JP3403848B2 - 塗料組成物、現像装置および現像装置の製造方法 - Google Patents

塗料組成物、現像装置および現像装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料組成物に係り、さら
に詳しくはゲル化を抑制・防止し、使用可能時間の長期
化を図った塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、塗料は美観,耐候性,耐
汚染性もしくは耐蝕性などを付与するため、各種基材の
表面に塗布される形態で、広く様々な分野で実用化され
ている。そして、この種の塗料(塗料組成物)のうち、
たとえばポリエステル系エラストマー,ビニル系エラス
トマーなどの熱可塑性エラストマーを樹脂成分とし、こ
の樹脂成分を有機溶剤に溶解させて成る一液型の塗料組
成物は、基本的に、塗膜の形成に化学反応を伴わない。
したがって、一般的に、塗料の調製や取扱などもし易い
うえ、貯蔵安定性も比較的良好なので、多くの関心が寄
せられている。なお、前記熱可塑性エラストマーとして
は、その他、用途もしくは使用態様に対応して、スチレ
ン系エラストマー,オレフィン系エラストマー,ポリア
ミド系エラストマー,ウレタン系エラストマー、もしく
はこれらの2種以上から成る共重合体などを樹脂成分と
する塗料組成物も知られている。
【0003】また、潜像保持体に形成した静電潜像など
を、この潜像保持体に対向して配設された現像ローラに
担持させたトナーで現像する機構を備えた現像装置にお
いては、前記現像ローラとしてウレタン,ナイロンなど
のエラストマーで構成されている。この構成は機械的強
度の点ではすぐれている反面、経時的に特性が劣化する
という問題点がある。たとえば、トナーが現像ローラ面
に固着して、トナーの帯電量低下を招来するので、画像
劣化を生じるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、熱可
塑性エラストマーは、塗膜形成時に化学反応を伴わない
ため、比較的良好な貯蔵安定性を有するとはいえ、常温
程度以下の温度で比較的容易にゲル状化する場合があ
る。たとえば、フッ素系エラストマーを樹脂成分とした
塗料組成物の場合、常温(室温)で数10時間程度の放置
でゲル化が認められ、10℃程度の低温度では数時間程度
の放置でゲル化が起こり、その用途が実質的に大きく制
約されている。すなわち、フッ素系エラストマーの塗膜
は、耐候性および耐汚染性がすぐれているため、たとえ
ば屋根や橋など外気に直接暴される建築構造材用、ある
いはオゾンなどに暴され易い複写機の現像ローラ用など
への適用が期待されている。しかしながら、フッ素系エ
ラストマーを樹脂成分とする塗料組成物は、その調製
後、比較的短時間でゲル化が起こり始め、一様な塗膜の
形成が困難となり、また、顔料など分散させた塗料組成
物では、顔料の凝集によって、前記一様な塗膜の形成が
さらに困難となるなど、使用可能時間が短いので、前記
のような特長を有しながら実用化が阻まれている。
【0005】いずれにしても、塗料組成物の貯蔵安定
性、塗膜の一様性などは、塗料組成物を構造基材の外装
・塗装剤とした場合、その実用性から強く求められるも
のであり、この点従来の塗料組成物においては、樹脂成
分が熱硬化性樹脂である場合、もしくは熱可塑性エラス
トマーであっても、十分満足し得るとはいい難い。
【0006】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、調製後における常温放置でのゲル化などが抑制さ
れ、使用可能時間が大幅に増大された塗料組成物の提供
を目的とする。
【0007】また、本発明は、長時間用いても特性劣化
のない現像ローラを具備した現像装置および現像装置の
製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る塗料組成物
は、フッ素系エラストマーを主成分とし、ポリビニルピ
ロリドンを含む樹脂成分と有機溶剤成分とを組成分とし
て調製された塗料組成物であって、前記樹脂成分の0.
