JP3416442B2 - インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェット装置

Info

Publication number
JP3416442B2
JP3416442B2 JP2225597A JP2225597A JP3416442B2 JP 3416442 B2 JP3416442 B2 JP 3416442B2 JP 2225597 A JP2225597 A JP 2225597A JP 2225597 A JP2225597 A JP 2225597A JP 3416442 B2 JP3416442 B2 JP 3416442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ink jet
element substrate
ink
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2225597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10217468A (ja
Inventor
誠一郎 刈田
寛 小泉
好一 小俣
清美 青野
猛史 岡崎
裕基 但馬
力 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2225597A priority Critical patent/JP3416442B2/ja
Publication of JPH10217468A publication Critical patent/JPH10217468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3416442B2 publication Critical patent/JP3416442B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を吐出してプ
リント媒体にプリントを行うためのインクジェットヘッ
ドおよびインクジェット装置に関し、特に冷却手段を組
み込んだインクジェットヘッドおよびインクジェット装
置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】プリントデータ信号に基づき、熱エネル
ギーなどを利用して複数の吐出口からインクなどの液体
を吐出するインクジェットヘッドにおいては、液体の吐
出特性がこの液体の粘度やインクジェットヘッド温度な
どの環境により左右され、プリント品位に影響を及ぼ
す。
【0003】このようなことから、インクジェットヘッ
ドの温度を制御することにより、プリント時の温度変化
を抑制することが一般に行われている。これらのうち、
特に発熱量の大きなインクジェットヘッドに適した方法
は、インクジェットヘッド内に冷却媒体を流し、インク
ジェットヘッドを所定の温度に維持するものである。イ
ンクジェットヘッドは、一般に、それぞれ液滴を吐出す
るための複数の吐出エネルギー発生部が設けられた発熱
素子基板と、この素子基板を支持する支持体とを貼り合
わせた構造を採用しているが、この支持体に対して発熱
素子基板の反対側に冷却通路を設け、ここに冷却媒体を
流すことによって、素子基板を所定温度に調整してい
る。
【0004】かかる従来のインクジェットヘッドの概略
構造を表す図7に示すように、インクジェットヘッド1
01の支持板102には、インクジェット装置の位置決
めストッパ103に対応した段部104が形成されてお
り、このインクジェットヘッド101の段部104
ンクジェット装置の位置決めストッパ103に押し当て
ることにより、プラテン105とインクジェットヘッド
101の吐出口面106とが所定間隔に保持される。ま
た、このインクジェットヘッド101の支持板102に
は、冷却配管107がその長手方向に沿って設けられて
いる。この冷却配管107の両端に形成した接続部10
8には、図示しない冷却液供給源に接続する図示しない
循環供給配管が連結されており、この冷却配管107内
に冷却液を循環供給することにより、インクジェットヘ
ッド101が所定の温度に制御される。
【0005】インクジェットヘッド101の後端部に
は、このインクジェットヘッド101に形成されたイン
ク供給路の接続部109と、インクジェットヘッド10
1の図示しない吐出エネルギー発生部に対する駆動制御
信号を受ける電気接続部110とがそれぞれ突出し、イ
ンクジェットヘッド101がインクジェット装置に搭載
された状態において、インク供給路の接続部109が図
示しないインクタンクに配管を介して接続され、また、
電気接続部110がインクジェット装置の図示しない制
御装置に接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図7に示したような構
造のインクジェットヘッド101をインクジェット装置
に搭載する場合、支持板102に形成された段部104
をインクジェット装置の位置決めストッパ103に押し
当て、図示しないプリント媒体を受けるプラテン105
と、図示しないインクの吐出口が開口する吐出口面10
6とを所定間隔に保持した後、冷却配管107の接続部
108にインクジェット装置側の循環供給配管を連結
し、またインク供給路の接続部109にインクタンクに
接続するインクジェット装置側の配管を連結し、さら
に、電気接続部110にインクジェット装置側の制御装
置を連結する必要がある。
【0007】この場合、図7に示した従来のインクジェ
ットヘッド101では、インク供給路の接続部109に
対する配管の連結方向や電気接続部110に対する制御
装置の連結方向が、冷却配管107の接続部108に対
する循環供給配管の連結方向と異なっているため、配管
のレイアウトが複雑となる上、着脱に際しての作業性が
