JP3402906B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3402906B2
JP3402906B2 JP4885296A JP4885296A JP3402906B2 JP 3402906 B2 JP3402906 B2 JP 3402906B2 JP 4885296 A JP4885296 A JP 4885296A JP 4885296 A JP4885296 A JP 4885296A JP 3402906 B2 JP3402906 B2 JP 3402906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル複写機
およびファクシミリ装置の印字部本体、またディジタル
プリンタ、プロッタ等に適用され、顕像化粒子を飛翔さ
せることにより記録紙等の記録媒体上に画像を直接形成
する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像信号に応じて記録紙等の記録
媒体上に可視像として出力する画像形成装置として、顕
像化粒子である例えばトナーを上記記録媒体に直接付着
させることにより、トナー像を記録媒体上に直接形成す
る画像形成装置が、例えば特開平6−155798号公
報にて提案されている。
【0003】特開平6−155798号公報記載の画像
形成装置を図7を参照して説明すれば、トナー供給部5
2と印刷部53とを有する画像形成部51を備えてお
り、トナー供給部52に担持されているトナー71を選
択的に飛翔させて記録媒体であるシート状の記録紙55
に付着させる。この時、上記トナー71の飛翔を画像信
号に応じて制御することにより、トナーを選択的に記録
紙55上に直接付着させることで可視像を形成してい
る。
【0004】上記トナー供給部52は、例えば負帯電さ
れた顕像化粒子としてのトナー71を収容しているトナ
ー収容部70、及びトナー71を例えば磁気力により担
持するトナー担持体72から構成されている。トナー担
持体72は接地されており、図中矢印E方向に、かつそ
の表面速度が、例えば30mm/secで回転駆動され
ている。トナー71は、平均粒径が10μmの磁性トナ
ーであり、周知の技術によって帯電量が−4μC/g〜
−5μC/gとなるように電荷が付与される。また、ト
ナー71は、トナー担持体72の外周面に平均厚さ80
μm程度でもって担持されている。
【0005】画像形成部51を構成する印刷部53は、
厚み約2mm程度のアルミニウムからなる対向電極75
と、該対向電極75と上記トナー担持体72との間に設
けられた制御電極76とから構成されている。上記対向
電極75は、トナー担持体72の外周面から距離が1m
m程度離間した状態で配置されている。対向電極75
は、直流電源部80により、例えば2kVの高電圧が印
加されている。つまり、対向電極75とトナー担持体7
2との間には、トナー担持体72に担持されているトナ
ー71を、対向電極75方向に飛翔させるのに必要な電
界が付与されている。
【0006】上記対向電極75上には、該電極75表面
に接触する状態で誘電体ベルト73が走行可能に設けら
れている。誘電体ベルト73は、無端状(エンドレス)
に設けられており、少なくとも2個の支持ローラ73a
及び73b間に張架されている。そして、支持ローラ7
3bが駆動されることで、矢印F方向に走行駆動され
る。また、誘電体ベルト73に、記録紙55を静電的に
吸着させて搬送させるために、記録紙55を介して誘電
体ベルト73に接触してなる電荷供給ローラ74が記録
紙55の搬送方向下流側に配置されており、該電荷供給
ローラ74に記録紙55を所定の電荷を付与させて誘電
体ベルト73に吸着されるための電源82が設けられて
いる。
【0007】上記制御電極76は、対向電極75表面の
接線方向と平行をなし、かつ対向電極75と対向して2
次元的に広がっており、トナー担持体72から対向電極
75方向へのトナー流が通過可能な構造となっている。
そして、この制御電極76に供給される電位により、ト
ナー担持体72と対向電極75との間に付与された電界
が変化し、トナー担持体72から対向電極75へのトナ
ー71の飛翔が制御される。
【0008】そこで、上記電源82にて電荷供給ローラ
74に、例えば1kVの高電圧が供給されることで、記
録紙55は、対向電極75に供給される上記2kVの関
係で、負の電荷が注入され、誘電体ベルト73に静電的
に吸着され、誘電体ベルト73の走行速度に従って印刷
部53の領域へと搬送されることになる。
【0009】上記制御電極76は、トナー担持体72の
