JP3414899B2 - オーディオ信号増幅回路およびこれを用いた音響機器 - Google Patents

オーディオ信号増幅回路およびこれを用いた音響機器

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JP3414899B2 JP21426295A JP21426295A JP3414899B2 JP 3414899 B2 JP3414899 B2 JP 3414899B2 JP 21426295 A JP21426295 A JP 21426295A JP 21426295 A JP21426295 A JP 21426295A JP 3414899 B2 JP3414899 B2 JP 3414899B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オーディオ信号
増幅回路およびこれを用いた音響機器に関し、詳しく
は、電池1本程度で駆動される、ポータブルの磁気テー
ププレーヤやポータブルCD(コンパクトディスク)プ
レーヤなどの携帯用音響機器において、アイドリング電
流を少なくしても信号歪みが発生し難く、消費電力を低
減できるような低電圧駆動のオーディオ信号増幅回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポータブル磁気テーププレーヤや
ポータブルCDプレーヤでは、乾電池で駆動され、その
本数は、1本から2本程度である。従って、内蔵される
オーディオ回路の電源電圧は、1.2Vあるいは2.4
V程度でしかない。しかも、多くの場合ステレオ機能を
備えていて、その出力段の回路は、2系統になってい
る。このようなポータブル形の音響機器では、駆動電源
を電池1本とするような要請が強く、長時間演奏が要求
される。そのため、無信号時のアイドリング電流をでき
るだけ低減することが望ましい。
【0003】図2は、電池1本で駆動されるこの種のス
テレオオーディオ増幅回路の出力回路の例であって、左
右のうちの1チャネル分を示している。1は、入力端子
3に入力信号を受けてドライブ信号を発生する出力回路
5の入力段回路であり、2は、出力端子4に対してプッ
シュプルの出力を発生する出力段回路である。出力段回
路2は、出力トランジスタQ1,Q2と、これらトランジ
スタにカレントミラー接続されたカレントミラードライ
ブのダイオード接続トランジスタQ3、Q4と、トランジ
スタQ3のエミッタ側と電源ラインVccとの間に接続さ
れたトランジスタQ5、そしてトランジスタQ4のエミッ
タ側とグランドGNDとの間に接続されたトランジスタ
Q6とからなり、入力段回路1からの出力により駆動さ
れる。ここで、トランジスタQ3,Q4と、トランジスタ
Q5,Q6(そののベース)は、入力段回路1からの信号
によりこれと逆相の信号でそれぞれ駆動される。
【0004】信号入力時には、入力段回路1から入力さ
れた信号の位相に応じて、正側の半サイクルの増幅のと
きには下流側のトランジスタQ5をOFFにしてトラン
ジスタQ3に流れるアイドリング電流を抑制し、上流側
のトランジスタQ1だけを動作させる。負側の半サイク
ルの増幅のときには上流側のトランジスタQ6をOFF
にしてトランジスタQ4のアイドリング電流を抑制し、
下流側のトランジスタQ2だけを動作させてアイドリン
グ電流の低減を図る。また、無信号時には、上流側のト
ランジスタQ5と、下流側のトランジスタQ6を入力段回
路1からの出力によりそれぞれONにする。これによ
り、無信号時のアイドリング電流を低減しても十分な出
力電流を得ることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カレントミラードライ
ブのこのようなトランジスタQ3,Q4に流れる電流を阻
止する回路にあっては、トランジスタQ5,Q6をONさ
せる動作時の、Vsat電圧(エミッタ−コレクタ間の飽
和電圧)のばらつきにより、トランジスタQ3,Q4に流
れるアイドリング電流にばらつきが生じ易い。その結
果、低電圧駆動のオーディオ増幅回路にあって、アイド
リング電流が低い方にばらついた場合には信号歪みが増
加する。この信号歪みを防止するために、アイドリング
電流を、あらかじめ高めに設定しておく設計になるが、
この場合、高い方にばらついた場合には消費電流がより
増加する問題がある。この発明の目的は、このような従
