JP3429586B2 - 医療用ゴム組成物 - Google Patents
医療用ゴム組成物Info
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Description
性、衛生性に優れ、柔軟性に富み、さらに圧縮永久歪
み、反発弾性率、成形加工性に優れ、且つ熱可塑性を有
する医療用ゴム組成物に関するものである。
容器のゴムシール材は、天然ゴム、イソプレンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴムなどを素練りし、これにオイ
ル、架橋促進剤、その他助剤を添加して混練し、ロール
によりシート化したものを、シール金型に供給し加熱、
加圧、架橋した後、金型から複数個連結した成形体を取
り出し、個々の成形体を打ち抜き、切り離すことによっ
て製造されていた。得られたゴムシール材は、打ち抜
き、バリ取り工程などによって付着したゴム片および異
物を除去するために、さらに洗浄されていた。
は、複雑な工程を経るため、多くの設備を必要とし、さ
らに添加剤の調整管理にも非常に手間がかかるために、
高価且つ生産性の悪いものであった。
シール材は、不要なバリ部分が多く、また、架橋物であ
るために再利用できず、経済的にもロスの多いものであ
った。
ゴムシール材は、医療用として不適当である架橋促進剤
等が添加されているため、例えば薬液または血液等と接
触した場合、これらの添加物が溶出する恐れがある。
するために、アルカリ、酸洗浄が行われるが、この工程
を行ってもこの規格ぎりぎりで合格するものしか得るこ
とができないのが現状である。また、このゴムシール材
は、使い捨てた後、廃棄処理において燃焼させると、亜
硫酸ガス等が発生し好ましくないものもあった。
る医療用容器の種類に基づいて選択されている。例え
ば、医療用容器としては、ガラス容器、プラスチック容
器、プラスチックバッグ等がある。ガラス容器の場合、
シール材は外側からかしめられ、常にシール材が締まる
方向に圧力が懸かるので、多少ゴムの再シール性が悪く
ても使用可能である。例えばブチルゴムが用いられる。
プラスチック容器およびプラスチックバッグの場合、こ
れらの容器は柔らかく、外側からかしめられないので再
シール性の良いイソプレンゴムや、ブタジエンゴムが用
いられる。
のように医療用に不適である添加剤が含まれている。従
って、これらのゴム材料を、有害な添加剤を含まず、且
つ再シール性の良好な熱可塑性エラストマーに代替しよ
うとする試みが、過去幾多に及び行われてきた(特公昭
53−8736号公報、特開昭60−83667号公
報、特開平5−59287号公報)。中でも、スチレン
系エラストマーが有望視されている。
案された熱可塑性エラストマーからなるゴムシール材は
いずれも、未だ架橋ゴムと同等の再シール性を示すもの
ではなかった。例えば、特開平5−59287号公報に
開示されているようなポリオレフィンとゴムとの組成物
は、流動性の向上のためにポリオレフィンを増量する
と、ゴム弾性が悪化するという好ましくない結果をもた
らすのが常であり、両性能のバランスに優れたシール材
は、実質的に得られないのが現状であった。
ーを素材とし、生産性の向上および安全性の改良に加
え、再シール性を向上させるための検討がなされてきた
が、これまで提案されている熱可塑性エラストマーから
なるゴムシール材は、従来の架橋ゴムで成形したものと
比べ、熱可塑性である特徴を有するため、生産性は改良
されたが、再シール性は良好でないのが現状である。
(ゴムシール材に、例えば注射針を刺し込むことの容易
性)が悪く、プラスチック針を用いた場合は、非常に大
きな刺し込み圧力が必要であり、作業性が劣るという問
題があった。スチール針を用いた場合は、刺し込み圧力
が低減するので作業性が良好になるものの、容器、チュ
ーブ等と一緒に廃棄することができないので、針部分を
切断する必要があり、手間のかかるものであった。さら
にまた、針を抜くとき、針の刺さっていた孔からバッグ
内の液体が飛び散るという問題がある
従来技術もある。例えば、特開昭61−131746号
公報には、水素添加共重合体、パラフィン系軟化剤およ
びオレフィン系樹脂からなり、且つ硬度(JIS K6
301)が30〜60である熱可塑性エラストマー組成
物から構成された凍結乾燥製剤用止栓が開示されてい
る。しかし、この止栓の再シール性および針刺し性は、
いまだ満足のいくものではない。また、従来のゴムシー
ル材は、添加物に粘性物質を用いることがあり、このた
め表面のベタツキが問題となる場合がある。
し、再シール性、針刺し性および高温時のゴム弾性(7
0℃における圧縮永久歪み)等の各種物性に優れ、熱可
塑性エラストマー特有の成形加工性およびリサイクル性
の性能を有し、表面のベタツキが少なく、さらに製造コ
ストのあまりかからない医療用容器のシール材用または
医療用連結管用ゴム組成物(以下、単に医療用ゴム組成
物ということがある)を提供することを目的とするもの
である。
の結果、特定高分子量のエラストマーをその一成分とし
て用い、さらに特定量のオレフィン系樹脂および非芳香
族系ゴム用軟化剤を使用することによってのみ、従来の
