JP3407315B2 - 光ディスクの信号処理回路及び光ディスク装置 - Google Patents

光ディスクの信号処理回路及び光ディスク装置

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JP3407315B2
JP3407315B2 JP28524392A JP28524392A JP3407315B2 JP 3407315 B2 JP3407315 B2 JP 3407315B2 JP 28524392 A JP28524392 A JP 28524392A JP 28524392 A JP28524392 A JP 28524392A JP 3407315 B2 JP3407315 B2 JP 3407315B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生専用型の光ディス
ク、あるいは記録可能型の光ディスクが装着される光デ
ィスク装置に搭載され、光ディスクのトラッキングエラ
ーサーボ及びフォーカスエラーサーボ等のサーボ系のサ
ーボゲインを調整する光ディスクの信号処理回路と、こ
の信号処理回路が組み込まれた光ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録及び/又は再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、
単に光ディスクと記す)としては、いわゆるコンパクト
ディスクと呼ばれる再生専用型の光ディスクと、再生の
みならず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の
光ディスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された凹凸パ
ターンを被覆するように形成されたAlやAu等の金属
からなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的と
して上記反射膜を被覆するように形成された保護層とに
より形成されている。
【0004】これに対して、上記記録可能型の光ディス
クには、相変化型の光記録材料を用いた光ディスクや垂
直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が知られてい
るが、一般的には、後者の光磁気ディスクが実用化に至
っている。
【0005】この光磁気ディスクは、光ビームをガイド
するための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有
するポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材
料ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成された
Te、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0006】これらの光ディスクを再生する方法は、前
者の再生専用型の光ディスクの場合には、光学ピックア
ップに内蔵されているレーザ光源からの光ビームをディ
スク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射し、
光ディスクの反射膜によって反射された光束の、上記光
ディスクの位相ピットによる回折を利用して再生専用型
の光ディスクに記録された情報信号の再生信号を得るこ
とができる。
【0007】また、後者の記録可能型の光ディスク(特
に、光磁気ディスク)の場合には、上記再生専用型の光
ディスクと同様にして、レーザ光源からの光ビームをデ
ィスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、光ディスクの記録層によって反射された光束中のカ
ー回転角を検出することによって、光磁気ディスクに記
録された情報信号の再生信号を得ることができる。
【0008】この光ディスクに対する情報信号の再生
時、光学ピックアップは、再生信号と共に、その再生に
伴うフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号
を生成し、これらエラー信号を、フォーカス・サーボ回
路及びトラッキング・サーボ回路に供給する。そして、
これらサーボ回路は、供給されたエラー信号に基づい
て、光学ピックアップの対物レンズを光ディスクに対し
て接離方向及び径方向に移動させる二次元アクチュエー
タ(フォーカス・アクチュエータ及びトラッキング・ア
クチュエータ)を駆動する。
【0009】この二次元アクチュエータは、供給された
フォーカス・サーボ回路からの駆動信号に基づいて対物
レンズを光ディスクに対して接離方向に移動させてその
焦点調整を行い、また、供給されたトラッキング・サー
ボ回路からの駆動信号に基づいて対物レンズを光ディス
クの径方向に移動させて光学ピックアップからの光ビー
ムをトラック中心に沿って追従できるように調整する。
【0010】ところで、光学ピックアップ、二次元アク
チュエータ、フォーカス・サーボ回路及びトラッキング
・サーボ回路からなるサーボ系の動作、即ちフォーカス
・サーボ及びトラッキング・サーボの安定化を図るため
に、サーボ系のオープンループゲインの調整を行うよう
にしている。従来では、光ディスク装置の製造時に、上
記オープンループゲインの調整を行うようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、光ディスクの特性のばらつき、及び光学ピッ