悪い。しかも、冷却配管107の接続部108に対して
循環供給配管を連結する際に、インクジェット装置の位
置決めストッパ103と支持板102の段部104との
接触位置がずれてしまい、プラテン105とインクジェ
ットヘッド101の吐出口面106との間隔が正規の状
態から外れ、プリント品質の低下を招来する虞があっ
た。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、交換に伴う位置決めを
正確に行い得ると共にその交換を容易に行い得るインク
ジェットヘッドおよびインクジェット装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
それぞれ液滴を吐出するための複数の吐出エネルギー発
生部が設けられた発熱素子基板と、この素子基板を支持
する支持体と、前記発熱素子基板に対して前記支持体の
反対側に接合されて前記吐出エネルギー発生部に対応す
る液路がそれぞれ形成される複数の溝および前記液路の
一端側に接続してこれら液路に液体を供給するための液
供給路および前記液路の他端にそれぞれ連通する複数の
吐出口を有する溝付き部材と、前記支持体に対して前記
発熱素子基板の反対側に設けられる冷却配管と、前記発
熱素子基板に接続して前記吐出エネルギー発生部を駆動
するための駆動素子基板とを具えたインクジェットヘッ
ドであって、液供給源に対する前記液供給路の接続部
と、冷却媒体供給源に対する前記冷却配管の接続部と、
駆動制御信号を受け取る前記駆動素子基板の電気接続部
とが、前記吐出口からの前記液体の吐出方向に対して逆
方向に突出しており、当該逆方向に突出している前記冷
却配管の接続部の周囲には環状のゴムシール板が装着さ
れていることを特徴とするインクジェットヘッドにあ
る。
【0010】また、本発明の第2の形態は、それぞれ液
滴を吐出するための複数の吐出エネルギー発生部が設け
られた発熱素子基板と、この素子基板を支持する支持体
と、前記発熱素子基板に対して前記支持体の反対側に接
合されて前記吐出エネルギー発生部に対応する液路がそ
れぞれ形成される複数の溝および前記液路の一端側に接
続してこれら液路に液体を供給するための液供給路およ
び前記液路の他端にそれぞれ連通する複数の吐出口を有
する溝付き部材と、前記支持体に対して前記発熱素子基
板の反対側に設けられる冷却配管と、前記発熱素子基板
に接続して前記吐出エネルギー発生部を駆動するための
駆動素子基板とを具えたインクジェットヘッドの取り付
け部を持ったインクジェット装置であって、前記インク
ジェットヘッドは、液供給源に対する前記液供給路の接
続部と、冷却媒体供給源に対する前記冷却配管の接続部
と、駆動制御信号を受け取る前記駆動素子基板の電気接
続部とが、前記吐出口からの前記液体の吐出方向に対し
て逆方向に突出しており、当該逆方向に突出している前
記冷却配管の接続部の周囲には環状のゴムシール板が装
着されていることを特徴とするインクジェット装置にあ
る。
【0011】本発明によると、液供給源に対する液供給
路の接続部と、冷却媒体供給源に対する冷却配管の接続
部と、駆動制御信号を受け取る駆動素子基板の電気接続
部とが同一方向に突出しており、これらに対する連結作
業は、すべて同一の突出方向から行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態によるインク
ジェットヘッドにおいて、溝付き部材は、溝の一端と液
供給路との間に共通液室を形成する凹部をさらに有して
もよい。また、エネルギー発生部は、液体に膜沸騰を生
じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体を有するこ
とが望ましく、吐出口から吐出される液体がインクであ
ってもよい。
【0013】本発明の第2の形態によるインクジェット
装置において、溝付き部材は、溝の一端と液供給路との
間に共通液室を形成する凹部をさらに有してもよい。ま
た、吐出口は、プリント媒体の搬送方向に対して交差す
る幅方向に沿ったプリント領域の全幅に亙って配列する
ものであることが有効であり、エネルギー発生部は、液
体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換体を有するものであってもよい。
【0014】
【実施例】本発明によるインクジェットヘッドの一実施
例について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明す
る。
【0015】本実施例によるインクジェットヘッドの外
観を表す図1およびその側面形状を表す図2および先端
部の断面構造をそれぞれ表す図3, 図4に示すように、
支持板11の表面には、吐出エネルギー発生部としての
電気熱変換体12を所定間隔で形成した発熱素子基板1
3と、所定の電気熱変換体12を作動させる電気信号を
受け取る電気接続部としてのコネクタ部14が形成され
た図示しない駆動素子基板とが接合されており、電気熱
変換体12を駆動するための駆動素子基板と、発熱素子
基板13とは、図示しないワイヤボンディングなどを介
して電気的に接続している。また、駆動素子基板のコネ
クタ部14は、インクジェットヘッド15の後端から方
向に向けて突出した状態となっており、このインクジェ
ットヘッド15を図示しないインクジェット装置に搭載
した時にインクジェット装置の図示しない制御装置に接
続するコネクタに電気的に接続される。
【0016】支持板11の反対側で発熱素子基板13に
重ね合わされる溝付き板16には、各電気熱変換体12
に対応したインク路17を形成する図示しない溝と、こ
れら溝の一端に接続してインク滴18をそれぞれ吐出す
る複数の吐出口19と、各溝の他端が接続して一つの共
通インク室を形成する図示しない凹部と、この凹部に接
続する図示しないインク供給路とが設けられている。ま
た、インク供給路の末端は、吐出口面20に開口する吐
