JP3415037B2 - センサ群管理装置 - Google Patents

センサ群管理装置

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JP3415037B2 JP24221198A JP24221198A JP3415037B2 JP 3415037 B2 JP3415037 B2 JP 3415037B2 JP 24221198 A JP24221198 A JP 24221198A JP 24221198 A JP24221198 A JP 24221198A JP 3415037 B2 JP3415037 B2 JP 3415037B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のセンサを
使用して複数の目標を追尾する場合に、どのセンサがど
の目標を観測するかの割り当てを指示するセンサ群管理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は例えば、特開平9−257923
号公報に示された、従来のセンサ群管理装置を示すブロ
ック図である。図において、11 ,12 ,…,1n は追
尾の対象としての複数の目標であり、2はこれら複数の
目標11 〜1n をまとめた目標群である。ここでは、こ
の目標11 〜1n は例えば航空機である。31 ,32
…,3m はその目標群2を観測するための観測ビームで
ある。41 ,42 ,…,4m は当該観測ビーム31 〜3
m を用いて各目標11 〜1n を観測する複数のセンサで
あり、5はこれら複数のセンサ41 〜4m をまとめたセ
ンサ群である。ここでは、このセンサ群5を形成するセ
ンサ41 〜4m の具体例として、レーダ装置を考える。
【0003】6はセンサ群5の各センサ41 〜4m から
出力される観測情報を融合し、観測すべき対象である目
標11 〜1n ごとに整理して、後述する追尾フィルタ群
8に対して出力する観測情報融合器である。71
2 ,…,7n は観測情報融合器6より出力される観測
情報を受けて、上記各目標11 〜1n の追尾を行う追尾
フィルタである。8はこれら複数の追尾フィルタ71
n をまとめた追尾フィルタ群である。
【0004】9は観測情報融合器6の出力および追尾フ
ィルタ群8の出力を入力として、各目標11 〜1n の観
測の必要性を判断する観測必要性評価器である。10は
追尾フィルタ群8の出力を入力として、センサ群5の各
センサ41 〜4m と目標11〜1n の仮想的な割り当て
に対する評価値を出力する仮想割り当て器である。11
は観測情報融合器6の出力、追尾フィルタ群8の出力、
および仮想割り当て器10の出力を入力として、各セン
サ41 〜4m と各目標11 〜1n との位置関係などか
ら、各センサ41 〜4m が各目標11 〜1n の観測に対
する有効性を算出する観測効果判定器である。
【0005】12は観測必要性評価器9より出力される
必要性の判断結果、および観測効果評価判定器11より
出力される観測に対する有効性が評価値として入力さ
れ、上記各センサ41 〜4m からのそれぞれの観測ビー
ム31 〜3m を上記各目標11〜1n のいずれに割り当
てるかを決定する割り当て器である。13はこの割り当
て器12における割り当て手順を与えるルールである。
【0006】次に動作について説明する。まず、追尾フ
ィルタ71 〜7n は観測すべき対象である目標11 〜1
n に対応しており、したがってその数も目標11 〜1n
と同数だけ存在する。追尾フィルタ群8は対応する目標
1 〜1n の観測情報がセンサ41 〜4m より得られた
場合にはそれらを受け、得られない場合には外挿を行
う。これによって、それぞれの目標11 〜1n の位置と
速度の推定および予測を行い、各目標11 〜1n の追尾
情報を更新して出力する。なお、この追尾情報は追尾フ
ィルタ群8の出力となる。
【0007】観測必要性評価器9は観測情報融合器6で
融合された観測情報と追尾フィルタ群8からの追尾情報
を受け、目標の追尾誤差の期待値、目標の位置、目標ま
での距離、目標の進行方向、目標の速度、目標の動き、
目標自体の重要度などの全部または一部に基づいて各目
標11 〜1n の観測必要性評価を行い、各目標11 〜1
n ごとの評価値を出力する。
【0008】仮想割り当て器10は追尾フィルタ群8の
出力を受けて、例えば各センサ41〜4m を各目標11
〜1n に仮想的に割り当てた場合の、それぞれの組合せ
における追尾誤差の期待値を計算して出力する。
【0009】観測効果判定器11は観測情報融合器6、
追尾フィルタ群8、仮想割り当て器10などの出力を受
けて、目標11 〜1n までの距離やセンサ41 〜4m
性能、観測前後の推定誤差分散の差などにより、センサ
1 〜4m と目標11 〜1nとの各組合せに対して評価
値を決定する。
【0010】割り当て器12は追尾フィルタ群8よりの
追尾情報および、観測必要性評価器9、観測効果判定器
11よりの評価値を入力として受け取り、入力された追
尾情報および評価値をもとに、ルール13により与えら
れる割り当ての手順にしたがって、観測ビーム31 〜3
m を目標11 〜1n のいずれに割り当てるかを決定し
て、それを割り当て情報として出力する。なお、この割
り当て情報はセンサ群5の入力となり、新たな観測情報
が取得される。
【0011】ここで、上記追尾フィルタ71 〜7n とし
て一般に使われるカルマンフィルタの処理アルゴリズム
について説明する。ここで、サンプリング時刻をt
k (k=1,2,…)とする。カルマンフィルタの理論
では、まず、目標11 〜1n の運動モデルを次の式
(1)のように表現する。 xk =Φ(tk-1 ,tk )xk-1 +Γ(tk-1 ,tk )wk-1 ・・・(1)
【0012】上記式(1)において、xk はサンプリン
グ時刻tk における目標11 〜1nの運動諸元の真値を
表すN次元の状態ベクトルであり、Φ(tk-1 ,tk
はサンプリング時刻tk-1 からサンプリング時刻tk
の状態ベクトルxk の推移を表すN×Nの推移行列であ
る。また、wk はサンプリング時刻tk におけるs次元
の駆動雑音ベクトルで、平均0、共分散行列Qk のs変
量正規分布にしたがった白色雑音系列であるとする。こ
の駆動雑音は実際の目標11 〜1n の動きが、上記式
(1)にて設定した運動モデルに合致していない場合の
状態ベクトルの乱れを励起するものである。Γ
(tk-1 ,tk )は駆動雑音ベクトルの変換行列で、N
×s行列である。
【0013】ここで、例えばxyzの直交座標系におけ
る目標11 〜1n の位置および速度を追尾する場合、上
記式(1)の運動モデルとして、次の式(2)〜(4)
のように設定することができる。この場合、駆動雑音w
k はx,y,zの各軸の加速度相当の外乱入力を表す3
次元ベクトルとする。なお、IN*N はN×Nの単位行列
を表す。
【0014】
【数1】
【0015】次に、観測装置の観測モデルを次の式
(5)のように表現する。 zk =Hxk +vk ・・・(5) なお、この式(5)において、zk はサンプリング時刻
k におけるu次元の観測値ベクトルであり、Hはu×
Nの観測行列である。また、vk はサンプリング時刻t
k における観測値ベクトルzk に対応したu次元の観測
雑音ベクトルであり、平均0、共分散行列Rk のu変量
正規分布にしたがった白色雑音系列であるとする。な
お、駆動雑音ベクトルwk と観測雑音ベクトルvk は互
いに独立であるものとする。
【0016】ここで、例えば観測装置の検出結果に基づ
き、xyzの直交座標系における目標11 〜1n の位置
が観測値として得られる場合には、上記式(5)の観測
モデルとして次の式(6)および式(7)のように設定
することができる。
【0017】
【数2】
【0018】また、サンプリング時刻tk までの観測値
ベクトルの集積を次の式(8)のように表すこととす
る。 Zk ={z1 ,z2 ,z3 ,…,zk-1 ,zk } ・・・(8)
【0019】カルマンフィルタの理論によれば、上記モ
デルにしたがってサンプリング時刻tk で観測値が得ら
れた場合の状態ベクトルxk の推定値∧xkは、次の式
(9)〜式(13)によって計算される。ただし、Qk
は目標11 〜1n のパラメータで、Rk はセンサ41
m のパラメータであるとする。なお、Tは行列の転置
を表す。
【0020】 ¨xk =Φ(tk-1 ,tk ) ∧xk-1 ・・・(9) ∧xk =¨xk +Kk {zk −H¨xk } ・・・(10) ただし、 ¨Pk =Φ(tk-1 ,tk ) ∧Pk-1 Φ(tk-1 ,tk T +Γ(tk-1 ,tk )Qk-1 Γ(tk-1 ,tk T ・・・(11) Kk =¨Pk T [H¨Pk T +Rk -1 ・・・(12) ∧Pk =[IN*N −Kk H]¨Pk ・・・(13)