外周面からの距離が、例えば100μmとなるように配
置されている。また、制御電極76は、厚さ50μmの
フレキシブルプリント基板(FPC)76a、および厚
さ20μm程度の銅箔からなるリング状電極77・・・
からなっている。基板76aには、トナー71の通過部
となる直径150μm程度のゲード79・・・が形成さ
れており、これらゲード79・・・の周りに上記リング
状電極77・・・が設けられている。上記各リング状電
極77は、給電線および高電圧ドライバー(何れも図示
せず)を介して制御電源部81に電気的に接続されてい
る。
【0010】リング状電極77・・・には、制御電源部
81により、画像信号に応じた電圧が印加される。つま
り、制御電源部81は、リング状電極77・・・に対
し、トナー担持体72に担持されたトナー71を対向電
極75方向に通過させる場合に、例えば200Vを印加
させることで、トナー71をリング電極77のゲード7
9を介して対向電極側の記録紙に飛翔させることができ
る。また、通過させない場合には、リング状電極77に
−200Vを印加することで、トナー担持体72上のト
ナーは対向電極75側へ飛翔されるのを阻止される。こ
のようにして、リング状電極77・・・に画像信号に従
って上述した電圧を印加することで、トナーを選択的に
飛翔させて記録紙55上に画像信号に応じた可視像を直
接形成できる。
【0011】ここで、上記トナー担持体72の回転、対
向電極75の回転、制御電極76へのトナー71を通過
させない電位の印加、対向電極への高圧の印加は、単一
のトリガによってほぼ同時に印加される。また、トナー
担持体72上のトナー71が記録紙55上に到達するま
での飛翔時間は、トナーの帯電電荷量、トナー担持体7
2と対向電極75との間の距離及び印加される電位差、
特に電界の強さによって決まる。その時間は、例えば2
50μsec程度であり、上記リング状電極77に供給
する印加時間は、上記飛翔時間より長い300μsec
程度に設定されている。これにより、トナーを確実に対
向電極75上の記録紙55へと付着させるようにしてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の画像形成装
置においては、画像記録動作の終了時に、トナー担持体
72の駆動を停止すると同時に、制御電極76や対向電
極75に供給される高電圧が、同時に遮断されるように
駆動されている。
【0013】ここで、上述した対向電極75及び制御電
極76には、高電圧が供給されていることから、遮断さ
れても時定数によりトナー担持体72に担持されいるト
ナー71に、その高電圧による電界が作用する。特に対
向電極75には、制御電極76より更に高い電圧が供給
されているため、この対向電極75への電源供給が遮断
されても、時定数によりトナーを対向電極側へと飛翔さ
せるような電界が継続して作用する。そのため、トナー
担持体72に担持されているトナー71の中に、対向電
極75側へと移動を始め、ゲート79を通過しようとす
るトナーが存在する。
【0014】このため、画像形成終了時に不要なトナー
が飛翔されて、対向電極75に付着し、対向電極75を
トナーで汚染することになる。このようなことを防止す
るためには、一時的に画像形成を終了する場合には、制
御電極及び対向電極等にトナーが飛翔しない電圧を常時
供給するようにすればよいが、画像形成しない状態で、
これを維持させれば電力消費の無駄になる。そのため、
画像形成が終了した時には、各電極に供給する電圧を終
了に合わせて解除するのが通例である。
【0015】そこで、画像終了時に対向電極75及び制
御電極76への電圧供給を解除すれば、上述したように
トナーが対向電極に飛翔し、該トナーで汚染された状態
となる。この状態で、画像形成動作が再開されると、送
られてくる記録紙55の裏面がトナーで汚れるといった
不具合が生じる。
【0016】上述した対向電極75への高電圧の供給、
特に電源回路80等は、高電圧の供給遮断制御を、リレ
ー回路などによって制御するようにするものでなく、電
圧発生源、特にDC−DCコンバータ等の発振動作を停
止させるようにし、高電圧の生成を停止するようにして
いる。そのため、上述した時定数はさらに長くなり、上
述の不具合、つまり画像形成終了後の不要なトナーが対
向電極75側へと飛翔し、付着する不具合が顕著にな
る。
【0017】また、トナー71のなかには、対向電極7
5だけでなく、制御電極76に付着するものもある。こ
の状態で、画像形成動作が再開されると、制御電極76
に付着したトナー71により、トナー71が持つ電荷に
て、リング状電極77・・の見かけ上の電位が変化し
