JP3429448B2 - 電池用多孔集電体、電極、それらの製造方法及び製造装置 - Google Patents

電池用多孔集電体、電極、それらの製造方法及び製造装置

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JP3429448B2 JP14515098A JP14515098A JP3429448B2 JP 3429448 B2 JP3429448 B2 JP 3429448B2 JP 14515098 A JP14515098 A JP 14515098A JP 14515098 A JP14515098 A JP 14515098A JP 3429448 B2 JP3429448 B2 JP 3429448B2
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主には鉄、銅、ア
ルミニウム等の金属を素材とする電池用多孔集電体、そ
れを用いた電極、それらを製造するための製造方法及び
製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、めっき浴から金属メッシュ箔を製
造する方法として、不導体部を設けた導電ドラムにめっ
きし、それを剥離する等、数多くの特許が出されてお
り、この観点からは公知の事実である。最近の特許の例
として、特開平8−100288号公報に提示されてい
る方法がある。この製造方法は、外周面に絶縁性材料を
所定のパターンで埋設した金属製ドラムに電気めっきに
よりめっき層を形成し、このめっき層がめっき液中から
空気中に出た所から剥離界面までの範囲を0℃〜15℃
の冷水でめっき層及び表面を洗浄することを特徴とす
る。また、この製造方法によってもたらされる効果とし
て、冷水をめっき層にかけることによって、金属めっき
層と絶縁性材料との密着力が減少し、埋設された絶縁性
材料が金属製ドラムから抜け落ちることがなく、長尺の
安価な金属メッシュ箔が連続的に製造できる旨記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した金属
メッシュ箔の製造方法は、未だ、以下の解決すべき課題
を有していた。即ち、本発明者の研究によって、同製造
方法を用いて製造される金属メッシュ箔はきわめて薄く
かつ多孔であるため、適正な剥離位置や剥離角度以外の
剥離角度で剥離した場合、例えその前段階で冷却して
も、箔に破れを生じる場合が多く安定生産が困難であ
る。また、該方法は冷却水がめっき槽に落ちめっき液の
濃度が低下し、目的とする金属箔が得られないという問
題点に考慮が払われておらず、実用性に乏しいものであ
った。
【0004】一方、近年リチウムイオン二次電池やニッ
ケル水素二次電池、あるいはリチウム系のポリマー二次
電池等の集電体として多孔化した金属箔が望まれてきて
いる。金属板の多孔化は例えばニッケル水素の負極集電
体として用いられている機械的方法で金属板に孔を開け
たパンチングメタルがあるが、近年の薄板多孔化要求に
は応じきれなくなっているのが実情である。機械的方法
による安定多孔化は箔の厚みが40μmが限度と言われ
ており、現在使用されている20μm以下のCu箔やA
l箔の機械的方法による安定多孔化は困難であるばかり
でなく、箔の製造と孔開けの二工程を要すばかりでな
く、孔を開けた部分の金属は無駄になる等、経済的にも
改良の余地が多い。
【0005】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れ安定生産可能で且つ電池(主にリチウム系二次電池、
ニッケル水素二次電池)に適した経済性に優れた多孔集
電体あるいは電極を提供するために考案されたものであ
る。即ち、電池用集電体として適した孔面積及び総孔部
面積を有する金属帯を得る製造装置及び製造物、さらに
はめっき層を適正な剥離位置と剥離角度で剥離すること
等の方法により、長尺の多孔金属箔を安価に連続的に製
造することができる多孔金属帯、あるいは該多孔金属帯
を集電体とした電極の製造方法及び製造装置を提供する
ものであり、従来技術では決して達成出来ないことか
ら、非常に有効性の高い、新規性を有する技術である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多孔集電体製造装置は、電池用集電体とし
て、多数の適正範囲の面積の不導体部を表面に不導体部
