JP3416740B2 - 変位計 - Google Patents

変位計

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JP3416740B2
JP3416740B2 JP09241294A JP9241294A JP3416740B2 JP 3416740 B2 JP3416740 B2 JP 3416740B2 JP 09241294 A JP09241294 A JP 09241294A JP 9241294 A JP9241294 A JP 9241294A JP 3416740 B2 JP3416740 B2 JP 3416740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば金属、樹脂、セ
ラミック等の被測定物の表面の変位を測定する変位計に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属、樹脂等の被測定物の表面の変位を
測定する変位計を、本願出願人は特願平5-257255号によ
り特許出願している。図9はこの変位計の模式的構成図
である。レーザパワー制御回路11により駆動されるレー
ザダイオード12の出射光は、ビームスプリッタ13と、コ
リメートレンズ14と対物レンズ15とを順次通過して、被
測定物16へ投射される。被測定物16からの反射光は対物
レンズ15と、コリメートレンズ14とを通ってビームスプ
リッタ13で反射し、光絞り部17のピンホール17a を通っ
てホトダイオード18へ入射するようになっている。
【0003】ホトダイオード18で光電変換された信号は
増幅器19で増幅され、その出力信号Xは演算部20へ入力
される。U字状の音叉21の一側先端部には対物レンズ15
の周縁部分が取付けられる。対物レンズ15は、音叉21の
振動により、レーザダイオード12の出射光の光軸方向に
所定振幅で振動させられる。音叉21の一側先端部の側方
には、例えば磁気、光又は静電容量を利用したセンサか
らなる音叉振幅検出器22が配設され、音叉21の振幅、つ
まり対物レンズ15の位置を検出するようになっている。
【0004】音叉振幅検出器22が検出した検出振幅信号
は増幅器23へ入力され、その出力信号Yは演算部20へ入
力される。音叉21の他側先端部の側方には、音叉21を振
動させるためのソレノイド24が配設される。ソレノイド
24には、音叉振幅制御回路25からの制御電流が供給さ
れ、音叉振幅制御回路25には増幅器23の出力信号が与え
られて、音叉21の振幅を一定になすべく制御される。演
算部20で捉えて出力される変位信号は距離変換部50へ入
力される。
【0005】図10は演算部20の構成を示すブロック図で
ある。増幅器19からの出力信号Xは微分器30と、第1の
比較器31の正入力端子+とに入力される。比較器31の負
入力端子−には基準電圧Vref が入力される。微分器30
の出力信号S30は第2の比較器32の負入力端子−へ入力
される。比較器32の正入力端子+は接地される。比較器
31,32 の出力信号S31, S32はAND 回路33の一, 他入力
端子へ各別に入力され、その出力信号S33はワンショッ
トパルス発生回路34へ入力される。ワンショットパルス
発生回路34が出力するワンショットパルスS34はオン,
オフ制御信号としてスイッチ回路SWへ与えられる。増幅
器23 (図9参照) からの出力信号Yは、増幅器35と、ス
イッチ回路SWとを介して増幅器36へ入力される。増幅器
36の入力側はコンデンサ37を介して接地される。増幅器
36とコンデンサ37とによりサンプルホールド回路38が構
成され、増幅器36から変位信号S38が出力される。
【0006】次にこの変位計の動作を説明する。音叉振
幅制御回路25からソレノイド24に電流を供給するとソレ
ノイド24により磁界が発生し、音叉21に電磁力が作用し
て音叉21は所定振幅で振動して、対物レンズ15は、それ
を通る光の光軸方向へ振動する。音叉振幅検出器22は音
叉21の振幅、即ち対物レンズ15の振幅に応じた正弦波信
号を出力する。この正弦波信号が増幅器23で増幅され、
その出力信号Yが演算部20へ入力される。