来技術の問題点を解決するものであって、信号歪を低減
でき、アイドリング電流のばらつきを抑え、かつ、アイ
ドリング電流を抑制することがきるオーディオ信号増幅
回路およびこれを用いた音響機器を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためのこの発明のオーディオ信号増幅回路およびこれ
を用いた音響機器の特徴は、入力されるオーディオ信号
を増幅して第1および第2の駆動信号を発生する入力段
回路と、第1の駆動信号を受けてB級動作する第1の出
力段回路と、第2の駆動信号を受けてA級動作する第2
の出力段回路と、第2の出力段回路の出力信号レベルが
所定値以上になったことを検出して検出信号を出力する
検出回路とを備えるとともに、第1の出力段回路の出力
と第2の出力段回路の出力とを接続して出力端子からオ
ーディオ信号を出力する信号増幅回路であって、検出信
号が出力されたときに第1の出力段回路を動作させるも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】このように、B級プッシュプル動
作の第1の出力段回路とA級動作の第2の出力段回路と
を設け、検出回路により第2の出力段回路の出力信号の
レベルについての検出信号を得て、所定値未満の小信号
入力時には第2の出力段回路によりA級動作をさせ、所
定値以上の信号入力時には第1および第2の出力段回路
によりB級プッシュプル動作+A級動作をさせる。
【0008】これにより、アイドリング電流は、小信号
入力時に動作するA級動作の第2の出力段回路を主体と
すればよいので、ばらつきのない安定なアイドリング電
流が設定でき、ばらつきを考慮せずにアイドリング電流
値を低い値にできる。また、検出回路を、第2の出力段
回路のプッシュプル構成された出力トランジスタの一方
とベースおよびエミッタが共通接続され、コレクタが第
1の出力段回路の一方側の出力トランジスタを駆動する
トランジスタのベースを制御するように接続されたカレ
ントミラー回路の入力側に接続されるような構成とし、
第2の出力段回路の出力信号のレベルについての検出信
号を得れば、第2の出力段回路の動作から第1の出力段
回路の動作を加えた第1の出力段回路+第2の出力段回
路の動作への切換は、パラレル接続のトランジスタを有
する検出回路により行うことができるので、低電圧にお
いても動作可能である。また、小信号時にはA級動作で
あり、それより大きな信号入力に対してはA級動作に加
えてB級動作を加算して出力するために、小さい入力信
号レベルではA級動作が主体となるため、たとえアイド
リング電流が小さくても全体としてのクロスオーバー歪
みを小さく抑えることができる。
【0009】
【実施例】図1は、この発明のオーディオ信号増幅回路
を適用した一実施例のオーディオ出力回路を中心とした
ブロック図である。図1において、10は、電池1本で
駆動されるステレオオーディオ回路であって、左右の出
力回路のうちの1チャネルを示している。なお、左右の
出力回路は、同一の構成とする。11は、その入力段回
路であり、12は、その出力段回路である。入力段回路
11は、差動アンプ13とドライブ信号生成回路14と
からなる。差動アンプ13は、差動トランジスタQ10,
Q11と、これらの下流に設けられた定電流源11a、そ
して、それぞれのコレクタ側に挿入されたダイオード接
続のトランジスタからなるアクティブ負荷Q12,Q13と
からなり、トランジスタQ10のベースに入力端子10a
を介してプリアンプ30からの入力信号を受ける。
【0010】ドライブ信号生成回路14は、電源ライン
Vccにエミッタ側が接続された上流側のトランジスタQ
14,Q15,Q16,Q17と、これらの下流でそれぞれのト
ランジスタのコレクタにコレクタが接続され、エミッタ
側がグランドGNDに接続されたトランジスタQ20,Q
21,Q22,Q23とを有している。上流側のトランジスタ
Q14,Q15,Q16,Q17は、それぞれアクティブ負荷の
トランジスタQ12にカレントミラー接続され、これらト
ランジスタが並列に駆動される。下流側のトランジスタ
Q20,Q21,Q22,Q23は、下流に配置されたダイオー
ド接続のトランジスタQ19にカレントミラー接続され、
トランジスタQ19の上流には、それぞれアクティブ負荷
のトランジスタQ13にカレントミラー接続されるトラン
ジスタQ18が設けられいて、これらトランジスタQ18,
