JP3415564B2 - 連続塗装装置 - Google Patents

連続塗装装置

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JP3415564B2
JP3415564B2 JP2000153659A JP2000153659A JP3415564B2 JP 3415564 B2 JP3415564 B2 JP 3415564B2 JP 2000153659 A JP2000153659 A JP 2000153659A JP 2000153659 A JP2000153659 A JP 2000153659A JP 3415564 B2 JP3415564 B2 JP 3415564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料を用いた
連続塗装装置に関し、特に、走行する窯業系建築板に対
して所望の領域に粉体塗料を供給することで着色模様を
形成するようにした連続塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭54−73834号公報には、基
材の凹凸面に均一に塗膜を形成せしめ、該塗膜の乾燥
後、該基材を振動させつつ該基材表面に、該塗膜を形成
するに使用した塗料と異色の粉体塗料を吹付けて、該粉
体塗料を該基材の凹部に埋入せしめ、その後焼付乾燥す
ることで、基材の凹凸面に2色模様を形成するようにし
た凹凸面への着色方法が記載されている。
【0003】特開平5−104056号公報には、被加
工物全表面に、これとは色彩の異なる粉体塗料を静電的
に付着させた後、その適宜箇所を吸引によって除去し
て、焼付け処理を施すことで、除去した部分と残存した
部分とは凹凸を以て模様を形成するようにした粉体塗装
による模様形成方法が記載されている。
【0004】特開平10−231186号公報には、紫
外線硬化型粉体塗料をセメント系無機質材料に塗装した
後に紫外線を照射するか、又は、紫外線硬化型粉体塗料
をセメント系無機質材料に塗装した後に熱風もしくは遠
赤外線にて溶融させ、その後に紫外線を照射することに
よって硬化させることで、塗膜を簡便な製造工程で得ら
れるようにした表面塗装セメント系無機質材料の製造方
法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭54−7383
4号公報に記載された凹凸面への着色方法では、粉体塗
料による着色部が基材の凹部に限定されてしまう。特開
平5−104056号公報に記載された粉体塗装による
模様形成方法では、被加工物全表面に粉体塗料を付着さ
せる工程と、模様を形成しない部分の粉体塗料を除去す
る工程とが必要である。
【0006】特開平10−231186号公報に記載さ
れた表面塗装セメント系無機質材料の製造方法では、任
意の形状の着色模様を得ることができない。この発明は
このような課題を解決するためになされたもので、走行
する窯業系建築板に対して所望の部分だけに粉体塗料を
供給して着色模様を形成できるようにした連続塗装装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続塗装装
置は、建築板を搬送する搬送部と、搬送される建築板に
対して上方から粉体塗料を建築板の幅方向に亘って自由
落下させる粉体塗料供給部と、建築板の幅方向に亘って
所定の間隔で配設された複数のエアガンを有し落下する
粉体塗料に向けてエアを吹出し粉体塗料を吹き飛ばすこ
とで建築板に対する粉体塗料の供給を停止させる粉体塗
料供給制御部とを備える。また、本発明に係る連続塗装
装置は、建築板を搬送する搬送部と、搬送される建築板
に対して上方から粉体塗料を建築板の幅方向に亘って自
由落下させる粉体塗料供給部と、落下する粉体塗料に向
けてエアを吹出し粉体塗料を回収部へ向けて吹き飛ばす
