JP3413631B2 - 抗菌性セルロース再生繊維 - Google Patents

抗菌性セルロース再生繊維

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JP3413631B2
JP3413631B2 JP20521296A JP20521296A JP3413631B2 JP 3413631 B2 JP3413631 B2 JP 3413631B2 JP 20521296 A JP20521296 A JP 20521296A JP 20521296 A JP20521296 A JP 20521296A JP 3413631 B2 JP3413631 B2 JP 3413631B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルロース再生繊維が
本来有する吸水性を損なうことなく、優れた保湿性を有
し、抗菌性、抗カビ性、防ダニ性を同時に具備するセル
ロース再生繊維に関し、糸、編織物、不織布、抄紙等の
原料に供され、衣料分野、衛生材料分野、包装資材分
野、産業資材分野、農業分野等に広く利用される繊維を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維に対して抗菌性、抗カビ性、防ダニ
性を付与する方法としては、繊維製造時に原料中に薬剤
を混合し紡糸する方法、あるいは繊維に加工処理する方
法等が提案されている。従来より用いられていた抗菌性
を与える物質としては、例えば、銀、銅、亜鉛等の金属
イオンを有するものや、塩化ベンザルコニウム、有機シ
リコン系第4級アンモニウム塩、ヘキサメチレンビグア
ナイド塩酸塩等があり、また、抗カビ性を与える物質と
しては、有機チアゾリル化合物、ベンズイミダゾリル化
合物等の有機芳香族型化合物等があり、防ダニ性を与え
る物質としては、殺ダニ剤、忌避剤等がある。そして個
々の薬品を繊維に練込んだり、表面の官能基に化学結合
で固定させること等により、抗菌性、抗カビ性、防ダニ
性を付与した繊維を得ていた。
【0003】しかし、抗菌性、抗カビ性、防ダニ性の対
象となる細菌、カビ、ダニは、生物学的に見ても全く異
なるものであり、それらに抵抗性を有する物質は基本的
に違うものである。従って、抗菌性繊維、抗カビ性繊
維、防ダニ性繊維の如く、細菌、カビ、ダニ、それぞれ
に抵抗性を有する繊維は開発されているが、細菌、カ
ビ、ダニに対して同時に抵抗性を有する繊維は開発され
ていない。
【0004】本出願人は特開平4−289211号公報
で、セルロース再生繊維中に粒子径10μm以下の再生
キトサン微小粒状体又は再生アセチル化キトサン微小粒
状体をビスコース中に混合紡糸して繊維中に0.5重量
%以上2.0重量%以下含有させることによって、再生
繊維本来の強度を損なうことなく、染色性を向上させる
と共に耐久性に富む抗菌・脱臭性能を具備した再生セル
ロース繊維を、また、特願平6−308109号で、粒
子径10μm以下の第4級アンモニウム塩化キトサン微
小粒状体をビスコース中に混合紡糸し繊維中に0.3〜
1.6重量%含有させることにより、幅広い抗菌スペク
トルを具備する再生セルロース繊維が得られることを開
示した。これらは、キトサン系の微小粒状体のみをビス
コース中に混合し、紡糸した再生セルロース繊維で、抗
菌性を主たる目的としたものであり、抗カビ性、防ダニ
性を目的としたものではなく、また、カニ、エビ、昆虫
類の外骨格から得られるキトサンに抗菌性や抗カビ性が
あることは既に知られているが、セルース分解性を有す
るカビに対する抵抗性は十分とは言えず、防ダニ性は期
待できない。
【0005】抗カビ性に関しては、有機チアゾリル化合
物、ベンズイミダゾリル化合物等の有機芳香族系化合物
等の抗カビ性能を有する薬剤を繊維原料中に混合し紡糸
したものはなかった。また,これらの抗カビ剤を繊維上
に固着させることにより該性能を発現させることはでき
るが、繊維上に固着させる方法では繊維本来の吸水性、
保湿性、風合いを損なう結果となり、実用的に欠点があ
る。
【0006】また、防ダニ性に関しては、殺ダニ剤、忌
避剤を繊維に固着加工することが行われているが、効果
の耐久性、人体に対する安全性の面が指摘されている。
従って、上述の如き抗カビ性、防ダニ性を繊維に付与
し、繊維本来の吸水性、保湿性、風合いを保持し実用上
充分な性能と安全性を有する繊維は開発されていないの
