JP3420642B2 - 伝送方式 - Google Patents

伝送方式

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JP3420642B2
JP3420642B2 JP20201494A JP20201494A JP3420642B2 JP 3420642 B2 JP3420642 B2 JP 3420642B2 JP 20201494 A JP20201494 A JP 20201494A JP 20201494 A JP20201494 A JP 20201494A JP 3420642 B2 JP3420642 B2 JP 3420642B2
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチキャリアを用い
た伝送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル伝送方式として、マル
チキャリア伝送方式が注目されている。マルチキャリア
伝送方式は、互いに直交する多数の搬送波(キャリア)
で信号を伝送する方式で、1キャリア当たりの信号速度
が遅く、帯域幅が狭くなるため、マルチパスなどに強い
という特徴を有する。
【0003】マルチキャリア伝送方式に関する技術は、
例えば文献「Bingham,J.A.C.,"Multicarrier Modulatio
n for Data Transmission: An Idea Whose Time Has Co
me",IEEE Commu. Mag., vol.28,no.5,pp.5-14,May 1990
」に記載されている。
【0004】図11はこの方式を実現する送信側と受信
側の構成例である。
【0005】図11(a)に示すように送信側では、1
ブロック(ブロック長M)の情報データが直列/並列変
換器30で変換され、各データが各々変調器31で変調
(例えば、PSK,QAM)され、逆離散フーリエ変換
器(IDFT)32により送信信号ブロックが生成され
る。IDFT32は、周波数軸上の信号を、時間軸上の
信号に変換するため、等周波数間隔に並んだM個のキャ
リアを合成した信号を生成する。送信信号ブロックは、
D/A変換器33でアナログ信号に変換され、フィルタ
34で不要な周波数成分が除去され、増幅器35で無線
周波数帯に変換・増幅された後、アンテナより送出され
る。
【0006】図11(b)に示すように受信側では、受
信無線信号が増幅器31でベースバンド帯域に変換・増
幅され、不要な周波数成分がフィルタ37で除去された
後、A/D変換器38でディジタル信号に変換される。
さらに、この信号がブロック毎に離散フーリエ変換器
(DFT)39により等周波数間隔に分解され、各信号
が各々復調器40で復調される。そして、並列/直列変
換器41により情報データに再生される。
【0007】送信信号は、多数のキャリアが加算された
雑音状の信号であるが、各キャリアに関しては、変調さ
れた正弦波となる。
【0008】マルチキャリア伝送方式では、1ブロック
のデータ数を増加する程、言い換えるとキャリア数を増
加する程、各キャリア当たりの信号速度が遅くなり、各
キャリア当たりの帯域幅が狭くなるため、フェージング
などによる歪を軽減することができ、複雑な構成の等化
器が不要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチキャリア
伝送方式では、ブロック処理でDFTなどの直交変換を
行うため、ブロック同期を要するが、受信マルチキャリ
ア信号は雑音状の信号であり、この場合におけるブロッ
ク同期の手法が確立されていないという問題がある。
【0010】また、逆離散フーリエ変換はブロック処理
であり、図12に示す送信信号の各キャリア信号の一例
のように、各キャリア信号はブロック間で不連続な信号
となり、帯域幅の拡大を生じるという問題がある。
【0011】さらに、従来のマルチキャリア伝送方式で
は、次のような問題がある。すなわち近年、ディジタル
伝送では、送信情報を重要度の高い情報と重要度の低い
情報に階層化し、受信側が信号レベル、雑音レベル、フ
ェージングの有無など受信条件に応じて、例えば受信条
件が良い場合は全情報を再生し、また受信条件が悪い場
合は少なくとも重要度の高い情報は再生できるようにす
る、という階層信号伝送が重要となっている。ところ
が、従来のマルチキャリア伝送方式では、キャリア数を
増加させ、各キャリアの帯域幅を狭くする程、受信性能
が改善されるが、各キャリアの帯域幅は図13に示すよ
うに均一である。従って、重要度の高い情報には帯域幅
の狭いキャリアを割り当て、重要度の低い情報には帯域
幅の広いキャリアを割り当てるという効率的な伝送は不
可能であった。また、従来のマルチキャリア伝送方式で
は、ブロック処理を行うため、ブロック同期を要する欠
点があり、キャリア数が多い程、同期のための処理が多
くなる。
【0012】本発明は、このような課題を解するために
なされたもので、高精度なタイミング情報を得ることが
できる伝送方式を提供することを目的とする。
【0013】また、本発明は、各搬送波信号のブロック
間の不連続を軽減し、帯域幅の拡大を抑制することがで
きる伝送方式を提供することを目的とする。
【0014】さらに、本発明は、重要度の高い情報には
帯域幅の狭いキャリアを割り当て、重要度の低い情報に
は帯域幅の広いキャリアを割り当てることができ、効率
的な信号伝送を実現できる伝送方式を提供することを目
的とする。
【0015】また、本発明は、ブロック処理が不要で、
ブロック同期すら不要となる伝送方式を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の伝送方式は、送信装置と受信装置とを有
し、前記送信装置では、少なくとも送信信号を所定の長
さのブロックに分割し送信ブロック信号を生成し、前記
送信ブロック信号を逆直交変換器に入力し、送信変換信
号を生成し、前記受信装置では、少なくとも受信信号を
ウェーブレット変換器に入力し、前記受信信号を所定の
タイミングで所定の長さのブロックに分割し受信ブロッ
ク信号を生成し、前記受信ブロック信号を直交変換器に
入力し受信変換信号を生成し、前記所定のタイミングを
前記ウェーブレット変換器から与えることを特徴とす
る。かかる伝送方式において、前記ウェーブレット変換
器の複数の出力信号のうちの、任意の1個以上の出力信
号の時刻毎の合成から、前記所定のタイミングを得るよ
うにしてもよいし、前記ウェーブレット変換器の複数の
出力信号のうちの、任意の1個以上の出力信号の所定の
時間間隔の合成から、前記所定のタイミングを得るよう
にしてもよい。
【0017】また、他の態様の伝送方式は、送信装置と
受信装置とを有し、前記送信装置では、少なくとも送信
信号を所定の長さのブロックに分割し送信ブロック信号
を生成し、前記送信ブロック信号を逆直交変換器により
送信変換信号を生成し、前記受信装置では、少なくとも
受信信号を所定の長さのブロックに分割し受信ブロック
信号を生成し、前記受信ブロック信号を直交変換器によ
り受信変換信号を生成し、前記逆直交変換器と前記直交
変換器が任意の複数のブロックにまたがった基底関数を
有することを特徴とする。
【0018】さらに、他の態様の伝送方式は、送信装置
と受信装置とを有し、前記送信装置では、少なくとも複
数の送信信号を信号合成器に入力し、1個の送信信号に
合成し、前記受信装置では、少なくとも受信信号を信号
分析器に入力し、複数の受信信号に分解し、前記信号分
析器は、1個の信号を帯域幅の異なる複数の信号に分割
する機能を有し、前記信号合成器は、帯域幅の異なる複
数の信号を1個の信号に合成する機能を有することを特
徴とする。かかる伝送方式において、前記複数の送信信
号は重要度に応じて階層化された信号であり、重要度が
高いほど、前記信号合成器および前記信号分析器で帯域
幅の狭い信号に対応させるようにしてもよいし、前記信
号合成器にウェーブレット逆変換手段を用い、前記信号
分析器にウェーブレット変換手段を用いるようにしても
よい。
【0019】
【作用】本発明では、ブロック処理による直交変換に基
づいたマルチキャリア伝送における受信信号からのブロ
ック同期のタイミング情報の抽出に、ウェーブレット変
換を用いているので、高精度なタイミング情報を得るこ
とができる。
【0020】また、直交変換と逆直交変換に、複数のブ
ロックにまたがった基底関数をもたせた直交変換を用い
ることにより、各キャリア信号のブロック間の不連続が
軽減され、帯域幅の拡大が抑制される。
【0021】さらに、非一定帯域幅の通過特性を有する
ウェーブレット変換手段を用いることにより、重要度の
高い情報には帯域幅の狭いキャリアを割り当て、重要度
の低い情報には帯域幅の広いキャリアを割り当てること
が可能となり、効率的な信号伝送が実現され、また、ブ
ロック同期が不要となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0023】図1は本発明の第1の実施例に係る送信側
と受信側の構成を示す図である。
【0024】図1(a)に示すように送信側では、図1
1に示した従来技術と同様に、1ブロック(ブロック長
M)の送信情報データが直列/並列変換器30により並
列に変換され、各データが各々変調器11で変調(例え
ば、PSK,QAM)され、逆離散フーリエ変換器(I
DFT)12により送信信号ブロックが生成される。I
DFT12は、周波数軸上の信号を時間軸上の信号に変
換するため、等周波数間隔に並んだM個のキャリアを合
成した信号を生成する。送信信号ブロックは、D/A変
換13でアナログ信号に変換され、フィルタ14で不要
な周波数成分が除去される。そして、増幅器15により
無線周波数帯に変換・増幅された後、アンテナより送出
される。
【0025】図1(b)に示すように受信側では、受信
無線信号が増幅器16によりベースバンド帯域に変換・
増幅され、不要な周波数成分がフィルタ17によって除
去された後、A/D変換器18によりディジタル信号に
変換される。さらに、このディジタル信号がブロック毎
に離散フーリエ変換器(DFT)19により等周波数間
隔に分解され、各信号が各々復調器20によって復調さ
れる。そして、並列/直列変換器21により受信情報デ
ータに再生される。
【0026】DFT19はブロック処理を行うためブロ
ック化するためのタイミング信号が必要である。このた
め、A/D変換信号をウェーブレット変換器22に入力
し、その出力からタイミング信号を得る。ウェーブレッ
ト変換は、信号処理や信号解析の分野で用いられてお
り、例えば文献「O.Rioui and M.Vetterli:"Wavelets a
nd Signal Processing",IEEE SP Magazine, pp.14-38,O
ct.1991.」にその技術が記載されている。
【0027】このようなウェーブレット変換を行う4分
割の直交ウェーブレット変換器22の構成を図2に示
す。同図に示すように直交ウェーブレット変換器22で
は、入力信号xが高域通過フィルタ(HPF)201と
低域通過フィルタ(LPF)202に入力され、2つの
帯域に分割される。さらに、サンプリング回路203、
204により1個おきに信号が間引かれ1/2にダウン
サンプリングされる。高域側の出力は、再びHPF20
5とLPF206に入力され、さらにサンプリング回路
207、208により1/2にダウンサンプリングされ
る。その後、HPF209、LPF210、サンプリン
グ回路211、212により上記と同じ処理が行われ
る。図2の例では、結果として、図3に示すように低域
から高域に向け、1:1:2:4の比率のオクターブ間
隔の帯域分割が実現される。ここで、図2に示す出力X
0 、X1 、X2 、X3 は、入力xからみると各々、1/
8、1/4、1/2、1/2にダウンサンプリングされ
たフィルタリング操作であり、インパルス応答が1:
2:4:4のフィルタを並列に並べて入力xを通過させ
た処理の結果とみることができる。一方、フィルタリン
グは、インパルス応答を変換基底とした線形変換であ
る。以上より、図4に示すようにウェーブレット変換で
は周波数に応じて変換基底長が異なり、高周波の変換基
底ほど基底長が短くなることがわかる。
【0028】図3及び図4から低周波数信号に対して
は、周波数分解能が高く、高周波数信号に対しては時間
分解能が高いことがわかる。一般に、信号の不連続点は
高周波を含むが、ウェーブレット変換は、不連続点の時
間位置を検出することが可能となる。
【0029】図1(b)において、受信信号は多数のキ
ャリアが加算された雑音状の信号であるが、各キャリア
に関しては変調された正弦波である。変調方式としてP
SKやQAMなどを用いると、データシンボルの変化点
で各キャリアは不連続点を有し、このデータシンボルの
変化点が、ブロック同期のタイミングとなる。従って、
受信信号をウェーブレット変換器22に入力すると、出
力から不連続の生じた時刻を検出でき、これから、同期
タイミングを得ることができる。具体的には、図5
(a)に示すように、直交ウェーブレット変換器の出力
0 、X1 、X2 、X3 の内の任意の1個以上の出力の
パワーを時刻毎に加算し、所定の基準値を越えた時点か
らタイミング情報を得ることができる。
【0030】また、1ブロックの時間幅(T)は所定で
あるため、不連続点の発生は周期的であるため、図5
(b)に示すように、直交ウェーブレット変換器の出力
0 、X1 、X2 、X3 の内の任意の1個以上の出力の
各々のT時間遅延信号の相関値のパワーを時刻毎に加算
し、所定の基準値を越えた時点からタイミング情報を得
ることができる。
【0031】さらに、受信信号が複素数の場合、実数成
分か虚数成分のいずれか一方から、ウェーブレット変換
によりタイミング情報を検出でき、また複素数に拡張し
たウェーブレット変換を用い、複素数信号からタイミン
グ情報を得ることもできる。なお、直交ウェーブレット
変換器の分割数は4に限定されない。また、非直交ウェ
ーブレット変換など、他のウェーブレット変換も適用で
きる。
【0032】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
図6はこの実施例に係る送信側と受信側の構成を示す図
である。
【0033】図6(a)に示すように送信側では、1ブ
ロックの情報データが直列/並列変換器610によって
並列に変換され、各々の並列データが変調器611によ
り変調される。変調方式には、BPSK、QPSK、Q
AMなど各種あるが、ここでは一例としてBPSKを用
いる。次に、変調信号を逆直交変換するが、複数のブロ
ックにまたがった基底関数をもたせた直交変換であるオ
ーバーラップ変換器612を用いる。オーバーラップ変
換器612は、離散コサイン変換(DCT)を用いた画
像/音声符号化で問題となるブロック歪を軽減する目的
で開発され、各種のものがあり、例えば文献「Malvar,
H.S.,"Lapped Transform for EfficientTransform/Subb
and Coding",IEEE Trans. ASSP,Vol.38,No.6,June 199
0,pp.969-978. 」に記載された方式を用いることができ
る。そのオーバーラップ逆直交変換器612の構成を図
7(a)に示す。ここでの処理は、下記に示す式(1)
〜(4)に従っており、ブロック長Mの信号Xm (k)(k=
0,…,M-1) を時間軸上の信号xm (n)(n=0,…,M-1) に変
換する。
【0034】 m (n) =ym-1 (n+M/2)h(M-1-n) −ym (M/2-1-n)h(n) (2) n=0,…,M/2-1 xm (n) =ym-1 (3M/2-1-n)h(M-1-n)+ym (n-M/2)h(n) (3) n=M/2,…,M-1 但し、h(n)= sin[(π/2M)(n+0.5)] (4) これら式(1)〜(4)では、現ブロックの信号(ブロ
ック長M)Xm (k)(k=0,…,M-1) を離散サイン変換して
生成した信号ym (n)(n=0,…,M/2-1) と前ブロックの信
号(ブロック長M)Xm-1 (k)(k=0,…,M-1) を離散サイ
ン変換して生成した信号ym-1 (n)(n=M/2,…,M-1) とを
合成し、信号xm (n)(n=0,…,M-1) を生成している。従
って、現ブロックと前ブロックの2ブロック(ブロック
長2M)にまたがった処理となっている。図7(a)に
おいて、↑MはM倍へのアップサンプリング、Z-Mは1
ブロック長時間の遅延、Z-1は1ブロック長の1/M時
間の遅延を表す。図6(a)において、オーバーラップ
逆直交変換された信号は、従来技術と同様、D/A変換
器613によってアナログ信号に変換され、フィルタ6
14により不要な周波数成分が除去された後、増幅器6
15によって無線周波数帯に変換・増幅され、アンテナ
より送出される。
【0035】図6(b)に示すように受信側では、従来
技術と同様、受信無線信号が増幅器616によりベース
バンド帯域に変換・増幅され、フィルタ617によって
不要な周波数成分が除去された後、A/D変換器618
によりディジタル信号に変換される。そして、変換され
たディジタル信号がオーバーラップ直交変換器619に
入力される。ここで、図7(b)に示すように、ブロッ
ク長Mの時間軸上の信号xm (n)(n=0,…,M-1) を送信側
と転置の処理のオーバーラップ直交変換により、信号X
m (k)(k=0,…,M-1)に変換する。↓Mは1/Mへのダウ
ンサンプリングを表す。なお、上記の離散サイン変換
(DST)は高速アルゴリズムで容易に処理できる。図
6(b)において、さらに各信号が復調器620によっ
て復調された後、並列/直列変換器621によりデータ
が再生される。
【0036】図8にオーバーラップ処理を行った本実施
例における送信信号を示す。本実施例では、ブロック間
の各搬送波の不連続が軽減され、帯域の広がりが抑制さ
れる。 なお、上述した実施例では、2ブロックのオー
バーラップ処理であったが、これには限定されず、基底
関数の長さが増大した任意のブロック長のオーバーラッ
プ処理に拡張でき、ブロック間の不連続が一層軽減され
る。
【0037】また、上述の実施例では、変調方式として
BPSKを用いたが、これには限定されず、オーバーラ
ップ処理を複素数に拡張することにより、QPSK、Q
AMなど各種の変調方式を用いることができる。この場
合、オーバーラップ処理は複素数に拡張することが可能
である。
【0038】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
図9はこの実施例に係る送信側と受信側の構成を示す図
である。
【0039】図9(a)に示すように送信側では、送信
情報が情報分解器910により重要度に応じて例えば4
階層に分解され、4種類の情報系列が生成され、各々P
SKやQAMなどの変調が変調器11によって施され、
4種類の変調信号系列X0 (k)、X1 (k)、X2 (k)、X
3 (k) が生成される。ここで、各々の信号の帯域幅をB
0[Hz]、B1 [Hz]、B2 [Hz]、B3 [H
z]とする。そして、B1 =B0 ,B2 =2B0 ,B3
=4B0 のオクターブ間隔の関係を仮定し、信号の帯域
幅の狭く、低速になる程、重要情報を含む信号とする。
4種類の送信信号系列X0 (k)、X1 (k)、X2 (k)、X
3 (k) が、非一定帯域幅の通過特性を有する直交ウェー
ブレット逆変換器912に入力される。
【0040】ここで、4入力の直交ウェーブレット逆変
換器912の構成を図10に示す。図10に示すよう
に、直交ウェーブレット逆変換器912では、アップサ
ンプリング回路1001、1002の信号点間に0を内
挿し2倍にアップサンプリングした後、HPF1003
とLPF1004に入力するという処理を繰り返す。
【0041】なお、直交ウェーブレット変換器919
は、図2に示したものと同様の構成である。
【0042】直交ウェーブレット変換器と直交ウェーブ
レット逆変換器を直結し、信号を入力すると、出力とし
て元の信号を得られる。
【0043】図9において、4種類の送信信号系列X0
(k)、X1 (k)、X2 (k)、X3 (k) を直交ウェーブレット逆
変換器912の入力信号とすると、X0 (k)、X1 (k)、X
2 (k)、X3 (k) は、図3に示したように各々帯域幅
0 、B1 、B2 、B3 の信号に対応し、出力信号x
(n) はそれらを合成したマルチキャリア信号となる。
【0044】x(n) は、従来技術と同様、D/A変換器
913によりアナログ信号に変換され、フィルタ914
によって不要な周波数成分が除去された後、増幅器15
により無線周波数帯に変換・増幅され、アンテナより送
出される。
【0045】図9(b)に示すように受信側では、従来
技術と同様、受信無線信号が増幅器916によりベース
バンド帯域に変換・増幅され、不要な周波数成分がフィ
ルタ917によって除去された後、A/D変換918に
よりディジタル信号に変換される。次に、この信号が直
交ウェーブレット変換器919に入力されて4個の信号
に分解され、各々復調器920によって復調され、重要
度に応じて階層化された情報が生成され、情報組み立て
器921により情報が再生される。
【0046】本実施例では、重要度の高い信号ほど、狭
い帯域のキャリアに割り当てられるため、フェージング
などによる受信品質劣化の影響を回避できる。従って、
信号レベル、雑音レベル、フェージングの有無など受信
条件に応じて、例えば受信条件が良い場合は全情報を再
生し、また受信条件が悪い場合は、少なくとも重要度の
高い情報は再生できるようにする、という階層信号伝送
が容易に実現される。また、本実施例は、従来技術のよ
うなブロック処理による直交変換を使用していないた
め、ブロック同期が不要となるという利点もある。
【0047】なお、上述した実施例において、ウェーブ
レット変換、逆変換手段は、分割数4の直交ウェーブレ
ット変換器、直交ウェーブレット逆変換器に限定されず
各種のウェーブレット変換、逆変換手段を用いることが
できる。また、信号が複素数の場合は、ウェーブレット
変換、逆変換を複素数対応に拡張することもできる。さ
らに、帯域幅の広いキャリアに割り当てられた信号ほ
ど、強力な誤り訂正符号化を施し、伝送特性を改善する
ことも可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブロック処理による直交変換に基づいたマルチキャリア
伝送における受信信号からのブロック同期のタイミング
情報の抽出にウェーブレット変換を用いることにより、
高精度なタイミング情報を得ることが実現される。
【0049】また、直交変換と逆直交変換に複数のブロ
ックにまたがった基底関数をもたせた直交変換を用いる
ことにより、各搬送波信号のブロック間の不連続が軽減
され、帯域幅の拡大が抑制される。
【0050】さらに、非一定帯域幅の通過特性を有する
ウェーブレット変換手段を用いることにより、重要度の
高い情報には帯域幅の狭いキャリアを割り当て、重要度
の低い情報には帯域幅の広いキャリアを割り当てること
が可能となり、効率的な信号伝送が実現され、また、こ
の場合、ブロック処理を行わないため、ブロック同期が
不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例で用いる直交ウェーブレ
ット変換器を示す図である。
【図3】直交ウェーブレットの帯域分割特性を示す図で
ある。
【図4】直交ウェーブレット変換の変換基底を示す図で
ある。
【図5】本発明の第1の実施例で用いるタイミング抽出
回路の具体的な構成である。
【図6】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例で用いるオーバーラップ
変換器を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例の送信信号を示す図であ
る。
【図9】本発明の第3の実施例の構成を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施例で用いる直交ウェーブ
レット逆変換器を示す図である。
【図11】従来技術のマルチキャリア伝送方式を示す図
である。
【図12】従来技術の送信信号を示す図である。
【図13】従来技術の帯域分割特性を示す図である。
【符号の説明】
10…直列/並列変換器、11……変調器、12…直交
ウェーブレット逆変換器、13…D/A変換器、14…
フィルタ、15…増幅器、16…増幅器、17…フィル
タ、18…A/D変換器、19…直交ウェーブレット変
換器、20…復調器、21…並列/直列変換器、22…
ウェーブレット変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/34 H04L 27/18 H04J 11/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置と受信装置とを有し、 前記送信装置では、少なくとも送信信号を所定の長さの
    ブロックに分割し送信ブロック信号を生成し、前記送信
    ブロック信号を逆直交変換器に入力し、送信変換信号を
    生成し、 前記受信装置では、少なくとも受信信号をウェーブレッ
    ト変換器に入力し、前記受信信号を所定のタイミングで
    所定の長さのブロックに分割し受信ブロック信号を生成
    し、前記受信ブロック信号を直交変換器に入力し受信変
    換信号を生成し、前記所定のタイミングを前記ウェーブ
    レット変換器から与えることを特徴とする伝送方式。
  2. 【請求項2】 ウェーブレット変換器の複数の出力信号
    のうちの、任意の1個以上の出力信号の時刻毎の合成か
    ら、所定のタイミングを得ることを特徴とする請求項1
    記載の伝送方式。
  3. 【請求項3】 ウェーブレット変換器の複数の出力信号
    のうちの、任意の1個以上の出力信号の所定の時間間隔
    の合成から、所定のタイミングを得ることを特徴とする
    請求項1記載の伝送方式。
  4. 【請求項4】 送信装置と受信装置とを有し、 前記送信装置では、少なくとも送信信号を所定の長さの
    ブロックに分割し送信ブロック信号を生成し、前記送信
    ブロック信号を逆直交変換器により送信変換信号を生成
    し、 前記受信装置では、少なくとも受信信号を所定の長さの
    ブロックに分割し受信ブロック信号を生成し、前記受信
    ブロック信号を直交変換器により受信変換信号を生成
    し、 前記逆直交変換器と前記直交変換器が任意の複数のブロ
    ックにまたがった基底関数を有することを特徴とする伝
    送方式。
  5. 【請求項5】 送信装置と受信装置とを有し、 前記送信装置では、少なくとも複数の送信信号を信号合
    成器に入力し、1個の送信信号に合成し、 前記受信装置では、少なくとも受信信号を信号分析器に
    入力し、複数の受信信号に分解し、 前記信号分析器は、1個の信号を帯域幅の異なる複数の
    信号に分割する機能を有し、 前記信号合成器は、帯域幅の異なる複数の信号を1個の
    信号に合成する機能を有することを特徴とする伝送方
    式。
  6. 【請求項6】 複数の送信信号は重要度に応じて階層化
    された信号であり、重要度が高いほど、信号合成器およ
    び前記信号分析器で帯域幅の狭い信号に対応させること
    を特徴とする請求項5記載の伝送方式。
  7. 【請求項7】 信号合成器にウェーブレット逆変換手段
    を用い、信号分析器にウェーブレット変換手段を用いる
    ことを特徴とする請求項5記載の伝送方式。
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