ
るから速度の2乗に比例する出力特性となる。図4は、
0〜1500rpmにおける負荷特性をa、原動機の出
力特性をbとして示した例である。
【0036】同図に示した特性cは、負荷特性aと原動
機の出力特性bとの出力差を示したもので、電力変換装
置14が処理する電力に対応し、余分なエネルギーは電
力として電源に回生することを表している。そして回生
電力の大きさは定格速度(1500rpm)の67%速
度で定格容量の15%の大きさとなる。
【0037】本実施例によれば、回転電機の大きさは概
略そのトルクで決定されるので、可変速継手装置15
は、図6の可変速駆動システムにおける電動機5とほぼ
同じ大きさで、電力変換装置14の容量は可変速継手装
置15の定格容量の15%で良く、更に、発電機4は不
要となる。そして、ゼロ速度から最大速度まで、渦電流
継手のようなエネルギー損失を伴うことなく、効率の良
い動力伝達が可能となる。 即ち、従来の可変速駆動シ
ステムにおける電力変換装置は、変換するエネルギー全
てを通過させているため、装置容量は負荷の最大容量ま
で必要としたが、本実施例によれば負荷の最大容量の1
5%程度で良く、また、従来の渦電流継手のように、駆
動側と負荷側の速度差によるエネルギーが全て損失とし
て消費されることがなくなり、効率の良い運転が可能と
なる。
【0038】また、電力変換装置14の容量は、駆動軸
側と負荷軸側の出力差の電力を処理すれば良い。即ち、
駆動側の出力をP1 、回転速度をn1 、負荷側の出力を
P2、回転速度をn2 、伝達トルクをτ、とすると、伝
達トルクをτは駆動側と負荷側が同じになるので、P1
=τ・n1 、P2 =τ・n2 となる。
【0039】従って、電力変換装置は14は、出力差Δ
P=P1 −P2 のエネルギーを処理するが、伝達トルク
をτが負荷側の回転速度n2 の2乗に比例し、定格速度
で駆動側と負荷側の出力が一致するように設定するの
で、速度比n2 /n1 =2/3でΔPが最大となり、Δ
Pmax =0.15・τmax ・n2 max となる。即ち、定
格速度の67%で最大出力差となりその量は定格容量の
15%となる。
【0040】本発明の第2の実施例を図2に示す。図2
において、16A と16B は原動機1と負荷2の回
転速度(位置)ω1とω2とをそれぞれ検出する速度
(位置)検出器、17は電力変換装置14の出力電圧の
最大値を制限するための最大値を設定する設定器、18
は係数器、19は減算器である。
【0041】減算器19は、速度(位置)検出器16A
を介して検出された原動機1の回転速度ω1 から、速度
(位置)検出器16B を介して検出された負荷2の回転
速度ω2 を係数器18によって2倍にした値を減じ、そ
の差分値ωa を周波数基準として出力する。電力変換装
置14は、周波数基準ωa に対応した周波数の交流電力
を可変速継手装置15へ供給する。この場合、回転トラ
ンス12の固定子巻線が発生する回転磁界の回転方向
が、回転子巻線の回転方向の逆方向になるように交流電
力を供給する。
【0042】上記構成において、運転を開始すると、最
初に負荷2が停止しているので、電力変換装置14から
原動機1の回転速度ω1 と同じ周波数の交流電力が可変
速継手装置15へ供給される。この場合、電力変換装置
14は、界磁回転子10と電機子回転子11との回転位
置誤差に応じた位相の交流電力を出力し、界磁回転子1
0の回転位置と電機子回転子11により発生する回転磁
界の回転位置との相対角度差が最大トルクを発生する角
度以下になるように制御し、原動機1側から負荷2側へ
トルクが伝達され、負荷2は回転を始める。
【0043】負荷2が回転を始めると、電力変換装置1
4は、原動機1の回転速度ω1 から負荷2の回転速度ω
2 を2倍にした値を減じた値の周波数ωa の交流電力を
出力するとともに、界磁回転子10の回転速度と電機子
回転子11により発生する回転磁界の回転速度との相対
速度がゼロとなるように制御して、原動機の回転数を負
荷に伝達する。
【0044】これにより、負荷2の回転速度ω2 が上昇
し、電力変換装置14の出力周波数ωa が減少する。そ
して、負荷2の回転速度ω2 が原動機1の回転速度ω1
の1/2に達すると、周波数基準ωa がゼロになり、電
力変換装置14は、相回転を逆転させることなく直流電
力を出力し、回転トランス12の固定子巻線は直流励磁
され、回転トランス12の回転子巻線から負荷2の回転
速度ω2 に等しい周波数の交流電力が電機子回転子11
に供給される。これにより、電機子回転子11により発
