JP3407451B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JP3407451B2
JP3407451B2 JP00294695A JP294695A JP3407451B2 JP 3407451 B2 JP3407451 B2 JP 3407451B2 JP 00294695 A JP00294695 A JP 00294695A JP 294695 A JP294695 A JP 294695A JP 3407451 B2 JP3407451 B2 JP 3407451B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報機器端末、ゲーム
機、テレビ、広告板などに用いる液晶表示装置の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の小型携帯化に伴い、電
池で長時間用いるために装置の省電力化技術が研究され
つつある。中でも装置のディスプレイ部分においては液
晶表示装置を用いる場合、バックライトを用いないもの
が勢力的に開発されている。たとえばバックライトを用
いなくても明るい表示を行うことができるものとして、
偏光板を用いない高分子分散型液晶(PDLC)の開発
が行われている(特公平3−52843、特表昭61−
502128、特開平4−227684など)。また、
情報機器において扱う情報量が増大したため、表示装置
のカラー化も省電力化と併せて要求されるようになって
いる。こうしたカラー化の要求に対しては様々な方法が
試されている。特に明るいカラー表示が行える点でPD
LCとカラーフィルターを組み合わせる方法が検討され
ている(特開平5−040276など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の技術で
は、カラー表示する場合、単純にカラーフィルターを重
ねるだけであったので、基板間に封入できる高分子分散
液晶の種類が限定されるという課題があった。すなわ
ち、従来のカラーフィルターでは、重合光(ここでは紫
外線)を透過しないため、液晶と高分子前駆体を封入し
て、後で重合光を照射して高分子前駆体を重合して高分
子分散型液晶とする場合には、カラーフィルターが重合
光を吸収していしまい、十分高分子が生成せず、結果的
に散乱度の弱い暗い表示となる課題を有していた。また
このような課題を解決するために裏側から重合光を照射
しようとすると、反射性電極が重合光を遮るために、や
はり高分子前駆体を重合することが難しいという課題を
有していた。
【0004】そこで本発明は、これらの問題を解決する
ものであり、その目的とするところは、カラーフィルタ
ーを表側基板に形成し、裏側基板に反射層を形成しつ
つ、これら基板間に液晶及び光重合型高分子前駆体を封
入して、重合光により高分子前駆体を重合できる構成を
提供し、さらにこれにより2重映りの無い明るくコント
ラストの良好な色鮮やかな液晶表示装置を提供するとこ
ろにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置の
製造方法は、カラーフィルターが形成された基板と、互
いに屈折率の異なる複数の膜からなる反射層が形成され
た基板との間に液晶及び高分子前駆体を封入する工程
と、前記反射層が形成された基板側から重合光を照射し
て前記高分子前駆体を重合させる工程と、を具備してな
り、前記反射層は前記重合光を透過することを特徴とす
る。
【0006】また、前記重合光は、300nm〜400
nmの波長であることを特徴とする。
【0007】また、前記反射膜は700nmから400
nmの波長範囲の光を反射することを特徴とする。
【0008】また、前記複数の膜は、ニ酸化チタン、Z
rO及びZnSから選ばれる膜と、2フッ化マグネシ
ウム、CeF、Al及びSiOから選ばれる
膜と、を含むことを特徴とする。
【0009】以下参考例及び実施例により、本発明を詳
細に示す。
【0010】
【実施例】(参考例1) ここでは液晶と高分子前駆体を液晶相にて相分離した参
考例1を示す。図1に本参考例の反射型カラー表示装置
の1部断面図を示す。まず液晶と高分子前駆体を封入す
るための空パネルについて説明する。まず基板8にアク
ティブ素子としてMIM素子を形成した。すなわち信号
電極13、絶縁層12、反射性電極7を形成してその表