が現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維自体が
本来有する吸水性、風合い等の性能を損なうことなく、
優れた保湿性を有し、抗菌性、抗カビ性、防ダニ性を併
せ具備する抗菌性セルロース再生繊維を提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即
ち本発明は、粒子径10μm以下の再生キトサン微小粒
状体、又は再生アセチル化キトサン微小粒状体、ニトリ
ル系抗菌剤、ピリジン系抗菌剤、ハロアルキルチオ系抗
菌剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤、及び
ベンツイミダゾール系抗菌剤をセルロースビスコースに
添加し、該ビスコースを紡糸した抗菌性セルロース再生
繊維である。本発明の繊維は、これら複数の薬剤を同時
に混合含有していることで抗菌、抗カビ効果の相乗効果
が認められ、それぞれの薬剤が有している単独の効果以
上に幅広い抗菌スペクトル、幅広い抗カビスペクトル、
防ダニ性を発現することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる粒子径が10
μm以下の再生キトサン微小粒状体、又は再生アセチル
化キトサン微小粒状体を得るには、本出願人が特開昭6
2ー62827号公報及び特開昭62−100534号
公報に開示した方法によって作ることが好ましい。即
ち、キトサンを酸性水溶液に溶解してキトサン酸性水溶
液とし、該水溶液を塩基性水溶液中に落下等の手段で加
え凝固再生させ再生キトサンとし、又は、該再生キトサ
ンをメタノール、エタノール等の極性溶媒中で無水酢酸
等でアセチル化した再生アセチル化キトサンを、それぞ
れ中性になるまで十分水洗した後、該再生キトサン又は
再生アセチル化キトサンを更に微粒化することによっ
て、再生キトサン微小粒状体又は再生アセチル化キトサ
ン微小粒状体が効率よく得られる。
【0010】抗菌性の発現、繊維の保湿性の向上には、
キトサンの分子内アミノ基が大きく寄与するため、再生
キトサンをアセチル化して再生アセチル化キトサンにす
る際のアセチル化の程度は、アミノ基を20%程度残
す、即ち脱アセチル化度が20%を下らないようにする
ことが好ましい。
【0011】尚、微粒化には、通常の噴霧乾燥機を使用
することが出来る。噴霧乾燥して微粒化するには、ホモ
ジナイザー等通常の湿式粉砕機で予め粉砕分散せしめ
て、平均粒径を50μm以下にした乳状の懸濁液として
用いるのがよい。このようにして得た懸濁液は、ノズル
の周辺から吐出される加圧空気と共に高温雰囲気中に吐
出乾燥されるが、この際収縮により更に微粒化される。
高温雰囲気中の温度は、被乾燥物が乾燥されるに充分な
温度であればよく100〜180℃の範囲で自由に選択
できる。得られる微粒子の粒子径は、高温雰囲気中に吐
出する際の吐出量と加えた空気圧を適宜調節することに
よって、任意に調整することが出来るが、確実に所望の
均一な粒子径の乾燥物を得るためには更に分級すること
が好ましい。
【0012】本発明に用いられるニトリル系抗菌剤とし
て好ましくは、ハロアリールニトリル化合物、より好ま
しくはハロイソフタロニトリル化合物が挙げられる。ハ
ロイソフタロニトリル化合物としては、2、4、5、6
−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2、
4、6−トリフロロイソフタロニトリル等を挙げること
が出来る。
【0013】本発明に用いられるピリジン系抗菌剤とし
て好ましくは、ハロゲン化されたピリジン誘導体、ピリ
ジンチオール−1−オキシド化合物等が挙げられ、より
好ましくは、スルフォニルハロピリジン化合物、ピリジ
ンチオール−1−オキシド化合物等が挙げられる。
【0014】上記ハロゲン化されたピリジン誘導体とし
ては、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2
−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジ
ン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フ
リルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピ
リジルメタノールや、スルフォニルハロピリジン化合物
に分類される、2、3、5、6−テトラクロロ−4−メ
チルスルフォニルピリジン、2、3、5−トリクロロ−
4−(n−プロピルスルフォニル)ピリジン等が挙げら
れ、ピリジンチオール−1−オキシド化合物としては、
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、2−
ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジ
ンチオール−1−オキシド)等が挙げられる。
【0015】本発明に用いられるハロアルキルチオ系抗
菌剤として好ましくは、ハロアルキルチオフタルイミド
化合物、ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化
合物、ハロアルキルチオスルファミド化合物、ハロアル
キルチオスルフィミド化合物等を挙げることが出来る。
【0016】上記ハロアルキルチオフタルイミド化合物
としては、N−フロロジクロロメチルチオフタルイミ
ド、N−トリクロロメチルチオフタルイミド等が挙げら
れ、ハロアルキルチオテトラヒドロフタルイミド化合物
としては、N−1、1、2、2−テトラクロロエチルチ
オテトラヒドロフタルイミド、N−トリクロロメチルチ
オテトラヒドロフタルイミド等を挙げることが出来る。
【0017】また、ハロアルキルチオスルファミド化合
物としては、N−トリクロロメチルチオ−N−(フェニ
ル)メチルスルファミド、N−トリクロロメチルチオ−
N−(4−クロロフェニル)メチルスルファミド、N−
(1−フロロ−1、1、2、2−テトラクロロエチルチ
オ)−N−(フェニル)メチルスルファミド、N−
(1、1−ジフロロ−1、2、2−トリクロロエチルチ
オ)−N−(フェニル)メチルスルファミド等が挙げら
れ、ハロアルキルチオスルフィミド化合物としては、
N、N−ジメチル−N´−フェニル−N´−(フロロジ
クロロメチルチオ)スルフィミド、N、N−ジクロロフ
ロロメチルチオ−N´−フェニルスルフィミド、N、N
−ジメチル−N´−(p−トリル)−N´−(フロロジ
クロロメチルチオ)スルフィミド等を挙げることが出来
る。
【0018】本発明に用いられる有機ヨード系抗菌剤と
しては好ましくは、ヨードスルフォン化合物、ヨウ化不
飽和脂肪族化合物等が挙げられ、より好ましくは、ヨー
ドスルフォニルベンゼン化合物を挙げることが出来る。
【0019】上記ヨードスルフォニル化合物としては、
ヨードスルフォニルベンゼン化合物である、ジヨードメ
チル−p−トリルスルフォン、1−ジヨードメチルスル
フォニル−4−メチルベンゼン、1−ジヨードメチルス
ルフォニル−4−クロロベンゼン等が挙げられ、また、
ヨウ化不飽和脂肪族化合物としては、3−ヨード−2−
プロパルギルブチルカルバミン酸、4−クロロフェニル
−3−ヨードプロパルギルホルマール、3−エトキシカ
ルボニルオキシ−1−ブロム−1、2−ジヨード−1−
プロペン、2、3、3−トリヨードアリルアルコール等
を挙げることが出来る。
【0020】本発明に用いられるチアゾール系抗菌剤と
して好ましくは、イソチアゾリン−3−オン化合物、ベ
ンツチアゾール化合物等が挙げられ、より好ましくは、
イソチアゾリン−3−オン化合物等を挙げることが出来
る。
【0021】上記イソチアゾリン−3−オン化合物とし
ては、1、2−ベンツイソチアゾリン−3−オン、2−
(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3−オン、5
−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4、
5−ジクロロ−2−シクロヘキシル−4−イソチアゾリ
ン−3−オン等が挙げられ、ベンツチアゾール化合物と
しては、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンツチア
ゾール、2−メルカプトベンツチアゾールナトリウム、
2−メルカプトベンツチアゾール亜鉛等を挙げることが
出来る。
【0022】本発明に用いられるベンツイミダゾール系
抗菌剤として好ましくは、ベンツイミダゾールカルバミ
ン酸化合物、イオウ原子含有ベンツイミダゾール化合
物、ベンツイミダゾールの環式化合物誘導体等を挙げる
ことが出来、より好ましくは、ベンツイミダゾールカル
バミン酸化合物、チアゾリルベンツイミダゾール化合物
等が挙げられる。
【0023】上記ベンツイミダゾールカルバミン酸化合
物としては、1H−2−ベンツイミダゾールカルバミン
酸メチル、1−ブチルカルバモイル−2−ベンツイミダ
ゾールカルバミン酸メチル、6−ベンゾイル−1H−2
−ベンツイミダゾールカルバミン酸メチル、6−(2−
チオフェンカルボニル)−1H−2−ベンツイミダゾー
ルカルバミン酸メチル等が挙げられる。
【0024】また、イオウ原子含有ベンツイミダゾール
化合物としては、1H−2−チオシアノメチルチオベン
ツイミダゾール、1−ジメチルアミノスルフォニル−2
−シアノ−4−ブロモ−6−トリフロロメチルベンツイ
ミダゾール等を挙げることが出来る。
【0025】ベンツイミダゾールの環式化合物誘導体と
しては、2−(4−チアゾリル)−1H−ベンツイミダ
ゾール、2−(2−クロロフェニル)−1H−ベンツイ
ミダゾール、2−(1−(3、5−ジメチルピラゾリ
ル))−1H−ベンツイミダゾール、2−(2−フリ
ル)−1H−ベンツイミダゾール等が挙げられる。
【0026】上記ニトリル系抗菌剤、ピリジン系抗菌
剤、ハロアルキルチオ系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤、
チアゾール系抗菌剤、ベンツイミダゾール系抗菌剤は、
それぞれの抗菌剤より1種又は2種以上を選択し混合し
て用いても良い。また、上述に記載の6種類の抗菌剤の
1種類でも欠けていると期待される効果が発揮されな
い。選ばれた抗菌剤を混合した混合物の粒子径は再生キ
トサン微小粒状体又は再生アセチル化キトサン微小粒状
体と同様に紡糸時の口金詰まりを防止するために10μ
m以下が好ましい。10μm以下に調整する方法として
は、10μm以下に粉砕機等により微粉砕した個々の抗
菌剤粒子を混合する方法、それぞれの抗菌剤を混合した
後に微粉砕する方法等があるが、何れの方法を用いても
良い。
【0027】次に、このようにして得た粒子径10μm
以下の再生キトサン微小粒状体又は再生アセチル化キト
サン微小粒状体とニトリル系抗菌剤、ピリジン系抗菌
剤、ハロアルキルチオ系抗菌剤、有機ヨード系抗菌剤、
チアゾール系抗菌剤、ベンツイミダゾール系抗菌剤をセ
ルロース再生繊維に同時に含有させるには、そのままか
又は、予め水又はアルカリ水溶液に分散させて添加溶液
とするか、あるいは添加させる適量のセルロースビスコ
ース中に分散させて添加溶液とし、紡糸直前にセルロー
スビスコースと混合して紡糸すればよい。この時の紡糸
条件等は、通常のセルロース再生繊維の製造条件が適用
される。また、本発明で用いられるセルロースビスコー
スは、通常レーヨンビスコースとポリノジックビスコー
スがあり、本発明の抗菌性セルロース再生繊維は、ステ
ープル、フィラメント等の如何なる形状でもよく、繊度
にも制限なくまた、ダル化等のため酸化チタン等の無機
顔料を共に用いることもできる。
【0028】粒子形10μm以下の再生キトサン微小粒
状体又は再生アセチル化キトサン微小粒状体とニトリル
系抗菌剤、ピリジン系抗菌剤、ハロアルキルチオ系抗菌
剤、有機ヨード系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤、ベンツ
イミダゾール系抗菌剤の合計の対セルロース添加量は、
0.3〜2.0重量%が好ましい。添加量が少ないと所
望の抗菌性や抗カビ性が得られず、添加量が多いと繊維
強度が低下し、実用上不適である。
【0029】再生キトサン微小粒状体又は再生アセチル
化キトサン微小粒状体と抗菌剤を混合した混合物中に占
める再生キトサン微小粒状体又は再生アセチル化キトサ
ン微小粒状体の割合は、10〜90%が好ましい。10
%より少ない場合には充分な抗菌性と繊維の保湿性が得
られず、90%より多い場合には所望の抗カビ性、防ダ
ニ性が得られない。従ってより好ましくは再生キトサン
微小粒状体又は再生アセチル化キトサン微小粒状体の割
合は20〜80%である。実施例からも明らかな如く、
再生キトサン微小粒状体、又は再生アセチル化キトサン
微小粒状体を加えず抗菌剤の混合物のみを含有させたも
のでは本願発明の効果は期待できず、本発明の抗菌性セ
ルロース再生繊維では、上述の構成であることから繊維
本来の吸水性があり、優れた保湿性があり、従来の抗菌
性セルロース再生繊維には見られなかった抗菌性、抗カ
ビ性、防ダニ性を同時に具備している。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。
また、繊度、乾強度、湿強度、結節強度、吸湿性、抗菌
性能、抗カビ性能、防ダニ性能等は以下の方法で試験し
た。 (1)繊度、乾強度、湿強度、結節強度 JIS L 1015 「化学繊維のステープル試験
法」 (2)吸湿性 試料約10gの絶乾重量を測定し、直ちに35℃、相対
湿度90%の環境下に60分間放置し、その重量を測定
し、重量変化より水分率を求め吸湿性とした。 (3)抗菌性能 繊維製品衛生加工協議会の、抗菌加工製品加工効果試験
マニュアルの、菌数測定法に準じて抗菌性能を測定し
た。その方法は次の通りである。
【0031】〈菌数測定法〉黄色ブドウ球菌(Staphylo
coccus aureus, IFO 12732,以下表中ではS.と示
す)、大腸菌(Escherichia coli, IFO 13168 ,以下表
中ではE.と示す)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginos
a, IFO 3080,以下表中ではP.と示す)を試験菌体と
し、これを予め普通ブイヨン培地で5〜30×105
/mlとなるよう培養調整し試験菌懸濁液とする。該懸
濁液0.2mlを滅菌処理をしたネジ付きバイアル瓶中
の試料0.2gに均一に接種し、35〜37℃、18時
間静置培養後、容器中に滅菌緩衡生理食塩液を20ml
加え、手で振幅約30cmで25〜30回強く振盪して
試験中の生菌を液中に分散させた後、滅菌緩衡生理食塩
液で適当な希釈系列を作り、各段階の希釈液1mlを各
々滅菌シャーレに入れ標準寒天培地の約15ml混釈平
板を同一希釈液に付き各2枚ずつ作成した。これを35
〜37℃で24時間培養後、生育コロニー数を計測し、
その希釈倍率を乗じて試料中の生菌数を算出した。
【0032】そして、その効果の判定は、再生キトサン
微小粒状体又は再生アセチル化キトサン微小粒状体とニ
トリル系抗菌剤,ピリジン系抗菌剤,ハロアルキルチオ
系抗菌剤,有機ヨード系抗菌剤,チアゾール系抗菌剤,
ベンツイミダゾール系抗菌剤の無添加試料3検体と添加
試料3検体の平均菌数を基に次式で増減値差を求め、
1.6以上を抗菌効果ありと判定した。
【0033】
【数1】
【0034】(4)抗カビ性能 JIS Z 2911 「カビ抵抗性試験」 湿式試験
法 尚、試験菌体はアスペルギルス・ニゲル(Aspergillus
niger,IFO 4414,以下表中ではA.と示す)、ケトミウ
ム・グロボサム(Chaetomium globosum,IFO 6347,以下
表中ではC.と示す)、トリコデルマ・ビリデ(Tricho
derma viride,IFO 5720 ,以下表中ではT.と示す)の
3種類を用いた。結果は、次に示すカビ抵抗性の表示に
より判定した。
【0035】
【表1】
【0036】(5)防ダニ性能 直径4cm、高さ0.6cmのプラスチック製シャーレの底
面一面に均一に試料を敷き混みこの上にダニの入ってい
ない粉末飼料0.05gを置く。これを直径9cm、高さ
1.5cmのプラスチック製シャーレの中央に置く。この
大小のシャーレの間に、良く繁殖したダニ培地を生存ダ
ニ数として約3,000個体投入し、均一に広げる。こ
れを粘着シート上に置き、27×13×9cmの食品保存
用プラスチック製容器に粘着シートごと入れ、飽和食塩
水を入れて蓋をして容器内の湿度を約75%に保ち、2
5℃±1℃の恒温器に格納して1昼夜飼育の後、試料か
ら水洗い法にてダニを回収の後計数し、次式に当てはめ
て忌避率を求めた。なお、試験はばらつきを考慮し、3
回の繰り返しを行った。
【0037】
【数2】
【0038】〔実施例1〕脱アセチル化度85%平均分
子量42,000のキトサン500gを、酢酸250g
を含む水7,750gに加えて溶解しキトサン酢酸水溶
液を得た。この溶液の20℃に於ける粘度は、回転粘度
計で測定したところ、3,400cps であった。このキ
トサン酸性水溶液を5%苛性ソーダ水溶液中に落下させ
て、粒状に凝固再生させた。
【0039】この凝固物を中性になるまで十分水で洗浄
した後、予め最終固形分濃度が2〜2.5%になるよう
に水を加えて、15,000rpm の回転数で3分間ずつ
3回繰り返して粉砕分散させ乳状の懸濁液とした。これ
を120メッシュの篩で粗大片を濾別し、攪拌機で攪拌
しながら、濾液を3.0kg/cm2 の加圧空気と共に毎分
18mlの流量で、170〜180℃の高温雰囲気中に
吐出して乾燥し、乾燥物をサイクロンコレクターに捕集
した。該乾燥物を風力分級機((株)セイシン企業製、
商品名スペディック250)を用いて、分級して粒子径
5μm以下の再生キトサン微小粒状体300gを得た。
【0040】この再生キトサン微小粒状体に対して、ニ
トリル系抗菌剤,ピリジン系抗菌剤,ハロアキルチオ系
抗菌剤,有機ヨード系抗菌剤,チアゾール系抗菌剤,ベ
ンツイミダゾール系抗菌剤の混合物である市販の抗菌抗
黴剤((株)センカワ製、商品名K・B・9 E,以下
抗菌抗黴剤Aと略記する)を再生キトサン微小粒状体対
抗菌抗黴剤Aが80対20(重量比)となるように添加
混合し、再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの混合
物375gを得た。
【0041】この再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤
Aの混合物を、従来法によって得られたレーヨンビスコ
ース(セルロース9.0%、全アルカリ6.0%、全硫
黄2.5%)各15リットルに、セルロースに対し、
0,0.3,0.5,2.0,3.0重量%の添加量に
なるように予め水に分散させておいた再生キトサン微小
粒状体と抗菌抗黴剤A混合物分散液をそれぞれ添加し、
均一にレーヨンビスコースに混合し、脱泡後、直ちに
0.09mmφ×100Hのノズルを使用し、紡糸速度5
2m/分で、硫酸115g/l、硫酸ナトリウム310
g/l、硫酸亜鉛14g/l、温度53℃の紡糸浴に紡
糸し、通常の二浴緊張紡糸法により延伸し32mmに切断
後、通常の精練乾燥処理をして、3デニールの抗菌性セ
ルロース再生繊維をそれぞれ試料1〜5として糸切れな
く製造して得た。これらの試料1〜5の繊度,乾強度,
湿強度,結節強度,吸湿性を測定し、その結果を表2
に、抗菌性能,抗カビ性能,防ダニ性能の測定結果を表
3に示した。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表2,表3から明らかなように、再生キト
サン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aを同時にレーヨンビスコ
ースに添加し紡糸して得た抗菌性セルロース再生繊維は
優れた吸湿性を有すると共に、抗菌性能,抗カビ性能,
防ダニ性能を併せ具備しているが、試料5は優れた抗菌
性能,抗カビ性能,防ダニ性能を発現するものの強力低
下が大きい。従って、実用上再生キトサン微小粒状体と
抗菌抗黴剤Aの混合物の添加量はセルロースに対して
0.3〜2.0%が好ましい。
【0045】〔実施例2〕脱アセチル化度90%、平均
分子量54,000のキトサン500gを250gの酢
酸を含む7,750gに溶解してキトサン酢酸水溶液を
得た。この溶液の20℃における粘度は回転粘度計で測
定したところ4,300cps であった。このキトサン酸
性溶液を5%のアンモニア水溶液中に落下させて、紐状
にキトサンを凝固再生させた。
【0046】この凝固物を中性になるまで十分水で洗浄
した後、実施例1と同様にホモジナイザーを用いて、1
5,000rpm の回転数で3分間ずつ3回繰り返し粉砕
分散させ乳状の懸濁液とした。これを100メッシュの
篩で濾過後、濾液を攪拌機で攪拌しで分散状態を保ちな
がら、4.0kg/cm2 の加圧空気と共に毎分16mlの
流量で、175℃の高温雰囲気中に吐出して乾燥し、乾
燥物をサイクロンコレクターに捕集した。該乾燥物を実
施例1と同様にして分級し、粒子径5μm以下の再生キ
トサン微小粒状体360gを得た。
【0047】この再生キトサン微小粒状体に対して、実
施例1で用いた市販の抗菌抗黴剤Aを再生キトサン微小
粒状体対抗菌抗黴剤Aが80対20(重量比)となるよ
うに添加し、再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの
混合物450gを得た。
【0048】この再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤
Aの混合物を、ポリノジックビスコース(セルロース
5.0%、、全アルカリ3.5%、全硫黄3%)各15
リットルに、セルロースに対して、0,0.3,0.
5,2.0,3.0重量%の混合量になるように予め水
に分散させておいた再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴
剤A混合物分散液を添加し均一に混合し、脱泡後、直ち
に0.07mmφ×500Hのノズルを使用し、紡糸速度
32m/分で硫黄24g/l、硫酸亜鉛0.4g/l、
硫酸ナトリウム60g/l、温度35℃の紡糸浴に紡糸
し、次いで硫酸2g/l、硫酸亜鉛0.05g/l、温
度27℃の浴中で2倍延伸し38mmに切断した後、炭酸
ナトリウム1g/l、硫酸ナトリウム2g/l、温度6
0℃の条件で処理を行なった後、再度硫酸5g/l、温
度65℃で処理し、通常の精練、乾燥処理を行って、
1.25デニールの抗菌性セルロース再生繊維を糸切れ
なくそれぞれ試料6〜10として製造して得た。これら
の試料6〜10の繊度,乾強度,湿強度,結節強度,吸
湿性を測定し、その結果を表4に、抗菌性能,抗カビ性
能,防ダニ性能の測定結果を表5に示した。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】表4,表5から明らかなように、キトサン
微小粒状体と抗菌抗黴剤Aを同時にポリノジックビスコ
ースに添加し紡糸して得たポリノジックの抗菌性セルロ
ース再生繊維は優れた吸湿性を有すると共に、抗菌性
能,抗カビ性能,防ダニ性能を併せ具備しているが、試
料10は優れた抗菌性能,抗カビ性能,防ダニ性能を発
現するものの強力低下が大きい。従って、実用上再生キ
トサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの混合物の添加量はセ
ルロースに対して0.3〜2.0%が好ましい。
【0052】〔実施例3〕脱アセチル化度82%、平均
分子量45,000のキトサン500gを酢酸250g
を含む7,750gに加えて溶解しキトサン酢酸水溶液
を得た。この溶液の20℃における粘度は回転粘度計で
測定したところ3,400cps であった。このキトサン
酸性溶液を5%苛性ソーダ水溶液中に落下させて、粒状
に凝固再生させた。
【0053】この凝固物を中性になるまで十分水で洗浄
した後、実施例1と同様に、15,000rpm の回転数
で3分間ずつ3回繰り返し粉砕分散させ乳状の懸濁液と
した。これを120メッシュの篩で粗大片を濾別し、攪
拌機で攪拌しながら、濾液を3.0kg/cm2 の加圧空気
と共に毎分16mlの流量で170〜180℃の高温雰
囲気中に吐出して乾燥し、乾燥物をサイクロンコレクタ
ーに捕集した。該乾燥物を風力分級機((株)セイシン
企業製、商品名スペディック250)を用いて、分級し
て粒子径5μm以下の再生キトサン微小粒状体300g
を得た。
【0054】この再生キトサン微小粒状体に対して、実
施例1で用いた市販の抗菌抗黴剤Aを添加し、再生キト
サン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aとの混合比(重量比)
(再生キトサン微小粒状体/抗菌抗黴剤A)が0/10
0,10/90,20/80,50/50,80/2
0,90/10,100/0となるように調整した。
【0055】これらの再生キトサン微小粒状体と抗菌抗
黴剤Aの混合物を、従来法によって得られたレーヨンビ
スコース(セルロース9.0%、全アルカリ6.0%、
全硫黄2.5%)各15リットルに、セルロースに対
し、2.0重量%の添加量になるように予め水に分散さ
せておいたそれぞれの再生キトサン微小粒状体と抗菌抗
黴剤A混合物分散液を添加し、均一にレーヨンビスコー
スに混合し、脱泡後、実施例1と同様に紡糸し、通常の
二浴緊張紡糸法により延伸し38mmに切断後、通常の精
練乾燥処理をして、3デニールの抗菌性セルロース再生
繊維をそれぞれ試料11〜17として糸切れなく製造し
て得た。これらの試料11〜17の繊度,乾強度,湿強
度,結節強度,吸湿性を測定し、その結果を表6に、抗
菌性能,抗カビ性能,防ダニ性能の測定結果を表7に示
した。
【0056】
【表6】
【0057】
【表7】
【0058】表6,表7から明らかなように、再生キト
サン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aを同時にレーヨンビスコ
ースに添加し紡糸して得た抗菌性セルロース再生繊維は
優れた吸湿性を有すると共に、抗菌性能,抗カビ性能,
防ダニ性能を併せ具備しているが、試料11は吸湿性が
小さく、試料17は抗カビ性が劣っている。従って、実
用上再生キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの混合物中
の再生キトサン微小粒状体の割合は再生キトサン微小粒
状体と抗菌抗黴剤Aの混合物をセルロース重量に対し
2.0%添加したときは10〜90%が好ましい。
【0059】〔実施例4〕脱アセチル化度87%、平均
分子量45,000のキトサン500gを、酢酸250
gを含む水7,500gに溶解して、25℃における粘
度3,300cpsのキトサン酢酸水溶液を得た。これを
10%苛性ソーダ、20%水からなる塩基性水溶液中
に、孔径0.25mmの孔より圧力下で一定量ずつ落下さ
せ粒状に凝固再生させた。これを中性になるまで十分洗
浄し再生キトサン粒状物を得た。これをエタノールで4
回置換した後、等モルの無水酢酸を用いて、常温で24
時間反応させた後、エタノールで洗浄後水洗し、0.5
N苛性ソーダでエステル結合を切断のため、室温で1時
間反応させ水洗し、脱アセチル化度25%の再生アセチ
ル化キトサン5.0リットルを得た。
【0060】該再生アセチル化キトサン5.0リットル
に水4.75リットルを加えてホモジナイザーで17,
000rpm で5分間2回繰り返し粉砕し、更に、水4.
75リットルを加えて濃度3.47%の分散液とした。
これを14ml/分の流速で3.6kg/cm2 の加圧空気と
共に18℃の高温雰囲気中に吐出乾燥させ、乾燥物をサ
イクロンコレクターに捕集し、該乾燥物を実施例1と同
様に分級機で分級して、粒子径5μm以下の再生アセチ
ル化キトサン微小粒状体200gを得た。
【0061】この再生アセチル化キトサン微小粒状体に
対して、実施例1で用いた市販の抗菌抗黴剤Aを再生ア
セチル化キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aが80対2
0(重量比)となるように添加し、再生アセチル化キト
サン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの混合物250gを得
た。
【0062】これを実施例2と同様にしてポリノジック
ビスコースに添加混合して、紡糸し同様の処理をして、
1.25デニール×38mmの抗菌性セルロース再生繊維
を、糸切れなくそれぞれ試料18〜22として製造して
得た。試料18〜22の繊度,乾強度,湿強度,結節強
度,吸湿性を測定し、その結果を表8に、抗菌性能,抗
カビ性能,防ダニ性能の測定結果を表9に示した。
【0063】
【表8】
【0064】
【表9】
【0065】表8,表9から明らかなように、再生アセ
チル化キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aを混合し同時
にポリノジックビスコースに添加し紡糸して得た抗菌性
セルロース再生繊維は優れた吸湿性を有すると共に、抗
菌性能,抗カビ性能,防ダニ性能を併せ具備している
が、試料22は優れた抗菌性能,抗カビ性能,防ダニ性
能を発現するものの強力低下が大きい。従って、実用上
再生アセチル化キトサン微小粒状体と抗菌抗黴剤Aの混
合物の添加量は再生アセチル化キトサン微小粒状体と抗
菌抗黴剤Aの混合物の比率が80対20(重量比)のと
きにセルロースに対して0.3〜2.0%が好ましい。
【0066】
【発明の効果】上述の実施例から明らかなように、本発
明によれば、セルロース再生繊維中に粒子径10μm以
下の再生キトサン微小粒状体又は再生アセチル化キトサ
ン微小粒状体,ニトリル系抗菌剤,ピリジン系抗菌剤,
ハロアルキルチオ系抗菌剤,有機ヨード系抗菌剤,チア
ゾール系抗菌剤及びベンツイミダゾール系抗菌剤を同時
に、セルロースに対して0.3〜2.0%(重量)含有
せしめ、また、再生キトサン微小粒状体又は再生アセチ
ル化キトサン微小粒状体が混合させる抗菌剤の合計に対
し10〜90%含有させることによって、セルロース再
生繊維が本来有する物性、風合い等の性能を損うことな
く、優れた吸湿性を有し、抗菌性能,抗カビ性能,防ダ
ニ性能を併せ具備する抗菌性セルロース再生繊維を提供
することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−289211(JP,A) 特開 平8−144121(JP,A) 特開 平4−65510(JP,A) 特開 平7−207525(JP,A) 特開 平8−134779(JP,A) 特開 平4−126819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 1/00 - 9/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース再生繊維中に粒子径10μm
    以下の再生キトサン微小粒状体、ニトリル系抗菌剤、ピ
    リジン系抗菌剤、ハロアルキルチオ系抗菌剤、有機ヨー
    ド系抗菌剤、チアゾール系抗菌剤、及びベンツイミダゾ
    ール系抗菌剤を含有していることを特徴とする抗菌性セ
    ルロース再生繊維。
  2. 【請求項2】 再生キトサン微小粒状体が再生アセチル
    化キトサン微小粒状体である請求項1記載の抗菌性セル
    ロース再生繊維。
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