JP3406615B2 - 水素吸蔵合金の活性化,初期活性化及び安定化処理方法 - Google Patents

水素吸蔵合金の活性化,初期活性化及び安定化処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素活性化金属を分散
させた水素吸蔵合金を活性化,初期活性化又は安定化す
る方法に関する。
【0002】
【従来技術及び問題点】水素吸蔵合金は、水素と可逆的
に反応し水素化物を作る性質を利用して水素の吸蔵・放
出に使用される材料であり、チタン,希土類元素,マグ
ネシウム,カルシウム,ジルコニウム等のベース金属に
ニッケル,鉄,マンガン等の水素活性化金属を合金化さ
せている。水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる場合、高
圧,高真空,高温等の雰囲気下で水素活性化処理を複数
回繰り返す作業が必要である。たとえば、La−Ni−
Al系の水素吸蔵合金では、80〜100℃で真空脱気
し、1〜3MPaで水素の導入・排気を10回以上繰り
返す。Mg−Ni系の水素吸蔵合金では、350℃で真
空脱気し、2〜5MPaで水素の導入・排気を10回以
上繰り返す。
【0003】水素活性化処理(初期活性化)は、煩雑な
工程を要することからコスト高な操作である。しかも、
活性化された水素吸蔵合金が大気中で着火・発火しやす
いので、非常に危険な作業である。そのため、水中での
容器の開放や硫化物による合金表面の被毒が必要とされ
る。活性化された水素吸蔵合金は、大気曝露で失活する
不安定な状態にある。プロパン,ブタン,ペンタン等の
低級飽和炭化水素液に水素吸蔵合金を浸漬保存すること
によって活性状態を維持できるが、そのための取扱い操
作が面倒になる。
【0004】このように、水素吸蔵合金の実用化には、
初期活性化の作業性,コスト高,活性化された水素吸蔵
合金の不安定性,取扱い時の危険性等、解決すべき問題
が多数ある。しかも、大半の水素吸蔵合金は、吸蔵可能
な水素量が最大でも2%程度と少ない。本発明は、この
ような問題を解消し、金属フッ化物の過飽和水溶液を処
理薬液に使用することにより、水素吸蔵合金を容易に活
性化でき、且つ活性化された水素吸蔵合金を大気雰囲気
中で安定状態に維持可能にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、金属フッ化
物の過飽和水溶液を用いて水素吸蔵合金を処理すること
により活性化処理又は安定化処理が施される。水素吸蔵
合金は活性化処理後に水素活性化処理され、水素活性化
処理された水素吸蔵合金は必要に応じて安定化処理され
る。水素活性化金属を含む水素吸蔵合金を金属フッ化物
の過飽和水溶液で処理すると、水素吸蔵合金の少なくと
も表面又は表層部が活性化される。活性化された水素吸
蔵合金を真空引きした後、水素ガスを導入することによ
り水素吸蔵合金に水素が吸蔵される。水素吸蔵後に金属
フッ化物の過飽和水溶液で処理すると、水素吸蔵合金の
表面が水素以外の毒性物質に対して不活性になる。
【0006】
【実施の形態及び作用】従来の活性化処理は成分系が特
定された水素吸蔵合金にのみ有効であり、処理自体も煩
雑である。そこで、薬液処理のみで種々の成分系の水素
吸蔵合金を水素活性能の高い表面に容易に活性化できる
方法を種々調査・検討した。その結果,特定の金属フッ
化物水溶液で水素吸蔵合金を処理すると、極めて容易に
水素活性化処理されることを見出した。更に、水素吸蔵
合金に及ぼす金属フッ化物水溶液の影響について研究を
重ねたところ、初期活性化された水素吸蔵合金を同じ金
属フッ化物水溶液で再処理すると、水素吸蔵合金が極め
て安定化することを解明した。
【0007】〔金属フッ化物水溶液の調製〕 本発明で使用する金属フッ化物水溶液は、アルカリ金属
を含む六フッ化金属化合物等の金属フッ化物の過飽和水
溶液である。代表的な金属フッ化物に六フッ化アルミニ
ウムカリウム(K3AlF6)があるが、Alに代えてT
i,Zr,Si等も使用可能であり、Kに代えてNaを
成分とする六フッ化アルミニウムナトリウム(Na3
lF6)等のフッ化物も使用できる。金属フッ化物は用
途,目的に応じて選択され、2種以上の金属フッ化物を
混合することも可能である。六フッ化チタンカリウム
(K2TiF6),六フッ化ジルコニウムカリウム(K2