01〜50質量%をポリビニルピロリドンが占めている
ことを特徴とする。
【0009】
【0010】本発明は、次のような論理および実験・検
討に基づいて達成されたものである。すなわち、高分子
溶液におけるゲル化現象は、一般的に溶液中の粒子(分
子)が互いに絡み合い、3次元の網状もしくは蜂の巣状
のような構造を採ることによって発生すると考えられて
いる。このような推理に立つと、高分子溶液中の分子鎖
同士の絡み付きを阻害する物質を共存させればよいこと
になる。このような観点に立って、本発明者らは鋭意検
討を進めた結果、フッ素系エラストマーと、このフッ素
系エラストマーを溶解する有機溶剤とを必須成分として
成る塗料組成物において、所定量のポリビニルピロリド
ンを樹脂成分として、さらに溶解混在させたとき、前記
塗料組成物のゲル化現象が容易に抑制・防止され、調製
後において安定した塗料組成物として機能することを確
認し、本発明に到達したものである。
【0011】より具体的には、ポリフッ化ビニリデン,
ポリビニリデンフルオライド,ヘキサフルオロプロピレ
ン−テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド
共重合体,変性フッ素樹脂、ポリスチレン,ポリp-クロ
ロスチレン,ポリビニルトルエンなどのスチレンもしく
はその置換体の重合体などが挙げられる。そして、これ
ら有機バインダーのうち、有機溶剤に難溶解性の有機バ
インダーを主たる樹脂成分とする場合、本発明は特に有
効である。
【0012】本発明において、特に次式−CO−N =で示
される結合を分子中に有するポリビニルピロリドンがゲ
ル化防止に有効であった。ここで、含窒素ビニル重合体
の重合度は、溶解性を考慮した場合、高々20万程度であ
り、好ましくは 100〜 8万程度である。そして、この含
窒素ビニル重合体の組成比は、塗料組成物の有機バイン
ダーを含む樹脂成分中の0.01〜50質量%、好ましくは
0.1〜10質量%、さらに望ましくは 0.5〜 5質量%であ
る。なお、含窒素ビニル重合体の組成比が、0.01質量%
未満では添加・配合の効果が認められず、また、50質量
%を超えると形成する塗膜の強度が劣下する傾向が認め
られるからである。
【0013】本発明に係る塗料組成物において、前記樹
脂成分を溶解する有機溶剤としては、たとえばメチルエ
チルケトン,アセトン,メチルイソブチルケトンなどの
ケトン類、メチルエチルエーテル,ジエチルエーテルな
どのエーテル類、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの
芳香族系溶剤、n−ヘキサン,ヘプタンなどの脂肪族系
溶剤、酢酸エチルなどのエステル類、メタノール,エタ
ノール,イソプロピルアルコールなどのアルコール類、
四塩化炭素,トリクロルエチレン,ジクロルエタンなど
のハロゲン系溶剤などの単独、もしくは2種以上の混合
系が挙げられる。 さらに、本発明に係る塗料組成物に
おいては、前記有機バインダー,含窒素ビニル重合体,
および有機溶剤を必須の組成分としているが、必要に応
じて表面調節剤,紫外線吸収剤,増粘剤,染料,顔料,
導電性粉末,金属粉末,劣化防止剤,沈殿防止剤などを
適宜添加してもよい。そして、本発明に係る塗料組成物
の調製に当たっては、たとえば3本ローラ,アトラクタ
ー,ボールミル,サンドミル,ペイントシェーカー,ナ
ノマイザーなどの分散装置を使用し得る。
【0014】本発明に係る塗料組成物は、その用途もし
くは適用分やによっても異なるが、一般的に次ぎのよう
な使用態様が採られる。すなわち、プラスチック類,ゴ
ム類,金属類,もしくはセラミックス類などを素材とし
た構造基材表面を、必要に応じて洗浄処理したり、エッ
チング処理(粗面化)したりし、さらにカップリング剤
やキレート剤などで表面処理を施した後、エアースプレ
ー,エアーレススプレー,静電スプレー,シャワーコー
ト,ディップ塗装,ロール塗装,刷毛塗りなどされる。
【0015】特に、前記本発明の塗料組成物を現像装置
の現像ローラ表面層の形成に用いた場合は、前記有機バ
インダとしてフッ素系エラストマーが有効である。ここ
で、フッ素系エラストマーは、トナーなどに対してトナ
ーの固着を生じないため、ウレタンなどを用いた場合に
比べて、現像ローラの寿命が著しく向上する。そして、
このフッ素系エラストマーとしては、たとえばフルオロ
シリコーンゴム,フルオロホスファゼンゴム,ビニリデ
ンフルオライド,ヘキサフルオロプロピレン,ヘキサフ
ルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合体,ヘキサフルオロエチレン−テ
トラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド共重合
体などが挙げられる。
【0016】本発明に係る現像装置が具備する現像ロー
ラおよびその製造において、現像ローラ表面(外周面)
に設けられた樹脂層は、前記フッ素系エラストマーを主
成分とし、含窒素ビニル重合体を0.01〜50質量%k範囲
で含む塗料組成物の使用で形成される。具体的には、デ
ィッピング法,スプレー塗布法,ロールコート法などに
よって、現像ローラ基体表面に塗布し、乾燥させること
で形成し得る。なお、前記塗布・乾燥で形成する樹脂層
のまく厚は、さ十分な機械的強度を確保するために、 5
μm 以上、好ましくは30μm 程度以上である。
【0017】
【作用】本発明に係る塗料組成物においては、主たる塗
膜形成成分を成す有機バインダー(樹脂)の他に、含窒
素ビニル重合体を樹脂成分として含有しており、この含
窒素ビニル重合体によって、その作用は必ずしも明確で
ないが、前記樹脂成分の主体を成している有機バインダ
ーのゲル化が効果的に阻害され、調製後の保存性が大幅
に向上される。そして、この有機バインダーのゲル化阻
害作用は、一様、かつ表面平滑な塗膜の形成を意味し、
良好な外装美観を兼ねた保護膜の形成が可能なことと相
俟って、この種塗料組成物の応用分野の一層の拡大に寄
与するといえる。
【0018】たとえばフッ素系エラストマーは滑らかな
表面を有するので、現像ローラ表面におけるトナーの固
着など容易に防止される。つまり、現像ローラ面は清浄
性を保持し易い状態を採っているため、長期間に亘って
安定した画像を提供することが可能となる。
【0019】
【実施例】
実施例1 先ず、フッ素系エラストマー(有機バインダー)として
のサーモプラスチックT-630(商品名:ダイキン化学kk
製)、ポリビニルピロリドン(含窒素ビニル重合体)、
およびメチルエチルケトン(有機溶剤)を組成分として
用意した。次いで、これらの各組成分を表1に示すよう
な割合(質量比)にそれぞれ秤取し、比較例を含めて5
種類の塗料組成物を調製した。なお、この塗料組成物の
調製は、70℃に加熱保持した状態で、有機溶剤に有機バ
インダーを溶解させた後、さらに含窒素ビニル重合体を
添加し、前記温度に 6時間保持・溶解させることによっ
て行った。
【0020】前記調製した直後の塗料組成物の性状(溶
解状態)、および調製後室温に放置したときの、ゲル発
生状態など観察・評価した結果を表1に併せて示した。
比較例bの場合は、沈殿物が認められ形成する塗膜の凹
凸が激しく塗料としての機能がほとんど失われた状態で
あった。
【0021】 表1 実 施 例 比 較 例 A B C a b 有機バインダー 10 10 10 10 10 有機溶剤 120 120 120 120 120 含窒素ビニル重合体 0.1 1 2 0 12 溶解状態 良好 良好 良好 良好 沈殿物 ゲル化時間(hr) 80 1ケ月後ゲル発生無 10 − 上記表1から分かるように、比較例aの塗料組成物が室
温放置10時間後にゲル化が認められたのに対して、実施
例Aの塗料組成物は、80時間経過後にゲル化が認めら
れ、実施例BおよびCの塗料組成物の場合は、1ケ月経
過後でもゲル化の発生が認められず、実施例の場合はい
ずれも保存性(貯蔵性)が向上している。なお、上記実
施例において、フッ素系エラストマー(有機バインダ
ー)の代わりにウレタン系エラストマーもしくはポリア
ミド系エラストマーを、またポリビニルピロリドンの代
わりにポリビニルカルバゾールをそれぞれ用いた他は、
同じ条件で塗料組成物を調製して、調製した直後の塗料
組成物の性状(溶解状態)、および調製後室温に放置し
たときの、ゲル発生状態など観察・評価した結果も同様
であった。
【0022】実施例2 先ず、フッ素系エラストマー(有機バインダー)として
のサーモプラスチックT-630(商品名:ダイキン化学kk
製)、ポリビニルピロリドン(含窒素ビニル重合体)、
メチルエチルケトン(有機溶剤),および導電性カーボ
ン粉末#3050B(商品名:三菱化成kk製)を組成分とし
て用意した。次いで、これらの各組成分を表2に示すよ
うな割合(質量比)にそれぞれ秤取し、比較例を含めて
5種類の塗料組成物を調製した。なお、この塗料組成物
の調製は、70℃に加熱保持した状態で、有機溶剤に有機
バインダーを溶解させた後、さらに含窒素ビニル重合体
を添加し、前記温度に 6時間保持・溶解させてから室温
まで冷却し、この時点で導電性カーボン粉末を加え、ホ
モジナイザーにかけて分散させることによって行った。
【0023】前記調製した直後の塗料組成物の性状(溶
解状態)、および調製後室温に放置したときの、ゲル発
生状態など観察・評価した結果を表2に併せて示した。
比較例dの場合は、沈殿物が認められ形成する塗膜の凹
凸が激しく塗料としての機能がほとんど失われた状態で
あった。
【0024】 表2 実 施 例 比 較 例 D E F c d 有機バインダー 10 10 10 10 10 有機溶剤 120 120 120 120 120 含窒素ビニル重合体 0.1 1 2 0 12 導電性カーボン粉末 1 1 1 1 1 溶解状態 良好 良好 良好 良好 沈殿物 ゲル化時間(hr) 70 1ケ月後ゲル発生無 8 − 上記表1から分かるように、比較例cの塗料組成物が室
温放置 8時間後にゲル化が認められたのに対して、実施
例Dの塗料組成物は、70時間経過後にゲル化が認めら
れ、実施例EおよびFの塗料組成物の場合は、1ケ月経
過後でもゲル化の発生が認められず、実施例の場合はい
ずれも保存性(貯蔵性)が向上している。なお、上記実
施例において、フッ素系エラストマー(有機バインダ
ー)の代わりにウレタン系エラストマーもしくはポリア
ミド系エラストマーを、またポリビニルピロリドンの代
わりにポリビニルカルバゾールをそれぞれ用いた他は、
同じ条件で塗料組成物を調製して、調製した直後の塗料
組成物の性状(溶解状態)、および調製後室温に放置し
たときの、ゲル発生状態など観察・評価した結果も同様
であった。
【0025】本発明は、上記実施例に限定されるもので
なく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を
とり得る。たとえば有機バインダーとして、実施例では
熱可塑性樹脂を一方の樹脂成分としたが、たとえばエポ
キシ系樹脂などの熱硬化性樹脂を一方の樹脂成分とした
場合も、より保存安定性の向上を図り得る。
【0026】実施例3 本実施例は現像装置の場合であり、図1および図2を参
照して説明する。
【0027】図1は現像装置の主要部構成を断面的に示
したもので、1はトナー容器、2は前記トナー容器1内
に収容されたトナー、3はトナー撹拌機、4はトナーを
現像ローラ5に供給するトナー供給ローラである。ま
た、6はスプリング6aによって現像ローラ5外周面に先
端部が押し当てられるトナー層規制部材で、前記現像ロ
ーラ5外周面に担持されるトナー層を制御して、潜像保
持体(感光体ドラム)7面に供給する用に成っている。
さらに、8は帯電器9によって帯電された潜像保持体7
面を露光して、所要の静電潜像を形成する露光器、10は
前記現像ローラ5との接触で、潜像保持体7面のトナー
像(静電潜像の現像)をを記録紙などに転写装置11で転
写後、潜像保持体7面に残存している残留トナーを回収
する一方、潜像保持体7面の清浄化にも寄与するクリー
ニングユニットである。なお、図1において、12はリカ
バリーブレード、13は保護抵抗、14は直流電源で、前記
保護抵抗13を介して現像ローラ5とトナー供給ローラ4
との間にバイバスを印加する。 図2は、前記現像装置
が具備する現像ローラ5の構成を斜視的に示したもの
で,5cはステンレス鋼製のシャフト、5bは前記ステンレ
ス鋼製のシャフト5cの外周面に同心的に配設されたウレ
タン系ゴム層、5aは前記ウレタン系ゴム層5bの外周面に
同心的に配設されたフッ素系エラストマーを主成分と
し、含窒素ビニル重合体を含む膜厚30μm の樹脂層であ
る。すなわち、この樹脂層5aは、前記実施例2で例示し
た塗料組成物E中に、前記ウレタン系ゴム層5bを設けた
現像ローラ基体をジッピングして塗布した後、乾燥機で
20分間乾燥して形成したものである。そして、この現像
ローラ5の表面抵抗は 1×105 Ω・cmであった。
【0028】上記現像装置を下記条件に設定し画出しを
行った。
【0029】トナー(現像剤)2としては、ポリエステ
ル樹脂92重量部,カーボン 4重量部,低分子量ポリプロ
ピレン 2重量部,含金染料 2重量部,外添剤シリカ 0.5
重量部から成る堆積平均粒径10μm の非磁性一成分系ト
ナーを用いた。また、潜像保持体(感光体ドラム)7の
回転を50mm/ sと設定し、帯電器9からのコロナ放電
で、潜像保持体7面を一様な表面電位(+500V)に帯電
する。その後、露光機8としてのレーザ光で画像情報を
潜像保持体7面に記録(潜像形成)してから、表面速度
100mm/ sで回転させ、かつ+200Vを印加した現像ロー
ラ5を潜像保持体7面に押し当て現像を行った。この現
像されたトナー像を転写装置11で記録紙に転写した後、
熱定着した。
【0030】前記転写後の画像は,ライン画像が鮮明
で、ベタ画像の均一な高濃度の画像であった。また、 5
万枚のライフ試験後の画像も初期状態を維持した劣化の
ない鮮明な画像であった。さらに、高温多湿条件におい
ても極めて良好な画像が得られた。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る塗料
組成物によれば、有機バインダー成分のフッ素系エラス
トマーが有機溶剤に比較的溶解し難い場合でも、沈殿の
発生やゲル状化の発生が抑制、もしくは防止されて、保
存性が大幅に改善向上される。たとえば、耐候性や耐汚
染性など注目される特性を有しながら、各種の有機溶剤
に難溶解性であるため、塗膜としての利用が難しかった
フッ素系エラストマーの塗料化を容易に成し得ることに
な。つまり、本発明に係る塗料組成物の溶解性改善、も
しくは溶液保存性の向上・改善によって、フッ素系エラ
ストマー成分の特長を、より有効に利用した実用的な保
護塗膜の形成が可能となる。
【0032】また、このような塗料組成物を、現像装置
の現像ローラ表面樹脂層形成に用いることにより、現像
ローラにすぐれた耐候性,耐汚染性を付与し得るので、
長期間に亘って安定した画像を形成し得る現像装置の提
供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の要部構成例を示す断面
図。
【図2】本発明に係る現像装置が具備する現像ローラの
要部構成例を示す斜視図。
【符号の説明】
5……現像ローラ 5a……フッ素系エラストマーを主成分とし含窒素ビニル
重合体を含む樹脂層 5b……ウレタン系ゴム層 5c……ステンレス鋼製のシャフト
フロントページの続き (72)発明者 真常 泰 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝 研究開発センター内 (72)発明者 大杉 之弘 静岡県三島市南町6−78 株式会社テッ ク技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−282101(JP,A) 特開 平4−204677(JP,A) 特開 昭60−151823(JP,A) 特開 昭58−68230(JP,A) 特開 平7−72721(JP,A) 特開 平1−108270(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/00 - 201/10 C08L 39/06 G03G 9/087 G06G 15/06 G03G 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系エラストマーを主成分とし、
    リビニルピロリドンを含む樹脂成分と有機溶剤成分とを
    組成分として調製された塗料組成物であって、 前記樹脂成分の0.01〜50質量%をポリビニルピロ
    リドンが占めていることを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】 潜像保持体と、この潜像保持体に対向し
    て配設された現像ローラとを具備する現像装置におい
    て、 前記現像ローラ基体表面にフッ素系エラストマーを主成
    分とし、ポリビニルピロリドンを0.01〜50質量%
    の範囲で含む樹脂層を設けたことを特徴とする現像装
    置。
  3. 【請求項3】 潜像保持体と、この潜像保持体に対向し
    て配設された現像ローラとを具備する現像装置の製造方
    法において、前記現像ローラ基体表面にフッ素系エラス
    トマーを主成分とし、ポリビニルピロリドンを0.01
    〜50質量%の範囲で含有する樹脂成分および有機溶剤
    を組成分とする塗料組成物を塗布、乾燥することを特徴
    とする現像装置の製造方法。
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