【0021】また、サンプリング時刻tk で観測値が得
られなかった場合の、状態ベクトルxk の推定値 ∧xk
は、次の式(14)〜(17)によって計算される。
なお、この処理を一般に外挿と呼ぶ。
【0022】 ¨xk =Φ(tk-1 ,tk ) ∧xk-1 ・・・(14) ∧xk =¨xk ・・・(15) ただし、 ¨Pk =Φ(tk-1 ,tk ) ∧Pk-1 Φ(tk-1 ,tk T +Γ(tk-1 ,tk )Qk-1 Γ(tk-1 ,tk T ・・・(16) ∧Pk =¨Pk ・・・(17)
【0023】ここで、 ∧xk ,¨xk , ∧Pk ,¨P
k はそれぞれ、次の式(18)〜(21)のように定義
される。 ∧xk =E[xk |Zk ] ・・・(18) ¨xk =E[xk |Zk-1 ] ・・・(19) ∧Pk =E[(xk − ∧xk )(xk − ∧xkT |Zk ] ・・・(20) ¨Pk =E[(xk −∧xk )(xk −∧xkT |Zk-1 ] ・・・(21)
【0024】ただし、この式(18)〜(21)におい
て、E[|]は平均操作を表す記号である。また、∧x
kはサンプリング時刻tk までの観測情報Zk に基づく
k の条件付き平均値であり、サンプリング時刻tk
での観測情報Zk に基づいてサンプリング時刻tk の状
態ベクトルの真値を推定した平滑ベクトルに相当する。
¨xk はサンプリング時刻tk-1 までの観測情報Zk-1
に基づくxk の条件付き平均値であり、サンプリング時
刻tk-1 までの観測情報Zk-1 に基づいてサンプリング
時刻tk での状態ベクトルの真値を推定した予測ベクト
ルに相当する。さらに、∧Pk,¨Pk はそれぞれ、∧
k,¨xk の誤差共分散行列を表す平滑誤差分散行列
および予測誤差共分散行列である。また、式(12)の
k はカルマンゲイン行列と呼ばれ、N×u行列であ
る。なお、上記式(9)〜(17)により算出される平
滑ベクトル ∧xk は、観測情報Zk の下での、推定誤
差の平均がゼロで分散が最小となる意味で最適な推定値
となる。
【0025】なお、カルマンフィルタに基づく追尾フィ
ルタ71 〜7n には以下に示す問題点がある。上記カル
マンフィルタの式からもわかるように、目標11 〜1n
の予測誤差共分散¨Pk と平滑誤差共分散∧Pk 、およ
びカルマンゲイン行列Kk の算出には実際の観測値が反
映されない。さらに、目標11 〜1n が等速直線運動や
旋回運動などをおりまぜて雑多な運動を行う場合、あら
かじめ運動モデルを設定することは困難である。以上の
理由により、目標11 〜1n が運動モデルに合致しない
運動を行ったときには、カルマンフィルタは観測値とか
け離れた予測値を出力し続ける場合がある。その結果と
して、センサ41 〜4m を予測値の方向に向けて目標1
1 〜1n を観測しようとしたときに、センサ41 〜4m
の観測範囲に目標11 〜1n が入らず、追尾をはずして
しまうといったことが起こる。
【0026】この問題を回避するための手法としては、
例えば、特開昭62−27677号公報あるいは特開昭
62−27679号公報などに記載されたものがある。
これらは、目標11 〜1n の旋回をカイ2乗検定によっ
て検出する機能を付加したカルマンフィルタを用いたも
のであって、駆動雑音の共分散行列Qk を大小2種類用
意しておき、目標11 〜1n が等速直線運動をしている
と判断したときには小さい方の共分散行列Qk を、旋回
運動をしていると判断したときには大きい方の共分散行
列Qk をそれぞれ使用する第1の方法と、大小2種類の
サンプリング間隔を持っていて、目標が旋回運動をして
いると判断したときにサンプリング間隔を小さくする第
2の方法とを備えるものである。
【0027】しかしながら、これらの手法によっても完
全に上記問題を解決することはできない。なぜならば、
観測雑音の影響を受けるために、駆動雑音を目標11
nの旋回運動に会わせて適時的に適正な値に設定する
のは実際には困難であるからである。
【0028】また、サンプリング間隔はセンサ41 〜4
m の能力を越えていくらでも細かく設定できるものでは
なく、サンプリング間隔を可変にするためには、センサ
1〜4m としてレーダを用いる場合、そのアンテナの
設計段階から仕様として考慮しなければならないので、
現有のサンプリング間隔一定のセンサ41 〜4m (レー
ダ)を利用する場合には意味がない。
【0029】さらに、単一のセンサでサンプリング間隔
を変える場合であればまだしも、センサ群管理装置では
センサ群5内の複数のセンサ41 〜4m を管理している
ため、サンプリング間隔がそれぞれ異なると、各センサ
1 〜4m ごとのスケジューリングの問題が発生し、最
適化問題としてセンサ割り当てを決定することは手に負
えない問題となる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】従来のセンサ群管理装
置は以上のように構成されているので、カルマンフィル
タに基づく追尾フィルタ71 〜7n を使用した場合、設
定した運動モデルと目標11 〜1n の実際の運動が合致
していれば、追尾フィルタ71 〜7n が算出する追尾誤
差(真値と予測値との差)の期待値は妥当であるが、合
致していないとカルマンフィルタの上記問題点の通り、
観測値と予測値の差が大きくなるばかりか、追尾誤差の
分散値に観測値が反映されず、実際は追尾誤差が増加し
ているにもかかわらず、結果的には誤差の期待値は小さ
く評価されることになるため、追尾フィルタ71 〜7n
としてカルマンフィルタを使用した場合、観測必要性が
結果的に不当に小さく評価され、センサ41 〜4m が割
り当てられる頻度が不十分となって、追尾をはずしてし
まうという課題があった。
【0031】また、旋回検出機能を備えたカルマンフィ
ルタでは、目標11 〜1n の運動モデルからの逸脱の程
度に合わせて適正な駆動雑音分散を推定できれば、目標
1〜1n を追従するようになるばかりか、予測誤差分
散および平滑誤差分散もこれを反映して、それなりに大
きな値となって出力されるが、実際には観測誤差の影響
を受けるため、駆動雑音分散を適正に推定することは困
難であり、したがってモデルが合致しないことに起因し
て追尾をはずしてしまう危険性を完全に拭うことはでき
ないといった課題もあった。
【0032】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、各追尾フィルタの出力をさらに監
視することによって追尾がはずれそうになっている目標
を検出し、その目標に対してより優先的にセンサを割り
当てることで、追尾をはずしてしまう危険性を防止でき
るセンサ群管理装置を得ることを目的とする。
【0033】
【0034】
【課題を解決するための手段】 この発明に係るセンサ群
管理装置は、センサ群からの観測情報を目標ごとに選別
する入力装置と、この入力装置の出力に応じて目標を追
尾するカルマンフィルタにて構成された追尾フィルタ群
と、これら入力装置と追尾フィルタ群の出力より予測誤
差のバイアス成分を評価するバイアス誤差評価器と、追
尾フィルタ群の出力より予測誤差のランダム成分を評価
するランダム誤差評価器と、バイアス誤差評価器とラン
ダム誤差評価器の出力に基づいて各目標ごとの観測必要
性を評価する観測必要性評価器と、各センサから各目標
への割り当てを仮想的に決定する仮想割り当て器と、追
尾フィルタ群および仮想割り当て器の出力を受けてセン
サと目標との各組合せに対して評価値を決定する観測効
果判定器と、追尾フィルタ群からの追尾情報、および観
測必要性評価器と前記観測効果判定器からの評価値に基
づいて、各センサと各目標との割り当てを決定する割り
当て器と、センサ群の各センサのセンサ諸元を出力する
センサ諸元入力装置とを備え、バイアス誤差評価器が、
センサ諸元入力器からのセンサ諸元と、入力装置からの
観測情報および追尾フィルタ群からの追尾情報を受け
て、観測情報に含まれる目標観測位置と追尾情報に含ま
れる目標予測位置の差をローパスフィルタで平滑するこ
とにより、目標群の各目標それぞれの予測誤差のバイア
ス成分を算出して、当該予測誤差のバイアス成分をセン
サ諸元に含まれる前記各センサそれぞれの観測範囲で規
格化し、規格化された予測誤差のバイアス成分の最小
値、平均値、あるいは最大値などの統計量をとって、各
目標それぞれのバイアス誤差評価値として出力するもの
である。
【0035】この発明に係るセンサ群管理装置は、セン
サ群からの観測情報を目標ごとに選別する入力装置と、
この入力装置の出力に応じて目標を追尾するカルマンフ
ィルタにて構成された追尾フィルタ群と、これら入力装
置と追尾フィルタ群の出力より予測誤差のバイアス成分
を評価するバイアス誤差評価器と、追尾フィルタ群の出