クアップに内蔵された二次元アクチュエータ(フォーカ
ス・アクチュエータ及びトラッキング・アクチュエー
タ)の経時変化や温度特性によって、オープンループゲ
インが変動し、サーボ系の動作が不安定になることがあ
った。
【0012】従来においては、上記動作の不安定を回避
するために、新たに補正回路を追加してゲインの変動を
抑えるという各種の方法が知られているが、補正回路の
追加によって、組立工程、配線工程等の増加を招き、コ
ストアップにつながるという不都合があった。また、追
加した補正回路自体の温度変化に伴う精度のばらつきが
問題になる場合もあった。
【0013】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、サーボ系の動作安定化
を図るために、補正回路の追加を行う必要がなく、しか
も経時変化や温度特性の影響を受けず、安定したサーボ
系のゲイン調整を行うことができる光ディスクの信号処
理回路を提供することにある。
【0014】また、本発明は、サーボ系の動作安定化を
図るために、補正回路の追加を行う必要がなく、しかも
経時変化や温度特性の影響を受けずに、安定したサーボ
系のゲイン調整を行うことができ、製造コストの低廉化
及び信頼性の向上を図ることができる光ディスク装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに提案される本発明に係る光ディスクの信号処理回路
は、正弦波のデータsin(n)が書き込まれた第1の
記憶部と、所定のサンプリング周期T毎にサンプリング
信号Psを発生するとともに、このサンプリング信号P
sの一定期間経過後に割り込み信号Piを発生するサン
プリングタイマと、サンプリングタイマより出力された
サンプリング信号Psに応じたサンプル時点で得られる
1つのサーボエラー信号(Dyf,Dyt)と第1の記
憶部に書き込まれている正弦波データsin(n)の1
つの値との加算を、所定の個数(N)のサンプル時点で
行い、加算後のサーボエラー信号(Dxf,Dxt)と
加算前のサーボエラー信号(Dyf,Dyt)とを演算
してゲイン信号βf,βtを求める演算手段と、演算手
段によって求められたゲイン信号βf,βtに基づいて
加算前のサーボエラー信号(Dyf,Dyt)を補正す
る補正手段とを備える。そして、サンプリングタイマか
ら割り込み信号Piが入力され、記録再生動作が行われ
ていないとき、演算手段は、加算後のサーボエラー信号
(Dxf,Dxt)を第2の記憶部に記憶するととも
に、第2の記憶部に加算後のサーボエラー信号(Dx
f,Dxt)が記憶された後の当該演算手段の動作空き
時間に、第2の記憶部に記憶されている加算後のサーボ
エラー信号(Dxf,Dxt)と加算前のサーボエラー
信号(Dyf,Dyt)とを演算してゲイン信号βf,
βtを求める。
【0016】本発明に係る信号処理回路において、演算
手段は、正弦波データsin(n)を加算したサーボエ
ラー信号値(Dxf,Dxt)と正弦波データsin
(n)を加算する前のサーボエラー信号値(Dyf,D
yt)とを除算し、この除算値(Dyf/Dxf,Dy
t/Dxt)のフーリエ変換を実行するように構成され
る。また、記憶部には、サーボ系のカットオフ周波数付
近の正弦波データsin(n)を記憶させて構成する。
【0017】また、本発明は、光ディスクから読み取っ
た信号をディジタル処理する信号処理部を有する光ディ
スク装置であり、この光ディスク装置の信号処理部は、
正弦波のデータsin(n)が書き込まれた第1の記憶
部と、所定のサンプリング周期T毎にサンプリング信号
Psを発生するとともに、このサンプリング信号Psの
一定期間経過後に割り込み信号Piを発生するサンプリ
ングタイマと、サンプリングタイマより出力されたサン
プリング信号Psに応じたサンプル時点で得られる1つ
のサーボエラー信号(Dyf,Dyt)と第1の記憶部
に書き込まれている正弦波データsin(n)の1つの
値との加算を、所定の個数(N)のサンプル時点で行
い、加算後のサーボエラー信号(Dxf,Dxt)と加
算前のサーボエラー信号(Dyf,Dyt)とを演算し
てゲイン信号βf,βtを求める演算手段と、演算手段
によって求められたゲイン信号βf,βtに基づいて加
算前のサーボエラー信号(Dyf,Dyt)を補正する
補正手段とを備える。そして、サンプリングタイマから
割り込み信号Piが入力され、記録再生動作が行われて
いないとき、演算手段は、加算後のサーボエラー信号
(Dxf,Dxt)を第2の記憶部に記憶するととも
に、第2の記憶部に加算後のサーボエラー信号(Dx
f,Dxt)が記憶された後の当該演算手段の動作空き
時間に、第2の記憶部に記憶されている加算後のサーボ
エラー信号(Dxf,Dxt)と加算前のサーボエラー
信号(Dyf,Dyt)とを演算してゲイン信号βf,
βtを求める。
【0018】
【作用】本発明に係る光ディスクの信号処理回路におい
て、サーボ系のゲイン調整を行う場合の動作について説
明する。先ず、サンプリングタイマから割り込み信号P
iが入力され、記録再生動作が行われていないとき、演
算手段は、加算後のサーボエラー信号(Dxf,Dx
t)を第2の記憶部に記憶する。
【0019】第2の記憶部に加算後のサーボエラー信号
(Dxf,Dxt)が記憶された後の当該演算手段の動
作空き時間に、第2の記憶部に記憶されている加算後の
サーボエラー信号(Dxf,Dxt)と加算前のサーボ
エラー信号(Dyf,Dyt)とを演算してゲイン信号
βf,βtを求める。この求めたゲイン信号βf,βt
の逆数1/βf,1/βtを、位相補償を行った後のサ
ーボエラー信号(Dyf,Dyt)に積算することによ
り、ゲインの調整が行われる。
【0020】そして、演算手段による演算を、例えばR
OMに登録されているアルゴリズムに沿って行うことが
可能となり、サーボループを閉じた状態でゲインの調整
を実行することができる。即ち、光ディスク装置の動作
中に、ゲインの調整を行うことができる。従って、例え
ばカットオフ周波数でのゲインの演算を所定時間毎に行
うことによって、経年変化や温度特性に応じたゲインの
設定を行うことができる。また、サンプリングタイマか
ら割り込み信号Piが入力され、記録再生動作が行われ
ていないとき、サンプル時点で得られる1つのサーボエ
ラー信号(Dyf,Dyt)と第1の記憶部に書き込ま
れている正弦波データsin(n)の1つの値とを加算
して得られた加算後のサーボエラー信号(Dxf,Dx
t)を第2の記憶部に記憶し、空いた時間に、ゲイン信
号βf,βtを求めるようにしたので、高速な処理が不
要となる。従って、一般的な処理スピードのDSPを使
用することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る光ディスクの信号処理回
路を搭載した連続サーボ方式の光ディスク装置の実施例
(以下、単に実施例に係る光ディスク装置と記す)を図
1〜図10を参照しながら説明する。
【0022】この実施例に係る光ディスク装置は、図1
に示すように、装着された光ディスク1を回転駆動する
スピンドルモータ2と、既知のリニアモータにて構成さ
れたスライド機構によって、上記装着された光ディスク
1の径方向に移動し、かつ光ディスク1に記録されてい
る情報信号を光ビームを介して読み取る光学ピックアッ
プ3と、この光学ピックアップ3からの再生信号をディ
ジタル処理してサーボ系の制御を行う本実施例に係る信
号処理回路4とから構成されている。
【0023】光学ピックアップ3は、その内部に、光ビ
ームの光源であるレーザ光源と、このレーザ光源からの
光ビームを光ディスク上に集光させる対物レンズと、光
ディスクを反射した戻り光を検出する光検出器と、フォ
ーカス・コイル、トラッキング・コイル及びマグネット
からなる磁気回路を主体とした二次元アクチュエータと
を具備して構成されている。
【0024】そして、信号処理回路4は、光学ピックア
ップ3から出力される光検出器からの再生信号Seを演
算して必要なサーボエラー信号を生成するサーボエラー
生成回路5を有する。この場合、上記サーボエラー生成
回路5からは、フォーカスエラー信号Sfとトラッキン
グエラー信号Stの2種類のサーボエラー信号が生成さ
れる。
【0025】このサーボエラー生成回路5の後段には、
このサーボエラー生成回路5からのアナログのサーボエ
ラー信号Sf,Stをディジタルのサーボエラーデータ
Dyf,Dytに変換するA/D変換器6が接続されて
いる。
【0026】また、この信号処理回路4は、光学ピック
アップ3によって、光ディスク1から再生された情報信
号Siを2値化すると同時に、クロック信号の再生を行
うRF回路7と、後段の信号処理系から供給された記録
信号を光ディスク1に記録するために、記録信号の変調
を行うエンコーダ及び光学ピックアップ3におけるレー
ザ光源の発光パワーの制御を行うAPC回路とが組み込
まれた複合回路8とを有する。
【0027】上記RF回路7の後段には、このRF回路
7からの2値化された情報信号Sdの復調及び情報信号
Sdからのアドレス情報の抜き出しを行うデコーダ9が
接続されている。上記A/D変換器6からのサーボエラ
ーデータDyf,Dyt及びこのデコーダ9からのアド
レス情報データDaは、DSPデータバス10を介して
DSP(ディジタル信号処理回路)11に供給される。
また、デコーダ9からの復調データDdは、DSP11
との間で各種のコマンド及びステータスのやり取りを行
うコントローラ12に供給される。
【0028】DSP11は、A/D変換器6からのサー
ボエラーデータDyf,Dytに既知の位相補償を施
し、更にこの位相補償されたサーボエラーデータDy
f,Dytに後述する本発明に係るゲイン調整を施し、
サーボ補正データDhf,Dhtとして出力する。ま
た、このDSP11は、記録、再生、消去などの動作に
応じてエンコーダ及びAPC回路の複合回路8を制御す
る。なお、デコーダ9から供給されたアドレス情報デー
タDaは、光学ピックアップ3を制御する際、例えばシ
ーク動作時等に参照される。
【0029】コントローラ12は、例えばSCSI(Sm
all Computer System Interface)等のインターフェー
スによって図示しないホストコンピュータに接続されて
いる。そして、デコーダ9からの復調データDdをSC
SIバス13を介して上記ホストコンピュータに供給
し、逆にホストコンピュータからSCSIバス13を介
して供給された記録データを複合回路8に供給する。ま
た、記録、再生、消去などの動作に応じて必要なタイミ
ング信号を発生させて上記デコーダ9及び複合回路8を
制御する。
【0030】上記データバス10には、上記回路のほか
に、種々のアルゴリズムが書き込まれたプログラムが格
納されるプログラムRAM14と、DSP11からのサ
ーボ補正データDhf,Dhtをアナログのサーボ補正
信号Shf,Shtに変換するD/A変換器15と、D
SP11からのシステムクロックを計数することによっ
て、図5に示すように、ある一定のサンプリング周期毎
にサンプリング信号Psを発生するタイマ回路16が接
続されている。また、このタイマ回路16は、生成した
サンプリング信号Psの一定期間後に、DSP11に対
して割り込み信号Piを発生させる。
【0031】A/D変換器6は、タイマ回路16からの
サンプリング信号Psに基づいて、サーボエラー信号S
f,Stをサンプリングして、ディジタルのサーボエラ
ーデータDyf,Dytにそれぞれ変換する。上記割り
込み信号Piは、このA/D変換器6によるA/D変換
が終了した時点で発生されるように設定されている。ま
た、上記プログラムは、コントローラ12内に組み込ま
れているROM内に書き込まれており、この光ディスク
装置の起動(電源投入)時に、上記ROMから上記プロ
グラムが読み出され、DSP11を介してプログラムR
AM14に転送される。
【0032】一方、D/A変換器15からのサーボ補正
信号Shf,Shtは、光学ピックアップ3に内蔵され
ている二次元アクチュエータ及びこの光学ピックアップ
3を光ディスク1の径方向に移動させるリニアモータを
駆動する駆動回路17に供給される。なお、D/A変換
器15の代わりにPWM(パルス幅変調)ドライバとし
てもよい。
【0033】ここで、一般的なサーボ系の概略は、図2
に示すようなブロック線図で表すことができる。この図
2において、G(s)は位相補償部分の伝達関数を示
し、H(s)は二次元アクチュエータ、光ディスク及び
アクチュエータドライバ等を含む伝達関数を示す。この
場合のオープンループ特性(一巡伝達関数)は、G
(s)・H(s)となる。このオープンループ特性にお
いては、光ディスク装置の性能から要求されるカットオ
フ周波数で、ゲインが0dBとなる必要がある。従っ
て、伝達関数H(s)が変動した場合、カットオフ周波
数でのゲインも変動し、必要なサーボ帯域を得られない
という不都合が生じる。
【0034】そこで、本実施例の信号処理回路4におい
ては、上記不都合を回避するために、伝達関数G(s)
のゲインを変更して、カットオフ周波数でのゲインを0
dBに補正する。この場合、カットオフ周波数でのゲイ
ンを求める必要がある。本実施例においては、このカッ
トオフ周波数でのゲインを求めるために、図3に示すよ
うに、カットオフ周波数と同じ周波数の正弦波を外乱と
して、サーボループに注入し、その前後の信号Vy及び
Vxの除算Vy/Vxを実行し、その値をフーリエ変換
して上記カットオフ周波数でのゲインを求める。
【0035】このゲインの求める手順(アルゴリズム)
は、プログラムRAM14内に格納されたプログラムに
登録されており、このプログラムは、図5に示すよう
に、割り込み信号Piによって起動する第1のプログラ
ムとDSP11の動作空き時間に起動する第2のプログ
ラムから構成されている。
【0036】次に、第1及び第2のプログラムによる信
号処理を図6〜図9のフローチャート及び図5のタイミ
ングチャートを参照しながら順次説明する。
【0037】まず、図6及び図7で示すルーチンは第1
のプログラムによる処理ルーチンを示すものであり、図
5に示すように、タイマ回路16からの割り込み信号P
iに基づいて、DSP11により起動される。また、こ
の第1のプログラムと第2のプログラムが参照するデー
タ領域には、図4で示す正弦波データsin(n)がア
ドレス順次に格納されている。この正弦波データsin
(n)は、通常、コントローラ12のROM内に上記プ
ログラムと共に書き込まれており、電源投入時に、上記
プログラムと共に、プログラムRAM14に転送され
る。
【0038】また、この光ディスク装置の製造時におい
て、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボが安定す
るように、サーボ系のオープンループゲインが設定さ
れ、この設定されたゲインが、コントローラ12のRO
M内におけるゲインデータ領域に初期値として登録され
ている。このゲインデータ設定領域におけるゲインデー
タも上記正弦波データsin(n)と共に、プログラム
RAM14内のデータ領域に転送される。
【0039】このデータ領域に格納されている正弦波デ
ータsin(n)は、図4に示すように、カットオフ周
波数と同じ周波数の正弦波の振幅値がアドレス順次に分
離されたものとなっている。この正弦波データsin
(n)の分解能(アドレス数)は、サンプリング周波数
fsと正弦波の周波数fcとの比fs/fc=Nで表さ
れる。そして、上記プログラム上において、A/D変換
器6のサンプリング周期T毎に更新されるサンプリング
カウンタCNTの値が上記比Nと同じになったとき、ゲ
イン補正が行われる。
【0040】ここで、具体的に、図6及び図7で示す第
1のプログラムの処理について順次説明する。まず、D
SP11への割り込み信号Piの入力によって、ステッ
プS1が実行され、プログラムのワークデータ領域(D
SP11の内部RAM)にフォーカスエラーデータDy
f及びトラッキングエラーデータDytが取り込まれ
る。次に、ステップS2において、現在、シーク動作中
かどうかが判断される。この判断は、例えばシーク動作
及びユーザデータの記録再生動作等の動作開始による内
部割り込みによって、コントローラ12からDSP11
の内部RAMに取り込まれたフラグ情報を判別すること
により行われる。
【0041】このステップS2において、シーク動作中
でなければ、次のステップS3に進み、シーク動作中で
あれば、ステップS15に進んで、既知のシーク動作処
理を行い、図7で示すステップS11に飛ぶ。即ち、シ
ーク動作中は、第1のプログラムの実行を中断する。こ
れは、外乱として注入する正弦波がシーク動作に影響を
与えるからである。
【0042】次に、ステップS3において、現在、ユー
ザデータの記録再生動作中かどうかが判断される。この
判断は、上記シーク動作の判断と同様に、上記フラグ情
報を判別することにより行われる。このステップS3に
おいて、記録再生中でなければ、次のステップS4に進
み、記録再生中であれば、図7で示すステップS9に飛
ぶ。即ち、この場合も、上記シーク動作のときと同様
に、外乱として注入する正弦波が記録再生動作に影響を
与えるため、第1のプログラムの実行を中断する。
【0043】次に、ステップS4において、サンプリン
グカウンタCNTが上記比の値Nと同じかどうかが判断
される。サンプリングカウンタCNTが上記比の値Nと
異なる(即ち、比の値Nよりも小さい)ときは、ステッ
プS5に進み、同じである場合は、図7で示すステップ
S9に飛ぶ。
【0044】次に、ステップS5において、サンプリン
グカウンタCNTが更新(+1)される。その後、上記
ステップS1において、ワークデータ領域に取り込んだ
フォーカスエラーデータDyfとトラッキングエラーデ
ータDytを、DSP11内のデータRAM内における
フォーカスエラーデータ格納領域及びトラッキングエラ
ーデータ格納領域にそれぞれサンプリングカウンタCN
Tをインデックスとしてアドレス順次に格納する(ステ
ップS6)。次に、サンプリングカウンタCNTをイン
デックスとして、プログラムRAM14内のデータ領域
から、対応する正弦波データsin(CNT)を読み出
す(ステップS7)。
【0045】次に、ワークデータ領域内のフォーカスエ
ラーデータDyfと上記正弦波データsin(CNT)
とを加算して、フォーカス加算データDxfを作成し、
更にワークデータ領域内のトラッキングエラーデータD
ytと上記正弦波データsin(CNT)とを加算し
て、トラッキング加算データDxtを作成する。そし
て、これら作成した各加算データDxf及びDxtを、
データRAM内のフォーカス加算データ格納領域及びト
ラッキング加算データ格納領域にそれぞれサンプリング
カウンタCNTをインデックスとしてアドレス順次に格
納する(ステップS8)。
【0046】次に、図7のステップS9に進み、トラッ
キングエラーデータDytに対して位相補償を行う。そ
して、次のステップS10において、プログラムRAM
14内のデータ領域からゲインデータβtを読み出し、
このゲインデータβtの逆数1/βtと上記位相補償後
のトラッキングエラーデータDytとを積算して、トラ
ッキングサーボ補正データDhtを得る。これによっ
て、トラッキングエラー信号Stに対するゲインの補正
が行われたことになる。
【0047】次に、ステップS11において、上記トラ
ッキングサーボ補正データDhtをデータバス10を介
してD/A変換器15に供給し、アナログのトラッキン
グ補正信号Shtとして、二次元アクチュエータのトラ
ッキング・コイルに供給する。なお、シーク動作中にお
いては、DSP11に供給されたアドレス情報データD
a及びシーク先アドレス情報に基づいて、リニアモータ
に駆動信号を供給し、光学ピックアップ3自体を光ディ
スク1の径方向に移動させる。
【0048】次に、ステップS12において、フォーカ
スエラーデータDyfに対して位相補償を行う。そし
て、次のステップS13において、プログラムRAM1
4内のデータ領域からゲインデータβfを読み出し、こ
のゲインデータβfの逆数1/βfと上記位相補償後の
フォーカスエラーデータDyfとを積算して、フォーカ
スサーボ補正データDhfを得る。これによって、フォ
ーカスエラー信号に対するゲインの補正が行われたこと
になる。
【0049】次に、ステップS14において、上記フォ
ーカスサーボ補正データDhfをデータバス10を介し
てD/A変換器15に供給し、アナログのフォーカス補
正信号Shfとして、二次元アクチュエータのフォーカ
ス・コイルに供給してこの第1のプログラムによる処理
が完了する。
【0050】次に、第2のプログラムの処理について順
次説明する。この第2のプログラムによる処理、即ちフ
ーリエ変換処理は、上記第1のプログラムが実行されて
いない空いた時間に行われ、タイムシュアリング方式に
て実行される。この場合、高速の処理は必要ではない。
【0051】ここで、離散値のフーリエ変換は、一般
に、以下の数1で表される。
【0052】
【数1】
【0053】ただし、N=fs/fc(fs:サンプリ
ング周波数、fc:正弦波の周波数) k=0,1,2,……,N−1 T=1/fs である。
【0054】正弦波の周波数fc、即ちカットオフ周波
数におけるゲインは、上記数1において、k=1とし、
連続するN回のサンプリングにおけるVy/Vxの値を
x(nT)とすればよい。従って、ゲインをβとする
と、以下の数2が導かれる。
【0055】
【数2】
【0056】ただし、(Vy/Vx)n はn番目のVy
/Vxの値を示す。また、cos(2πn/N)の値
は、正弦波データにより得ることができる。
【0057】具体的に、図8及び図9で示すフローチャ
ートに沿って説明すると、まず、DSP11からの起動
によって、ステップS21が実行され、サンプリングカ
ウンタCNTが上記比の値Nと同じかどうかが判断され
る。サンプリングカウンタCNTが同じときは、ステッ
プS22に進み、異なる値(即ち、比の値Nよりも小さ
い)ときは、そのまま終了する。
【0058】ステップS22以降は、フーリエ変換処理
を示すルーチンであり、最初にフォーカスサーボ系のゲ
インが決定され、次いでトラッキングサーボ系のゲイン
が決定される。
【0059】まず、ステップS22において、インデッ
クスパラメータn及び加算値格納領域の値Afの初期化
(零を格納する)を行う。次に、ステップS23におい
て、パラメータnをインデックスとして、DSP11の
データRAM内におけるフォーカスエラーデータ格納領
域及びフォーカス加算データ格納領域から、それぞれフ
ォーカスエラーデータDyf及びフォーカス加算データ
Dxfを読み出す。
【0060】次に、ステップS24において、フォーカ
スエラーデータDyfとフォーカス加算データDxfの
除算Dyf/Dxfを実行する。次に、ステップS25
において、cos(2πn/N)の値をプログラムRA
M14内の正弦波データsin(n)が格納されている
データ領域から読み出し、上記除算値Dyf/Dxfと
乗算する。この乗算結果を加算値格納領域内の値Afと
加算し、この加算値Afを再度加算値格納領域に格納す
る。
【0061】次に、ステップS26において、パラメー
タnを更新(+1)する。次に、ステップS27におい
て、フォーカスサーボ系に関する全ての計算が終了した
かどうかを判別する。この判別は、インデックスパラメ
ータnの値が上記比の値N以上になったかどうかで行わ
れる。n<Nである場合、ステップS23以降の処理に
戻り、次のフォーカスエラーデータDyf及びフォーカ
ス加算データDxfに基づいて加算値Afを計算し、加
算値格納領域に格納する。
【0062】一方、インデックスパラメータnが上記比
の値N以上になった場合、ステップS28に進み、以下
の数3で示すフーリエ変換の計算を行って、フォーカス
サーボ系のカットオフ周波数でのゲインβfを求める。
【0063】
【数3】βf=T・Af
【0064】次に、ステップS29において、上記のよ
うにして求めたフォーカスサーボ系のゲインβfをプロ
グラムRAM14おけるデータ領域に格納する。これ
で、フォーカスサーボ系の処理が終了する。
【0065】次に、図9のステップS30に進み、イン
デックスパラメータn及び加算値格納領域の値Atの初
期化(零を格納する)を行う。次に、ステップS31に
おいて、パラメータnをインデックスとして、DSP1
1のデータRAM内におけるトラッキングエラーデータ
格納領域及びトラッキング加算データ格納領域から、そ
れぞれトラッキングエラーデータDyt及びトラッキン
グ加算データDxtを読み出す。
【0066】次に、ステップS32において、トラッキ
ングエラーデータDytとトラッキング加算データDx
tの除算Dyt/Dxtを実行する。次に、ステップS
33において、cos(2πn/N)の値をプログラム
RAM14内の正弦波データsin(n)が格納されて
いるデータ領域から読み出し、上記除算値Dyt/Dx
tと乗算する。この乗算結果を加算値格納領域内の値A
tと加算し、この加算値Atを再度加算値格納領域に格
納する。
【0067】次に、ステップS34において、インデッ
クスパラメータnを更新(+1)する。次に、ステップ
S35において、トラッキングサーボ系に関する全ての
計算が終了したかどうかを判別する。この判別は、イン
デックスパラメータnが上記比の値N以上になったかど
うかで行われる。n<Nである場合、ステップS31以
降の処理に戻り、次のトラッキングエラーデータDyt
及びトラッキング加算データDxtに基づいて加算値A
tを計算し、加算値格納領域に格納する。
【0068】一方、インデックスパラメータnが上記比
の値N以上になった場合、ステップS36に進み、以下
の数4で示すフーリエ変換の計算を行って、トラッキン
グサーボ系のカットオフ周波数でのゲインβtを求め
る。
【0069】
【数4】βt=T・At
【0070】次に、ステップS37において、上記のよ
うにして求めたトラッキングサーボ系のゲインβtをプ
ログラムRAM14おけるデータ領域に格納する。その
後、ステップS38において、サンプリングカウンタC
NTを初期化(カウンタCNTに零を格納)して、この
第2のプログラムが終了する。
【0071】このように、A/D変換器6のサンプリン
グ周期毎に、タイム回路16からの割り込み信号Piに
基づいて、第1のプログラムを起動することにより、フ
ォーカスエラーデータDyf及びトラッキングエラーデ
ータDytの格納並びにフォーカス加算データDxf及
びトラッキング加算データDxtの格納を行い、空いた
時間に第2のプログラムを起動して、フォーカスサーボ
系及びトラッキングサーボ系のゲインβf及びβtを求
めるようにしたので、高速な処理が不要となる。従っ
て、一般的な処理スピードのDSP11を使用でき、サ
ーボ系の位相補償処理と組み合わせて実行することがで
きる。
【0072】また、通常は、光ディスク装置のサーボ系
の位相補償部分をアナログ回路で構成するようにしてい
るため、そのサーボループ特性をFFTアナライザ等の
測定器によって測定し、その特性が定められた範囲に収
まるように、アナログ回路を調整する必要があったが、
本実施例に係る光ディスク装置においては、上述したよ
うに、DSP11によって起動されるプログラムにサー
ボループ特性の測定及び調整の機能を盛り込むようにし
ているため、DSP11によりサーボ系の位相補償及び
調整を行うことができる。
【0073】しかも、この機能は、サーボループを閉じ
た状態で実行されるため、光ディスク装置の通常の動作
中に、サーボ系の位相補償及び調整を行うことができ
る。このことから、温度特性や経時変化による伝達関数
H(s)の変動を光ディスク装置の動作中に吸収するこ
とができ、常に安定したサーボ系を実現させることがで
きる。
【0074】また、本実施例では、正弦波の発生からゲ
インの測定及び調整をすべてソフトウェアにて行うた
め、従来のような補正回路を必要としない。しかもソフ
トウェアであるため、経時変化や温度特性の影響を受け
ない。従って、この実施例に係る信号処理回路4を搭載
した光ディスク装置においては、経時変化や温度特性の
影響を受けずに、安定したサーボ系のゲイン調整を行う
ことができ、製造コストの低廉化及び信頼性の向上を図
ることができる。
【0075】なお、各サーボ系のゲインβf及びβtの
決定については、第1のプログラムにおいて、フォーカ
スエラーデータDyf及びトラッキングエラーデータD
ytの格納並びにフォーカス加算データDxf及びトラ
ッキング加算データDxtの格納をN回繰り返し、第2
のプログラムにおいて、各サーボ系のゲインβf及びβ
tを求める処理を1回行うという一連の処理を1ステッ
プとし、このステップを数回繰り返して、その平均を求
めるという方法を採用するようにしてもよい。
【0076】上記実施例においては、サーボ信号の処理
だけでなく、光ディスク装置のシステムコントロールも
DSP11に受け持たせる例を示したが、DSP11
は、サーボ信号処理だけに専念させ、その他のシステム
コントロールのためにマイクロコンピュータ(以下、単
にマイコンと記す)を使用するようにしてもよい。
【0077】この例の回路構成を図10に示す。この図
において、上記図1と対応するものについては同符号を
記し、その重複説明を省略する。
【0078】この他の実施例に係る信号処理回路31
は、サーボエラーデータ(Dyf,Dyt)及びサーボ
補正データ(Dhy,Dht)等が供給されるDSPデ
ータバス10と、デコーダ9からの再生データDa及び
コントローラ12からの記録データ等が供給されるCP
Uデータバス32を有する。前者のDSPデータバス1
0には、サーボ信号の処理を行う一連の回路、即ちDS
P11、A/D変換器6、D/A変換器15、タイマ回
路16及びプログラムRAM14が接続されている。後
者のCPUデータバス32には、システムコントロール
を行う一連の回路、即ちデコーダ9、エンコーダとAP
C回路との複合回路8、マイコン33、ROM34及び
インターフェース回路35が接続されている。
【0079】ここで、ROM34は、マイコン用のプロ
グラム及びDSP用のプログラムが書き込まれており、
マイコン用のプログラムは、CPUデータバス32を介
してマイコン33に転送される。DSP用のプログラム
は、DSPデータバス10を介してDSP11に転送さ
れる。インターフェース回路35は、コントローラ12
とマイコン33間のコマンド及びステータスのやり取り
を行うためのものである。そして、この場合、DSP1
1にて第1及び第2のプログラムによる処理を実行させ
るようにしてもよいが、その他の例として、第1のプロ
グラムによる処理をDSP11にて実行させ、第2のプ
ログラムによる処理をマイコン33にて実行させること
が可能である。
【0080】なお、上記図1で示す実施例及びこの図1
0で示す他の実施例では、連続サーボ方式の光ディスク
装置に適用した例を示したが、サンプルサーボ方式の光
ディスク装置にも適用させることができる。この場合、
第1及び第2のプログラムによる処理は、連続サーボ方
式の場合と全く同一に実行可能であり、サーボ系の安定
化を図ることができる。
【0081】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光ディスク
の信号処理回路は、正弦波のデータが書き込まれた第1
の記憶部と、所定のサンプリング周期毎にサンプリング
信号を発生するとともに、このサンプリング信号の一定
期間経過後に割り込み信号を発生するサンプリングタイ
マと、サンプリングタイマより出力されたサンプリング
信号に応じたサンプル時点で得られる1つのサーボエラ
ー信号と第1の記憶部に書き込まれている正弦波データ
の1つの値との加算を、所定の個数のサンプル時点で行
い、加算後のサーボエラー信号と加算前のサーボエラー
信号とを演算してゲイン信号を求める演算手段と、演算
手段によって求められたゲイン信号に基づいて加算前の
サーボエラー信号を補正する補正手段とを備え、サンプ
リングタイマから割り込み信号が入力され、記録再生動
作が行われていないとき、演算手段は、加算後のサーボ
エラー信号を第2の記憶部に記憶するとともに、第2の
記憶部に加算後のサーボエラー信号が記憶された後の当
該演算手段の動作空き時間に、第2の記憶部に記憶され
ている加算後のサーボエラー信号と加算前のサーボエラ
ー信号とを演算してゲイン信号を求めるようにしたの
で、サーボ系の動作安定化を図るために、補正回路の追
加を行う必要がなく、しかも経時変化や温度特性の影響
を受けず、安定したサーボ系のゲイン調整を行うことが
できる。また、サンプリングタイマから割り込み信号が
入力され、記録再生動作が行われていないとき、演算手
段は、加算後のサーボエラー信号を第2の記憶部に記憶
するとともに、第2の記憶部に加算後のサーボエラー信
号が記憶された後の当該演算手段の動作空き時間に、第
2の記憶部に記憶されている加算後のサーボエラー信号
と加算前のサーボエラー信号とを演算してゲイン信号を
求めるようにしたので、高速な処理が不要となる。従っ
て、一般的な処理スピードのDSPを使用することがで
きる。
【0082】また、本発明に係る光ディスク装置は、光
ディスクから読み取った信号のうちのサーボエラー信号
に対して、所定の正弦波データを基に演算し、この演算
結果に基づいてサーボ系のゲインの調整を行うようにし
たので、サーボ系の動作安定化を図るために、補正回路
の追加を行う必要がなく、しかも経時変化や温度特性の
影響を受けず、安定したサーボ系のゲイン調整を行うこ
とができ、製造コストの低廉化及び信頼性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの信号処理回路を搭載
した連続サーボ方式の光ディスク装置の実施例(以下、
単に実施例に係る光ディスク装置と記す)の回路構成を
示すブロック線図である。
【図2】光ディスク装置における一般的なサーボ系の概
略を示すブロック線図である。
【図3】本実施例に係る光ディスク装置におけるサーボ
系の概略を示すブロック線図である。
【図4】第1のプログラムと第2のプログラムが参照す
る正弦波データの波形図である。
【図5】第1のプログラムと第2のプログラムの起動タ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図6】第1のプログラムの処理ルーチンを示すフロー
チャートである(その1)。
【図7】第1のプログラムの処理ルーチンを示すフロー
チャートである(その2)。
【図8】第2のプログラムの処理ルーチンを示すフロー
チャートである(その1)。
【図9】第2のプログラムの処理ルーチンを示すフロー
チャートである(その2)。
【図10】他の実施例に係る光ディスク装置の回路構成
を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 光学ピックアップ 4 信号処理回路 5 サーボエラー生成回路 6 A/D変換器 7 RF回路 8 複合回路(エンコーダ+APC回路) 9 デコーダ 10 DSPデータバス 11 DSP 12 コントローラ 14 プログラムRAM 15 D/A変換器 16 タイマ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 G11B 7/095 G11B 21/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正弦波のデータが書き込まれた第1の記
    憶部と、 所定のサンプリング周期毎にサンプリング信号を発生す
    るとともに、このサンプリング信号の一定期間経過後に
    割り込み信号を発生するサンプリングタイマと、 上記サンプリングタイマより出力されたサンプリング信
    号に応じたサンプル時点で得られる1つのサーボエラー
    信号と上記第1の記憶部に書き込まれている正弦波デー
    タの1つの値との加算を、所定の個数のサンプル時点で
    行い、加算後のサーボエラー信号と加算前のサーボエラ
    ー信号とを演算してゲイン信号を求める演算手段と、 上記演算手段によって求められた上記ゲイン信号に基づ
    いて上記加算前のサーボエラー信号を補正する補正手段
    とを備え、 上記サンプリングタイマから上記割り込み信号が入力さ
    れ、記録再生動作が行われていないとき、上記演算手段
    は、上記加算後のサーボエラー信号を第2の記憶部に記
    憶するとともに、 上記第2の記憶部に上記加算後のサーボエラー信号が記
    憶された後の当該演算手段の動作空き時間に、上記第2
    の記憶部に記憶されている加算後のサーボエラー信号と
    加算前のサーボエラー信号とを演算してゲイン信号を求
    める光ディスクの信号処理回路。
  2. 【請求項2】 上記演算手段は、上記ゲイン信号を求め
    るとき、上記加算後のサーボエラー信号値と上記加算前
    サーボエラー信号値とを除算し、この除算値のフーリ
    エ変換を実行する請求項1記載の光ディスクの信号処理
    回路。
  3. 【請求項3】 上記第1の記憶部には、サーボ系のカッ
    トオフ周波数付近の正弦波データが記憶されている請求
    1又は2記載の光ディスクの信号処理回路。
  4. 【請求項4】 光ディスクから読み取った信号をディジ
    タル処理する信号処理部を有する光ディスク装置におい
    て、 上記信号処理部は、 正弦波のデータが書き込まれた第1の記憶部と、 所定のサンプリング周期毎にサンプリング信号を発生す
    るとともに、このサンプリング信号の一定期間経過後に
    割り込み信号を発生するサンプリングタイマと、 上記サンプリングタイマより出力されたサンプリング信
    号に応じたサンプル時点で得られる1つのサーボエラー
    信号と上記第1の記憶部に書き込まれている正弦波デー
    タの1つの値との加算を、所定の個数のサンプル時点で
    行い、加算後のサーボエラー信号と加算前のサーボエラ
    ー信号とを演算してゲイン信号を求める演算手段と、 上記演算手段によって求められた上記ゲイン信号に基づ
    いて上記加算前のサーボエラー信号を補正する補正手段
    とを備え、 上記サンプリングタイマから上記割り込み信号が入力さ
    れ、記録再生動作が行われていないとき、上記演算手段
    は、上記加算後のサーボエラー信号を第2の記憶部に記
    憶するとともに、 上記第2の記憶部に上記加算後のサーボエラー信号が記
    憶された後の当該演算手段の動作空き時間に、上記第2
    の記憶部に記憶されている加算後のサーボエラー信号と
    加算前のサーボエラー信号とを演算してゲイン信号を求
    める光ディスク装置。
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