JP3406505B2 - 近赤外線透過性暗色アゾ系顔料組成物 - Google Patents

近赤外線透過性暗色アゾ系顔料組成物

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JP3406505B2
JP3406505B2 JP03916198A JP3916198A JP3406505B2 JP 3406505 B2 JP3406505 B2 JP 3406505B2 JP 03916198 A JP03916198 A JP 03916198A JP 3916198 A JP3916198 A JP 3916198A JP 3406505 B2 JP3406505 B2 JP 3406505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鮮明さ及び着色力
が向上するとともに近赤外線の乱反射を抑える微粒子暗
色アゾ系顔料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】暗色系顔料としては、従来から一般にカ
ーボンブラック、アニリンブラックや酸化鉄ブラック等
が使用されてきた。しかしこれらの顔料は紫外線領域か
ら遠赤外線領域までの波長の光を吸収するものであり、
近赤外線の光に対する透過性はなく、赤外線、即ち熱線
を吸収しやすく、直射日光により高温になりやすい。
又、電気絶縁性に乏しいという性質を持っている。
【0003】近年、レーザ、特に半導体レーザやそれに
対するセンサーの発達により、従来一般に使用されてい
たカーボンブラックやアニリンブラック等の黒色顔料に
ない性質を求める分野が多くなっている。例えば、赤外
線迷彩、光学用フィルター、偽造防止目的の記録材等の
他に、電子部品塗料、自動車或いは建材の昇温防止、農
業用寒冷紗等の分野もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カーボ
ンブラックやアニリンブラック等は黒色顔料として従来
から種々の着色用に使用されているが、電気絶縁性に乏
しく電気部品等の着色には適しない欠点があった。この
ような性質は顔料自体に本質的なもので、いかに粒径を
微細にしても除くことはできず、このような欠点のない
他の黒色顔料が求められている。従って本発明の目的
は、電気部品等の着色にも使用でき、近赤外線を高透過
率で透過する黒色顔料組成物を提供することである。本
発明者は上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、黒色
アゾ系顔料をさらに微細にすることにより、鮮明さを増
し、着色力を上げると共に近赤外線の乱反射を抑えるこ
とができることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達せられる。即ち、本発明は、下記一般式
(1)で表され、その平均粒子径が0.01〜1.0μ
mである暗色アゾ系顔料および透過性担体材料からな
り、750〜1200nmの近赤外線領域の透過率が8
0〜100%であることを特徴とする近赤外線透過性暗
色アゾ系顔料組成物。 〔但し、式中のAはアゾ顔料のジアゾコンポーネントの
残基であり、ハロゲン原子、C1〜C3のアルキル基、C
1〜C3のフロロアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基、
1〜C4のアルコキシカルボニル基、ニトロ基よりなる
群から選ばれた少なくとも一種の置換基(X1)を有し
てもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基及び下
記の基からなるから選ばれる少なくとも一種の基を表
し(但し、X2はX1で示される置換基又は水素原子であ
り、BはX1で示される置換基を有してもよいフェニル
基、ナフチル基、フェニレン基、4,4′−オキシビフ
ェニレン基、4,4′−スルホンビフェニレン基、4,
4′−(1″,2″−エチレンジオキシ)ビフェニレン
基からなるから選ばれる少なくとも一種の基であ
る。)、nは1ないし2の整数を表す。〕
【0006】
【発明の実施の形態】次に発明の好ましい実施の形態を
挙げて本発明を更に具体的に説明する。顔料を合成する
に際し、通常、極性が大きく、高沸点の溶媒を使用した
場合には、条件次第で、顔料粒子が大きく仕上がる。粒
子径が大きいか或いは不揃いの場合には、顔料は短い光
に対しては散乱現象をおこす。そのため、かかる顔料の
使用は可視光領域では着色剤としての品位を低下させ、
近赤外領域ではその透過率を低下させる。本発明者は、
前記の一般式(1)で表される黒色アゾ顔料の粒子を小
さく整え、平均粒径を1μm以下とすることにより、可
視光領域での黒色度が向上し漆黒さを増すと共に、近赤
外線での光散乱が抑制され、透過性が著しく向上するこ
とを見出した。
【0007】本発明で赤外線非吸収性顔料として使用す
る前記一般式(1)で表される黒色アゾ顔料は、例え
ば、特公平4−15265号公報に記載の方法と類似の
方法で合成可能である。このような顔料の微細粒子を得
る方法としては、従来公知の方法が使用可能である。例
えば、(イ)一旦合成した顔料を硫酸処理する方法、
(ロ)顔料を乾式磨砕する方法、(ハ)顔料を湿式磨砕
する方法、(ニ)顔料合成時に下漬を混合する方法(同
時カップリング法)等の方法がある。
【0008】これらの方法についてさらに詳しく説明す
る。硫酸処理法は、一旦合成した顔料を10〜20倍
(重量で)の硫酸に溶解させた後、この顔料の硫酸溶液
を硫酸の10〜50倍量(重量で)の氷又は氷水上に落
として、再析出させて、微細化する方法である。乾式磨
砕方法は、ニーダー、ボールミル、振動式磨砕機等で、
必要に応じて無機塩類を併用して、物理的に微細化を行
う方法である。湿式磨砕方法は、サンドミル、アトライ
ター、ボールミル、3本ロール等を用い水或いは溶媒又
はバインダーに顔料を混合しておき、物理的に微細化す
る方法である。同時カップリング法とは、顔料合成時
に、調製したジアゾニウム化合物に2種以上の下漬剤を
同時にカップリングさせて(或いはその逆にジアゾコン
ポーネントの混合系を用いて)、結晶成長を抑制して微
細粒子を得る方法である。
【0009】顔料の可視光領域での黒色度が向上し、漆
黒さを増すと共に、近赤外線での光散乱が抑制され、透
過性が著しく向上するためには、本発明の顔料を上記の
方法により微細化して平均粒径を、0.01〜1.0μ
mとすることが好ましく、更に好ましくは0.02〜
0.7μmとすることである。この微細粒子からなる顔
料の着色物は、粒径が1.0μmを超え、5.0μm以
下の粗大粒子からなる通常の同じ顔料の着色物と比較す
ると、可視光領域では着色力が20〜50%増大し、黒
度は漆黒さを増す。又、赤外線領域では、同一膜厚の着
色物で比較した場合、最高位の反射率が粗粒子系では5
0%であったものが、本発明の微細粒子系では15%に
まで低下する。透過率を比較すると、800nmの波長
の光に対して粗粒子系では45%であるの対して、本発
明の微細粒子系では82%となり、顕著な透過性の向上
が認められる。
【0010】このような差異は主に顔料粒子による光散
乱に起因するもので、この性質はレーザ光ではさらに顕
著になる。即ち、微細化されていない顔料(色素)粒子
に近赤外線レーザを照射すると、レーザー光が粗粒子層
を通過する際に強い散乱を起こし、透過光は減少し、受
光器に到達する光量は減少する。そのため、検出感度を
高めるには色素量を減らして光量を維持するか、受光器
自体の感度を上げなければならず、増幅やS/N比等電
気的制御が必要になる。しかしながら、微細粒子系では
同量の色素を用いても透過光量の減少は少なく、受光器
への光量の減少も少ないため、照射光の強度が支配的要
素となり、電気的な制御の要素を小さくすることができ
る。
【0011】又、偽造防止等の特殊目的の記録材料とし
て使用する場合の判読は、通常、照射光が吸収されるか
否かでなされている。例えば、照射光として赤外線を使
用する場合には、一般には、記録層を通過し被記録面
(下地)での反射を利用して読み取り、カーボンブラッ
ク等の吸収性記録とを判別するが、赤外線は入射時と反
射時の2回記録層を通過するため、乱反射性が大きく影
響する。即ち、微粒子系では乱反射の因子がほとんどな
いため、正反射成分が多くなり、影響を及ぼす因子は被
記録面の平滑性と反射率とになる。
【0012】本発明の近赤外線透過性暗色アゾ系顔料組
成物は、上記の微粒子暗色アゾ顔料と透過性担体材料か
らなるものであり、各種塗料、印刷インキあるいは記録
材料等の製造に使用される。透明担体材料は、塗料、印
刷インキや記録材料等の製造に通常使用されるビヒクル
樹脂や油、バインダー樹脂等であり、これらは上記の用
途で従来から使用されているものがいずれも使用可能で
あり、特に限定されるものではない。ビヒクル樹脂とし
ては、印刷インキにおいては、例えば、乾性油、ロジ
ン、ギルソナイト等の天然樹脂、石油樹脂、フェノール
樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、
アクリル樹脂、ニトロセルロース等が、塗料において
は、例えば、上記の天然樹脂、アルキッド樹脂、アミノ
樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ
る。これらの透明担体材料と微粒子暗色アゾ顔料との使
用割合も、上記の各用途における各種顔料とビヒクル樹
脂等との使用割合と同様であり、特に限定されない。
【0013】
【実施例】次に、合成例及び実施例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは重量
基準である。
【0014】合成例1 3.75部の3−(4′−アミノフェニルイミノ)−1
−オキソ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリ
ンを氷酢酸11.3部に懸濁し、これに濃塩酸3.7部
を加えて撹拌した。これに水2.6部を加え、温度を0
〜54℃に保ち、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.0
部を加え、約30分間同温度にて撹拌して黄色のジアゾ
ニウム塩の溶液を得た。これに酢酸ナトリウム3水和物
4.6部を加えてジアゾニウム塩の溶液を調製した。
【0015】別に、2- ヒドロキシ−N−(4′−メト
キシフェニル)−11−H−ベンゾ[a]−カルバゾー
ル−3−カルボキシルアミド3.06部と2−ヒドロキ
シ−N−(2′−エチルフェニル)−11−H−ベンゾ
[a]カルバゾール−3−カルボキシアミド1.3部を
o−ジクロロベンゼン250部中に懸濁させ、20〜3
0℃で上記ジアゾニウム塩溶液を加え、30〜40℃に
保ち、氷酢酸20部を加えた。この温度で5〜6時間保
ちカップリングを行った。更に酢酸、水を蒸留しながら
加温し、140〜150℃で4時間加熱を続けた後、冷
却し、濾過し、メタノール洗浄、水洗浄後、乾燥し、黒
色アゾ顔料を得た。電子顕微鏡で確認したところ,その
平均粒子径は0.2μmあった。
【0016】合成例2 ジアゾコンポーネントとして3.75部の3−(4′−
アミノフェニルイミノ)−1−オキソ−4,5,6,7
−テトラクロロイソインドリンを、ジアゾコンポーネン
トとして1.35部の2−ヒドロキシ−N−(4′−メ
トキシフェニル)−11−H−ベンゾ[a]−カルバゾ
ール−3−カルボキシルアミド及び2.77部の2−ヒ
ドロキシ−N−(2′−メチル−4′−メトキシフェニ
ル)−11−H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カ
ルボキシルアミドを用いて合成例1と同様に黒色色素を
得た。
【0017】合成例3 同様にして、ジアゾコンポーネントとして4−ベンゾイ
ルアミノ−2,5−ジエトキシアニリンを0.01モ
ル、カップリングコンポーネントとして2−ヒドロキシ
−N−(4′−メトキシフェニル)−11−H−ベンゾ
[a]−カルバゾール−3−カルボキシルアミドを0.
05モル及び2−ヒドロキシ−N−(4′−ブトキシカ
ルボフェニル)−11−H−ベンゾ[a]−カルバゾー
ル−3−カルボキシルアミドを0.05モルを用いて合
成例1と同様の黒色色素を得た。
【0018】合成例4 同様にして、ジアゾコンポーネントとして4−(ベンゾ
イルアミノ)−2−メチル−5−メトキシアニリンを
0.01モル、カップリングコンポーネントとして2−
ヒドロキシ−N−(4′−メトキシフェニル)−11−
H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシルア
ミドを0.011モル用いて色素を得、この色素5部を
10℃以下を保って75部の濃硫酸に溶解した後、50
0部の氷と500部の水からなる氷水に注ぎ析出させ
た。濾過し、水洗した後、乾燥して色素を得た。
【0019】合成例5 同様にして、ジアゾコンポーネントとして4−(4′−
クロロベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシアニリ
ンを0.01モル、カップリングコンポーネントとして
2−ヒドロキシ−N−(4′−メトキシフェニル)−1
1−H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシ
ルアミドを0.011モル用いて色素を得た。内容1リ
ットルのボールミルにボールを半分量入れ、上記色素を
8部、水250部を取り、16時間磨砕を行った後、濾
過洗浄乾燥を行った。以上のごとく合成した顔料を以下
の方法で評価した。
【0020】実施例1 合成例1の色素を用いて下記の処方で塗料の調製を行っ
た。 合成例1の色素 3部 ベースワニス 12部 シンナー 6部 ガラスビーズ 48部 を100mlのガラス瓶に取り、ペイントコンデショナ
ーで90分間振とうした後、ベースワニス39部を加え
て、更に30分間同機にて振とうし、熱硬化アルキッド
塗料を調製した。上記処方において、ベースワニスは、
スーパーベッカミン J−820(大日本インキ社製)
60%とフタルキッド 133−60(日立化成社製)
40%より成るものであり、シンナーはキシレン70%
とブタノール30%より成るものである。
【0021】この塗料をバーコーターNo.16を用い
て石英板に塗布し、120℃×30分で硬化させた後、
透過率を日立製作所製330型自記分光光度計を用いて
測定した。結果は下記の通りであり、高透過率を得るこ
とができた。透過率 波長(nm) 透過率(%) 700 92 800 91 900 92 1000 93 1100 95 1200 97
【0022】実施例2 合成例2の顔料を用い、下記処方でオフセット平版用イ
ンキを調製した。 合成例2の色素 30.0部 オフセット平版インキ用調合ワニス 61.7部 ドライヤー 0.8部インキソルベント 7.5部 合 計 100.0部 上記のオフセット平版インキ用ワニスは、ロジン変性フ
ェノール樹脂、乾性油変性イソフタル酸アルキッド及び
乾性油を主成分とし、インキソルベントおよびアルミキ
レートを加えたものである。このインキを用いて、オフ
セット印刷機にてセロファン紙に、スクリーン線数を1
50線で、平均濃度100%で全面印刷した。この印刷
物の透過率を、上記同様日立製作所製330型自記分光
光度計で測定し、下記の結果を得た。透過率 波長(nm) 透過率(%) 700 97 800 97 900 98 1000 98 1100 98 1200 98
【0023】実施例3 合成例3の色素 35部 アクリル酸エステルエマルジョン (活性剤フリータイプ、固形分40%) 30部 消泡剤 0.5部 分散剤 1.0部 Daimonex EX-6(大日精化社製) 3.0部 ターペン 15部水 15.5部 合 計 100部 上記処方にて黒色顔料を分散させた糊状の黒色ペースト
にエチレンイミド系の架橋剤を1%添加し、2mm厚の
アクリル板上にシルクスクリーンにて塗工し、120℃
で15分間のキュアを行うことにより、黒色の塗布物を
得た。この塗布物の透過率を上記同様測定したところ、
波長850nmの透過率は89%であった。
【0024】実施例4 合成例4の色素5部と下記の組成の硬化性樹脂組成物1
00部とを混合分散させて黒色熱硬化性塗料を得た。樹脂組成物 ポリエステルアクリレート 40部 ウレタンアクリレート 40部 エポキシアクリレート 20部 リン酸アクリレート 4部 アゾビスイソブチロニトリル 4部 シリコン 0.1部 混合溶剤 50部 上記の混合溶剤はトルエン30部、酢酸ブチル20部、
エチルセロソルブ20部及びイソプロピルアルコール3
0部から成るものである。上記黒色塗料をロールコータ
ーを用いてPETフィルムに12乃至15μmの膜厚に
塗工した。この塗装フィルムを60℃の熱風で1分間乾
燥し、更に50乃至100℃の温度で1時間加熱して硬
化被膜を得た。この塗布物の透過率を上記と同様にして
測定したところ、波長850nmの透過率は91%であ
った。
【0025】実施例5 合成例5の色素 12部 ヒタロイド#3088 (日立化成製) 24部 トルエン 5部 キシレン 5部 イソブチルアセテート 5部 ガラスビーズ 120部 を10分間ペイントコンデショナーで分散処理後、ヒタ
ロイド3083-70B(日立化成社製)40.1部及びシンナ
ー45部を加えて更に1時間ペイントコンデショナーで
混合した後、ガラスビーズを除去してアクリルウレタン
塗料を調製した。この黒色常温硬化性樹脂組成物を実施
例3と同様にPETフィルムに塗工し、この塗布物の透
過率を測定したところ、波長850nmの透過率は82
%であった。
【0026】実施例6 内容300mlのフラスコにメタクリル酸メチルを20
0部、過酸化ベンゾイルを1 部採り、撹拌しながら水
浴中で90℃に加熱し、約1時間後に冷水で室温まで冷
却してシラップ液を得る。 シラップ液 95部 合成例1の色素 5部 ガラスビーズ 230部 を内容300mlのガラス瓶に取り、約30分間ペイン
トコンデショナーで分散させた後ガラスビーズを取り除
く。この黒色樹脂液を減圧で脱気した後、空隙が3mm
になるようにスペーサーを入れ、周囲を密閉した2枚の
ガラス板の間に静かに注入する。次いで注入口を上にし
て、水浴中に懸垂して50℃で1時間加熱し、更に10
0℃で1時間加熱した後冷水にいれる。ガラス板を外し
て黒色PMMAの薄板を得た。この黒色薄板の透過率を
測定したところ、波長850nmの透過率は90%であ
った。
【0027】
【発明の効果】以上の本発明によれば、鮮明な色彩と黒
色顔料では黒度が上がり、漆黒さが増し、着色力が増大
することから少量で同一の黒さを出すことができ、コス
ト的に有利な暗色顔料組成物が提供される。更に、この
顔料組成物においては近赤外線の乱反射が減少し、高い
透過率を示す優れた光学特性が発現される結果、この顔
料組成物をフィルター等に使用した場合に性能が著しく
向上し、記録材料に使用した場合は感度が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−32149(JP,A) 特開 平1−297464(JP,A) 特開 昭61−283665(JP,A) 特開 平10−289485(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 29/09 C09B 29/40 C09B 31/14 C09B 31/28 C09B 33/12 C09B 35/03 C09B 67/02 C09B 67/04 C09B 67/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表され、その平均粒
    子径が0.01〜1.0μmである暗色アゾ系顔料およ
    び透過性担体材料からなり、750〜1200nmの近
    赤外線領域の光の透過率が80〜100%であることを
    特徴とする近赤外線透過性暗色アゾ系顔料組成物。 〔但し、式中のAはアゾ顔料のジアゾコンポーネントの
    残基であり、ハロゲン原子、C1〜C3のアルキル基、C
    1〜C3のフロロアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基、
    1〜C4のアルコキシカルボニル基、ニトロ基よりなる
    群から選ばれた少なくとも一種の置換基(X1)を有し
    てもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基及び下
    記の基からなるから選ばれる少なくとも一種の基を表
    し(但し、X2はX1で示される置換基又は水素原子であ
    り、BはX1で示される置換基を有してもよいフェニル
    基、ナフチル基、フェニレン基、4,4′−オキシビフ
    ェニレン基、4,4′−スルホンビフェニレン基、4,
    4′−(1″,2″−エチレンジオキシ)ビフェニレン
    基からなるから選ばれる少なくとも一種の基であ
    る。)、nは1ないし2の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 平均粒径が0.02〜0.7μmである
    請求項1に記載の近赤外線透過性暗色アゾ系顔料組成物
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