生する回転磁界の回転速度は負荷2の回転速度ω2 と等
しくなり、界磁回転子10の回転速度と電機子回転子1
1により発生する回転磁界の回転速度との相対速度がゼ
ロとなるように制御される。
【0045】これらの制御は、電力変換装置14の内部
に備えたPIコントローラでなる速度(回転位置)制御
系により、ω1 を速度(回転位置)基準、ω2 を速度
(回転位置)フィードバックとして制御される。
【0046】このようにして、界磁回転子10の回転速
度と電機子回転子11により発生する回転磁界の回転速
度を完全に同期させることができ、負荷2の回転速度ω
2 を原動機1の回転速度ω1 の1/2に自制的に制御す
ることができる。
【0047】また、伝達トルクの最大値は、設定器17
の設定値で電力変換装置14の最大出力電圧を制限する
ことにより定めることができる。なお、以上の説明で
は、速度検出信号を用いる例で示したが、同期電動機の
ベクトル制御と同様に回転子の角度を自制制御するの
で、シンクロレゾルバのような位置検出信号を用いる構
成とすることができる。
【0048】更に、図1では説明し易いように、可変速
継手装置15は一般の同期電動機の構造で説明したが、
界磁回転子10と電機子回転子11を2枚の回転円盤を
向かい合わせた構造の同期電動機を用いても同様に実施
することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、流体継手などの機械式
継手を上回る大容量で、電気式の簡便さを有し、且つ、
可変速駆動システム相当の機能性能を有し、しかも小形
化した経済的な変速装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図。
【図2】本発明の第2の実施例の構成図。
【図3】図1及び図2の可変速継手装置15で用いる回
転トランス12の作用を説明するための特性図。
【図4】上記実施例の、原動機1と負荷2の出力と、電
力変換装置14が処理する電力の特性図。
【図5】従来の渦電流継手の構成図。
【図6】従来の可変速駆動システムによる可変速継手の
構成図。
【符号の説明】
1・・原動機 2・・負荷 10・・界磁回転子(第1回転子) 11・・電機
子回転子(第2回転子) 12・・回転トランス 13・・軸受
け 14・・電力変換装置 15・・可変
速継手装置 16・・速度検出器 17・・電圧
設定器 18・・係数器 19・・減算

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の回転軸に結合され界磁極を有する第
    1回転子と、他方の回転軸に結合され回転磁界を発生さ
    せる電機子巻線を有する第2回転子と、他方の回転軸に
    結合され固定子巻線と回転子巻線を有する回転トランス
    と、交流電力を前記固定子巻線に供給する電力変換装置
    とを備えた変速装置において、 前記電力変換装置は、前記第1回転子と前記第2回転子
    との回転速度差に応じた周波数の交流電力を出力し、前
    記第1回転子の回転速度と前記電機子巻線より発生する
    回転磁界の回転速度との相対速度がゼロとなるように制
    御して、一方の回転軸の回転数を他方の回転軸に伝達す
    ることを特徴とする変速装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の変速装置において、前記
    電力変換装置は、前記第1回転子と前記第2回転子との
    回転位置誤差に応じた位相の交流電力を出力し、前記第
    1回転子の回転位置と前記電機子巻線により発生する回
    転磁界の回転位置との相対角度差が最大トルクを発生す
    る角度以下になるように制御することを特徴とする変速
    装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の変速装置において、前記
    電力変換装置は、所定の出力電流に制限する手段を備
    え、相互の回転軸間で伝達する最大トルクを任意に設定
    可能とすることを特徴とする変速装置。
JP00368595A 1995-01-13 1995-01-13 変速装置 Expired - Lifetime JP3434602B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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