力より予測誤差のランダム成分を評価するランダム誤差
評価器と、バイアス誤差評価器とランダム誤差評価器の
出力に基づいて各目標ごとの観測必要性を評価する観測
必要性評価器と、各センサから各目標への割り当てを仮
想的に決定する仮想割り当て器と、追尾フィルタ群およ
び仮想割り当て器の出力を受けてセンサと目標との各組
合せに対して評価値を決定する観測効果判定器と、追尾
フィルタ群からの追尾情報、および観測必要性評価器と
前記観測効果判定器からの評価値に基づいて、各センサ
と各目標との割り当てを決定する割り当て器と、センサ
群の各センサのセンサ諸元を出力するセンサ諸元入力装
置とを備え、ランダム誤差評価器が、センサ諸元入力器
からのセンサ諸元と、追尾フィルタ群からの追尾情報を
受けて、追尾情報に含まれる目標予測位置および予測誤
差共分散行列より求まる誤差楕円体の極座標系E−By
平面での面積を、センサ諸元に含まれる各センサそれぞ
れの観測領域のE−By平面での面積で規格化し、規格
化された誤差楕円体のE−By平面での面積の最小値、
平均値、あるいは最大値などの統計量をとって、各目標
それぞれのランダム誤差評価値として出力するものであ
る。
【0036】この発明に係るセンサ群管理装置は、入力
装置からの観測情報と追尾フィルタ群からの追尾情報に
基づいて、目標が旋回運動を行っているかどうかの評価
を行う機能を、バイアス誤差評価器に持たせたものであ
る。
【0037】この発明に係るセンサ群管理装置は、目標
の予測位置と観測位置の差をローパスフィルタを用いて
平滑することによって、各目標の予測誤差のバイアス成
分を計算して出力する機能を、バイアス誤差評価器に持
たせたものである。
【0038】この発明に係るセンサ群管理装置は、目標
の予測誤差共分散行列より算出した誤差楕円体の長軸半
径により、目標の予測誤差のランダム成分を評価する機
能を、ランダム誤差評価器に持たせたものである。
【0039】この発明に係るセンサ群管理装置は、各目
標の観測必要性を、バイアス誤差評価器とランダム誤差
評価器からの出力の重み付け平均をとって決定する機能
を、観測必要性評価器に持たせたものである。
【0040】この発明に係るセンサ群管理装置は、重要
度評価器を設けて、目標の位置、目標までの距離、目標
の進行方向、目標の速度、目標の動き、目標自体の注目
度の一部または全部に基づいて各目標ごとの重要度を評
価し、観測必要性評価器に、この重要度評価器からの出
力と、バイアス誤差評価器およびランダム誤差評価器か
らの出力を受けてそれらの重み付け平均をとり、各目標
の観測必要性評価値を決定する機能を持たせたものであ
る。
【0041】この発明に係るセンサ群管理装置は、目標
とセンサとの各組合せに対する評価値として、観測必要
性評価器の出力と観測効果判定器の出力との積を計算
し、当該評価値に対する組合せ最適化問題の解としてセ
ンサ割り当てを決定する機能を、割り当て器に持たせた
ものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
センサ群管理装置の構成を示すブロック図である。図に
おいて、11 ,12 ,…,1n は観測対象としての複数
の目標である。これら目標11 〜1n は、例えば航空機
あるいは航空機以外の飛翔体である。また、航空機には
その速度に応じて、比較的高速なジェット機、比較的低
速なヘリコプター、これらの中間のプロペラ機が含まれ
る。また、その大きさに応じて、ジャンボジェット機な
どの大型航空機、セスナ機などの小型航空機が含まれ
る。2はこの複数の目標11 〜1n をまとめた目標群で
ある。
【0043】また、31 ,32 ,…,3m は目標群2の
各目標11 〜1n を観測するための観測ビームであり、
1 ,42 ,…,4m はこの観測ビーム31 〜3m を用
いて目標11 〜1n の観測を行う複数のセンサである。
なお、ここでは、これら複数のセンサ41 〜4m の具体
例として、例えばレーダ装置を考えている。5はこれら
複数のセンサ41 〜4m をまとめたセンサ群である。1
4はセンサ群5の各センサ41 〜4m の出力を受けて、
それらを目標11 〜1n ごとに整理し、後述する追尾フ
ィルタ群8の対応した追尾フィルタ71 〜7n に観測情
報として出力する入力装置である。
【0044】71 ,72 ,…,7n は入力装置14より
出力される観測情報を受けて、目標群2の各目標11
n の追尾を行う複数の追尾フィルタである。これら各
追尾フィルタ71 〜7n はそれぞれが1つの目標11
n に対応し、その目標11〜1n の追尾情報を出力す
る。8はこれら複数の追尾フィルタ71 〜7n をまとめ
た追尾フィルタ群である。
【0045】15は入力装置14の出力、および追尾フ
ィルタ群8の各追尾フィルタ71 〜7n の出力を受けて
予測誤差のバイアス成分を評価するバイアス誤差評価器
であり、入力装置14の出力する観測情報と追尾フィル
タ群8の出力する追尾情報とに基づいて、目標11 〜1
n が旋回運動を行っているかどうかを評価し、また、入
力装置14からの観測情報に含まれる目標観測位置と、
追尾フィルタ群8からの追尾情報に含まれる目標予測位
置との差(残差)をローパスフィルタを用いて平滑する
ことにより、各目標11 〜1n の予測誤差のバイアス成
分を算出して出力するものである。
【0046】16は追尾フィルタ群8の各追尾フィルタ
1 〜7n の出力する追尾情報を受けて、追尾予測誤差
のランダム成分を評価するランダム誤差評価器であり、
追尾フィルタ群8からの追尾情報に含まれる目標予測位
置および予測誤差共分散行列より誤差楕円体を算出し、
当該誤差楕円体の長軸半径の長さに基づいて、各目標1
1 〜1n の予測誤差のランダム成分を算出して出力する
ものである。
【0047】9はバイアス誤差評価器15およびランダ
ム誤差評価器16の出力を受け、各目標11 〜1n の旋
回判定結果や追尾誤差の期待値などから、各目標11
nの観測の必要性を評価して、その結果を後述する割
り当て器12に出力する観測必要性評価器である。
【0048】10は追尾フィルタ群8の各追尾フィルタ
1 〜7n からの出力を受けて、例えばセンサ群5の各
センサ41 〜4m を、目標群2の各目標11 〜1n に仮
想的に割り当てた場合の、それぞれの組合せにおける追
尾誤差の期待値を計算して出力する仮想割り当て器であ
る。11はこの仮想割り当て器10によって仮想的に割
り当てられた、センサ41 〜4m と目標11 〜1n の各
組合せに対して、例えば追尾精度の向上度などを尺度と
して観測による効果を判断し、その結果を後述する割り
当て器12に出力する観測効果判定器である。
【0049】12は追尾フィルタ群8、観測必要性評価
器9、観測効果判定器11からの出力を受けて、センサ
群5の各センサ41 〜4m の目標群2の各目標11 〜1
n への割り当てを決定する割り当て器である。
【0050】次に動作について説明する。ここではま
ず、この発明にて観測必要性評価器9への入力として新
たに装備する、バイアス誤差評価器15とランダム誤差
評価器16を構成するために必要な理論およびその構成
法について述べる。
【0051】この理論は、追尾処理の結果による目標1
1 〜1n の位置および速度の予測値と真値との誤差、す
なわち追尾予測誤差に関するもので、ここでは、その予
測誤差をバイアス成分(以下、バイアス誤差という)と
ランダム成分(以下、ランダム誤差という)とに分けて
考える。
【0052】まず、ランダム誤差について述べる。カル
マンフィルタに基づく追尾処理アルゴリズムにおいて
は、各サンプリング時刻tk にて、追尾の結果として得
られる予測ベクトル¨xk の誤差共分散行列として、予
測誤差共分散行列¨Pk を算出している。なお、この予
測誤差共分散行列¨Pk はランダム誤差の評価値を示し
ている。この予測誤差共分散行列¨Pk の値は、実際の
目標11 〜1n の運動が、運動モデルに合致した運動
(等速直線運動)であるかそれ以外の運動(例えば旋回
運動など)であるかには依存しない。
【0053】また、バイアス誤差は目標11 〜1n が等
速直進運動を行っているか、旋回などの他の運動を行っ
ているかによって結果が異なる。まず、目標11 〜1n
が等速直進運動を行っている場合、カルマンフィルタに
よる推定結果は不偏推定量となることが知られている。
すなわち、この場合、バイアス誤差はゼロとなる。一
方、目標11 〜1n が旋回運動等を行っている場合、図
2に示すように、追尾処理による結果(点線で示した曲
線)は実際の目標11 〜1n の運動(実線で示した曲
線)に対して追従遅れを生じ、結果的に太線の矢印で示
す所定のバイアス誤差が発生することになる。このバイ
アス誤差は、追尾フィルタ71 〜7n の特性を定めるパ
ラメータである駆動雑音ベクトルの共分散Qk および#