出口19からのインクの吐出方向と逆向きにインクジェ
ットヘッド15の後端から後方に向けて突出し、インク
供給接続部21となっている。このインク供給接続部2
1は、インクジェットヘッド15を図示しないインクジ
ェット装置に搭載した時にインクジェット装置の図示し
ないインクタンクに接続するインク供給配管に連結され
る。
【0017】支持板11の裏面側には、吐出口19の配
列方向に沿って延びる枠状の冷却通路形成部材22の両
端部がビス23を介してそれぞれねじ止めされている。
また、支持板11の裏面に当接する冷却通路形成部材2
2の当接面には、シールゴム24が装着されており、支
持板11との間に密閉された冷却液通路25が形成され
る。この冷却液通路25の両端部は、冷却通路形成部材
22の両端部に形成した冷却液供給接続部26に連通
し、これら冷却液供給接続部26には環状のゴムシール
板27が装着されている。冷却液供給接続部26は、吐
出口面20に開口する吐出口19からのインクの吐出方
向と逆向きにインクジェットヘッド15の後方に向けて
突出した状態となっており、インクジェットヘッド15
を図示しないインクジェット装置に搭載した時に、イン
クジェット装置の図示しない冷却液循環供給配管がこれ
ら冷却液供給接続部26に連結される。
【0018】なお、本実施例では、シールゴム24が支
持板11の裏面に密着するように、後端部がビス28を
介して支持板11の後端部にねじ止めされた枠状をなす
押さえ板29の先端部が冷却通路形成部材22の中央部
に押し当てられている。また、図4に示すように、冷却
通路形成部材22で囲まれた支持板11の裏面の一部に
は凹部30が形成され、この部分の冷却効率を挙げるこ
とによって、吐出口19の配列方向に沿ったインクジェ
ットヘッド15の温度分布が一様になるように配慮して
いる。この場合、インクジェットヘッド15の仕様など
に応じて、この凹部30の形状寸法を実験などによって
最適値に設定することが望ましい。
【0019】従って、支持板11の先端部両側に形成し
た段部31を図示しないインクジェット装置の位置決め
ストッパに押し当てた状態で、インクジェット装置のイ
ンク供給配管および冷却液循環供給配管ならびにコネク
タをインクジェットヘッド15のインク供給接続部21
および冷却液供給接続部26ならびにコネクタ部14に
連結することができ、しかもこれらの連結方向がインク
ジェット装置の位置決めストッパに対するインクジェッ
トヘッド15の押圧方向であるため、インクジェットヘ
ッド15の段部31を確実にインクジェット装置の位置
決めストッパに確実に突き当てることが可能となり、吐
出口面20と図示しないインクジェット装置のプラテン
との間隔を吐出口19の配列方向に沿って均一に維持す
ることができる。
【0020】上述した実施例では、インクジェットヘッ
ド15のインク供給接続部21および冷却液供給接続部
26ならびにコネクタ部14をインクジェットヘッド1
5の後方に突出させるようにしたが、これらの突出方向
が同一であれば、例えば吐出口19の配列方向に沿った
方向に設定することも可能である。
【0021】このような本発明によるインクジェットヘ
ッドの参考例について、インクジェット装置に搭載した
状態を表す図5を参照して詳細に説明するが、先の実施
例と同一機能の要素には、これと同一符号を記すに止
め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、イ
ンク供給接続部21および冷却液供給接続部26ならび
にコネクタ部14は、インクジェットヘッド15の長手
方向に沿った方向(図中、左方向)に突出しており、イ
ンクジェット装置のインク供給配管および冷却液循環供
給配管ならびにコネクタをインクジェットヘッド15の
インク供給接続部21および冷却液供給接続部26なら
びにコネクタ部14に連結する場合、インクジェットヘ
ッド15の段部31は、インクジェット装置の位置決め
ストッパ32の図中、右側の方にも押し当てられ、2方
向に対する位置決めがなされることとなる。
【0022】ところで、複数のインクジェットヘッド1
5をインクジェット装置に並べて搭載する場合、各イン
クジェットヘッド15の吐出口の位置を図示しないプリ
ント媒体の搬送方向(図の紙面に対して垂直な方向)に
沿って合致させる必要があるが、本実施例では2方向に
インクジェットヘッド15の段部31をインクジェット
装置の位置決めストッパ32に押し当てているため
インクジェットヘッド15の吐出口の位置合わせを確実
に行うことができる上、インクジェット装置のインク供
給配管および冷却液循環供給配管ならびにコネクタをイ
ンクジェットヘッド15のインク供給接続部21および
冷却液供給接続部26ならびにコネクタ部14に容易か
つ確実に連結することができる。
【0023】上述した構造のインクジェットヘッド15
を搭載したインクジェット装置の一実施例を図6に示
す。すなわち、本実施例のインクジェット装置は、フル
ラインタイプのカラープリンタであり、イエロー色イン
ク, マゼンタ色インク, シアン色インク, ブラック色イ
ンクをそれぞれ蓄えた4つのインクタンク41Y, 41
M, 41C, 41B(以下、これらをまとめてインクタ
ンク41と記述する)にそれぞれ接続配管42を介して
インク供給管が接続する4つのインクジェットヘッド1
5Y, 15M, 15C, 15B(以下、これらをまとめ
てインクジェットヘッド15と記述する)の取り付け部
を有し、各インクタンク41は、接続配管42に対して
交換可能に連結される。
【0024】制御装置43に接続する駆動素子基板上の
ヘッドドライバ44によって各電気熱変換体に対する通
電のオン/オフがそれぞれ切り換えられるインクジェッ
トヘッド15は、図1〜図4に示した実施例のものと基
本的な構造は全く同じであり、無端の搬送用ベルト45
