JP3430897B2 - プリプレグ及び積層板 - Google Patents

プリプレグ及び積層板

Info

Publication number
JP3430897B2
JP3430897B2 JP01360798A JP1360798A JP3430897B2 JP 3430897 B2 JP3430897 B2 JP 3430897B2 JP 01360798 A JP01360798 A JP 01360798A JP 1360798 A JP1360798 A JP 1360798A JP 3430897 B2 JP3430897 B2 JP 3430897B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prepreg
resin
woven fabric
nonwoven fabric
plasma
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01360798A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11209484A (ja
Inventor
智之 藤木
康志 澤田
武弘 石田
幸一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP01360798A priority Critical patent/JP3430897B2/ja
Publication of JPH11209484A publication Critical patent/JPH11209484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3430897B2 publication Critical patent/JP3430897B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
材料として使用されるプリプレグ、及びこのプリプレグ
より構成される積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板に使用される銅張
積層板としては、ガラス布を基材とするプリプレグを用
いて製造されるガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板が
主流となっていたが、近年、軽量化、低誘電率化、ある
いは製造プロセス面におけるレーザー穴加工性等の要望
により、有機不織布を用いたプリント配線板が多数提案
されている。この有機不織布を構成する繊維としては、
耐熱性の面で優れるアラミド繊維が多く用いられている
のが現状である。
【0003】しかしこのアラミド繊維が抱える問題点と
して、繊維の表面が著しく不活性であり、含浸される樹
脂との密着が一般的に低いという点が挙げられる。この
結果、積層板上に銅箔もしくは金属めっき等により形成
されたパターンに外力が加わった場合、基板中の樹脂と
基材の界面で剥離が発生し、パターンが剥がれてしまう
という現象が起こる。これは、例えばプリント配線板の
外装パターンであれば、ランド上に半田付けで実装され
た部品のはずれ、内層パターンであればスルーホール加
工時のランドクラック等の現象が引き起こされることで
確認される。
【0004】この問題を解決する有効な手段の一つとし
て、樹脂含浸前に基材表面に減圧下でプラズマ処理を施
す方法がある。この場合、基材の繊維の表面が活性化さ
れ、樹脂との密着性がある程度向上するのは周知の現象
である。減圧下でプラズマ処理を行なう場合は、例えば
図3に示すような方法で行なわれていた。この図3に示
す方法では、まず長尺のアラミド繊維の不織布4をロー
ル状に巻いた巻ロール15を減圧槽22内に導入し、減
圧槽22内のプラズマ処理装置A’の片側に配置して巻
ロール15からこの不織布4を解きながらプラズマ処理
装置A’に送ると共に、プラズマ処理装置A’の反対側
の片側に配置した巻ロール23でプラズマ処理装置A’
から不織布4を巻き取る。巻ロール15に巻かれた不織
布4が全てプラズマ処理装置A’を通過し、巻ロール2
3に巻き取られたら、巻ロール23を減圧槽22から取
り出し、巻ロール23から不織布4を解きながら容器1
8内に溜められた樹脂ワニス19に連続的に浸漬し、樹
脂ワニス19を不織布4に含浸させる。そして樹脂ワニ
ス19が含浸された不織布4は、加熱炉20に送られ、
加熱炉20内を通過する間に加熱乾燥されて、Bステー
ジ化されて、プリプレグ21が形成されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしプラズマ処理さ
れた繊維の表面の活性は時間の経過と共に急速に失われ
ていくという難点があり、その点プラズマ処理は基本的
にバッチ処理であり、プラズマ処理から樹脂含浸に至る
までの間に、ある程度の表面失活は余儀なくされている
のが現状である。例えば図3に示す従来例の場合は、減
圧槽22内でプラズマ処理が施された不織布4は、巻ロ
ール23に巻き取られた後に樹脂ワニス19が含浸され
るものであって、プラズマ処理から樹脂ワニス19の含
浸まで時間がかかるものである。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、アラミド繊維へのプラズマ処理の効果が充分保た
れているうちに樹脂の含浸が実施され、充分なアラミド
繊維−樹脂間の密着強度が得られるプリプレグ、及びこ
のプリプレグを用いて形成され、基板上に形成した導体
パターンの剥がれが起こりにくい積層板を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のプリプレグは、アラミド繊維からなる不織布4に常圧
下でプラズマ処理を施し、熱硬化性樹脂を含浸させた後