rセンサ4rの観測雑音ベクトルの共分散Rk,r と、目
標の位置に依存して変動する。
【0054】追尾処理の結果で得られた予測ベクトル¨
k に含まれる目標11 〜1n の予測位置と、センサ4
1 〜4m による実際の観測値との差である残差ベクトル
をローパスフィルタを用いて平滑化することにより、図
3でみるように、追尾のバイアス誤差を推定することが
できる。なお、図3(a)には等速直線運動から旋回運
動に移る目標の、サンプリング時刻に対する上記残差ベ
クトルの変化が示されており、同図(b)には当該残差
ベクトルを平滑化したバイアス誤差のサンプリング時刻
に対する変化が示されている。また、この平滑化は一次
フィルタやカルマンフィルタなどのローパスフィルタを
用いて行う。
【0055】次に、この実施の形態1によるセンサ群管
理装置の全体の動作について説明する。まず、入力装置
14はセンサ群5の複数のセンサ41 〜4m から出力さ
れる観測情報を融合し、観測すべき対象である目標11
〜1n ごとに整理して追尾フィルタ群8に対して出力す
る。すなわち、割り当て器12がどのセンサ41 〜4m
をどの目標11 〜1n に割り当てているかに基づいて、
各センサ41 〜4m の出力を対応する追尾フィルタ71
〜7n に対して出力する。また、1つの目標11〜1n
に対して複数の観測ビーム31 〜3m が割り当てられて
いる場合、それら各センサ41 〜4m の出力の平均、あ
るいは他の演算によって、それらのデータを融合し、そ
れを追尾フィルタ群8に出力する。このように、入力装
置14は複数のセンサ41 〜4m と複数の追尾フィルタ
1 〜7n とを結びつける働きをしている。
【0056】追尾フィルタ群8の各追尾フィルタ71
n は、この入力装置14よりそれぞれ対応する目標1
1 〜1n の観測情報を受けて、当該目標11 〜1n の位
置と速度の推定および予測を行い、各目標11 〜1n
追尾情報を更新して出力する。一方、目標11 〜1n
観測情報が得られなかった場合には、外挿処理を行うこ
とにより、各目標11 〜1n の位置と速度の推定および
予測を行い、それらの追尾情報を更新して出力する。な
お、これらの処理には一般的なカルマンフィルタを用い
る。
【0057】バイアス誤差評価器15は入力装置14お
よび追尾フィルタ群8からの出力を受けて、予測誤差の
バイアス成分であるバイアス誤差の予測ベクトル(バイ
アス誤差予測ベクトル)¨ξk を計算する。算出された
バイアス誤差予測ベクトル¨ξk の大きさはバイアス誤
差評価値として観測必要性評価器9に出力される。この
ように、バイアス誤差予測ベクトル¨ξk の大きさをそ
のまま出力することで、追従遅れが大きい目標11 〜1
n の観測必要性が大きく評価され、センサ41〜4m
割り当てられやすくなる。
【0058】また、ランダム誤差評価器16は追尾フィ
ルタ群8からの出力を受けて、目標の予測値¨xk と予
測誤差分散行列¨Pk より誤差楕円体を計算し、この誤
差楕円体の長軸半径の長さを求めてそれをランダム誤差
評価値として出力する。以下に示す式(22)では、そ
の左辺が自由度3のカイ2乗分布となり、dをパラメー
タとしてこの式(22)のzk のなす領域は楕円体とな
る。その楕円体が上記誤差楕円体と呼ばれるものであ
る。 [zk −H¨xk ]Sk-1 [zk −H¨xk T ≦d ・・・(22)
【0059】ただし、上記式(22)のSk は次の式
(23)で与えられ、この式(23)中のHは式(7)
の観測行列、Rk は観測雑音の共分散行列である。 Sk =H¨Pk T +Rk ・・・(23)
【0060】なお、上記誤差楕円体は目標11 〜1n
観測すれば小さくなるし、観測しなければ大きくなるこ
とから、観測されていない時間の長い目標11 〜1n
観測必要性が高く評価され、センサ41 〜4m の割り当
てが行われやすくなる。ここでは誤差楕円体の長軸半径
を評価値としたが、誤差楕円体の体積などを評価値とし
てもよい。
【0061】観測必要性評価器9はこれらバイアス誤差
評価器15およびランダム誤差評価器16からの出力を
受けると、それら評価値の重み付き平均をとって各目標
1〜1n の観測必要性とする。
【0062】ここで、バイアス誤差評価器15の出力と
ランダム誤差評価器16の出力のどちらか片方だけを使
って観測必要性を決めようとすると、以下のような問題
が起こる。すなわち、バイアス誤差評価器15の出力の
みによって観測必要性を決めた場合には、旋回している
目標11 〜1n の観測必要性が上昇してセンサ41 〜4
m が割り当てられやすくなるが、他の等速直進を行って
いる目標11 〜1n がまったく観測されなくなる恐れが
ある。一方、ランダム誤差評価器16の出力のみによっ
て観測必要性を決めた場合には、旋回している目標11
〜1n に優先的にセンサ41 〜4m が割り当てられなく
なる。
【0063】したがって、上記バイアス誤差評価器15
およびランダム誤差評価器16からそれぞれ出力される
評価値の重み付き平均をとることによって、旋回してい
る目標11 〜1n に優先的にセンサ41 〜4m を割り当
てつつ、等速直進運動をしている目標11 〜1n にも適
度な観測間隔をとってセンサ41 〜4m を割り当てるこ
とが可能となる。
【0064】仮想割り当て器10は、追尾フィルタ群8
の出力である各目標11 〜1n の位置と速度、およびそ
れらの誤差分散を入力し、例えば各センサ41 〜4m
各目標11 〜1n に割り当てた場合の、それぞれの組合
せにおける位置と速度の推定誤差分散を計算して出力す
る。
【0065】観測効果判定器11はこの仮想割り当て器
10の出力を入力とする。もし観測を行わなければ、目
標11 〜1n の位置と速度は予測値をそのまま推定値と
して用いなければならないが、観測を行えば、得られる
観測情報を推定値として利用した、より信頼性の高い情
報として、各目標11 〜1n の位置と速度を得ることが
できる。したがって、観測を行う場合の目標11 〜1n
の誤差楕円体は、観測を行わない場合の誤差楕円体より
も小さくなる。
【0066】観測効果判定器11は追尾フィルタ群8か
ら出力される予測誤差分散と、仮想割り当て器10から
出力される予測誤差分散とから、誤差楕円体の体積の差
または比を算出し、この誤差楕円体の縮まり具合いを各
センサ41 〜4m から各目標11 〜1n を観測する効果
として判定する。このように実際の割り当ての前に仮想
割り当て器10による仮想割り当てによって、どのよう
な観測が実行されるかが評価される。
【0067】次に、割り当て器12は、上記観測必要性
評価器9の出力と観測効果判定器11の出力とをその積
によって融合することで割り当て評価行列を算出し、組
合せ最適化問題として解いた割り当てを各センサ41
m に対して出力する。例えば、#iセンサ(i=1,
2,…,m)4i を#j目標(j=1,2,…,n)1
j に割り当てるときの観測効果評価値aijと#j目標1
j の観測必要性評価値bj の積Cijを次の式(24)に
よって計算し、割り当て評価行列{Cij}をつくる。 Cij=aij×bj ・・・(24)
【0068】ここで、例えば各センサ41 〜4m は同時
に1つの目標11 〜1n を観測しており、各目標11
n は同時に1つのセンサ41 〜4m からしか観測され
ないという制約条件があるとすると、以下の式(25)
〜(27)で表す制約条件式もとで、次の式(28)に
よる評価関数式を最大とするようなXijを求める組合せ
最適化問題として解けば、上記評価値を最大限に実現す
るセンサ41 〜4m の割り当てが得られる。
【0069】
【数3】
【0070】なお、Xijは#iセンサ4i から#j目標
j を観察するという割り当てを表しており、これが
“1”ならば実際にこの割り当てを採用し、“0”なら
ば採用しないという意味である。
【0071】この実施の形態1のセンサ群管理装置によ
れば、旋回する目標11 〜1n や長期間観測されていな
い目標11 〜1n について高く評価される観測必要性
と、各センサ41 〜4m から各目標11 〜1n の観測を
行うことによる予測誤差の収縮の度合いとから、各セン
サ41 〜4m と各目標11 〜1n との組合せの効果を評
価・判定してセンサ割り当てを決定することができる。
【0072】また、上記実施の形態1ではセンサとして
レーダを用い、飛行する目標を追尾する場合について説
明したが、レーダ以外のセンサに対してこの発明を適用
しても有効である。例えば、目標が出す赤外線を検知す
る赤外線センサや、目標の送信波を検知するESM(E
lectronic Warfare Support
Measure)などが考えられる。ただし、これら
のセンサは目標の検知および方位の測定は可能である
が、単独では距離を測定することはできない。したがっ
て、異なる位置に配置された複数のセンサの組合せによ
