JP3422450B2 - 埋設式のガス栓 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、埋設式のガス栓、
特に、室内壁面又は床面に添設される飾り板の開口から
ガス栓のホースエンドが露出し、前記開口が回動自在の
蓋体によって開閉自在に閉塞され、この蓋体の操作によ
って前記ホースエンドに接続されたソケットが取り外さ
れる形式の、埋設式のガス栓に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】上記形式の従来のガス栓が、実開平４−
８８７４号に開示されている。このものでは、室内側に
開放し且つ壁の内部に設けられた空所に、ガス栓本体が
収容され、このガス栓本体には、前記壁の内部に配置さ
れたガス配管が接続される。このガス栓本体は、前記壁
の室内壁面に添わせた飾り板から内方に突出するスカー
ト部にネジ止めされる。

【０００３】前記飾り板には、ガス管接続用の開口が設
けられ、この開口には、前記ガス栓本体のホースエンド
が露出する。又、この開口を開閉自在に閉塞する蓋体が
設けられる。この蓋体は、前記開口を閉塞した閉塞状態
とこれから９０度回動して前記飾り板に対して直立した
開放直立姿勢に回動可能であり、又、前記開放直立姿勢
で押込み可能である。そして、この開放直立姿勢の蓋体
が押し込まれると、その押込み方向の前方部に連動する
解除レバーによって、前記ホースエンドに接続されたソ
ケットが取り外される。

【０００４】このものでは、前記ソケットを取り外す為
の取外し機構部が上記開口を開閉する蓋体と別に装備さ
れるものに比べて、飾り板に設けられる操作部が少なく
なる利点がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
ガス栓では、壁の内部に固定されたガス栓本体に飾り板
が直接取付けられるから、室内壁面から前記ガス栓本体
の固定位置までの距離と、飾り板のスカート部の高さと
が一致しない場合には、前記飾り板と前記室内壁面との
間に透間が生じて外観的に見苦しいものとなる。

【０００６】この問題を解決する為には、蓋体が飾り板
に具備され、この飾り板がガス栓本体にネジ止めされる
ものが考えられる。ところが、このものでは、前記ガス
栓本体と前記飾り板との間隔が相違すると、前記飾り板
側の蓋体と前記ガス栓本体側の上記取外し機構部との連
動関係がずれ、ソケットが取り外しできないという問題
が残る。

【０００７】請求項１、４の発明は、『壁又は床の内部
に固定されるガス栓本体(1) と、室内壁面又は床面に添
設状態に固定される飾り板(4) と、この飾り板(4) に設
けられ且つ前記ガス栓本体(1) のホースエンド(11)が露
出するガス管接続用の開口(40)と、この開口(40)を閉塞
した閉塞姿勢とこれから９０度回動した開放直立姿勢と
の間で回動自在で且つ前記開放直立姿勢で押込み自在に
支持される蓋体(3) と、この蓋体(3) の押込み方向の前
方部と連動し且つ前記押込みによって前記ホースエンド
(11)に接続されたソケット(S) を取り外す為の解除レバ
ー(22)と、からなる埋設式のガス栓』において、ガス栓
本体(1) と飾り板(4) との間隔が相違しても、この飾り
板(4) が室内壁面又は床面に確実に添設され且つソケッ
トが円滑に取り外しできるようにすることをその課題と
する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

［請求項１の発明］請求項１の発明は、『ガス栓本体
(1) は、室内側に開放し且つ上記壁又は床の内部に固定
される直方体状のボックス(B) に収容固定され、飾り板
(4) は、これを貫通する取付けネジ(N) によって前記ボ
ックス(B) に螺合止着されて上記室内壁面又は床面に添
設状態に固定され、解除レバー(22)は、前記ガス栓本体
(1) に装着した支持手段により軸支され、その力点部(2
22) が押し込まれると作用点部が上記ソケット(S) を取
り外す構成であり、蓋体(3) は、前記飾り板(4) から前
記ボックス(B) 内に突出するスカート部(41)により支持
され、上記開放直立姿勢で押し込まれた前記蓋体(3) を
非押込み位置に復帰させる為のバネが設けられ、前記蓋
体(3) の裏面には、前記開放直立姿勢にて前記解除レバ
ー(22)の力点部(222) と対向近接する位置に、前記力点
部(222) を押し込む為の押込み片(6) が設けられ、この
押込み片(6) は、前記蓋体(3) の押込み方向に於いてこ
の蓋体(3) との相対的な位置が調節可能である』ことを
特徴とする。

【０００９】このガス栓の取付けに際しては、ボックス
(B) が壁又は床の内部に固定され、このボックス(B) 内
にガス栓本体(1) が取り付けられ、前記ボックス(B) に
飾り板(4) が取り付けられる。この取付け状態では、前
記飾り板(4) は、前記ボックス(B) に螺合する取付けネ
ジ(N) によって室内壁面又は床面に押えられるから、こ
の飾り板(4) と室内壁面又は床面との間には隙間が生じ
ない。

【００１０】又、前記飾り板(4) に装備される蓋体(3)
が閉塞姿勢から開放直立姿勢に回動されると、蓋体(3)
の押込み方向の前方部に設けられた押込み片(6) が、ソ
ケットを取り外す為の解除レバー(22)の力点部(222) に
対向近接した状態となる。前記押込み片(6) は、前記蓋
体(3) の押込み方向に於いてこの蓋体(3) との相対的な
位置が調節可能であるから、壁の内部のボックス(B) の
室内壁面からの固定深さが相違する場合でも、前記押込
み片(6) の位置調節によって、この押込み片(6) と前記
力点部(222) とが近接状態となる。

【００１１】この状態で、前記蓋体(3) を押し込むと、
前記解除レバー(22)の作用点部によって、上記ガス栓本
体(1) のホースエンドに接続されたソケット(S) が取り
外される。ここで、請求項１に記載の『この押込み片
(6) は、前記蓋体(3) の押込み方向に於いてこの蓋体
(3) との相対的な位置が調節可能である』とは、請求項
２の発明のように、『前記蓋体(3) の裏面から突出した
支持片(35)に貫通螺合されたボルト(36)の先端に前記押
込み片(6) が設けられる』ものでもよい。このもので
は、ドライバー等により前記ボルト(36)が回動される
と、このボルト(36)が前記蓋体(3) の押込み方向に移動
するから、その先端の前記押込み片(6) が上記のように
位置調節される。

【００１２】又、請求項３の発明のように、『前記押込
み片(6) は、前記蓋体(3) に対して相対回動阻止状態に
且つ平行移動可能に設けられ、前記押込み片(6) は、前
記蓋体(3) の裏面から突出した支持片(35)に対してまわ
り対偶するボルト(36)の先端に回動自在に設けられた』
ものでもよい。このものでは、ドライバー等により前記
ボルト(36)が回動されると、このボルト(36)自体は移動
せずに、その先端の前記押込み片(6) が前記蓋体(3) の
押込み方向に移動する。従って、上記位置調節が可能で
ある。

【００１３】これら以外にも、例えば、押込み片(6)
が、前記蓋体(3) の裏面にこれの押込み方向に配列され
た複数の被係止穴部の何れかに止着されるものでもよ
い。 ［請求項４の発明］この請求項４の発明は、『ガス栓本
体(1) は、室内側に開放し且つ上記壁又は床の内部に固
定される直方体状のボックス(B) に収容固定され、飾り
板(4) は、これを貫通する取付けネジ(N) によって前記
ボックス(B) に螺合止着されて上記室内壁面又は床面に
添設状態に固定され、解除レバー(22)は、前記ガス栓本
体(1) に装着した支持手段により軸支され、その力点部
(222) が押し込まれると作用点部が上記ソケット(S) を
取り外す構成であり、蓋体(3) は、前記飾り板(4) から
前記ボックス(B) 内に突出するスカート部(41)により支
持され、上記開放直立姿勢で押し込まれた前記蓋体(3)
を非押込み位置に復帰させる為のバネが設けられ、前記
蓋体(3) の裏面には、前記開放直立姿勢にて前記解除レ
バー(22)の力点部(222) と対向する位置に、前記力点部
(222) を押し込む為の押込み片(6) が連設一体化され、
前記力点部(222) は、前記解除レバー(22)から前記押込
み片(6) 側への突出高が調節可能である』ことを特徴と
する。

