JP3416703B2 - 同一アンテナビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道配置の設計方法とその軌道を用いた衛星システム - Google Patents

同一アンテナビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道配置の設計方法とその軌道を用いた衛星システム

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JP3416703B2
JP3416703B2 JP28220599A JP28220599A JP3416703B2 JP 3416703 B2 JP3416703 B2 JP 3416703B2 JP 28220599 A JP28220599 A JP 28220599A JP 28220599 A JP28220599 A JP 28220599A JP 3416703 B2 JP3416703 B2 JP 3416703B2
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和宏 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、同一アンテナビ
ーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道配置の設計方
法とその軌道を用いた衛星システムに関するものであ
る。特に傾斜同期軌道衛星を追尾するアンテナに関し、
アンテナの追尾動作が滑らかに行なわれるアンテナを持
ったシステムに関している。
【0002】
【従来の技術】人工衛星は、通信、放送、位置測定、科
学観測、資源探査、あるいは各種の地上観測等に利用さ
れている。この人工衛星と地上局との間の通信において
は、地上局から人工衛星を見通せなくてはならない。
【0003】人工衛星と地上局との間の通信において
は、地上局から人工衛星を常時見通せると好都合である
が、これには、低い軌道に多数の衛星を配置する方法と
高い軌道で地球の自転に同期して周回する同期軌道衛星
を用いる方法が知られている。
【0004】低い軌道に多数の衛星を配置する方法とし
て、世界中のそれぞれの地上局で、常時どれかを見通せ
る様にしたイリジウム衛星システムが知られているが、
地上局から見て衛星が移動するため、衛星が見通し範囲
外に移動する前に、通信対象衛星を見通し範囲内の別の
衛星に切り替える必要がある。
【0005】一方、同期軌道衛星を通信に用いると、地
上局から見た場合、この衛星は常時地上局の見通し範囲
内にとどまる場合もある。この場合には、通信対象衛星
を切り替えなくても連続した通信が可能である。しか
し、高仰角の確保などを目的として、地上局から見て特
定のエリア内にある衛星のみを対象にして通信を行う場
合には、衛星の切り替えが必要になる。
【0006】従来の人工衛星で、同期軌道衛星として知
られているものには、静止衛星があるが、これは、地上
からは見かけ上、静止しているため、衛星を追尾する必
要がなく、地上アンテナもその方角を固定でき、衛星切
り替えが不要であるなどの利点はあるものの、衛星を配
置できる場所が赤道上空約35,800kmの一本の円
周上に限定されるという欠点もある。このため、同一の
電磁波の周波数を用いて通信を行う静止衛星は、通信に
使用するアンテナのビーム幅よりも十分に大きい一定以
上の間隔を置いて配置されるが、利用価値の高い周波数
を用いる衛星については、既にほぼ容量の限界まで配置
されており、新たな衛星の配置が困難になっている場合
もある。
【0007】また、日本などの中緯度地域では、地上局
から見た静止衛星の方向は、東の地平線から仰角四十数
度の南の空を通って西の地平線にいたる、一本の線上に
限定されるため、天頂付近や、北天、低仰角の南天など
の特定のエリアにとどまる衛星にはなり得ない。
【0008】中緯度地域で、通信対象となる衛星の移動
範囲を天頂付近の特定のエリアに限定する人工衛星に
は、北半球または南半球の一方に遠地点を持つ傾斜同期
楕円軌道による衛星通信システムがあり、これは、特開
平11−34996号公報に開示されている。この人工
衛星は、北半球または南半球の一方のみに重点を置い
て、高仰角で移動体通信サービスを行うものである。高
仰角を確保するため複数機の衛星を用いて、一定時間間
隔で通信対象衛星を切り替えて使用するが、切り替え時
に地上局から見た2機の衛星の方向は、約20度離れて
いる。
【0009】さらに、中緯度地域で地上局から見た衛星
の移動範囲が天頂周辺に限定され、北半球と南半球との
両方にサービスエリアを持つ衛星通信システムとして
は、傾斜同期円軌道による衛星通信システム(8の字軌
道を用いた衛星通信システム)があり、これは、例え
ば、電子情報通信学会誌論文(信学技法 SAT99−
10(1999−05))に記載されている。この人工
衛星は、地球に固定した経度と緯度とを座標軸として8
の字形の軌道を持つが、高仰角の移動体通信を目的とす
るため、移動体局から見て常に仰角が最大である衛星と
通信を行うように、通信対象衛星を切り替えながら使用
する。衛星切り替え時に、地上局から見た衛星の離角は
十数度である。
【0010】また、傾斜同期楕円軌道による衛星通信シ
ステムで、3機の衛星を8時間間隔で配置して高仰角を
得るという提案が、論文、Inclined GEO
satellite communication s
ystem with deployable pha
sed array antenna(48th In
ternational Astronautical
CongressOctober 6−10、197
7/Turin、Italy、1−6)に記載されてい
る。しかし、この論文には、衛星を切り替える方法につ
いては開示されていない。また、地上局のアンテナをも
含めたシステムについての言及は無い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の衛星シ
ステムでは、静止衛星を除き、衛星を追尾するアンテナ
を複数用意するか、独立に任意の方向に指向することが
可能な複数のビームを持つ特殊なアンテナを用意する必
要があった。特に、上記の様に多数の衛星を次々と切り
替えて使うシステムでは、地上から見た衛星の方位角お
よび仰角は、連続していないため、アンテナの指向方向
を変えるための時間が必要であり、通信を途切れさせな
いためには、複数のアンテナビームを用いる必要があっ
たためである。
【0012】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
通信対象となる衛星の移動範囲を、比較的自由に特定の
エリアに限定することが可能で、通信に使用する電磁波
の周波数を静止衛星と共用することが可能な、傾斜同期
軌道衛星を用いた通信システムで、単一ビームの単一の
アンテナを用いても、連続した通信ができる同一アンテ
ナビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道配置の設
計方法とその軌道を用いた衛星システムを提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、特に衛星の切り替えを瞬時
に行うために、(1)複数の地上の通信装置と、前記通
信装置への情報の中継あるいは発信に使われる傾斜同期
楕円軌道にある複数の衛星とからなる衛星システムで、
(2)上記の衛星に関しては、その軌道傾斜角は、5度
以上85度以下であり、衛星を地上から天頂方向に望む
地点で構成された経度と緯度とを座標軸とする二次元平
面上の衛星軌道については、複数の衛星が概略同じ衛星
軌道を持ち、それぞれの衛星軌道は傾斜同期楕円軌道に
よる軌道の交差する軌道交点を有し、(3)上記の通信
装置については、信号の受信あるいは送信に用いるアン
テナで、第一の衛星軌道の軌道交点にある第一の衛星へ
の指向性と、第二の衛星軌道の軌道交点にある第二の衛
星への指向性とをもったアンテナを備え、(4)上記の
通信装置において、第一の衛星の軌道交点付近から、該
軌道交点付近に再び戻るまで、該アンテナは、第一の衛
星を追尾し、該第一の衛星の軌道交点付近において、該
アンテナは、同一アンテナビーム内に第一の衛星と第二
の衛星を捉えつつ、上記の情報の中継あるいは発信に使
われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点付近にある第
一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点付近にある第
二の衛星へ切り替える機能を有し、(5)衛星システム
は、上記の情報の中継あるいは発信に使われる衛星を、
第一の衛星軌道の軌道交点付近にある第一の衛星から、
第二の衛星軌道の軌道交点付近にある第二の衛星へ切り
替えることにより、衛星を地上から天頂方向に望む地点
で構成された経度と緯度とを座標軸とする二次元平面上
の衛星軌道について、見かけ上交点を含まないループ状
の軌道を周回する衛星を利用するもので、(6)上記の
ループ状の軌道を周回する衛星との通信に用いる周波数
は、同じループ状の軌道上にある衛星あるいは静止衛星
との通信に用いる周波数と同一の周波数であって、ダイ
バーシティが構成されており、(7)上記の、複数の地
上の通信装置の位置については、衛星を地上から天頂方
向に望む地点で構成された経度と緯度とを座標軸とする
二次元平面上の衛星軌道について、上記の見かけ上交点
を含まないループ状の軌道内に属する、という構成を備
えることを特徴としている。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、(1)複
数の地上の通信装置と、前記通信装置への情報の中継あ
るいは発信に使われる傾斜同期楕円軌道にある複数の衛
星とからなる衛星システムで、(2)上記の衛星に関し
ては、その軌道傾斜角は、5度以上85度以下であり、
衛星を地上から天頂方向に望む地点で構成された経度と
緯度とを座標軸とする二次元平面上の衛星軌道について
は、複数の衛星が概略同じ衛星軌道を持ち、それぞれの
衛星軌道は傾斜同期楕円軌道による軌道の交差する軌道
交点を有し、(3)上記の通信装置については、信号の
受信あるいは送信に用いるアンテナで、第一の衛星軌道
の軌道交点にある第一の衛星への指向性と、第二の衛星
軌道の軌道交点にある第二の衛星への指向性とをもった
アンテナを備え、(4)上記の通信装置において、第一
の衛星の軌道交点付近から、該軌道交点付近に再び戻る
まで、該アンテナは、第一の衛星を追尾し、該第一の衛
星の軌道交点付近において、該アンテナは、同一アンテ
ナビーム内に第一の衛星と第二の衛星を捉えつつ、上記
の情報の中継あるいは発信に使われる衛星を、第一の衛
星軌道の軌道交点付近にある第一の衛星から、第二の衛
星軌道の軌道交点付近にある第二の衛星へ切り替える機
能を有し、(5)衛星システムは、上記の情報の中継あ
るいは発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交
点付近にある第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交
点付近にある第二の衛星へ切り替えることにより、衛星
を地上から天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度
とを座標軸とする二次元平面上の衛星軌道について、見
かけ上交点を含まないループ状の軌道を周回する衛星と
して利用するもので、(6)上記のループ状の軌道を周
回する衛星との通信に用いる周波数は、同じループ状の
軌道上にある衛星あるいは静止衛星との通信に用いる周
波数と同一の周波数であって、ダイバーシティが構成さ
れており、(7)上記の、複数の地上の通信装置の位置
については、衛星を地上から天頂方向に望む地点で構成
された経度と緯度とを座標軸とする二次元平面上の衛星
軌道について、上記の見かけ上交点を含まないループ状
の軌道外で、その南に属することを特徴としている。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、静止衛星
よりも低仰角の衛星を利用するために、(1)複数の地
上の通信装置と、前記通信装置への情報の中継あるいは
発信に使われる傾斜同期楕円軌道にある複数の衛星とか
らなる衛星システムで、(2)上記の衛星に関しては、
その軌道傾斜角は、5度以上85度以下であり、衛星を
地上から天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度と
を座標軸とする二次元平面上の衛星軌道については、複
数の衛星が概略同じ衛星軌道を持ち、それぞれの衛星軌
道は傾斜同期楕円軌道による軌道の交差する軌道交点を
有し、(3)上記の通信装置については、信号の受信あ
るいは送信に用いるアンテナで、第一の衛星軌道の軌道
交点にある第一の衛星への指向性と、第二の衛星軌道の
軌道交点にある第二の衛星への指向性とをもったアンテ
ナを備え、(4)上記の通信装置において、第一の衛星
の軌道交点付近から、該軌道交点付近に再び戻るまで、
該アンテナは、第一の衛星を追尾し、該第一の衛星の軌
道交点付近において、該アンテナは、同一アンテナビー
ム内に第一の衛星と第二の衛星を捉えつつ、上記の情報
の中継あるいは発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道
の軌道交点付近にある第一の衛星から、第二の衛星軌道
の軌道交点付近にある第二の衛星へ切り替える機能を有
し、(5)衛星システムは、上記の情報の中継あるいは
発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点付近
にある第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点付近
にある第二の衛星へ切り替えることにより、衛星を地上
から天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度とを座
標軸とする二次元平面上の衛星軌道について、見かけ上
交点を含まないループ状の軌道を周回する衛星として利
用するもので、(6)上記のループ状の軌道を周回する
衛星との通信に用いる周波数は、同じループ状の軌道上
にある衛星あるいは静止衛星との通信に用いる周波数と
同一の周波数であって、ダイバーシティが構成されてお
り、(7)上記の、複数の地上の通信装置の位置につい
ては、上記の見かけ上交点を含まないループ状の軌道外
で、そのループ状の軌道の北にあることを特徴としてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。先ず本発明の基礎となる
事項を図1〜図5を用いて説明する。次に本発明の第一
の実施形態である天頂周回軌道について、図6および図
7を用いて説明する。次に、第二の実施形態である北点
周回軌道について、図8を用いて説明する。次に第三の
実施形態である静止衛星と周波数を共用する場合につい
て、図9を用いて説明する。次に、第四の実施形態であ
る複数の衛星システムを用いる場合の周波数資源の有効
活用について図10を用いて説明する。次に、第五の実
施形態である低仰角周回軌道について、図11を用いて
説明する。次に、第六の実施形態である測位に適用した
場合ついて、図12および図13を用いて説明する。次
に第七の実施形態である、同一アンテナビーム内での衛
星切り替えが可能な衛星軌道配置の設計方法について説
明する。
【0017】先ず本発明の基礎となる事項を以下に説明
する。図1は、傾斜軌道傾斜角を45度、近地点引数を
270度としたとき、離心率eをパラメータとして、
0、0.05、0.1、0.15、0.2、0.3、と
変えたときの、衛星の一時間毎の軌跡の変化を示す図
で、離心率が0のときの軌跡の中心を原点として示した
図である。図1において、例えば離心率0のときには、
24時間の軌跡は12時間のループ2つからできている
ことが分かる。離心率が大きくなるほど北側のループが
小さくなって、衛星が北側のループを周回する時間は短
くなり、図1において離心率0.2以上では、北側のル
ープがなくなって、全体で1つの大きなループになる。
【0018】図2は、近地点引数を270度、軌道傾斜
角iを45度、離心率eを0.09867」とした軌道
に3機の衛星からなるシステムで、衛星切り替えの、一
時間前、衛星切り替え時、一時間後の位置を示す図であ
る。図2において、24時間の軌跡は、8時間のループ
と16時間のループとからできていることが分かる。こ
のループに8時間間隔で、衛星を配置した場合には、衛
星が軌跡の交点付近にある場合を除き、8時間のループ
には1機の衛星が、16時間のループには2機の衛星が
常時配置される事が分かる。特に8時間のループに限っ
てみた場合、3機の衛星のうちのどれかが配置されてお
り、3機とも同じ性能の衛星の場合には、あたかも1機
の衛星が、8時間のループを周回している様に見える。
図2に示されているように、北側の小ループに入る衛星
は、南南東より入り、そのループから出る衛星は、南南
西の方向に出て行くことが分かる。
【0019】本発明は、この様に、傾斜同期楕円軌道に
複数の衛星を配置し、その傾斜同期楕円軌道の一部のル
ープに注目すると、見かけ上衛星がこのループを周回す
るように見える現象を利用するものである。
【0020】図3は、軌道傾斜角iが20度から80度
まで、5度毎について、離心率を変化させたとき、北半
球側のループを衛星が周回するのに要する時間を示す図
である。離心率e=0のとき、どの軌道傾斜角iでも、
北半球側のループには0.5日配置されることになり、
傾斜同期軌道に偶数機の衛星を配置することにより、軌
道交点で、衛星を切り替えることにより、上述の様に、
見かけ上衛星がこのループを周回するように見えるよう
にすることができる。
【0021】また、軌道傾斜角i=75度、離心率e=
0.59988の時、北半球側のループを衛星が周回す
るのに要する時間は、0.25日であるが、この軌道に
時間的に等間隔に4機の衛星を配置することにより、1
機の衛星が、見かけ上このループを周回しているように
見えるようにすることができる。
【0022】あるいはまた、軌道傾斜角i=65度、離
心率e=0.19687の時、北半球側のループを衛星
が周回するのに要する時間は、0.4日であるが、この
軌道に時間的に等間隔に5機の衛星を配置することによ
り、2機の衛星が、見かけ上このループを周回している
ように見えるようにすることができる。
【0023】図4は、システムの衛星数が、3、4、
5、7の場合で、北半球側のループにある衛星数がそれ
ぞれ1、1、2、3の時に、軌道交点での衛星切り替え
条件を満たす離心率eと軌道傾斜角iの関係を示す図で
ある。軌道傾斜角iが増加するに従って離心率eが増加
する。ここで、特に、軌道傾斜角i=63.4度は、地
球の偏平な形状による衛星軌道の近地点引数の移動がな
くなる、という特徴を持った傾斜角であり、従って、こ
の軌道傾斜角では、近地点引数維持のための軌道制御が
不要になる。
【0024】図5は、衛星切り替え時に許容する衛星離
角と、離心率について許容する誤差の関係を示す図であ
る。追尾用アンテナを連続して滑らかに運転しながら衛
星の切り替えを行うためには、衛星離角は、追尾用アン
テナ特性と密接に関係している。衛星の切り替えを瞬時
に行うためには、アンテナビームの中に切り替えの対象
となる2つの衛星が入っている必要がある。一般に、固
定衛星通信のためのアンテナビームは、1度以下である
が、衛星離角は、アンテナビーム角の半分以下であるこ
とが望ましい。
【0025】次に本発明の第一の実施形態である天頂周
回軌道について、図6および図7を用いて説明する。
【0026】図6は、東京を中心とする天頂周回軌道の
例を示し、衛星を切り替えることによって、あたかも同
じ衛星が天頂を中心としたループ上を回転しているよう
に見える軌道をとることを示す図である。ここで、近地
点引数は270度であり、図6(a)は、軌道傾斜角i
=40.4度、離心率e=0.10425の軌道で、4
機の衛星のうち1機が、北半球側のループを見かけ上周
回する様子を示す図であり、図6(b)は、軌道傾斜角
i=44.9度、離心率e=0.09867の軌道で、
3機の衛星のうち1機が、北半球側のループを見かけ上
周回する様子を示す図であり、図6(c)は、軌道傾斜
角i=50.7度、離心率e=0.08723の軌道
で、5機の衛星のうち2機が、北半球側のループを見か
け上周回する様子を示す図であり、図6(d)は、軌道
傾斜角i=54.3度度、離心率e=0.07807の
軌道で、7機の衛星のうち3機が、北半球側のループを
見かけ上周回する様子を示す図である。
【0027】図7は、図6の天頂周回軌道の例に関し、
その仰角特性を示す図である。これらの衛星システム
は、単独で用いても良いが、複数の衛星システムを同時
に用いることも可能である。
【0028】次に、第二の実施形態である北点周回軌道
について、説明する。図8は、軌道傾斜角を大きくし
て、北点周回衛星とする軌道による仰角特性を示す図で
ある。図8(a)は、軌道傾斜角i=63.4度、離心
率e=0.2679の軌道で、3機の衛星のうち1機
が、北半球側のループを見かけ上周回する様子を示す図
であり、図8(b)は、軌道傾斜角i=80度、離心率
e=0.6736の軌道で、3機の衛星のうち1機が、
北半球側のループを見かけ上周回する様子を示す図であ
る。この様に、軌道傾斜角iを大きくとることによっ
て、見かけ上北側の空を周回する衛星を構成することが
可能であり、従来の静止衛星では利用できなかった北斜
面やビルの北側壁面での利用が容易にできるようになっ
た。また、GPS(Global Positioni
ng System)等の測位にこの構成の衛星システ
ムを付加することにより、より広域の衛星からの情報を
得ることができるため、測位時の精度向上を図ることが
できる。
【0029】次に第三の実施形態である静止衛星と周波
数を共用する場合について説明する。図9は、軌道傾斜
角を変えたときの軌道の形と静止衛星との離角を示す図
である。この図9に示されている様に、軌道傾斜角i
が、10度以上であれば、静止衛星と十分な離角を持
ち、一般に固定衛星通信用のアンテナビームは十分に狭
い角度であるため、地上局と、本発明の傾斜同期楕円軌
道にある衛星との間で、静止衛星で用いられているもの
と同じ周波数を用いて送受信することができることが分
かる。
【0030】次に、第四の実施形態である複数の衛星シ
ステムを用いる場合の周波数資源の有効活用について図
10を用いて説明する。図10は、静止衛星と本発明の
衛星システムを多数用いて、周波数資源の有効活用を図
った例で、静止衛星および各衛星システムの軌道の仰角
特性を示す図である。このような構成によれば、固定衛
星通信用のアンテナビームは十分に狭い角度のため、地
上局と各衛星との間での送受信は、同一の周波数を用い
ることができるので、周波数資源を有効に使うことがで
きる。
【0031】次に、第五の実施形態である低仰角周回軌
道について説明する。図11は、低仰角周回軌道例で、
その仰角特性を示す図である。図11(a)は、軌道傾
斜角i=78度、離心率e=0.6009の軌道で、平
均経度が地球の裏側にあり、3機の衛星のうちの1機
が、北半球側のループを見かけ上周回する様子を示す図
であり、図11(b)は、軌道傾斜角i=40度、離心
率e=0.07404の軌道で、3機の衛星のうちの1
機が、南半球側のループを見かけ上周回する様子を示す
図である。この構成によれば、南天側や北天側に低仰角
周回軌道を実現できる。この様な低仰角にある場合は、
建物の窓の内側にアンテナを置いても通信に利用するこ
とができるようになる。特に、南天側の軌道は、静止衛
星の軌道よりも低仰角にすることができるという特徴が
あり、北天側の軌道も、同様に、低仰角にすることがで
きる。
【0032】次に、第六の実施形態である測位に適用し
た場合ついて、図12および図13を用いて説明する。
図12は、GPS(Global Positioni
ngSystem)と同じ原理の衛星測位システムに適
用した例を示す図で、5衛星からなるシステムで、軌道
は、近地点引数を90度とし、北半球に近地点を置くこ
とにより、北半球側のループを大きくして、その北半球
側のループに3衛星を配置し、この配置により、GPS
衛星や静止衛星との組み合わせに適した本発明の衛星軌
道の仰角特性を示す図である。軌道傾斜角i=50.7
度、離心率e=0.08723の軌道を用いている。こ
の構成は、都市部でGPS衛星の見える数が少ない場合
の衛星の補完や、静止衛星と組み合わせて、通常の方法
による測位に用いることができる。また、この構成で
は、GPSとは独立な衛星測位システムに用いる場合、
衛星に原子時計を搭載せずに時刻信号を地上から供給し
て、その時刻データとする場合、各衛星について同一位
置で衛星を切り替えることができるため、位置の違いに
依存した時刻信号のずれの発生を最小限に抑えることが
できる。さらにまた、本システムで移動体衛星通信サー
ビスを複合して提供する場合、ループ内の3衛星の少な
くとも2つを用いて、ダイバーシティを構成することが
できるので、通信の遮断される確率を著しく抑制するこ
とができる。
【0033】図13は、7衛星からなるシステムで、軌
道は、近地点引数を90度とし、北半球に近地点を置く
ことにより、北半球側のループを大きくして、その北半
球側のループに4衛星を配置し、この配置により、衛星
ダイバーシティを利用した移動体衛星通信や測位に適し
た本発明の衛星軌道の仰角特性を示す図である。軌道傾
斜角i=54.3度、離心率e=0.07807の軌道
を用いている。この構成は、図12の構成と比べて、仰
角の高さに特徴を有し、常時、2機の衛星について、概
略70度程度の仰角を確保することができる。
【0034】次に第七の実施形態である、同一アンテナ
ビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道配置の設計
方法について説明する。衛星軌道配置の設計は次の手順
に従って行う。
【0035】先ず初期値として、全衛星数Nを定め、見
かけ上衛星の周回するループ状軌道を周回する衛星数M
を定め、軌道周期が1恒星日(約23時間56分)とな
るように、軌道長半径を概略42164kmとする。こ
の場合、衛星切り替えはM/N恒星日毎に行うことにな
る。
【0036】次に、軌道パラメータの設定するために、
昇交点赤経を360/N度毎に配置し、適当な軌道傾斜
角を仮定し、見かけ上衛星の周回するループ状軌道の平
均経度をサービス範囲に応じて設定してその平均経度を
与える平均近点離角を求め、近地点引数に関しては、見
かけ上衛星の周回するループ状軌道が北半球にある場合
は近地点引数を270度と設定し、あるいは、見かけ上
衛星の周回するループ状軌道が南半球にある場合は近地
点引数を90度と設定し、あるいは、M=(2)Nの関
係にある場合は近地点引数を任意の値に設定し、離心率
に関しては、M=(2)Nの場合は、離心率を0と設定
し、近地点引数が概略270度の場合は、衛星が最北端
を通過した(M/2N)恒星日後の直下地点の経度が見
かけ上衛星の周回するループ状軌道の平均経度と等しく
なる離心率を求め、近地点引数が概略90度の場合は、
衛星が最南端を通過した(M/2N)恒星日後の直下地
点の経度が見かけ上衛星の周回するループ状軌道の平均
経度と等しくなる離心率を求める。これは、上述の軌道
交点で、衛星の切り替えを行うためである。
【0037】さらに、軌道パラメータの最適化するため
に、上記の手続で求めた離心率に概略等しい離心率を用
いて、衛星が最北端を通過した(M/2N)恒星日後の
衛星と最北端通過する(M/2N)恒星日前の衛星に関
し、地上から見た離角が、サービス範囲内から見たアン
テナのビーム幅よりも小さくなるような離心率の範囲を
求める。ここでもし、離心率が0の場合がこの範囲に含
まれる場合は、近地点が逆方向にある場合や他の方向に
ある場合も含めて範囲を求める。上記の手続で求めた離
心率の範囲内で、追尾特性や仰角特性、他の衛星との離
角を評価し、離心率を決定する。しかし、適当な特性が
得られなければ、上記の(5)に戻って、軌道傾斜角お
よび見かけ上衛星の周回するループ状軌道の平均経度を
サービス範囲に応じて設定してその平均経度を与える平
均近点離角を求める手続を行なって、再び離心率を決定
する手順を繰り返して最適化する。
【0038】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0039】請求項1に記載の発明では、見かけ上天頂
を周回する軌道を用いることになったので、高仰角の衛
星を用いて通信ができるようになった。
【0040】また、請求項2に記載の発明では、見かけ
上北側の空を周回する衛星を構成することが可能であ
り、従来の静止衛星では利用できなかった北斜面やビル
の北側壁面での利用が容易にできるようになった。
【0041】また、請求項3に記載の発明では、静止衛
星軌道より低仰角の南天に属する軌道を用いることにな
ったので、南天側に低仰角周回軌道を実現できる。この
様な低仰角にある構成で、建物の窓の内側にアンテナを
置いても通信に利用することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】軌道傾斜角を45度、近地点引数を270度と
したとき、離心率をパラメータとして、0、0.05、
0.1、0.15、0.2、0.3、と変えたときの衛
星の軌跡の変化を示す図で、離心率が0のときの、軌跡
の中心を原点として示した図である。
【図2】軌道傾斜角を45度、離心率を0.09867
とした軌道に3機の衛星からなるシステムで、衛星切り
替えの、一時間前、衛星切り替え時、一時間後の位置を
示す図である。
【図3】近地点引数が270度の場合について、軌道傾
斜角iが20度から80度まで、5度毎について、離心
率を変化させたとき、北側のループを衛星が周回するの
に要する時間を示す図である。
【図4】システムの衛星数が、3、4、5、7の場合
で、北側のループにある衛星数がそれぞれ1、1、2、
3の時に、軌道交点での衛星切り替え条件を満たす離心
率と軌道傾斜角の関係を示す図である。
【図5】衛星切り替え時に許容する衛星離角と、離心率
について許容する誤差の関係を示す図である。
【図6】東京を中心とする天頂周回軌道の例を示し、衛
星を切り替えることによって、あたかも同じ衛星が天頂
を中心としたループ上を回転しているように見える軌道
をとることを示す図である。
【図7】天頂周回軌道の仰角特性を示す図である。
【図8】軌道傾斜角を大きくして、北点周回衛星とする
軌道による仰角特性を示す図である。
【図9】軌道傾斜角を変えたときの軌道の形と静止衛星
との離角を示す図である。
【図10】本発明の衛星システムを多数用いた例で、各
衛星システムの軌道の仰角特性を示す図である。
【図11】低仰角周回軌道例で、その仰角特性を示す図
である。
【図12】衛星測位システムに適用した例を示す図で、
5衛星からなるシステムで、軌道は、近地点引数を90
度とし、北半球に近地点を置くことにより、北半球側の
ループを大きくして、その北半球側のループに3衛星を
配置し、この配置により、GPS衛星や静止衛星との組
み合わせに適した本発明の衛星軌道の仰角特性を示す図
である。
【図13】7衛星からなるシステムで、軌道は、近地点
引数を90度とし、北半球に近地点を置くことにより、
北半球側のループを大きくして、その北半球側のループ
に4衛星を配置し、この配置により、衛星ダイバーシテ
ィを利用した移動体衛星通信や測位に適した本発明の衛
星軌道の仰角特性を示す図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)複数の地上の通信装置と、前記通
    信装置への情報の中継あるいは発信に使われる傾斜同期
    楕円軌道にある複数の衛星とからなる衛星システムで、 (2)上記の衛星に関しては、その軌道傾斜角は、5度
    以上85度以下であり、衛星を地上から天頂方向に望む
    地点で構成された経度と緯度とを座標軸とする二次元平
    面上の衛星軌道については、複数の衛星が概略同じ衛星
    軌道を持ち、それぞれの衛星軌道は傾斜同期楕円軌道に
    よる軌道の交差する軌道交点を有し、 (3)上記の通信装置については、信号の受信あるいは
    送信に用いるアンテナで、第一の衛星軌道の軌道交点に
    ある第一の衛星への指向性と、第二の衛星軌道の軌道交
    点にある第二の衛星への指向性とをもったアンテナを備
    え、 (4)上記の通信装置において、第一の衛星の軌道交点
    付近から、該軌道交点付近に再び戻るまで、該アンテナ
    は、第一の衛星を追尾し、該第一の衛星の軌道交点付近
    において、該アンテナは、同一アンテナビーム内に第一
    の衛星と第二の衛星を捉えつつ、上記の情報の中継ある
    いは発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第二の衛星へ切り替える機能を有し、 (5)衛星システムは、上記の情報の中継あるいは発信
    に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第二の衛星へ切り替えることにより、衛星を地上から
    天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度とを座標軸
    とする二次元平面上の衛星軌道について、見かけ上交点
    を含まないループ状の軌道を周回する衛星を利用するも
    ので、 (6)上記のループ状の軌道を周回する衛星との通信に
    用いる周波数は、同じループ状の軌道上にある衛星ある
    いは静止衛星との通信に用いる周波数と同一の周波数で
    あって、ダイバーシティが構成されており、(7)上記の、複数の地上の通信装置の位置について
    は、上記の見かけ上交点 を含まないループ状の軌道内に
    あることを特徴とする同一アンテナビーム内での衛星切
    り替えが可能な衛星軌道を用いた衛星システム。
  2. 【請求項2】(1)複数の地上の通信装置と、前記通信
    装置への情報の中継あるいは発信に使われる傾斜同期楕
    円軌道にある複数の衛星とからなる衛星システムで、 (2)上記の衛星に関しては、その軌道傾斜角は、5度
    以上85度以下であり、衛星を地上から天頂方向に望む
    地点で構成された経度と緯度とを座標軸とする二次元平
    面上の衛星軌道については、複数の衛星が概略同じ衛星
    軌道を持ち、それぞれの衛星軌道は傾斜同期楕円軌道に
    よる軌道の交差する軌道交点を有し、 (3)上記の通信装置については、信号の受信あるいは
    送信に用いるアンテナで、第一の衛星軌道の軌道交点に
    ある第一の衛星への指向性と、第二の衛星軌道の軌道交
    点にある第二の衛星への指向性とをもったアンテナを備
    え、 (4)上記の通信装置において、第一の衛星の軌道交点
    付近から、該軌道交点付近に再び戻るまで、該アンテナ
    は、第一の衛星を追尾し、該第一の衛星の軌道交点付近
    において、該アンテナは、同一アンテナビーム内に第一
    の衛星と第二の衛星を捉えつつ、上記の情報の中継ある
    いは発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第二の衛星へ切り替える機能を有し、 (5)衛星システムは、上記の情報の中継あるいは発信
    に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第二の衛星へ切り替えることにより、衛星を地上から
    天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度とを座標軸
    とする二次元平面上の衛星軌道について、見かけ上交点
    を含まないループ状の軌道を周回する衛星として利用す
    るもので、 (6)上記のループ状の軌道を周回する衛星との通信に
    用いる周波数は、同じループ状の軌道上にある衛星ある
    いは静止衛星との通信に用いる周波数と同一の周波数で
    あって、ダイバーシティが構成されており、(7)上記の、複数の地上の通信装置の位置について
    は、上記の見かけ上交点を含まないループ状の軌道外
    で、そのループ状の軌道の南にあることを特徴とす る同
    一アンテナビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道
    を用いた衛星システム。
  3. 【請求項3】(1)複数の地上の通信装置と、前記通信
    装置への情報の中継あるいは発信に使われる傾斜同期楕
    円軌道にある複数の衛星とからなる衛星システムで、 (2)上記の衛星に関しては、その軌道傾斜角は、5度
    以上85度以下であり、衛星を地上から天頂方向に望む
    地点で構成された経度と緯度とを座標軸とする二次元平
    面上の衛星軌道については、複数の衛星が概略同じ衛星
    軌道を持ち、それぞれの衛星軌道は傾斜同期楕円軌道に
    よる軌道の交差する軌道交点を有し、 (3)上記の通信装置については、信号の受信あるいは
    送信に用いるアンテナで、第一の衛星軌道の軌道交点に
    ある第一の衛星への指向性と、第二の衛星軌道の軌道交
    点にある第二の衛星への指向性とをもったアンテナを備
    え、 (4)上記の通信装置において、第一の衛星の軌道交点
    付近から、該軌道交点付近に再び戻るまで、該アンテナ
    は、第一の衛星を追尾し、該第一の衛星の軌道交点付近
    において、該アンテナは、同一アンテナビーム内に第一
    の衛星と第二の衛星を捉えつつ、上記の情報の中継ある
    いは発信に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点
    付近にある第二の衛星へ切り替える機能を有し、 (5)衛星システムは、上記の情報の中継あるいは発信
    に使われる衛星を、第一の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第一の衛星から、第二の衛星軌道の軌道交点付近にあ
    る第二の衛星へ切り替えることにより、衛星を地上から
    天頂方向に望む地点で構成された経度と緯度とを座標軸
    とする二次元平面上の衛星軌道について、見かけ上交点
    を含まないループ状の軌道を周回する衛星として利用す
    るもので、 (6)上記のループ状の軌道を周回する衛星との通信に
    用いる周波数は、同じループ状の軌道上にある衛星ある
    いは静止衛星との通信に用いる周波数と同一の周波数で
    あって、ダイバーシティが構成されており、(7)上記の、複数の地上の通信装置の位置について
    は、上記の見かけ上交点を含まないループ状の軌道外
    で、そのループ状の軌道の北にあることを特徴とす る同
    一アンテナビーム内での衛星切り替えが可能な衛星軌道
    を用いた衛星システム。
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