て、正常にトナーの通過制御が困難になる。または、通
過させるためのゲート79が、制御電極76に付着する
トナーにて目詰まりをおこす等の不具合が生じ、最悪の
場合としては画像形成が不能となる。
【0018】もし、トナー71にて、制御電極76のゲ
ート79が閉鎖されなくても、その周縁に付着し、ゲー
ト79の開口径を狭めてしまう。この状態で、画像形成
動作が再開されれば、ゲート79内部に付着したトナー
によって、飛翔するトナー71は、所望の飛翔経路をた
どることなく、記録紙55上の所定のドット形成領域に
到達することはなくなる。そのため、トナー71がゲー
ト79を通過し、記録紙55上の所定の領域に到達しな
いと、飛び散り等によるカブリとなって、正常な画像を
形成できないばかりか、記録紙55上に到達したトナー
71によるドットににじみが生じ、コントラストのない
ぼやけた画像となる。そのためハーフトーンの画像や、
カラー画像の色再現が困難になる。
【0019】さらに、画像形成動作の終了によりトナー
71が制御電極76や対向電極75に付着し、トナーの
付着状態のままで画像形成装置が放置されることが多
い。例えば、画像形成動作を完了し、明日までその状態
で放置されることがある。そのため、トナー71は、そ
の性質上、放置された時間が長くなれば凝集することか
ら、制御電極76に付着したままの状態で除去困難にな
る。このようになると、トナー71を静電力により除去
できず、制御電極76を印刷部51より取り外し、エア
ーブラシや通常の清掃ブラシを用いて強制的に除去清掃
する必要がある。しかし、このような作業は非常に面倒
でもあり、清掃後に印刷部51に取り付け、調整する作
業がさらに困難になる。
【0020】本発明は、上述の問題点に鑑みて、画像形
成終了時に生じる不具合を解消することを目的とする。
【0021】本発明の他の目的は、画像形成終了時にト
ナーが制御電極や対向電極に付着しないように制御する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の上述した目的を
達成するための画像形成装置は、顕像化粒子を担持し該
顕像粒子に所望の特性を与える担持体と、該担持体に
対向して配置された対向電極と、これら担持体と対向電
極との間に配置され顕像化粒子の通過部となる複数のゲ
ートを有する制御電極と、上記担持体と対向電極との間
に所定の電位差を生じさせる電位を付与すると共に、上
記制御電極に付与する電位を変化させることにより顕像
化粒子の上記ゲートの通過を制御して画像を形成する制
御手段とを備えた画像形成装置において、画像形成動作
の終了時に、上記制御手段は、上記担持体に担持されて
いる顕像化粒子が飛翔されない状態制御解除する前
に、上記担持体に担持され搬送される顕像化粒子の搬送
を停止させることを特徴とする。
【0023】このような構成によれば、画像形成終了後
に顕像化粒子が持体に保持される作用力が付与され
る。そのため、顕像化粒子が制御電極や対向電極側に飛
翔されるのを防止できる。特に、画像形成終了後に、顕
像化粒子が飛翔されない状態を維持する電圧等を継続し
供給する必要がないため、電力消費を軽減できる。
【0024】そこで、上記制御手段が、上記担持体に担
持され搬送される顕像化粒子の搬送を停止した後に、
担持体と対向電極との間に作用する飛翔電界を解除す
るようにすれば、より効果的である。つまり、対向電極
には顕像化粒子が飛翔する電界、つまり高電圧が供給さ
れているが、その高電圧が遮断されても、時定数により
対向電極は接地電位に落ちない。しかし、顕像化粒子
は、担持体担持される保持力が付与された状態である
ため、顕像化粒子の不要な飛翔が生じることはない。
【0025】また、上記制御手段は、上記担持体と対向
電極との間に作用する飛翔電界解除た後最終的に
上記制御電極に付与されている非飛翔電位を解除するこ
とにより、顕像化粒子が飛翔されるのを阻止した状態
で、制御電極に供給されている非飛翔電圧が解除される
ため、不要な顕像化粒子の飛翔をより効果的に防止でき
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に図1ないし図6に従って本
発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明に
おいては、負帯電のトナーに対応する構成を備えた画像
形成装置について説明するが、正帯電トナーを使用する
場合には、それに応じて適宜供給する電圧の極性を設定
すればよい。
【0027】図1は本発明における画像形成装置の全体
的の構成を示す概略断面図である。図において、本発明