ことで建築板に対する粉体塗料の供給を停止させる粉体
塗料供給制御部とを備える。
【0008】エアを吹出さない状態では、落下する粉体
塗料は建築板の表面に着床する。よって、エアの吹出し
タイミングを制御することで、建築板表面の任意の領域
に粉体塗料を散布・着床させることができる。そして、
散布・着床させた粉体塗料を加熱定着させることで着色
模様が形成される。
【0009】前記粉体塗料供給制御部は、建築板の幅方
向に亘って所定の間隔で配設された複数のエアガンを有
することで、各エアガン毎にエアの吹出しタイミングを
制御して、多様な着色模様を形成できる。前記粉体塗料
供給制御部は、粉体塗料を回収部へ向けて吹き飛ばすこ
とで、使用されなかった粉体塗料を回収して利用するこ
とができる。
【0010】前記粉体塗料供給部は、前記粉体塗料を貯
溜するホッパーと、このホッパー内に貯溜された粉体塗
料に振動を与える振動機構を備えることで、粉体塗料の
凝集を防止すると共に、粉体塗料の下方への移動を促進
する。また、前記粉体塗料送り出し機構は、複数の羽根
を有する粉体送り出しローラを有することで、粉体塗料
を吐出部から連続的に落下させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1
は本発明に係る連続塗装装置の構成図、図2は本発明に
係る連続塗装装置の搬送部及び粉体塗料定着部の平面図
である。
【0012】連続塗装装置1は、建築板Sを搬送する搬
送部2と、搬送の開始/停止及び搬送の速度を制御する
搬送制御部3と、粉体塗料を連続的に自由落下させる粉
体塗料供給部4と、複数のエアガンを建築板Sの幅方向
に亘って所定の間隔で配設したエアガン群5と、各エア
ガンに空気を供給する空気源6と、各エアガンからのエ
アの噴出/停止を制御する粉体塗料落下制御部7と、模
様データ格納部8と、各エアガンによって吹き飛ばされ
た粉体塗料を回収する回収部9と、粉体塗料補給部10
と、粉体塗料定着部11と、定着制御部12と、この連
続塗装装置の全体動作を制御する主制御部13と、建築
板Sを検出する板検出部14とからなる。エアガン群5
と空気源6と粉体塗料落下制御部7とで、落下する粉体
塗料に向けてエアを吹出し粉体塗料を回収部へ向けて吹
き飛ばすことで建築板に対する粉体塗料の供給を停止さ
せる粉体塗料供給制御部を構成している。
【0013】図2に示すように搬送部2は、搬送ガイド
2a,2aと、チェーンコンベア2b,2bと、チェー
ンコンベア2b,2bを駆動するためのモータや減速機
構等(図示しない)を備える。搬送部2は、建築板Sの
両側端部を搬送ガイド2a,2aでガイドしながら、建
築板Sの裏面をチェーンコンベア2b,2b上に載置し
て、建築板Sを前方(図示右方向)へと定速で搬送す
る。
【0014】図1に示した搬送制御部3は、主制御部1
3から供給される搬送開始/停止指令に基づいて搬送部
2の運転の開始/停止を制御するとともに、主制御部1
3から供給される搬送速度指令に基づいて搬送速度を制
御する。本実施の形態では、建築板Sを40〜60m/
分程度の定速度で搬送する。
【0015】図2において、仮想線は粉体塗料供給ライ
ン(粉体塗料の落下位置)を示しており、この粉体塗料
供給ラインよりも予め設定した距離Lだけ手前の位置に
板検出部14を設ける。板検出部14は光電スイッチを
用いて構成する。この光電スイッチは、建築板Sを挟む
ように上下に投光器と受光器とを対向させて配置してな
る。板検出部14は、建築板Sによって投光器からの光
が遮蔽され、受光器からの受光出力が停止することに基
づいて板検出出力を発生する。この板検出出力は、粉体
塗料落下制御部7へ供給される。
【0016】粉体塗料供給ラインの下流側に粉体塗料定
着部11を設ける。図3は粉体塗料定着部の模式構造図
である。粉体塗料定着部11は、塗料を輻射加熱する遠