【0007】一方、レーザパワー制御回路11からレーザ
ダイオード12に駆動電流を供給すると、レーザダイオー
ド12はレーザ光を出射する。この出射光はビームスプリ
ッタ13、コリメートレンズ14及び対物レンズ15を通って
被測定物16へ投射される。そして被測定物16からの反射
光は、対物レンズ15とコリメートレンズ14を通ってビー
ムスプリッタ13で反射してピンホール17a を通り、ホト
ダイオード18には、被測定物16に生じた合焦点の光のみ
が入射する。
【0008】ところで対物レンズ15が振動しているた
め、対物レンズ15と被測定物16との距離が変化し、所定
距離に達した時点で、被測定物16に投射した光の合焦点
が被測定物16に生じると、ホトダイオード18の受光出力
は瞬時に最大となり、この受光出力に応じた信号が増幅
器19へ入力され、増幅器19から図11(a) に示す出力信号
Xが出力され演算部20へ入力される。このようにして出
力信号X, Yが演算部20へ入力されると、出力信号Yは
微分器30により微分され、微分器30から図11(b)に示す
如き逆S字状の出力信号S30が出力される。
【0009】そして出力信号Xの最大値が出力信号S30
のゼロクロス時点T0 により検出されて、被測定物16に
投射した光の合焦点が生じた時点を正確に検出する。こ
の出力信号S30が比較器32へ入力され、比較器32は出力
信号S30と接地電位とを大小比較して、比較器32から出
力信号S30のゼロクロス時点T0 で立上り、出力信号S
30の負の半周期の期間に対応するパルス幅の図11(d) に
示すパルスの出力信号S32を出力する。
【0010】一方、比較器31は出力信号Xと基準電圧V
ref とを大小比較し、比較器31から出力信号Xが基準電
圧Vref 以上にある期間に対応するパルス幅の図11(c)
に示す出力信号S31を出力する。これらの出力信号
31, S32の論理が成立するとAND 回路33から図11(e)
に示すパルスの出力信号S33を出力してワンショットパ
ルス発生回路34へ入力する。それによりワンショットパ
ルス発生回路34は出力信号S33の立上りに同期して立上
る図11(f) に示すワンショットパルスS34を出力し、ス
イッチ回路SWをオンさせる。
【0011】そうすると増幅器35の出力信号Yがスイッ
チ回路SWを介してサンプルホールド回路38へ入力され、
サンプルホールド回路38は出力信号Yの信号レベルをサ
ンプリングして保持し、増幅器35で増幅して変位信号S
38を出力する。これにより出力信号S30のゼロクロス時
点における出力信号Yのレベル、即ち対物レンズ15の振
幅をサンプリングすることになる。そしてサンプリング
した変位信号S38を距離変換部50へ入力して、変位信号
38を、変位信号S38に応じた距離に変換して、被測定
物16の表面の変位を測定する。
【0012】図12は出力信号Y、ワンショットパルスS
34及び変位信号S38のタイミングチャートである。対物
レンズ15の位置 (振幅) に対応して図12(a) に示す如く
出力信号Yが変化しているときに、被測定物16に合焦点
が生じた時点で図12(b) に示すワンショットパルスS34
が発生すると、その時点の出力信号Yのレベルがサンプ
リングされる。そして被測定物16を光軸と直交する方向
へ移動させると、被測定物16の表面の変位に応じて、変
位信号S38は図12(a) に示す如く階段状に変化して、変
位信号S38のレベルと被測定物16の表面の変位とが対応
する。そのため出力信号Yのレベルをサンプリングすれ
ば、出力信号Yのレベルに応じて被測定物16の変位を高
精度に測定することになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、被測定物
の表面が微細な凹凸形状となっている場合には、図13に
示すように被測定物に投射した光が例えば凸状部の傾斜
面で反射すると、その反射光は対物レンズの外周側の一
部分を通ってビームスプリッタ13で反射し、対物レンズ
15の収差に起因して焦点位置が異なる状態が生じる。そ
のため、例えば被測定物に投射した光の半部が被測定物
の表面における平坦面で反射し、残りの半部が傾斜面で
反射する状態が生じると平坦面で反射した光は対物レン
ズの中心を通り、傾斜面で反射した光は対物レンズの外
周側の一部分を通ることになり、焦点位置の異なりによ
って反射光を受光するホトダイオードからは、僅かな時
間差の2つのパルス信号が出力されることになって、い
ずれのパルス信号により被測定物の表面の変位を測定す
べきか否かを判別できないという問題がある。
【0014】本発明は斯かる問題に鑑み、被測定物から
の反射光を受光する受光部から、僅かな時間差で2つの
パルス信号が出力されても、被測定物の表面の変位を正
確に測定できる変位計を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る変位計
は、発光部の出射光を、その光軸方向へ振動している対
物レンズを通して被測定物へ投射し、被測定物からの反
射光を前記対物レンズを通して受光する受光部の受光出
力レベルと、対物レンズの位置とに基づいて、被測定物
までの距離データを求めて、被測定物の表面変位を測定
する変位計であって、前記受光出力レベル及び前記距離
データを記憶する記憶部と、該記憶部から読出した、対
物レンズの振動半周期における受光出力最大値が所定レ
ベル以上にあるか否かを判別する手段と、前記受光出力
最大値と、受光出力最大値の次に大きい受光出力次順値
との差が所定値以上であるか否かを判別する手段と、受
光出力最大値が所定レベル以上にあり、受光出力最大値
と受光出力次順値との差が所定値以上であると判別した
場合に、受光出力最大値に対応している距離データを測
定データと判定する手段とを備えることを特徴とする。
【0016】第2発明に係る変位計は、発光部の出射光
を、その光軸方向へ振動している対物レンズを通して被
測定物に投射し、被測定物からの反射光を前記対物レン
ズを通して受光する受光部の受光出力レベルと、対物レ
ンズの位置とに基づいて、被測定物までの距離データを
求めて被測定物の表面変位を測定する変位計であって、
前記受光出力レベル及び前記距離データを記憶する記憶
部と、該記憶部から読出した、対物レンズの振動半周期
における受光出力最大値が所定レベル以上にあるか否か
を判別する手段と、受光出力最大値の次に大きい受光出
力次順値が所定レベル以上にあるか否かを判別する手段
と、受光出力最大値及び受光出力次順値がともに所定レ
ベル以上にあると判別した場合は、数値が小さい又は数
値が大きい距離データを測定データと判定する手段とを
備えることを特徴とする。
【0017】第3発明に係る変位計は、発光部の出射光
を、その光軸方向へ振動している対物レンズを通して被
測定物に投射し、被測定物からの反射光を前記対物レン
ズを通して受光する受光部の受光出力レベルと、対物レ
ンズの位置とに基づいて、被測定物までの距離データを
求めて、被測定物の表面変位を測定する変位計であっ
て、前記受光出力レベル及び前記距離データを記憶する
記憶部と、該記憶部から読出した、対物レンズの振動半
周期における、所定レベル以上の受光出力を抽出する手
段と、抽出した受光出力と対応している距離データの中
で数値が最小の距離データを測定データと判定する手段
とを備えることを特徴とする。
【0018】
【作用】第1発明では、対物レンズを光軸方向へ所定振
幅で振動させると、対物レンズと被測定物との距離が変
化する。対物レンズと被測定物とが所定距離に達したと
き、被測定物に、投射した光の合焦点が生じる。合焦点
が生じている位置からの反射光を対物レンズを通して受
光した受光部の受光出力レベルと対物レンズの位置とに
基づいて、被測定物までの距離データが得られる。受光
出力レベル及び距離データを記憶部に記憶し、記憶部か
ら読出した対物レンズの振動半周期における受光出力最
大値が所定レベル以上であり、受光出力最大値と受光出
力最大値の次に大きい受光出力次順値とが所定値以上で
あると、受光出力最大値と対応している距離データを測
定データと判定する。これにより、被測定物の表面に凹
凸があっても、被測定物の表面の変位を正確に測定でき
る。
【0019】第2発明では、対物レンズを光軸方向へ所
定振幅で振動させると、対物レンズと被測定物との距離
が変化する。対物レンズと被測定物とが所定距離に達し
たとき、被測定物に、投射した光の合焦点が生じる。合
焦点が生じている位置からの反射光を受光した対物レン
ズを通して受光部の受光出力レベルと対物レンズの位置
とに基づいて、被測定物までの距離データが得られる。
受光出力レベル及び距離データを記憶部に記憶し、記憶
部から読出した、対物レンズの振動半周期における受光
出力最大値及び受光出力最大値の次に大きい受光出力次
順値がともに所定レベル以上であると、数値が小さい又
は数値が大きい距離データを測定データと判定する。こ
れにより、数値が小さい又は数値が大きい距離データに
より透光性の被測定物の表面又は底面の変位を正確に測
定できる。
【0020】第3発明では、対物レンズを光軸方向へ所
定振幅で振動させると、対物レンズと被測定物との距離
が変化する。対物レンズと被測定物とが所定距離に達し
たとき、被測定物に投射した光の合焦点が生じる。合焦
点が生じている位置からの反射光を対物レンズを通して
受光した受光部の受光出力レベルと対物レンズの位置と
に基づいて、光学系の基準位置から被測定物までの距離
データが得られる。受光出力レベル及び距離データを記
憶部に記憶し、記憶部から読出した、対物レンズの振動
の半周期における受光出力のうち、所定レベル以上の受
光出力を抽出する。抽出した受光出力と対応している距
離データの中で数値が最小の距離データを測定データと
判定する。これにより、非透光性の物体の表面に形成し
た、透光性の物体の表面の変位を正確に測定できる。
【0021】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面により詳
述する。図1は本発明に係る変位計の模式的構成図であ
る。レーザパワー制御回路11で駆動されるレーザダイオ
ード12の出射光は、ビームスプリッタ13と、コリメート
レンズ14と対物レンズ15とを順次通過して、被測定物16
に投射されるようになっている。被測定物16からの反射
光は対物レンズ15と、コリメートレンズ14とを通ってビ
ームスプリッタ13で反射し、ピンホール17a を形成して
いる光絞り部17のピンホール17a を通ってホトダイオー
ド18へ入射するようになっている。ピンホール17a の大
きさφは、次式により可及的に微小な径になすべく選定
している。 φ=0.61×レーザダイオードの光の波長/NA …(1) 但し、NA、即ち開口数は光学系で示される定数
【0022】ホトダイオード18で光電変換した信号は増
幅器19へ入力され、その出力信号Xはピーク検出回路40
及びアナログ/デジタル変換部41へ入力される。U字状
をした音叉21の一側長寸部の先端には対物レンズ15の周
縁部分が取付けられている。対物レンズ15は、音叉21の
振動により、レーザダイオード12の出射光の光軸方向に
所定振幅で振動させられるようになっている。音叉21の
一側長寸部の先端側の側方には、例えば磁気、光又は静
電容量を利用したセンサからなる、位置検出部たる音叉
振幅検出器22が配設されていて、音叉21の振幅、つまり
対物レンズ15の位置を検出するようになっている。音叉
振幅検出器22が検出した検出振幅信号は増幅器23へ入力
され、その出力信号Yはゼロクロス検出回路42へ入力さ
れる。音叉21の他側長寸部の先端側の側方には、音叉21
を振動させるためのソレノイド24が配設されている。
【0023】ソレノイド24には音叉振幅制御回路25から
の制御電流が供給され、音叉振幅制御回路25には増幅器
23の出力信号が与えられて音叉21の振幅を一定になすべ
く制御されるようになっている。なお音叉21は、例えば
800Hz 、振幅が±0.3mm で振動するようになっている。
【0024】ピーク検出回路40から出力されるピーク検
出信号SP は第1のカウンタ43及びアナログ/デジタル
変換部41へ入力される。ゼロクロス検出回路42から出力
されるゼロクロス検出信号S0 はカウンタ43及び第2の
カウンタ44へ入力される。カウンタ43,44 のカウント値
は演算部45へ入力され、演算部45から出力される演算結
果たる位相信号S45は距離変換部46へ入力される。アナ
ログ/デジタル変換部41で変換された出力信号Xのデジ
タル値及び距離変換部46で変換された距離データはメモ
リ47へ記憶される。メモリ47の記憶内容はデータ判定部
48へ入力される。カウンタ43はラッチ部を備えており、
