JP3433934B2 - 自動変速装置 - Google Patents

自動変速装置

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JP3433934B2
JP3433934B2 JP2001361660A JP2001361660A JP3433934B2 JP 3433934 B2 JP3433934 B2 JP 3433934B2 JP 2001361660 A JP2001361660 A JP 2001361660A JP 2001361660 A JP2001361660 A JP 2001361660A JP 3433934 B2 JP3433934 B2 JP 3433934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の走行状態に応
じて変速操作を自動的に行う自動変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速装置はそれぞれ所定の歯車比を
形成する複数の歯車列を有し、動力伝達を行う歯車列の
切換を切換機構によって行うようにしている。自動変速
装置には歯車列の形態によって、1軸上での変速が可能
な遊星歯車式と、手動変速機と同様な平行軸式とがあ
る。遊星歯車式の自動変速装置にあっては、入力軸と出
力軸との間に設けられた遊星歯車列をクラッチやブレー
キからなる摩擦係合要素を作動させることによって動力
伝達を行う歯車列の切換が行われる。
【0003】一方、平行軸式の自動変速装置にあって
は、たとえば、特開2000-65199号公報に開示されるよう
に、相互に平行となって配置された入力軸と出力軸の間
に設けられた複数の常時噛み合い式の変速歯車列の中か
ら動力伝達を行う変速歯車列をシンクロメッシュつまり
同期噛合機構などの噛合いクラッチによって切換動作し
ている。この自動変速装置にあっては、入力軸と出力軸
との間に、切換操作を行わせるときに入力軸から出力軸
にトルクを伝達する油圧式多板クラッチからなるバイパ
スクラッチを設け、切換操作が行われる際には、スロッ
トルによってエンジンの回転数を調整するとともに、バ
イパスクラッチを介して出力軸にトルクを伝達してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
平行軸式の自動変速装置にあっては、回転同期がとれた
状態で変速歯車列の切換操作を行うようにしているが、
バイパスクラッチの油圧制御およびエンジンのスロット
ル制御にはそれぞれ誤差、バラツキや応答不良があるた
めに、変速動作時にバイパスクラッチを介して全てのエ
ンジントルクが出力軸に伝達されなくなる可能性があ
る。その場合には、噛合いクラッチによって切換動作が
なされても、シンクロメッシュに余分なトルクがかかっ
てしまい、円滑な切換動作が行われなくなるという問題
が発生する。円滑な切換動作が行われないと、シンクロ
メッシュの摩擦面が摩耗することになる。また、変速時
にバイパスクラッチを作動させる場合に、変速動作に時
間がかかるとバイパスクラッチが発熱するおそれがあ
る。
【0005】本発明の目的は、自動変速装置における変
速動作を確実に行い得るようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自動変速装置
は、エンジン動力が伝達される入力軸と、前記入力軸に
複数の変速歯車列を介して連結され、駆動輪に動力を伝
達する出力軸とを有する自動変速装置であって、前記入
力軸と前記出力軸との間に設けられ、前記入力軸から前
記出力軸に伝達されるエンジントルクを調整するバイパ
スクラッチと、複数の前記変速歯車列の中から動力の伝
達を行う歯車列を切り換える噛合いクラッチと、前記噛
合いクラッチにより前記変速歯車列を切り換える際に前
記噛合いクラッチの噛合い不良を検出する噛合い不良検
出手段と、噛合い不良が発生したときに前記バイパスク
ラッチに供給される油圧を増減変化させる揺さぶり制御
手段とを有することを特徴とする。
【0007】本発明の自動変速装置によれば、変速歯車
列を次の変速段に噛合いクラッチにより切り換える際に
噛合い不良が発生した場合には、バイパスクラッチの油
圧を揺さぶるようにしたので、確実に次の変速段に切り
換えることができる。
【0008】本発明の自動変速装置においては、前記噛
合いクラッチの噛合い指令を与えてから所定時間経過し
ても噛合いが完了しないときに前記噛合い不良と判定し
ても良く、前記噛合いクラッチの移動速度が所定の移動
速度よりも遅く、かつ前記噛合いクラッチが噛合い完了
しないときに前記噛合い不良と判定しても良く、前記噛
合いクラッチの移動速度が所定の移動速度よりも遅い時
間が所定時間経過し、かつ前記噛合いクラッチが噛合い
完了しないときに前記噛合い不良と判定しても良い。
【0009】本発明の自動変速装置においては、車両の
運転状況に応じて設定された周期と揺さぶり量でバイパ