赤外線パネルヒータH1〜H4を複数(ここでは4組)
備えるとともに、図示しない退避機構によって遠赤外線
パネルヒータH1〜H4と建築板Sとの距離を調整でき
る。また、粉体塗料定着部11は、2個の表面温度計T
1,T2を備える。第1の表面温度計T1は加熱が開始
された直後の建築板表面温度を検出し、第2の表面温度
計T2は加熱終了直後の建築板表面温度を検出する。各
表面温度計T1,T2によって測定された各温度データ
T1D,T2Dは定着制御部12へ供給される。
【0017】定着制御部12は、各温度データT1D,
T2Dと予め設定した温度とを比較し、各遠赤外線パネ
ルヒータH1〜H4の電流値を調整するとともに、退避
機構を介して各遠赤外線パネルヒータH1〜H4と建築
板Sとの距離を調整することで、建築板Sの加熱温度を
制御する。
【0018】図4及び図5は粉体塗料供給部の構造図で
ある。図4は正面方向から見た図、図5は側面方向から
見た図である。これらの図はホッパー内部を透視した状
態で示している。粉体塗料供給部4は、ホッパー41
と、このホッパー41に貯溜された粉体塗料に振動を与
える振動機構42と、粉体塗料送り出し機構43と、吐
出部44とからなる。
【0019】粉体塗料補給部10からは、補給コンベア
45によって粉体塗料がホッパー41内に随時補給され
る。ここで、補給コンベア45は、補給管路46内に納
めている。これにより、粉体塗料の補給ライン及びその
補給先であるホッパー41内に湿気や異物などが入り込
むのを防止している。ホッパー41の主要部の形状はハ
ンバーガーショップでのフライドポテトなどの紙容器に
類似のものである。
【0020】振動機構42は、モータ42aの回転軸に
自在継手等42bを介して連結された保持棒42cと、
この保持棒42cの先端に固定された振動体42dとか
らなる。保持棒42cの延長線に対して振動体42dの
重心位置をオフセットさせている。モータ42aはホッ
パー41の天蓋41aに固定し、保持棒42cを介して
振動体42dを吊り下げている。モータ42aを回転さ
せて振動体42dを回転駆動させると振動体42dは振
動する。本実施の形態では、3組の振動機構42を所定
の間隔で配置するとともに、各振動体42dの吊り下げ
位置を同一レベルにしている。各振動体42dの振動作
用によってホッパー41内に貯溜された粉体塗料の凝集
が防止されると共に、粉体塗料の下方への移動を促進さ
せる。ホッパー41の下端面は、幅の狭い楕円状平面ま
たは矩形状平面に形成され、そこにスリット状開口部4
1b(図5参照)が形成されるとともに、吐出部44が
接続される。
【0021】粉体塗料送り出し機構43は、ホッパー4
1の下端面近傍に設けられた粉体塗料送り出しローラ4
3aと、ホッパー41の外側に設けられたパルスモータ
(ステッピングモータ)43bとからなる。粉体塗料送
り出しローラ43aは、複数の羽根43cを備える。こ
れらの羽根43cは、例えばゴム等の可撓性を有する材
料で形成する。図5に示すように、羽根43cの先端は
ホッパー41の底部傾斜面41cに当接させている。こ
れにより、隣接する各羽根43c,43cと底部傾斜面
41cとの間に確保される量の粉体塗料が、粉体塗料送
り出しローラ43aの回転に伴ってスリット状開口部4
1bに供給され、吐出部44を介して落下される。
【0022】図6は吐出部の構造図である。吐出部44
は、複数のガイドパイプ44aを一列に配設して固定し
てなる。これにより、建築板Sの幅方向に亘って粉体塗
料の線状の流れを複数本形成する。例えば、外径Dが4
mm,内径dが3mm,長さ(高さ)Hが10mmのガ
イドパイプ44aを一列に密着させて配設する。これに
より、各1mmの間隙をあけて粉体塗料の落下流が形成
される。落下流の直径は3mmである。ガイドパイプ4
4aの長さ(高さ)Hは、スリット状開口部41bから