課題をすべて解決することのできる医療用ゴム組成物が
得られるという驚くべき事実を見いだした。さらに、組
成物の硬さを特定することによって、飛躍的に再シール
性および針刺し性が向上することも見いだし、本発明を
完成することができた。
準じて測定した硬さが5以上30未満となるように、下
記の(a)、(b)および(c)成分の配合割合におい
て調製された、医療用容器のシール材用または医療用連
結管用ゴム組成物を提供するものである。 (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとからなり、且つ数
平均分子量15万以上であるブロック共重合体および/
または該ブロック共重合体を水素添加してなる数平均分
子量15万以上であるブロック共重合体99〜55重量
部、 (b)ポリオレフィン系樹脂1〜45重量部、および (c)非芳香族系ゴム用軟化剤70〜300重量部。
エチレン/プロピレン/スチレン共重合体である、前記
の医療用ゴム組成物を提供するものである。
が、パラフィン系およびナフテン系のプロセスオイル、
ミネラルオイル、ホワイトオイル、エチレンとα−オレ
フィンのオリゴマー、パラフィンワックスおよび流動パ
ラフィンから選択される、前記の医療用ゴム組成物を提
供するものである。
軟化剤の配合割合が75〜300重量部である、前記の
医療用ゴム組成物を提供するものである。
のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA
と、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBとからなり、且つ数平均分子量が15万
以上であるブロック共重合体および/または該ブロック
共重合体を水素添加してなる数平均分子量15万以上で
あるブロック共重合体である。
649号公報に開示されているような、少なくとも2個の
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、
少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBとからなり、さらに必要に応じてブロック共
重合体を水素添加して得られるものであり、例えばA−
B−A、B−A−B−A、A−B−B−A、A−B−A
−B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体またはこれらを水素添加し
たものである。さらにブロック構造について言及する
と、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAは、ビニル芳香族化合物のホモ重合
体、あるいは、ビニル芳香族化合物を50重量%超、
好ましくは70重量%以上含有する共重合体により構成
されているものである。また、必要に応じて水素添加さ
れた少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBは、共役ジエン化合物のホモ重合体、
あるいは、共役ジエン化合物を50重量%超、好まし
くは70重量%以上含有する共重合体により構成されて
いるものである。また、これらの少なくとも1個のビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAおよび水
素添加された少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロック
における分子鎖中の分布については、とくに制限される
ものではなく、例えばランダム、テーパード(分子鎖中
に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一
部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせでなって
いてもよい。
化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−第三ブチルスチレン等のうち
から1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが
もっとも好ましい。また必要に応じて水素添加された共
役ジエン化合物を構成する水添前の共役ジエン化合物と
しては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブチジエン等のう
ちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエ
ン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。さら
に好ましくはイソプレンであり、イソプレンの1,4−
ミクロ構造が70〜100重量%であるものが好まし
い。1,4−ミクロ構造が70重量%未満の場合には、
オイルがブリードするので好ましくない。さらに好まし
くはイソプレンの1,4−ミクロ構造が90〜100重
量%である。
ば、スチレン/ブタジエン/スチレン共重合体(SB
S)、スチレン/エチレン/ブテン/スチレン共重合体
(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレン共重合
体(SIS)、スチレン/エチレン/プロピレン/スチ
レン共重合体(SEPS)が挙げられ、中でもSEB
S、SEPSが好ましい。さらに好ましくは、非芳香族
系ゴム用軟化剤のブリード性を考慮するとSEPSがよ
い。また(a)成分においては、共役ジエンを水添した
ものが好ましい。また、水添したものとしないものとの
混合物も使用することができる。ここで本発明における
(a)成分は、数平均分子量15万以上であることが必
要である。数平均分子量が15万未満では、再シール性
が悪くなり好ましくない。
リオレフィン系樹脂である。その具体例としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、4−メチルペンテ
ン−1、ポリブテン−1、エチレン/酢酸ビニル共重合
体、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、例えば、
エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル
酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エ
チレン/ビニルシラン共重合体、エチレン/アクリル酸
メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合
体等が挙げられ、中でも好ましくはポリエチレン、ポリ
プロピレンである。なお、(b)成分は、成形性を考慮
するとメルトインデックス(JIS K6760、23
0℃、2160g)が1以上のものが好ましい。メルト
インデックスが1未満の場合は、外観が悪くなる場合も
ある。
芳香族系ゴム用軟化剤である。その具体例としては、例
えば、CnH2n+2で表される飽和炭化水素およびその混
合物であり、例えば、パラフィン系およびナフテン系の
プロセスオイル、ミネラルオイル、ホワイトオイル、エ
チレンとα−オレフィンのオリゴマー、パラフィンワッ
クスおよび流動パラフィンが挙げられる。中でもパラフ
ィン系プロセスオイル、パラフィンワックス、流動パラ
フィンが好ましい。
合割合は、(a)成分99〜55重量部、好ましくは9
5〜60重量部、(b)成分1〜45重量部、好ましく
は5〜40重量部、(c)成分70〜300重量部、好
ましくは100〜300重量部である。針刺し性を考慮
すると、(c)成分が75〜300重量部が好ましく、
さらに好ましくは100〜300重量部である。(a)
成分の使用量が55重量部未満では、再シール性が悪く
なり、99重量部を超えると成形性が悪くなる。また
(b)成分の使用量が1重量部未満では、成形性が悪く
なり、45重量部を超えると再シール性が悪くなる。さ
らに(c)成分の使用量が70重量部未満では、再シー
ル性と成形性が悪くなり、300重量部を超えて用いる
とブリード性が悪くなる。
規定された硬さが5以上30未満であることが必要であ
る。硬さが5未満であると、成形性が悪くなり、30以
上であると再シール性および針刺し性が悪くなり、且つ
針を抜く際の液の飛び散り現象が生じる。従って、上記
の(a)、(b)および(c)成分の配合量は、その規
定された配合割合において、硬さが5以上30未満とな
るように適宜選択される。なお、特開昭61−1317
46号公報の組成物においては、その硬さが30未満で
あると、「滅菌時の耐熱不足や、バイアル瓶への装着、
打栓工程でのトラブルを生じるばかりか、製品の外観性
が悪化し、さらに機械強度も低下する」と記載されてい
る。しかしながら本発明者らは、鋭意検討の結果、上記
のように3成分、とくにポリオレフィン系樹脂および非
芳香族系ゴム用軟化剤の配合割合を特定し、しかも硬さ
を5以上30未満に特定すると、以外にも物性、外観性
さらに物性を犠牲にすることなく、しかも射出成形、押
出成形、インサート成形、2色成形等の一体成形が容易
に行え、且つ再シール性、針刺し性、衛生性が非常に優
れたものを得ることができるという驚くべき事実を見い
だした。
用素材として使用されるクレー、タルク等の無害充填剤
およびワックス等の滑剤を添加しても何ら問題は生じな
い。
(c)成分および必要に応じて添加可能な成分を、一軸
押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ブ
ラベンダー、ニーダー等の各種加熱式混練機を用いて混
合することにより製造することができる。
く用いることができる。例えば、医療用容器のシール材
や、輸液セット等の各種連結管に好適に用いられる。と
くに、再シール性が要求される医療用容器のシール材
や、再シール性が要求される輸液セット等の各種連結管
に好適に用いられる。
発明は、これらの実施例により限定されるものではな
い。実施例 1 スチレン系水添ブロック共重合体(SEPS、クラレ株
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
90重量部、ポリプロピレン(徳山曹達株式会社製、M
S640)10重量部およびパラフィン系軟化剤(出光
興産株式会社製、CP68N)100重量部を、組成物
温度200℃で二軸押出機にて溶融混練し、ペレットを
得た。得られたペレットをプレス成形機で220℃、7
0kg/cm2、10分間、プレスしてその後、30℃の冷
却プレス機にて固化して、直径16mm、厚さ6mmの円柱
状の成形品を得た。
株式会社製、J240)を使用したこと以外は、実施例
1と同様にして成形品を得た。
N)の添加量を200重量部としたこと以外は、実施例
1と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
95重量部、ポリプロピレン(徳山曹達株式会社製、M
S640)5重量部およびパラフィン系軟化剤(出光興
産株式会社製、CP68N)80重量部としたこと以外
は、実施例1と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
60重量部、ポリプロピレン(徳山曹達株式会社製、M
S640)40重量部およびパラフィン系軟化剤(出光
興産株式会社製、CP68N)270重量部としたこと
以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
の代わりに、スチレン系水添ブロック共重合体(SEP
S、クラレ株式会社製、セプトン4077、数平均分子
量=26万)を使用したこと以外は、実施例1と同様に
して成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
の代わりに、スチレン系水添ブロック共重合体(SEB
S、旭化成工業株式会社製、タフテックH1272、数
平均分子量=14万)を使用したこと以外は、実施例1
と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
の代わりに、スチレン系水添ブロック共重合体(SEP
S、クラレ株式会社製、セプトン4033、数平均分子
量=10万)を使用したこと以外は、実施例1と同様に
して成形品を得た。
N)の添加量を20重量部としたこと以外は、実施例1
と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
を50重量部、ポリプロピレン(徳山曹達株式会社製、
MS640)を50重量部としたこと以外は、実施例1
と同様にして成形品を得た。
式会社製、セプトン4055、数平均分子量=20万)
を100重量部、パラフィン系軟化剤(出光興産株式会
社製、CP68N)100重量部としたこと以外は、実
施例1と同様にして成形品を得た。
N)の添加量を350重量部としたこと以外は、実施例
1と同様にして成形品を得た。
N)の添加量を80重量部とし、組成物の硬さを35と
したこと以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。
R307)80重量部、ブタジエンゴム(旭化成株式会
社製、ジエンNF35)20重量部、有機過酸化物(日
本油脂株式会社製、パーヘキサ3M)0.5重量部、架
橋助剤(新中村化学株式会社製、NKエステル1G)3
重量部、ステアリン酸(川研ファインケミカル株式会社
製、F−3)1重量部および焼成クレー(エンゲルハー
ドミネラルズ社製、サテントンW)5重量部を、50℃
のオーブンロールにて混練した後、160℃の熱プレス
装置で7分間加熱を行い、その後30℃の冷却プレス成
形機にて固化して、直径16mm、厚さ6mmの円柱状の成
形品を得た。これを、1%の炭酸ナトリウム水溶液で3
時間煮沸し、0.1規定の硫酸水溶液で5分間線状し、
純粋で洗浄し、80℃、4時間乾燥して成形品とした。
成形体について、圧縮永久歪み、反発弾性率、再シール
性、針刺し性、硬さおよび溶出物に対する試験を行っ
た。さらに、各実施例または比較例の組成に基づき、上
記と同様の条件において、プレス成形機を用いて別の成
形品を製造し、その成形性およびブリード性を試験し
た。試験方法を以下に記す。
験を行った。なお、熱処理は、70℃で22時間行っ
た。 反発弾性率は、(BS 規格 903)に準じ試験
を行った。 再シール性は、得られた成形品を疑似医療用輸液バ
ッグ(プラスチックバッグ)に取り付け、直径4mmのプ
ラスチック針(テルモ株式会社製)を差し込み1時間放
置して、その後10分間での液漏れ状態を観察した。評
価方法 A+:液の飛び散りなし、全く液漏れなし;
A:液の飛び散り僅かにあり、全く液漏れなし; A
−:液の飛び散りあり、全く液漏れなし; B:しみ出
し程度の液漏れあり; C:1〜2滴程度の液漏れあり 針刺し性は、得られた成形品を疑似医療用輸液バッ
グ(プラスチックバッグ)に取り付け、直径4mmのプラ
スチック針(テルモ株式会社製)を刺し込む際の刺し込
み易さを比較した。 評価方法 A+:非常に刺し易い; A:刺し易い;
A−:僅かに刺しずらい; B:非常に刺しずらい;
C:刺せず 硬さ測定は、厚さ6mmの試験片を用いJIS K6
301に準拠して行った。 溶出物試験(pH試験、過マンガン酸カリウム還元
性物質)は、日本薬局方、輸液用ゴム栓試験法に準拠し
て行った。溶出物試験の合格値は、それぞれpH試験1.
0以下、過マンガン酸カリウム還元性物質2.0ml以下
である。 成形性は、160×130×6mmの試験片をプレス
成形し、その後の成形品の歪み状態を観察した。 評価方法 ○:成形歪みなし; ×:成形歪みあり ブリード性は、90×50×3mmの成形品をプレス
成形して1日放置した後、中性白上質紙(75g/
m2)を試験片に密着させ24時間室温にて静置した。
紙に移行したオイルの状態を観察した。 評価方法 ○:オイル移行なし; ×:オイル移行あり
果より、本発明の実施例により得られた成形体は、比較
例に比べ、各種性質に優れていることが明らかである。
および高温時のゴム弾性(70℃における圧縮永久歪
み)等の各種物性に優れ、熱可塑性エラストマー特有の
成形加工性およびリサイクル性の性能を有し、表面のベ
タツキが少なく、さらに製造コストのあまりかからない
医療用ゴム組成物が提供される。しかも本発明の組成物
は、安全衛生上影響を及ぼす不純物を含有しておらず不
純物を取り除くための複雑な後処理を必要としない。本
発明の組成物は、各種医療用製品に適用可能であり、例
えば、医療用シール材や連結管等に好適に用いることが
できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 JIS K6301に準じて測定した硬
さが5以上30未満となるように、下記の(a)、
(b)および(c)成分の配合割合において調製され
た、医療用容器のシール材用ゴム組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとからなり、且つ数
平均分子量15万以上であるブロック共重合体および/
または該ブロック共重合体を水素添加してなる数平均分
子量15万以上であるブロック共重合体99〜55重量
部、 (b)ポリオレフィン系樹脂1〜45重量部、および (c)非芳香族系ゴム用軟化剤70〜300重量部。 - 【請求項2】 JIS K6301に準じて測定した硬
さが5以上30未満となるように、下記の(a)、
(b)および(c)成分の配合割合において調製され
た、医療用連結管用ゴム組成物: (a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとからなり、且つ数
平均分子量15万以上であるブロック共重合体および/
または該ブロック共重合体を水素添加してなる数平均分
子量15万以上であるブロック共重合体99〜55重量
部、 (b)ポリオレフィン系樹脂1〜45重量部、および (c)非芳香族系ゴム用軟化剤70〜300重量部。 - 【請求項3】 (a)成分が、スチレン/エチレン/プ
ロピレン/スチレン共重合体である、請求項1または2
に記載の組成物。 - 【請求項4】 非芳香族系ゴム用軟化剤が、パラフィン
系およびナフテン系のプロセスオイル、ミネラルオイ
ル、ホワイトオイル、エチレンとα−オレフィンのオリ
ゴマー、パラフィンワックスおよび流動パラフィンから
選択される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
組成物。 - 【請求項5】 (c)非芳香族系ゴム用軟化剤の配合割
合が75〜300重量部である、請求項1ないし4のい
ずれか1項に記載の組成物。
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