ピーク検出信号SP が入力される都度ラッチでき、ゼロ
クロス検出信号S0 によりカウント値がクリアされるよ
うになっている。カウンタ44はラッチ部を備えており、
カウント値を1回ラッチできゼロクロス検出信号S0
よりカウント値がクリアされるようになっている。
【0025】次にこのように構成した変位計の動作を、
出力信号Y、ピーク値検出信号SP及びゼロクロス検出
信号S0 のタイミングチャートを示す図2と、データ判
定部48の判定内容のフローチャートを示す図3, 図4,
図5とともに説明する。
【0026】音叉振幅制御回路25からソレノイド24に電
流を供給すると、ソレノイド24により磁界が発生する。
この発生磁界により音叉21が所定振幅で振動し、対物レ
ンズ15を、それを通る光の光軸方向へ振動させる。音叉
振幅検出器22は音叉21の振幅、即ち対物レンズ15の振幅
を検出し、対物レンズ15の振幅たる正弦波信号を出力す
る。この正弦波信号を、増幅器23で増幅し、増幅器23か
ら出力される出力信号Yをゼロクロス検出回路42へ入力
させる。
【0027】一方、レーザパワー制御回路11からレーザ
ダイオード12に駆動電流を供給すると、レーザダイオー
ド12はレーザ光を出射する。この出射光はビームスプリ
ッタ13、コリメートレンズ14及び対物レンズ15を通って
被測定物16へ投射される。被測定物16で反射した反射光
は対物レンズ15とコリメートレンズ14を通ってビームス
プリッタ13で反射して光絞り部17側へ投射され、ピンホ
ール17a を透過した光のみがホトダイオード18へ入射す
る。そのため、ホトダイオード18には、被測定物16で生
じた潜り光及びレーザダイオード12で発生した迷光等に
よる反射光はピンホール17a で遮られてピンホール17a
を通らずホトダイオード18には、被測定物16に生じた合
焦点の光のみが入射することになる。
【0028】ところで、対物レンズ15が振動させられて
いるために、対物レンズ15と被測定物16との距離が変化
し、所定距離に達した時点で、被測定物16に投射した光
の合焦点が被測定物16に生じると、ホトダイオード18の
受光出力は瞬時に最大となり、この受光出力に応じた信
号が増幅器19へ入力され、増幅器19の出力信号Xをピー
ク検出回路40へ入力する。
【0029】このようにして、対物レンズの位置(振
幅)に応じた図2(a) に示す出力信号Yがゼロクロス検
出回路42へ入力されると、出力信号Yのゼロクロス時点
が検出されて、ゼロクロス検出回路42から図2(c) に示
すゼロクロス検出信号S0 が出力される。それによりカ
ウンタ43,44 のカウント値がクリアされ、続いてカウン
タ43,44 はカウント動作を開始して時間をカウントして
いく。そしてカウンタ44は、1回目のゼロクロス検出信
号S0 が与えられた時点から2回目のゼロクロス検出信
号S0 が与えられる時点までの時間、つまり出力信号Y
の1周期の時間t 3 をカウントしてそのカウント値をラ
ッチ部にラッチさせる。
【0030】一方、被測定物16に合焦点が生じたときに
得られる出力信号Xがピーク検出回路40へ入力される
と、ピーク検出回路40は出力信号Xのピーク値を検出
し、ピーク検出信号SP を出力してカウンタ43へ入力す
る。これによりカウンタ43は1回目のピーク検出信号S
P が入力された時点までのカウント値t1 をカウンタ43
のラッチ部にラッチさせる。更に2回目のピーク検出信
号SP が入力された時点までのカウント値t2 をカウン
タ43のラッチ部にラッチさせる。このようにしてラッチ
したカウント値t1 ,t2 ,t3 を演算部45へ入力す
る。それにより、演算部45は入力されたカウント値
1 ,t2 ,t3 により、 sin-1(t1 /t3 )及び s
in-1(t2 /t3 )を演算してピーク検出信号SP の出
力時点の出力信号Yの位相を算出する。
【0031】このように算出した出力信号Yの位相は被
測定物16に合焦点が生じた時点の出力信号Yのレベル、
つまり対物レンズ15の位置に対応する。そして、演算結
果である位相信号S45が演算部45から出力されて距離変
換部46へ入力され、距離に変換して被測定物16の表面の
変位を測定する。
【0032】また、距離変換部46で変換した距離のデー
タ及びホトダイオード18の受光出力のピーク値をアナロ
グ/デジタル変換したデジタル値を対応づけてピーク検
出信号SP のタイミングでメモリ47へ入力し、メモリ47
が記憶する。つまり、前述したように、被測定物16の表
面の凹凸により、わずかな時間差で2つのピークが生じ
た出力信号Xが出力された場合、夫々のピークの値をア
ナログ/デジタル変換したデジタル値及び、そのピーク
に対応している距離の値についてもメモリ47に記憶させ
ることになる。
【0033】そして、このメモリ47の記憶内容に基づい
てデータ判定部48は、いずれのピークに対応している距
離の値が光学系の基準位置から被測定物16までの距離に
対応しているか否かを判定する。先ず、被測定物16が例
えば金属の如き非透光性であって表面が凹凸面である場
合について、図3のフローチャート及び図4の測定状態
とともに示す出力信号Xの波形図により説明する。
【0034】図4は縦軸を出力信号Xのレベルとし、横
軸を変換した距離の値としている。このように非透光性
の被測定物16の表面の変位を測定した場合は、被測定物
16の表面の平坦面に光が投射されて反射したときには、
図4(a) に示すようにレベルが1番目に高いピークと、
2番目に高いピークとのレベル差はQとなる。また被測
定物16の表面の平坦面以外の面に光が投射されて反射し
た場合には図4(b) に示すように、レベルが1番目に高
いピークのレベルと、2番目に高いピークのレベルとの
差が少なく、そのレベル差はQ′となり、あるいは図4
(c) に示すようにレベルが1番目に高いピークのレベル
と、2番目に高いピークのレベルとの差Q″となりその
差がより小さくなる場合が起こり得る。
【0035】そこでデータ判別部48は、対物レンズ15の
振動半周期で得られた出力信号Xのピークのうち、レベ
ルが1番目に高いピークが予め定めている所定レベルLV
以上か否かを判別し(S1)、所定レベルLV以上と判別する
と、続いてレベルが1番目に高いピークと、レベルが2
番目に高いピークとのレベル差が所定値以上か否かを判
別する(S2)。ここで所定値以上と判別すると、レベルが
1番目に高いピークに対応している距離を、光学系の基
準位置から被測定物16までの距離に対応していると判定
し(S3)、そのピークに対応している距離の値を測定値に
する(S4)。なお、レベルが1番目に高いピークが所定レ
ベル以下と判別した場合(S1)、またはピークの差が所定
値以下と判別した場合には(S2)、測定値を更新しない(S
5)。このようにしてピークのレベル差が所定値以上であ
る場合には、レベルが1番目に大きいピークが得られた
時点の距離の値を測定して、被測定物16の表面が凹凸面
であっても、表面の変位を正確に測定できる。
【0036】次に被測定物16が例えばガラスの如き透光
性であり、その表面の変位を測定する場合について、図
5のフローチャート及び図6の測定状態とともに示す出
力信号Xの波形図により説明する。図6は縦軸を出力信
号Xのレベルとし、横軸を変換した距離の値としてい
る。このような被測定物16の場合は図6(a) に示すよう
に被測定物16の表面及び底面で反射した反射光L1 , L
2 により図6(b) に示すように対物レンズ15の振動の半
周期でピークP1 , P2 の出力信号Xが得られる。そこ
で出力信号XのピークP1 , P2 のうち、レベルが1番
目に高いピークが、予め定めている所定レベルLV以上か
否かを判別し(S1)、所定レベルLV以上と判別すると、続
いてレベルが2番目に高いピークが、所定レベルLV以上
か否かを判別する(S2)。ここで所定レベル以上と判別す
ると、距離の値が小さいものを光学系の基準位置から被
測定物16までの距離に対応と判定する(S3)。
【0037】そして、そのピークに対応している距離の
値を測定値にする(S4)。これにより被測定物16の表面の
変位を正確に測定できる。ここで、被測定物16の測定す
べき表面に図6(c) に示すようにゴミZが付着していた
場合には図6(c) に示すように被測定物16の表面からの
反射光L1 が少なくなったことによりピークP1 のレベ
ルが低下する。一方、被測定物16の底面からの反射光L
2 は少なくならず、図6(d) に示すようにレベルが2番
目に高いピークP1 は所定レベルLV以下になる。
【0038】したがって、ゴミZが付着している場合に
は、レベルが1番目に高いピークが所定レベルLV以上と
判別し(S1)、続いてレベルが2番目に高いピークが所定
レベル以上にあるか否かを判別し(S2)、所定レベルLV以
下と判別して、測定値を更新しない(S5)。このようにし
て、透光性の被測定物16の表面の変位を正確に測定でき
る。なお、ステップ(S3)において距離の値が大きいもの
を、光学系の基準位置から被測定物16までの距離に対応
と判定するようにした場合には、被測定物16の底面の変
位を、表面の変位と同様に正確に測定できる。
【0039】次に被測定物16が、例えば金属の表面に透
光性の接着剤を塗布した塗膜を有していて、その塗膜の
表面の変位を測定する場合について図7のフローチャー
ト及び図8の測定状態とともに示す出力信号Xの波形図
により説明する。図8は縦軸を出力信号Xのレベルと
し、横軸を変換した距離の値としている。このような被
測定物16の場合は、図8(a) に示すように、被測定物16
の塗膜の表面及び金属の表面で反射した反射光L3 及び
4 により図8(b) に示すようにピークP3 及びピーク
4 からなる出力信号Xが得られる。
【0040】ここで、対物レンズ15の振動の半周期で得
られたピークのレベルが、予め定めている所定レベルLV
以上にあるピークを抽出する(S1)。続いて、抽出したピ
ークの中で距離データの値が最小の距離データを、光学
系の基準位置から被測定物16までの距離に対応と判定し
(S2)、その距離の値を測定値にする(S3)。これにより、
金属の表面からの反射光によるピークと、塗膜の表面か
らの反射光によるピークとを区別して、金属の表面に塗
布した塗膜の表面の変位を正確に測定できる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、第1発明によれ
ば、受光部の受光出力レベルと、受光出力レベル及び対
物レンズの位置に基づいて得た光学系の基準位置から被
測定物までの距離データとを記憶部に記憶させて、対物
レンズの振動の半周期で得られた受光部の受光出力最大
値が所定レベル以上であり、受光出力最大値と受光出力
次順値との差が所定値以上である場合は、受光出力最大
値に対応している距離データを測定データと判定するよ
うにしたから、被測定物の表面の凹凸により僅かな時間
差で2つのピークが得られても被測定物の表面の変位を
正確に測定できる変位計を提供できる。
【0042】第2発明によれば、受光部の受光出力レベ
ルと、受光出力レベル及び対物レンズの位置に基づいて
得た光学系の基準位置から被測定物までの距離データと
を記憶部に記憶させて、対物レンズの振動の半周期にお
ける受光部の受光出力最大値及び受光出力次順値がとも
に所定レベル以上である場合は、数値が小さい又は数値
が大きい距離データを測定データと判定するようにした
から、表面に付着したゴミの影響をうけずに透光性の被
測定物の表面又は底面の変位を正確に測定できる変位計
を提供できる。
【0043】第3発明によれば、受光部の受光出力レベ
ルと、受光出力レベル及び対物レンズの位置に基づいて
得た、光学系の基準位置から被測定物までの距離データ
とを記憶部に記憶させ、対物レンズの振動の半周期にお
ける受光部の受光出力が所定レベル以上のものを抽出
し、抽出した受光出力最大値と対応している距離データ
の中から数値が最小の距離データを測定データと判定す
るようにしたから、非透光性物体の表面からの反射光
と、その非透光性物体の表面に形成した透光性物体の表
面からの反射光とを区別して、透光性物体の表面の変位
を正確に測定できる変位計を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変位計の模式的構成図である。
【図2】演算部における各部信号のタイミングチャート
である。
【図3】データ判定部の判定内容を示すフローチャート
である。
【図4】非透光性の被測定物からの反射光の状態及び反
射光を受光した信号の波形図である。
【図5】データ判定部の異なる判定内容を示すフローチ
ャートである。
【図6】透光性の被測定物からの反射光の状態及び反射
光を受光した信号の波形図である。
【図7】データ判定部の異なる判定内容を示すフローチ
ャートである。
【図8】非透光性物体の表面に透光性物体を形成してい
る被測定物からの反射光の状態及び反射光を受光した信
号の波形図である。
【図9】従来の変位計の模式的構成図である。
【図10】演算部の構成を示すブロック図である。
【図11】演算部における各部信号のタイミングチャー
トである。
【図12】演算部における各部信号のタイミングチャー
トである。
【図13】平坦面からの反射光及び傾斜面からの反射光
が対物レンズを通る状態を示した説明図である。
【符号の説明】
12 レーザダイオード 13 ビームスプリッタ 15 対物レンズ 16 被測定物 18 ホトダイオード 41 アナログ/デジタル変換部 46 距離変換部 47 メモリ 48 データ判定部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光部の出射光を、その光軸方向へ振動
    している対物レンズを通して被測定物へ投射し、被測定
    物からの反射光を前記対物レンズを通して受光する受光
    部の受光出力レベルと、対物レンズの位置とに基づい
    て、被測定物までの距離データを求めて、被測定物の表
    面変位を測定する変位計であって、前記受光出力レベル
    及び前記距離データを記憶する記憶部と、該記憶部から
    読出した、対物レンズの振動半周期における受光出力最
    大値が所定レベル以上にあるか否かを判別する手段と、
    前記受光出力最大値と、受光出力最大値の次に大きい受
    光出力次順値との差が所定値以上であるか否かを判別す
    る手段と、受光出力最大値が所定レベル以上にあり、受
    光出力最大値と受光出力次順値との差が所定値以上であ
    ると判別した場合に、受光出力最大値に対応している距
    離データを測定データと判定する手段とを備えることを
    特徴とする変位計。
  2. 【請求項2】 発光部の出射光を、その光軸方向へ振動
    している対物レンズを通して被測定物に投射し、被測定
    物からの反射光を前記対物レンズを通して受光する受光
    部の受光出力レベルと、対物レンズの位置とに基づい
    て、被測定物までの距離データを求めて被測定物の表面
    変位を測定する変位計であって、前記受光出力レベル及
    び前記距離データを記憶する記憶部と、該記憶部から読
    出した、対物レンズの振動半周期における受光出力最大
    値が所定レベル以上にあるか否かを判別する手段と、受
    光出力最大値の次に大きい受光出力次順値が所定レベル
    以上にあるか否かを判別する手段と、受光出力最大値及
    び受光出力次順値がともに所定レベル以上にあると判別
    した場合は、数値が小さい又は数値が大きい距離データ
    を測定データと判定する手段とを備えることを特徴とす
    る変位計。
  3. 【請求項3】 発光部の出射光を、その光軸方向へ振動
    している対物レンズを通して被測定物に投射し、被測定
    物からの反射光を前記対物レンズを通して受光する受光
    部の受光出力レベルと、対物レンズの位置とに基づい
    て、被測定物までの距離データを求めて、被測定物の表
    面変位を測定する変位計であって、前記受光出力レベル
    及び前記距離データを記憶する記憶部と、該記憶部から
    読出した、対物レンズの振動半周期における、所定レベ
    ル以上の受光出力を抽出する手段と、抽出した受光出力
    と対応している距離データの中で数値が最小の距離デー
    タを測定データと判定する手段とを備えることを特徴と
    する変位計。
  4. 【請求項4】 前記加振部を、対物レンズを連結した音
    叉と、該音叉を駆動するソレノイドとにより構成してあ
    る請求項1,2又は3記載の変位計。
  5. 【請求項5】 前記加振部を対物レンズを連結した音叉
    と、音叉に取付けた圧電素子とにより構成してある請求
    項1,2又は3記載の変位計。
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