流入する粉体塗料の流れを鉛直方向に規制できる程度の
寸法であればよい。なお、吐出部44は矩形の管路を一
列に配設して構成してもよい。
【0023】図7はエアガン群及び回収部の構造図、図
8は落下する粉体塗料の回収動作の説明図である。本実
施の形態では、粉体塗料の落下高さ(吐出部44の下端
から建築板Sの表面までの距離)を約10mmとしてい
る。吐出部44の下方位置(例えば5mm下方)に、粉
体塗料の落下流を挟むように、エアガン群5と回収部9
の回収口9aを対向させて配置する。回収部9は、回収
口9aを備えた先端フード部とこのフード部に連なるト
ラップ部(貯溜部)と、先端フード部及びトラップ部
(貯溜部)に溜まった粉体塗料を吸引しダクト9cを介
して粉体塗料補給部10へエア搬送するためのブロア9
bとを備える。
【0024】図8に示すように、エアガン群5は、ガイ
ドパイプ44aと同数のエアガン5aをガイドパイプ4
4aと同一の間隔で一列に配設してなる。各エアガン5
aの銃口は回収部9の回収口9aに向けられている。各
エアガン5aのエアバルブ(開閉弁)は、粉体塗料落下
制御部7によって開閉が制御され、空気源6(図1参
照)からの圧縮エアの供給、遮断がなされる。ガイドパ
イプ44aの下端部から流出(落下)する粉体塗料の流
出幅よりも若干短めの幅を有する圧縮エア流が落下する
粉体塗料の側面に衝突するように、エンガン5aの先端
部に取り付けるエアノズルを選定する。隣り合うガイド
パイプ44aの仕切り壁の厚みは、隣り合うエアガン5
aから噴出される圧縮エア流相互間の干渉を防止するギ
ャップとなる。
【0025】各エアガン5a毎にエアの噴出/停止を個
々に制御することで、各線状の粉体塗料の流れ毎に、建
築板Sに対する粉体塗料の散布(供給)/供給停止を選
択できる。すなわち、粉体塗料を散布する場合には、エ
アガン5aからのエア噴出を停止する。これにより、ガ
イドパイプ44aから落下された粉体塗料は建築板Sの
表面に散布される。粉体塗料を散布する必要がない場合
には、エアガン5aからエアを噴出させる。これによ
り、ガイドパイプ44aから落下された粉体塗料は圧縮
エア流によって回収口9aへ向けて吹き飛ばされる。よ
って、粉体塗料は建築板Sへ供給されない。
【0026】回収部9は、回収口9aを備えた先端フー
ド部にて粉体塗料を受け、後方トラップ部に回収する。
回収された粉体塗料は、ブロア9bによってダクト9c
を介して粉体塗料補給部10に戻される。なお、ブロア
9bの運転に伴う吸引力によって粉体塗料の落下を妨げ
ないようにするため、建築板Sに対して粉体塗料の散布
を行っている間はブロア9bの運転を停止し、次の建築
板Sが搬送されるまでの搬送間隙期間(粉体塗料の散布
が行われない期間)にブロア9bを運転する。
【0027】建築板Sの搬送位置に同調させて粉体塗料
の供給/供給停止を制御することで、建築板表面の任意
の領域に粉体塗料を散布することができる。そして、散
布した粉体塗料を粉体塗料定着部11で加熱定着するこ
とで、粉体塗料によって着色模様付けされた建築板Sを
得ることができる。
【0028】図9は粉体塗料の散布領域の説明図であ
る。建築板Sの表面を多数の矩形領域に仮想的に分割す
る。水平方向の1ラインが1つのガイドパイプ44aが
受け持つ散布ラインとなる。建築板Sの単位時間当りの
走行(搬送)距離に基づいて矩形領域を分割している。
粉体塗料の散布領域は、建築板Sの全表面よりも少し内
側に設定している。
【0029】なお、隣り合うガイドパイプ間の仕切り壁
の部分には、粉体塗料が散布されないことになるが、実
際には建築板Sの走行(搬送)に伴う振動などによっ
て、散布された粉体塗料が周辺に広がるために、幅方向
に連続した着色模様を形成させることができる。
【0030】図10は散布された粉体塗料の広がり並び
に定着後の着色範囲の広がりを示す図である。図10
(a)は1種類の粉体塗料を散布した場合を示し、図1