加熱してBステージ化して成ることを特徴とするもので
ある。また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1
の構成に加えて、上記のプラズマ処理において、反応性
ガスとして、O2 、CO2 、N2 、NH3 のうちの1又
は2以上を混合したものを用いることを特徴とするもの
である。
【0008】また本発明の請求項3に記載のプリプレグ
は、請求項1又は2の構成に加えて、常圧下でプラズマ
処理を施された不織布4を、シランカップリング剤水溶
液に浸漬し、加熱乾燥した後に熱硬化性樹脂を含浸させ
て成ることを特徴とするものである。また本発明の請求
項4に記載のプリプレグは、請求項1又は2の構成に加
えて、常圧下でプラズマ処理を施された不織布4を、ア
クリル化合物又はメタクリル化合物の水溶液に浸漬し、
加熱乾燥した後に熱硬化性樹脂を含浸させて成ることを
特徴とするものである。
【0009】また本発明の請求項5に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、熱硬化
性樹脂として、エポキシ樹脂を用いることを特徴とする
ものである。また本発明の請求項6に記載のプリプレグ
は、請求項5の構成に加えて、不織布4にエポキシ樹脂
を含浸させる際、硬化剤としてアミノ基を有する化合物
を、不織布に含浸させるエポキシ樹脂のエポキシ当量に
対するNH当量比が0.4〜1.1となる範囲で不織布
に含浸させて成ることを特徴とするものである。
【0010】また本発明の請求項7に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、プリプ
レグ中の樹脂量が、プリプレグ全量に対して40〜70
重量%であることを特徴とするものである。また本発明
の請求項8に記載のプリプレグは、請求項1乃至7のい
ずれかの構成に加えて、アラミド繊維からなる不織布4
として、密度が0.5〜0.8g/cm3 のものを用い
て成ることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項9に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、上記の
プラズマ処理から熱硬化性樹脂の含浸までの工程を連続
工程で行なって生産されて成ることを特徴とするもので
ある。また本発明の請求項10に記載の積層板は、請求
項1乃至9のいずれかに記載のプリプレグ21と金属箔
を重ね、加熱・加圧成形して成ることを特徴とするもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明はアラミド繊維で作製された不織布4を用
いるものである。このアラミド繊維としては、特に限定
するものではないが、下記(A)の式で示される構造単
位を繰り返し単位として成るポリパラフェニレンテレフ
タルアミド(PPTA)や、下記(A)及び(B)の式
で示される構造単位により構成されるコポリパラフェニ
レン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド
(PPODTA)を用いることができる。
【0013】
【化1】
【0014】本発明で用いるプラズマ処理としては、従
来より一般に用いられている減圧プラズマ法とは異な
り、電極に誘電体層を導入することにより、常温常圧下
でプラズマ放電可能な大気圧プラズマ法を用いる。常温
常圧下で励起されたプラズマを用いてプラズマ処理をす
る方法を、図面を参照して説明する。図1は本発明に使
用するプラズマ処理装置Aの概略図である。図1に示す
ようにこのプラズマ処理装置Aは、開放系となっている
反応槽1を備える。反応槽1の一側には、反応槽1内に
長尺の不織布4が導入される不織布導入口13が設けて
あると共に、他側には、反応槽1から長尺の不織布4が
導出される不織布導出口14が設けてある。また反応槽
1内には一対の平面状の電極2、3を互いに対向させる
と共に反応槽1と電気的に絶縁させて配置してあり、こ
のうち上方に配置される上部電極2には交流電源5が接
続され、下方に配置される下部電極3は接地されてい
る。また下部電極3の上部電極2と対向する面には固体
誘電体6が配置してある。この上部電極2と固体誘電体
6の間の空間はプラズマゾーン11として形成されてい
る。尚、固体誘電体6は下部電極3と上部電極2の互い
に対向する面の双方共に配置しても良いものであり、こ
の場合は対向する固体誘電体6間の空間がプラズマゾー
ン11として形成される。また反応槽1の不織布導入口
13側に送り用リール16(図2中では省略)が配置し
てあると共に、不織布導出口14側には巻取り用リール
17(図2中では省略)が配置してあり、モーター動力
等を用いて送り用リール16にて不織布4を反応槽1の
不織布導入口13に送ると共に巻取り用リール17にて
不織布4を反応槽1の不織布導出口14から巻き取るこ
とにより、長尺の不織布4が不織布導入口13から反応
槽1内へ連続して導入されると共に、不織布導出口14
から反応槽1外へ連続して導出されるようにして、不織
布4が反応槽1内を一定速度で通過するようになってい
るものであり、送り用リールの送り速度及び巻取り用リ
ールの巻取り速度を調整することにより、不織布4の反
応槽1内の通過速度を調節できる。ここで不織布導入口
13から反応槽1内に導入される不織布4は、上部電極
2と固体誘電体6の間を通過するようにしてあるもので
あり、反応槽1内を通過する際、不織布4が上部電極2
及び固体誘電体6と接触しないようにすることが好まし
い。また反応槽1には熱電対(図示せず)が差し込まれ
てあり、反応槽1内の雰囲気温度がモニターできるよう
になっている。
【0015】一方反応槽1外には、キャリアガスが貯蔵
されているキャリアガスボンベ9と、反応性ガスが貯蔵
されている反応性ガスボンベ10が配置してあり、この
キャリアガスボンベ9と反応性ガスボンベ10はガス混
合器8に接続され、ガス混合器8内でキャリアガスと反
応性ガスが混合されるようになっている。このガス混合
器8にはガス供給路12の一端が接続してあり、このガ
ス供給路12の他端はガス導入口7において反応槽1に
接続してあるものであって、ガス混合器8内で混合され
たキャリアガスと反応性ガスがガス供給路12を経てガ
ス導入口7から反応槽1内に供給されるようになってい
る。
【0016】上記のようにして構成されるプラズマ処理
装置Aを用いて、アラミド繊維からなる不織布4に常温
常圧下でプラズマ処理を施す際には、まずキャリアガス
ボンベ9からキャリアガスを、ガス混合器8を介し、ガ
ス供給路12を通じてガス導入口7から反応槽1内に導
入すると共に、交流電源5を稼働させて上部電極2に交
流電力を供給する。この供給された交流電力により上部
電極2と下部電極3の間にグロー放電が生じてプラズマ
が励起される。ここで常圧下では、安定したグロー放電
を起こすことは困難であってアーク放電が生じやすいも
のであり、電極2、3間で均一にプラズマを励起させる
ことは困難であるが、上記のように下部電極3の上部電
極2と対向する面に固体誘電体6を配置しているため、
この固体誘電体6の作用により、常圧下であっても上部
電極2と下部電極3の間に安定なグロー放電を生じさせ
ることができるものである。この状態で反応性ガスを反
応性ガスボンベ10からガス混合器8を介して、ガス導
入口7からキャリアガスと共に反応槽1内に導入し、ま
た送り用リール16と巻取り用リール17をモーター等
で駆動させて不織布4が反応槽1内を図中の矢印方向に
向けて通過するようにする。このとき反応性ガスとキャ
リアガスは、流量調整によって所定量のものが反応槽1
内に導入されるようにするものであり、その際、この反
応性ガスとキャリアガスの混合ガスが不織布4表面に吹
きつけられるように反応槽1内に導入されるようにする
のが好ましい。このようにすると反応槽1内を通過する
不織布4は、反応槽1内のプラズマゾーン11でプラズ
マ処理されるものである。ここで不織布4のプラズマ処
理時間は、不織布4のある一点がプラズマゾーン11を
通過するのに要する時間であり、送り用リール16と巻
取り用リール17による不織布4の送り速度を調整する
ことによって調節される。
【0017】上記のようにしてプラズマ処理された不織
布4の表面には水酸基が形成されて表面が活性化してい
る。この状態で不織布4に熱硬化性樹脂を含浸させる
と、不織布4を形成するアラミド繊維と熱硬化性樹脂と
の密着性が向上するものである。ここでこの不織布4表
面の水酸基は、時間が経つにつれて不織布4を構成する
繊維内部へもぐり込んでしまい、不織布4の表面が失活
するものであるが、本発明ではプラズマ処理を常温常圧
下で行なうため、バッチ処理である低圧でのプラズマ処
理の場合と異なり、不織布4にプラズマ処理を施した後
速やかに熱硬化性樹脂を含浸させることができ、プラズ
マ処理により活性化された不織布4表面が失活する以前
に熱硬化性樹脂を含浸させて、不織布4と樹脂との密着
性を向上することができるものである。なお発明者らの
研究の結果、有機繊維は無機材料の表面よりもプラズマ
処理の処理効率が急速に損なわれやすいことが明らかに
なってきており、プラズマ処理から直ちに樹脂含浸等の
プロセスに入ることが可能となる本出願の大気圧プラズ
マ処理は非常に有効な手段と言える。
【0018】上記のプラズマ処理に用いるキャリアガス
には、ヘリウムガスもしくはアルゴンガスを単独で用い
るか、又はこれらを混合して用いることが好ましく、こ
のキャリアガス中に反応性ガスを少量添加してプラズマ
反応装置Aに導入する。反応性ガスとしては、酸素(O
2 )、二酸化炭素(CO2 )、窒素(N2 )、アンモニ
ア(NH3 )を用いると、プラズマ処理の効果が大きい
ことが判明しており、これらのうちの1種類又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。またプラズマ処
理装置Aの反応槽1を第一反応槽と第二反応槽の2段に
仕切り、それぞれの反応槽1で異なる反応性ガスを使用
することもできる。反応性ガスのキャリアガスへの添加
量は反応性ガスの種類により異なるが、キャリアガスに
対して、0.5〜15vol%の範囲が好ましく、0.
5vol%に満たないとプラズマ処理の効果が小さくな
り、15vol%を超えると放電が不安定になる恐れが
ある。またプラズマを励起するめに交流電源5から上部
電極2に供給する交流電力の周波数は、50Hzから1
00MHzとすると常圧下ので放電が安定となって好ま
しいものであり、より好ましくは1kHzから13.5
6MHzの範囲とすると、特にプラズマ処理の効果が大
きくなるものである。
【0019】上記のようなプラズマ処理が施された不織
布4に熱硬化性樹脂を含浸させた後加熱・乾燥してBス
テージ化することにより、本発明のプリプレグ21が得
られる。ここでプリプレグ21中に含まれる樹脂の樹脂
量は、プリプレグ全量に対して40〜70wt%である
ことが好ましいものである。樹脂量が40wt%に満た
ないと、このプリプレグ21から積層板を形成した際の
積層板中の樹脂量が不足し、積層板中にボイド等が発生
するため吸湿が大きくなるという問題が生じる恐れがあ
り、また樹脂量が70wt%を超えると積層板の熱膨張
が樹脂の特性に大きく影響されて熱膨張率が大きくな
り、アラミド繊維の本来の特性である低熱膨張性が失わ
れる等の問題が発生する恐れがある。
【0020】またアラミド繊維からなる不織布4の密度
は、0.5〜0.8g/cm3 とするのが好ましいもの
であって、0.8g/cm3 を超えてしまうと、不織布
4内部への樹脂の浸透が損なわれ、成形後の積層板にボ
イドが残存して吸湿が大きくなる恐れがあり、また0.
5g/cm3 に満たないと、逆に樹脂が不織布4内に完
全に取り込まれ、充分な成形性を確保するためにはプリ
プレグの樹脂量を70wt%以上としなければならず、
積層板の熱膨張が樹脂の特性に大きく影響されて熱膨張
率が大きくなり、アラミド繊維の本来の特性である低熱
膨張性が失われる等の問題が発生する恐れがある。
【0021】不織布4に熱硬化性樹脂を含浸させるに
は、熱硬化性樹脂を有機溶剤等に溶解して得られる樹脂
ワニス19に不織布4を浸漬して含浸させる方法を用い
ることができる。熱硬化性樹脂としては、コストが安
く、電気的絶縁性に優れるエポキシ樹脂や、耐熱性に優
れるポリイミド樹脂等を用いることが好ましいものであ
り、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合は、
エポキシ樹脂として例えばビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、あるいはこれに難燃
性を付与したハロゲン化ノボラック型エポキシ樹脂等を
用いることができる。またこの樹脂ワニス19にはジシ
アンジアミド等のアミノ基含有化合物、フェノールノボ
ラック等のノボラックタイプの硬化剤等、又はこれらの
うちの2以上の混合物を含有させることができる。また
この樹脂ワニス19には硬化促進剤として、2−エチル
−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ジメチ
ルベンジルアミン等の三級アミン等を含有させることが
できる。またこれらの成分を希釈する溶剤としては、メ
チルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、アセトン、
メチルセロソルブ、ジオキサン等を、単独又は二以上を
混合して用いることができる。
【0022】ここで熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を
用いる際、硬化剤としてフェノール系硬化剤等を用いて
も樹脂と不織布4との密着性を向上する効果は充分得ら
れるものであるが、特にジシアンジアミド等のアミノ基
含有化合物をエポキシ当量に対するNH当量比で0.4
以上配合することにより、更に樹脂と不織布4との密着
性を向上することができると共に、このようなプリプレ
グ21を用いて金属箔張積層板を形成した際の金属箔と
樹脂間の密着性も向上するものである。このような効果
を更に向上させるためには、樹脂ワニス19に配合され
るエポキシ樹脂のエポキシ1当量に対して、アミノ基含
有化合物をNH当量比で0.4〜1.1となるように配
合することが好ましいものである。また硬化剤としてア
ミノ基含有化合物と共に、ノボラックタイプの硬化剤を
併用する場合は、そのノボラックタイプの硬化剤のOH
当量がエポキシ1当量に対して0.1〜0.5の当量比
で配合されることが好ましい。また硬化促進剤は、樹脂
ワニス19中のエポキシ樹脂と硬化剤の総量に対して
0.02〜0.8phr程度の範囲で配合することが好
ましい。また樹脂ワニス19中の溶剤の配合量は、特に
限定するものではなく、不織布4に対する良好な樹脂の
含浸性を確保できるように配合すれば良いものであり、
樹脂ワニス19全量に対して10〜80重量%程度にな
るように配合される。
【0023】またプラズマ処理を施された不織布4に、
熱硬化性樹脂を含浸させる前に、シランカップリング剤
にて処理を施すことができる。プラズマ処理された不織
布4の表面は、シランカップリング剤の親水基側が好適
に脱水縮合反応を起こすという現象がみられ、この現象
を利用すれば、シランカップリング剤の選択によっては
シランカップリング剤の親油基側と、含浸する熱硬化性
樹脂が良好に相溶、もしくは反応することにより、不織
布4を構成するアラミド繊維と含浸樹脂との強固な密着
が得られるものである。このシランカップリング剤とし
ては、例えばγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン等が好適に用いられる。このようなシランカップリ
ング剤を用い、湿式処理にて不織布4に処理を施すもの
であり、その処理条件としては、例えば0.5〜3%の
シランカップリング剤水溶液を調製し、その水溶液を、
プラズマ処理された不織布4に含浸させ、100〜12
0℃程度で加熱乾燥することにより行うものである。
【0024】またプラズマ処理を施された不織布4に、
熱硬化性樹脂を含浸させる前に、アクリル化合物又はメ
タクリル化合物で処理することもできる。アクリル化合
物又はメタクリル化合物のアクリル基は、プラズマ処理
された不織布4の表面にグラフト反応と思われる反応に
より結合し、その結果、熱硬化性樹脂と不織布4との密
着性を向上することができるものである。このアクリル
化合物又はメタクリル化合物としては、アクリルアミ
ド、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等を用いる
ことができ、湿式処理にて不織布4に処理を施すもので
あり、その処理条件としては、例えば2〜10%程度の
アクリル化合物又はメタクリル化合物の水溶液を調整
し、その水溶液を、プラズマ処理された不織布4に含浸
させ、70〜100℃程度で加熱乾燥させることにより
行うものである。
【0025】上記のようなプリプレグ21を製造する際
には、図1に示すような連続工程を用いることができ
る。この図1に示す連続工程では、まず長尺のアラミド
繊維の不織布4をロール状に巻いた巻ロール15からこ
の不織布4を解きながらプラズマ処理装置Aに送るもの
である。ここでプラズマ処理装置Aの不織布導入口13
側に送り用リール16が配置してあると共に、不織布導
出口14側には巻取り用リール17が配置してあり、送
り用リール16にて不織布4をプラズマ処理装置Aに連
続的に送ると共に、巻取り用リール17にて不織布4を
プラズマ処理装置Aから連続的に引き出すようにしてあ
る。プラズマ処理装置Aから引き出された不織布4は容
器18内に溜められた樹脂ワニス19に連続的に浸漬
し、樹脂ワニス19を不織布4に含浸させる。樹脂ワニ
ス19が含浸された不織布4は、加熱炉20に送られ、
加熱炉20内を通過する間に加熱乾燥されて、Bステー
ジ化されて、プリプレグ21が形成される。ここでプラ
ズマ処理装置Aと容器18の間の不織布4の配路にカッ
プリング剤による処理や、アクリル基を有する化合物に
よる処理を行なう工程を配置して、カップリング剤によ
る処理や、アクリル基を有する化合物による処理も連続
的に行なうようにすることもできる。
【0026】このようにプリプレグ21を製造する際に
連続工程を用いると、プラズマ処理が施された不織布4
の表面が失活する前に速やかに熱硬化性樹脂を含浸させ
ることができるものであり、またプラズマ処理の工程を
有するプリプレグの製造を、効率良く行なうことができ
るものである。本発明の積層板は、上記のような本発明
のプリプレグ21を、所望の厚みになるように一又は複
数枚重ね、その両側に銅箔等の金属箔を配置し、加熱加
圧成形することにより一体化することによって得られ
る。このようにして形成された積層板は、アラミド繊維
からなる不織布4と樹脂との密着性が高いため、積層板
中の樹脂と不織布4の界面で剥離が発生しにくいもので
あり、この積層板をプリント配線板として用いた場合、
プリント配線板上に形成した導体パターンの剥がれが起
こりにくくなるものである。このようなアラミド繊維の
不織布4と樹脂との密着性は、本発明のプリプレグ21
にて銅箔張積層板を成形した場合の銅箔ピール強度を測
定することによって確認することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東
都化成(株)製、品番「YDCN−704」)10重量
部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成
(株)製、品番「YDB−500K」)3重量部、硬化
剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ
(株)製、品番「LF4871」)4重量部、硬化促進
剤としてベンジルメチルアミン0.2重量部、溶剤とし
てメチルエチルケトン50重量部を配合することによっ
てエポキシ樹脂ワニス19を調製した。
【0028】アラミド繊維からなる不織布4としてデュ
ポン社製、商品名「サーマウント」(主成分:ポリパラ
フェニレンテレフタルアミド、密度:0.55g/cm
3 )を使用し、その不織布4表面に直接体気圧プラズマ
処理を施した。プラズマ処理の条件は、下記のようにし
た。 <条件A> 使用ガス : 二酸化炭素4vol%、ヘリウム96vol% 交流電力の周波数 : 5kHz 印加電力 : 150W 処理時間 : 30秒 このプラズマ処理工程を経た直後に、連続工程でこの不
織布4を樹脂ワニス19に浸漬して含浸させ、160℃
で7分間の乾燥工程を経てBステージ化することによ
り、樹脂量が60wt%のプリプレグ21を得た。
【0029】このプリプレグ21を5枚積層し、その両
側に厚み30μmの銅箔を配置して170℃、30kg
/cm2 、120分間の条件で加熱加圧成形して一体化
して両面銅箔張積層板を得た。この両面銅箔張積層板に
おける銅箔ピール強度を、JIS−C6481に準拠し
て測定した。 (実施例2)プラズマ処理条件を下記のようにした以外
は、実施例1と同様にして行なった。
【0030】 <条件B> 使用ガス : アンモニア2vol%、ヘリウム38vol%、ア ルゴン60vol% 交流電力の周波数 : 100kHz 印加電力 : 100W 処理時間 : 20秒 (実施例3)実施例1と同様の不織布4及び樹脂ワニス
19を用いた。
【0031】不織布4を、第一の反応槽と第二の反応槽
の二つの反応槽1を備えるプラズマ処理装置にて、下記
のような処理条件にてプラズマ処理を行なった。 <条件C> 第一の反応槽 使用ガス : アンモニア2vol%、ヘリウム38vol%、ア ルゴン60vol% 交流電力の周波数 : 100kHz 印加電力 : 100W 処理時間 : 20秒 第二の反応槽 使用ガス : アンモニア2vol%、ヘリウム38vol%、ア ルゴン60vol% 交流電力の周波数 : 100kHz 印加電力 : 100W 処理時間 : 20秒 プラズマ処理を施した直後に不織布4をそのままγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社
製、品番「KBM−403」)を2%含む水溶液に連続
して浸漬して含浸させ、120℃で5分間の乾燥工程を
経た後更に連続してこの不織布4を樹脂ワニス19に浸
漬して含浸させた。
【0032】それ以外は実施例1と同様に行なった。 (実施例4)実施例1と同様の不織布4及び樹脂ワニス
19を用いた。プラズマ処理条件は下記のようにした。 <条件D> 使用ガス : 窒素2vol%、ヘリウム38vol%、アルゴン 60vol% 交流電力の周波数 : 13.56kHz 印加電力 : 200W 処理時間 : 20秒 プラズマ処理を施した直後に不織布4をそのままアクリ
ルアミドを5%含む水溶液に連続して浸漬して含浸さ
せ、110℃で5分間の乾燥工程を経た後更に連続して
この不織布4を樹脂ワニス19に浸漬して含浸させた。
【0033】それ以外は実施例1と同様に行なった。 (実施例5)樹脂ワニス19として、クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、品番「YDC
N−704」)10重量部、臭素化ビスフェノールA型
エポキシ樹脂(東都化成(株)製、品番「YDB−50
0K」)3重量部、硬化剤としてジシアンジアミド0.
5重量部、硬化促進剤としてベンジルメチルアミン0.
2重量部、溶剤としてメチルエチルケトン50重量部を
配合したものを用いた以外は、実施例2と同様にして行
なった。ここでジシアンジアミドは、樹脂ワニス19中
のエポキシ樹脂のエポキシ当量に対してNH当量が0.
7の当量比で配合されている。 (実施例6)実施例5と同様の樹脂ワニス19を用いた
以外は実施例3と同様にして行なった。 (実施例7)樹脂ワニス19として、ポリイミド樹脂
(チバガイギー社製、商品名「ケルイミド601」)1
00重量部、溶媒としてN−メチルピロリドン50重量
部を配合したものを用い、樹脂ワニス19含浸後の乾燥
条件を、170℃、5分間としたこと以外は、実施例1
と同様に行なった。 (実施例8)アラミド繊維からなる不織布4として、王
子製紙社製、商品名「テクノーラ」(主成分:コポリパ
ラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタ
ルアミド、密度:0.72g/cm3 )を用いた以外
は、実施例1と同様にして行なった。 (実施例9)不織布4として、王子製紙社製、商品名
「テクノーラ」を用いた以外は、実施例2と同様にして
行なった。 (実施例10)不織布4として、王子製紙社製、商品名
「テクノーラ」を用いた以外は、実施例3と同様にして
行なった。 (比較例1)不織布4にプラズマ処理を施さなかったこ
と以外は、実施例1と同様にして行なった。 (比較例2)不織布4として、王子製紙社製、商品名
「テクノーラ」を用いた以外は、比較例1と同様にして
行なった。 (比較例3)プラズマ処理を、下記に示すような減圧処
理で行なったこと以外は、比較例1と同様にして行なっ
た。
【0034】 使用ガス : 二酸化炭素 圧力 : 10Torr 交流電力の周波数 : 13.56kHz 印加電力 : 150W 処理時間 : 30秒 以上の結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から判るように、比較例1乃至3に対
して実施例1乃至10では、銅箔ピール強度が向上して
おり、不織布4と樹脂との密着性が向上したことが確認
できた。またプラズマ処理後に不織布4にシランカップ
リング剤による処理や、アクリルアミドによる処理を行
なわなかった実施例1、2、8のものに対して、実施例
3乃至6並びに実施例9、10では銅箔ピール強度が向
上しており、シランカップリング剤による処理及びアク
リルアミドによる処理の効果が確認できた。
【0037】また樹脂ワニス19としてエポキシ樹脂を
含み、ジシアンジアミドを含まないものを用いた実施例
3、4に対して、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂のエポ
キシ当量に対しNH当量が0.7の当量比のジシアンジ
アミドを含むものを用いた実施例5、6では、銅箔ピー
ル強度が向上しており、樹脂ワニスとしてエポキシ樹脂
及びジシアンジアミドを含むものを用いた結果、銅箔ピ
ール強度が向上したことが確認できた。
【0038】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
プリプレグは、アラミド繊維からなる不織布に常圧下で
プラズマ処理を施し、熱硬化性樹脂を含浸させた後加熱
してBステージ化するため、常圧下で励起されたプラズ
マにより不織布に対するプラズマ処理を連続的に行な
い、不織布にプラズマ処理を施した後直ちに熱硬化性樹
脂を含浸させることができるものであり、プラズマ処理
により表面に水酸基が形成された不織布の表面が失活す
る以前に熱硬化性樹脂を含浸させて、不織布と樹脂との
密着性を向上することができるものである。
【0039】また本発明の請求項2に記載のプリプレグ
は、請求項1の構成に加えて、上記のプラズマ処理にお
いて、反応性ガスとして、O2 、CO2 、N2 、NH3
のうちの1又は2以上を混合したものを用いるため、常
圧下にてプラズマを効率良く励起して、不織布のプラズ
マ処理を行なうことができるものである。また本発明の
請求項3に記載のプリプレグは、請求項1又は2の構成
に加えて、常圧下でプラズマ処理を施された不織布を、
シランカップリング剤水溶液に浸漬し、加熱乾燥した後
に熱硬化性樹脂を含浸させるため、プラズマ処理された
不織布の表面とシランカップリング剤の親水基側が脱水
縮合反応を起こして不織布の表面がシランカップリング
剤に覆われ、不織布の表面のシランカップリング剤の親
油基側と、含浸する熱硬化性樹脂が良好に相溶、もしく
は反応して不織布と含浸樹脂との強固な密着が得られる
ものである。
【0040】また本発明の請求項4に記載のプリプレグ
は、請求項1又は2の構成に加えて、常圧下でプラズマ
処理を施された不織布を、アクリル化合物又はメタクリ
ル化合物の水溶液に浸漬し、加熱乾燥した後に熱硬化性
樹脂を含浸させるため、アクリル化合物又はメタクリル
化合物のアクリル基がプラズマ処理された不織布の表面
と反応して結合し、その結果、不織布と含浸樹脂との強
固な密着が得られるものである。
【0041】また本発明の請求項5に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、熱硬化
性樹脂として、エポキシ樹脂を用いるため、プリプレグ
のコストを安くすることができ、またプリプレグの電気
的絶縁性を良好なものとすることができるものである。
また本発明の請求項6に記載のプリプレグは、請求項5
の構成に加えて、不織布にエポキシ樹脂を含浸させる
際、硬化剤としてアミノ基を有する化合物を、不織布に
含浸させるエポキシ樹脂のエポキシ当量に対するNH当
量比が0.4〜1.1となる範囲で不織布に含浸させた
め、樹脂と不織布との密着性を更に向上することができ
ると共に、このようなプリプレグを用いて金属箔張積層
板を形成した際の金属箔と樹脂間の密着性も向上するこ
とができるものである。
【0042】また本発明の請求項7に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、プリプ
レグ中の樹脂量が、プリプレグ全量に対して40〜70
重量%であるため、このプリプレグから積層板を形成し
た際の積層板中の樹脂量が不足するようなことがなく、
積層板中にボイド等が発生して吸湿が大きくなるような
ことがないものであり、また積層板の熱膨張が樹脂の特
性に大きく影響されて熱膨張率が大きくなるようなこと
がなく、アラミド繊維の本来の特性である低熱膨張性が
失われるようなことがないのである。
【0043】また本発明の請求項8に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、アラミ
ド繊維からなる不織布として、密度が0.5〜0.8g
/cm3 のものを用いるため、不織布内部への樹脂の浸
透が損なわれることがなく、成形後の積層板にボイドが
残存して吸湿が大きくなる恐れがないものであり、また
逆に樹脂が不織布内に完全に取り込まれるようなことも
なく、積層板の熱膨張が樹脂の特性に大きく影響されて
熱膨張率が大きくなり、アラミド繊維の本来の特性であ
る低熱膨張性が失われるような恐れがないものである。
【0044】また本発明の請求項9に記載のプリプレグ
は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、上記の
プラズマ処理から熱硬化性樹脂の含浸までの工程を連続
工程で行なって生産されるため、プラズマ処理が施され
た不織布の表面が失活する前に速やかに熱硬化性樹脂を
含浸させることができるものであり、またプラズマ処理
の工程を有するプリプレグの製造を、効率良く行なうこ
とができるものである。
【0045】また本発明の請求項10に記載の積層板
は、請求項1乃至9のいずれかに記載のプリプレグと金
属箔を重ね、加熱・加圧成形するため、アラミド繊維の
不織布と樹脂との密着性が高く、積層板中の樹脂と不織
布の界面で剥離が発生しにくいものであり、この積層板
をプリント配線板として用いた場合、プリント配線板上
に形成した導体パターンの剥がれが起こりにくくなるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリプレグを製造する製造工程の一例
を示す概略図である。
【図2】図1のプラズマ処理装置を示す概略断面図であ
る。
【図3】従来のプリプレグを製造する製造工程の一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
4 不織布 21 プリプレグ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08L 63:00 C08L 63:00 79:08 79:08 (72)発明者 伊藤 幸一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−35630(JP,A) 特開 昭61−174231(JP,A) 特開 昭61−174230(JP,A) 特開 平9−143285(JP,A) 特開 平8−224832(JP,A) 特開 昭62−110973(JP,A) 特開 昭61−118136(JP,A) 特表2001−511489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/24

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミド繊維からなる不織布に常圧下で
    プラズマ処理を施し、熱硬化性樹脂を含浸させた後加熱
    してBステージ化して成ることを特徴とするプリプレ
    グ。
  2. 【請求項2】 上記のプラズマ処理において、反応性ガ
    スとして、O2 、CO2 、N2 、NH3 のうちの1又は
    2以上を混合したものを用いることを特徴とする請求項
    1に記載のプリプレグ。
  3. 【請求項3】 常圧下でプラズマ処理を施された不織布
    を、シランカップリング剤水溶液に浸漬し、加熱乾燥し
    た後に熱硬化性樹脂を含浸させて成ることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】 常圧下でプラズマ処理を施された不織布
    を、アクリル化合物又はメタクリル化合物の水溶液に浸
    漬し、加熱乾燥した後に熱硬化性樹脂を含浸させて成る
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂を用
    いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    のプリプレグ。
  6. 【請求項6】 不織布にエポキシ樹脂を含浸させる際、
    硬化剤としてアミノ基を有する化合物を、不織布に含浸
    させるエポキシ樹脂のエポキシ当量に対するNH当量比
    が0.4〜1.1となる範囲で不織布に含浸させて成る
    ことを特徴とする請求項5に記載のプリプレグ。
  7. 【請求項7】 プリプレグ中の樹脂量が、プリプレグ全
    量に対して40〜70重量%であることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載のプリプレグ。
  8. 【請求項8】 アラミド繊維からなる不織布として、密
    度が0.5〜0.8g/cm3 のものを用いて成ること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプリプ
    レグ。
  9. 【請求項9】 上記のプラズマ処理から熱硬化性樹脂の
    含浸までの工程を連続工程で行なって生産されて成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のプリ
    プレグ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載のプ
    リプレグと金属箔を重ね、加熱・加圧成形して成ること
    を特徴とする積層板。
JP01360798A 1998-01-27 1998-01-27 プリプレグ及び積層板 Expired - Fee Related JP3430897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01360798A JP3430897B2 (ja) 1998-01-27 1998-01-27 プリプレグ及び積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01360798A JP3430897B2 (ja) 1998-01-27 1998-01-27 プリプレグ及び積層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11209484A JPH11209484A (ja) 1999-08-03
JP3430897B2 true JP3430897B2 (ja) 2003-07-28

Family

ID=11837928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01360798A Expired - Fee Related JP3430897B2 (ja) 1998-01-27 1998-01-27 プリプレグ及び積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3430897B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010086971A (ko) 2000-03-06 2001-09-15 구자홍 플라즈마 중합처리장치의 급배기 시스템
GB0615644D0 (en) * 2006-08-07 2006-09-13 Airbus Uk Ltd Method of manufacturing composite material
JP5213351B2 (ja) * 2006-11-28 2013-06-19 株式会社朝日ラバー 接着用基材及びそれを用いたシリコーンゴム接着体
DE102007005156A1 (de) * 2007-01-29 2008-08-14 Evonik Degussa Gmbh Keramische Membrane mit verbesserter Haftung auf plasmabehandeltem polymerem Supportmaterial, sowie deren Herstellung und Verwendung
JP4261590B2 (ja) 2007-01-31 2009-04-30 株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 無接着剤アラミド−ポリエステル積層体、その製造方法及び製造装置
JP4402734B1 (ja) 2008-07-30 2010-01-20 株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス 無接着剤アラミド−ポリフェニレンサルファイド積層体の製造方法、回転電機の絶縁部材及び絶縁構造
KR101094665B1 (ko) * 2011-04-27 2011-12-20 (주)백일교역 섬유보강 복합소재용 아라미드 프리프레그의 제조방법
CA2923568A1 (en) * 2013-09-06 2015-03-12 Continental Structural Plastics, Inc. Plasma treatment of thermoset filler particulate
JP6319000B2 (ja) * 2014-09-05 2018-05-09 日産自動車株式会社 強化基材の表面改質方法及び表面改質装置
JP2016056491A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 倉敷紡績株式会社 繊維強化樹脂用繊維シートとその製造方法及びこれを用いた成形体とその製造方法
JP2024018566A (ja) * 2022-07-29 2024-02-08 長瀬産業株式会社 構造体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11209484A (ja) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4637851A (en) Method for the preparation of a laminate
JP3430897B2 (ja) プリプレグ及び積層板
JPH10212364A (ja) 積層板用プリプレグ及びこれを用いたプリント配線板の製造方法
JP2004349654A (ja) 絶縁層付き銅箔およびその製造方法並びにそれを用いた多層プリント配線板
JPH05152748A (ja) 有機基板におけるスルーホールの形成方法
JP2001031782A (ja) プリプレグおよびこれを用いた積層板
JP4969425B2 (ja) アラミド繊維織物、並びに該織物を用いたプリプレグ及び積層板
JP3906547B2 (ja) 銅張り積層板、多層積層板
JP2000129086A (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付き金属箔及び積層板
JP2002194692A (ja) アラミド紙の製造方法及びプリント配線基板用積層板の製造方法
JP2003034728A (ja) 低誘電率プリプレグ
JPS63159441A (ja) 熱硬化性樹脂積層板
JP2000119422A (ja) プリプレグ及び積層板
JP2003041486A (ja) 低誘電率ガラスクロス
JP2000239347A (ja) エポキシ樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び積層板
JP2000129087A (ja) エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付き金属箔及び積層板
JPH01320147A (ja) 繊維強化樹脂複合材料
JP2002348754A (ja) ガラス布、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
JPH04163005A (ja) プリプレグ用の基材
JP2797329B2 (ja) 積層構造体
JP2002225056A (ja) コンポジット積層板の製造方法
JPH0362179B2 (ja)
JPH10219010A (ja) 銅張積層板用プリプレグの製造方法
JP2006037252A (ja) 樹脂補強用繊維構造体の製造方法
JPH0362178B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees