JP3422054B2 - 光学マスクおよびその製造方法 - Google Patents

光学マスクおよびその製造方法

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JP3422054B2 JP27384793A JP27384793A JP3422054B2 JP 3422054 B2 JP3422054 B2 JP 3422054B2 JP 27384793 A JP27384793 A JP 27384793A JP 27384793 A JP27384793 A JP 27384793A JP 3422054 B2 JP3422054 B2 JP 3422054B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI、VLSIある
いはULSI等をはじめとする半導体集積回路の回路パ
ターンやマイクロマシンの部品等に代表されるようなパ
ターン、すなわち極めて微細なパターンに対して、それ
らをフォトファブリケーションを応用して形成する際に
パターン複製用の原版として使用される光学マスクに係
わり、詳細には位相シフト技術を応用した位相シフトマ
スクおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】位相シフト技術を応用していない従来の
フォトマスクを用いて、投影露光法によりウェハー上に
微細なパターンを転写しようとする際、近接したパター
ンの解像度には物理学的に既に明らかにされている限界
があることが知られている。その限界とは、隣接した微
細パターン開口部を通過した光が回折・干渉効果によっ
てパターン境界部に回り込み、極めて近接したパターン
の境界部までもが露光してしまうことにより生じるもの
であり、この限界を超えるような非常に微細なパターン
の投影像が分離解像できないという問題が生じていた。
この現象は露光波長に近い微細なパターンほど大きく影
響し、従来のフォトマスクと従来の露光光学系を用いて
単に投映露光しただけでは、光学が示す原理によると光
の波長以下の微細パターンを解像することは不可能であ
った。そこで、隣接するパターンを透過する投影光の位
相を互いに180度とすることにより前記限界を超えて
微細パターンの解像度を向上させるという、いわゆる位
相シフト技術を用いたフォトマスク(いわゆる、位相シ
フトマスク、位相シフトレチクルあるいは位相マスク、
等々と一般に称されている)が開発された。
【0003】すなわち、位相シフト技術の原理とは、隣
接する微細開口部の片側に透明材料よりなる位相シフト
部を設けることにより、隣接する透過光どうしが回折し
干渉し合う際、片方の位相が反転しているために境界部
の回折光は通常露光とは逆に弱め合うことになり、光強
度がゼロとなる結果、境界部は露光されず転写パターン
が分離解像するので、解像度が向上するというものであ
る。この関係はウェハー上における焦点面の前後でも成
り立っているため、焦点が多少ずれていても解像度は従
来法よりも向上するので、焦点深度の余裕が改善される
という効果も持つ。上記のような位相シフト法は、代表
的なところではIBMのLevensonらによって提
唱され、公知資料としては例えば特開昭58−1737
44号公報があり、そして特にその原理面で多くが記さ
れているものとしては特公昭62−50811号があ
る。
【0004】なお、位相シフト効果を最大にするために
は、位相の山と谷とが互いに正反対になった状態、つま
り位相反転量を180゜(=π/2)にすることが望ま
しい。このためには次式、すなわち、 d=λ/{2(n−1)} ・・・(イ) の関係が成り立つdを求め、これを位相シフト層の膜厚
とすべく形成する。ただし、ここでdは位相シフト部の
膜厚、λは露光光の波長、そしてnは位相シフト部の屈
折率を示す。
【0005】さて、図2(a)〜(e)には従来の技術
に関わる位相シフトマスクの製造方法を示してある。ま
ず図2(a)では、透明基板11上にエッチング停止層
12、位相シフト層13、遮光層14、電子線レジスト
層15をこの順に設けたことを示す。ついで、図2
(b)に示すように、所定のリソグラフィ工程により遮
光パターンを形成した後に前記電子線レジストを除去す
る。
【0006】次に、図2(c)では、電子線レジスト層
15’と導電性高分子層16とをこの順に設け、所定の
露光条件で電子線を用いた重ね合わせ描画17を行う。
この重ね合わせ描画は、下層にある遮光パターンに対し
て重ね合わせを行うものであり、遮光パターン中に形成
されたアライメントマークを描画装置が電子線走査によ
り読み取り、その情報に基づいて遮光パターンと描画位