0(b)は2種類の粉体塗料を配合したものを散布した
場合を示している。なお、図中で仮想線で示す矩形領域
は、ガイドパイプの開口径に基づく散布領域である。
【0031】図10(a)に示すように、建築板Sの表
面に落下によって散布された粉体塗料は、散布量の加減
や搬送に伴う振動などによって、周辺に広がる。そし
て、粉体塗料定着部11における加熱によって粉体塗料
が溶融する際にも周辺に拡散する。
【0032】図10(b)に示すように、色相の異なる
2種以上の粉体塗料を配合したものを用いることによっ
て、加熱された後に、各色が互いに融合した独特な色合
いを発色させることもできる。図11は粉体塗料の供給
動作タイミング及びエアガンのエア噴出タイミングの説
明図である。粉体塗料がスリット状開口部Pからその直
下の建築板表面の落下位置Q(チェーンコンベア上に載
置された建築板の表面における粉体塗料散布面の平均高
さ位置)までの落下時間tをクロックの例えばmパルス
カウント分として、建築板表面の柄開始先端が落下位置
Qに到達する時点に粉体塗料が着床するように、ホッパ
ー41内の下端部に設けた粉体塗料送り出しローラ43
aの回転開始を制御する。
【0033】このように、粉体塗料送り出しローラ43
aの回転開始/停止を制御することによって、ホッパー
41からの粉体塗料の流出とその停止を制御することと
したのは、狭いスリット幅から粉体塗料が流出するため
に、その部分に開閉ゲートを設けた場合、その開閉ゲー
トの隙間部に粉体塗料が目詰りを起こす危険性があり、
そのような危険性を回避するためである。
【0034】具体的な運転にあたっては、間欠的に搬送
されてくる1枚の建築板が到達するごとに、粉体塗料送
り出しローラ43aの回転を開始し、その建築板が通過
した後、次の建築板が到達するまでの間は粉体塗料送り
出しローラ43aの回転を停止するように、パルスモー
タ43bを制御する。
【0035】また、1枚の建築板に対する粉体塗料散布
の制御については、エアガン5aによって行うが、その
場合も同様に、エアガン5aによるカット位置Uから落
下位置Qに至るまでの落下時間に相当するクロックのu
パルス分を計算して、エアガン5aのエア噴出/停止タ
イミングを制御する。
【0036】図12は柄模様生成の説明図である。ここ
では、図12(a)に示すように、ライン番号(i)が
1〜10、列番号(j)が1〜6の領域内に四角形の柄
模様を形成するものとする。格子状のハッチングを施し
た部分は、矩形領域の全体が使用される部分である。図
柄の境界線を含む矩形領域の全てについて、矩形領域の
中に占める柄面積の割合を求める。本実施の形態では、
柄面積の割合を1/3未満、1/3以上2/3未満、2
/3以上の3つに区分する。柄面積の割合が1/3未満
のもの(図12(a)で符号xで示す部分)は、粉体塗
料の散布対象領域から除外する。
【0037】柄開始先端部となる矩形領域であって柄面
積の割合が2/3以上のもの(黒丸印で示す部分)は、
粉体塗料の供給タイミングをエアガン5aのエア開閉弁
の基準閉タイミングよりも少し遅らせる(第1の閉タイ
ミング)。ここで、基準閉タイミングとは矩形領域の全
体に亘って粉体塗料を供給する場合の供給開始タイミン
グである。前述したように、エアガン5aからのエア噴
射を停止することで粉体塗料が建築板Sへ供給されるの
で、エアガン5aのエア開閉弁を閉じるタイミングを若
干遅らせるよう制御する。
【0038】柄開始先端部となる矩形領域であって柄面
積の割合が1/3以上2/3未満のもの(黒三角印で示
す部分)は、粉体塗料の供給タイミングを第1の閉タイ
ミングよりもさらに少し遅らせる(第2の閉タイミン
グ)。柄終了後端部となる矩形領域であって柄面積の割
合が2/3以上のもの(白丸印で示す部分)は、粉体塗
料の供給停止タイミングをエアガン5aのエア開閉弁の
基準開タイミングよりも少し早める(第1の開タイミン
グ)。ここで、基準開タイミングとは矩形領域の全体に
亘って粉体塗料を供給する場合の供給停止タイミングで
ある。前述のように、エアガン5aからのエア噴射を開
始することで建築板Sに対する粉体塗料の供給が停止さ
れるので、エアガン5aのエア開閉弁を開くタイミング
を若干早めるよう制御する。
【0039】柄開始先端部となる矩形領域であって柄面
積の割合が1/3以上2/3未満のもの(白三角印で示
す部分)は、粉体塗料の供給タイミングを第1の開タイ
ミングよりもさらに少し早める(第2の開タイミン
グ)。このように、粉体塗料の供給開始タイミング及び
供給停止タイミングをずらすことで、矩形領域内での粉
体塗料の散布開始位置及び散布終了位置を調整できる。
【0040】図12(b)は粉体塗料の散布着床図であ
る。格子状のハッチングを施した部分は、矩形領域の全
体に亘って粉体塗料が散布される。横線のハッチングを
施した領域は、第1の閉タイミングまたは第1の開タイ
ミングを用いて粉体塗料の散布範囲を矩形領域全体の2
/3程度としたものである。縦線のハッチングを施した
領域は、第2の閉タイミングまたは第2の開タイミング
を用いて粉体塗料の散布範囲を矩形領域全体の1/3程
度としたものである。このようにして散布した粉体塗料
を加熱定着させると、図12(c)に示すように、粉体
塗料が溶融して周囲に少し広がった着色模様が得られ
る。
【0041】図13はエアガンの開閉タイミングの一例
を示すタイミングチャートである。図13(a)は矩形
領域を、図13(b)はエアガンのエア開閉弁の開閉動
作を示している。なおここでは、図12(a)に示した
ライン番号i=4のラインについてエア開閉弁の開閉タ
イミングを示している。図12(a)に示したライン番
号i=4のラインは、最初の矩形領域(4,1)は非着
色領域である。次の矩形領域(4,2)は柄模様の占め
る割合が1/3未満であるので非着色領域とされる。次
の矩形領域(4,3)は柄模様の開始領域であり、柄模
様の占める割合が2/3以上であるので第1の閉タイミ
ングでエア開閉弁が閉され、これにより建築板位置Qに
対して粉体塗料の供給が開始される。次の矩形領域
(4,4)はその全領域が柄模様であるので塗料の供給
が継続される。次の領域(4,5)は柄模様の終了領域
であり、柄模様の占める割合が2/3以上であるので第
1の開タイミングでエア開閉弁が開され、これにより粉
体塗料の供給が停止される。
【0042】このようにして全着色ラインについてエア
開閉弁の開閉制御データを作成し、作成したエア開閉弁
の開閉制御データを着色ラインと対応付けて、図1に示
した模様データ格納部8に格納する。なお、本実施の形
態では、仮想的な矩形領域を設定して粉体塗料の散布範
囲を制御する例を示したが、各着色ライン毎に粉体塗料
供給の開始タイミングおよび停止タイミングを設定する
ようにしてもよい。
【0043】図14は本発明に係る連続塗装装置の動作
を示すフローチャートである。ステップS1で連続塗装
装置1の電源が投入されると、ステップS2で装置全体
の初期化がなされるとともに、各制御部によって初期動
作状態の確認がなされる。例えば、搬送制御部3は、チ
ェーンコンベアの動作が正常か否かをチェックし、その
結果を主制御部13へ報告する。板検出部14は、投光
器からの光を受光器が検出できるか否かをチェックし、
その結果を主制御部13へ報告する。粉体塗料落下制御
部7は、圧縮空気の圧力が正常であるか否か、またエア
ガン群5が正常に動作可能か否かなどをチェックし、そ
れらの結果を主制御部13へ報告する。定着制御部12
は、遠赤外線パネルヒータの動作が正常であるか温度デ
ータが得られるか等をチェックし、それらの結果を主制
御部13へ報告する。主制御部13は、各制御部から何
らかの異常が報告された場合には、図示しない表示装置