スクラッチの油圧を揺さぶるようにしても良く、前記入
力軸の回転数と変速後の目標回転数との差に応じた周期
と揺さぶり量でバイパスクラッチの油圧を揺さぶるよう
にしても良く、油圧の応答に基づいた周期とエンジント
ルクと噛合いクラッチの操作力に応じた揺さぶり量でバ
イパスクラッチの油圧を揺さぶるようにしても良い。
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形
態である自動変速装置を示すスケルトン図であり、エン
ジン1には、エンジントルクやエンジン回転数を調整す
る電子制御スロットル2が設けられており、通常は図示
しないアクセルペダルの踏込み量に応じた電子制御装置
(制御ユニット)からの出力信号により電子制御スロッ
トル2を開閉してエンジン制御を行う。また、電子制御
スロットル2は、必要に応じてアクセルペダルの踏込み
量に関係なく、検出された運転状態により予め設定され
たマップなどに基づき開閉してエンジン制御を行うこと
が可能である。
【0012】そして、エンジン1により発生した動力を
駆動輪に伝達する自動変速装置は、エンジン1に連結さ
れる入力軸3と、これに平行となって駆動輪に連結され
る出力軸4とを有し、これらは車両の進行方向を向いて
トランスミッションケース5内に組み込まれている。入
力軸3はトルクコンバータ6を介してエンジン1のクラ
ンク軸7に連結されている。
【0013】入力軸3には、第1速と第2速の駆動歯車
11,12が一体に設けられ、第3速から第5速までの
駆動歯車13〜15が回転自在に設けられている。出力
軸4には、第1速と第2速の被駆動歯車21,22が回
転自在に取り付けられ、第3速から第5速までの被駆動
歯車23〜25が一体に設けられている。それぞれの駆
動歯車11〜15は対応する被駆動歯車21〜25に常
時噛み合って変速歯車列となっており、複数の変速歯車
列の中から動力を伝達することになる変速歯車列を切り
換えることによって変速動作が行われる。入力軸3には
さらに後退用の駆動歯車16が一体に設けられている。
【0014】出力軸4には、第1速の被駆動歯車21と
第2速の被駆動歯車22との間に第1の噛合いクラッチ
31が設けられている。入力軸3には第3速の駆動歯車
13と第4速の駆動歯車14との間に第2の噛合いクラ
ッチ32が設けられ、第5速の駆動歯車15に隣接させ
て第3の噛合いクラッチ33が設けられている。これら
の噛合いクラッチはそれぞれ同期噛合機構つまりシンク
ロメッシュにより構成されている。ただし、第1の噛合
いクラッチ31を入力軸3に設け、第2および第3の噛
合いクラッチを出力軸4に設けるようにしても良い。
【0015】噛合いクラッチ31は出力軸4に固定され
たシンクロハブつまり切換ハブ31aと、これに常時噛
み合うシンクロスリーブつまり切換スリーブ31bとを
有し、この切換スリーブ31bを第1速の被駆動歯車2
1に設けられた外歯21aに噛み合わせると変速比は第
1速に設定され、逆に第2速の被駆動歯車22に設けら
れた外歯22aに噛み合わせると第2速に設定される。
それぞれの外歯21a,22aは、歯車21,22に形
成されたスプライン歯部と、シンクロナイザリングに形
成された歯部とにより形成される。
【0016】他の噛合いクラッチ32,33も同様の構
造であり、入力軸3に固定された切換ハブ32a,33
aと、それらにそれぞれ常時噛み合う切換スリーブ32
b,33bとを有し、それぞれ対応する外歯13a,1
4a,15aのいずれかに噛み合わせることにより、変
速比は第3速から第5速のいずれかに設定される。それ
ぞれの切換スリーブ31b,32bおよび33bの軸方
向の噛合移動は、図示しない油圧アクチュエータによっ
て行われる。
【0017】第1の噛合いクラッチ31の切換スリーブ
31bには後退用の被駆動歯車26が取り付けられ、入
力軸3と出力軸4とに平行となったアイドラ軸(図示省
略)には、後退用の駆動歯車16と被駆動歯車26とに
噛み合う位置と、噛み合いを離脱する位置とに移動自在
にアイドラ歯車(図示省略)が軸方向に摺動自在に装着
されている。したがって、切換スリーブ31bが中立位
置のもとで、アイドラ歯車を摺動させると、アイドラ歯
車は後退用の駆動歯車16と被駆動歯車26とに噛み合
い、入力軸3の回転は出力軸4に逆方向となって伝達さ
れる。
【0018】出力軸4は中空軸となっており、内部には
前輪出力軸34が組み込まれ、出力軸4と前輪出力軸3
4はセンターディファレンシャル装置35により連結さ
れている。前輪出力軸34はフロントディファレンシャ
ル装置36を介して前輪用のドライブシャフト(図示省
略)に連結され、このドライブシャフトにより前輪が駆
動される。また、センターディファレンシャル装置35
は駆動歯車37と被駆動歯車38とを介して後輪出力軸
39に連結されており、後輪出力軸39は図示しないリ
ヤディファレンシャル装置を介して後輪用のドライブシ
ャフト(図示省略)に連結され、このドライブシャフト
により後輪が駆動される。
【0019】入力軸3には駆動側のバイパス歯車17が
回転自在に取り付けられ、出力軸4には被駆動側のバイ
パス歯車27が一体に取り付けられ、これらの歯車1
7,27は所定の歯車比で常時噛み合っている。図示す
る場合にはこれらの歯車比は第3速相当に設定されてい
る。入力軸3には油圧式多板クラッチからなるバイパス
クラッチ18が設けられており、バイパスクラッチ18
は入力軸3に固定されたクラッチハブ20と、バイパス
歯車17に固定されたクラッチドラム19とを有してい
る。クラッチドラム19とクラッチハブ20とにそれぞ
れ交互に複数の駆動側および従動側のクラッチプレート
が配置されており、油圧によりクラッチプレートを押圧
すると、入力軸3のトルクはバイパスクラッチ18を介
して出力軸4に伝達される。
【0020】トルクコンバータ6のタービン軸8と入力
軸3との間には、発進クラッチつまり入力クラッチ41
が設けられており、この入力クラッチ41はタービン軸
8に固定されるクラッチドラム42と、入力軸3に取り
付けられるクラッチハブ43とを有している。クラッチ
ドラム42とクラッチハブ43との間に装着されるクラ
ッチプレートを係合させることによりタービン軸8と入
力軸3とが締結状態となって、エンジン動力が入力軸3
に伝達される。一方、係合を離脱させると、タービン軸
8と入力軸3は開放された状態となり、エンジン動力の
入力軸3に対する動力伝達が遮断される。
【0021】トランスミッションケース5内にはオイル
ポンプ44が装着され、オイルポンプ44のロータはト
ルクコンバータ6のポンプ側アウターシェルに連結さ
れ、クランク軸7により回転駆動される。オイルポンプ
44から吐出する作動油は、トルクコンバータ6、バイ
パスクラッチ18、入力クラッチ41および前述した油
圧アクチュエータなどの油圧作動機器に供給されるとと
もに各潤滑部に供給される。ただし、オイルポンプ44
をエンジンにより駆動することなく、電動モータにより
駆動するようにしても良い。
【0022】この自動変速装置は、エンジン回転数、ア
クセル開度、車速、入力軸の回転数および変速段位置な
どの信号によって車両の走行状態を検出して予め設定さ
れたマップに基づいて変速動作が自動的に行われる。
【0023】図2は図1に示した自動変速装置の作動を
制御する制御回路を示すブロック図である。図2に示す
ように、この自動変速装置はバイパスクラッチ18を作
動するためのバイパスクラッチアクチュエータ51と、
入力クラッチ41を作動するための入力クラッチアクチ
ュエータ52とを有している。さらに、自動変速装置は
複数の変速歯車列の中から動力伝達を行う変速歯車列に
切り換えるために、セレクトアクチュエータ53とシフ
トアクチュエータ54とを有している。これらの2つの
アクチュエータ53,54の直線往復動を、図示しない
セレクトレバーおよびシフトレバーを有する方向変更機
構を介して前述したそれぞれの噛合いクラッチ31〜3
3および後退用の噛合いクラッチの切換移動に変換する
ことにより、第1速〜第5速の前進段と後退段の切換が
自動的に行われる。
【0024】前述したそれぞれのアクチュエータは油圧
アクチュエータであり、それぞれのアクチュエータには
オイルポンプ44から吐出する作動油が供給される。バ
イパスクラッチアクチュエータ51には電磁圧力制御弁
VA1を介し、入力クラッチアクチュエータ52には電磁
圧力制御弁VA2を介してそれぞれ作動油が供給される。
また、セレクトアクチュエータ53には電磁切換弁VA3,
VA4を介して作動油が供給され、シフトアクチュエータ
54には電磁圧力制御弁VA5,VA6を介して作動油が供給
される。セレクトアクチュエータ53は図2において矢
印Aで示す方向にセレクトレバーを駆動し、シフトアク
チュエータ54は図2において矢印Bで示す方向にセレ
クトレバーを駆動する。
【0025】シフトアクチュエータ54を電磁圧力制御
弁VA5,VA6により制御するのに対し、セレクトアクチュ
エータ53が電磁切換弁VA3,VA4により制御可能なの
は、A方向の切換操作(セレクト操作)は、デッドスト
ップに突き当てるまで大きな操作力で単純に押せば足り
るからである。これに対して、B方向の3位置切換操作
(シフト操作)は、シンクロによる同期が必要であり、
過大な操作力はシンクロリングの摩耗を招来させるため
操作力自体の制御が求められるため、シフトアクチュエ
ータ54を電磁圧力制御弁VA5,VA6により制御する。ま
た、B方向のシフト操作は、デッドストップ当接時に大
きな音が出易く操作音対策も必要となる。このため、シ
フト操作ではシフトアクチュエータ54によりシフト位
置に応じて操作力を制御し、迅速なシフト動作とシンク
ロリングの保護、そして操作音の低減という要求を満た
している。すなわち、初期は強く、その後、徐々に操作
力を弱くするよう調整する。したがって、シフトアクチ
ュエータ54については、単に油圧のオンオフを行うの
みの制御弁ではなく、供給油圧の調整が可能な電磁圧力
制御弁を使用して作動させる。
【0026】それぞれの電磁弁VA1〜VA6は制御ユニット
ECU55からの信号によって制御され、オイルポンプ4
4からの吐出圧(ライン圧)は圧力センサ56によりモ
ニタされるようになっている。オイルポンプ44から供
給される作動油は、その一部がアキュムレータ57に貯
留される。アキュムレータ57の密封容器内には窒素等
の気体が充満されており、そこに作動油を押し込むこと
により気体が圧縮され、作動油の圧力エネルギが気体の
圧力エネルギに変換されて蓄えられる。つまり、アキュ
ムレータ57にはライン圧が蓄えられてライン圧の安定
化が図られている。また、アキュムレータ57に蓄えた
圧力により、ポンプの故障やオイル漏れなどの油圧系に
障害が生じた場合でも、変速段をたとえば第3速に強制
的にシフトチェンジするなどの最低限の非常動作が確保
できるようになっている。
【0027】制御ユニットECU55には、入力軸3の回
転数を検出する入力軸回転センサ61、出力軸4の回転
数を検出する出力軸回転センサ62、セレクトレバーの
位置を検出するセレクトセンサ63、およびシフトレバ
ーの位置を検出するシフトセンサ64、その他、図示し
ないアクセル開度センサなどからの検出信号が入力され
る。この制御ユニットECU55は電子制御スロットル2
に対して制御信号を出力する。なお、図示する場合に
は、セレクトアクチュエータ53とシフトアクチュエー
タ54の2つの油圧アクチュエータによって前進5段と
後退段の切換動作を行うようにしているが、それぞれの
噛合いクラッチを別々の油圧アクチュエータによって切
換動作させるようにしても良い。
【0028】図1に示す自動変速装置において、たとえ
ば、駆動歯車11と被駆動歯車21からなる第1速の変
速歯車列を介して動力伝達が行われている状態から、駆
動歯車12と被駆動歯車22とからなる第2速の変速歯
車列を介して動力伝達を行う状態に変速操作する場合に
は、まず、第1速の変速歯車列とバイパス歯車17,2
7の歯車列との2系統を介して動力の伝達を行う状態に
設定する。ここで、第1速の被駆動歯車21とバイパス
歯車27は同一出力軸に配置されているが、各々は相違
した歯車比となっており、第1速の被駆動歯車21の回
転に対してバイパス歯車27の回転は変速比の関係から
駆動歯車11よりも早く回転するので、バイパスクラッ
チ18を係合すると係合状態に応じたトルクがバイパス
歯車17,27により伝達される。
【0029】次いで、切換スリーブ31bは切換ハブ3
1aのみに噛み合った中立位置に移動される。この状態
のもとではバイパス歯車17,27の歯車列を介して入
力軸3から出力軸4に対して動力伝達されるとともに、
電子制御スロットル2を閉動作するように制御してエン
ジン動力つまり入力軸3の回転数を低下させて同期させ
る。
【0030】エンジンの回転数が次の変速段である第2
速相当の回転数にまで低下した時点で切換スリーブ31
bを、切換ハブ31aのみに噛み合った状態から切換ハ
ブ31aと外歯22aとに噛み合う状態に移動させる
と、第2速の変速歯車列とバイパス歯車17,27の歯
車列との2系統を介して動力の伝達が行われる状態とな
る。この状態のもとでバイパスクラッチ18に供給され
る油圧をドレンしてバイパスクラッチ18を開放する
と、第2速へのアップシフトが完了する。これにより、
入力軸3から出力軸4に対しては第2速の変速歯車列を
介して動力伝達がなされることになる。
【0031】このように、アップシフト時にはバイパス
クラッチ制御とエンジン制御とをともに行いエンジン回
転数が第2速相当の回転数まで低下した時点で切換スリ
ーブ31bが外歯22aと噛み合うことになるので、ギ
ヤ鳴きが発生することなく、円滑に変速操作が行われ
る。しかも、切換スリーブ31bが中立位置になるとき
には、バイパスクラッチ18を介して動力伝達を行うよ
うにしたので、特に駆動力変化の大きな第1速から第2
速、第2速から第3速などのアップシフト時に問題とな
る駆動力の落ち込みつまりトルク切れの発生を低減する
ことができる。
【0032】上述した変速操作は、第2速から第3速な
どの他の変速段へのアップシフト動作も同様に行うこと
ができる。図1に示す自動変速装置にあっては、バイパ
スクラッチ18のバイパス歯車17,27の歯車比を第
3速相当に設定されているが、第4速相当あるいはそれ
よりも高速段側に設定するようにしても良い。また、第
4速から第5速へのアップシフトなどの高速段における
アップシフト動作を行う際には、駆動力の落ち込みの影
響が少ないので、バイパスクラッチ18を開放した状態
で変速動作を行うようにしても良い。
【0033】一方、ダウンシフト時には出力トルクの落
ち込みは走行性能上あまり問題とならないので、入力ク
ラッチ41により入力軸3への動力伝達を遮断させるよ
うにしても良い。また、ダウンシフト時にもアップシフ
ト時と同様にバイパスクラッチ18を係合状態とし、こ
れとともにエンジン制御を行って変速歯車列とバイパス
歯車17,27の歯車列との2系統での動力伝達と、バ
イパスクラッチ18のみの動力伝達とに切換制御しなが
らダウンシフト時の同期を円滑かつ迅速に行うようにし
ても良い。
【0034】図3〜図6は、第1速から第2速へのアッ
プシフト動作が行われる際における変速動作の制御手順
を示すフローチャートであり、図3は切換スリーブ31
bを外歯21aから開放させるギヤ開放制御を示すフロ
ーチャートである。図3に示すように、車速とアクセル
開度などの走行状態のマップデータに基づいて第1速か
ら第2速への変速開始がステップS1において判定され
たときには、第2速の変速比よりも高速側の歯車比に設
定されたバイパスクラッチ18を介してエンジントルク
を出力軸4に伝達させるために、ステップS2,S3に
おいてバイパストルクTbとバイパスクラッチアクチュ
エータ51に供給するバイパスクラッチ油圧Pbを次式
により演算して、ステップS4においてバイパスクラッ
チ油圧指令を出力する。これにより、バイパスクラッチ
アクチュエータ51に油圧が供給される。
【0035】しかし、実際のバイパスクラッチ油圧には
応答遅れがあるため、すぐには全てのエンジントルクが
入力軸3から出力軸4にバイパスされない。そこで、ス
テップS5においてタイマTM1を起動させて、バイパ
スクラッチ油圧が立ち上がって全てのエンジントルクが
バイパスされるまでの時間T1(設定値)が経過するま
で、バイパスクラッチ油圧を保持する。
【0036】Tb=Te ただし、Teはエンジントルクであり、Tb≧0としてリ
ミッタ処理を行う。
【0037】Pb=k1×Tb+k2 ただし、k1、k2は油圧変換係数である。
【0038】ステップS6で設定時間T1が経過したこ
とが判定されたならば、全てのエンジントルクがバイパ
スされて、切換スリーブ31bを外歯21aから開放す
ることが可能となるので、ステップS7においてシフト
アクチュエータ54に対して第1速歯車の開放指令を出
力する。シフトアクチュエータ54にはシフトセンサ6
4が装着されており、シフトセンサ64からの信号に基
づいて、ステップS8では切換スリーブ31bが締結状
態であるか開放状態となったかを判定する。すなわち、
spn1≦シフトセンサ≦spn2となったときに、開放完了と
判定し、ギヤ開放制御を終了する。ただし、spn1、spn2
は設定値である。なお、変速開始を除くときには、ステ
ップS1からステップS9へ進み、タイマTM1をリセ
ットする。
【0039】図4は回転同期制御を示すフローチャート
であり、ステップS11でギヤ開放の終了が判断された
ならば、入力軸3の回転を第2速相当の回転数に降下さ
せるため、バイパストルクをエンジントルクよりも大き
くさせるように、ステップS12〜S16において、目
標入力軸回転変化dωi/dt、バイパストルクTb、バイ
パスクラッチ油圧Pbを次式により求め、ステップS1
7においてバイパスクラッチ油圧指令を出力する。
【0040】dωi/dt=No×(Gnxt−Gnw)/Tsft ただし、Gnxtは変速後の歯車比、Gnwは変速前の歯車
比、Noは出力軸回転数、Tsftは目標同期時間(設定
値)である。
【0041】Tb=Te −Ie× dωi/dt ただし、Te はエンジントルク、Ieはエンジン1から
入力軸3までの慣性モーメント(イナーシャ)であり、
Tb≧0としてリミッタ処理を行う。
【0042】Pb=k1×Tb+k2 ただし、k1、k2は油圧変換係数である。
【0043】バイパスクラッチ油圧指令を出力すると、
バイパスクラッチ油圧が立ち上がりバイパスクラッチ1
8を介して伝達されるバイパストルクの方が第1速の歯
車列を介して伝達されるトルクよりも大きくなる。この
結果、入力軸回転数が下降して次の変速段である第2速
の回転付近となったら、すなわち、ステップS18にお
いて入力軸回転数Niと出力軸回転Noが条件|Ni−
Gnxt×No|≦N1(設定値)を満たしたら、ステップS
19で回転同期完了と判定する。回転同期完了が判断さ
れたならば、ステップS20,S21で回転同期完了時
の入力軸回転数Nisと出力軸回転数Nosを算出し、回転
同期制御を終了する。
【0044】図5はギヤ挿入制御を示すフローチャート
であり、回転同期制御が終了した後には、切換スリーブ
31bを外歯22aに噛み合わせて第2速に変速歯車列
を切り換えるために、この制御が実行される。ステップ
S31において回転同期完了が判定されたならば、バイ
パストルクTbとバイパスクラッチ油圧Pbが算出されて
バイパスクラッチ油圧指令が出力される(ステップS3
2〜S34)。ステップS35においてはギヤ挿入指令
が出力されて、切換スリーブ31bが外歯22aに向け
て挿入移動を開始する。
【0045】ステップS36ではタイマTM2のカウン
トを開始し、カウントアップ前にシフトセンサ64から
の信号により噛合いクラッチの噛合い完了がステップS
37で判定されたならば、すなわち、所定の時間T2が
経過する前に、シフトセンサ≧Sp2の状態となったら、
ステップS38で変速を終了する。
【0046】しかし、切換スリーブ31bを第2速の歯
車列に噛み合わせる際に、バイパスクラッチ18の油圧
制御およびエンジンのスロットル制御ともに誤差、バラ
ツキや応答不良があると、バイパスクラッチ18によっ
てエンジントルクが全てバイパスされない可能性があ
る。また、回転同期判定は検出された入力軸回転数Ni
と目標回転数(Gnxt×No)との差の絶対値が設定値N1以
内の範囲で行われるので、このバラツキもある。その場
合には、切換スリーブ31bを挿入移動させても、噛合
いクラッチ31に余分なトルクがかかってしまい、第2
速の歯車列に切換えられなくなる。そこで、第2速への
切換挿入指令を出力してから、所定の時間T2が経過し
ても、第2速の歯車列に切換スリーブ31bが噛み合わ
ないとき、つまり、第2速の歯車列に噛合わせる指令を
出力してからシフトセンサ<Sp2の状態がT2時間継続し
たことがステップS40で判断されたら、ステップS4
1で噛合いクラッチ31の噛合い不良と判断し、後述す
る揺さぶり制御が実行される。
【0047】ただし、噛合い不良の判定方式としては、
上述以外に、シフトセンサ64により検出されるシフト
アクチュエータ54の変化量が所定値以下であり、噛合
い操作させたときの噛合いクラッチ31の移動速度が所
定値よりも遅く、|シフトセンサ変化量|<Dsp1であっ
て、シフトセンサ<Sp2の状態が所定時間T2a(T2a<
T2)継続した時としても良い。この場合には、噛合い
クラッチの移動速度を判断することによって、前述した
場合よりも噛合い不良の判定を速めることができる。ま
た、噛合いクラッチの移動速度を検出してその移動速度
が所定値よりも遅い時間が所定時間経過し、かつ噛合い
クラッチが噛合い完了しないときに噛合い不良と判断す
るようにしても良い。なお、ステップS31で回転同期
が完了していないときには、ステップS39へ進み、タ
イマTM2をリセットする。
【0048】図6は揺さぶり制御を示すフローチャート
であり、図7は揺さぶり制御を行った場合における変速
開始から変速終了までの入力軸回転数などの変化を示す
タイムチャートである。
【0049】図6に示すステップS51で噛合い不良で
あると判断されると、ステップS52で揺さぶり制御中
であるか否かを判断し、揺さぶり制御中でなければバイ
パスクラッチ18に供給する揺さぶり上限油圧Pyhと揺
さぶり下限油圧Pylと揺さぶり開始時のバイパスクラッ
チ油圧Pbsとを算出する(ステップS53〜S55)。
【0050】図8は揺さぶり制御における上限油圧Pyh
と下限油圧Pylとを設定するためのマップデータを示す
特性図である。これらの油圧値は、エンジントルクTe
と噛合いクラッチを操作させるためのシフト力Fsに基
づいて算出され、これらの値が大きい程、揺さぶり開始
時のバイパスクラッチ油圧Pbsとの差が大きくなるよう
に設定されている。
【0051】ところで、回転同期完了が判定されるの
は、ステップS18で示したように、次の変速段の目標
回転数(Gnxt×No)と入力軸回転数Niとの差の絶対
値が定値N1以下の範囲内のときであり、この設定値
幅により回転同期完了時の同期回転は入力回転数Ni
sが次の変速段の回転数(Gnxt×Nos)、即ち目標回転数
よりも大きい状態で同期完了する場合と小さい状態で同
期完了する場合とがある。ただし、Nosは図4のステッ
プS21で示すように、回転同期完了時の出力軸回転数
である。図7にあっては、NisがGnxt×Nosよりも大
きい上側で同期完了した場合を示している。
【0052】そこで、ステップS56では、同期完了時
に上側から同期したか否か、つまり、同期完了時にNi
sがGnxt×Nosの目標回転数よりも大きい状態であった
か否かを判断している。このステップで上側から同期し
たと判断された場合には、ステップS57で揺さぶり油
圧Pyを、揺さぶり開始時のバイパスクラッチ油圧より
も圧力を下げるように、次の式により算出する。
【0053】Py=Py−Kpy ただし、Kpyは設定値
である。
【0054】算出された揺さぶり油圧Pyが下限油圧Py
lの値よりも小さいとステップS58で判断されたなら
ば、バイパスクラッチ油圧PbをPbs+Pylの値にステ
ップS59で設定する。設定されたバイパスクラッチ油
圧の指令がステップS60で出力され、ステップS61
では噛合いクラッチ31を第2速の歯車列に噛み合わせ
るべく、ギヤ挿入指令が出力される。これにより、ステ
ップS62で噛合い完了が判断されれば、ステップS6
3で変速操作は終了する。
【0055】一方、ステップS62でNOと判断された
ら、ステップS51に戻されてステップS64でタイマ
TM3がカウントアップされる。このタイマTM3は揺さ
ぶり基準時間T3をカウントするタイマであり、T3×1/
4時間が経過したが、T3×3/4時間は経過していないこ
とがステップS65,S66で判断されたら、ステップ
S69を経てステップ70が実行される。このステップ
S70では、揺さぶり油圧Pyとして、Py+Kpyを算出
することにより、ステップS57により算出された揺さ
ぶり油圧よりも高い圧力となる。
【0056】ステップ70で算出された揺さぶり油圧P
yが上限油圧Pyhよりも小さい場合には、ステップS7
1からステップS72に進み、算出された揺さぶり油圧
が設定され、大きい場合にはステップS73により上限
油圧Pyhに設定される。設定されたバイパスクラッチ油
圧はステップS60でバイパスクラッチ18に出力され
て、再度ギヤ挿入操作が行われる。このように、同期完
了時に上側から同期した場合には、バイパスクラッチ油
圧を下げる方向に揺さぶり制御する。そして、その揺さ
ぶりによっても噛合いが完了しない場合には、次にバイ
パスクラッチ油圧を高める方向に揺さぶり制御が行われ
る。したがって、噛合い不良が発生した場合には、バイ
パスクラッチ油圧Pbは図7に示されるように鋸歯状に
変化する。
【0057】これに対して、図7において二点鎖線で示
すように、同期完了時に下側から同期した場合に、つま
り同期完了時に入力軸回転数Nis’がGnxt×Nosの
標回転数よりも小さい状態であった場合には、最初の揺
さぶりはステップS70により実行されることになり、
揺さぶり開始時のバイパスクラッチ油圧Pbsよりも圧力
を高めるように揺さぶり油圧が制御される。この揺さぶ
りによっても噛合いが完了しないときには、次の揺さぶ
り油圧は圧力を下げる方向に設定される。
【0058】このように、入力軸回転数Niが変速後の
目標回転数(Gnxt×No)よりも高い回転数側で回転同期
が終了した後に前記噛合い不良が発生したときには、バ
イパスクラッチ18の油圧を小さくする方向に揺さぶり
を開始し、入力軸回転数が変速後の目標回転数よりも低
い回転数側で回転同期が終了した後に噛合い不良が発生
したときには、バイパスクラッチ18の油圧を高くする
方向に揺さぶりを開始する。これにより、噛合いクラッ
チを中立位置に戻すことなく、迅速に変速操作を完了す
ることができる。
【0059】上述した揺さぶり制御においては、車両の
運転状況に応じて設定された周期と揺さぶり量でバイパ
スクラッチの油圧を揺さぶるようにしても良く、入力軸
回転数と変速後の目標回転数との差に応じた周期と揺さ
ぶり量で揺さぶるようにしても良く、さらには、バイパ
スクラッチ18の油圧の応答に基づいた周期とエンジン
トルクと噛合いクラッチの操作力に応じた揺さぶり量で
揺さぶるようにしても良い。
【0060】ステップS67において所定時間T3が経
過したことを判断したときには、ステップS68でタイ
マTM3をリセットして、上述した揺さぶり制御が繰り
返される。ただし、所定時間に渡って揺さぶり制御を行
っても、噛合いクラッチの噛合いが完了しなかった場合
には、入力クラッチ41を開放して再度噛合いクラッチ
の噛合い操作を行うようにしても良い。
【0061】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
ある。たとえば、この自動変速装置は四輪駆動式のみな
らず、二輪駆動式でも良く、縦置き式でも横置き式でも
いずれでも良い。また、噛合いクラッチとしてはシンク
ロメッシュに限られず、選択摺動式などの他のタイプの
ものとしても良い。
【0062】
【発明の効果】本発明の自動変速装置によれば、変速歯
車列を次の変速段に噛合いクラッチにより切り換える際
に噛合い不良が発生した場合には、バイパスクラッチの
油圧を揺さぶるようにしたので、迅速かつ確実に次の変
速段に切り換えることができる。また、迅速に次の変速
段に切り換えることができるので、バイパスクラッチが
発熱したり焼き付くのを防止でき、バイパスクラッチの
劣化を防止してその耐久性を向上することができる。
【0063】本発明の自動変速装置においては、噛合い
クラッチの噛合い指令を与えてから所定時間経過しても
噛合いが完了しないときに噛合い不良と判定しても良
く、噛合いクラッチの移動速度が所定の移動速度よりも
遅く、かつ噛合いクラッチが噛合い完了しないときに噛
合い不良と判定しても良く、噛合いクラッチの移動速度
が所定の移動速度よりも遅い時間が所定時間経過し、か
つ噛合いクラッチが噛合い完了しないときに噛合い不良
と判定しても良い。
【0064】本発明の自動変速装置においては、車両の
運転状況に応じて設定された周期と揺さぶり量でバイパ
スクラッチの油圧を揺さぶるようにしても良く、入力軸
回転数と変速後の目標回転数との差に応じた周期と揺さ
ぶり量でバイパスクラッチの油圧を揺さぶるようにして
も良く、油圧の応答に基づいた周期とエンジントルクと
噛合いクラッチの操作力に応じた揺さぶり量でバイパス
クラッチの油圧を揺さぶるようにしても良い。
【0065】また、本発明の自動変速装置においては、
入力軸回転数が変速後の目標回転数よりも高い回転数と
なって回転同期が終了した後に噛合い不良が発生したと
きには、バイパスクラッチの油圧を小さくする方向に揺
さぶりを開始し、入力軸回転数が変速後の目標回転数よ
りも低い回転数となって回転同期が終了した後に噛合い
不良が発生したときには、バイパスクラッチの油圧を高
くする方向に揺さぶりを開始するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である自動変速装置を示
すスケルトン図である。
【図2】図1の自動変速装置の作動を制御する制御回路
を示すブロック図である。
【図3】噛合いクラッチを中立位置に移動させるギヤ開
放制御を示すフローチャートである。
【図4】入力軸回転数を次の変速段の回転数に同期させ
る回転同期制御を示すフローチャートである。
【図5】噛合いクラッチを次の変速段の歯車列に噛み合
わせるギヤ挿入制御を示すフローチャートである。
【図6】噛合い不良が発生した場合における揺さぶり制
御を示すフローチャートである。
【図7】揺さぶり制御を行った場合における変速開始か
ら変速終了までの入力軸回転数などの変化を示すタイム
チャートである。
【図8】揺さぶり制御における上限油圧と下限油圧とを
設定するためのマップデータを示す特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 電子制御スロットル 3 入力軸 4 出力軸 6 トルクコンバータ 7 クランク軸 11〜16 駆動歯車 17 バイパス歯車 18 バイパスクラッチ 21〜26 被駆動歯車 31〜33 噛合いクラッチ 31a,32a,33a 切換ハブ 31b,32b,33b 切換スリーブ 51 バイパスクラッチアクチュエータ 52 入力クラッチアクチュエータ 53 セレクトアクチュエータ 54 シフトアクチュエータ 55 制御ユニット(制御手段)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン動力が伝達される入力軸と、前
    記入力軸に複数の変速歯車列を介して連結され、駆動輪
    に動力を伝達する出力軸とを有する自動変速装置であっ
    て、 前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ、前記入力軸
    から前記出力軸に伝達されるエンジントルクを調整する
    バイパスクラッチと、 複数の前記変速歯車列の中から動力の伝達を行う歯車列
    を切り換える噛合いクラッチと、 前記噛合いクラッチにより前記変速歯車列を切り換える
    際に前記噛合いクラッチの噛合い不良を検出する噛合い
    不良検出手段と、 噛合い不良が発生したときに前記バイパスクラッチに供
    給される油圧を増減変化させる揺さぶり制御手段とを有
    することを特徴とする自動変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速装置において、
    前記噛合いクラッチの噛合い指令を与えてから所定時間
    経過しても噛合いが完了しないときに前記噛合い不良と
    することを特徴とする自動変速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自動変速装置において、
    前記噛合いクラッチの移動速度が所定の移動速度よりも
    遅く、かつ前記噛合いクラッチが噛合い完了しないとき
    に前記噛合い不良とすることを特徴とする自動変速装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自動変速装置において、
    前記噛合いクラッチの移動速度が所定の移動速度よりも
    遅い時間が所定時間経過し、かつ前記噛合いクラッチが
    噛合い完了しないときに前記噛合い不良とすることを特
    徴とする自動変速装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自
    動変速装置において、車両の運転状況に応じて設定され
    た周期と揺さぶり量でバイパスクラッチの油圧を揺さぶ
    ることを特徴とする自動変速装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自
    動変速装置において、前記入力軸の回転数と変速後の目
    標回転数との差に応じた周期と揺さぶり量でバイパスク
    ラッチの油圧を揺さぶることを特徴とする自動変速装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自
    動変速装置において、油圧の応答に基づいた周期とエン
    ジントルクと噛合いクラッチの操作力に応じた揺さぶり
    量でバイパスクラッチの油圧を揺さぶることを特徴とす
    る自動変速装置。
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