置との位置座標のずれを補正して位相シフトパターンの
描画を行う。
【0007】続いて、図2(d)に示すように公知の所
定の方法で現像した後、位相シフト層13をエッチング
し、位相シフトパターン13’を形成する。最後に、図
2(e)のように残ったレジストを除去して位相シフト
マスクを得る。
【0008】前記工程中で、遮光層14の材質は一般に
クロムの単層構成もしくはクロムや酸化クロム・窒化ク
ロムなどの金属あるいは金属酸化物、金属窒化物の多層
構成からなり、位相シフト層13の材質は二酸化珪素
(SiO2 )のような透明性の高い物質からなる。また
エッチング停止層12は、酸化アルミニウム(Al2
3 )あるいは窒化珪素(Si3 4 )などのように透明
性があまり高くかつ位相シフト層のエッチングを行なう
条件ではエッチングされない物質からなっている。
【0009】また、導電性高分子層16は電子線描画を
精度よく行うために設けるものであり、その作用とは、
電子線レジストに対して電子線を照射するに際し、透明
基板、エッチング停止層、位相シフト層および電子線レ
ジストのいずれもが絶縁性を有するために起こる帯電現
象の発生を、該導電性高分子層16のもつ導電性によっ
て防止するものである。該導電性高分子層16は一般に
溶剤または水への浸漬処理により容易に除去でき、アル
カリ性レジスト現像液でレジストとともに除去できるも
のもある。
【0010】前記位相シフト層のエッチング方法として
はウェットエッチングあるいはドライエッチングのうち
のいずれも可能であるが、エッチングストッパー層材料
としてはこれらのエッチング方法に対応した耐性の高い
材料を用いる。
【0011】ここで、前記請求項における光透過部と
は、位相シフト層がエッチングによって除去された部分
を表し、前記位相シフト部とは位相シフト層が残り、か
つ遮光層が除去された部分を表す。なお、本発明で称す
るマスクとは、半導体集積回路の主要な製造装置のひと
つである投影露光装置もしくは縮小投影露光装置(一般
にはステッパーと称する)に装填して使用される露光用
原版を表すが、一般にはフォトマスクあるいはレチクル
と表現する場合もある。
【0012】ところで、上記の方法で作成されたマスク
は、投影露光装置に装填して露光した際に、光透過部の
位相シフトパターン側壁部で反射する透過光成分が混在
することにより、前記の位相シフト効果が充分に得られ
ないという欠点があった。
【0013】すなわち、図4に示すように、露光の際に
マスクを透過する入射光のうち斜方向からの入射光(A
2 )は基板を通過し開口部に出た後、光透過部の側壁で
露出した位相シフト層で反射する。このとき、位相シフ
ト層の材料であるSiO2 の屈折率は約1.48であ
り、空気の屈折率は1であるから、該反射光(A2 )は
基板を垂直に通過して空気中に出るいわゆる垂直入射光
(A1 )に対して、位相が180゜反転している。ま
た、位相シフト部を通過する入射光(B)に対しても該
反射光(A2 )は位相が反転している。
【0014】この現象は光の反射・屈折の法則によって
説明され、光学的に疎な媒質すなわち屈折率の小さい媒
質から光学的に密な媒質すなわち屈折率の大きい媒質に
入射する光は、反射の際に位相が180゜反転するとい
う原理による。そして、この位相反転のため、光透過部
の入射光成分である該反射光(A2 )と垂直入射光(A
1 )とは干渉を生じて光強度を弱め合い、透過率が減衰
し、結果として開口部から出る光強度が減少する。
【0015】そのために、仮に同じ開口幅を有する位相
シフト部から出射する光強度に比べても、光透過部から
出射する光強度が相対的に弱くなるため、隣接する開口
部による入射光の干渉効果が弱まってしまい、前記位相
シフト効果が充分に得られなくなり、かつ開口部パター
ンの光強度もばらつきを生じてしまう。この結果、前記
光学マスクを用いてウェハー上のレジストに露光転写を
行った場合、期待する解像度向上効果が得られないばか
りか、転写パターン寸法のばらつきも増大し、寸法精度
が位相シフトを用いない従来露光法の場合よりも劣化し
てしまうという不具合が生じていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に着目してなされたものであり、その目的とするところ
は、前記光透過部側壁により反射して位相が反転した露
光光成分によって生じていた光透過部の透過光の強度減
衰に対して、これを相殺するよう補正し、光透過部と位
相シフト部との透過率の差を解消すること、しかもその
為の処置を簡便に行えること、以上を満たすことが出来
る光学マスクとその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明が提供する手段とは、すなわち、透明基板上
に、エッチング停止層、位相シフト層パターンそして遮
光層パターンがこの順に備えられた光学マスクにおい
て、エッチング停止層の材料には、アルミナ、スピネ
ル、酸化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化
物、あるいは窒化珪素等の金属窒化物が用いられ、露光
領域内で位相シフト層パターンまたは遮光層パターンが
無い部分のエッチング停止層が、これ以外の領域のエッ
チング停止層よりも酸素の含有量が多いことを特徴とす
る光学マスクである。
【0018】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
フト層パターンそして遮光層パターンがこの順に備えら
れた光学マスクにおいて、エッチング停止層の材料に
は、アルミナ、スピネル、酸化錫、酸化タンタル、サイ
アロン等の金属酸化物、あるいは窒化珪素等の金属窒化
物が用いられ、露光領域内で位相シフト層パターンまた
は遮光層パターンが無い部分のエッチング停止層が、こ
れ以外の領域のエッチング停止層よりも、窒素の含有量
が多いことを特徴とする光学マスクである。
【0019】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
フト層および遮光層を形成し、フォトリソグラフィを応
用して遮光層パターンを形成した後に残存するレジスト
を除去し、次いでフォトリソグラフィを応用して該遮光
層パターンへの重ね合わせ露光により位相シフト層パタ
ーンを形成する光学マスクの製造方法において、エッチ
ング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸化錫、
酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、あるいは窒
化珪素等の金属窒化物が用いられ、該位相シフト層パタ
ーンの形成後に、該基板に対して酸化処理を施すことを
特徴とする光学マスクの製造方法である。
【0020】前記光学マスクの製造方法において、前記
酸化処理が酸素プラズマによることを特徴とする前記の
光学マスクの製造方法である。
【0021】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
フト層および遮光層を形成し、フォトリソグラフィを応
用して遮光層パターンを形成した後に残存するレジスト
を除去し、次いでフォトリソグラフィを応用して該遮光
層パターンへの重ね合わせ露光により位相シフト層パタ
ーンを形成する光学マスクの製造方法において、エッチ
ング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸化錫、
酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、あるいは窒
化珪素等の金属窒化物が用いられ、該位相シフト層パタ
ーンの形成後に、該基板に対して窒化処理を施すことを
特徴とする光学マスクの製造方法である。
【0022】前記光学マスクの製造方法において、前記
窒化処理が窒素プラズマによることを特徴とする前記の
光学マスクの製造方法である。
【0023】以下、添付図面を参照して本発明をさらに
詳述する。図1は本発明の方法による光学マスクの構成
を示した図である。その構成とは、透明基板1上にエッ
チング停止層2が形成され、その上に位相シフト層3に
より位相シフトパターンが形成され、さらにその上に遮
光層4により遮光パターンが形成されるものであり、こ
の構成自体は図2(e)で示した従来のマスク構成と変
わりないが、本発明では光透過部のエッチング停止層
を、酸素プラズマ照射あるいは窒素プラズマ照射して、
酸化あるいは窒化により透過率を向上させた、透過率向
上パターン部2’を有しており、前記光透過部側壁の影
響による光強度低下を補うように設定されている。
【0024】さて、図3(a)〜(f)には本発明に関
わる位相シフトマスクの製造方法を示してある。まず図
3(a)は、透明基板21上にエッチング停止層22、
位相シフト層23、遮光層24、電子線レジスト層25
をこの順に設け、電子線描画27を行ったことを示す。
ついで図3(b)に示すように、所定のリソグラフィ工
程により遮光パターンを形成した後、該電子線レジスト
を除去する。次に図3(c)では、電子線レジスト層2
5’、導電性高分子層26をこの順に設け、所定の露光
条件で電子線を用いた重ね合わせ描画28を行う。
【0025】続いて図3(d)に示すように、所定の方
法で現像した後、位相シフト層23をエッチングし、位
相シフトパターン13’を形成する。次に図3(e)で
はプラズマアッシング装置を用いて、酸素プラズマある
いは窒素プラズマを該基板全面に所定量を照射29し、
露出した光透過部のエッチング停止層を酸化させる。最
後に、図3(f)のように残ったレジストを除去するこ
とにより、エッチング停止層の透過率向上パターン部が
形成された位相シフトマスクを得る。
【0026】前記工程において、プラズマを基板全面に
照射することにより、光透過部底面のエッチング停止層
(位相シフト層をエッチングにより除去し、エッチング
停止層が露出した部分)は酸素イオン注入効果による酸
化物層の形成、あるいは窒素イオン注入効果による窒化
物層の形成がなされることにより、透過率が上がる。こ
の現象は、前記のようにエッチング停止層の材料には一
般に金属酸化物あるいは金属窒化物が用いられ、これら
からさらに酸化度または窒化度を高くすることにより透
過率が向上することに起因する。そして、プラズマ照射
量の調節により、酸化度を制御することが可能であり、
照射部分の透過率を高くすることが可能である。
【0027】
【作用】前記従来技術の項にて述べたように、従来の方
法で作製されたマスクは、投影露光装置に装填して露光
した際に、光透過部のパターン側壁部で反射する透過光
成分が混在することにより、前記の位相シフト効果が充
分に得られないという欠点があった。本発明により作製
されたマスクは、光透過部を酸素プラズマまたは窒素プ
ラズマ照射によって酸化または窒化させることにより、
光透過部の透過率を向上させ、位相シフト部との透過率
との差を与えることができ、前記光透過部側壁効果によ
る光強度の減少を補うことによって、最適な位相シフト
効果が得られ、転写レジストパターンの寸法ばらつきを
防ぐことができる。
【0028】光透過部は位相シフト層のエッチングによ
りパターン形成され、底面にエッチング停止層が露出し
た状態となっている。エッチング停止層は位相シフト層
および基板と異なる材質からなり、一般にはアルミナ、
スピネル、酸化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属
酸化物材料が用いられているが、これら材料の紫外域で
の透過率は位相シフト層材料よりわずかに低く、金属吸
収を示すので、酸化度あるいは窒化度を上げることによ
り透過率を上昇させることが可能である。
【0029】しかしながら、この工程ではプラズマ照射
によってレジストの損傷が発生することが考えられ、実
際にレジストの膜減りが観察されるが、仮にレジストが
先に完全に除去された場合でも、露出した遮光層の遮光
性および位相シフト層の透過率には光学マスクとしての
特性には影響を与えない。何となれば、遮光層材料は通
常、膜厚110nmの酸化クロム/クロムからなる低反
射層からなり、酸化又は窒化によってもごく浅い表面層
のみが変化する程度で遮光性には何ら影響がない。また
位相シフト層の材料は膜厚約380nmのSiO2 から
なり、すでに充分な透明性を有する酸化物層であるため
プラズマ照射による影響はない。従って、レジストの有
無には関係なく、プラズマ照射により光透過部のエッチ
ング停止層のみが酸化あるいは窒化されることによって
透過率が上昇する。
【0030】またレジスト損傷の問題は、レジスト自身
の耐久性の問題でもあり、近年ドライエッチング用とし
て開発されたシリコン含有レジストや、あるいはノボラ
ック樹脂系レジストでもある程度の耐久性を有している
ので、このようなレジストを用いることでも解決が図れ
る。
【0031】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の製造工程
をさらに詳述する。まず図3(a)に示すように、合成
石英基板21上に、エッチング停止層22として窒化珪
素膜(Si3 4 膜、膜厚30nm)、位相シフト層2
3としてSiO2 膜(膜厚:380nm)をこの順に設
け、その上に遮光層24として酸化クロム膜・金属クロ
ム膜・酸化クロム膜をこの順に積層した低反射クロム遮
光膜(膜厚:110nm)を設け、光学マスクブランク
を得た。次に該光学マスクブランク上に電子線レジスト
層25としてポジ型レジスト(東亜合成化学製、商品
名:TTCR、膜厚:500nm)を塗布形成し、所定
のプリベーク処理を行い、ベクタースキャン型電子線描
画装置を用いて加速電圧20kV、ドーズ量約10μC
/cm2 の条件にて電子線描画27を行った。
【0032】次に図3(b)のように、所定の現像処
理、ポストベーク処理後、遮光膜24をクロム用エッチ
ング液(硝酸第二セリウムアンモニウム)を用いてウェ
ットエッチングを行い、遮光パターンを形成した後、レ
ジスト剥離液を用いてレジストを剥離した。
【0033】続いて図3(c)のように、基板上の全面
に電子線レジスト層25’としてポジ型レジスト(東亞
合成化学工業製、商品名:TTCR、膜厚:500n
m)及び導電性高分子層26(昭和電工製、商品名:E
SPACER100、膜厚:30nm)をこの順に塗布
形成し、所定のプリベーク処理後ベクタースキャン型電
子線描画装置を用いて、加速電圧20kV、ドーズ量約
10μC/cm2 の描画条件にて重ね合わせ描画28を
行った。
【0034】次に所定の現像を行いレジストパターンを
形成した後、図3(d)に示すように、レジストパター
ンおよびその下の遮光パターンをエッチング用マスクパ
ターンとして、SiO2 膜のドライエッチングを平行平
板型反応性イオンエッチング(RIE)装置を用いて行
い、異方性および直線性の良いエッチング形状で、かつ
寸法再現性も良い位相シフトパターンが得られた。
【0035】このときのドライエッチング条件は、C2
6 ガスとCHF3 ガスとを用い、混合比をC2 6
CHF3 =5:5、またパワーを300W、そしてガス
圧を0.03Torrとした。エッチング時間は約15
分で、SiO2 のエッチングが前記エッチング停止層に
達するまで行った。なお、エッチング方法としては、上
記の例に限るものでは決してなく、ドライエッチング、
ウェットエッチングのどちらでもよい。但し、下層にあ
るエッチング停止層はこれのエッチング方法に対して位
相シフト層材料よりも耐久性の高いものが望ましい。
【0036】次に図3(e)に示すように、プラズマア
ッシング装置を用いて、酸素プラズマ照射29を行って
該基板全面を酸化し、光透過部底面に露出したエッチン
グ停止層22を酸化することにより、透過率向上パター
ン部22’を形成した。このときの処理条件は、酸素ガ
ス圧0.3Torr、酸素ガス流量0SCCM、印加電
圧300W、そして照射時間2分間であった。そして別
の基板により同条件で実験し測定したものと比較して、
この条件により増加した光透過部の透過率は5%であっ
た。最後に、図3(f)のように残存レジストを除去し
て所望の光学マスクが得られた。
【0037】エッチング停止層2、位相シフト層3、遮
光層4の膜形成方法については、それぞれ公知の薄膜形
成法を用いればよく、例えばスパッタリング法、蒸着
法、CVD法、イオンプレーティング法などの気相成長
法、あるいは液層成長法などの形成方法があるが、特に
これらに限定されるものではない。また、光透過部の酸
化または窒化の手段についても、プラズマアッシング以
外の公知の手段を用いてもよく、光透過部のみ選択的に
酸化あるいは窒化が可能であればよい。
【0038】本実施例で得られたマスクを用いて、従来
用いている縮小投影露光装置(露光波長365nm)で
ウェハー上に露光しレジストパターンを形成したとこ
ろ、最小線幅が約0.3μmの微細パターンが寸法再現
性よく得られていた。そのうえ、設計寸法に対するチッ
プ内の寸法精度も±0.05μm以内と良好であり、従
来の位相シフトマスクを用いた場合に得られていた寸法
精度±0.15μmと比べて、非常に精度が高まる効果
が得られていた。また、設計上は同じ寸法である光透過
部パターンと位相シフト部パターンに相当するレジスト
パターンの寸法差は±0.01μm以内であり、位相シ
フト部側壁による効果を有効に抑止したことによる大幅
な寸法精度向上効果が得られていた。
【0039】
【発明の効果】本発明によると、光透過部のエッチング
停止層に関して選択的にその酸化/または窒化の程度を
増大させることから、前記光透過部側壁により反射して
位相が反転した露光光成分によって生じていた光透過部
の透過光の強度減衰に対して、これを相殺するよう補正
することが出来るようになる。これにより光透過部と位
相シフト部との透過率の差を解消することが出来、しか
もその為の処置を製造方法の面から簡便に行うことが出
来る、という以上を満たす光学マスクとその製造方法を
提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学マスクに係わる一実施例につい
て、その概略の構成を断面図を用いて示す説明図であ
る。
【図2】従来の技術の光学マスクとその製造方法に係わ
る一例について、その概略の構成と工程とを断面図を用
いて順に示す説明図である。((a)〜(e))
【図3】本発明の光学マスクの製造方法に係わる一実施
例について、その概略の工程を断面図を用いて順に示す
説明図である。((a)〜(f))
【図4】従来の技術の光学マスクに係わる一例につい
て、それを投影露光に用いた場合にマスクを透過する光
の概略の挙動について、断面図を用いて示す説明図であ
る。
【符合の説明】
1・・・透明基板 2・・・エッチング停止層 2’・・・透過率向上パターン部 3・・・位相シフト層 4・・・遮光層 11・・・透明基板 12・・・エッチング停止層 13・・・位相シフト層 13’・・・位相シフト層パターン 14・・・遮光層 15・・・電子線レジスト層 15’・・・電子線レジスト層 16・・・導電性高分子層 17・・・電子線重ね合わせ描画 21・・・透明基板 22・・・エッチング停止層 22’・・・透過率向上パターン部 23・・・位相シフト層 24・・・遮光層 25・・・電子線レジスト層 25’・・・電子線レジスト層 26・・・導電性高分子層 27・・・電子線描画 28・・・電子線重ね合わせ描画 29・・・酸素プラズマ照射

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
    フト層パターンそして遮光層パターンがこの順に備えら
    れた光学マスクにおいて、エッチング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸
    化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、ある
    いは窒化珪素等の金属窒化物が用いられ、 露光領域内で位相シフト層パターンまたは遮光層パター
    ンが無い部分のエッチング停止層が、これ以外の領域の
    エッチング停止層よりも酸素の含有量が多いことを特徴
    とする光学マスク。
  2. 【請求項2】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
    フト層パターンそして遮光層パターンがこの順に備えら
    れた光学マスクにおいて、エッチング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸
    化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、ある
    いは窒化珪素等の金属窒化物が用いられ、 露光領域内で位相シフト層パターンまたは遮光層パター
    ンが無い部分のエッチング停止層が、これ以外の領域の
    エッチング停止層よりも、窒素の含有量が多いことを特
    徴とする光学マスク。
  3. 【請求項3】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
    フト層および遮光層を形成し、フォトリソグラフィを応
    用して遮光層パターンを形成した後に残存するレジスト
    を除去し、次いでフォトリソグラフィを応用して該遮光
    層パターンへの重ね合わせ露光により位相シフト層パタ
    ーンを形成する光学マスクの製造方法において、エッチング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸
    化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、ある
    いは窒化珪素等の金属窒化物が用いられ、 該位相シフト層パターンの形成後に、該基板に対して酸
    化処理を施すことを特徴とする光学マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】前記光学マスクの製造方法において、前記
    酸化処理が酸素プラズマによることを特徴とする請求項
    3記載の光学マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】透明基板上に、エッチング停止層、位相シ
    フト層および遮光層を形成し、フォトリソグラフィを応
    用して遮光層パターンを形成した後に残存するレジスト
    を除去し、次いでフォトリソグラフィを応用して該遮光
    層パターンへの重ね合わせ露光により位相シフト層パタ
    ーンを形成する光学マスクの製造方法において、エッチング停止層の材料には、アルミナ、スピネル、酸
    化錫、酸化タンタル、サイアロン等の金属酸化物、ある
    いは窒化珪素等の金属窒化物が用いられ、 該位相シフト層パターンの形成後に、該基板に対して窒
    化処理を施すことを特徴とする光学マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】前記光学マスクの製造方法において、前記
    窒化処理が窒素プラズマによることを特徴とする請求項
    5記載の光学マスクの製造方法。
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