面を配向処理した。この基板に対向する側の基板1にカ
ップリング剤処理した後に、重合光透過カラーフィルタ
ー5を形成した。ここで用いたカラーフィルター材料に
ついて説明する。カラーフィルターの色素はアントラキ
ノン系色素を用いた。すなわち、赤としてはM370、
緑としてはM361とM137の混合物、青はSI51
2とM137の混合物を用いた(何れも三井東圧染料社
製)。これらアントラキノン系色素は紫外領域(300
nm〜400nm)において吸収が少ない。
【0011】これらの色素のバインダーとしてメタクリ
ル酸メチルを用いた。ポリメタクリル酸メチルは、30
0nm以長の光をほとんど吸収しない。それぞれの色素
をメタクリル酸メチルに溶かし込み、重合光を照射して
重合して硬化してカラーフィルターとした。さらに詳し
くは、カラーフィルターを一色形成した後に重合光を照
射して硬化させて次のカラーフィルターを印刷した。こ
の操作を繰り返してカラーフィルターを形成した。
【0012】この上に透明電極2を蒸着して形成し、さ
らにエッチングによりパターン形成した。このように作
製したカラーフィルターは300nm〜400nmの波
長の重合光を50%程透過した。つぎにこの表面に配向
処理を施した。これら2枚の基板を間隙およそ5μmと
なるように向い合わせて周囲を接着した。
【0013】この基板間に封入する液晶と高分子前駆体
の混合物について説明する。液晶としてメルク社製TL
205とBL007の7:3混合物を用いた。この液晶
99.2重量%に0.8重量%のカイラル成分R101
1(メルク社製)を混合した。
【0014】この液晶95重量%にターフェニルメタク
リレート3.4重量%とターフェニルジメタクリレート
1.6重量%を混合してさきに示した空パネルに封入し
た。さらに基板1側から重合光(300nmから400
nm)を液晶相にて照射した。こうして高分子前駆体を
重合した。さらにこの表示装置表面にノングレア処理と
減反射処理を施して完成した。この表示装置に電界を印
加すると、赤の画素では赤を表示、緑の画素では緑を表
示、青の画素では青を表示できた。電界を除去すると、
それぞれ明度が低下して暗表示となった。カラー表示用
のドライバー回路とコントローラー回路を接続して、コ
ンピュータ画面やテレビ画面を表示したところ、良好な
カラー表示を行うことができた。
【0015】ここで用いるカラーフィルター用色素は、
アントラキノン系色素の他、300nm〜400nmを
透過するものであれば用いることができる。たとえば1
部のアゾ色素、ペリレン系色素、ナフトキノン系色素、
1部のフタロシアニン系色素などである。
【0016】カラーフィルターに用いるバインダー用光
重合高分子前駆体としてはメタクリル酸メチルの他、ア
クリル酸またはメタクリル酸、エポキシ誘導体などを用
いることができる。また熱重合型高分子前駆体として熱
重合開始剤を混合した前記高分子前駆体やポリカーボネ
ート樹脂前駆体などを用いることができる。いずれにし
ても高分子となった状態で300nm〜400nmの重
合光を透過するような高分子前駆体を用いることができ
る。また前記高分子前駆体を重合した高分子の中で溶媒
に溶けて液晶に溶けない、耐熱性の良好な高分子でも用
いることができる。
【0017】カラーフィルターを印刷するにあたり、隣
の色のカラーフィルターを重合して硬化した後に次の色
のカラーフィルターを印刷すると、色が隣同士で混じり
合うことやマスクが汚れることなどを防ぐことができ
る。
【0018】ここで用いるアクティブ素子はMIM素子
の他、バックツーバックMIM素子、ラテラルMIM素
子、ダイオ−ド素子、バリスタ素子、強誘電体素子など
の2端子素子や、ポリシリコンTFT素子、アモルファ
スシリコンTFT素子、電界効果形トランジスターなど
の3端子素子を用いることができる。もちろんアクティ
ブ素子を形成しなくても良く、その場合、スタティック
駆動、または単純マトリックス駆動を行うことになる。
【0019】ここで用いる液晶は、△nの大きな駆動電
圧の低いものが望ましく、アクティブ素子と組み合わせ
る場合はさらに比抵抗の高い信頼性の良好な液晶を用い
ることが望ましい。
【0020】液晶と混合する高分子前駆体は、△nの大
きな重合性の良好なものが好ましく、分子が剛直なもの
が望ましい。液晶に対する混合比率は2重量%から20
重量%が望ましく、これより多いと駆動電圧が高くなり
実用的でなく、これより少ないと光散乱を生じにくくな
る。
【0021】液晶に混合するカイラル成分は、液晶の配
向をねじる効果のあるもので有れば用いることができ、
その添加量により散乱特性が変化するので、用途に応じ
て最適化する。
【0022】本参考例では液晶中に2色性色素を混合し
なかったが、液晶中に2色性色素を混合することにより
コントラストを向上させることができる。
【0023】表示装置の表面にノングレア処理と減反射
処理を施したが、どちらかだけ施しても良いし、どちら
の処理も施さなくてもよい。
【0024】本参考例では基板表面に配向処理を施した
が、配向処理を施さずとも表示装置として用いることが
できる。配向処理を施さないと、散乱反射光の指向性が
なくなる。
【0025】(比較例1) 参考例1のカラーフィルター材料の替わりに、カラーフ
ィルター色素としてフタロシアニン系顔料を用いたとこ
ろ、重合光を透過しなかったこれを用いて参考例1と同
様に表示装置を作製したところ、液晶中に高分子前駆体
が重合せず、電界印加しても光散乱せず、表示を行うこ
とができなかった。
【0026】(参考例2) 本参考例では、電極上に導電性物質を含有するカラーフ
ィルターを形成した例を示した。図2に本参考例の表示
装置の簡単な断面図を示した。概ね参考例1と同様の方
法により表示装置を作製した。カラーフィルターの構成
が異なるのでこの部分について説明する。まず基板1に
透明電極2としてITOを形成して電極パターンにエッ
チングした。さらにこの電極上に参考例1で示した色素
とメタクリル酸メチルにITO粉末を加えたカラーフィ
ルター液を各電極上にパターンを合わせて印刷した。カ
ラーフィルターを一色形成した後に重合光を照射して硬
化させて次のカラーフィルターを印刷した。この操作を
繰り返してカラーフィルターを形成した。またここでは
アクティブ素子としてTFT素子を用いた。具体的には
基板8表面にゲート電極15、ゲート絶縁層18、半導
体層16、ドレイン電極17、ソース電極14を形成し
て反射性電極7を形成した。そのほかは参考例1と同様
である。このカラーフィルター付基板1とTFT素子付
基板8を用いて表示装置を作製したところ、参考例1と
同様の駆動電圧で同様の表示を行うことができた。
【0027】ここで用いる導電性物質はITO粒子に限
らず、そのほかの無機透明導電物質、例えばネサ粒子、
高誘電性物質としてPLZTやPZT、フッ化ビニリデ
ンとトリフッ化エチレンの共重合体などを用いることが
できる。
【0028】カラーフィルターの形成方法として、ここ
では塗布法を用いたが、電着法を用いることもできる。
具体的にはパターン電極付基板8を色素および界面活性
剤入りの電解槽に浸し、電極7のうちカラーフィルター
を形成したい電極に通電する。これを3色分繰り返し、
カラーフィルターを形成するのである。この電解槽中に
導電性物質を入れておけば、カラーフィルター中に導電
性物質が取り込まれる。その後フィルターを保護するた
めのバインダーを塗布してカラーフィルターを完成する
ことになる。このバインダーとして重合光を透過するも
のを用いる。
【0029】そのほかの部材、条件等は参考例1に示し
た部材、条件等を利用できる。
【0030】(参考例3) 本参考例では参考例2の構成で導電性物質をカラーフィ
ルター内に混合しない例を示す。参考例2でITO粒子
を混合しないカラーフィルター液を用いて電極パターン
上にカラーフィルターを印刷した。カラーフィルターを
一色形成した後に重合光を照射して硬化させて次のカラ
ーフィルターを印刷した。この操作を繰り返してカラー
フィルターを形成した。このカラーフィルター付基板を
用いて参考例2と同様にして表示装置を作製したとこ
ろ、駆動電圧が高くなったが同様のカラー表示を行うこ
とができた。
【0031】カラーフィルターの形成方法は塗布法の他
参考例2で示したような電着法を用いることもできる。
【0032】そのほかの部材、条件等は参考例1に示し
た部材、条件等を利用できる。
【0033】(参考例4) 本参考例では、液晶と高分子がゲルネットワーク構造を
とる場合に本発明を応用した例を示す。基本的には参考
例1と同様であり、空パネルに封入する液晶と高分子前
駆体の混合物が異なる。液晶としてTL202:MJ9
1261=8:2の混合物を用い、カイラル成分R10
11を0.5重量%混合してここで用いる液晶とした。
次にこの液晶96重量%と、高分子前駆体C6H(フィ
リップス社製)を3重量%混合してさらに重合開始剤と
してイルガキュア184を1重量%混合して先の空パネ
ルに封入して重合光(300nmから400nm、強度
3.5mW/cm2)を液晶相にて照射した。後は参考
例1と同様にして表示装置を完成した。これにより参考
例1と同様のカラー表示が可能であった。
【0034】本参考例では参考例1にゲルネットワーク
型材料を用いた例を示したが、参考例2、参考例3にも
同様にして応用できる。
【0035】ここで用いる高分子前駆体は、ここに示し
た材料の他、比較的分子長の長い、柔軟な骨格を持った
材料を用いることができる。またメタクリル酸、アクリ
ル酸、エポキシなどの重合基および、アルキル、フェニ
ル、ビフェニルなどを側鎖あるいは主鎖中に含むことが
できる。たとえば東亜合成社製のアロニックスおよびレ
ゼダマクロモノマー、日本化薬社製のKAYARADお
よびKAYAMER、サンノプコ社製のノプコマー、S
ICOMETおよびフォトマー、東都化成社製のエポト
ート、ネオトート、トープレンおよびダップトート、油
化シェル社製のエピコート、旭電化社製のアデカレジ
ン、アデカオプトマーおよびアデカオプトン、スリーボ
ンド社製の2200シリーズ、昭和高分子社製のリポキ
シおよびスピラック、日本ポリウレタンの製品などを用
いることができる。
【0036】そのほかの部材、条件等は参考例1に示し
た部材、条件等を利用できる。
【0037】(比較例2) 参考例4のカラーフィルター材料の替わりに、カラーフ
ィルター色素としてフタロシアニン系顔料を用いたとこ
ろ、重合光を透過しなかった。これを用いて参考例4と
同様に表示装置を作製したところ、液晶中に高分子前駆
体が重合せず、電界印加しても光散乱せず、表示を行う
ことができなかった。
【0038】(参考例5) 本参考例では、液晶と高分子前駆体の混合物を等方相で
相分離する場合に本発明を応用した例を示す。基本的に
は参考例1と同様であり、空パネルに封入する液晶と高
分子前駆体の混合物が異なる。また基板表面には配向処
理を施していない。
【0039】液晶としてRDP21111(ロディック
社製)を用いた。次にこの液晶69重量%と、高分子前
駆体M6200(東亜合成化学社製)を30重量%混合
してさらに重合開始剤としてイルガキュア184を1重
量%混合して先の空パネルに封入して等方相にて重合光
(強度30mW/cm2)を照射した。後は参考例1と
同様にして表示装置を完成した。これにより参考例1と
同様のカラー表示が可能であった。ただし、本参考例の
モードは先の参考例と異なり、電圧印加で暗表示、電圧
無印加でカラー表示となる。
【0040】本参考例では参考例1にゲルネットワーク
型材料を用いた例を示したが、参考例2、参考例3、実
施例2にも同様にして応用できる。
【0041】ここで用いる高分子前駆体は、ここに示し
た材料の他、比較的分子長の長い、柔軟な骨格を持った
材料を用いることができる。またメタクリル酸、アクリ
ル酸、エポキシなどの重合基および、アルキル、フェニ
ル、ビフェニルなどを側鎖あるいは主鎖中に含むことが
できる。たとえば東亜合成社製のアロニックスおよびレ
ゼダマクロモノマー、日本化薬社製のKAYARADお
よびKAYAMER、サンノプコ社製のノプコマー、S
ICOMETおよびフォトマー、東都化成社製のエポト
ート、ネオトート、トープレンおよびダップトート、油
化シェル社製のエピコート、旭電化社製のアデカレジ
ン、アデカオプトマーおよびアデカオプトン、スリーボ
ンド社製の2200シリーズ、昭和高分子社製のリポキ
シおよびスピラック、日本ポリウレタンの製品などを用
いることができる。
【0042】そのほかの部材、条件等は参考例1に示し
た部材、条件等を利用できる。
【0043】(比較例3) 参考例5のカラーフィルター材料の替わりに、カラーフ
ィルター色素としてフタロシアニン系顔料を用いたとこ
ろ、重合光を透過しなかった。これを用いて参考例5と
同様に表示装置を作製したところ、液晶中に高分子前駆
体が重合せず、電界印加しても光散乱せず、表示を行う
ことができなかった。
【0044】(実施例1) ここでは高分子前駆体を重合し得る光(ここでは重合
光)を透過する多層膜を用いた反射層を形成した例を示
す。図3に本実施例の液晶表示装置の簡単な断面を示
す。図3に沿って説明する。まず基板8に多層膜反射層
を形成した。具体的にはガラス基板8の屈折率1.5
2、高屈折率層2酸化チタン(H層と略記、屈折率2.
4)、低屈折率層2フッ化マグネシウム(L層と略記、
屈折率1.38、)を用い、反射中心波長550nmと
すると、まずH層を厚み57nm、次にL層を厚み10
0nmで製膜した。以下同様にHLHLHLHLHと交
互に製膜した。こうして作製した多層膜反射層は、70
0nmから400nmまで反射率90%以上を示し、4
00nmから300nmまでの光に対しては90%以上
の透過率を示した。
【0045】こうして作製した多層膜反射層の上に、ア
クティブ素子としてMIM素子群を形成して、さらに透
明画素電極7を形成した。次に対向する基板1に、赤青
緑の従来の重合光を透過しないカラーフィルター5を形
成して、さらにこの上に透明電極群2を形成した。こう
して作製した2枚の基板を電極面を内側にして液晶を封
入する間隙をあけて周囲を接着した。
【0046】この間隙に、液晶としてTL213(メル
ク社製)を92.5重量%、カイラル剤R1011(メ
ルク社製)を0.5重量%、高分子前駆体としてビフェ
ニルメタクリレートを7重量%混合したものを封入し、
液晶相にて300nm〜400nmの光を、反射層を形
成した基板側から照射した。こうして高分子前駆体を重
合し、液晶中から高分子を析出した。次に基板1表面に
ノングレア/減反射フィルムを張り付け、画素電極群お
よびアクティブ素子の信号電極群に駆動用ドライバー、
コントローラ、コンピュータを接続して表示を行った。
【0047】明るさは、光の入射方向をパネル法線方向
から20度として明るさを法線方向で測定したところ、
コピー用紙に対して40%であった。コントラストは
6:1であった。色の鮮やかさについてはXYZ表色系
において、表1に示す通りである。
【0048】
【表1】
【0049】ちなみに従来品は、カラーフィルターも反
射層も重合光を透過しにくいものを用い、カラーフィル
ターを形成した基板側から重合光を照射した場合であ
り、高分子前駆体は重合せず、表示装置とはならなかっ
た。
【0050】多層膜の積層回数はここに示した回数に限
らず、さらに増やしてもよい。但し積層回数を減らすと
反射率が低下する。
【0051】多層膜の材質についてはここに示したもの
に限らず、屈折率の差の大きな材料であれば用いること
ができる。例えば、屈折率の大きなものとしてはZrO
2(n=2.1)、ZnS(2.32)など、屈折率の
小さなものとしては、CeF3(1.63)、Al2O
3(n=1.62)、SiO2(n=1.46)などを
用いることができる。
【0052】アクティブ素子についてはここに示したM
IM素子の他、参考例1に示したような素子も用いるこ
とができる。
【0053】高分子前駆体材料については、参考例4に
示したようなゲルネットワーク構造になる材料や、参考
例1に示したような高分子が粒子状になる材料を用いる
ことができる。これら以外の高分子前駆体も用いること
ができるが、高分子前駆体の液晶に対する比率が高くな
ると、高分子マトリックス中に液晶液滴が配向して分散
する構造とすることができる。
【0054】液晶についてはさきに示した材料を用いる
ことができる。
【0055】(実施例2) 本実施例では実施例1において液晶/高分子前駆体混合
物に等方相にて重合光を照射する場合について述べる。
2枚の基板間に封入する液晶/高分子前駆体以外は実施
例1に同じである。ここで用いる液晶/高分子前駆体は
参考例5に示した材料を用いた。液晶/高分子前駆体混
合物を実施例1で作製した空パネルに封入し、等方相に
て重合光を照射して液晶と高分子を相分離した。
【0056】実施例1と同様に本実施例の反射型カラー
表示装置に配線し、コンピュータで表示色を変化させ、
明るさ、コントラスト、XYZ表色系におけるXY値を
測定した。明るさはコピー紙に対して30%、コントラ
スト5:1、XY値は表2に示した通りである。
【0057】
【表2】
【0058】ちなみに従来例は本実施例において、反射
層として重合光を透過しないアルミニウム電極を用い、
カラーフィルターとしても重合光を透過しにくい顔料系
のものを用い、カラーフィルター側から重合光を照射し
た場合であるが、重合光を照射しても高分子前駆体は重
合せず、表示装置とはならなかった。
【0059】用いる液晶材料および高分子前駆体は参考
例5などに示したものを用いることができ、製造方法、
条件も参考例5を用いることができる。
【0060】パネル周りの部材、製造条件は実施例1を
用いることができる。
【0060】以上実施例を述べたが、重合光(ここでは
重合光)を透過する可視光反射層として多層膜を用いた
が、重合光を透過する他の可視光反射層も同様に用いる
ことができる。
【0061】(参考例6) 本参考例では参考例1において紫外線カット層を表示装
置表示面に配置した例を示す。参考例1で作製した反射
型カラー表示装置の表面に、420nm以短の波長の光
を吸収するフィルムを張り付けたところ、参考例1で見
られたカラーフィルターからの蛍光が無くなり、電界無
印加時の黒表示状態における反射率が減じ(暗室にてパ
ネル法線から20度方向より入射した場合、6%から3
%に減少)、コントラストが向上した。また同時に耐光
性試験を行ったところ、キセノンランプ(疑似太陽光)
20000La照射後の液晶/高分子層の電荷の保持率
は試験前の90%であった(紫外線カット層を設けない
と30%まで低下した)。
【0062】紫外線カット波長は用途に応じて選べばよ
く、420nmである必要はない。また紫外線領域の透
過率も50%以下、さらに望ましくは10%以下がよ
い。50%以上であると効果が期待できない。紫外線カ
ット層は先に示したノングレア/減反射層と兼ねると製
造コストを下げることができ、且つコンパクトとなる。
【0063】本参考例は他の全ての参考例及び実施例に
応用できる。
【0064】(参考例7) 本参考例では参考例1において、画素間部分に各色カラ
ーフィルターを重ねることによりブラックマスクを形成
した例を示す。カラーフィルターの形成方法は参考例1
と同じであり、1色塗っては硬化して次の色を塗った。
ただしカラーフィルターをパターニングする際のマスク
を、画素間にも光があたるように改良した。これによ
り、画素間に全てのカラーフィルターが形成され、結果
として画素間にブラックマスクが形成された。他は参考
例1と同様に表示装置を完成した。
【0065】電界無印加時の反射率を測定したところ、
参考例1では6%だったが、本参考例では5%に減少し
た。
【0066】本参考例は他の全ての参考例及び実施例に
応用できる。
【0067】
【発明の効果】以上本発明によれば、カラーフィルター
が設けられた基板と、互いに屈折率の異なる複数の膜が
設けられた基板との間に液晶及び高分子前駆体を封入す
る工程と、複数の膜が形成された基板側から光を照射し
て高分子前駆体を重合させる。したがって、重合光を透
過しない或いは重合光を吸収するカラーフィルターを設
けた場合においても高分子前駆体を重合させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の反射型カラー表示装置の1部断面を
示す図である。
【図2】参考例2の反射型カラー表示装置の1部断面を
示す図である。
【図3】実施例1の液晶表示装置の1部断面を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 電極 3 液晶/高分子層 5 カラーフィルター 6 透明電極 7 反射性電極 8 基板 9 多層膜反射層 10 重合光透過カラーフィルター 11 ノングレアおよび減反射層 12 絶縁層 13 信号電極 14 ソース電極 15 ゲート電極 16 半導体層 17 ドレイン電極 18 ゲート絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢崎 正幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 飯坂 英仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 土屋 豊 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−249458(JP,A) 特開 平6−27450(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1334 G02F 1/1335

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラーフィルターが形成された基板と、互
    いに屈折率の異なる複数の膜からなる反射層が形成され
    た基板との間に液晶及び高分子前駆体を封入する工程
    と、前記反射層が形成された基板側から重合光を照射し
    て前記高分子前駆体を重合させる工程と、を具備してな
    り、 前記反射層は前記重合光を透過することを特徴とする液
    晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法
    において、 前記重合光は、300nm〜400nmの波長であるこ
    とを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の液晶表示装
    置の製造方法において、 前記反射膜は700nmから400nmの波長範囲の光
    を反射することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記
    載の液晶表示装置の製造方法において、 前記複数の膜は、 ニ酸化チタン、ZrO及びZnSから選ばれる膜と、 2フッ化マグネシウム、CeF、Al及びSi
    から選ばれる膜と、を含むことを特徴とする液晶表
    示装置の製造方法。
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