【００１４】このものでも、上記請求項１の発明で説明
したと同様に取り付けられる。又、蓋体(3) が開放直立
姿勢になると、これに連設一体化された押込み片(6)
が、解除レバー(22)の力点部(222) に対向する。このと
き、前記力点部(222) は、前記押込み片(6) 側への突出
高が調節可能であるから、室内壁面に対するボックス
(B) の位置が異なる場合でも、前記力点部(222) の前記
突出高の調節によって、この力点部(222) と前記押込み
片(6) とが所定の近接状態となる。

【００１５】ここで、請求項４に記載の『前記力点部(2
22) は、前記解除レバー(22)から前記押込み片(6) 側へ
の突出高が調節可能である』とは、請求項５の発明のよ
うに、『解除レバー(22)に於ける押込み片(6) との対向
部には、前記押込み片(6) 側への突出高を調節自在とし
た調節ネジ(210) が螺合され、この調節ネジ(210) の前
記押込み片(6) 側の端部を上記力点部(222) とした』も
のを含む。このものでは、前記調節ネジ(210) の回動に
より、前記力点部(222) の突出高が調節される。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明で
は、ボックス(B) の室内壁面又は床面からの取付け深さ
が相違しても、取付けネジ(N) によって前記飾り板(4)
を室内壁面又は床面に接触する態様に取付けられるか
ら、飾り板(4) と室内壁面との間に隙間が生じない。

【００１７】又、前記ボックス(B) の室内壁面又は床面
からの取付け深さが相違しても、蓋体(3) の押込み片
(6) の位置調節によって、この押込み片(6) とソケット
を取り外す解除レバー(22)の力点部(222) とが近接状態
となるから、蓋体(3) の押込みにより確実に前記解除レ
バー(22)が作動し、ソケットが円滑に取り外しできる。
請求項２、３の発明では、蓋体(3) に押込み片(6) が一
体的に連設されるから、この押込み片(6) を紛失する不
都合が防止される。又、この押込み片(6) の位置は、ボ
ルト(36)の回動操作により調節されるから、その調節操
作が容易である。

【００１８】請求項４の発明では、上記請求項１の発明
と同様に、飾り板(4) と室内壁面又は床面との間に隙間
が生じない。又、力点部(222) の突出高の調節によっ
て、これと押込み片(6) が所定の近接状態となるから、
蓋体(3) の押込みにより確実に前記解除レバー(22)が作
動し、ソケットが円滑に取り外しできる。請求項５の発
明では、調節ネジ(210) の回動によって、前記力点部(2
22) の高さが調節されるから、この調節操作が容易であ
る。又、解除レバー(22)に調節ネジ(210) が螺合される
だけであるから、前記調節の為の機構部が簡単になる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。この実施の形態のガス栓は、
図１〜図３に示すように、ガス栓本体(1) がボックス
(B) 内に収容固定され、このボックス(B) は、壁(W) 内
の空所に収容されて、前記壁(W) 内の柱や桟（図示せ
ず）に固定されるものである。又、前記壁(W)の室内壁
面には、飾り板(4) が添設される。

【００２０】以下に各部の構成について説明する。 ＊飾り板(4) ＊ 前記飾り板(4) は、その主体板(4a)とこれの表面に取り
外し可能に添設される薄板状の飾り枠(4b)とからなり、
前記主体板(4a)の内面には、スカート部(41)が突設され
る。

【００２１】前記主体板(4a)は、図２に示すように、ボ
ックス(B) の上端開放部に於ける対角線上に対向する位
置に設けられた一対の雌ネジ部(B₁)(B₁)に対して、取付
けネジ(N)(N)によってネジ止めされる。この主体板(4a)
に於ける前記取付けネジ(N)(N)用の一対の貫通孔は、円
弧状の長孔(45)(45)であり、これら長孔(45)(45)は、飾
り板(4) の中央のガス管接続用の開口(40)に露出するホ
ースエンド(11)を中心とする円周に沿った形状である。

【００２２】前記主体板(4a)の開口と前記飾り枠(4b)の
矩形の開口とが一致しており、これら開口が前記開口(4
0)となる。前記飾り枠(4b)の開口は、図１に示すよう
に、後述の蓋主体(31)よりも僅かに長い矩形状であり、
この飾り枠(4b)が前記主体板(4a)の表面に嵌着される
と、前記取付けネジ(N)(N)の頭部や、主体板(4a)の開口
の一部が閉塞される。

【００２３】前記スカート部(41)は、主体板(4a)の開口
の内、ソケット挿入用の開口部を囲む筒状体であり、半
円形断面の円弧状側壁部(411) と、その両端に続く一対
の側壁部(412)(412)と、これら側壁部(412)(412)相互を
つなぐガイド壁(413) とからなる。各側壁部(412) の端
部には、下方に開放する細長い溝孔(43)が形成される。

【００２４】＊蓋体(3) ＊ 蓋体(3) は、図１、図２、図５〜図６に示すように、矩
形皿状体である蓋主体(31)の長辺部側壁の外面に回動腕
部(32)(32)が連設された構成である。これら回動腕部(3
2)(32)は、前記蓋主体(31)の開放側に偏って配置され、
前記蓋主体(31)の頂面に対するこれら回動腕部(32)(32)
の偏り量は上記飾り枠(4b)の厚さに略一致する。

【００２５】前記回動腕部(32)(32)は、スカート部(41)
の側壁部(412)(412)の外側に位置する。又、前記回動腕
部(32)(32)の先端部から内側に突出した支点部(33)(33)
が、前記側壁部(412)(412)の溝孔(43)(43)に各別に嵌入
される。前記スカート部(41)の上記ガイド壁(413) は、
最上昇位置にある支点部(33)よりも下方の範囲、つま
り、閉塞姿勢にある蓋主体(31)の下縁よりも下方の範囲
に設けられると共に、開放直立姿勢にある蓋体(3) の蓋
主体(31)に対してホースエンド(11)側に位置するように
配置されている。従って、前記溝孔(43)の上端を中心に
して蓋体(3) が回動できると共に、蓋体(3) が開放直立
姿勢にある場合には、支点部(33)が前記溝孔(43)に沿っ
て昇降できる。つまり、蓋体(3) がボックス(B) 内に押
し込める。

【００２６】各回動腕部(32)の外面には係止突起(34)が
設けられ、この係止突起(34)と、上記スカート部(41)の
側壁部(412) の外面上端部に設けられた係止部(44)との
間には、図７に示すように、引張バネ(5) が張設されて
いる。前記係止突起(34)と係止部(44)の位置関係は、公
知の関係であり、上記支点部(33)が溝孔(43)の上端部に
位置した状態にて、蓋体(3) は、前記支点部(33)を支点
にして前記引張バネ(5) の張力により回動する。又、前
記引張バネ(5) が、図７に於ける支点部(33)の下方にあ
る時には、蓋体(3) には閉塞力が常時作用し、逆に同図
に於ける支点部(33)の上方にある時には、蓋体(3) には
開放力が常時作用する。

【００２７】蓋体(3) の前記開放状態では、その頂面部
が開口(40)の一側に対接する関係にあり、この対接状態
では、飾り板(4) に対して蓋体(3) が直立するように、
溝孔(43)の位置及び飾り枠(4b)の矩形の開口の一方の短
辺(47)の位置が決定されている。上記蓋主体(31)の裏面
には、図１及び図６に示すように、支持片(35)が突出形
成され、これにボルト(36)が蓋体(3) に沿ってこれの押
込み方向と平行に貫通している。このボルト(36)は、前
記支持片(35)にまわり対偶状態に貫通し、その頭部と軸
部から張り出すフランジ部(38)との間に前記支持片(35)
が挟まれている。そして、このボルト(36)のネジ軸部に
直方体状のブロック体(37)が螺合する。このブロック体
(37)は、前記蓋体(3) の裏面に沿わせて配置されてい
る。従って、前記ボルト(36)が回動操作されると、この
ブロック体(37)は、前記蓋体(3) の裏面に対してその押
込み方向に摺動し、前記蓋体(3) に対する相対的な位置
が前記押込み方向に調節される。前記ブロック体(37)が
既述請求項１に記載の押込み片(6) である。尚、この実
施の形態では、蓋体(31)が閉塞された状態で、これとホ
ースエンド(11)の先端とが略一致する関係に設定されて
いるから、上記した支持片(35)やブロック体(37)は、図
６の二点鎖線で示す前記ホースエンドとの対向域から外
れた位置に設けられる。

【００２８】そして、蓋体(3) の開放直立姿勢に於い
て、前記ブロック体(37)が解除レバー(22)の板状舌片か
らなる力点部(222) に対してこれの回動方向に於いて対
向するすると共に、前記ブロック体(37)の位置が上記態
様に調節できるように、前記支持片(35)の取付け位置や
前記ブロック体(37)の長さが決定されている。 ＊ガス栓本体(1) ＊ ガス栓本体(1) は、図３及び図４に示すように、ガス入
口部(10)に同軸状に連続する胴部に、ホースエンド(11)
が直交状態に連設された構成であり、このホースエンド
(11)と前記胴部との交点部がスライド栓収容部である。
又、前記胴部がボックス(B) の底部にネジ止めされる。

【００２９】このガス栓本体(1) には、スカート部(41)
に内接する形状のベース(2) が装備され、このベース
(2) は、その対向側壁(21)(21)から下方に延びる脚部(2
3)(24)が前記スライド栓収容部に跨る態様に配置され
る。又、前記ベース(2) の半円形側壁部から内周側に突
出する支持板には、前記ホースエンド(11)に外嵌する環
状枠(25)が連設される。そして、この環状枠(25)の内周
部から上方に突出する複数の係合片(20)(20)が前記ホー
スエンド(11)の基部外周の凹溝(12)に嵌入係合する。こ
れにより、ベース(2) がガス栓本体(1) に対してその軸
線方向に固定されたものとなる。又、前記脚部(23)(24)
は、ボックス(B) の底部に対接する。これにより、ベー
ス(2) にホースエンド(11)の軸線方向の荷重が作用して
も、このベース(2) は、ボックス(B) により支持され
る。

【００３０】そして、上記ベース(2) には、ホースエン
ド(11)の両側に延びる二股状の解除レバー(22)が装備さ
れる。この解除レバー(22)は、その軸受部(26)(26)の透
孔に、前記ベース(2) の対向側壁(21)(21)の所定位置に
設けられた支点軸(27)(27)が嵌入することにより、回動
自在に軸支される。又、この解除レバー(22)の力点部(2
22) は、上記スカート部(41)のガイド壁(413) の切欠部
を貫通して開放直立姿勢にある蓋体(3) の移動軌跡内に
突出する。更に、この解除レバー(22)の作用点となる二
股部は環状枠(25)とその外周の側壁部との間に位置す
る。このベース(2) が請求項１に記載の支持手段であ
る。

【００３１】＊使用の実際＊ この実施の形態のガス栓では、壁(W) 内に収容固定され
たボックス(B) の底部にガス栓本体(1) が取りつけられ
る。これにより、室内壁面側にホースエンド(11)が露出
する態様にガス栓本体(1) が壁に埋設された状態とな
る。この状態のガス栓本体(1) には、ベース(2) が上記
態様に装着される。

【００３２】この後、スカート部(41)に蓋体(3) 及び引
張バネ(5) が装着された主体板(4a)が、取付けネジ(N)
(N)によりボックス(B) にネジ止めされる。このとき、
前記主体板(4a)のネジ止め姿勢が調節されて、この主体
板(4a)が壁(W) の室内壁面に対して正確な姿勢となる。
更に、主体板(4a)に飾り枠(4b)を嵌着すると、前記取付
けネジ(N)(N)の頭部が被覆された状態となる。

【００３３】この実施の形態では、ベース(2) の側壁は
スカート部(41)の構成壁に密に嵌入する構成となってい
るから、これらベース(2) とスカート部(41)とは軸線方
向に相対移動可能である。従って、ガス栓本体(1) を収
容したボックス(B) の室内壁面からの固定深さに合わせ
て、前記ベース(2) とスカート部(41)との軸線方向の相
対的な位置関係が調節できる。

【００３４】又、蓋体(3) が飾り板(4) の開口(40)を開
放した開放直立姿勢に於いて、上記ブロック体(37)が、
蓋体(3) の押込み方向に位置調節可能であるから、この
位置調節によって、図８に示すように、前記ブロック体
(37)とこれに対向する上記解除レバー(22)の力点部(22
2) とが所定の近接状態となる。この状態で、前記蓋体
(3) を押し込むと、前記力点部(222) が押し込まれて、
この解除レバー(22)の作用点部によって、ホースエンド
(11)に接続されたソケット(S) が取り外される。

【００３５】尚、このものでは、図５及び図６に示すよ
うに、蓋体(3) の蓋主体(31)の押込み方向の後方側壁に
は、ドライバーの軸部を対応させる為の切欠部(311) が
設けられている。従って、前記蓋体(3) が上記開放直立
姿勢のときに、前記ドライバーによりボルト(36)が回動
されると、ブロック体(37)が上記ように移動する。 ＊その他の実施の形態＊ ．上記ブロック体(37)を設けずに、上記支持片(35)
に、ボルト(36)のネジ軸部が貫通螺合するものでもよ
い。この場合、図９に示すように、前記ネジ軸部の先端
が上記押込み片(6) となる。このものでは、前記ボルト
(36)がドライバー等により回動されると、このボルト(3
6)自体が蓋体(3) の押込み方向に移動して、その先端が
解除レバー(22)の力点部(222) に対して所定の近接状態
となる。このものでは、前記ブロック体(37)が設けられ
ないから、その構成が簡単となる。

【００３６】．上記した実施の形態では、押込み片
(6) （ブロック体(37)）の位置調節によって、これと力
点部(222) との距離が調節されるが、図１０に示すよう
に、蓋体(3) に連設一体化された押込み片(6) に対し
て、前記力点部(222) の突出高が調節されるものでもよ
い。具体的には、同図に示すように、解除レバー(22)に
於ける押込み片(6) との対向部に調節ネジ(210) のネジ
軸部が螺合し、この調節ネジ(210) の頭部を前記力点部
(222) としたものでもよい。このものでは、前記調節ネ
ジ(210) の回動によって前記解除レバー(22)からの前記
頭部の高さが調節されるから、室内壁面からのボックス
(B) の固定深さが相違する場合でも、前記力点部(222)
と前記押込み片(6) とが近接状態となる。従って、既述
の実施の形態と同様の作用を奏する。尚、前記力点部(2
22) の突出高が調節可能であるかぎり、他の構成でもよ
い。

【００３７】．上記した実施の形態のガス栓は、床に
取り付けられるものでもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のガス栓の断面図

【図２】その平面図

【図３】その側方から見た断面図

【図４】ガス栓本体(1) とベース(2) の組み立て斜視図

【図５】蓋体(3) の斜視図

【図６】蓋体(3) の裏面を示す説明図

【図７】スカート部(41)と蓋体(3) との関係図

【図８】解除レバー(22)の作動説明図

【図９】他の実施の形態の説明図

【図１０】同上

【符号の説明】

(1) ・・・ガス栓本体 (4) ・・・飾り板 (11)・・・ホースエンド (40)・・・開口 (3) ・・・蓋体 (N) ・・・取付けネジ (22)・・・解除レバー (S) ・・・ソケット (B) ・・・ボックス (N) ・・・取付けネジ (222) ・・・力点部 (41)・・・スカート部 (6) ・・・押込み片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平３−96475（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−69768（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−8874（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−134337（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−102087（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F16K 27/00 F16L 37/00

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁又は床の内部に固定されるガス栓本体
   (1) と、室内壁面又は床面に添設状態に固定される飾り
   板(4) と、この飾り板(4) に設けられ且つ前記ガス栓本
   体(1) のホースエンド(11)が露出するガス管接続用の開
   口(40)と、この開口(40)を閉塞した閉塞姿勢とこれから
   ９０度回動した開放直立姿勢との間にて回動自在で且つ
   前記開放直立姿勢で押込み自在に支持される蓋体(3)
   と、この蓋体(3) の押込み方向の前方部と連動し且つ前
   記蓋体(3) の押込みによって前記ホースエンド(11)に接
   続されたソケット(S) を取り外す為の解除レバー(22)
   と、からなる埋設式のガス栓において、 ガス栓本体(1) は、室内側に開放し且つ上記壁又は床の
   内部に固定される直方体状のボックス(B) に収容固定さ
   れ、 飾り板(4) は、これを貫通する取付けネジ(N) によって
   前記ボックス(B) に螺合止着されて上記室内壁面又は床
   面に添設状態に固定され、 解除レバー(22)は、前記ガス栓本体(1) に装着した支持
   手段により軸支され、その力点部(222) が押し込まれる
   と作用点部が上記ソケット(S) を取り外す構成であり、 蓋体(3) は、前記飾り板(4) から前記ボックス(B) 内に
   突出するスカート部(41)により支持され、 上記開放直立姿勢で押し込まれた前記蓋体(3) を非押込
   み位置に復帰させる為のバネが設けられ、 前記蓋体(3) の裏面には、前記開放直立姿勢にて前記解
   除レバー(22)の力点部(222) と対向近接する位置に、前
   記力点部(222) を押し込む為の押込み片(6) が設けら
   れ、 この押込み片(6) は、前記蓋体(3) の押込み方向に於い
   てこの蓋体(3) との相対的な位置が調節可能である埋設
   式のガス栓。
2. 【請求項２】 前記蓋体(3) の裏面から突出した支持片
   (35)に貫通螺合されたボルト(36)の先端に前記押込み片
   (6) が設けられる請求項１に記載の埋設式のガス栓。
3. 【請求項３】 前記押込み片(6) は、前記蓋体(3) に対
   して相対回動阻止状態に且つ平行移動可能に設けられ、
   前記押込み片(6) は、前記蓋体(3) の裏面から突出した
   支持片(35)に対してまわり対偶するボルト(36)の先端に
   回動自在に設けられた請求項１に記載の埋設式のガス
   栓。
4. 【請求項４】 壁又は床の内部に固定されるガス栓本体
   (1) と、室内壁面又は床面に添設状態に固定される飾り
   板(4) と、この飾り板(4) に設けられ且つ前記ガス栓本
   体(1) のホースエンド(11)が露出するガス管接続用の開
   口(40)と、この開口(40)を閉塞した閉塞姿勢とこれから
   ９０度回動した開放直立姿勢との間にて回動自在で且つ
   前記開放直立姿勢で押込み自在に支持される蓋体(3)
   と、この蓋体(3) の押込み方向の前方部と連動し且つ前
   記蓋体(3) の押込みによって前記ホースエンド(11)に接
   続されたソケット(S) を取り外す為の解除レバー(22)
   と、からなる埋設式のガス栓において、 ガス栓本体(1) は、室内側に開放し且つ上記壁又は床の
   内部に固定される直方体状のボックス(B) に収容固定さ
   れ、 飾り板(4) は、これを貫通する取付けネジ(N) によって
   前記ボックス(B) に螺合止着されて上記室内壁面又は床
   面に添設状態に固定され、 解除レバー(22)は、前記ガス栓本体(1) に装着した支持
   手段により軸支され、その力点部(222) が押し込まれる
   と作用点部が上記ソケット(S) を取り外す構成であり、 蓋体(3) は、前記飾り板(4) から前記ボックス(B) 内に
   突出するスカート部(41)により支持され、 上記開放直立姿勢で押し込まれた前記蓋体(3) を非押込
   み位置に復帰させる為のバネが設けられ、 前記蓋体(3) の裏面には、前記開放直立姿勢にて前記解
   除レバー(22)の力点部(222) と対向する位置に、前記力
   点部(222) を押し込む為の押込み片(6) が連設一体化さ
   れ、 前記力点部(222) は、前記解除レバー(22)から前記押込
   み片(6) 側への突出高が調節可能である埋設式のガス
   栓。
5. 【請求項５】 解除レバー(22)に於ける押込み片(6) と
   の対向部には、前記押込み片(6) 側への突出高を調節自
   在とした調節ネジ(210) が螺合され、この調節ネジ(21
   0) の前記押込み片(6) 側の端部を上記力点部(222) と
   した請求項４に記載の埋設式のガス栓。