を挟んでプラテン46と対向するように、搬送用ベルト
45の搬送方向に沿って所定間隔で配列している。そし
て、制御装置43によって作動が制御される回復処理の
ためのヘッド移動手段47により、プラテン46との対
向方向に昇降し得るようになっている。各インクジェッ
トヘッド15の側方には、プリント媒体であるプリント
用紙48に対するプリント作業に先立ち、インク路内に
介在する古いインクを吐出口から吐出してインクジェッ
トヘッド15の回復処理を行うためのヘッドキャップ4
9がインクジェットヘッド15の配列間隔に対して半ピ
ッチずらした状態で配置され、制御装置43によって作
動が制御されるキャップ移動手段50により、それぞれ
インクジェットヘッド15の直下に移動し、吐出口から
吐出される廃インクを受けるようになっている。
【0025】プリント用紙48を搬送する搬送用ベルト
45は、ベルト駆動モータ51に連結された駆動ローラ
52に巻き掛けられ、制御装置43に接続するモータド
ライバ53によってその作動が切り換えられる。また、
搬送用ベルト45の上流側には、この搬送用ベルト45
を帯電することにより、プリント用紙48を搬送用ベル
ト45に密着させるための帯電器54が設けられてお
り、この帯電器54は、制御装置43に接続する帯電器
ドライバ55によって、その通電のオン/オフが切り換
えられる。搬送用ベルト45の上にプリント用紙48を
供給するための一対の給紙ローラ56には、これら一対
の給紙ローラ56を駆動回転させるための給紙用モータ
57が連結され、この給紙用モータ57は、制御装置4
3に接続するモータドライバ58によって作動が切り換
えられる。
【0026】従って、プリント用紙48に対するプリン
ト作業に先立ち、インクジェットヘッド15がプラテン
46から離れるように上昇し、次いでヘッドキャップ4
9がこれらインクジェットヘッド15の直下に移動して
インクジェットヘッド15の回復処理を行った後、ヘッ
ドキャップ49を元の待機位置へ移動させ、さらにイン
クジェットヘッド15をプリント位置までプラテン46
側に移動する。そして、帯電器54を作動させると同時
に搬送用ベルト45を駆動し、さらに給紙ローラ56に
よってプリント用紙48を搬送用ベルト45上に載置
し、各インクジェットヘッド15によって所定の色画像
がプリント用紙48にプリントされる。
【0027】なお、本発明は、特にインクジェットプリ
ント方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を
形成し、プリントを行うインクジェット方式のインクジ
ェットヘッド、インクジェット装置において、優れた効
果をもたらすものである。
【0028】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、インクが保持さ
れているシートや液路に対応して配置されている電気熱
変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越える
急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印
加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発
生せしめ、インクジェットヘッドの熱作用面に膜沸勝を
生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した
インク内の気泡を形成できるので有効である。この気泡
の成長、収縮により吐出口を介してインクを吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成で
き、より好ましい。
【0029】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れたプリントを行なうことができる。
【0030】インクジェットヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電
気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角
液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されて
いる構成を開示する米国特許第4558333号明細
書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も
本発明に含まれるものである。
【0031】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0032】さらに、インクジェット装置がプリントで
きるプリント媒体の最大幅に対応した長さを有するフル
ラインタイプのインクジェットヘッドに対しても本発明
は有効に適用できる。そのようなインクジェットヘッド
としては、複数のインクジェットヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
インクジェットヘッドとしての構成の何れでもよい。逆
に、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定された
インクジェットヘッド、あるいは装置本体に装着される
ことで装置本体との電気的な接続や装置本体からの液体
の供給が可能になる交換自在のチップタイプのインクジ
ェットヘッドを用いた場合にも、本発明は有効である。
【0033】本発明のインクジェット装置の構成として
設けられる、インクジェットヘッドに対しての回復手
段、予備的な補助手段等を付加することは、本発明の効
果を一層安定できるので好ましいものである。これらを
具体的に挙げれば、インクジェットヘッドに対してのキ
ャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引