り、幾何学的に目標の位置の標定を行う必要がある。こ
のようにして目標の位置が求められた後の処理は、セン
サとしてレーダを用いた場合と同様である。また、目標
の位置が求められるものであれば他のセンサにも適用で
きる。
【0073】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、目標11 〜1n の旋回を評価するバイアス誤差評価
器15を備えているので、旋回する目標に他の目標より
も優先的にセンサ41 〜4m を割り当てることが可能に
なるとともに、そのバイアス誤差評価器15によって残
差を平滑し、予測誤差のバイアス成分を算出しているの
で、実際の運動に関して運動モデルからの逸脱の度合い
が大きい目標11 〜1nほど観測必要性が高いものとな
り、センサ41 〜4m が割り当てられやすくすることが
でき、また誤差楕円体の大きさを評価するランダム誤差
評価器16を備えているので、センサ41 〜4m が長い
間割り当てられずに目標11 〜1n の曖昧さが大きくな
りすぎて追尾をはずしてしまうということを防止できる
などの効果が得られる。
【0074】さらに、この実施の形態1によれば、観測
必要性評価器9によって、それらバイアス誤差評価器1
5とランダム誤差評価器16からの出力の重み付き平均
をとり、それを観測必要性としているので、旋回する目
標11 〜1n に対して優先的にセンサ41 〜4m を割り
当てつつ、等速直進する目標11 〜1n にも適度な観測
間隔をとってセンサ41 〜4m を割り当てることが可能
となり、割り当て器12によって、その観測必要性評価
器9の出力と観測効果判定器11の出力とをそれらの積
により融合して最適化問題に帰着させているので、評価
値の和を最大とするようなセンサ41 〜4m の割り当て
を決定することができ、よって、複数のセンサ41 〜4
m を最大限有効に活用して複数の目標11 〜1n を同時
に追尾することが可能となり、また、この問題の解法と
して既存の最適化アルゴリズムを使用することができる
ので、準最適化アルゴリズムを使用して計算時間を節約
することもできるなどの効果が得られる。
【0075】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2によるセンサ群管理装置の構成を示すブロック図で
ある。図において、11 〜1n は目標、2は目標群、3
1 〜3m は観測ビーム、41 〜4m はセンサ、5はセン
サ群、71 〜7n は追尾フィルタ、8は追尾フィルタ
群、9は観測必要性評価器、10は仮想割り当て器、1
1は観測効果判定器、12は割り当て器、14は入力装
置、15はバイアス誤差評価器、16はランダム誤差評
価器であり、これらは図1に同一符号を付して示した実
施の形態1におけるそれらに相当する部分である。
【0076】また、17はセンサ群5の複数のセンサ4
1 〜4m のセンサ諸元を、バイアス誤差評価器15ある
いはランダム誤差評価器16に入力するセンサ諸元入力
器である。この実施の形態2は、上記各部に加えて、こ
のセンサ諸元入力器17を備えている点で、実施の形態
1のセンサ群管理装置とは異なっている。
【0077】なお、バイアス誤差評価器15は、このセ
ンサ諸元入力器17からのセンサ諸元、および入力装置
14からの観測情報と追尾フィルタ群8からの追尾情報
を受けて、観測情報に含まれている目標観測位置と、追
尾情報に含まれている目標予測位置との差である残差を
ローパスフィルタを用いて平滑することにより、各目標
1 〜1n のそれぞれの予測誤差のバイアス成分を算出
して、それをセンサ諸元入力器17から受けたセンサ諸
元に含まれる各センサ41 〜4m それぞれの観測範囲に
よって規格化し、その規格化された予測誤差のバイアス
成分の最小値、あるいは平均値や最大値などの統計量を
とって、各目標11 〜1n それぞれのバイアス誤差評価
値として出力している点で、図1に同一符号を付したも
のとは異なっている。
【0078】また、ランダム誤差評価器16も、追尾フ
ィルタ群8からの追尾情報と、上記センサ諸元入力器1
7からのセンサ諸元とを受けて、その追尾情報に含まれ
ている目標予測位置および予測誤差共分散行列より求ま
る誤差楕円体の、極座標系E−By平面での面積を、セ
ンサ諸元入力器17から受けたセンサ諸元に含まれてい
る各センサ41 〜4m それぞれの観測領域のE−By平
面での面積によって規格化し、その規格化された誤差楕
円体のE−By平面での面積の最小値、あるいは平均値
や最大値などの統計量をとって、各目標11 〜1n それ
ぞれのランダム誤差評価値として出力している点で、図
1に同一符号を付したものとは異なっている。
【0079】次に動作について説明する。上記実施の形
態1によるセンサ群管理装置においては、バイアス誤差
評価器15およびランダム誤差評価器16は、それぞれ
バイアス誤差あるいはランダム誤差の大きさを推定し、
その大きさそのものを評価していた。しかしながら、上
記実施の形態1では、これらバイアス誤差やランダム誤
差の大きさが、目標11 〜1n を観測するセンサ41
m の位置や精度に依存するにもかかわらず、センサ4
1 〜4m の位置や精度が観測必要性に反映されていなか
った。
【0080】そこで、この実施の形態2によるセンサ群
管理装置では、バイアス誤差評価器15およびランダム
誤差評価器16において、センサ諸元入力器17より入
力されるセンサ諸元を考慮して、各センサ41 〜4m
らの相対的な誤差の大きさを利用して評価するようにし
ている。
【0081】以下に、センサ41 〜4m としてレーダを
使用する場合の、バイアス誤差評価器15およびランダ
ム誤差評価器16の動作例を示す。まず、バイアス誤差
評価器15においてセンサ諸元を考慮に入れたバイアス
誤差評価値Vk bを算出する手順について説明する。
【0082】ここで、図5は以下の説明で使われる各記
号の意味を示す説明図である。図において、rは#rセ
ンサ4r として用いられているレーダであり、BWr
このレーダrのビーム幅、BWr /2はその半値幅であ
る。¨pk,r は予測位置のレーダrに対する相対位置ベ
クトルであり、¨ξk は追尾予測誤差のバイアス成分の
予測ベクトルである。¨p’k,r は予測位置に上記予測
ベクトル¨ξk を足し込んで得られる修正予測位置の、
レーダrに対する相対位置ベクトルであり、φk,r はそ
れら両相対位置ベクトル¨pk,r と¨p’k,r の成す角
度である。
【0083】なお、以下の手順は各目標11 〜1n ごと
に独立に実行される。まず、追尾フィルタ群8の出力と
して得られる目標11 〜1n の予測ベクトル¨xk に基
づく目標の予測位置はH¨xk で与えられる。なお、H
は式(7)の観測行列である。ここで、この予測位置H
¨xk の各レーダr(r=1,2,…,m)に対する相
対位置ベクトル¨pk,r は、レーダrの位置ベクトルを
[ar r r T とすると、以下に示す式(29)で
表される。 ¨pk,r =H¨xk −[ar r r T ・・・(29)
【0084】一方、予測位置ベクトルH¨xk に、残差
を平滑して得られる、追尾予測誤差のバイアス成分の予
測ベクトル¨ξk を足し込んで得られる新たな目標予測
位置(修正予測位置)はH¨xk +¨ξk で与えられ
る。したがって、この修正予測位置の各レーダr(r=
1,2,…,m)に対する相対位置ベクトル¨P’k,r
は、次の式(30)で表される。 ¨p’k,r =H¨xk +¨ξk −[ar r r T ・・・(30)
【0085】これら2つの相対位置ベクトル¨pk,r
よび¨p’k,r の成す角度φk,r を、各レーダrごとに
次の式(31)により求める。
【0086】
【数4】
【0087】ここで、(a,b)はベクトルa,bの内
積を、‖a‖はベクトルaのユークリッドノルムを表し
ている。次に、角度φk,r の絶対値を各レーダrのビー
ム幅BWr の半幅BWr /2で規格化した値ηk,r を、
次の式(32)によって定義する。
【0088】
【数5】
【0089】最後に、上記規格化された値ηk,r の全レ
ーダrの中での最小値を、この目標11 〜1n のバイア
ス誤差評価値Vk bとし、次の式(33)で表す。
【0090】
【数6】
【0091】ここで、統計量として最小値を選択する方
法を採用したのは、追尾維持にとって最も条件のよいレ
ーダrをもってしてもなお、観測ビーム31 〜3m 内に
目標11 〜1n を捕らえ続けるのが困難となっている場
合に限って、バイアス誤差評価値が高い値となるように
するためであるが、統計量として平均値や最大値を選択
するようにしてもよい。なお、平均値をとれば平均的な
観測ビーム31 〜3m内への捕えにくさが各目標11
n のバイアス誤差評価値となり、また最大値をとれば