の画像形成装置は、トナー供給部2と印刷部3とで構成
される画像形成部1を備えている。画像形成部1は、画
像信号に応じて、顕像化粒子としてのトナーを使用して
記録媒体であり記録紙上に顕像化するものである。つま
り、この画像形成装置は、トナーを選択的に飛翔させて
記録紙5上に付着させると共に、上記トナーの飛翔を画
像形成信号に基づいて制御することにより記録紙5上に
画像を直接形成するものである。
【0028】上記画像形成部1への記録紙5の入紙側に
は、給紙装置10が設けられている。給紙措置10は、
記録媒体としての記録紙5を収容する用紙カセット4、
この用紙カセット4から記録紙5を1枚ずつ送り出すピ
ックアップローラ(給紙ローラ)6、送り出された記録
紙5をガイドする給紙ガイド7から構成されている。ま
た、給紙装置10は、記録紙5が給紙されたことを検出
する図示していない検出センサを、給紙経路中に設けら
れている。ピックアップローラ6は、図示しない駆動装
置によって回転駆動される。
【0029】また、画像形成部1からの記録紙5の出紙
側には、画像形成部1にて記録紙5上に形成されたトナ
ー像を、加熱および加圧することにより記録紙5に定着
させる定着装置11が設けられている。定着装置11
は、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ14、温
度センサ15、および温度制御回路16から構成されて
いる。加熱ローラ12は、例えば厚さ2mmのアルミニ
ウム管表面にトナーに対して離型性のよいフッ素樹脂等
がコーティングされた状態で構成されている。上記ヒー
タ13は、例えばハロゲンランプからなり、加熱ローラ
12に内蔵されている。
【0030】加圧ローラ14は、例えばアルミニウム等
の管の表面にシリコーン樹脂からな部材をコーティング
してて構成されている。そして、互いに対向して設けら
れた上記加熱ローラ12および加圧ローラ14には、記
録紙5を挟んで加圧することができるように、それぞれ
の軸の両端に図示しないスプリング等によって例えば2
kgの荷重が加えられている。
【0031】温度センサ15は、加熱ローラ12表面の
温度を測定する。温度制御回路16は、主制御部(後述
する)によって制御されており、温度センサ15の測定
結果に基づいてヒータ13のON/OFF等を制御し、
加熱ローラ12表面の温度を例えば150℃に保持す
る。
【0032】また、定着装置11は、記録紙5が排出さ
れたことを検出する排紙センサ(図示せず)を備えてい
る。なお、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ1
4等の材質は、特に限定されるものではない。また、加
熱ローラ12表面の温度は、特に限定されるものではな
い。さらに、定着装置11は、記録紙5を加熱定着する
だけでなく、加圧定着することによりトナー像を定着さ
せる構成となっていてもよい。
【0033】さらに、図示しないが、定着装置11から
の用紙の出紙側には、定着装置11で処理された記録紙
5を排紙トレイ上に排出する排紙ローラ、および排出さ
れた記録紙5を受ける排紙トレイが設けられている。上
記の加熱ローラ12、加圧ローラ14、および排紙ロー
ラは、図示しない駆動装置によって回転駆動され、記録
紙5を排紙する。
【0034】画像形成部1を構成するトナー供給部2
は、顕像化粒子としてのトナー21が収容されているト
ナー収容槽20、トナー21を磁気力により担持する円
筒状の担持体(スリーブ)としてのトナー担持体22、
およびトナー収容槽20内部に設けられ、トナー21を
帯電させると共に、トナー担持体22の外周面に担持さ
れるトナー層の厚さを規制するドクターブレード23か
ら構成されている。
【0035】ドクターブレード23は、トナー担持体2
2の回転方向における上流側に、トナー担持体22の外
周面からの距離が例えば60μm程度の間隔を隔てて配
置されている。トナー21は、例えば平均粒径が6μm
の磁性トナーであり、ドクターブレード23により、例
えば帯電量が−4μC/g〜−5μC/gとなるように
電荷が付与されている。尚、ドクターブレード23とト
ナー担持体22との距離は、特に限定されるものではな
く、トナー搬送量に応じて適宜設定される。またトナー
21の平均粒径や帯電量等は、特に限定されるものでは
なく、必要に応じて設定すればよい。トナー担持体22
は、図示しない駆動装置によって駆動され、図中矢印A
方向に例えばその表面での速度が例えば30mm/se
c程度で回転駆動される。
【0036】トナー担持体22は接地されると共に、ト
ナー担持体22内部におけるドクターブレード23と対
向する位置および、制御電極26(後述する)と対向す
る位置に、図示しない固定状態で磁石が配置されてい
る。これにより、トナー担持体22は、その外周面にト
ナー21を担持することができるようになっており、さ
らにスリーブであるトナー担持体22を回転させること
で磁気的に吸着(担持)しているトナーを搬送してい
る。また、トナー担持体22の外周面に担持されたトナ
ー21は、該外周面における上記位置に対応する位置で
いわゆる穂立ちを形成する。尚、トナー担持体22の回
転速度は、特に限定されるものではなく、トナーを搬送
する量等に基づいて速度を決定すればよい。また、トナ
ー担持体22は、磁気力によりトナー21を担持する代
わりに、電気力、または電気力および磁気力により担持
する構成となっていてもよい。
【0037】画像形成部1の印刷部3は、例えば厚さ1
mmのアルミニウム板から形成された、トナー担持体2
2の外周面と対向する対向電極25と、該対向電極25
に高圧を供給する高圧電源30と、上記トナー担持体2
2との間に設けられた制御電極26と、除電ブラシ32
と除電ブラシ32に除電電位を与える除電電源17と、
記録紙5を帯電させる帯電ローラ33と、該帯電ローラ
33に帯電電位を与える帯電電源18と、誘電体ベルト
24と、該誘電体ベルト24を支持し走行させる支持ロ
ーラ24a,24bと、クリーナーブレード19を備え
ている。
【0038】上記の対向電極25は、トナー担持体22
の外周面からの離間距離が例えば1mmとなるように設
けられている。
【0039】上記対向電極25に密着するように走行さ
れ、記録紙5を搬送するための誘電体ベルト24は、ポ
リフッ化ビニリデン(PVDF)を基材として形成され
ており、その体積抵抗率が1014Ω・cm程度で、厚さ
が75μm程度のエンドレス形状のベルトである。該誘
電体ベルト24は、支持ローラ24a,24b間に張架
され、図示しない駆動装置によって例えば支持ローラ2
4bを介して駆動され、図中矢印方向に、例えばその表
面での速度が30mm/secで回転される。
【0040】また、対向電極25には、高圧電源(制御
手段)30により、例えば2.3kVの高圧が印加され
ている。つまり、対向電極25とトナー担持体22との
間には、高圧電源部30から印加される高圧により、ト
ナー担持体22に担持されたトナー21を、対向電極2
5方向に飛翔させるのに必要な電界が付与されている。
【0041】上記帯電ローラ33は、例えばウレタンを
母材とする発泡ゴムを使用し、特に高度がJIS−A3
0゜、抵抗値が108Ω・cmの特性を有している。そ
して、この帯電ローラ33には電源82を介して、例え
ば1.2kVの高電圧が供給されており、記録紙5を負
に帯電させ誘電体ベルト24に静電的に吸着させ、該誘
電体ベルト24の走行速度に合わせて搬送するように構
成している。
【0042】上記除電ブラシ32は、誘電体ベルト24
の回転方向における制御電極26と対向する位置のさら
に下流側で、誘電体ベルト24に圧接するように設けら
れている。この除電ブラシ32は除電電源17によって
除電電位2.5kVが印加され、誘電体ベルト24表面
に存在する不要電荷を除電する。
【0043】上記クリーニングブレード19は、例え
ば、紙詰まり(ペーパージヤム)等の不測の事態が生じ
て誘電体ベルト24の表面にトナー21が付着した場合
に、このトナー21を除去して、用紙裏面が該トナー2
1によって汚染されることを防止する。尚、対向電極2
5の材質は、特に限定されるものではなく、必要な材質
を適宜設定すればよい。また、対向電極25とトナー担
持体22との距離についても、特に限定されるものでは
なく、適宜設定すればよい。さらに、対向電極25の回
転速度や、印加される電圧は、特に限定されるものでな
く、使用するトナーや速度に応じて適宜設定すればよ
い。
【0044】また、図示しないが、本画像形成装置は、
制御回路として、画像形成装置全体を制御する主制御部
と、原稿等の画像を読み取る画像読み取り装置から得ら
れた面像データを印刷すべき画像データの形式に変換す
る画像処理部と、変換された該画像データを記憶する画
像メモリと、画像処理部から得られた画像データを制御
電極26に与えるべき画像データに変換する画像形成制
御ユニットとを設えている。
【0045】そこで上記の制御電極26は、対向電極2
5表面の接線方向と平行をなし、かつ対向電極25と対
向して2次元的に広がっており、トナー担持体22から
対向電極25方向へのトナー流が通過可能な構造となっ
ている。そして、この制御電極26に供拾される電位に
より、トナー担持体22と対向電極25との間に付与さ