手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子ある
いはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、プリント
とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定し
たプリントを行うために有効である。
【0034】また、搭載されるインクジェットヘッドの
種類や個数についても、例えば単色のインクに対応して
1個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であってもよい。すなわち、例えばインクジェット装置
のプリントモードとしては黒色等の主流色のみのプリン
トモードだけではなく、インクジェットヘッドを一体的
に構成するか、複数個の組み合わせによるか何れでもよ
いが、異なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラ
ーの各プリントモードの少なくとも一つを備えた装置に
も本発明は極めて有効である。
【0035】以上説明した本発明の実施例においては、
室温やそれ以下で固化し、室温で軟化もしくは液化する
ものを用いても良く、あるいはインクジェット方式では
液体自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を
行って液体の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御
するものが一般的であるから、使用プリント信号付与時
に液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギ
ーによる昇温を、固形状態から液体状態への状態変化の
エネルギーとして使用させることで積極的に防止するた
め、または液体の蒸発を防止するため、放置状態で固化
し加熱によって液化するものを用いてもよい。何れにし
ても熱エネルギーのプリント信号に応じた付与によって
液化し、液体が吐出されるものや、プリント媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるものなどのような、熱
エネルギーの付与によって初めて液化する性質のものを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合の液体は、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各液体に
対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行す
るものである。
【0036】さらに加えて、本発明に係るインクジェッ
ト装置の形態としては、特に、長尺のインクジェットヘ
ッドの要求の高い捺染装置および捺染装置と前処理装置
および後処理装置とを組み込んだ捺染システムにおいて
もプリントむらのない長尺インクジェットヘッドを提供
することができ、高精細かつ高画質のプリントが可能な
捺染装置およびシステムを提供することができる他、ワ
ードプロセッサやコンピュータ等の情報処理機器の画像
出力端末として一体または別体に設けられるものの他、
リーダと組み合せた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を採るものであってもよ
い。
【0037】
【発明の効果】本発明によると、液供給源に対する液供
給路の接続部と、冷却媒体供給源に対する冷却配管の接
続部と、駆動制御信号を受け取る駆動素子基板の電気接
続部との突出方向を、吐出口からの液体の吐出方向に対
して逆方向に設定したので、プラテンとインクジェット
ヘッドの吐出口面との間隔が変わるような外力がインク
ジェットヘッドに作用せず、プラテンとインクジェット
ヘッドの吐出口面との間隔を正規の状態に維持すること
ができるので、プリント品質を良好に保つことができ
る。また、配管のレイアウトを従来のものよりも簡略化
することができ、着脱に際しての作業性を改善すること
ができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェットヘッドの一実施例
の外観を表す斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェットヘッドの概略構造
を表す断面図である。
【図3】図1に示したインクジェットヘッドの先端部の
構造を表す断面図である。
【図4】図1に示したインクジェットヘッドの先端部の
構造を表す断面図である。
【図5】本発明の参考例によるインクジェットヘッドを
搭載したインクジェット装置の主要部の構造を表す概念
図である。
【図6】本発明によるインクジェット装置の一実施例の
概念図である。
【図7】従来のインクジェットヘッドを搭載したインク
ジェット装置の主要部の構造を表す概念図である。
【符号の説明】
11 支持板 12 電気熱変換体 13 発熱素子基板 14 コネクタ部 15, 15Y, 15M, 15C, 15B インクジェッ