追尾維持にとって最も条件の悪いレーダrで観察を行う
場合の観測ビーム31 〜3m 内への捕えにくさが評価値
となる。
【0092】次に、ランダム誤差評価器16においてセ
ンサ諸元を考慮に入れたランダム誤差評価値Vk rを算出
する手順について以下に示す。考え方としては、誤差の
見え方はその目標11 〜1n を観測するセンサ41 〜4
m の位置や精度などによって変わってくる。例えば、ど
のセンサ41 〜4m で観測しても誤差が大きいと考えら
れる場合に、その目標11 〜1n の観測必要性が大きく
なるようにランダム誤差を評価するということが考えら
れる。そのために、ここではE−By平面において目標
1 〜1n の誤差楕円体の面積とレーダrの観測ビーム
1 〜3m の面積とを比較することにする。
【0093】まず、サンプリング時刻tk において、各
レーダr(r=1,2,…,m)より見た目標角度の真
値を表すベクトルθk,r を以下の式(34)のように定
義する。
【0094】
【数7】
【0095】追尾フィルタ71 〜7n より得られる予測
ベクトル¨xk を使用すると、角度の予測ベクトル¨θ
k,r は次の式(35)および式(36)で与えられる。
【0096】
【数8】
【0097】ここで、[ar r r ]はレーダrのx
yz座標系における位置ベクトルであり、[xyz]は
目標予測値xk の位置成分である。
【0098】また、角度予測ベクトル¨θk,r の平均値
をθm k,rとすれば、当該角度予測ベクトル¨θk,r のラ
ンダム誤差¨θk,r −θm k,rの共分散行列は次の式(3
7)のように表せる。 Ak,r =E[(¨θk,r −θk,r m)(¨θk,r −θk,r mT ] =Fk,r ¨Pk k,r T ・・・(37)
【0099】ただし、Fk,r は次の式(38)とおい
た。また、¨Pk は予測ベクトルのランダム誤差の共分
散行列、すなわち予測誤差共分散行列である。
【0100】
【数9】
【0101】次に、誤差楕円の面積を計算する。次の式
(39)に示す変量 [¨θk,r −θk,r m]Ak,r -1 [¨θk,r −θk,r m T ・・・(39) は自由度2のカイ2乗分布にしたがい、d’をパラメー
タとして、以下に示す式(40)を満たす¨θk,r の領
域はE−By面内において楕円を成す。 [¨θk,r −θk,r m]Ak,r -1 [¨θk,r −θk,r mT ≦d’ ・・・(40)
【0102】なお、上記誤差楕円体の面積は、次の式
(41)により算出される。
【0103】
【数10】
【0104】一方、レーダr(r=1,2,…,m)の
ビーム幅をBWr とするとき、ビーム幅領域のE−By
面内における面積を以下の式(42)で定義する。
【0105】
【数11】
【0106】次に、上記誤差楕円体の面積σk,r を各レ
ーダのビーム幅領域の面積sr BW で規格化した値ρk,r
を次の式(43)で定義する。
【0107】
【数12】
【0108】最後に、上記ρk,r の全レーダr(r=
1,2,…,m)中での最小値を、以下の式(44)で
表されるランダム誤差評価値Vk rとする。
【0109】
【数13】
【0110】ここで、統計量として最小値を選択する方
法を採用したのは、追尾維持にとって最も条件のよいレ
ーダrをもってしてもなお、観測ビーム31 〜3m 内に
目標11 〜1n を捕らえ続けるのが困難となっている場
合に限って、ランダム誤差評価値が高い値となるように
するためであるが、統計量として平均値や最大値を選択
するようにしてもよい。なお、平均値をとれば平均的な
観測ビーム31 〜3m内への捕えにくさが各目標11
n のランダム誤差評価値となり、また最大値をとれば
追尾維持にとって最も条件の悪いレーダrで観察を行う
場合の観測ビーム31 〜3m 内への捕えにくさが評価値
となる。
【0111】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、バイアス誤差評価器15とランダム誤差評価器16
に対して、センサ諸元入力器17より各センサ41 〜4
m のセンサ諸元を入力しているので、センサ41 〜4m
の位置や精度を考慮にいれた観測必要性が評価され、こ
れによって、バイアス誤差評価器15では、各目標11
〜1n の旋回を検出するのみならず、旋回によって発生
するバイアス誤差の各センサ41 〜4m から観測のしや
すさまでも含めて評価することができ、また、ランダム
誤差評価器16では、各目標11 〜1n のランダム誤差
の大きさを算出するだけでなく、各センサ41 〜4m
ら見た上記ランダム誤差の相対的な大きさまでも含めて
評価することができて、観測必要性評価器9ではセンサ
諸元を考慮にいれた観測必要性が判定されるため、セン
サ群5にとって追尾をはずしそうな目標11 〜1n に対
してセンサ41 〜4m が割り当てられやすくなるという
効果が得られる。
【0112】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3によるセンサ群管理装置の構成を示すブロック図で
あり、相当部分には図4と同一符号を付してその説明を
省略する。図において、18は入力装置14および追尾
フィルタ群8からの出力を受けて、目標群2の目標11
〜1n ごとに、目標までの距離、目標の進行方向、目標
の速度、目標の動き、目標自体の注目度、目標の到達時
間の一部または全部に基づいて、それらの重要度を評価
する重要度評価器であり、この実施の形態3は実施の形
態2によるセンサ群管理装置に当該重要度評価器18を
付加したものである。なお、観測必要性評価器9は、バ
イアス誤差評価器15からの出力とランダム誤差評価器
16からの出力に加えて、この重要度評価器18からの
出力も受け、これら3つの評価値の重み付け平均をとっ
て、各目標11 〜1n ごとの観測必要性を評価している
点で、図4に同一符号を付したものとは異なっている。
【0113】次に動作について説明する。ここで、図1
に示した実施の形態1のセンサ群管理装置、あるいは図
4に示した実施の形態2のセンサ群管理装置における観
測必要性評価器9は、バイアス誤差評価器15の出力す
る予測誤差のバイアス成分と、ランダム誤差評価器16
の出力する予測誤差のランダム成分とを用いて、各目標
1 〜1n の観測必要性を決めていたが、この実施の形
態3によるセンサ群管理装置における観測必要性評価器
9には、上記バイアス誤差評価器15およびランダム誤
差評価器16の出力に加えて、重要度評価器18より得
られる各目標11 〜1n の重要度も入力されている。
【0114】なお、この重要度評価器18による各目標
1 〜1n の重要度の評価は、入力装置14からの出力
と追尾フィルタ群8からの出力に基づいて、目標までの
距離、目標の進行方向、目標の速度、目標の動き、目標
自体の注目度、目標の到達時間の一部または全部を用い
て、例えば次のように行われる。
【0115】1.目標の距離:センサ41 〜4m または
ある特定地域から遠く離れた目標11 〜1n は重要でな
いと判断される場合には、センサ41 〜4m 等に近い目
標11 〜1n の重要度を高くする。 2.目標の進行方向:センサ41 〜4m またはある特定
地域に近づいてくる目標11 〜1n が重要であり、遠ざ
かる目標11 〜1n は重要でないと判断される場合に
は、センサ41 〜4m 等に向かってくる目標11 〜1n
の重要度を高くする。 3.目標の速度:センサ41 〜4m またはある特定地域
に近づいてくる目標11 〜1n のうちで、速度が大きい
ものが重要であると判断される場合には、速度の大きな
目標11 〜1n の重要度を高くする。 4.目標の動き:動きが速く、機動性に富む目標11
n が重要であると判断される場合には、その目標11
〜1n の重要度を高くする。 5.目標自体の注目度:何らかの手段で目標11 〜1n
の大きさ、特性、種類などが識別できたときには、その
識別結果より目標11 〜1n が注目すべきであると判断
された目標11 〜1n の重要度を高くする。 6.目標の到達時間:目標11 〜1n の位置、進行方
向、速度を融合して、ある特定地域までの到達時間を算
出し、当該到達時間が短い目標11 〜1n が重要である
と判断される場合には、この目標11 〜1n の重要度を
高くする。
【0116】観測必要性評価器9は、上記バイアス誤差
評価器15およびランダム誤差評価器16の出力に加え
て、この重要度評価器18より得られる各目標11 〜1
n の重要度も観測必要性決定の基準として用い、これら
3入力の重み付き平均をとって観測必要性を決定する。
なお、重要度評価器18にて目標11 〜1n の重要度を
評価するための指標はこれらにのみ限定されるものでは
なく、観測が必要かどうかに関して何らかの意味で目標
1 〜1n を評価できるものであれば、上記以外の指標
であってもよい。
【0117】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、重要度評価器18より得られる各目標11 〜1n
重要度も観測必要性の評価基準として用いているので、
目標の価値がすべて等しいとしてセンサ群8を管理して
いた実施の形態1および実施の形態2の場合とは異な
り、各目標11 〜1n の観測必要性を客観的に評価する
ことが可能となるため、特に観測が必要な目標11 〜1
n を選択し、選択した目標11 〜1n について重点的に
センサ41 〜4m を割り当てることができるようにな
り、追尾が必要な目標11 〜1n を選択して、その選択
された目標11 〜1nを特に見失わないようにセンサ群
8を管理することが可能になるという効果が得られる。
【0118】
【0119】
【発明の効果】 以上のように、この発明によれば、セン
サ群からの観測情報を目標ごとに選別する入力装置と、
この入力装置の出力に応じて目標を追尾するカルマンフ
ィルタにて構成された追尾フィルタ群と、これら入力装
置と追尾フィルタ群の出力より予測誤差のバイアス成分
を評価するバイアス誤差評価器と、追尾フィルタ群の出
力より予測誤差のランダム成分を評価するランダム誤差
評価器と、バイアス誤差評価器とランダム誤差評価器の
出力に基づいて各目標ごとの観測必要性を評価する観測
必要性評価器と、各センサから各目標への割り当てを仮
想的に決定する仮想割り当て器と、追尾フィルタ群およ
び仮想割り当て器の出力を受けてセンサと目標との各組
合せに対して評価値を決定する観測効果判定器と、追尾
フィルタ群からの追尾情報、および観測必要性評価器と
前記観測効果判定器からの評価値に基づいて、各センサ
と各目標との割り当てを決定する割り当て器と、センサ
群の各センサのセンサ諸元を出力するセンサ諸元入力装
置とを備え、バイアス誤差評価器が、センサ諸元入力器
からのセンサ諸元と、入力装置からの観測情報および追
尾フィルタ群からの追尾情報を受けて、観測情報に含ま
れる目標観測位置と追尾情報に含まれる目標予測位置の
差をローパスフィルタで平滑することにより、目標群の
各目標それぞれの予測誤差のバイアス成分を算出して、
当該予測誤差のバイアス成分をセンサ諸元に含まれる前
記各センサそれぞれの観測範囲で規格化し、規格化され
た予測誤差のバイアス成分の最小値、平均値、あるいは
最大値などの統計量をとって、各目標それぞれのバイア
ス誤差評価値として出力するので設定した運動モデル
と目標の実際の運動が合致していなくても、観測値と予
測値の差が大きくなって追尾誤差の分散値には観測値が
反映されず、結果的に実際は追尾誤差が増加しているに
もかかわらず誤差の期待値は小さく評価されることにな
るようなことはなくなるため、追尾フィルタとしてカル
マンフィルタを使用した場合に、観測必要性が結果的に
不当に小さく評価され、センサが割り当てられる頻度が
不十分となって追尾がはずれそうになっている目標を検
出して、当該目標により優先的にセンサの割り当てを行
うことができ、追尾がはずれてしまう危険性を防ぐこと
が可能なセンサ群管理装置が得られる効果がある。ま
た、各目 標の旋回を検出するだけでなく、旋回によって
発生するバイアス誤差の、各センサから観測のしやすさ
までも含めて評価することができ、センサ諸元を考慮に
いれた観測必要性の設定が可能になるという効果があ
る。
【0120】この発明によれば、センサ群からの観測情
報を目標ごとに選別する入力装置と、この入力装置の出
力に応じて目標を追尾するカルマンフィルタにて構成さ
れた追尾フィルタ群と、これら入力装置と追尾フィルタ
群の出力より予測誤差のバイアス成分を評価するバイア
ス誤差評価器と、追尾フィルタ群の出力より予測誤差の
ランダム成分を評価するランダム誤差評価器と、バイア
ス誤差評価器とランダム誤差評価器の出力に基づいて各
目標ごとの観測必要性を評価する観測必要性評価器と、
各センサから各目標への割り当てを仮想的に決定する仮
想割り当て器と、追尾フィルタ群および仮想割り当て器
の出力を受けてセンサと目標との各組合せに対して評価
値を決定する観測効果判定器と、追尾フィルタ群からの
追尾情報、および観測必要性評価器と前記観測効果判定
器からの評価値に基づいて、各センサと各目標との割り
当てを決定する割り当て器と、センサ群の各センサのセ
ンサ諸元を出力するセンサ諸元入力装置とを備え、ラン
ダム誤差評価器が、センサ諸元入力器からのセンサ諸元
と、追尾フィルタ群からの追尾情報を受けて、追尾情報
に含まれる目標予測位置および予測誤差共分散行列より
求まる誤差楕円体の極座標系E−By平面での面積を、
センサ諸元に含まれる各センサそれぞれの観測領域のE
−By平面での面積で規格化し、規格化された誤差楕円
体のE−By平面での面積の最小値、平均値、あるいは
最大値などの統計量をとって、各目標それぞれのランダ
ム誤差評価値として出力するので、設定した運動モデル
と目標の実際の運動が合致していなくても、観測値と予
測値の差が大きくなって追尾誤差の分散値には観測値が
反映されず、結果的に実際は追尾誤差が増加しているに
もかかわらず誤差の期待値は小さく評価されることにな
るようなことはなくなるため、追尾フィルタとしてカル
マンフィルタを使用した場合に、観測必要性が結果的に
不当に小さく評価され、センサが割り当てられる頻度が
不十分となって追尾がはずれそうになっている目標を検
出して、当該目標により優先的にセンサの割り当てを行
うことができ、追尾がはずれてしまう危険性を防ぐこと
が可能なセンサ群管理装置が得られる効果がある。ま
た、各目標のランダム誤差の大きさを算出するだけでな
く、各センサから見たランダム誤差の相対的な大きさま
で含めて評価することができ、センサ諸元を考慮にいれ
た観測必要性の設定が可能にな るという効果がある。
【0121】この発明によれば、バイアス誤差評価器に
て、入力装置からの観測情報と追尾フィルタ群からの追
尾情報より、目標が旋回運動を行っているかどうかを評
価するように構成したので、旋回している目標に対し
て、他の目標よりも優先的にセンサを割り当てることが
可能になるという効果がある。
【0122】この発明によれば、バイアス誤差評価器に
て、目標の予測位置と観測位置との差をローパスフィル
タで平滑することにより、各目標の予測誤差のバイアス
成分を評価するように構成したので、実際の運動に関し
て運動モデルからの逸脱の度合いが大きい目標ほど観測
必要性を高くして、センサが割り当てられやすくするこ
とができるという効果がある。
【0123】この発明によれば、ランダム誤差評価器に
て、目標の予測誤差共分散行列より算出した誤差楕円体
の長軸半径により、目標の予測誤差のランダム成分を評
価するように構成したので、長い間、センサの割り当て
が行われないため、目標の曖昧さが大きくなりすぎて追
尾をはずしてしまうといったことを防止できるという効
果がある。
【0124】この発明によれば、観測必要性評価器に
て、バイアス誤差評価器とランダム誤差評価器からの出
力の重み付け平均をとり、各目標の観測必要性を決定す
るように構成したので、旋回運動をしている目標に対し
て優先的にセンサを割り当てつつ、等速直進運動をして
いる目標に対しても適度な観測間隔をとってセンサを割
り当てることが可能になるという効果がある。
【0125】この発明によれば、目標の位置、目標まで
の距離、目標の進行方向、目標の速度、目標の動き、目
標自体の注目度の一部または全部に基づき、各目標ごと
の重要度を評価する重要度評価器を設けるとともに、観
測必要性評価器にて、この重要度評価器からの出力と、
バイアス誤差評価器およびランダム誤差評価器からの出
力の重み付け平均をとり、各目標の観測必要性の評価値
を決定するように構成したので、各目標の観測必要性を
客観的に評価することにより、特に観測が必要な目標を
選択し、選択した目標について重点的にセンサを割り当
てられるようにすることができるという効果がある。
【0126】この発明によれば、割り当て器にて、観測
必要性評価器の出力と観測効果判定器の出力との積より
目標とセンサとの各組合せに対する評価値を求め、当該
評価値に対する組合せ最適化問題の解としてセンサ割り
当てを決定するように構成したので、観測必要性評価器
の出力と観測効果判定器の出力とを積により融合して最
適化問題に帰着させることが可能となり、評価値の和を
最大とするようなセンサ割り当てを決定することができ
るため、複数のセンサを最大限有効に活用して複数の目
標を同時に追尾することができるばかりか、この問題の
解法として既存の最適化アルゴリズムを使用できるた
め、準最適化アルゴリズムを使用して計算時間を節約す
ることも可能になるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるセンサ群管理
装置を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1における旋回目標に対するバイ
アス誤差の発生を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1におけるバイアス誤差を算出を
示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態2によるセンサ群管理
装置を示すブロック図である。
【図5】 実施の形態2におけるバイアス誤差評価法を
示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるセンサ群管理
装置を示すブロック図である。
【図7】 従来のセンサ群管理装置を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 ,12 ,…,1n 目標、2 目標群、31
2 ,…,3m 観測ビーム、41 ,42 ,…,4m
センサ、5 センサ群、6 観測情報融合器、71,7
2 ,…,7n 追尾フィルタ、8 追尾フィルタ群、9
観測必要性評価器、10 仮想割り当て器、11 観
測効果判定器、12 割り当て器、14 入力装置、1
5 バイアス誤差評価器、16 ランダム誤差評価器、
17 センサ諸元入力器、18 重要度評価器。
フロントページの続き (72)発明者 小菅 義夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−257923(JP,A) 特開 平9−90027(JP,A) 特開 平5−323020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセンサから構成されるセンサ群を
    管理して目標群の複数の目標を追尾するセンサ群管理装
    置において、 前記センサ群からの複数の観測情報を受けてこれらを前
    記目標ごとに選別する入力装置と、 前記入力装置の出力に応じて前記目標の追尾を行う、カ
    ルマンフィルタに基づく複数の追尾フィルタから構成さ
    れた追尾フィルタ群と、 前記入力装置の出力と前記追尾フィルタ群の出力とを受
    けて予測誤差のバイアス成分を評価するバイアス誤差評
    価器と、 前記追尾フィルタ群の出力を受けて予測誤差のランダム
    成分を評価するランダム誤差評価器と、 前記バイアス誤差評価器の出力と前記ランダム誤差評価
    器の出力とに基づいて前記目標ごとの観測必要性を評価
    する観測必要性評価器と、 前記目標群の各目標と前記センサ群の各センサとの割り
    当てを仮想的に決定する仮想割り当て器と、 前記仮想割り当て器が仮想的に決定した前記目標とセン
    サとの各割り当てに対して、観測の効果を判定する観測
    効果判定器と、 前記観測必要性評価器の出力と前記観測効果判定器の出
    力とに基づいて、前記目標群の各目標と前記センサ群の
    各センサとの割り当てを決定する割り当て器と 前記センサ群の各センサのセンサ諸元を出力するセンサ
    諸元入力装置とを備え、 前記バイアス誤差評価器が、前記センサ諸元入力器から
    のセンサ諸元と、前記入力装置からの観測情報および追
    尾フィルタ群からの追尾情報を受けて、前記観測情報に
    含まれる目標観測位置と前記追尾情報に含まれる目標予
    測位置の差をローパスフィルタで平滑することにより、
    目標群の各目標それぞれの予測誤差のバイアス成分を算
    出して、当該予測誤差のバイアス成分を前記センサ諸元
    に含まれる前記各センサそれぞれの観測範囲で規格化
    し、規格化された前記予測誤差のバイアス成分の最小
    値、平均値、あるいは最大値などの統計量をとって、前
    記各目 標それぞれのバイアス誤差評価値として出力する
    こと を特徴とするセンサ群管理装置。
  2. 【請求項2】 複数のセンサから構成されるセンサ群を
    管理して目標群の複数の目標を追尾するセンサ群管理装
    置において、 前記センサ群からの複数の観測情報を受けてこれらを前
    記目標ごとに選別する入力装置と、 前記入力装置の出力に応じて前記目標の追尾を行う、カ
    ルマンフィルタに基づく複数の追尾フィルタから構成さ
    れた追尾フィルタ群と、 前記入力装置の出力と前記追尾フィルタ群の出力とを受
    けて予測誤差のバイアス成分を評価するバイアス誤差評
    価器と、 前記追尾フィルタ群の出力を受けて予測誤差のランダム
    成分を評価するランダム誤差評価器と、 前記バイアス誤差評価器の出力と前記ランダム誤差評価
    器の出力とに基づいて前記目標ごとの観測必要性を評価
    する観測必要性評価器と、 前記目標群の各目標と前記センサ群の各センサとの割り
    当てを仮想的に決定する仮想割り当て器と、 前記仮想割り当て器が仮想的に決定した前記目標とセン
    サとの各割り当てに対して、観測の効果を判定する観測
    効果判定器と、 前記観測必要性評価器の出力と前記観測効果判定器の出
    力とに基づいて、前記目標群の各目標と前記センサ群の
    各センサとの割り当てを決定する割り当て器と、 前記センサ群の各センサのセンサ諸元を出力するセンサ
    諸元入力装置とを備え、 前記ランダム誤差評価器が、前記センサ諸元入力器から
    のセンサ諸元と、追尾フィルタ群からの追尾情報を受け
    て、前記追尾情報に含まれる目標予測位置および予測誤
    差共分散行列より求まる誤差楕円体の極座標系E−By
    平面での面積を、前記センサ諸元に含まれる前記各セン
    サそれぞれの観測領域のE−By平面での面積で規格化
    し、規格化された前記誤差楕円体のE−By平面での面
    積の最小値、平均値、あるいは最大値などの統計量をと
    って、前記各目標それぞれのラン ダム誤差評価値として
    出力することを特徴とするセンサ群管理装置。
  3. 【請求項3】 バイアス誤差評価器が、入力装置から受
    けた観測情報と、追尾フィルタ群から受けた追尾情報と
    に基づいて、目標が旋回運動を行っているかどうかの評
    価を行うものであることを特徴とする請求項2記載のセ
    ンサ群管理装置。
  4. 【請求項4】 バイアス誤差評価器が、入力装置から受
    けた観測情報に含まれる目標観測位置と、追尾フィルタ
    群から受けた追尾情報に含まれる目標予測位置の差をロ
    ーパスフィルタで平滑することによって、複数の目標そ
    れぞれの予測誤差のバイアス成分を算出して、出力する
    ものであることを特徴とする請求項2記載のセンサ群管
    理装置。
  5. 【請求項5】 ランダム誤差評価器が、追尾フィルタ群
    から受けた追尾情報に含まれる目標予測位置および予測
    誤差共分散行列より誤差楕円体を算出し、当該誤差楕円
    体の長軸半径の長さによって各目標の予測誤差のランダ
    ム成分を評価するものであることを特徴とする請求項1
    記載のセンサ群管理装置。
  6. 【請求項6】 観測必要性評価器が、バイアス誤差評価
    器の出力する予測誤差のバイアス成分と、ランダム誤差
    評価器の出力する予測誤差のランダム成分との重み付け
    平均をとって、各目標ごとの観測必要性を評価するもの
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のセ
    ンサ群管理装置。
  7. 【請求項7】 目標群の各目標ごとに、目標の位置、目
    標までの距離、目標の進行方向、目標の速度、目標の動
    き、目標自体の注目度の一部または全部に基づいて、そ
    の重要度を評価する重要度評価器を備え、 観測必要性評価器が、前記重要度評価器の出力と、バイ
    アス誤差評価器の出力およびランダム誤差評価器の出力
    を受けて、これら3つの評価値の重み付け平均より前記
    各目標ごとの観測必要性を評価するものであることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のセンサ群管理装
    置。
  8. 【請求項8】 割り当て器が、観測必要性評価器の出力
    と観測効果判定器の出力とをそれらの積によって融合
    し、目標群の各目標とセンサ群の各センサとの各組合せ
    に対する評価値を算出し、 前記評価値に対する組合せ最適化問題を解くことによっ
    て得られた解を、センサ割り当てとして出力するもので
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のセン
    サ群管理装置。
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