等に異常内容を表示するとともに、図示しない警報装置
等から警報を発生させる(ステップS3)。
【0044】図示しない操作部等によって運転開始の操
作がなされると(ステップS4)、ステップS5で粉体
塗料を供給するための準備処理(スタンバイ処理)がな
される。このスタンバイ処理では、粉体塗料落下制御部
7によるエアガンの制御パターンの読み込み、粉体塗料
補給部10から粉体塗料供給部4に対する粉体塗料の供
給制御などがなされる。主制御部13は、図示しない操
作部等によって運転停止の操作がなされた場合には(ス
テップS6)、運転停止のために必要な処理を行って運
転を停止する(ステップS7)。
【0045】粉体塗料落下制御部7は、板検出部14に
よって建築板Sが搬送されてきたことが検出されると
(ステップS8)、その建築板Sの先端が粉体塗料の供
給位置に到達する直前までの時間を計時し(ステップS
9,S10)、その時間が経過した時点でホッパー41
内の粉体塗料送り出しローラ43aを駆動するパルスモ
ータ43bを動作させて、粉体塗料を吐出部44から落
下させる(ステップS11)。これにより、粉体塗料の
供給(落下)が開始される。
【0046】粉体塗料落下制御部7は、粉体塗料の供給
(落下)開始と同時に、各エアガン5aからのエア噴出
/停止を模様データ(エア開閉弁の開閉制御データ)に
基づいて制御する(ステップS12)。これにより、着
色模様を形成する箇所に対して粉体塗料が着床される。
【0047】粉体塗料落下制御部7は、模様データに基
づくエア開閉弁の開閉制御が全て終了すると(ステップ
S13)、粉体塗料送り出しローラ43aを駆動するパ
ルスモータ43bの運転を停止して、粉体塗料の供給を
停止させるとともに、各エアガン5aからのエア噴出を
停止する(ステップS14)。次いで、粉体塗料落下制
御部7は回収部9のブロア9bを運転させる。これによ
り、未使用の粉体塗料を粉体塗料補給部10へ回収させ
る(ステップS15)。
【0048】粉体塗料が散布された建築板Sは粉体塗料
定着部11へ搬送され、この粉体塗料定着部11で粉体
塗料の加熱・定着がなされる。図15及び図16は本発
明に係る連続塗装装置によって製造される建築板の代表
例を示す図である。図15(a)は、凸部が平坦面に形
成され、溝部(凹部)が凹凸面に形成された建築板に対
して、凸部平坦面に着色模様を付けたものである。図1
5(b)は、凸部が複数の急斜面で形成され、凹部が平
坦面に形成された建築板に対して、凹部平坦面に着色模
様を付けたものである。図16は種々の形状を有する凸
部に着色模様を付けたものである。なお、ここでは板表
面に凸凹部を有する建築板を例示したが、本発明に係る
連続塗装装置は、表面が平坦な建築板に対しても粉体塗
料による模様付けができる。また、柄模様を点在させる
例を示したが、凸部または凹部の全領域を着色すること
もできる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る連続塗
装装置は、粉体塗料を建築板の表面に落下させる構造と
したので、表面に凹凸を有する建築板に対して粉体塗料
を散布できる。落下する粉体塗料をエアによって吹き飛
ばすことで建築板への粉体塗料の供給を停止させるの
で、エア吹出しのタイミングを制御することで任意の領
域にだけに粉体塗料を散布することができる。これによ
り所望の着色模様を形成することができる。前記粉体塗
料供給制御部は、建築板の幅方向に亘って所定の間隔で
配設された複数のエアガンを有することで、各エアガン
毎にエアの吹出しタイミングを制御して、多様な着色模
様を形成できる。前記粉体塗料供給制御部は、粉体塗料
を回収部へ向けて吹き飛ばすことで、使用されなかった
粉体塗料を回収して利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続塗装装置の構成図である。
【図2】本発明に係る連続塗装装置の搬送部及び粉体塗
料定着部の平面図である。
【図3】粉体塗料定着部の模式構造図である。
【図4】粉体塗料供給部の構造図(正面図)である。
【図5】粉体塗料供給部の構造図(側面図)である。
【図6】粉体塗料供給部の吐出部の構造図である。
【図7】エアガン群及び回収部の構造図である。
【図8】落下する粉体塗料の回収動作の説明図である。
【図9】粉体塗料の散布領域の説明図である。
【図10】散布された粉体塗料の広がり並びに定着後の
着色範囲の広がりを示す図である。
【図11】粉体塗料の供給動作タイミング及びエアガン
のエア噴出タイミングの説明図である。
【図12】柄模様生成の説明図である。
【図13】エアガンの開閉タイミングの一例を示すタイ
ミングチャートである。
【図14】本発明に係る連続塗装装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図15】本発明に係る連続塗装装置によって製造され
る建築板の代表例を示す図である。
【図16】本発明に係る連続塗装装置によって製造され
る建築板の他の代表例を示す図である。
【符号の説明】
1 連続塗装装置 2 搬送部 3 搬送制御部 4 粉体塗料供給部 5 エアガン群 5a エアガン 6 空気源 7 粉体塗料落下制御部 8 模様データ格納部 9 回収部 10 粉体塗料補給部 11 粉体塗料定着部 12 定着制御部 13 主制御部 14 板検出部 41 ホッパー 41b スリット状開口部 42 振動機構 43 粉体塗料送り出し機構 43a 粉体塗料送り出しローラ 43b パルスモータ 43c 羽根 44 吐出部 44a ガイドパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B05D 5/06 101 B05D 5/06 101B C04B 41/60 C04B 41/60

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築板を搬送する搬送部と、搬送される
    建築板に対して上方から粉体塗料を建築板の幅方向に亘
    って自由落下させる粉体塗料供給部と、建築板の幅方向
    に亘って所定の間隔で配設された複数のエアガンを有し
    落下する粉体塗料に向けてエアを吹出し粉体塗料を吹き
    飛ばすことで建築板に対する粉体塗料の供給を停止させ
    る粉体塗料供給制御部とを備えることを特徴とする連続
    塗装装置。
  2. 【請求項2】 建築板を搬送する搬送部と、搬送される
    建築板に対して上方から粉体塗料を建築板の幅方向に亘
    って自由落下させる粉体塗料供給部と、落下する粉体塗
    料に向けてエアを吹出し粉体塗料を回収部へ向けて吹き
    飛ばすことで建築板に対する粉体塗料の供給を停止させ
    る粉体塗料供給制御部とを備えることを特徴とする連続
    塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記粉体塗料供給部は、前記粉体塗料を
    貯溜するホッパーと、このホッパー内に貯溜された粉体
    塗料に振動を与える振動機構を備えることを特徴とする
    請求項1又は2記載の連続塗装装置。
  4. 【請求項4】 前記粉体塗料供給部は、前記粉体塗料を
    吐出部に送り出す粉体塗料送り出し機構を備えることを
    特徴とする請求項1又は2記載の連続塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記粉体塗料送り出し機構は、複数の羽
    根を有する粉体送り出しローラを有することを特徴とす
    る請求項記載の連続塗装装置。
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