トヘッド 16 溝付き板 17 インク路 18 インク滴 19 吐出口 20 吐出口面 21 インク供給接続部 22 冷却通路形成部材 23 ビス 24 シールゴム 25 冷却液通路 26 冷却液供給接続部 27 ゴムシール板 28 ビス 29 押さえ板 30 凹部 31 段部 32 位置決めストッパ 41Y, 41M, 41C, 41B インクタンク 42 接続配管 43 制御装置 44 ヘッドドライバ 45 搬送用ベルト 46 プラテン 47 ヘッド移動手段 48 プリント用紙 49 ヘッドキャップ 50 キャップ移動手段 51 ベルト駆動モータ 52 駆動ローラ 53 モータドライバ 54 帯電器 55 帯電器ドライバ 56 給紙ローラ 57 給紙用モータ 58 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 清美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 岡崎 猛史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 但馬 裕基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 阿部 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−127129(JP,A) 特開 平8−150729(JP,A) 特開 平8−267732(JP,A) 特開 平5−318723(JP,A) 特開 平3−247452(JP,A) 特開 平8−276574(JP,A) 特開 平8−276593(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/045 - 2/055 B41J 29/377

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ液滴を吐出するための複数の吐
    出エネルギー発生部が設けられた発熱素子基板と、この
    素子基板を支持する支持体と、前記発熱素子基板に対し
    て前記支持体の反対側に接合されて前記吐出エネルギー
    発生部に対応する液路がそれぞれ形成される複数の溝お
    よび前記液路の一端側に接続してこれら液路に液体を供
    給するための液供給路および前記液路の他端にそれぞれ
    連通する複数の吐出口を有する溝付き部材と、前記支持
    体に対して前記発熱素子基板の反対側に設けられる冷却
    配管と、前記発熱素子基板に接続して前記吐出エネルギ
    ー発生部を駆動するための駆動素子基板とを具えたイン
    クジェットヘッドであって、 液供給源に対する前記液供給路の接続部と、冷却媒体供
    給源に対する前記冷却配管の接続部と、駆動制御信号を
    受け取る前記駆動素子基板の電気接続部とが、前記吐出
    口からの前記液体の吐出方向に対して逆方向に突出して
    おり、当該逆方向に突出している前記冷却配管の接続部
    の周囲には環状のゴムシール板が装着されていることを
    特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記溝付き部材は、前記溝の一端と前記
    液供給路との間に共通液室を形成する凹部をさらに有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー発生部は、前記液体に膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体を
    有することを特徴とする請求項1または請求項に記載
    したインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記吐出口から吐出される液体がインク
    であることを特徴とする請求項1から請求項の何れか
    に記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 それぞれ液滴を吐出するための複数の吐
    出エネルギー発生部が設けられた発熱素子基板と、この
    素子基板を支持する支持体と、前記発熱素子基板に対し
    て前記支持体の反対側に接合されて前記吐出エネルギー
    発生部に対応する液路がそれぞれ形成される複数の溝お
    よび前記液路の一端側に接続してこれら液路に液体を供
    給するための液供給路および前記液路の他端にそれぞれ
    連通する複数の吐出口を有する溝付き部材と、前記支持
    体に対して前記発熱素子基板の反対側に設けられる冷却
    配管と、前記発熱素子基板に接続して前記吐出エネルギ
    ー発生部を駆動するための駆動素子基板とを具えたイン
    クジェットヘッドの取り付け部を持ったインクジェット
    装置であって、 前記インクジェットヘッドは、液供給源に対する前記液
    供給路の接続部と、冷却媒体供給源に対する前記冷却配
    管の接続部と、駆動制御信号を受け取る前記駆動素子基
    板の電気接続部とが、前記吐出口からの前記液体の吐出
    方向に対して逆方向に突出しており、当該逆方向に突出
    している前記冷却配管の接続部の周囲には環状のゴムシ
    ール板が装着されていることを特徴とするインクジェッ
    ト装置。
  6. 【請求項6】 前記溝付き部材は、前記溝の一端と前記
    液供給路との間に共通液室を形成する凹部をさらに有す
    ることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット装
    置。
  7. 【請求項7】 前記吐出口は、プリント媒体の搬送方向
    に対して交差する幅方向に沿ったプリント領域の全幅に
    亙って配列するものであることを特徴とする請求項5ま
    たは請求項に記載のインクジェット装置。
  8. 【請求項8】 前記エネルギー発生部は、前記液体に膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体を
    有することを特徴とする請求項から請求項の何れか
    に記載したインクジェット装置。
