JP3425992B2 - 分析方法 - Google Patents

分析方法

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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、アクリルアミド系重合
体溶液をホフマン分解反応する際に、生成する1級アミ
ノ基を定量的に分析する方法であり、より詳しくは紙力
増強剤や凝集剤としての用途があるアクリルアミド系重
合体のホフマン分解反応物を製造する際に、反応過程で
生じる炭酸イオンを検出することにより生成した1級ア
ミノ基を定量的に分析する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ビニルアミンはモノマーとしては極めて
不安定で実際には存在しないため、従来、ビニルアミン
系重合体を合成する方法としては、(1)アクリルアミ
ド系重合体をホフマン分解反応して製造する方法、
(2)N−ビニルホルムアミドあるいはN−ビニルアセ
トアミドを重合後加水分解して製造する方法などが知ら
れている。この中で、アミド基をアルカリ性条件下で次
亜ハロゲン酸と反応させるホフマン分解反応は、アミド
基から1級アミノ基を合成する簡便な方法であり、反応
が実質的に1段階で進行する点、及び使用する試薬類が
安価である点などから工業的に有利であり、広範囲に使
用されている。 【0003】アクリルアミド系重合体のホフマン分解反
応物(以後ホフマン分解PAM)の具体的用途として
は、紙力増強剤や濾水性向上剤などの製紙用薬品や、排
水処理に使用される凝集剤等があげられる。紙薬品や凝
集剤として使用されるこれらの重合体は、アクリルアミ
ド重合体中に1級アミノ基をもつために水溶液中でカチ
オン性を示し、負に帯電しているパルプ繊維や汚泥等に
吸着して凝集作用や紙力増強作用を発現する。 【0004】ホフマン分解PAMの性能を支配する因子
のひとつに、ホフマン分解反応により生成した1級アミ
ノ基量(カチオン化度で表す)があり、製品の品質を管
理する上で重要な指標となる。カチオン化度は一般的に
コロイド滴定法による測定が知られている。例えば、カ
チオン性のポリマーのカチオン化度を測定する場合に
は、一般的にトルイジンブルーを指示薬として、ポリビ
ニル硫酸カリウムの標準水溶液を滴定試薬として滴下し
ていき、青から赤紫への変色点を終点とする。この滴定
法は水溶性のカチオン性重合体のカチオン化度を測定す
る方法としては簡便であり、広範囲に利用されている
が、以下の欠点を有する。(1)塩類、特に多価イオン
の存在で妨害を受ける。(2)当量点ではポリマー複合
体の沈澱が生じる場合があり滴定が難しい。(3)分析
時の重合体濃度に影響を受け易い。 【0005】このような実情から、本発明者らはアクリ
ルアミド系重合体のホフマン分解反応を高温で短時間に
行い、製造直後に添加する方法や装置を考案し、保存安
定性に問題のあったホフマン分解PAMの実用化を検討
してきた。この装置は、ホフマン分解PAMを短時間
に、しかも連続的に製造した後、劣化反応が起こる前の
高活性を保った状態で直ちに製紙用薬剤あるいは凝集剤
などとして使用できるという、従来にない新規な使用方
法が可能になるため、ホフマン分解PAMの性能を10
0%引き出すことができるようになった。 【0006】このような、連続的にホフマン分解PAM
を製造して、製造直後に添加する装置では、生成するホ
フマン分解PAMの品質を連続的あるいは間欠的に管理
する必要が生じる。カチオン化度は性能を支配する重要
な因子であり、しかも、連続的製造装置では反応後短時
間に製品のカチオン化度を知る必要があり、応答の速い
分析方法が必要不可欠であった。従来使用されてきたコ
ロイド滴定法では、上述した測定法の欠点だけではな
く、作業性の悪さや滴定に時間を要するなどの問題があ
ることなどから、自動化をはかる場合においても問題が
あり、実用化の大きな障壁となっていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリルア
ミド系重合体のホフマン分解反応により生成する1級ア
ミノ基を、連続的にかつ応答良く測定できる分析方法を
開発する点を課題とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、ホフマン
分解反応により生成する炭酸イオンに着目し、炭酸イオ
ン量を定量することにより、ホフマン分解反応で生成す
る1級アミノ基量を間接的に定量する方法が有効である
ことを見いだし本発明を完成した。 【0009】アクリルアミド系重合体のホフマン分解反
応は、アミド基から炭酸イオンが脱離して1級アミノ基
が生成する反応であるために、炭酸イオンを何らかの方
法で定量できれば、間接的にアミノ基を定量することが
できるものと考えられる。しかしながら、ホフマン分解
反応において生成した1級アミノ基は、反応中間体であ
るイソシアネート基等と副反応を起こして環状尿素結合
を形成するなど、必ずしも脱離した炭酸イオンと当量の
関係にあるわけではない。さらにいえば、それらの副反
応は反応温度や反応時間などに、当然影響を受けるもの
と考えられる。そこで本発明者らは、これらの点を勘案
して予め各温度における副反応の比率をカチオン化度測
定により求め、生成する炭酸イオン濃度を測定し、その
値に副反応比率から導き出される一定の係数を掛けるだ
けで生成アミノ基量に換算できることを見いだした。 【0010】即ち、本発明は、アミド系重合体溶液を、
pH10以上のアルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と
反応させ、反応に伴って生成する炭酸イオンを検出して
生成1級アミノ基量を定量する方法であって、炭酸ガス
電極を利用して、溶存する炭酸イオンを炭酸ガスとして
検出することを特徴とする、生成1級アミノ基の定量的
分析方法である。 【0011】以下、本発明を詳細に説明する。 【0012】本発明で使用されるアクリルアミド系重合
体は、アクリルアミド(または、メタクリルアミド)の
ホモポリマー、あるいはアクリルアミド(または、メタ
クリルアミド)と共重合可能な一種以上の不飽和単量体
との共重合体、更にはでんぷん等の水溶性重合体へのグ
ラフト共重合体を含み、少なくとも重合体中にアクリル
アミドユニットを含むものであればよい。 【0013】共重合可能な単量体としては、親水性単量
体、イオン性単量体、親油性単量体などがあげられ、そ
らら一種以上の単量体が適用できる。具体的には親水性
単量体として、例えばジアセトンアクリルアミド、N,Nー
ジメチルアクリルアミド、N,N −ジメチルメタクリルア
ミド、N−エチルメタクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N,N −ジエチルアクリルアミド、N−プロピ
ルアクリルアミド、N−アクリロイルピロジリン、N−
アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリ
ン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、各種のメトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、N−ビニル
−2−ピロリドン等を上げることができる。 【0014】イオン性単量体としては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−ア
クリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の酸
及びそれらの塩、N,Nージメチルアミノエチルメタクリレ
ート、N,N −ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,
N −ジメチルアハノエチルアクリレート、N,N −ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N −ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド等のアミン及びそれらの塩
類をあげることができる。 【0015】親油性単量体としては、例えばN,N −ジ−
n−プロピルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリル
アミド、N−n−ヘキシルアクリルアミド、N−n−ヘ
キシルメタクリルアミド、N−n−オクチルアクリルア
ミド、N−n−オクチルメタクリルアミド、N−tert−
オクチルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミ
ド、N−n−ドデシルメタクリルアミド等のN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミド誘導体、N,N −ジグリシジル
アクリルアミド、N,N −ジグリシジルメタクリルアミ
ド、N−(4−グリシドキシブチル)アクリルアミド、
N−(4−グリシドキシブチル)メタクリルアミド、N
−(5−グリシドキシベンチル)アクリルアミド、N−
(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミド等のN−
(ω−グリシドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド
誘導体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレート誘導体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類、
スチレン、ジビニルベンゼン、α−メチルスチレン、ブ
タジェン、イソブレン等をあげることができる。 【0016】共重合に供せられる不飽和単量体は、不飽
和単量体の種類、及びそれらの組み合わせにより異なり
一概には言えないが、概ね0〜50重量%の範囲にあ
る。 【0017】また、上記した単量体をグラフト共重合す
る不溶性重合体として、天然系および合成系いずれのも
のも使用できる。 【0018】天然系として各種由来のでんぷんおよび酸
化でんぷん、カルボキシルでんぷん、ジアルデヒトでん
ぷん、カチオン化でんぷん等の変生物、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、カルボキシルメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、アルギン酸、寒天、ペクチン、カラギーナン、デキ
ストラン、ブルラン、コンニャク、アラビヤゴム、カゼ
イン、ゼラチン等があげられる。 【0019】合成系としては、ポリビニルアルコール、
ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドリン、ポリエ
チレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリマレイン酸共重合体、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド等があげられる。上記した水溶
性重合体への前記した単量体の添加量は水溶性重合体基
準で 0.1〜10.0倍の範囲である。 【0020】本発明ではアクリルアミド系重合体に適用
するのが一般的であるが、ホフマン分解反応において炭
酸イオンが検出できる場合には他のアミド化合物につい
ても利用できうることは言うまでもない。 【0021】ホフマン分解反応はアクリルアミド系重合
体のアミド基に次亜ハロゲン酸塩をアルカリ性物質の共
存下に併用させて行うものであり、次亜ハロゲン酸とし
ては次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸があげられ
る。次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸の金属またはア
ルカリ土類金属塩があげられ、具体的には次亜塩素酸ナ
トリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウム、
次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜
塩素酸バリウム等がある。同様に次亜臭素酸塩及び次亜
ヨウ素酸塩でも次亜臭素酸塩及び次亜ヨウ素酸塩のアル
カリ金属またはアルカリ土類金属塩があげられる。一
方、アルカリ性物質としてはアルカリ金属水酸化物、ア
ルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩等があげ
られる。上記した物質のアクリルアミド系重合体に対す
る添加量は通常次亜ハロゲン酸では、アミド基に対して
0.05〜2.0モル、アルカリ性物質ではアミド基に対して
0.05〜4.0 モルである。その時のpHは概ね11〜14の範
囲にある。ただし、本発明では反応に伴って生成する炭
酸イオンの定量に関するものであり、本発明においてこ
れらの添加物質の使用範囲は特に制限はない。 【0022】次にアクリルアミド系重合体をホフマン分
解反応するときの温度は、0〜110℃の範囲で行う。反
応時間は反応温度に依存して、通常は 0℃では数時間〜
数十時間、20℃では2〜5時間、50℃では数秒〜数分、
80℃では1〜数十秒の範囲で行われ、本発明による分析
においてもこれらの条件範囲で反応を行うものを対象と
しているが、これらの条件から外れるものであっても、
あらかじめ反応条件を定めて検量線を作成すれば本発明
による分析方法を利用できる。 【0023】次に、生成する炭酸イオンの定量法である
が、従来より重量法、容量法、赤外線吸収法、その他等
が知られている。重量法については、(1)試料に一定
量の酸を加え発生する炭酸ガスをアルカリメータにて測
定する方法、(2)発生する炭酸ガスをカリ球、ソ−ダ
石灰管に吸収させ重量増加を測定する方法等がある。容
量法については、(1)ヘンベル法およびオルザット法
による気体容量法、(2)一定過剰のBa(OH)2 溶液を適
当なガス吸収装置にいれ、これに一定量の試料ガスを通
してBaCO3として固定し、未反応のBa(OH)2を HCl標準液
でフエノールフタレインを指示薬として逆滴定する中和
滴定法、(3)凝縮気化法等がある。赤外線吸収法は、
炭酸イオン、炭酸ガスが赤外線を吸収することを利用し
た方法である。その他導電率測定法、ガスクロ測定法等
により定量分析が可能である。 【0024】本発明者らは上記した点に鑑み種々の炭酸
ガスの定量法を鋭意検討した結果、(1)炭酸ガス電極
を利用する方法は、溶存する炭酸ガスを液中あるいは気
相中で検出する、簡便かつ選択性に優れた方法であり、
この方法を利用するのがより好ましいことを見いだし
た。 【0025】炭酸ガス電極は透過膜を用いた複合電極で
あり、膜を透過した炭酸ガス量を内部pH電極で検出す
る。この検出法では被検定液に溶存する炭酸イオンをガ
ス化する必要があるため、溶液のpHは通常4以下に調
整する。ホフマン分解後の溶液は通常PH11〜14で
あり、この溶液に酸を添加してpHを4以下に下げてか
ら測定する。この時使用する酸としては、塩酸、硫酸、
りん酸、硝酸等の鉱酸、あるいはギ酸、酢酸、くえん酸
等の有機酸があげられる。 【0026】また、生成する炭酸イオンの定量法につい
ては、赤外線吸光度計を利用する方法がある。赤外線吸
光度計は炭酸ガスが2,350, 670cm-1付近の電磁波を吸収
する特性を利用するもので、溶存する炭酸イオンを酸性
にして、この液が炭酸ガスの飽和濃度以下の場合には加
熱あるいは脱気操作により気化させて、気相中の炭酸ガ
スを定量する。この検出法は、水溶液中では水の吸収や
アクリルアミド系重合体に基づく吸収が重なるため、炭
酸イオンの状態で検出することはできない。従って、被
検定液に溶存する炭酸イオンをガス化する必要があり、
炭酸ガス電極を利用する方法と同様の方法でpHを調整
する。また炭酸ガスはラマン活性なので、ラマン・スペ
クトルに現れる 1,340cm-1の吸収の測定により定量する
ことも可能である。 【0027】1級アミノ基は副反応あるいは経時劣化反
応により消失するので、炭酸ガス電極法や赤外線吸光法
などで検出される炭酸ガス量は、実際に存在する1級ア
ミノ基量より多くなるため、検出値を補正する必要があ
る。補正式は反応条件や反応後の保存状態などにより異
なり一概には表せないので、それぞれの製造装置、製造
過程での補正式を実験的に求めるのが好ましい。実験的
に補正式を求める場合には、炭酸ガス電極あるいは赤外
線吸光光度計の指示値と、コロイド滴定により求めたカ
チオン化度との間に相関式をたててやればよい。また、
コロイド滴定では前述のように種々の問題があり正確な
1級アミノ基を決定することはできないので、別にNM
R法や比色法などを使用して決定することが望ましい。 【0028】コロイド滴定法により補正式を求める場合
には、塩類や沈澱物生成等の影響を避けるために、でき
るかぎり希薄水溶液中で分析を行うことが好ましい。具
体的にはホフマンPAM濃度は0.01重量%以下となるよ
うに、酸性溶液中(pH2以下)でコロイド滴定分析を行う
ことが望ましい。 【0029】一般に反応条件(反応温度、反応時間、反
応濃度など)が同一であれば、センサーの指示値とカチ
オン化度との間には直線関係が成立するので、センサー
の指示値から関係式を用いてカチオン化度に換算するこ
とができる。反応条件が異なる場合には、それぞれの条
件での指示値とカチオン化度との関係を予め調べてお
き、それぞれのデータを補正に利用することができる。 【0030】従来カチオン性の水溶性高分子に利用され
てきたコロイド滴定法ではアニオン性のポリマーである
PVSK標準液を滴定し、色の変化により終点を見るた
め自動化が難しく、また本発明を適用するアクリルアミ
ド系重合体のホフマン分解物は、終点付近ではPVSK
とホフマン分解物との不溶物が析出することもあり、カ
チオン化度を連続的に測定する方法としては問題が多い
方法である。本発明の分析方法は、本質的には溶存する
炭酸イオンをガス化して、その溶液中、あるいは気体中
の炭酸ガス濃度を測定することにある。従って、従来問
題であったコロイド滴定の問題点を解決することができ
るようになったのはもちろんであるが、分析の自動化お
よび連続的な測定が容易に行えるようになるのである。 【0031】 【実施例】つぎに本発明を実施例により説明するが、本
発明は以下の実施例に必ずしも限定されるものではな
い。なお、%とあるものは特に記述がない場合には重量
%である。 【0032】実施例1 図1に示すように、ピストン式のラボポンプ3台とミキ
サーと隔膜式炭酸ガスセンサー(東亜電波工業社製)か
ら構成されたシステムを作製した。ポリアクリルアミド
(PAM)のホフマン分解物(H−PAM)は70℃で
60秒間反応を行ったものを使用した。ホフマン分解率
を変える場合にはPAMに対する次亜塩素酸ソーダと苛
性ソーダの添加量が変化するので、H−PAMの濃度は
分解率により変動する。従って、以下の例では反応後の
H−PAM濃度は4〜5%のものを使用した。希釈水と
1N−硫酸水溶液の量はH−PAMに対して一定量流
し、炭酸ガスセンサーのセル中でのH−PAM濃度は0.
3%以下で液温は25℃になるように調整した。このとき
沈澱の生成は全く認められなかった。H−PAMのカチ
オン化度の検定は、コロイド滴定法により行った。コロ
イド滴定はH−PAM濃度を0.1%以下となるように希釈
して、pH2の条件で1/400N−PVSKにより行った。
センサーの指示値はH−PAM濃度0.2%に補正して、コ
ロイド滴定法から求めたカチオン化度との相関性をみ
た。結果は表1と図2に示した。 【0033】 【表1】【0034】 【発明の効果】図2に示したように、炭酸ガス濃度とコ
ロイド滴定により求めたカチオン化度との間には良い相
関性があることが判明し、本発明がカチオン化度を分析
する有効な手段となることが証明された。従って、従来
ではH−PAM中のカチオン基を分析する簡便な方法は
コロイド滴定法に限られていたが、本発明で示されるよ
うな方法により、新たにカチオン化度を測定する有効な
手段が見つけ出されたのである。さらに、実施例に示し
たようなシステムを組むことにより、従来ではコロイド
滴定の欠点であった沈澱の生成や、終点の検出が不可欠
である等の理由により困難であった、連続的なH−PA
Mのカチオン化度測定ができるようになった。かくして
本発明の分析方法を前記した生産ライン等に組込むこと
が可能となった。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のカチオン化度測定システムフローの1
例である。 【図2】カチオン化度測定モニターシステムの検定図の
1例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 博 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 化学大辞典8 縮刷版,共立出版, 1964年 2月15日,703頁

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アミド系重合体溶液を、pH10以上の
    アルカリ性領域下で次亜ハロゲン酸塩と反応させ、反応
    に伴って生成する炭酸イオンを検出して生成1級アミノ
    基量を定量する方法であって、 炭酸ガス電極を利用して、溶存する炭酸イオンを炭酸ガ
    スとして検出する ことを特徴とする、生成1級アミノ基
    の定量的分析方法。
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