JP3417239B2 - マイクロエレクトロメカニカルデバイスの作製方法 - Google Patents

マイクロエレクトロメカニカルデバイスの作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体回路にマ
イクロマシーニング技術を用いて作製されるマイクロエ
レクトロメカニカルデバイスの作製方法関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】室温動作型赤外線センサ、加速度セン
サ、マイクロモータ等は、構造体をその直下の基板と分
離して断熱特性の向上を図り、センサやアクチュエータ
としての特性を得ている。一般にこれらの構造体は基板
や薄膜の上に形成して、最後に構造体直下の基板や薄膜
を除去する。基板や薄膜としては、珪素、酸化珪素、有
機物等が用いられる。特に、珪素を除去する技術は、珪
素基板を加工でき様々な構造を得ることをできるため有
用な技術である。
【0003】珪素を除去する方法は、水酸化カリウム溶
液、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド溶
液、エチレンジアミンピロカテロール溶液を用いた湿式
法と、二弗化キセノンガスを用いた乾式法とがある。湿
式法は、最終段階で乾燥を行なう必要があり、このとき
動水力学的な力により構造体の破損が生じることが多
い。これに対して乾式法では、乾燥工程がないため、本
質的に構造体の破損がなく、良好な歩留まりが実現でき
る。
【0004】特に、二弗化キセノンを用いた乾式法は、
特公昭56−36226号公報に、珪素に対する加工が
有用であることが示されており、また、国際公開96−
23229号公報には、マイクロエレクトロメカニカル
デバイスの作製方法に適し、構造の破損が低減されるこ
とが示されている。
【0005】図5は、上記国際公開96−23229号
公報に示された従来のマイクロエレクトロメカニカルデ
バイスの作製装置を示す構成図である。図において、1
は珪素からなる基板を含んだ加工部材を入れる反応室、
2は反応室1を真空にするポンプ、3はエッチャントで
ある二弗化キセノンが入ったセル、4は二弗化キセノン
を反応室1に導入するセルバルブ、5は真空になった反
応室1を大気開放するベントバルブである。
【0006】次に動作について説明する。まず、珪素か
らなる基板を含んだ加工部材を反応室1に入れ、反応室
1をポンプ2で真空にする。次に、セル3に固体の二弗
化キセノンを入れ、セルバルブ4を開ける。約500P
aで二弗化キセノンは昇華し、ガス化した二弗化キセノ
ンは圧力勾配に従って反応室1に流れ込み、加工部材中
の珪素の除去が始まる。反応室1は排気能力を調整され
たポンプで真空引きされており、例えば200Pa等の
所望の反応室の圧力に維持される。この状態で珪素の除
去が逐次進んでいく。加工終了後、ベントバルブ9で反
応室1を大気解放する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイクロエレク
トロメカニカルデバイス作製方法及び作製装置は以上の
ように構成されているので、次のような問題点を有して
いた。
【0008】マイクロエレクトロメカニカルデバイス
は、既存の半導体技術を取り入れて製作することが有用
である。従来の半導体作製技術において一般的な配線材
料であるアルミニウムまたはその合金で基板上に配線し
たあとは、構造体として、プラズマ励起型化学的気相成
長法により窒化珪素や酸化珪素などを形成することにな
る。従って、マイクロエレクトロメカニカルデバイスの
最表面には、プラズマ励起型化学的気相成長法を用いた
窒化珪素や酸化珪素などの構造体が形成され、最後に上
記基板を除去して完成される。しかし、上記従来例のエ
ッチャントである二弗化キセノンは、プラズマ励起型化
学的気相成長法を用いて形成した窒化珪素や酸化珪素の
構造体を溶解してしまい、所望のデバイス構造が得られ
ないという問題点があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、構造体を傷めずに基板のみを除
去できるマイクロエレクトロメカニカルデバイス作製方
法及び作製装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るマイクロ
エレクトロメカニカルデバイス作製方法は、水分が添加
された二弗化キセノンからなるエッチャントを用いて、
珪素からなる基板と酸化珪素または窒化珪素を主成分と
する膜とを備えた加工部材から上記膜に対して珪素のみ
を選択的に除去することにより、上記加工部材内に中空
構造を形成するものである。
【0011】
【0012】
【0013】また、エッチャントに水分を添加する方法
は水蒸気である。
【0014】また、加工部材の最上表面は、プラズマ励
起型化学的気相成長法によって酸化珪素または窒化珪素
を主成分とする膜が形成されているものである。
【0015】
【0016】また、加工部材の裏面及び端面のいずれか
一方、または両方を、酸化物、窒化物、金属膜、有機膜
のいずれか一つで被覆するものである。
【0017】
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の一形態を図につい
て説明する。図1は、本発明の実施の形態1によるマイ
クロエレクトロメカニカルデバイス作製装置を示す構成
図である。図において、1は珪素からなる基板を含んだ
加工部材を入れる反応室、2は反応室1を真空にするポ
ンプ、3はエッチャントである二弗化キセノンが入った
セル、4は二弗化キセノンを反応室1に導入するセルバ
ルブ、5は真空になった反応室1を大気開放するベント
バルブ、6はエッチャントに添加ガスを添加する中間準
備室、7はメインバルブ、8はガスバルブ、9は添加ガ
スバルブ、10は反応室圧力計、11は中間準備室圧力
計、12は水、13は窒素ガスである。なお、従来例と
同一符号を付したものは従来例と同一または相当するも
のである。
【0020】また図2は、本発明の実施の形態1による
マイクロエレクトロメカニカルデバイス作製方法で用い
る加工部材を示す断面図である。図において、20は珪
素基板、21は珪素基板20上にプラズマ励起型化学的
気相成長法により成膜された窒化珪素、22は珪素基板
20が表面に露出するように窒化珪素21に形成した基
板除去孔である。
【0021】また図3は、本発明の実施の形態1による
マイクロエレクトロメカニカルデバイス作製方法で用い
る別の加工部材を示す断面図である。図において、23
は珪素基板20上に減圧下熱化学的気相成長法により作
製された酸化珪素、24は酸化珪素23上に減圧下熱化
学的気相成長法により形成された多結晶珪素である。な
お、上記図2と同一符号を付したものは同一または相当
するものである。また、基板除去孔22は、多結晶珪素
24が表面に露出するように窒化珪素21に形成されて
いる。
【0022】次に動作について説明する。まず、図2及
び図3に示すような加工部材を反応室1に入れ、反応室
1及び中間準備室6をポンプ2で真空にする。次に、セ
ル3に固体の二弗化キセノンを入れ、セルバルブ4を開
ける。二弗化キセノンが昇華し、中間準備室6に二弗化
キセノンガスが導入する。一方、水12に窒素ガス13
をキャリアガスとして用いたバブリング法により、エッ
チャントに添加するための添加ガスを生成する。添加ガ
ス(ここでは水分含有窒素ガス)が生成されたら、添加
ガスバルブ9を開けて、中間準備室6に添加ガスを導入
する。以上のようにして、二弗化キセノンガスに添加ガ
スを添加したエッチャントが準備できたら、ガスバルブ
8を開けて反応室1にエッチャントを導入し、エッチャ
ントにより珪素基板が溶融され加工が進む。加工終了
後、メインバルブ7を開け反応室1を真空引きして、さ
らにベントバルブ5で反応室1を大気開放する。
【0023】ここで、中間準備室6を設ける理由につい
て考察してみると、以下のことが考えられる。中間準備
室を設けないで、反応室1に直接二弗化キセノンを導入
してその後水分を導入すると、最初に、純粋な二弗化キ
セノンが反応室1に存在するので、窒化珪素または酸化
珪素は溶解してしまう。またこれとは逆に、反応室1に
水分を導入してから二弗化キセノンを導入すると、セル
3に水分が逆流してしまう。逆流防止用に逆止弁を設け
ることも考えられるが、二弗化キセノンは4Torr以
下のガス分圧しか持てないので、実施上装置設定が困難
となる。従って、中間準備室6を設けて、二弗化キセノ
ンを中間準備室6に導入してから水分を導入して、混合
させた状態で反応室1に供給する方法が有効であると言
える。
【0024】以上のような装置及び方法を用いて加工す
れば、図2(b)のように、窒化珪素21は加工され
ず、珪素基板20のみが基板除去孔22から進入したエ
ッチャントによって除去され、加工部材内に中空部を形
成することが可能である。また、図3(b)のように、
窒化珪素21と酸化珪素23は加工されず、多結晶珪素
24のみが基板除去孔22から進入したエッチャントに
よって除去され、加工部材内に中空部を形成することが
可能である。なお、加工についての詳細な経過は下記実
施例で説明する。
【0025】なお、積層される膜は、本実施の形態で用
いた手法に限るものではなく、スパッタ法、各種化学的
気相成長法で形成されても良い。また、各構成膜は各々
パターンが形成されていても良い。また、本実施の形態
では、二弗化キセノンガスを用いたが、希ガスの弗化物
であればこれに限るものではない。
【0026】実施の形態2.本実施の形態では、セルバ
ルブ4、メインバルブ7、ガスバルブ8、添加ガスバル
ブ9の各種バルブを、反応室圧力計10及び中間準備室
圧力計11とも連動した自動シーケンスの装置構成にし
た。メインバルブ7と反応室圧力計10、セルバルブ4
及び添加ガスバルブ9と中間準備室圧力計11とをそれ
ぞれ連動させ、時間設定と共にシーケンサをもって自動
運転可能とした。
【0027】次に、上記図1をもとに自動運転の動作に
ついて説明する。自動加工開始後、まず、メインバルブ
7とガスバルブ8が開けられる。反応室圧力計10と中
間準備室圧力計11とが所望の真空度を示した後、メイ
ンバルブ7とガスバルブ8は閉じられる。この後一定時
間後にセルバルブ4が開けられ、中間準備室6に二弗化
キセノンガスが導入される。中間準備室圧力計11が所
望の圧力を示した後、セルバルブ4は閉じられ、一定時
間後に添加ガスバルブ9を開けて、中間準備室6に水分
が導入される。中間準備室圧力計11が所望の圧力を示
した後、添加ガスバルブ9は閉じられ、一定時間後にガ
スバルブ8が開けられ反応室1にエッチャントが導入さ
れる。一定時間後にガスバルブ8が閉じられ、さらに一
定時間放置し加工を行なわれた後、メインバルブ7、ガ
スバルブ8が開けられ、反応室1及び中間準備室2を真
空にする。反応室圧力計10と中間準備室圧力計11と
が所望の真空度を示した後、メインバルブ7とガスバル
ブ8は閉じられる。
【0028】所望の形状が得られるまで上記シーケンス
は繰り返され、最後にベントバルブ5をもって反応室1
を大気解放する。この結果、上記実施の形態1と同様の
動作が自動運転で可能であることが確かめられ、上記実
施の形態1と同様の効果を得ることができた。
【0029】実施の形態3.反応室で加工される加工部
材は、珪素基板上のデバイス毎の大きさに切断されてい
るので、加工部材の端面及び裏面は珪素基板が露出して
いる。従って、加工部材の端面及び裏面のような除去し
なくても良い珪素部分もエッチャントに接触して加工さ
れてしまい、本来の基板除去孔からの基板除去加工がな
かなか進まない。そこで、本実施の形態では、加工部材
の裏面及び端面を覆うホルダを取り付けた。
【0030】図4は、この発明の実施の形態3によるマ
イクロエレクトロメカニカルデバイス作製方法で用いる
ホルダを示す図である。図において、30は加工部材、
31は加工部材30の端面及び裏面を覆うアルミ合金
台、32は加工部材上表面を開口したアルミ合金蓋で、
アルミ合金台31とアルミ合金蓋32でホルダを構成し
ている。33はアルミ合金台31とアルミ合金蓋32と
の間に噛ませたゴムリングである。
【0031】以上のようなホルダを設けることにより、
加工部材30の端部及び裏面の珪素基板はエッチャント
にさらされないので、加工する必要のない部分の加工を
防止し、加工部材30の上表面に形成された基板除去孔
からの基板除去加工が促進される。なお、このホルダを
用いた場合と用いない場合とでその加工時間を比較した
結果、ホルダを使用すれば、使用しない場合の10分の
1の時間で処理を終えることができた。さらに、加工部
材の側面及び裏面の加工を防ぐことができた。
【0032】実施の形態4.本実施の形態は、上記実施
の形態4でのホルダに変わって、加工部材の裏面をスパ
ッタ法による酸化珪素で被覆した。被覆した場合としな
い場合とでその加工時間を比較した結果、被覆した方は
しない場合の10分の1の時間で処理を終えることがで
き、上記実施の形態4と同様の効果を得ることができ
た。
【0033】なお、裏面を被覆する材料は、窒化珪素な
どの窒化物、酸化タンタルなどの酸化物、白金、銅など
の金属膜、フォトレジスト、及びエポキシ樹脂などの有
機膜でも良く、また、各種成膜法が適用できる。
【0034】実施の形態5.本実施の形態は、上記実施
の形態4でのホルダに変わって、加工部材の端面をフォ
トレジストで被覆した。被覆した場合としない場合とで
その加工時間を比較した結果、被覆した方はしない場合
の半分の時間で処理を終えることができ、上記実施の形
態4及び5と同様の効果を得ることができた。
【0035】なお、端面を被覆する材料は、窒化珪素な
どの窒化物、酸化タンタルなどの酸化物、白金、銅など
の金属膜、フォトレジスト、及びエポキシ樹脂などの有
機膜でも良く、また、各種成膜法が適用できる。さら
に、上記実施の形態4での裏面の被覆と併せるとより効
果的であることは言うまでもない。
【0036】
【実施例】 実施例1.上記実施の形態1によるマイクロエレクトロ
メカニカルデバイス作製装置において、二弗化キセノン
導入後(添加ガス導入前)の中間準備室6の圧力:25
0Pa、添加ガス導入後の中間準備室6の圧力:500
Pa、添加ガス:1wt%水蒸気含有窒素ガス、エッチ
ャント中の二弗化キセノンガス分圧比:50%、加工中
の反応室1の圧力:250Pa、加工時間:2分の条件
下で加工を実施した。また、加工部材は以下に挙げる
(a)から(i)までの9種類を用いた。 (a)625ミクロン厚の珪素基板上に、熱酸化法によ
り酸化珪素を形成し、さらにこの上に減圧下熱化学的気
相成長法で1ミクロン厚の多結晶珪素を形成した加工部
材。 (b)625ミクロン厚の珪素基板上に、熱酸化法によ
り酸化珪素を形成し、さらにこの上にスパッタ法で1ミ
クロン厚の非晶質珪素を形成した加工部材。 (c)625ミクロン厚の珪素基板上に、熱酸化法によ
り0.1ミクロン厚の酸化珪素を形成した加工部材。 (d)625ミクロン厚の珪素基板上に、減圧下熱化学
的気相成長法により0.1ミクロン厚の酸化珪素を形成
した加工部材。 (e)625ミクロン厚の珪素基板上に、プラズマ励起
型化学的気相成長法により0.1ミクロン厚の酸化珪素
を形成した加工部材。 (f)625ミクロン厚の珪素基板上に、スパッタ法に
より0.1ミクロン厚の酸化珪素を形成した加工部材。 (g)625ミクロン厚の珪素基板上に、減圧下熱化学
的気相成長法により0.1ミクロン厚の窒化珪素を形成
した加工部材。 (h)625ミクロン厚の珪素基板上に、プラズマ励起
型化学的気相成長法により0.1ミクロン厚の窒化珪素
を形成した加工部材。 (i)625ミクロン厚の珪素基板上に、スパッタ法に
より0.1ミクロン厚の窒化珪素を形成した加工部材。
【0037】比較例1.添加ガスに水分を導入しないこ
と以外は上記実施例1と同様の装置、加工部材で実施し
た。
【0038】比較例2.添加ガスを全く用いないこと以
外は上記実施例1と同様の装置、加工部材で実施した。
【0039】比較例3.中間準備室6を取り除き、二弗
化キセノンを反応室1に導入する圧力を125Paとす
ること以外は、上記実施例1と同様の装置、加工部材で
実施した。
【0040】以上のような加工の結果、実施例1では、
いずれの加工部材でも、酸化珪素、窒化珪素には加工が
進んでおらず、珪素のみ毎分0.5ミクロン程度の速度
で加工が進んでいた。一方、比較例1、2及び3では、
いずれの加工部材でも、珪素が毎分0.6ミクロン程
度、酸化珪素が毎分4ナノメートル程度、窒化珪素が毎
分10ナノメートル程度で加工が進んでいた。従って、
水分を含む添加ガス及び中間準備室の有用性が確認でき
た。
【0041】実施例2.添加ガス導入後の中間準備室6
の圧力:260Pa、添加ガス:常温減圧下で作製した
飽和水蒸気とし、あとは上記実施例1と同様に加工を実
施した。加工の結果、いずれの加工部材でも珪素のみが
加工され、添加ガスとして飽和水蒸気が使えることが分
かった。
【0042】実施例3.添加ガスの水分含有率を0.
1、0.5、2、4、10wt%に変化させて、また、
キャリアガスに窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガスのそ
れぞれを用いたこと以外は、上記実施例1と同様に加工
を実施した。いずれの加工部材でも珪素のみが加工さ
れ、添加ガスの水分含有率を変化させることが可能であ
り、また、キャリアガスとして酸素ガス、アルゴンガス
の使用が可能であることが分かった。
【0043】実施例4.625ミクロン厚の珪素基板上
に、プラズマ励起型化学的気相成長法により0.4ミク
ロン厚の窒化珪素を形成し、珪素基板が表面に露出する
ように窒化珪素に基板除去孔を設けたもの(上記図2参
照)を加工部材として用いたこと以外は上記実施例1と
同様の装置で実施した。加工の結果、窒化珪素には加工
が進んでおらず、珪素のみ毎分0.5ミクロン程度の速
度で加工が進んでいた。従って、基板除去孔を設けるこ
とにより、珪素基板内に中空部を形成することが可能で
あることが分かった。
【0044】実施例5.625ミクロン厚の珪素基板上
に、減圧下熱化学的気相成長法により0.5ミクロン厚
の酸化珪素、減圧下熱化学的気相成長法により0.2ミ
クロン厚の多結晶珪素、プラズマ励起型化学的気相成長
法により0.4ミクロン厚の窒化珪素をそれぞれ形成
し、多結晶珪素が表面に露出するように窒化珪素に基板
除去孔を設けたもの(上記図3参照)を加工部材として
用いたこと以外は上記実施例1と同様の装置で実施し
た。加工の結果、窒化珪素、酸化珪素には加工が進んで
おらず、多結晶珪素のみ毎分0.5ミクロン程度の速度
で加工が進んでいた。従って、基板除去孔を設けること
により、加工部材内に中空部を形成することが可能であ
ることが分かった。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、エッチャントは二弗化キセノンであり、さらに
ッチャントに水分を添加するので、構造体を傷めないで
基板のみを除去できる効果が得られる。
【0046】
【0047】
【0048】また、請求項記載の発明によれば、エッ
チャントに水分を添加する方法は水蒸気であるので、構
造体を傷めないで基板のみを除去できる効果が得られ
る。
【0049】また、請求項記載の発明によれば、加工
部材の最上表面は、プラズマ励起型化学的気相成長法に
よって酸化珪素または窒化珪素を主成分とする膜が形成
されているので、プラズマ励起型化学的気相成長法によ
って形成した酸化珪素または窒化珪素は加工されず、基
板のみを除去できる効果が得られる。
【0050】
【0051】また、請求項記載の発明によれば、加工
部材の裏面及び端面のいずれか一方、または両方を、酸
化物、窒化物、金属膜、有機膜のいずれか一つで被覆す
るので、加工する必要のない部分の加工を防止し、加工
時間を短縮する効果が得られる。
【0052】
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるマイクロエレ
クトロメカニカルデバイス作製装置を示す構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1によるマイクロエレ
クトロメカニカルデバイス作製方法で用いる加工部材を
示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるマイクロエレ
クトロメカニカルデバイス作製方法で用いる加工部材を
示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるマイクロエレ
クトロメカニカルデバイス作製方法で用いるホルダを示
す図である。
【図5】 従来のマイクロエレクトロメカニカルデバイ
ス作製装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 反応室、2 ポンプ、3 セル、6 中間準備室、
20 珪素基板、21窒化珪素、22 基板除去孔、2
3 酸化珪素、24 多結晶珪素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−96222(JP,A) 特開 平2−49425(JP,A) 特開 平2−187025(JP,A) 特開 平6−204192(JP,A) 特公 平6−26206(JP,B2) 特公 昭56−36226(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B81C 1/00 H01L 21/302

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分が添加された二弗化キセノンからな
    るエッチャントを用いて、珪素からなる基板と酸化珪素
    または窒化珪素を主成分とする膜とを備えた加工部材か
    ら上記膜に対して珪素のみを選択的に除去することによ
    り、上記加工部材内に中空構造を形成することを特徴と
    するマイクロエレクトロメカニカルデバイス作製方
    法。
  2. 【請求項2】 上記加工部材の最上表面は、プラズマ励
    起型化学的気相成長法によって上記酸化珪素または窒化
    珪素を主成分とする膜が形成されていることを特徴とす
    る請求項記載のマイクロエレクトロメカニカルデバイ
    スの作製方法。
  3. 【請求項3】 上記加工部材の裏面及び端面のいずれか
    一方、または両方を、酸化物、窒化物、金属膜、有機膜
    のいずれか一つで被覆することを特徴とする請求項
    載のマイクロエレクトロメカニカルデバイスの作製方
    法。
  4. 【請求項4】 前記エッチャントにおける水分含有率
    が、0.5重量%以上10重量%以下であることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のマイクロ
    エレクトロメカニカルデバイスの作製方法。
  5. 【請求項5】 前記エッチャントに前記水分を添加する
    方法は水蒸気であることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれか1項記載のマイクロエレクトロメカニカルデ
    バイス作製方法。
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