JP2225597A 1997-02-05 1997-02-05 インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 Expired - Fee Related JP3416442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2225597A JP3416442B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 インクジェットヘッドおよびインクジェット装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2225597A JP3416442B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 インクジェットヘッドおよびインクジェット装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10217468A JPH10217468A (ja) 1998-08-18
JP3416442B2 true JP3416442B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=12077678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2225597A Expired - Fee Related JP3416442B2 (ja) 1997-02-05 1997-02-05 インクジェットヘッドおよびインクジェット装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3416442B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4517642B2 (ja) * 2003-12-24 2010-08-04 コニカミノルタホールディングス株式会社 インクジェットヘッド
JP5007644B2 (ja) * 2007-10-01 2012-08-22 ブラザー工業株式会社 液滴吐出装置
JP5063319B2 (ja) * 2007-11-30 2012-10-31 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
JP5397595B2 (ja) 2008-05-27 2014-01-22 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10217468A (ja) 1998-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3187607B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4574385B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよび記録装置
US6084612A (en) Liquid ejection head, liquid ejection head cartridge, printing apparatus, printing system and fabrication process of liquid ejection head
JP2001277528A (ja) インクジェット記録装置
JP3416442B2 (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット装置
JP2005081597A (ja) インクジェットヘッド
US6705700B2 (en) Liquid discharge head, and head cartridge and image forming apparatus using such liquid discharge head
JPH02165954A (ja) インクジェット記録装置および該装置に装着される記録ヘッド
JP3183795B2 (ja) インクジェット装置およびインクジェット方法
JP3313884B2 (ja) インクジェット記録方法
JPH09141874A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェットカートリッジならびにインクジェット装置
JPH08156280A (ja) インクジェット記録装置および情報処理システム
JP2006224443A (ja) インクジェット記録ヘッド、記録装置、および記録方法
JP3176249B2 (ja) インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置および情報処理システム
JP2818015B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH1024612A (ja) インクジェット記録ヘッド及びインクタンクの標準化方法、インクジェット記録方法及び情報処理装置
JPH03218841A (ja) インクジェット記録装置
JPH05162330A (ja) インクジェット記録装置
JP3205592B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH04355158A (ja) インクジェット記録装置
JPH0516476A (ja) ロール紙カートリツジおよび該ロール紙カートリツジを備えた記録装置
JPH03234649A (ja) インクジェット記録装置の操作方法
JPH03284951A (ja) インクジェット記録装置
JP2717871B2 (ja) インクジェット記録ヘッドおよび前記記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置
JPH11254704A (ja) 液体吐出ヘッドおよびヘッドカートリッジならびに画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees