JP3405332B2 - バッテリーハーネスの保護構造 - Google Patents

バッテリーハーネスの保護構造

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JP3405332B2
JP3405332B2 JP2000279278A JP2000279278A JP3405332B2 JP 3405332 B2 JP3405332 B2 JP 3405332B2 JP 2000279278 A JP2000279278 A JP 2000279278A JP 2000279278 A JP2000279278 A JP 2000279278A JP 3405332 B2 JP3405332 B2 JP 3405332B2
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  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリーハーネ
スの保護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車には、スパークプラグや
セルモータなどの電装部品等に電源を供給するために、
バッテリーが搭載されていた。近年の環境問題やエネル
ギー問題を考慮して、ガソリンエンジン車などに代え、
トヨタ自動車株式会社製のプリウス(登録商標)のよう
なハイブリッドカーや、あるいは電気自動車のような駆
動用のモータを備えた自動車(以下ハイブリッドカー
等)が社会的に要請されているが、これらのハイブリッ
ドカー等は、駆動用のモータを駆動するために高電圧大
電流の供給が可能な大型の高圧バッテリーが必要であっ
た。この高圧バッテリーは大型であるがためにエンジン
ルームや車両下部に収容しきれないこともあり、例え
ば、キャビンのフロアパネルとシートの間に収容するよ
うな構造が考えられた。この場合、キャビン内から駆動
用のモータ等まで高圧の電流を給電したり、また、モー
タを回生用として使用した場合の制動時に発生した電気
を回収するための配線としてバッテリーハーネスが必要
であった。そこで、従来は、図7のバッテリーハーネス
の配線構造を示す図のように、車両のフロアパネルFP
の所定位置に設けられた開口部FPHの周縁下側に、開
口部FPHの形状に合わせたフランジ部124を備え、
フロアパネルFPの一般面より上方に突出しないように
フロアパネルFPの一般面より下方に配置され、フラン
ジ部124がフロアパネルFPにスポット溶接されて固
定されたブラケット102により、フロアパネルFP上
に配置された高圧バッテリー(図示を省略)に接続され
た高圧バッテリーハーネス112をフロアパネルFP下
方に貫通させ、且つ高圧バッテリーハーネス112を支
持するようにしていた。この高圧バッテリーハーネス1
12は、樹脂製の被覆が施され絶縁されているので電流
がリークすることはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両が
衝突をしたようなときフロアパネルFPが変形してしま
う場合がある。ここで、図8は、フロアパネルFPが変
形した場合の状態を示す図である。フロアパネルFPが
変形すると、スポット溶接により接合された接合部Wの
部分でブラケット102のフランジ部124が屈曲し、
フロアパネルFPのエッジ部(Rを付けていない端部)
FPEが高圧バッテリーハーネス112に当接し、高圧
バッテリーハーネス112が切断されたり、或いはその
被覆を破壊し高圧バッテリーハーネス112からフロア
パネルFPに電流がリークする可能性があるという問題
があった。
【0004】なお、ブラケット102をフロアパネルF
Pの上方から挿入し、フロアパネルFPの上部と、ブラ
ケット102の下部とを溶接するなどして固定する方法
も考えられるが、車両の組み立て工程において、車両の
上部からブラケット102を組み付けるためには、従来
の工程に新たな工程を付加する必要があり組立コストの
上昇を招くという問題があった。
【0005】また、高圧バッテリーハーネス112を支
持する金属製の高圧バッテリーハーネス支持筒113を
上方に延長して、樹脂製の高圧バッテリーハーネス11
2の樹脂製の被覆を保護することも考えられるが、高圧
バッテリーハーネス支持筒113を上方に延長するとノ
イズの発生が大きくなるという問題があった。なお、こ
れらの問題は、低圧バッテリーハーネスにおいても同様
の問題があった。
【0006】この発明は、上記課題を解決するため、新
たな工程の付加や、新たな部材の付加による組立コスト
の上昇を招かず、且つノイズの増大も生じさせないで、
フロアパネル変形時のバッテリーハーネスの損傷を効果
的に防止するバッテリーハーネスの保護構造を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明に係る発明のバッテリーハーネスの保護構造で
は、車両のフロアパネルの所定位置に設けられた開口部
と、前記開口部を覆うように前記フロアパネルの一般面
より下方に配置され、前記フロアパネル上に配置された
バッテリーに接続されたバッテリーハーネスを支持し、
且つ当該バッテリーハーネスをフロアパネル下方に貫通
させる本体部と、前記本体部を固定するため、当該開口
部の周縁下側に当接可能に前記本体部の周囲に形成され
たフランジ部と、前記フランジ部と前記本体部の間に連
続して配置され、前記フロアパネルの一般面より上方に
突出するように湾曲されて設けられた緩衝部とを有した
金属板により形成されたブラケットとを備えたことを特
徴とする。
【0008】本発明に係るバッテリーハーネスの保護構
造では、フロアパネルの一般面より上方に突出するよう
に湾曲されて設けられた緩衝部を備えたブラケットによ
り、万一車両の衝突などによりフロアパネルが変形した
ときであっても、フロアパネルのエッジ部が緩衝部に覆
われるため、フロアパネルのエッジ部が直接バッテリー
ハーネスに当接することがなく、フロアパネルのエッジ
部によりバッテリーハーネスを損傷することがない。
【0009】さらに、本発明のバッテリーハーネスの保
護構造では、前記ブラケットの前記緩衝部と前記バッテ
リーハーネスを支持している部分の間の所定位置に、前
記ブラケットにかかる応力が集中する変形部を設け、前
記ブラケットが応力を受けた場合に当該変形部において
前記ブラケットが屈曲されることを特徴とする。
【0010】そのため、変形部によりブラケットが所定
の位置で屈曲するためバッテリーハーネスに対して接触
するときは、湾曲されたブラケットの緩衝部に確実に当
たるようにできる。
【0011】なお、本発明に係るバッテリーハーネスの
保護構造では、特にバッテリーハーネスの損傷により大
電流がリークした場合に影響が大きい高圧バッテリーを
搭載した場合においても好適なバッテリーハーネスの保
護構造とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のバッテリーハーネ
スの保護構造を好ましい実施の形態により図面を参照し
て説明する。なお、図において、上方をUP、車両前方
方向をFR、車両外部方向をOUTで示す。
【0013】ここで図1は、車両のシートSHのシート
クッションSCの下部に収容された高圧バッテリー1
と、高圧バッテリーハーネス12a,12b、ブラケッ
ト2等を示す図である。車両の乗車キャビンの床面には
フロアパネルFPが敷設される。フロアパネルFPは、
強度を増すため多数のリブが設けられた構造となってい
る。車両前後方向に細長い多数の平面部を組み合わせて
高低差のある水平な部分とこれらをつなぐ斜面部が設け
られ、全体に波板状に形成される。このフロアパネルF
Pの上に乗車用のシートが、本実施の形態では3列設け
られ、図1に示すシートSHは3列目のシートである。
このシートSHは、図示を省略したフレームとシートレ
ッグによりフロアパネルFP上に固定される。このシー
トSHのシートクッションSCの下部には、高圧バッテ
リー1が収容される。
【0014】高圧バッテリー1は、図示しない車両の駆
動用のモータに例えば125Vの高電圧で大電流を供給
する電源である。高圧バッテリー1からは、高圧バッテ
リーハーネス12aと高圧バッテリハーネス12bの2
本のハーネスが引き出されている。また、シートSHの
シートクッションSCの下方のシートレッグカバーSL
Cに覆われた部分のフロアパネルFPには、開口部FP
Hが設けられている。この高圧バッテリーハーネス12
a,12bは、この開口部FPHに配設されたブラケッ
ト2に支持されるとともに、フロアパネルFPの下方に
貫通されて配線される。また、電源電圧が約12Vの低
圧バッテリー(図示を省略)が、シートSHの脇のリヤ
ホイルの前方のサイドパネル内に収容されており、この
低圧バッテリーからの低圧バッテリーハーネス5がブラ
ケット2の部分からフロアパネルFPの下方に配線され
る(図2参照)。
【0015】図2は、図1のA−A部分におけるシート
SH、フロアパネルFPの断面を示す図である。シート
レッグカバーSLC内の高圧バッテリー1は、高圧バッ
テリーレッグ部11によりフロアパネルFPに固定され
る。高圧バッテリー1から引き出された高圧バッテリー
ハーネス12a,12bは、フロアパネルFPの開口部
FPHに配置されたブラケット2とその下部に配置され
たブーツ3を貫通してフロアパネルFPの下方に配線さ
れる。ブラケット2は、フロアパネルFPの下部にスポ
ット溶接により固定される。なお、二点鎖線で示すフラ
ンジ部24aは、図3におけるC−C部分での断面を示
すものである。図1のA−A部分では、ステー26が補
強パネルRPに補強パネル固定ねじ27により固定され
ている。
【0016】図3は、ブラケット2の斜視図である。ブ
ラケット2は、鉄板をプレス加工して形成した部材で、
概ね楕円状の水平な平面を形成する本体部21を備え
る。また、本体部21の周縁部から壁面部28が略上方
に壁状に形成される。さらに、壁面部28の周縁には略
水平にフランジ部24が形成される。フランジ部24
は、フロアパネルFPの開口部FPH(図1参照)の端
部の形状に合わせて形成され、開口部FPHの周縁下側
に隙間なく当接できるようになっている。さらに、車両
前方側のフランジ部24と本体部21の間には、緩衝部
25a,25b,25c,25d,25eが、フランジ
部24と本体部21に連続して配置され、フロアパネル
FPの一般面より上方に突出するように湾曲されて設け
られる。
【0017】本体部21の中央部には、後部の角部にR
が付けられ、さらに前方5分の1の左半分が長方形状に
切り欠かれた概ね正方形の形状の連絡孔22が開口され
ている。また、連絡孔22の前部左側近傍には、概ね角
にRが付けられた正三角形の高圧バッテリーハーネス支
持プレート14が高圧バッテリーハーネス支持プレート
固定ねじ15により、その一つの頂点部近傍に穿設され
た孔により本体部21にねじ止め固定されている。高圧
バッテリーハーネス支持プレート14は、連絡孔22の
一部を覆うように配置される。そして、高圧バッテリー
ハーネス支持プレート14の他の頂点部近傍にはそれぞ
れ孔が穿設され、この車両右側方向の孔には金属製の円
筒形の部材である高圧バッテリーハーネス支持筒13a
が略垂直に配設され、また、車両左側の孔には同様に高
圧バッテリーハーネス支持筒13bが配設される。そし
て、高圧バッテリーハーネス支持筒13aには高圧バッ
テリーハーネス12aが、高圧バッテリーハーネス支持
筒13bには高圧バッテリーハーネス12bがそれぞれ
貫通されている。
【0018】フランジ部24の後方側中央には、ステー
26が略下方に延設され、さらに先端部が後方側に水平
に形成される。水平に形成された部分の中央部には孔が
穿設され、補強パネル固定ねじ27により補強パネルR
Pに固定される(図2参照)。フランジ部24は、図3
中に×印で示した位置で、フロアパネルFPの開口部F
PH(図1参照)の周縁部下部にスポット溶接により固
定される。
【0019】ブラケット2の右側前部には、屈曲部29
aが、左側前部には屈曲部29bがそれぞれ設けられ
る。屈曲部29aは、フランジ部24から緩衝部25a
にわたり設けられた断面半円状の凹部で、屈曲部29b
は、緩衝部25eから壁面部28にわたり設けられた同
じく断面半円状の凹部である。屈曲部29a、29b
と、高圧バッテリーハーネス支持プレート14の前端側
は、車両横方向の直線D上に配置される位置関係となっ
ている。屈曲部29a,29bは、衝突時の前部からの
応力が集中するように設けられた形状を備え、衝突時に
は直線Dの位置で折れが発生する。ブラケット2は、直
線Dの位置で屈曲することで、高圧バッテリーハーネス
12a,12bに対して、Rが付けられたブラケット2
の緩衝部25が確実に当たるようになっている。従っ
て、高圧バッテリーハーネス12a,12bには、Rを
付けていない端部であるフロアパネルFPのエッジ部F
PEが当たり絶縁被覆に傷を付けるようなことがない。
【0020】また、本体部21の下方には、ブーツ3が
配置され、ブーツ固定ねじ33a,33bにより固定さ
れる。なお、低圧バッテリーハーネス5は、高圧バッテ
リーハーネス支持プレート14のような支持部材なしで
本体部21の連絡孔22に貫入され、ブーツ3の低圧バ
ッテリーハーネス連絡孔35からフロアパネルFPの下
方に配線される。
【0021】図4は、図3のB−B部分において見たブ
ラケット2の断面図及びこのブラケット2とフロアパネ
ルFP等の関係を示す図である。ここで本願においてフ
ロアパネルFPの一般面GLとは、フロアパネルFP全
体の大部分を占める部分の垂直方向の高さと同じ高さを
もった面をいう。言い換えれば、開口部においては開口
部がなかったとした場合の高さの面をいう。つまり、フ
ロアパネルFPにはリブが設けられるため高低差がある
が、一般面GLもこの高低差に応じて変化するものであ
る。フロアパネルFPの開口部FPHには、前述のよう
にブラケット2が配置され、フランジ部24が、ポイン
トWの位置でフロアパネルFPの下側にスポット溶接さ
れている。なお、図4中、二点鎖線で示すフランジ部2
4aは、図3に示すC−C部分の断面を示すものであ
り、図3に示すB−B部分では、実線で示すステー26
が本体部21から略水平後方に延設され、図2に示すよ
うに車両補強パネルRPに固定されている。緩衝部25
は、フランジ部24と本体部21から壁面部28を介し
て連続して形成されフロアパネルFPの一般面GLより
上方に突出するように湾曲されて設けられている。
【0022】ブーツ3は、ブラケット2の下方に配置さ
れる。ブーツ3は、平面視概ね楕円形の本体部21の下
方で、本体部21を覆うような形で配置され、中央部近
傍には、高圧バッテリーハーネス12a,12b、低圧
バッテリーハーネス5の位置(図3参照)にあわせて、
パイプ状のハーネスシール部32がロート状に設けられ
る。なお、図4においては、低圧バッテリーハーネス5
の図示を省略している。ハーネスシール部32は、上部
が蛇腹状になって、高圧バッテリーハーネス12a,1
2b、低圧バッテリーハーネス5に狭い断面積の部分で
高い圧力で密着するように形成され、下部は全体に密着
するような形状になって下部からの水の侵入を防止して
いる。さらに、ハーネスシール部32の周囲には、樹脂
製のパイプ状の保護カバー4が設けられているため、高
圧バッテリーハーネス12bは外部からの通常の干渉で
は、傷がつかないようになっている。
【0023】また、上部は外側に向けて水平なフランジ
状の部分が形成され、その上側には環状の突起部である
ブラケットシール部31a,31bが平行に設けられ、
ブラケット2の本体部21の下側に密着するように形成
されている。また、このブーツ3の上部のフランジ状の
部分には、ここを覆うように金属製のブーツ補強材34
が環装され、ブーツ3の上部の変形を防止している。さ
らにこのブーツ補強材34は、ブーツ固定ねじ33a,
33b(図3参照)により本体部21にねじ止めされ、
ブラケットシール部31a,31bを本体部21の下部
に圧着させて水の侵入を防止している。
【0024】ブーツ3の上部は内部が空洞になってお
り、高圧バッテリーハーネス支持プレート14に保持さ
れた、内径が高圧バッテリーハーネス12bの外径と同
等の金属製の円筒形の部材である高圧バッテリーハーネ
ス支持筒13bが垂直に配設される。この高圧バッテリ
ーハーネス支持筒13bに高圧バッテリーハーネス12
bが貫通されて保持される。この高圧バッテリーハーネ
ス支持筒13bの下端は、ブーツ3のハーネスシール部
32に連通するように配置される。なお、高圧バッテリ
ーハーネス支持筒13bは、金属製の部材からなるた
め、高圧バッテリーハーネス12bを通る電流によりハ
ムなどのノイズを発生しやすい。したがって、高圧バッ
テリーハーネス12bを保護するために、高圧バッテリ
ーハーネス支持筒13bを上方に延長することはできな
い。以上、高圧バッテリーハーネス12b及び高圧バッ
テリーハーネス支持筒13bを例に説明したが、高圧バ
ッテリーハーネス12a及び高圧バッテリーハーネス支
持筒13aにおいても同様である。
【0025】本実施の形態のバッテリーハーネスの保護
構造は、上述のように構成されるため以下のような作用
がある。ここで図5は、本実施の形態のバッテリーハー
ネスの保護構造を簡略化して示す図である。フロアパネ
ルFPは、後方側はステー26により車両の補強パネル
RPに固定され(図2参照)、さらにフロアパネルFP
上にシートレッグ(図示を省略)や高圧バッテリーレッ
グ部11(図2参照)等の構造物があるため、後方側フ
ロアパネルFPは変形しにくくなっている。一方、本実
施の形態のバッテリーハーネスの保護構造が設けられる
位置は、開口部FPHがあるため強度的に弱くなる。そ
のため、車両が正面から衝突をしたような場合は、この
開口部FPHが変形しやすい。図6は、フロアパネルF
Pが変形した場合の状態を示す図である。車両の衝突時
など、車両前方から大きな応力が伝わると、フロアパネ
ルFPの部分のうち、上述のように開口部FPHが変形
し易いが、変形部である屈曲部29a,29bが設けら
れているためここに応力が集中して直線Dの位置で折れ
が発生する。ブラケット2は、直線Dの位置で屈曲する
ことで、高圧バッテリーハーネス12a,12bに対し
て、Rが付けられたブラケット2の緩衝部25が確実に
当たるようになっている。
【0026】また、このとき緩衝部25の部分も屈曲し
ているためここにも応力が集中し易く、この緩衝部25
の部分がエッジ部FEPを包み込むように屈曲して変形
する。この場合、フロアパネルFPのエッジ部FPE
は、フランジ部24から離れずに緩衝部25に食い込む
ように変形するため、エッジ部FPEが露出することな
く、高圧バッテリーハーネス12bに直接触れることも
ない。また、緩衝部25はRがついた状態で高圧バッテ
リーハーネス12bに接触するので、高圧バッテリーハ
ーネス12bの絶縁被覆を傷つけにくくなっている。そ
のため、高圧バッテリーハーネス12bからフロアパネ
ルFPに電流がリークすることもない。なお、上述の作
用は高圧バッテリーハーネス12aにおいても同様であ
る。さらに、低圧バッテリーハーネス5においても、同
様にフロアパネルFPのエッジ部FPEが緩衝部25に
より覆われるため、やはり絶縁被覆が損傷しにくい。
【0027】以上説明したように、本実施の形態のバッ
テリーハーネスの保護構造では、フロアパネルFPの一
般面GLより上方に突出するように湾曲されて設けられ
た緩衝部25を備えたブラケット2により、万一車両の
衝突などによりフロアパネルFPが変形したときであっ
ても、屈曲部29a,29bによりブラケット2が、直
線Dの位置で屈曲し高圧バッテリーハーネス12a,1
2bに対して、Rが付けられたブラケット2の緩衝部2
5が確実に当たるようになっており、それと共にフロア
パネルFPのエッジ部FPEが緩衝部25に覆われ、緩
衝部25のRがついた部分が高圧バッテリーハーネス1
2a,12b、低圧バッテリーハーネス5に当接するた
め、フロアパネルFPが変形した時であってもバッテリ
ーハーネスを損傷しにくくなるという効果がある。特
に、高圧バッテリーハーネス支持筒13a,13bの長
さを延長する必要もないのでノイズの増大を生じないと
いう効果がある。また、新たな部材の付加をしないで且
つ新たな生産工程を増加することもなく低コストで、高
圧バッテリーハーネス12a,12b、低圧バッテリー
ハーネス5の損傷をを防止できるという効果がある。
【0028】以上本発明を一の発明の実施の形態により
説明したが、本発明は、本実施の形態に限定されること
がないことは言うまでもない。例えば、高圧バッテリー
1の大きさや配置される位置、開口部FPHの位置や大
きさ、形状などは、車両に応じて適宜変更できるもので
ある。また、緩衝部25は、前方のみに形成するような
対応に制限されず、周縁すべてに形成してもよい。ま
た、緩衝部25の形状も、断面が図4に示す形状に限ら
ず種々の形状とすることができる。また、フロアパネル
FPとブラケットは、本実施の形態ではスポット溶接に
より固定されているが、ねじなどで固定してもよい。さ
らに、屈曲部29a,29bは、応力が集中する構造で
あればよく、凹部のほか、凸部、切り欠き部などその形
状や数、配置される場所は種々変更できる。その他、特
許請求の範囲を逸脱しない範囲で、当業者により種々変
更し、改良して実施できるものである。
【0029】
【発明の効果】上記説明より明らかなように、この発明
は組立コストの上昇を招かず、ノイズの増大も生じない
で、且つ新たな部材の付加をしないで、フロアパネル変
形時のバッテリーハーネスの損傷を効果的に防止するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両のシートSHのシートクッションSCの
下部に収容された高圧バッテリー1と、高圧バッテリー
ハーネス12a,12b、ブラケット2等を示す図であ
る。
【図2】 図1のA−A部分におけるシートSH、フロ
アパネルFPの断面を示す図である。
【図3】 ブラケット2の斜視図である。
【図4】 図3のB−B部分において見たブラケット2
の断面図及びこのブラケット2とフロアパネルFP等の
関係をを示す図である。
【図5】 本実施の形態のバッテリーハーネスの保護構
造を簡略化して示す図である。
【図6】 フロアパネルFPが変形した場合の状態を示
す図である。
【図7】 従来のバッテリーハーネスの配線の構造を示
す図である。
【図8】 従来のフロアパネルFPが変形した場合の状
態を示す図である。
【符号の説明】
1…高圧バッテリー、12a,12b…高圧バッテリー
ハーネス、13a,13b…高圧バッテリーハーネス支
持筒a、14…高圧バッテリーハーネス支持プレート、
2…ブラケット、21…本体部、22…連絡孔、24…
フランジ部、25,25a,25b,25c,25d…
緩衝部、28…壁面部、FP…フロアパネル、FPH…
開口部、GL…一般面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01B 7/00 301 B60K 9/00 ZHVE (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/22 B60K 1/04 F16B 9/02 H02G 3/38 B60K 6/02 H01B 7/00 B60R 16/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のフロアパネルの所定位置に設けら
    れた開口部と、 前記開口部を覆うように前記フロアパネルの一般面より
    下方に配置され、前記フロアパネル上に配置されたバッ
    テリーに接続されたバッテリーハーネスを支持し、且つ
    当該バッテリーハーネスをフロアパネル下方に貫通させ
    る本体部と、 前記本体部を固定するため、当該開口部の周縁下側に当
    接可能に前記本体部の周囲に形成されたフランジ部と、 前記フランジ部と前記本体部の間に連続して配置され、
    前記フロアパネルの一般面より上方に突出するように湾
    曲されて設けられた緩衝部とを有した金属板により形成
    されたブラケットとを備えたことを特徴とするバッテリ
    ーハーネスの保護構造。
  2. 【請求項2】 前記ブラケットの前記緩衝部と前記バッ
    テリーハーネスを支持している部分の間の所定位置に、
    前記ブラケットにかかる応力が集中する変形部を設け、
    前記ブラケットが応力を受けた場合に当該変形部におい
    て前記ブラケットが屈曲されることを特徴とする請求項
    1に記載のバッテリーハーネスの保護構造。
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