JP3428365B2 - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エアバッグ
装置に関し、特に、エアバッグの膨出方向をエアバッグ
リッドの設置位置によって決まる方向と異なる方向に変
位させる構造の車両用エアバッグ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、助手席用エアバッグ装置やサイド
エアバッグ装置等の車両用エアバッグ装置では、その設
置スペースの関係で、エアバッグの膨出方向をエアバッ
グリッドの設置面直方向と異なる方向に設定する必要が
ある場合が多い。

【０００３】例えば、助手席用エアバッグ装置にあって
は、インストルメントパネルの全体のデザイン、或は、
グローブボックスや空調システムのエアダクト等の存在
によってインストルメントパネルの助手席寄りの上面
に、エアバッグ装置のエアバッグリッドを配置してな
る、いわゆるハイマウント型構造となっている。そのた
め、そのエアバッグリッドの面直方向は車両上方となる
が、エアバッグの膨出方向は助手席乗員に対向する方向
の車両斜め後方となるようにする必要がある。

【０００４】また、サイドエアバッグ装置にあっては、
ドアパネルやシートバッグ側壁部に設けたエアバッグリ
ッドの面直方向は車両横方向となるが、エアバッグの膨
出方向は車両前方（シートバッグに設置のサイドエアバ
ッグ装置の場合）若しくは車両上方（ドアに設置のサイ
ドエアバッグ装置の場合）となるようにする必要があ
る。

【０００５】図１１はこのような助手席用エアバッグ装
置の一例を示し、１は車両用フロントガラス、２は例え
ば多層構造のインストルメントパネルであって、インス
トルメントパネル２の上面２ａにはエアバッグ取付用開
口２ｂが穿設されている。３はエアバッグ取付用開口２
ｂに装着される例えば熱可塑性エラストマ製単層構造の
エアバッグリッドであって、その裏面側には取付片３ａ
が一体に突出成形されている。また、エアバッグリッド
３には、例えばＨ字状の開裂溝が成形されおり後述のエ
アバッグ８の膨張展開により開裂してそのリッド部３
ｂ、３ｂが開き、該エアバッグ８がその膨出用開口３ｃ
から膨出する。４は略円筒状のディフューザであって、
ブラケット５を介してステアリングサポートメンバ（図
示せず）等の車体構造物に取付けられている。６は上下
が開口した中空箱状のガイド部材であって、その上端部
はエアバッグリッド３の取付片３ａに、またその下端部
はディフューザ４に、ネジ等の固定手段により連結され
ている。７はディフューザ４内に収納されたインフレー
タ、８はガイド部材６内におけるエアバッグリッド３と
ディフューザ４とで形成されたエアバッグ収納空間９内
に折畳まれて収納されたエアバッグである。

【０００６】ディフューザ４は、図示の如き取付軸線Ｐ
１に沿って取付けられ、インストルメントパネル２の上
面２ａに対して数度程度助手席乗員側に傾斜しており、
また、ディフューザ４の上面（エアバッグリッド３に対
向する面）側には、その取付軸線Ｐ１と直交する中心軸
線Ｐ２に跨る位置に圧力流体噴出用開口４ａが形成され
ている。これにより、圧力流体噴出用開口４ａから噴出
される圧力流体の噴出範囲（角度θ１）は膨出用開口３
ｃの車両後方寄りの広範囲にわたっている。

【０００７】そして、インフレータ７の作動に伴って噴
出された高圧ガス等の圧力流体は、この圧力流体噴出用
開口４ａからエアバッグ８内へと導入される。

【０００８】エアバッグ８は、導入された圧力流体によ
って展開しつつ膨張し、この膨張圧力によってエアバッ
グリッド３のリッド部３ｂ，３ｂを開裂展開させて膨出
用開口３ｃを開成すると同時にこの膨出用開口３ｃから
膨出する。

【０００９】この際、上述したように、エアバッグ８の
所望の膨出方向は車両斜め後方（図示右寄り）である一
方、膨出用開口３ｃは略上向きであるため、エアバッグ
８の膨出方向を制御しなくてはならない。

【００１０】そこで、ディフューザ４の取付姿勢を数度
程度斜めとしているが、これだけでは所望の膨出方向を
得ることができないため、傾斜角度を大きくする必要が
あるが取付スペースが大となる。また、エアバッグ８の
収納方法ないしは折畳み方法を、例えば、車両後方寄り
の一部を蛇腹状に折畳み展開し易くし、車両前方寄りの
一部をロール状に巻取って展開し難くすることで、エア
バッグ８が所望の方向に膨出するように制御することも
考えられている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成された車両用エアバッグ装置にあっては、エアバッ
グ８の膨出方向を、ディフューザ４の取付姿勢を斜めと
することのみに依存することは、エアバッグ装置本体の
設置スペースやブラケット５の車体への取付け並びにエ
アバッグリッド３との連結関係等を考慮すると限度があ
り、一方、エアバッグ８の展開形状を、例えば蛇腹状の
折畳みやロール状の巻取り等によってのみ制御すること
も、その効果的な設定が困難であることから限度があ
り、そのため、エアバッグリッドのリッド部の展開角度
を制御したり、エアバッグの展開形状を制御するための
テアシーム（破断可能な縫製）又はテザー等を付加する
必要があり、これにより部品点数並びに組付工数がかさ
むという問題点があった。

【００１２】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あって、簡単な構成でエアバッグの膨出方向の制御を行
うことができ、しかも、製品品質の安定化並びに圧力流
体の有効利用化を図ることができる車両用エアバッグ装
置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】その目的を達成するた
め、請求項１に記載の発明は、エアバッグリッドと、該
エアバッグリッドとの間にエアバッグ収納空間を形成す
ると共に軸線方向に複数の圧力流体噴出用開口を形成し
た筒状のディフューザと、該ディフューザ内に収納され
て圧力流体を噴出するインフレータと、前記エアバッグ
収納空間内に折畳まれて収納されかつ前記インフレータ
の作動に伴って前記圧力流体噴出用開口から導入される
圧力流体により膨張して前記リッドのエアバッグ膨出開
口を開成して膨出するエアバッグとを備えた車両用エア
バッグ装置において、前記圧力流体噴出用開口の少なく
とも一部を覆うように前記ディフューザの外壁面に設け
られ且つ前記ディフューザの周方向に沿う断面が略Ｌ字
状の第１の変位壁と、前記ディフューザの軸線方向と交
差し且つ前記第１の変位壁に至るように前記ディフュー
ザの外壁面に設けられた第２の変位壁とからなる噴出方
向変位部材と、を有し、前記第１の変位壁は、開裂する
ことで前記エアバッグ膨出開口を開成する開裂溝が前記
圧力流体噴出用開口による圧力流体の噴出範囲内に含ま
ないよう該圧力流体噴出用開口を所望の膨出方向に変位
させていることを要旨とする。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の車両用エアバッグ
装置の実施の形態を、ハイマウント型の助手席用エアバ
ッグ装置に適用し、図面に基づいて説明する。

【００１５】（実施の形態１）図１において、１は車両
用フロントガラス、２は例えば多層構造のインストルメ
ントパネル（共に一部のみ図示）、１０は車両用エアバ
ッグ装置である。

【００１６】エアバッグ装置１０は、インストルメント
パネル２の上面２ａに穿設形成されたエアバッグ取付用
開口２ｂに設けられたエアバッグリッド１１と、ブラケ
ット１２を介して図示を略すステアリングサポートメン
バに取付けられた筒状のディフューザ１３と、エアバッ
グリッド１１とディフューザ１３とに連結された上下が
開口した中空箱状のガイド部材１４と、ディフューザ１
３内に収納され一端寄りに噴出口１５ａが設けられたい
わゆるボンベタイプのインフレータ１５と、ガイド部材
１４内におけるエアバッグリッド１１とディフューザ１
３とで形成されたエアバッグ収納空間１６内に折畳まれ
て収納されたエアバッグ１７とを備えている。

【００１７】エアバッグリッド１１は、例えば熱可塑性
エラストマ等の合成樹脂製であって、一体成形により、
エアバッグ取付用開口２ｂにそれを閉成するように装着
されるベース１１ａと、ベース１１ａの裏面から突出さ
れた複数の固定脚部１１ｂと、固定脚部１１ｂよりも内
側に位置しベース１１ａの裏面から突出されて膨出用開
口１１ｃを同時に設定する取付片１１ｄと、取付片１１
ｄの内側に位置しかつ略Ｈ字形状の開裂溝１１ｅによっ
て開裂することで膨出用開口１１ｃを開成するようベー
ス１１ａに連続するリッド部１１ｆ，１１ｆとを備え、
固定脚部１１ｂに設けられたクリップ１８，１８を介し
てインストルメントパネル２に固定される。また、取付
片１１ｄにはネジ等の固定手段１９を介してガイド部材
１４の一方の開口端が連結されている。

【００１８】ディフューザ１３には、ボルト２０及びナ
ット部材２１等の固定手段によってガイド部材１４の他
方の開口端が、さらにエアバッグ１７の導入口縁取付部
１７ａが連結されている。なお、ボルト２０の一部とナ
ット部材２１の一部とは例えば数度程度の所定角度傾斜
した取付軸線Ｑ１を有するようにブラケット１２にディ
フューザ１３を固定する役割を兼ねている。また、ディ
フューザ１３には、インフレータ１５の作動に伴ってこ
のインフレータ１５から噴出された高圧ガス等の圧力流
体をエアバッグ１７の導入口１７ｂから内部へと供給す
るための圧力流体噴出用開口１３ａが打抜等によって形
成されている。また、図２及び図３に示すように、ディ
フューザ１３の両端は蓋体２２，２３によって密閉状に
閉成されており、インフレータ１５の両端はこの蓋体２
２，２３に保持されている。尚、２４はインフレータ１
５を固定するための固定部材である。さらに、ディフュ
ーザ１３の外壁面には圧力流体噴出用開口１３ａの少な
くとも一部を覆う断面略Ｌ字形状の庇部材２５と、この
庇部材２５とディフューザ１３と間に位置する駒部材２
６とが設けられている。

【００１９】圧力流体噴出用開口１３ａは、ディフュー
ザ１３の軸線方向に沿って複数形成され、かつインフレ
ータ１５の噴出口１５ａから離反する程開口面積が小さ
くなるように設定されている。

【００２０】庇部材２５は、その断面Ｌ字形状によりデ
ィフューザ１３の設置状態において圧力流体の噴出方向
が上面を向くリッド部１１ｆ，１１ｆの中心よりも車両
斜め後方（図１において右寄り）に向かうよう制御され
ている。

【００２１】この際、庇部材２５は第１の変位壁を構成
し、そのＬ字形状により、ディフューザ１３の小口方
向、即ち噴出制御方向において、圧力流体噴出用開口１
３ａによる圧力流体の噴出範囲（角度θ２）内に膨出用
開口１１ｃの中心（図１の開裂溝１１ｅに相当）が含ま
ないよう圧力流体噴出用開口１３ａを所望の膨出方向に
変位させており、これにより圧力流体の導入軸線Ｑ２が
膨出用開口１１ｃの中心から変位されることとなる。

【００２２】駒部材２６は、隣接する各圧力流体噴出用
開口１３ａの間に位置して庇部材２５とディフューザ１
３との間に挿入されている。この駒部材２６の圧力流体
噴出用開口１３ａの縁部に位置する壁面は、ディフュー
ザ１３の軸線方向と交差する第２の変位壁２６ａとなっ
ている。尚、庇部材２５の長手方向両端に位置する立壁
２５ａ，２５ａにおいても同様の第２の変位壁となって
いる。

【００２３】上記の構成において、インフレータ１５が
作動するとその噴出口１５ａから圧力流体が噴出され
る。この圧力流体は、インフレータ１５の外壁面とディ
フューザ１３の内壁面との間を各壁面に案内されて全体
的に流れつつ圧力流体噴出用開口１３ａから略満遍なく
噴出される。

【００２４】この際、圧力流体噴出用開口１３ａの一部
（非導入方向側）が庇部材２５に覆われており、しか
も、庇部材２５の断面略Ｌ字形状により圧力流体が圧力
流体噴出用開口１３ａから所望の噴出角度をもって噴出
されて導入口１７ｂからエアバッグ１７内へと導入され
る。

【００２５】また、圧力流体噴出用開口１３ａから噴出
される圧力流体は、圧力流体噴出用開口１３ａを挟んで
互いに対向する立壁２５ａと第２の変位壁２６ａ並びに
第２の変位壁２６ａ，２６ａによって所望の導入方向と
交差する方向に逃げようとする圧力流体（図３の矢印参
照）が導入方向へと導かれるため、所望の導入方向に流
れる圧力流体の量が多く、しかも、導入方向と交差する
方向に逃げようとする圧力流体によって弱められること
のない強い流れで効率良く導入される。

【００２６】エアバッグ１７は、例えば、車両後方寄り
の一部を蛇腹状に折り畳むことで展開し易くし、かつ車
両前方寄りの一部にテアシームを施すと共にその一部を
ロール状に巻取って展開し難くした状態でエアバッグ収
納空間１６内に収納されているので、圧力流体噴出用開
口１３ａから所望の角度をもって圧力流体が導入される
ことと相俟って、車両後方側のエアバッグ１７が積極的
に展開しつつ膨張し、この膨張によってリッド部１１
ｆ，１１ｆを開裂させて膨出用開口１１ｃを開放すると
同時に膨出し、この所望の膨出角度を維持しつつ膨張し
て助手席乗員を有効に保護することができる。

【００２７】（実施の形態２）図４乃至図６は本発明の
車両用エアバッグ装置の実施の形態２を示す。上記実施
の形態１では圧力流体噴出用開口１３ａを打抜等によっ
て形成すると共に、ディフューザ１３とは別体の庇部材
２５並びに駒部材２６によって噴出方向を制御していた
が、この実施の形態２ではこのようなディフューザ１３
とは別体の庇部材２５や駒部材２６を不要とし、より一
層安価なディフューザ３３としたものである。尚、上記
実施の形態１と同一の構成には同一の符号を付してその
説明を省略する。

【００２８】ディフューザ３３には、インフレータ１５
の作動に伴ってインフレータ１５から噴出されたガス等
の圧力流体をエアバッグ１７の導入口１７ｂから内部へ
と供給するための圧力流体噴出用開口３３ａが打ち抜き
等によって形成されている。また、図９及び図１０に示
すように、圧力流体噴出用開口３３ａの近傍に位置する
ディフューザ３３の外壁の一部は少なくとも各圧力流体
噴出用開口３３ａの一部を含むように外側に向けて山形
状に膨出されている。これによって、車両前方から車両
後方（周方向）へと***しつつ略Ｌ字状に連続する第１
の変位壁３３ｂと、この第１の変位壁３３ｂと連続する
ようにディフューザ３３の軸線方向に沿って隣接する第
２の変位壁３３ｃとが一体に形成されている。

【００２９】第１の変位壁３３ｂは、その断面が周方向
に沿って略Ｌ字状に***されていることにより、ディフ
ューザ３３の設置状態において圧力流体の噴出方向が上
面を向くリッド部１１ｆ，１１ｆの中心よりも車両斜め
後方（図８において右寄り）に向かうよう制御されてい
る。

【００３０】この際、第１の変位壁３３ｂのＬ字形状
は、ディフューザ３３の小口方向、即ち、噴出制御方向
において、圧力流体噴出用開口３３ａによる圧力流体の
噴出範囲（角度θ２）内に膨出用開口１１ｃの中心（図
８の開裂溝１１ｅに相当）が含まないよう圧力流体噴出
用開口３３ａを所望の膨出方向に変位させており、これ
により圧力流体の導入軸線Ｑ２が膨出用開口１１ｃの中
心から変位されている。また、第２の変位壁３３ｃはデ
ィフューザ３３の軸線方向と交差している。

【００３１】上記の構成において、インフレータ１５の
作動に伴って噴出口１５ａから噴出された圧力流体は、
インフレータ１５の外壁面とディフューザ３３の内壁面
との間を各壁面に案内されて全体的に流れつつ圧力流体
噴出用開口３３ａから略満遍なく噴出される。

【００３２】この際、圧力流体は、第１の変位壁３３ｂ
の断面略Ｌ字形状により圧力流体噴出用開口３３ａから
所望の噴出角度をもって噴出されて導入口１７ｂからエ
アバッグ１７内へと導入される。

【００３３】また、圧力流体噴出用開口３３ａから噴出
される圧力流体は、圧力流体噴出用開口３３ａを挟んで
互いに対向する第２の変位壁３３ａによって所望の導入
方向と交差する方向に逃げようとする圧力流体（図１０
の矢印参照）が導入方向へと導かれるため、所望の導入
方向に流れる圧力流体の量が多く、しかも、導入方向と
交差する方向に逃げようとする圧力流体によって弱めら
れることのない強い流れで効率良く導入され、これによ
り膨張したエアバッグ１７がリッド部１１ｆ，１１ｆを
開裂させて膨出用開口１１ｃを開放すると同時に膨出
し、所望の膨出角度を維持しつつ膨張して助手席乗員を
有効に保護する。

【００３４】尚、図７及び図８に示すように、ディフュ
ーザ４３に複数の圧力流体噴出用開口４３ａを形成する
と共に、第１の変位壁３３ｂ並びに第２の変位壁３３ｃ
と同様に***した第１の変位壁５３ｂ並びに第２の変位
壁５３ｃを有する別体の噴出方向変位部材５３を設けて
も上記実施の形態１の駒部材２６を不要とした安価なも
のとすることができる。

【００３５】また、図９及び図１０に示すように、ディ
フューザ６３に一つの圧力流体噴出用開口６３ａを形成
すると共に、第１の変位壁３３ｂ並びに第２の変位壁３
３ｃと同様に***した第１の変位壁７３ｂ並びに第２の
変位壁７３ｃを有する別体の噴出方向変位部材７３を設
けても上記実施の形態１の駒部材２６を不要とした安価
なものとすることができる。

【００３６】ところで、上記各実施の形態では助手席用
のエアバッグ装置への適用例を示したが、例えば、サイ
ドエアバッグ装置等、各種車両用エアバッグ装置への適
用が可能であることは勿論である。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用エ
アバッグ装置にあっては、圧力流体噴出用開口の少なく
とも一部を覆うようにディフューザの外壁面に設けられ
且つディフューザの周方向に沿う断面が略Ｌ字状の第１
の変位壁と、ディフューザの軸線方向と交差し且つ第１
の変位壁に至るようにディフューザの外壁面に設けられ
た第２の変位壁とからなる噴出方向変位部材を有するこ
とにより、簡単な構成でエアバッグの膨出方向の制御を
行うことができ、しかも、製品品質の安定化並びに圧力
流体の有効利用化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１に係わる車両用エアバッ
グ装置を示し、車両用エアバッグ装置を車体に搭載した
状態の要部の断面図である。

【図２】同じく、ディフューザの斜視図である。

【図３】同じく、ディフューザの断面図である。

【図４】本発明の実施の形態２に係わる車両用エアバッ
グ装置を示し、車両用エアバッグ装置を車体に搭載した
状態の要部の断面図である。

【図５】同じく、ディフューザの斜視図である。

【図６】同じく、ディフューザの断面図である。

【図７】本発明の実施の形態２の変形例に係わる車両用
エアバッグ装置を示し、ディフューザの斜視図である。

【図８】同じく、ディフューザの断面図である。

【図９】本発明の実施の形態２のその他の変形例に係わ
る車両用エアバッグ装置を示し、ディフューザの斜視図
である。

【図１０】同じく、ディフューザの断面図である。

【図１１】従来の車両用エアバッグ装置を示し、車体搭
載状態の要部の断面図である。

【符号の説明】

１０…車両用エアバッグ装置 １１…エアバッグリッド １１ｃ…膨出用開口 １３…ディフューザ １３ａ…圧力流体噴出用開口 １３ｂ…***部 １３ｃ…傾斜面 １５…インフレータ １６…エアバッグ収納空間 １７…エアバッグ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 剛夫 神奈川県横浜市神奈川区宝町２番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 佐々木 裕司 神奈川県横浜市神奈川区宝町２番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平９−86331（ＪＰ，Ａ) 実開 平７−23671（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】エアバッグリッドと、該エアバッグリッド
   との間にエアバッグ収納空間を形成すると共に軸線方向
   に複数の圧力流体噴出用開口を形成した筒状のディフュ
   ーザと、該ディフューザ内に収納されて圧力流体を噴出
   するインフレータと、前記エアバッグ収納空間内に折畳
   まれて収納されかつ前記インフレータの作動に伴って前
   記圧力流体噴出用開口から導入される圧力流体により膨
   張して前記リッドのエアバッグ膨出開口を開成して膨出
   するエアバッグとを備えた車両用エアバッグ装置におい
   て、 前記圧力流体噴出用開口の少なくとも一部を覆うように
   前記ディフューザの外壁面に設けられ且つ前記ディフュ
   ーザの周方向に沿う断面が略Ｌ字状の第１の変位壁と、
   前記ディフューザの軸線方向と交差し且つ前記第１の変
   位壁に至るように前記ディフューザの外壁面に設けられ
   た第２の変位壁とからなる噴出方向変位部材と、を有
   し、 前記第１の変位壁は、開裂することで前記エアバッグ膨
   出開口を開成する開裂溝が前記圧力流体噴出用開口によ
   る圧力流体の噴出範囲内に含まないよう該圧力流体噴出
   用開口を所望の膨出方向に変位させている ことを特徴と
   する車両用エアバッグ装置。
2. 【請求項２】前記第１及び第２の変位壁は、前記ディフ
   ューザの外壁面を一体に***させることによって成形さ
   れていることを特徴とする請求項１に記載の車両用エア
   バッグ装置。