Q19を介して出力電流が取り出され、これによりトラン
ジスタQ20,Q21,Q22,Q23が並列に駆動される。
【0011】そこで、トランジスタQ14とQ20のコレク
タ同士が接続された接続点A,トランジスタQ15とQ21
のコレクタ同士が接続された接続点B,トランジスタQ
16とQ22のコレクタ同士が接続された接続点C,トラン
ジスタQ17とQ23のコレクタ同士が接続された接続点D
には、それぞれにほぼ等しい4つの電流出力を得ること
ができる。これら接続点の出力電流Ia,Ib,Ic,Id
により出力段回路12のこれらに対応して設けられた各
ドライブ回路がそれぞれ駆動される。出力段回路12
は、B級プッシュプル出力段回路を構成するトランジス
タQ30,Q31と、微小信号入力に対応してA級の出力段
回路を構成するトランジスタQ32,Q33と、これらの出
力段回路の各トランジスタをドライブをするドライブ回
路15,16,17,18とからなる。
【0012】ドライブ回路15,16は、B級プシュプ
ルの出力段回路(トランジスタQ30,Q31)を駆動する
入力電流信号をカレントミラーにより所定値分(前記の
Ith)だけキャンセルし、さらにこの電流値Ithをトラ
ンジスタからの検出電流値Id分だけキャンセルするこ
とで電流値Ith−検出電流値Id分だけ入力電流信号を
低減させたドライブ電流を発生させる。これにより、カ
レントミラーにより受けて前記のキャンセル電流値Ith
から電流値Id分だけ低減させた入力電流信号によりB
級プシュプルの出力段回路を駆動する。そして、出力値
が電流値Idを越えるような大きな入力電流信号のとき
に、入力電流信号をそのままB級プシュプルの出力段回
路に加えて駆動する。一方、ドライブ回路17,18
は、A級の出力段回路をそれぞれの位相の入力電流信号
に応じてそれぞれ駆動する。
【0013】ドライブ回路15は、ドライブトランジス
タQ34と、出力電流検出回路15a、そして駆動電流キ
ャンセル回路15bとからなる。ドライブトランジスタ
Q34は、トランジスタQ30のベースにコレクタが接続さ
れエミッタがグランドGNDに接続されたプッシュ出力
側ドライブのランジスタである。出力電流検出回路15
aは、トランジスタQ32のコレクタ電流検出用のトラン
ジスタであって、トランジスタQ32にパラレルに接続さ
れたトランジスタQ40と、カレントミラー19とからな
る。カレントミラー19は、コレクタがトランジスタQ
40のコレクタに接続されこれの下流に配置されてエミッ
タ側がグランドGNDに接続され、検出された電流Id
を受けるダイオード接続のトランジスタQ41とその出力
側のトランジスタQ42とからなる。
【0014】駆動電流キャンセル回路15bは、カレン
トミラー20と電流値Ithの定電流源21とにより構成
され、カレントミラー20は、定電流源21からの電流
値Ithを入力側に受けるダイオード接続のトランジスタ
Q43とドライブ電流を分流させる出力側のトランジスタ
Q44とからなる。トランジスタQ44は、電流をシンクさ
せるコレクタ側がトランジスタQ34のベースに接続さ
れ、エミッタがグランドGNDに接続されていて、接続
点CからトランジスタQ34のベースに入力される電流信
号Icのうち前記の電流値IthをグランドGNDへとシ
ンクさせる。電流値Ithを受けるトランジスタQ43のベ
ース側は、カレントミラー19の出力側のトランジスタ
Q42のコレクタに接続されていて検出された電流Id分
が電流値Ithから減算される。その結果、接続点Cから
トランジスタQ34のベースに入力される電流信号Icの
うちグランドGNDへとシンクされる電流値は、電流値
Ith−Idになる。そして、検出電流Idが電流源21の
電流値Ithを越えたときには、トランジスタQ34のベー
スに入力される電流信号Icのすべてによりトランジス
タQ34が駆動され、それによりトランジスタQ30の駆動
されて、上側半サイクルの信号が出力される。なお、こ
こでは、出力トランジスタQ30のエミッタ面積は、トラ
ンジスタQ34のエミッタ面積のm倍になっている。
【0015】ドライブ回路16は、ドライブトランジス
タQ35と、出力電流検出回路16a、そして駆動電流キ
ャンセル回路16bとからなる。ドライブトランジスタ
Q35は、トランジスタQ31のベースにコレクタが接続さ
れエミッタが電源ラインVccに接続されたプル出力側ド
ライブのトランジスタである。出力電流検出回路16a
は、出力電流検出回路15aと同様な回路であって、検
出電流がシンク電流になる点でこれとは相違する。この
回路は、トランジスタQ33のコレクタ電流検出用のトラ
ンジスタであって、トランジスタQ33にパラレルに接続
されたトランジスタQ45と、カレントミラー22とから
なる。カレントミラー22は、コレクタが下流に位置す
るトランジスタQ45のコレクタに接続されエミッタ側が
電源ラインVccに接続され、検出された電流Idを流出
するダイオード接続のトランジスタQ46とその出力側の
トランジスタQ47とからなる。
【0016】駆動電流キャンセル回路16bは、カレン
トミラー24と定電流源25により構成され、また、カ
レントミラー24は、定電流源25へと電流値Ithを吐
き出すダイオード接続のトランジスタQ48と流出電流を
発生する出力側のトランジスタQ49とからなる。トラン
ジスタQ49は、電流を吐き出すコレクタ側がトランジス
タQ35のベースに接続され、エミッタが電源ラインVcc
に接続されていて、接続点BによりトランジスタQ35の
ベースから引き出される電流信号Ibのうち前記の電流
値Ith分の吐き出しにより、その分減算される。電流値
Ithを吐き出すトランジスタQ49のベース側は、カレン
トミラー22の出力側のトランジスタQ47のコレクタに
接続されていて検出された電流Id分が吐き出しにより
同様にその分電流値Ithから減算される。その結果、接
続点BによりトランジスタQ35のベースから引き出され
る電流信号Ibのうち、それに加算されて吐き出される
電流値は、電流値Ith−Idになる。そして、電流源2
5の電流値Ithを検出電流Idが越えたときには、トラ
ンジスタQ35のベースから引き出される電流信号は、信
号電流Ibすべてになり、これによりトランジスタQ35
が駆動され、それによりトランジスタQ31の駆動され
て、下側半サイクルの信号が出力される。なお、ここで
は、出力トランジスタQ31のエミッタ面積は、トランジ
スタQ35のエミッタ面積のM倍になっている。
【0017】ドライブ回路17は、ドライブトランジス
タQ36とこれの下流に設けられたトランジスタQ37、そ
してバイアス回路17aとからなる。ドライブトランジ
スタQ36は、トランジスタQ32のベースに抵抗R1を介
してカレントミラーが接続されエミッタが電源ラインV
ccに接続されたトランジスタであり、そのエミッタ面積
は、トランジスタQ32の1/nになっている。トランジ
スタQ37は、上流のトランジスタQ36のコレクタにコレ
クタが接続されエミッタがグランドGNDに接続された
トランジスタである。バイアス回路17aは、定電流源
23とこれの下流でグランドGNDとの間に挿入された
ダイオード接続のトランジスタQ50とからなり、トラン
ジスタQ50に定電流を流すことで、定電圧をこれらの接
続点V1に発生して接続点V1の電圧を抵抗R3を介して
トランジスタQ37のベースに加えて、これをバイアスす
る。
【0018】ドライブ回路18は、ドライブトランジス
タQ38とこれの上流に設けられたトランジスタQ39、そ
してバイアス回路18aとからなる。ドライブトランジ
スタQ38は、トランジスタQ33のベースに抵抗R2を介
してカレントミラーが接続されエミッタが電源ラインV
ccに接続されたトランジスタであり、トランジスタQ39
は、トランジスタQ38のコレクタにコレクタが接続され
エミッタが電源ラインVccに接続されたトランジスタで
ある。バイアス回路18aは、定電流源24とこれの上
流で電源ラインVccとの間に挿入されたダイオード接続
のトランジスタQ51とからなり、トランジスタQ51に定
電流を流すことで、定電圧をこれらの接続点V2に発生
して接続点V2の電圧を抵抗R4を介してトランジスタQ
39のベースに加えて、これをバイアスする。
【0019】次に、その動作を説明すると、まず、上側
半サイクルの入力信号があって、これにより発生する検
出電流Idの値が前記の定電流Ithよりも小さいとき、
すなわち、Ith>Idのときには、Ith−Idの電流がト
ランジスタQ43に流れる。そこで、接続点Cからトラン
ジスタQ34のベースに入力される電流信号は、トランジ
スタQ43とカレントミラー接続のトランジスタQ44によ
りそのうちIth−Id分の電流が分流されてグランドG
NDへとシンクされる。これにより接続点Cに発生する
ドライブ信号がIth−Id分だけキャンセルされる。ト
ランジスタQ44によるIth−Id分のシンク動作は、It
h=Idになるまでの間行われ、Ith<Idになったとき
には、入力される電流信号はシンクされなくなる。この
ときには、接続点CからトランジスタQ34のベースに入
力される電流信号のすべてがトランジスタQ34のベース
に加えられて、トランジスタQ30が駆動される。その結
果、接続点CからトランジスタQ34のベースに入力され
る電流信号に応じてIth<Idの範囲でトランジスタQ3
0が動作してこれによりプッシュ側の出力を出力端子1
0bに発生させる。
【0020】次に、下側半サイクルの入力信号があっ
て、これにより発生する検出電流Idの値が前記の定電
流Ithよりも小さいとき、すなわち、Ith>Idのとき
には、Ith−Idの電流がトランジスタQ48に流れる。
そこで、接続点BによりトランジスタQ35のベースから
引き出される電流信号は、トランジスタQ48とカレント
ミラー接続のトランジスタQ49によりそのうちIth−I
d分の電流が吐き出される。これにより接続点Bに発生
するドライブ信号がIth−Id分だけキャンセルされ
る。トランジスタQ48によるIth−Id分の吐き出し動
作は、前記と同様にIth=Idになるまでの間行われ、
Ith<Idになったときには、電流信号は吐き出されな
くなる。このときには、接続点BによりトランジスタQ
35のベースから引き出される電流信号のすべてがトラン
ジスタQ35のベースに加えられて、トランジスタQ31が
駆動される。その結果、接続点BからトランジスタQ35
のベースに入力される電流信号に応じてIth<Idの範
囲でトランジスタQ31が動作してこれによりプル側の出
力を出力端子10bに発生させる。
【0021】このことにより、Ith<Idを成立させる
ような大きな入力信号については、A級の出力段回路を
構成するトランジスタQ32,Q33の動作に加えて、B級
プッシュプル出力段回路を構成するトランジスタQ30,
Q31の出力動作が行われる。なお、ここでは、説明の都
合上、上側半サイクルと下側半サイクルの検出電流値と
定電流値をそれぞれIth,Idで同一の記号をもって説
明しているが、これらは動作上で実質的に同じであれば
よく、必ずしも同一な電流値を意味するものではない。
【0022】さて、ドライブ回路17,18は、それぞ
れ接続点D,Aにおいて吐き出され、あるいはシンクさ
れるドライブ電流Ia,Idに応じてそれぞれのトラン
ジスタQ37,Q39が駆動され、これに応じてトランジス
タQ36,Q38が動作してそれぞれの出力段回路トランジ
スタQ32,Q33がトランジスタQ36,Q38が駆動され
て、A級動作で出力端子10bに出力を発生する。な
お、トランジスタQ32,Q33のベースとトランジスタ3
6,Q38のベースとの間にはそれぞれ抵抗R1,R2が挿
入されているが、これと前記の抵抗R3,R4の値により
このA級動作の入力信号レベルと前記B級動作の入力信
号レベルとの調整が図られる。また、出力端子10b側
から差動アンプ13のトランジスタQ11のベースへ電圧
帰還をかけるために、抵抗Rf1,抵抗Rf2が設けられて
いる。
【0023】さて、このような回路にあっては、B級動
作をさせる信号についての接続点C,Bの駆動系のアイ
ドリング電流は、ほとんど“0”に近い値に設定でき
る。また、微小信号系のA級動作の駆動系である接続点
D,Aの駆動系のアイドリング電流は、微小信号レベル
の増幅動作であるので、前記のバイアス回路17a,1
8aによって小さい値に制限でき、しかも、アイドリン
グ電流は、ばらつきは小さい。また、微小信号は、A級
動作で行われるので、信号歪みを低減できる。さらに、
大きな入力信号については、従来のようなカレントミラ
ードライブにおけるON/OFF動作ではないのでアイ
ドリング電流のばらつきに影響されないで済む。
【0024】出力電流検出回路15a,16aは、トラ
ンジスタ1段によるカレントミラーと、これに直列に接
続される検出側のトランジスタで構成され、検出側のト
ランジスタが出力トランジスタQ32,Q33とパラレルに
接続されているので、カレントミラーのトランジスタの
ベースと検出側のトランジスタのベースが独立してい
る。そこで、2つのトランジスタのベース電圧について
積み上げバイアスをする必要がない。その結果、ベース
−エミッタ間の順方向電圧である0.7Vとコレクタ−
エミッタ間ONsat電圧である0.2Vの和である0.
9V程度の電源ラインVcc電圧で動作させることができ
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明にあ
っては、アイドリング電流は、小信号入力時に動作する
A級動作の第2の出力段回路を主体とすればよいので、
ばらつきのない安定なアイドリング電流が設定でき、ば
らつきを考慮せずにアイドリング電流値を低い値にでき
る。また、第2の出力段回路の動作から第1の出力段回
路の動作を加えた第1の出力段回路+第2の出力段回路
の動作の切換を、第2の出力段回路の出力トランジスタ
とパラレル接続のトランジスタを有する検出回路により
行えば特に低電圧において動作が可能である。また、小
信号時にはA級動作であり、それより大きな信号入力に
対してはA級動作に加えてB級動作を加算して出力する
ために、小さい入力信号レベルではA級動作が主体とな
るため、たとえアイドリング電流が小さくても全体とし
てのクロスオーバー歪みを小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明のオーディオ信号増幅回路を
適用した一実施例のオーディオ出力回路を中心としたブ
ロック図である。
【図2】図2は、従来の電池駆動の音響機器のオーディ
オ出力回路を中心としたブロック図である。
【符号の説明】
1,11…入力段回路、2,12…出力段回路、3,1
0a…入力端子、4,10b…出力端子、5…出力回
路、13…差動アンプ、14…ドライブ信号生成回路、
15,16,17,18…ドライブ回路、15a,16
a…出力電流検出回路、15b,16b…駆動電流キャ
ンセル回路、17a,18a…バイアス回路、Q1〜Q5
1…トランジスタ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−308228(JP,A) 特開 昭61−262307(JP,A) 特開 昭63−242008(JP,A) 特開 昭57−164604(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/30 G11B 5/027

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されるオーディオ信号を増幅して第1
    および第2の駆動信号を発生する入力段回路と、 前記第1の駆動信号を受けてB級動作する第1の出力段
    回路と、 前記第2の駆動信号を受けてA級動作する第2の出力段
    回路と、 前記第2の出力段回路の出力信号レベルが所定値以上に
    なったことを検出して検出信号を出力する検出回路と、 を備えるとともに、前記第1の出力段回路の出力と前記
    第2の出力段回路の出力とを接続して出力端子からオー
    ディオ信号を出力する信号増幅回路であって、 前記検出信号が出力されたときに前記第1の出力段回路
    を動作させることを特徴とするオーディオ信号増幅回
    路。
  2. 【請求項2】 前記検出回路は、前記第2の出力段回路の
    プッシュプル構成された出力トランジスタの一方とベー
    スおよびエミッタが共通接続され、コレクタが前記第1
    の出力段回路の一方側の出力トランジスタを駆動するト
    ランジスタのベースを制御するように接続されたカレン
    トミラー回路の入力側に接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載のオーディオ信号増幅回路。
  3. 【請求項3】前記第1および第2の駆動信号は、それぞ
    れ位相が反転関係にある2つの電流信号からなり、前記
    第2の駆動信号を受けて前記第2の出力段回路を駆動す
    回路は前記所定値分だけの電流が強制的に流され、前
    カレントミラー回路の出力に前記所定値分の電流が前
    記検出回路の検出信号に応じた電流値によりキャンセル
    されることを特徴とする請求項2記載のオーディオ信号
    増幅回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のオーディオ信号増幅回路
    を有することを特徴とする音響機器。
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