ZrF6),珪フッ化カリウム(K2SiF6)等、水素
吸蔵合金元素等を含む化合物も使用できる。ただし、こ
れらのフッ化物は全て水に対する溶解度が低く、なかで
もK2SiF6では水温低下に敏感に反応して結晶が著し
く析出する。そのため、フッ化物の使用に際しては、薬
液の調製に留意する必要がある。
【0008】たとえば、K3AlF6を使用した金属フッ
化物水溶液では、K3AlF6を0.03W/V(重量対
容積比)で25℃の蒸留水に溶解し、十分に攪拌混合す
ることにより調製される。K3AlF6の濃度は、目的に
応じて0.01〜0.5W/Vの範囲で決定される。蒸留
水に代え、イオン交換水,上水,井戸水等も使用可能で
ある。調製時の水温は18〜40℃であれば良いが、3
0〜35℃の水温で最良の結果が得られる。金属フッ化
物水溶液は、調製直後のpHがおよそ4.00〜5.00
の範囲にある。pH値は、活性化処理の開始と同時に
5.2〜5.8程度に上がり、処理目的,処理時間に応じ
て中性側に変化する。場合によっては、7.00を超え
てアルカリ側に移行し、pH12近傍になることもあ
る。
【0009】〔活性化処理〕 調製された金属フッ化物水溶液を用いて水素吸蔵合金を
活性化処理すると、水素吸蔵合金の少なくとも表面又は
表層部が活性化能の高い状態に改質される。処理条件に
特段の制約はないが、常温又は常温近傍の温度(好まし
くは、18〜40℃)の常圧雰囲気下で水素吸蔵合金が
活性化処理される。粉末状又は微粉状の水素吸蔵合金を
活性化処理すると、表面又は表層部の面積が大きいため
処理効果が向上する。また、高速・高エネルギーを与え
る攪拌機を用いて活性化処理した粉末を機械的に合金化
するメカニカルアロイング法を施すと粒子の中心まで高
活性化されるので、後続する水素活性化処理で初期活性
化が容易になり、初期水素吸蔵量が増大する。活性化処
理した粉末を他の合金元素と共に溶解した合金や複合材
でも、同様な処理効果を期待できる。
【0010】活性化された水素吸蔵合金は、大気雰囲気
中でも安定しており、後続する水素活性化処理(初期活
性化)によって速やかに水素を吸蔵させることができ
る。しかも、水素吸蔵合金の表面における水の凝縮特性
や伝熱特性が著しく向上している。金属フッ化物水溶液
を用いた活性化処理で水素吸蔵合金の活性化能が高くな
る理由は必ずしも明確でないが、表面又は表層部の性
状,組織,構造等の変化に起因するものと推察される。
実際、活性化処理された水素吸蔵合金を観察すると微細
な凹凸や突起のある複雑な溝構造が表面に検出され、比
表面積が大きくなっていることが窺われる。また、表面
分析の結果は、水素吸蔵合金の少なくとも表面又は表層
部にフッ素と金属との化合物が存在していることを示し
ている。
【0011】〔水素吸蔵:初期活性化〕 活性化された水素吸蔵合金を加熱することなく低真空度
で真空引きすることにより、金属フッ化物水溶液が水素
吸蔵合金から除去される。次いで、従来の水素吸蔵に比
較して1MPa程度の低圧の常温雰囲気下で水素を導入
するとき、水素吸蔵合金に水素が速やかに吸蔵される。
粉末状の水素吸蔵合金では、水素活性化反応及び脱水素
化反応を繰り返す水素活性化処理の初期段階で容易に制
御できる。水素吸蔵量は、温度,圧力等によって調整で
きる。水素吸蔵が迅速に進行するため、従来のような高
温高真空脱気や高圧高温下での初期活性化処理を10回
以上繰り返す煩雑な水素活性化処理を必要としない。
【0012】〔再処理:安定化処理〕 水素活性化処理した水素吸蔵合金を金属フッ化物水溶液
又は金属フッ化物水溶液の廃液で再処理すると、水素分
子以外の被毒性を呈する空気,水分等の物質から水素吸
蔵合金の表面が保護される。そのため、再処理された水
素吸蔵合金は、保管,移送,加工等の取扱いが容易にな
る。たとえば、微粒子状の水素吸蔵合金を薄膜上に展開
し、或いは組成や特性が異なる微粒子状水素吸蔵合金を
層状に積層することも容易になる。その結果、ニッケル
/水素二次電池用電極としての用途では、耐食性,寿
命,電気容量等の特性向上が期待できる。水素活性化処
理された水素吸蔵合金を廃棄する場合でも、大気雰囲気
下における空気酸化に起因する着火・発火等の現象が再
処理で防止できるため、廃棄処理が安全且つ容易にな
る。
【0013】〔水素吸蔵合金の形態,材質等〕 水素吸蔵合金は、素材,中間製品,完成品等、種々の形
態をもつ。たとえば、粉末状,微粒子状,薄膜,シー
ト,カプセル,積層材等が挙げられる。材質としても、
水素吸蔵合金のベースとして知られているチタン,希土
類元素,マグネシウム,カルシウム,ジルコニウム等の
元素やニッケル,鉄,マンガン等の水素活性化元素の単
独又はこれら元素の合金等がある。また、ベース元素や
水素活性化元素又は合金を分散させた非金属材料や複合
材料としても使用可能である。
【0014】
【実施例1】粒度0.2〜0.1mmに揃えたランタンニ
ッケル合金LaNi4.7Al0.3を粉末状水素吸蔵合金と
して使用した。金属フッ化物水溶液は、蒸留水に六フッ
化アルミニウムカリウムを0.025W/V溶解するこ
とにより調製した。金属フッ化物水溶液400mlを収
容したビーカーに水素吸蔵合金10gを投入し、スター
ラで十分攪拌した後、上澄み液を除去し、ビーカー底部
に沈殿した粒子を回収した。金属フッ化物水溶液のpH
値は、処理中に5.0から8.0付近まで変化した。活性
化した水素吸蔵合金の表面をESCA(表面分析),E
PMA(極表面組成分析)及びX線分析したところ、ラ
ンタン及びフッ素を含む化合物・フッ化ランタン(La
3)の生成が確認された。
【0015】活性化処理された粉末状水素吸蔵合金を測
定系の反応セルに充填し、0.1トール程度まで真空引
きすることにより水素吸蔵合金から金属フッ化物水溶液
を除去した後、常温雰囲気下で約1MPaの水素ガスを
導入した。水素ガスの導入と同時に水素吸蔵合金による
水素吸蔵が始まり、急激な水素活性化現象が観察され
た。水素活性化処理された水素吸蔵合金の表面を同様に
分析したところ依然としてLaF3が検出され、初期活
性化処理によってもランタン,フッ素が合金表面からほ
とんど離脱していなかった。
【0016】水素ガスを十分に吸収させることにより水
素吸蔵合金を金属水素化物にした後、金属フッ化物水溶
液の廃液中で反応セルを開封し、反応セルから金属水素
化物を取り出して溶液中に沈殿させた。沈殿物を蒸発・
乾固した後で粒径を測定したところ、40μmを中心と
する微細粒子状になっていた。ESCAによる分析結果
を図1〜18に示す。金属フッ化物水溶液で処理してい
ない試料では、試料表面に金属状態の結合エネルギーか
らシフトしたLaのピークが測定された(図1,2)。
また、自然酸化で生成したLa23のピークが出てお
り、エッチングを続けることによって金属状態のLaの
ピークが現れた。Ni(図3,4)及びAl(図5,
6)は、金属状態で散在していた。
【0017】活性化処理された試料では、金属状態の結
合エネルギーよりシフトしたLa(図7〜10),Ni
(図11〜14)のピークが測定された。シフトしたピ
ークは、試料表面から酸化物がなくなり、最表面にLa
3、最表面直下にNiリッチの層が形成されているこ
とを示す。実際、活性化処理された試料をエッチングす
ると試料表面のフッ化物が削られ、金属状態のLa,N
iが現れた。Alは、試料表面に存在せず、エッチング
の継続に従って下層に向けて徐々に金属状態として現れ
た(図15〜18)。これらの結果は、試料内部が組成
変化なく当初の合金状態に維持されていることを意味す
る。
【0018】水素活性化処理した水素吸蔵合金につい
て、圧力−組成−温度特性及び反応特性を調査した。図
19は、室温下で水素吸蔵させたときの圧力を縦軸,水
素吸蔵合金に吸蔵された水素の濃度を横軸にとり、活性
化処理した試料及び1回目,2回目の初期活性化処理を
施した試料の圧力−組成−温度特性を示す。軽く真空引
きした試料に10気圧程度の水素圧をかけると(1回
目),水素吸蔵反応が直ちに開始し水素濃度が0から
0.8程度に到達した(◎印)。それ以上では、ほぼよ
く活性化処理された試料と同じ過程を経て最高濃度に至
った。2回目の水素活性化処理では、数気圧の印加によ
って水素吸蔵反応が極めて容易に開始し、数十回以上の
水素活性化処理を繰り返した従来の試料と同等な特性を
呈した。
【0019】
【実施例2】実施例1で初期活性化された試料を金属フ
ッ化物水溶液に再度投入し、スターラで攪拌した。金属
フッ化物水溶液のpH値は、攪拌中に約4.90〜7.7
0の間で変化した。金属フッ化物水溶液を除去した後、
再処理した試料を時計皿に入れてドライヤで乾燥した。
乾燥後の試料を空気中に曝露したところ、活性状態であ
るにも拘らず、着火や発火現象は勿論、急激な空気酸化
現象が観察されなかった。乾燥試料を2週間以上外気に
曝露した後、反応容器に再度投入し、真空引きした。次
いで、1MPaの水素ガスを導入したところ水素吸蔵反
応が直ちに始まり、失活していないことが判った。すな
わち、常温下で長時間大気に曝露したにも拘らず、2回
の活性化処理で通常の反応特性が発現した(図20)。
金属フッ化物水溶液で処理していない通常試料では高圧
水素の印加によって所定の反応特性を発現するため数十
回以上の吸蔵・放出の繰返し及び高温下での脱気を必要
とするのに比較すると、金属フッ化物水溶液を用いた処
理効果が反応特性の回復に及ぼす影響は特筆すべきもの
である。
【0020】
【実施例3】水素吸蔵合金として粒径0.075mm以
下のMg2Ni合金,粒径0.106〜0.075mmの
Mg2Ni合金,粒径0.250〜0.106mmのMm
Ni0.35Mn0.4Al0.3Co0.75合金(Mm:ミッシュ
メタル)を用意した。0.025W/Vの六フッ化アル
ミニウムカリウムを添加した金属フッ化物水溶液400
mlを収容したビーカーに各水素吸蔵合金20gを投入
し、スターラで十分攪拌した後、上澄み液を除去し、ビ
ーカー底部に沈殿した粒子を回収した。回収した粒子を
測定系の反応セルに充填し、表1の条件下で水素ガスを
導入することにより水素活性化状況を調査した。その結
果、図21〜23及び表1に示すように、水素ガスの導
入と同時に水素吸蔵反応が始まり、急激な活性化が生じ
ていた。大型水素リザーバを使用した以降も、圧力の変
化は少ないものの常温,短時間で効率よく水素を吸蔵し
た。
【0021】
【0022】試料No.1,2について、水素吸蔵反応の
経時変化をそれぞれ図21,22に示す。図21,22
から、従来350℃以上の高温でないと水素吸蔵反応を
生起しなかったMg2Ni合金であっても、金属フッ化
物水溶液を用いた活性化処理によって室温下で水素を十
分吸蔵できる活性状態に改質されていることが判る。試
料No.3に1回目の水素ガス印加をしたところ、図23
に示すように水素吸蔵反応が開始された。室温下で最初
に約10気圧を印加し,次いで15気圧,20気圧と変
化させ,各段階での圧力変化を経時的に観察した。ニッ
ケル/水素吸蔵合金二次電池の電極としての典型例であ
る。なお、本実施例で容積の大きなガス容器を使用した
ため、圧力変化を容易に観察できるように水素ガスの圧
力を高めたが、実際の印加圧は室温下10気圧程度で十
分であることが判る。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように、金属フッ化物水
溶液を用いて水素吸蔵合金を活性化処理すると、高温高
真空雰囲気下での脱気処理や多数回の活性化処理が不要
となり、活性化処理プロセス及び処理装置が簡略化さ
れ、量産化に適した水素吸蔵合金が得られる。その結
果、自動車用燃料タンク,蓄熱用貯蔵容器,ヒートポン
プ,冷凍機,大容量水素貯蔵・輸送容器,燃料電池用水
素貯蔵容器等への充填や充填後の活性化が極めて容易に
なる。しかも、金属フッ化物水溶液を用いた活性化処理
によると、金属水素化物の表面が保護されるため活性状
態を維持したままで大気中での処理が可能となる。その
ため、高圧容器によることなく、プラスチック容器,プ
ラスチックコーティングした紙製容器の利用も可能にな
る。更に、空気中で乾燥させた水素吸蔵合金粒子が水素
ガスに対してのみ活性を呈し、空気中の酸素を始めとす
る他のガスや水分に対しては反応しないことから、水素
の選択分離剤としても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金属フッ化物水溶液で処理していないLaN
4.7Al0.3試料をESCA分析することにより得られ
たLaのピークを示すグラフ
【図2】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al0.3
試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得られ
たLaのピークを示すグラフ
【図3】 金属フッ化物水溶液で処理していないLaN
4.7Al0.3試料をESCA分析することにより得られ
たNiのピークを示すグラフ
【図4】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al0.3
試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得られ
たNiのピークを示すグラフ
【図5】 金属フッ化物水溶液で処理していないLaN
4.7Al0.3試料をESCA分析することにより得られ
たAlのピークを示すグラフ
【図6】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al0.3
試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得られ
たAlのピークを示すグラフ
【図7】 金属フッ化物水溶液で処理したLaNi4.7
Al0.3試料をESCA分析することにより得られたL
aのピークを示すグラフ
【図8】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al0.3
試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得られ
たLaのピークを示すグラフ
【図9】 同じLaNi4.7Al0.3試料を更にエッチン
グした後で再度のESCA分析で得られたLaのピーク
を示すグラフ
【図10】 同じLaNi4.7Al0.3試料を一層エッチ
ングを継続した後で再度のESCA分析で得られたLa
のピークを示すグラフ
【図11】 金属フッ化物水溶液で処理したLaNi
4.7Al0.3試料をESCA分析することにより得られた
Niのピークを示すグラフ
【図12】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al
0.3試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得
られたNiのピークを示すグラフ
【図13】 同じLaNi4.7Al0.3試料を更にエッチ
ングした後で再度のESCA分析で得られたNiのピー
クを示すグラフ
【図14】 同じLaNi4.7Al0.3試料を一層エッチ
ングを継続した後で再度のESCA分析で得られたNi
のピークを示すグラフ
【図15】 金属フッ化物水溶液で処理したLaNi
4.7Al0.3試料をESCA分析することにより得られた
Alのピークを示すグラフ
【図16】 ESCA分析された同じLaNi4.7Al
0.3試料をエッチングした後で再度のESCA分析で得
られたAlのピークを示すグラフ
【図17】 同じLaNi4.7Al0.3試料を更にエッチ
ングした後で再度のESCA分析で得られたAlのピー
クを示すグラフ
【図18】 同じLaNi4.7Al0.3試料を一層エッチ
ングを継続した後で再度のESCA分析で得られたAl
のピークを示すグラフ
【図19】 実施例1で使用した水素吸蔵合金の圧力−
組成−温度特性を示すグラフ
【図20】 実施例2の水素吸蔵合金が長期間外気に曝
露した後でも失活しないことを示すグラフ
【図21】 粒径0.075mm以下のMg2Ni合金
(実施例3)の初期活性化状況を示すグラフ
【図22】 粒径0.106〜0.075mm以下のMg
2Ni合金(実施例3)の初期活性化状況を示すグラフ
【図23】 MmNi0.35Mn0.4Al0.3Co0.75合金
(実施例3)の初期活性化状況を示すグラフ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金を金属フッ化物の過飽和水
    溶液で処理し、水素吸蔵合金の少なくとも表面又は表層
    部を活性化することを特徴とする水素吸蔵合金の活性化
    処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で活性化された水素吸蔵合金を
    真空引きした後、水素ガスを導入することにより水素吸
    蔵合金に水素を吸蔵させることを特徴とする水素吸蔵合
    金の初期活性化処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2で水素を吸蔵させた水素吸蔵合
    金を金属フッ化物の過飽和水溶液で処理し、毒性物質に
    対して水素吸蔵合金の表面を不活性にすることを特徴と
    する水素吸蔵合金の安定化処理方法。
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