JP3411154B2 - スペーサー粒子分散液およびこれを用いた面間にスペーサー粒子を設ける方法 - Google Patents

スペーサー粒子分散液およびこれを用いた面間にスペーサー粒子を設ける方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペーサー粒子分
液を用いて例えば液晶表示装置における電極基板の面
間等にスペーサー粒子を設ける方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子式視覚表示装置の一対の基板面間の
間隔を均一に保つ場合等において、該面間にスペーサー
粒子を設けることが行われている。例えば、液晶表示装
置は、電極層および該電極層の上にさらに配向膜を備え
た電極基板の2枚の間に、液晶とスペーサー粒子が挟ま
れた構造にあり、上記スペーサー粒子は、2枚の電極基
板の間で液晶の配向を可能にするための間隔調整用とし
て使用されている。このような場合における面間にスペ
ーサー粒子を設ける方法として現在の主流は、スペーサ
ー噴霧方式が行われている。これには、純水、アルコー
ル等の溶剤に少量のスペーサー粒子を混ぜた希薄なスペ
ーサー粒子分散液を用い、これを基板上に噴霧するウエ
ット方式と、ウエットの媒体を一切使用せずスペーサー
粒子を噴霧するドライ方式とがある。また、特開平5−
303102号公報には、スペーサー粒子を紫外線硬化
型または熱硬化型樹脂の媒介に混合し、スクリーン印刷
法を用いて、面表面の任意の位置にスペーサー粒子を配
置固定する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】面間にスペーサー粒子
を設ける上でのポイントは、(1)スペーサー粒子の使
用量は、可能な限り少量とし、粒子はできるだけ1つ1
つがバラバラの状態になっていること(スペーサー粒子
の凝集体があってはならない)と、(2)スペーサー粒
子が面全面に均一に分散していることである。従来のス
ペーサー粒子噴霧方法は全面に均一にバラまくことは難
しく、特に、プラスチック製のスペーサー粒子の場合
は、粒子が静電気を帯電して団子状態を形成しやすいも
のであった。スペーサー粒子が面間に団子状態で設けら
れると対向する面間の間隔が均一に設定できなかった
り、液晶表示装置の場合液晶分子の配列を乱したり、さ
らには、電子式視覚表示装置において団子状のスペーサ
ー粒子によって、その部分の画面が白くなったりして表
示品質が低下する問題が生じる。また、タッチパネル形
式の表示装置の場合、上記の如く電極基板間の間隔が不
均一になると、表示に際し入力ペン等による外圧が均等
に伝わらず、安定的な信号の入出力が得られなくなる。
【0004】これに対して、前記スクリーン印刷法を用
いて面間にスペーサー粒子を設ける方法は、スペーサー
粒子を均一にバラまくことが可能になり、面間の間隔の
均一性が良好に保てるので有用である。ところが、かか
る方法はスクリーン印刷に際し、スペーサー粒子が、媒
介である前記樹脂成分にかなりの拡がりをもって覆われ
て印刷され、この樹脂成分がそのまま面表面に残ってし
まう問題があった。こうした樹脂成分の拡がりは、例え
ば電子式視覚表示装置の場合、表示品質を低下させ、液
晶表示装置であれば、配向膜の形成不良や、該配向膜の
配向不良や配向乱れ等も引き起こす。また、スペ」ーサ
ー粒子を覆う樹脂量が不均一になることもあり、その場
合、前記面間の均一性も、いま一歩満足できないものと
なる。
【0005】こうしたことから、本発明者らは、対向し
て設けられる2面間にスペーサー粒子を設けるに際し、
該スペーサー粒子が過度に樹脂成分に覆われたりするこ
となく分散性良く設けることができる方法として、面の
少なくとも一方の表面に、有機溶剤にスペーサー粒子が
分散しているスペーサー粒子分散液をスクリーン印刷
し、次いで、有機溶剤を蒸発させた後、互いの面を対向
させる方法を既に提案した(特願平7−262646号
公報参照)。本発明は、この面間にスペーサー粒子を設
ける方法をさらに改良し、より分散性良く均一に面間に
スペーサー粒子を設けることができる方法を提案するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題に鑑み鋭意研究を続けた結果、特定の表面張力を有す
る有機溶剤にスペーサー粒子を分散させたスペーサー粒
子分散液を使用することにより上記問題を解決できるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発
明は、対向して設けられる2面の少なくとも一方の面の
表面に、スペーサー粒子が有機溶剤に分散されたスペー
サー粒子分散液をスクリーン印刷し、有機溶剤を蒸発さ
せ、その後、2面を対向させて配置する方法であって、
上記スペーサー粒子分散液がa)25℃で測定した表面
張力が0.01〜0.02N/mの有機溶剤90〜30重
量%およびb)スペーサー粒子10〜70重量%からな
、ことを特徴とする面間にスペーサー粒子を設ける方
である。
【0007】
【0008】本発明においてスペーサー粒子は、剛性体
の粒子であればその素材は特に制限されずに使用でき
る。好適には、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共
重合体粒子、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアル
デヒド縮合物粒子、シリカ粒子、ガラス粒子等が挙げら
れる。これらのスペーサー粒子としては、必ずしも球体
に限らずガラスファイバスペーサー等の棒状体であって
も良いが、好適には長径と短径との比で表される真球度
が0.9以上の球状粒子であるのが好ましい。また、粒
径としては1〜15ミクロンで、変動率は5%以下のも
のを使用するのが好適であるが、印刷版の孔径仕上り精
度と孔内へのスペーサー粒子詰りを考慮すれば変動率は
小さい方が好ましい。
【0009】なお、スペーサー粒子は、特開平5−25
300号公報、特開平6−172659号公報、特開平
6−172660号公報、特開平6−289402号公
報等に記載されるような表面に熱可塑性樹脂、好適には
融点が250℃以下の熱可塑性樹脂が付着されたもの、
またはコートされたものが好ましい。こうしたスペーサ
ー粒子では、面表面に設けられた後、該熱可塑性樹脂の
融点以上の温度で加熱することにより、この熱可塑性樹
脂を溶融させ上記スペーサー粒子を面表面に強固に溶着
させることが可能になる。
【0010】一方、本発明において、上記スペーサー粒
子を分散させる有機溶剤は、25℃で測定した表面張力
が0.01〜0.02N/mであることが必要である。本
発明では、かかる表面張力を有し、スペーサー粒子に対
して難溶性である公知の有機溶剤が特に制限なく使用さ
れる。その場合、スぺーサー粒子は、該有機溶剤中に均
一に分散し易く、本発明ではかかるスペーサー粒子分散
液を用いることにより、より分散性良く面間にスクリー
ン印刷することが可能になる。
【0011】本発明において、上記表面張力にある有機
溶剤としては、ハイドロフルオロカ−ボン、2,3−ジ
ハイドロデカフルオロペンタン等のフルオロ化合物系有
機溶剤;ジクロロペンタフルオロプロパン(HCFC−
225)、ジクロロフルオロエタン(HCFC−141
b)等のクロロフルオロカ−ボン類;ペルフルオロペン
タン、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロヘプタン、
ペルフルオロオクタン、ペルフルオロノナン、ペルフル
オロメチルシクロヘキサン、ペルフルオロペルハイドロ
フェナントレン、ペルフルオロデカリン、ペルフルオロ
トリエチルアミン、ペルフルオロトリプロピルアミン、
ペルフルオロトリブチルアミン、ペルフルオロトリペン
チルアミン、ペルフルオロトリヘキシルアミン、ペルフ
ルオロ−N−メチルモルホリン、ペルフルオロ−N−エ
チルモルホリン、ペルフルオロ−N−プロピルモルホリ
ン、ペルフルオロ−N−ブチルモルホリン、ペルフルオ
ロ−N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ペルフル
オロ−2−プロピルテトラヒドロフラン、ペルフルオロ
−2−ブチルテトラヒドロピラン、ペルフルオロブチル
エーテル等のペルフルオロ化合物系有機溶剤が挙げられ
る。これら有機溶剤は、1種類または2種類以上を一緒
に使用することも可能である。
【0012】本発明において上記有機溶剤としては、分
散性の一層の良好さおよび印刷後の溶剤の蒸発性を勘案
すれば、表面張力が0.015〜0.020N/mのもの
を用いるのが好適である。
【0013】その他、スペ−サ−粒子分散液印刷後の溶
剤蒸発速度から、蒸気圧が1.33〜15000Pa
(25℃での測定値)、好適には5〜100Paのもの
が好ましい。また、スクリーン印刷版の孔からの裏まわ
りの少なさから粘度が0.1〜10,000mPa・s
(25℃での測定値)、好適には3〜500mPa・s
のものが好ましい。さらに、回収の容易さから沸点が5
0℃以上、好適には110℃以上のもので、取扱い性の
良好さから不燃性のものが好ましい。以上の観点から、
本発明では有機溶剤として、ペルフルオロノナン、ペル
フルオロペルハイドロフェナントレン、ペルフルオロデ
カリン、ペルフルオロトリプロピルアミン、ペルフルオ
ロトリブチルアミン、ペルフルオロトリペンチルアミ
ン、ペルフルオロトリヘキシルアミン、ペルフルオロ−
N−ブチルモルホリン、ペルフルオロ−N,N−ジメチ
ルシクロヘキシルアミン等のペルフルオロ化合物系有機
溶剤を用いるのが最も好ましい。
【0014】本発明において、この有機溶剤に分散させ
る前記スペーサー粒子の濃度は、10〜70重量%、好
ましくは15〜50重量%である。ここで、分散濃度が
10重量%より小さい時は、有機溶剤中の粒子密度が希
薄となり、面上へのスペーサー粒子散布個数や印刷率の
十分なスクリーン印刷が行えなくなる。一方、分散濃度
が70重量%より大きい時は、粘度が過度に上昇しスク
リーン印刷に適さなくなる。
【0015】有機溶剤中へのスペーサー粒子の分散は、
スペーサー同志が固まって凝集状態をつくらないよう
に、1つ1つバラバラの状態であるように分散させる。
分散させる方法としては、超音波、ホモジナイザー、ミ
キサーおよびシェカー等を使用して均一にする。
【0016】次に、本発明において上記スペーサー粒子
分散液は、通常、対向して設けられる2面間に、スペー
サー粒子を設ける場合において使用される。即ち、対向
して設けられる2面の少なくとも一方の面の表面に、上
記スペーサー粒子分散液をスクリーン印刷し、有機溶剤
を蒸発させた後、2面を対向させることにより、該面間
に良好にスペーサー粒子を設けることができる。その場
合、スペーサー粒子を設ける2面間は、対向して設けら
れる2面間のいかなるものであっても良い。通常は、液
晶表示装置やエレクトロクロミック表示装置等の種々の
電子式視覚表示装置における、一対の透明性の電極基板
間に適用するのが好ましい。特に液晶表示装置における
電極基板間に適用するのが好ましい。
【0017】こうした液晶表示装置用の電極基板の構造
としては公知の構造が特に制限なく採用される。一般に
は、図1に示される断面図のような透明の電極基板1
a,1bの表面に電極層2a,2bを形成し、さらに該電
極層の表面に配向膜3a,3bを形成した構造が採用さ
れる。
【0018】上記電極基板としては、例えばガラス基
板、プラスチック基板、シリコン基板、プラスチックフ
ィルム等の公知の透明な絶縁性基板が有利に使用され
る。電極層も特に制限されない。普通の例では、一対の
電極基板について、一方の基板の電極層として信号線配
線パターンが、他方の基板の電極層として走査線配線パ
ターンがそれぞれ形成されている。電極層の材質として
は、透明で且つ導電性を有するものであれば、公知のも
のが何ら制限なく採用される。例えば、ITO(Indium
Tin Oxide)、SnO2、In23等の材質が挙げられ
る。さらに、上記電極層の表面に形成する配向層として
も公知のものが何ら制限なく使用される。例えば、ポリ
イミド樹脂等の耐熱性樹脂よりなる薄膜の表面をラビン
グ布により配向させたものが使用される。
【0019】上記対向して設けられる面間において、ス
ペーサー粒子を設けるのは、一方の面でも両方の面でも
良い。液晶表示装置の場合、通常は、いずれか一方の面
にスペーサー粒子を設け、その後互いの面を対向させる
のが一般的である。その場合、スペーサー粒子は、電極
基板の配向膜面上に設けるのが一般的であるが、電極基
板の電極層上に先にスペーサー粒子を設け、次いでそれ
を覆う形で配向膜を形成させる時には、かかる電極基板
の電極層上に設けても良い。さらに、スペーサー粒子
は、電極基板上の光不透過性物質でパターニングされた
箇所、いわゆるブラックマトリックス上に設け、表示画
素の領域には設けないのが、スペーサー粒子が画像表示
を阻害せず表示品質を良好にする上で好適である。
【0020】本発明において、前記スペーサー粒子分散
液を面表面にスクリーン印刷する方法としては、印刷パ
ターンを形成したスクリーン印刷版の孔から印刷液を押
し出す公知のスクリーン印刷方法が制限なく利用され
る。具体的には、対象とする面表面に、スクリーン印刷
版の孔が該面表面の意図する箇所に位置するように重
ね、スクリーン印刷版の上に上記スペーサー粒子分散液
を塗布する(図2)。次にスクリーン印刷版の上をスキ
ージで擦ってそれぞれの孔中にスペーサー粒子分散液の
スペーサー粒子を押し込み(図3)、そして、スクリー
ン印刷版を取り除く方法により行うのが好ましい。
【0021】ここで、スクリーン印刷版は、弾性体およ
び非弾性体のメッシュ、平板のいずれでも良い。例え
ば、弾性体にはナイロン線、テトロン線、ステンレス鋼
線を編んだメッシュ或いはこれに感光性乳剤を塗布した
版等があり、非弾性体としては、ニッケル、コバルト、
クロム、モリブデン、チタン、金、白金およびステンレ
ス鋼等がある。
【0022】また、孔の形状については、公知のスクリ
ーン印刷版に採用されているものが何等制限なく適用で
きる。特に、エッチング、レーザー光透過、電鋳および
無電解メッキ等で作成したストレート、テーパー状等貫
通孔は、溶剤が無印圧で裏にまわらないものであれば、
スペーサー粒子を該貫通孔に配置し易く好適である。
【0023】特に、スクリーン印刷版としては、特願平
7−63001号公報に記載されるような非弾性体平板
に多数の貫通孔が設けられてなり、該貫通孔は一方の開
口部から他方の開口部に向けて孔径が大きくなったテー
パー状であることを特徴とするスクリーン印刷版や、特
願平7−63002号公報に記載されるような非弾性体
平板に多数の貫通孔が設けられてなり、該貫通孔の一方
の開口部周囲に非弾性体平板面よりも低い凹部を有して
なるスクリーン印刷版を用いるのが好適である。また、
スクリーン印刷におけるスキージ圧は10〜500mP
a、スキージ硬度は55〜85゜、スキージ角度は30
〜90゜、摺動速度は1〜500mm/秒とするのが好
適である。
【0024】次に、本発明では、スクリーン印刷後、有
機溶剤を蒸発させる。その方法としては、特に制限され
るものではないが、具体的には乾燥炉(クリーン)
オーブンホットプレート遠赤外線放射方式減圧乾
燥方式のいずれかの方法で行なうのが好ましい。蒸発条
件の温度と時間については、使用する有機溶剤とスペー
サー粒子の種類や面上の状態から適宜決める必要があ
る。
【0025】また、いずれの場合も装置および装置内か
らのゴミの発生による、面上へのゴミの付着がないよう
に注意しなければならない。なお、スペーサー粒子とし
て、その表面に熱可塑性樹脂を有するものまたは、コ−
トしたものを使用した場合には、有機溶剤を蒸発させた
後或いは蒸発させながら、スペーサー粒子表面の樹脂を
溶融させてスペーサー粒子と基板表面とを固着させるの
が好適である。このようにして、対向して設けられる面
間の少なくとも一方の面表面に、スペーサー粒子を設
け、その後、互いの面を対向させることにより、該面間
に良好にスペーサー粒子を設けることが可能になる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明により理解されるように、本
発明におけるスペーサー粒子分散液は、有機溶剤中への
該スペーサー粒子の分散性が極めて良い。従って、かか
るスペーサー粒子分散液をスクリーン印刷した場合、対
向して設けられる面間の任意の位置に該スペーサー粒子
を極めて分散性良く均一に配置できる。その結果、対抗
して設けられる面間の間隔が均一になり電子式視覚表示
装置の表示品質が良好になる。例えば、液晶表示装置の
場合、電極基板間に注入される液晶分子の配列が乱れる
ことなく表示品質が良くなり、鮮明な映像が得られるよ
うになる。
【0027】さらに、液晶表示装置の場合、電極基板上
の配向膜の配向不良や配向乱れも抑制され、さらに、該
電極基板上にスペーサー粒子を設けた後、その上に配向
膜を形成する場合には、配向膜の形成不良も防止でき
る。また、タッチパネル形式の表示装置の場合では、入
力ペン等による入力外圧の均圧接触が可能になり、安定
した入出力信号が得られるようになる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を詳細に説明するために実施例
および比較例を示すが本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。なお、実施例および比較例においての
各種試験結果は、下記の基準に準じて測定した値であ
る。
【0029】基板上へのスペーサー粒子印刷率 スペーサー粒子分散液を所定のスクリーン印刷版を用い
て、スクリーン印刷した後、溶剤を蒸発させたガラス基
板上を顕微鏡にて観察した。測定は、ガラス基板上に不
規則に25ヶ所をきめ、1ヶ所数万ある印刷点のうち任
意に100印刷点を選び、その印刷点にスペーサー粒子
1個が印刷されている割合の平均値をスペーサー粒子印
刷率とした。
【0030】スペーサー粒子分散液の引火性 タグ開放式引火点測定器にて引火性の有無を確認した。 色ムラ 液晶セルに偏光板を貼り、電圧を印加して、セルの色ム
ラを目視で観察した。評価は、以下の基準で行った。 A;表示状態が均一で、色ムラが全く観察されない。 B;うっすらと色ムラのある箇所が認められる。 C;かなり濃い色ムラのある箇所が認められる。
【0031】実施例1 ガラス基板上に二酸化ケイ素の薄膜(厚み1000±2
00オングストローム)を積層し、さらにその上にイン
ジウムースズ酸化物よりなる透明電極(厚み300±1
50オングストローム)を設けた。さらにその上にポリ
イミド樹脂を塗布し、焼成・硬化させて配向膜を形成
し、配向膜にラビング処理を施して電極基板を作成し
た。一方、ペルフルオロトリペンチルアミン(表面張力
0.018N/m、沸点217℃、粘度26mPa・
s、蒸気圧13.3Pa)に、スペーサー粒子として直
径9μmの真球プラスチック(商品名:エポスターGP
−H90、(株)日本触媒製)を25重量%になるよう
に配合し、超音波でスペーサー含有溶剤として均一に混
合分散しスペーサー粒子分散液を調整した。このスペー
サー粒子分散液の引火性の有無を測定した。得られたス
ペーサー粒子分散液を前記電極基板にスクリーン印刷し
た。スクリーン印刷版は、図2の断面図に示すものを使
用した。このスクリーン印刷版は、ニッケル製であり、
330mm×230mm×20μmの厚みであり、上面
の開口部8の直径が50μm、下面の開口部9の直径が
15μmであるテーパー状の貫通孔が等間隔に150個
/mm2の密度で穿設されており、さらに、下面の開口
部の周囲には、直径40μm、深さ2μmの凹部10を
有するものである。
【0032】スクリーン印刷におけるスキージ圧は1.
0kg/250mm、スキージ硬度は70゜、スキージ
角度は70゜、摺動速度は100mm/秒であった。そ
の後、スクリーン印刷版を取り除き、スペーサー粒子分
散液がスクリーン印刷された電極基板をホットプレート
上に置き、溶剤を完全に蒸発させて、スペーサー粒子が
ラビングされた配向膜上に設置された電極基板を得た。
この電極基板におけるスペーサー粒子の印刷率を測定し
た。上記で得られた電極基板に対向基板を、シール剤を
用いて通常の方法で接着した。得られた空セルに液晶を
入れ、常法に従って液晶セルを作成した。この液晶セル
について色ムラを測定した。以上の結果を表1に示し
た。
【0033】実施例2 実施例1において、スペーサー粒子分散液のスペーサー
粒子濃度を15重量%に代える以外は、実施例1と同様
に行って液晶セルを得た。結果を表1に示した。
【0034】実施例3 実施例1において、スペーサー粒子分散液のスペーサー
粒子濃度を50重量%に代える以外は、実施例1と同様
に行って液晶セルを得た。結果を表1に示した。
【0035】実施例4 実施例1において、スペーサー粒子分散液の有機溶剤を
ペルフルオロトリヘキシルアミン(表面張力0.018
N/m、沸点253℃、粘度138mPa・s、蒸気圧
2.7Pa)に代える以外は、実施例1と同様に行って
液晶セルを得た。結果を表1に示した。
【0036】実施例5 実施例1において、スペーサー粒子分散液の有機溶剤を
ペルフルオロトリブチルアミン(表面張力0.016N
/m、沸点178℃、粘度5.3mPa・s、蒸気圧5
3.2Pa)に代える以外は、実施例1と同様に行って
液晶セルを得た。結果を表1に示した。
【0037】実施例6 実施例1において、スペーサー粒子分散液の有機溶剤を
ペルフルオロヘプタン(表面張力0.013N/m、沸
点80℃、粘度1.0mPa・s、蒸気圧10000P
a)に代える以外は、実施例1と同様に行って液晶セル
を得た。結果を表1に示した。
【0038】実施例7 有機溶剤にペルフルオロトリペンチルアミンを用いて、
スペーサー粒子として直径5μmの真球状シリカ(商品
名:スペーサーシリカLS−50WH(株)トクヤマ
製)を35重量%となるように配合し、超音波でスペー
サー含有溶剤として均一に混合分散し、スペーサー粒子
分散液を得た。スクリーン印刷版としては、ニッケル製
であり、330mm×230mm×20μm(厚み)で
あり、上面の開口部8の直径が40μm、下面の開口部
9の直径が8μmであるテーパー状の貫通孔が等間隔に
25個/mm2の密度で穿設されており、さらに、下面
の開口部の周囲には、直径60μm、深さ2μmの凹部
10を有するものを使用した。このスクリーン印刷版を
用いて実施例1と同様な電極基板にスクリーン印刷した
後、溶剤を完全に蒸発させ、スペーサー粒子が配向膜上
に設置された電極基板を得た。この電極基板に対向基板
をシール剤を用いて通常の方法で接着した。得られた空
セルに液晶を入れ、常法に従って液晶セルを作成した。
結果を表1に示した。
【0039】実施例8 有機溶剤にペルフルオロペルハイドロフェナントレン
(表面張力0.019N/m、沸点215℃、粘度16
mPa・s、蒸気圧13.2Pa)を用いて、スペーサ
ー粒子として直径5μmで、表面にポリメチルメタクリ
レートを有する真球状シリカ(商品名:スペーサーシリ
カLS−50MP(株)トクヤマ製)を35重量%とな
るように配合し、ホモゲナイザ−でスペーサー含有溶剤
として均一に混合分散し、スペーサー粒子分散液を得
た。これを実施例1と同様にして電極基板にスクリーン
印刷した後、クリーンオーブン中で溶剤を蒸発させなが
ら、シリカの表面の熱可塑性樹脂を溶融して、スペーサ
ー粒子が、ラビングされた配向膜上に融着された電極基
板を得た。この電極基板のスペーサー粒子設置面に高圧
クリーン窒素ガスの圧で吹きつけた後、光学顕微鏡で観
察したところ、スペーサー粒子はすべて任意の位置に残
存していた。上記と同様にして得た電極基板に対向基板
をシール剤を用いて通常の方法で接着した。得られた空
セルに液晶を入れ、常法に従って液晶セルを作成した。
結果を表1に示した。
【0040】比較例1 実施例1においてスペーサー粒子を電極基板上に設置
を、スペーサー粒子が1%濃度となるように50%アル
コール水溶液に分散されたスペーサー粒子分散液を、不
活性気体の噴出により霧状とし散布することにより実施
した以外は、実施例1と同様に行って液晶セルを得た。
結果を表1に示した。
【0041】比較例2 実施例1において、スペーサー粒子分散液の有機溶剤を
1,2−プロパンジオ−ル(表面張力0.072N/m、
沸点187℃、粘度48mPa・s、蒸気圧12Pa)
に代える以外は、実施例1と同様に行って液晶セルを得
た。結果を表1に示した。
【0042】比較例3 実施例1において、スペーサー粒子分散液の有機溶剤を
2−メチル−2,4−ペンタンジオール(表面張力0.0
27N/m、沸点197℃、粘度35mPa・s、蒸気
圧2.7Pa)に代える以外は、実施例1と同様に行っ
て液晶セルを得た。結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な液晶表示装置の断面図である。
【図2】スクリーン印刷におけるスクリーン印刷版の上
にスペーサー粒子分散液を塗布した状態を示す概略断面
図である。
【図3】スクリーン印刷における、スクリーン印刷版の
上をスキージで擦って孔中にスペーサー粒子分散液を押
し込んだ状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1a,1b 電極基板 2a,2b 電極層 3a,3b 配向膜 4 スペーサー粒子 5 液晶 6 スクリーン印刷版 7 有機溶剤 8 上面開口部 9 下面開口部 10 凹部 11 スキージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮村 治 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社 トクヤマ内 (72)発明者 行成 俊郎 山梨県南都留郡河口湖町船津6663−2 河口湖精密株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−181501(JP,A) 特開 平2−91617(JP,A) 特開 昭48−37096(JP,A) 特開 昭60−154231(JP,A) 特開 平9−283303(JP,A) 特開 平7−20080(JP,A) 特開 平5−178997(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1339 500 G02F 1/13 101 G09F 9/00 - 9/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して設けられる2面の少なくとも一
    方の面の表面に、スペーサー粒子が有機溶剤に分散され
    たスペーサー粒子分散液をスクリーン印刷し、有機溶剤
    を蒸発させ、その後、2面を対向させて配置する方法で
    あって、上記スペーサー粒子分散液がa)25℃で測定
    した表面張力が0.01〜0.02N/mの有機溶剤90
    〜30重量%およびb)スペーサー粒子10〜70重量
    %からなる、ことを特徴とする面間にスペーサー粒子を
    設ける方法。
  2. 【請求項2】 スペーサー粒子を設ける2面間が、液晶
    表示装置における電極基板の2面間である請求項記載
    の方法。
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