全体の総面積が適正範囲となる様に設けた導電ドラム上
に金属を析出させて、そのめっき層を剥離して、多孔金
属帯を製造する装置である。不導体部は金属帯を得た
時、応力集中により、ゆがみが発生しない様に巾方向、
長手方向に各々同じピッチで配列させる等の考慮を払わ
なければならない。
【0007】さらに詳しくは、多数の不導体部を表面に
設けた導電ドラム上に金属を析出させて、そのめっき層
を剥離して、多孔金属帯を製造する装置であって、前記
ドラム上に設けられた不導体部の一つの面積が2.5*
10-5mm2〜30mm2であり、かつドラム上に形成さ
れた不導体部の面積の総和と導体部の面積の総和との比
が0.1〜9である導電ドラムと、ドラムを浸せきして
ドラム上に金属をめっきさせるためのめっき浴槽と、さ
らに好ましくは、ドラムからめっき層を剥離するための
剥離位置決めロールと、ドラムから剥離するめっき層の
剥離角度を調整する剥離角度調整ロールと、からなる。
【0008】上記の製造装置には安定連続生産の観点か
ら、ドラム上に、不導体部に付着した金属を除去する付
着金属除去装置を設けること、さらには剥離角度調整ロ
ールの後工程に、めっき液残渣付着による腐食あるいは
汚れの防止の観点から金属帯の表面を単なる水洗→乾燥
でも良いが、水洗→酸洗→水洗等の方法による清浄化す
るための表面清浄化装置と、表面清浄化後の金属帯を乾
燥するための乾燥装置を設けることが好ましい。
【0009】また、このような装置の導体部の平均表面
粗さ(Ra)が0.1〜3μmであることが金属帯とし
た時、集電体に適用する場合の重要な特性の一つである
活物質との密着性の観点から好ましい。Raが0.1μ
m未満では活物質との密着性向上効果が認められず、3
μmを超えるとめっき金属の剥離時に破断する危険性が
あり好ましくない。
【0010】電池用多孔集電体にも適用できる金属帯の
種類としては、鉄、銅、ニッケル又はアルミニウムある
いはそれらの合金、複層が挙げられる。
【0011】さらに、工程の簡略化、巻取り時のテンシ
ョンによる多孔集電体破断の危険性回避の観点から、電
池用多孔集電体上に引続き多孔集電体製造と同一工程で
結着剤を含んだ活物質を積層する積層装置と、その積層
した活物質を乾燥する乾燥装置と、乾燥後に活物質を集
電体に圧着し、主に活物質を圧縮する圧着圧縮装置とを
設けることが好ましい。
【0012】請求項に記載の多孔金属帯の製造方法
は、多数の不導体部を表面に設けた導電ドラム上に金属
を析出させて、そのめっき層を剥離して、多くの孔を形
成した金属帯を製造する方法であって、前記ドラム上に
設けられた不導体部の一つの面積が2.5*10-5mm
2〜30mm2であり、かつ前記ドラム上に形成された不
導体部の面積の総和と導体部の面積の総和との比が0.
1〜9である導電ドラムをめっき浴槽に浸せきして前記
ドラム上にめっき層を形成させ、剥離位置決めロールを
前記ドラムに当接させ金属帯の適正剥離角度を剥離角度
調整ロールで設定後、めっき層を前記ドラムから剥離
させて多孔金属帯を形成し、その後、金属帯の表面を
清浄化し、表面清浄した金属帯を乾燥することを特徴
とする。
【0013】また、めっき金属の種類やめっき厚によっ
ては金属帯の剥離時破断する危険性があり、より容易に
安定して金属帯をドラムから剥離するには、冷却ロール
装置をドラムの外周面に付着するめっき層に直接押し当
てることが好ましい。
【0014】冷却ロール装置は、単に表面温度調節機能
を有したロールでも良いがめっき層に直接接するゴムロ
ールと、ゴムロールに当接されると共に内部に冷却水を
通水する等の表面温度の調節可能な金属ロールから形成
され、金属ロールでゴムロールの表面を適正温度に冷却
することによってゴムの弾性により均一にめっき層を冷
却するようにすることが好ましい。
【0015】さらに請求項13に記載の電池用電極の製
造方法は、前記した様に、先の方法で得られた電池用多
孔集電体上に、引続き結着剤を含んだ活物質を積層する
工程と、積層した活物質を乾燥する工程と、積層された
活物質と集電体とを圧着し、主に活物質を圧縮して電極
とする工程とを同一工程により行い、工程の簡略化及び
多孔集電体巻取り時のテンションによる破断の危険性や
集電体の貯蔵時の腐食を回避することを特徴とする。
【0016】請求項14に記載の電池用電極は、請求項
13の製造方法で形成された電極であることを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図に示す一実施の形態
を参照して、本発明を具体的に説明する。なお、本実施
の形態は、本発明に係る多孔金属帯の製造方法によって
製造される多孔金属帯が、一般的にリチウムイオン二次
電池やポリマー電池の負極に用いられている銅箔に代替
可能な多孔銅箔の場合を取り挙げて説明する。
【0018】(1)まず、図1〜図3に示すように、導
体部10からなる外周面に不導体部11を所定のパター
ンで設けた導電ドラム12をタンク13中のホウフッ化
銅浴からなるめっき浴14に浸漬する。ここで、導体部
10はステンレス鋼やチタン等から形成することができ
ると共に、不導体部11は前記金属に多数の孔を散在し
た状態で設け、その孔内に絶縁性の高い合成樹脂片を埋
設すると共に、その表面を導体部10と同一つら面ある
いは不導体部を若干高くすることによって形成すること
ができる。
【0019】一つの不導体部11の面積は、2.5*1
-5mm2〜30mm2 とし、不導体部11の面積の総
和と導体部10の面積の総和の比を0.1〜9とするこ
とが必要不可欠である。一つの不導体部11の面積は
2.5*10-5mm2 未満では、連続して安定した孔径
を得ることが困難で、場所により密着性向上等の集電体
の多孔効果が大きく異なる。
【0020】一方、30mm2 を超えると、孔を開けた
ことによるアンカー効果が乏しく、密着性向上への寄与
が薄弱となる。ここでいう密着性とは、活物質と集電体
間の密着性をいい、曲げ等によって活物質が集電体から
剥離しない効果をいう。また、不導体部11の面積の総
和と導体部10の面積の総和の比を0.1〜9とする理
由は、0.1未満では集電体の多孔化による密着性向上
がみられず、9を超えるとめっき層ドラムからの安定剥
離が困難となるばかりか、集電体の強度が弱くなり、め
っき層の剥離から巻取り間で破断が多発する危険性があ
るからである。
【0021】不導体部11は、それぞれ円形、楕円形、
六角形、四角形などの対称形が好ましく、その配列は金
属帯を得た時、応力集中が発生しない様に、巾方向、長
手方向に各々同じピッチにする等の考慮が必要である。
一例として、1mm径の円形の不導体部が縦方向及び横
方向のピッチ間隔が各々一定であるものが好適である
が、あるいは、中心部は前記同様であるが、その外側の
ほんの数cmのみ0.1mm径の円形である不導体部が
縦方向及び横方向のピッチ間隔が各々一定であるものも
好適である。
【0022】一方、導体部10の表面粗度は、粗面効果
を得るため、好ましくは、0.1〜3μmとする。0.
1μm未満では、密着性に対する粗面化効果は認められ
ず、3μmを超えると効果は飽和するばかりでなく、め
っき金属の剥離時に破断する危険性が生じる。
【0023】(2)次に、導電ドラム12を回転させ
て、導電ドラム12の外周面に多孔めっき層15を形成
する。この導電ドラム12をさらに回転して多孔めっき
層15を、導電ドラム12の外周面に付着した状態でめ
っき浴14から取り出す。ここで、多孔めっき層15の
厚みは、電池用集電体としての軽量性及び経済性を考慮
すると一般的には、5〜70μmが好適である。また、
多孔めっき層としては、鉄、銅、ニッケル、アルミニウ
ムあるいはその合金、複層物などが好適に用いられる
が、鉄の場合は、さびやすいので剥離後ニッケルめっき
等を施すのが好ましい。
【0024】(3)多孔めっき層15をめっき浴14か
ら取り出した直後に、剥離を容易にするため、冷却ロー
ル装置16を用いて、多孔めっき層15を冷却する。具
体的には、冷却ロール装置16は、図1及び図2に示す
ように、多孔めっき層15に直接接するゴムロール17
と、ゴムロール17に当接されると共に内部に冷却水を
通水した金属ロール18とから形成されている。従っ
て、まず、金属ロール18で表面を冷却されたゴムロー
ル17により、多孔めっき層15をゴムの弾性を利用し
て均一に冷却し、ドラム表面との温度差による膨張係数
の相違を利用して、その後の剥離を容易にすることがで
きる。
【0025】また、冷却水を多孔めっき層15に直接か
けて冷却するのではなく、冷却された金属ロール18及
びゴムロール17を介して、めっき層15を冷却するこ
とができるので、冷却水がめっき浴14中に落下するお
それがなく、作業の安全性とめっき浴濃度変化を防止出
来るため、目的とする多孔金属帯の安定した製造が可能
である。
【0026】また、ドラム及び多孔めっき層に、めっき
浴中のめっきスラッジ等の異物を付着させないようにす
るため、導電ドラム12に接して掻き落とし治具Aを設
けておくことも好ましい。当然ながら掻き落とした付着
物質は、再付着したりめっき浴に入ったりしない様に粘
着性を有したゴムロールや受け皿等を設けて、異物除去
する必要がある。
【0027】多孔集電体を安定して得るには、孔形状不
良及びめっき層剥離時等に破断の原因となる付着物質は
出来るだけ除去しておくことが重要となる。
【0028】(4)冷却ロール装置16によって多孔め
っき層15を冷却後、導電ドラム12の外表面上であっ
て冷却ロール装置16から所定距離離隔した位置に配設
した剥離位置決めロール19、及び、剥離位置決めロー
ル19から所定距離離隔して空間中に配設した一対の剥
離角度調整ロール20、21を介して、導電ドラム12
の外周面から図4に示すような多孔金属帯15aとして
剥離する。
【0029】ここで、図2に示すように、剥離位置決め
ロール19の適正な剥離位置P、及び、剥離位置Pにお
ける接線L1 と、剥離位置決めロール19の外周面と一
対の剥離角度調整ロール20、21のクランプ面とを結
ぶ剥離線L2 とのなす適正な剥離角度θは、めっき浴1
4中のめっき液の内容や孔形状及び総孔面積、金属箔の
厚みによって実験的に決定されることになる。
【0030】従って、多孔めっき層15を、その特性に
最も適した剥離位置Pと剥離角度θで剥離することがで
き、多孔金属帯15aを、破ることなく、長尺物として
剥離することができる。また、図には特に記してない
が、剥離した金属帯に多量に付着しためっき液を表面清
浄化処理装置に入る前にリンガーロール等でほとんど除
去することや、表面清浄化処理装置の各タンクの出側に
同じくリンガーロール等を設け付着した液をほとんど除
去することが好ましいのは言うまでもない。
【0031】(5)次に、図1に示すように、多孔金属
帯15aの表面を、反転ロール22を介して反転ロール
23を具備する水タンク24内に満たした水25内を通
過させることにより表面清浄化処理を行う。なお、ここ
でいう表面清浄化処理とは、水洗のみでなく、水洗→酸
洗→水洗などの複合した処理も含み、めっき層に付着し
ためっき液残渣を除去することをさす。
【0032】表面清浄化処理はめっき層剥離後水洗し乾
燥するだけでよいが、より好ましくはめっき層に付着し
ているめっき液残査をほぼ完全に除去するため、水洗後
希硫酸等で酸洗しさらに水洗することが望ましい。例え
ばホウフッ化銅浴にて多孔集電体を得る場合において、
水洗だけでは室温に一日放置するだけでめっき面に茶褐
色の斑点が生じる場合がある。この原因は水洗では充分
取れなかっためっき液残査中のフッ素が空気中の水分と
反応して腐食性の強いHFとなり、局部的に銅を腐食し
たものと考えられ、前記酸洗を行うことにより、このよ
うな斑点は生じなくなる。
【0033】(6)図1に示すように、洗浄後、反転ロ
ール26を介して多孔集電体となる多孔金属帯15aを
第1の乾燥装置27で乾燥した後、結着剤とグラファイ
トを混合した活物質28を活物質タンク29に浸漬後、
所定厚みとなる様にナイフコーターで余分の活物質を除
去し、多孔金属帯15aの両面に積層して積層多孔金属
帯15bを製造する。
【0034】(7)前記積層多孔金属帯15bを第2の
乾燥装置30によって乾燥した後、圧着圧縮ロール31
を用いて、約50%の圧縮率で活物質28を圧縮した
後、電池用電極32として、リール33に巻き取る。
【0035】同一工程で多孔集電体と活物質とを積層し
引き続き圧着圧縮すると以下のメリットが生ずる。 ・工程簡略化、経済性向上。 ・多孔金属帯の表面酸化や腐食がほとんど生じない条件
で活物質を適用するため、より安定化した多孔集電体を
有する電極を製造することが出来る。 ・多孔集電体をきちんと巻き取るには、ある程度テンシ
ョンを掛ける必要があり、元々強度の低い多孔集電体は
破断する危険性があるが、活物質を積層圧着して得た電
極は強度が強くなり、テンションを掛けても破断せず、
安定してきれいに巻き取ることが出来る様になる。
【0036】(8)この電池用電極32は適当な寸法に
切断された後、例えば図5に示すような、今後急速な伸
びが期待されるカード状のリチウムポリマー電池34の
負極37として好適に用いることができる。なお、図5
において、36はゲル状のポリマー電解物質を示し、3
5はニッケル酸リチウムを主体とした活物質を用いた正
極を示し、38は複合箔からなる外装材を示し、39、
40はリード線を示す。また、市場に盛んに出回ってい
るリチウムイオン二次電池等にも適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の装置で
は、多孔金属帯の特性及び製造上、大きな影響を及ぼす
めっきドラムの不導体部の個々の面積、及び総面積、導
体部の表面粗度を電池用集電体に焦点を絞り、開発を行
ったので、集電体の重要な特性である活物質との密着性
が良好な多孔金属帯(集電体)を経済的に得ることが可
能となった。また、多孔めっき層を、剥離位置決めロー
ル及び一対の剥離角度調整ロールを介して導電ドラムの
外周面から剥離し、その後洗浄することによって多孔金
属帯を製造するようにしたので、多孔めっき層を、その
特性に最も適した剥離位置と剥離角度で剥離することが
でき、多孔金属帯を破ることなく、長尺物として剥離す
ることができる。
【0038】また、本発明の多孔集電体の製造方法で
は、めっき層の冷却を、冷却ロール装置を導電ドラムの
外周面に付着するめっき層に直接押し当てて行うことに
より、めっき層の剥離を容易に行うことができると共
に、冷却水がめっき浴中に落下するのを確実に防止する
ことができ、多孔集電体となる多孔金属帯を安定して製
造することができる。
【0039】また、本発明の製造方法では、冷却ロール
装置は、水冷の金属ロールからゴムロールを介してめっ
き層を冷却するようにしているので、ゴムの弾力により
均一にめっき層を冷却出来、また金属ロールから誤って
水が漏れた場合も、冷却水がめっき浴中に落下するのを
確実に防止することが出来るため、多孔金属帯をより安
定して製造することができる。
【0040】また、本発明では、めっき浴に用いるめっ
き金属として銅、ニッケル又はアルミニウムなどを用い
ることによって、多孔金属帯を安価に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る多孔金属帯の製造
方法の工程を示すブロック図である。
【図2】導電ドラムに対する剥離位置決めロール及び剥
離角度調整ロールの配置関係を示す説明図である。
【図3】導電ドラムの斜視図である。
【図4】多孔金属帯の斜視図である。
【図5】多孔金属帯を負極として用いたポリマー電池の
平面図である。
【符号の説明】
10・・・導体部 11・・・不導体部 12・・・導電ドラム 14・・・めっき浴 15・・・多孔めっき層 15a・・・多孔金属帯 15b・・・積層多孔金属帯 19・・・剥離位置決めロール 20・・・剥離角度調整ロール 21・・・剥離角度調整ロール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−128192(JP,A) 特開 昭62−205296(JP,A) 特開 昭54−62128(JP,A) 特開 昭51−110444(JP,A) 特開 平10−195689(JP,A) 特開 平8−236120(JP,A) 特開 平8−100288(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/20 C25D 1/08 H01M 4/04 H01M 4/64

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の不導体部を表面に設けた導電ドラム
    上に金属を析出させて、そのめっき層を剥離して、多く
    の孔を形成した金属帯を製造する装置であって、前記ド
    ラムが、その上に設けられた不導体部の一つの面積が
    2.5*10-5mm2〜30mm2であり、 かつ前記ドラム上に形成された不導体部の面積の総和と
    導体部の面積の総和との比が0.1〜9であり、 前記ドラムを 連続的に回転させて導体部に金属をめっき
    するためのめっき浴槽と、 前記ドラム上の めっき金属を剥離するための剥離位置決
    めロールと、 前記ドラムから剥離するめっき層の剥離角度を調整する
    剥離角度調整ロールを設けた、 多孔集電体を形成するための電池用多孔集電体製造装
    置。
  2. 【請求項2】前記剥離角度調整ロールの後工程に、金属
    帯の表面を清浄化するための表面清浄化装置と、表面清
    浄化後の金属帯を乾燥するための乾燥装置を設けた請求
    記載の装置。
  3. 【請求項3】前記導体部の平均表面粗さ(Ra)が0.
    1〜3μmである請求項1又は2に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記ドラム上に、不導体部に付着した金属
    を除去する付着金属除去装置を設けた請求項1〜のい
    ずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】前記金属帯が、鉄、銅、ニッケル又はアル
    ミニウムである請求項1〜のいずれかに記載の装置。
  6. 【請求項6】ドラムからのめっき層の剥離をより容易と
    するために、めっき浴槽から出たドラム上のめっき層を
    優先的且つ急速に冷却することが可能な冷却ロール装置
    を設けた請求項1〜のいずれか記載の装置。
  7. 【請求項7】前記請求項1〜6のいずれかに記載の装置
    によって得られた多孔集電体上に引続き結着剤を含んだ
    活物質を積層する積層装置と、その積層した活物質を乾
    燥する乾燥装置と、乾燥後に活物質を多孔集電体に圧着
    し、主に活物質を圧縮して電極とする圧着圧縮装置とを
    有することを特徴とする電池用電極製造装置。
  8. 【請求項8】多数の不導体部を表面に設けた導電ドラム
    上に金属を析出させて、そのめっき層を剥離して、多く
    の孔を形成した金属帯を製造する方法であって、前記ド
    ラム上に設けられた不導体部の一つの面積が2.5*1
    -5mm2〜30mm2であり、かつ前記ドラム上に形成
    された不導体部の面積の総和と導体部の面積の総和との
    比が0.1〜9である導電ドラムをめっき浴槽に浸せき
    して前記ドラム上にめっき層を形成させ、剥離位置決め
    ロールを前記ドラムに当接させ金属帯の適正剥離角度を
    剥離角度調整ロールで設定後、めっき層を前記ドラム
    から剥離させて多孔金属帯を形成し、その後、金属帯
    の表面を清浄化し、表面清浄した金属帯を乾燥するこ
    とを特徴とする多孔金属帯の製造方法。
  9. 【請求項9】前記金属帯の剥離にあたって、冷却ロール
    装置を前記ドラムの外周面に付着する前記めっき層に直
    接押し当てることにより行うことを特徴とする請求項
    記載の製造方法。
  10. 【請求項10】前記冷却ロール装置は、前記めっき層に
    直接接するゴムロールと、該ゴムロールに当接されると
    共に内部に冷却水を通水する等の方法による温度が調節
    可能な金属ロールから形成され、該金属ロールで前記ゴ
    ムロールの表面を適正温度に冷却することによって前記
    めっき層を冷却するようにしたことを特徴とする請求項
    記載の製造方法。
  11. 【請求項11】前記金属帯が、鉄、銅、ニッケル又はア
    ルミニウムである請求項8〜10のいずれかに記載の製
    造方法。
  12. 【請求項12】請求項8〜11のいずれかに記載の製造
    方法により製造された電池用多孔集電体。
  13. 【請求項13】請求項12で得られた電池用多孔集電体
    上に、引続き結着剤を含んだ活物質を積層後、積層した
    活物質を乾燥し、積層された活物質と集電体とを圧着圧
    縮することを一工程で行い電極を製造することを特徴と
    する電池用電極の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項13の方法で形成された電池用電
    極。
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