れた電界が変化し、トナー担持体22から対向電極25
へのトナー21の飛翔を選択的に制御することができ
る。
【0046】上記制御電極26は、トナー担持体22の
外周面からの距離が例えば100μmとなるように配置
けられており、図示しない支持部材により固定されてい
る。図2に制御電極26の詳細を示すように、該制御電
極26は、絶縁性の基板26a、高圧ドライバ(図示せ
ず)、および各々独立したリング状の導電体、即ちリン
グ状電極27・・・からなつている。基板26aは、例
えばポリイミド樹脂からなり、厚さ25μmに形成され
ている。また、基板26aには、後述するゲート29・
・・となるべき孔が形成されている。リング状電極27
・・・は、例えば銅箔からなり、該基板26aにおける
トナー担持体22側表面、即ち上記孔29の周りに設け
られており、所定の配列に従って配置されている。各リ
ング状電極27は、例えば直径220μm、厚さ30μ
mに形成されている。また、各リング状電極27の開口
部29・・・は、例えば直径200μmに形成されてお
り、トナー担持体22から対向電極25へ飛翔するトナ
ー21の通過部となっている。以下、この通過部をゲー
ト29と称することとする。尚、制御電極26とトナー
担持体22との距離は、特に限定されるものではない。
【0047】また、ゲート29・・・の大きさや、基板
26aおよびリング状電極27・・・の材質や厚さ等
は、特に限定されるものではない。上記のゲート29・
・・、即ちリング状電極27・・・は、例えば2560
個形成されており、各リング状電極27は、個々に給電
線28および高圧ドライバ(図示せず)を介して制御電
源部31(後述する)に電気的に接続されている。上記
個数は、A4判の用紙の横幅における解像度300DP
I(dot per inch)に相当し、1ライン分の画像を形成
する。
【0048】なお、上記リング状電極27・・・の個数
は、特に限定されるものではない。また、上記リング状
電極27・・・表面および給電線28表面は、厚さ30
μmの程度の絶縁体層(図示せず)で覆われており、こ
れにより、リング状電極27・・・同士の絶縁性、給電
線28・・・同士の絶縁性、および、互いに接続されて
いないリング状電極27・・・と給電線28・・・との
間の絶縁性が確保されている。また、絶縁体層の材質や
厚さ等は、特に限定されるものではない。
【0049】上記制御電極26のリング状電極27・・
・には、制御電源部(制御手段)31により画像信号に
応じたパルス、即ち、電圧が印加される。つまり、制御
電源部31は、リング状電極27・・・に対し、トナー
担持体22に担持されたトナー21を対向電極25方向
に通過させる場合には、例えば150Vの電圧を印加
し、通過させない場合には例えば−200Vの電圧を印
加するようになっている。このように、制御電極26へ
の付与する電圧(電位)を画像信号に応じて制御し、対
向電極25におけるトナー担持体22との対向面側に記
録紙5を送り込むと、記録紙5の表面に画像信号に応じ
たトナー像が形成される。尚、制御電源部31は、図示
しない画像形成制御ユニットから送られてくる制御電極
制御信号によって制御されている。
【0050】次に、本画像形成装置による画像形成動作
を図3に示す制御フローを参照にして、画像形成制御に
ついて説明する。
【0051】まず、例えば、画像読取り部に複写すべき
原稿が載置され、コピースタートボタン(図示せず)が
操作されると、この入力を受けた主制御部は画像形成動
作を開始させる。即ち、画像読み取り部によって原稿画
像が読み取られ(ステップn1)、その画像デー夕が画
像処理部で処理(ステップn2)され、画像メモリに記
憶(ステップn3)される。この画像メモリに記憶され
た画像データが、画像形成制御ユニットに転送(ステッ
プn4)され、画像形成制御ユニットでは、入力された
画像データを制御電極26に与える制御電極制御信号に
変換し始める(ステップn5)。また、画像形成制御ユ
ニットは、所定量の上記制御電極に供給する制御信号を
得ると、トナー担持体22が回転駆動(ステップn7)
され、支持ローラ24aには高圧電源30によって対向
電極25と同電位が印加(ステップn9)される。帯電
ローラ33には帯電電源18によって帯電電位として
1.2kVが、除電ブラシ32は除電電源17によって
除電電位が印加(ステップn9)される。
【0052】ここで、所定量の制御電極信号でない場合
には、ステップn6にてこのフローが中断され、エラー
表示(ステップn20)が行われる。また、所望の制御
電極信号であることが確認されれば、上述したように所
望の制御電極に供給する制御信号を得た時に、上述した
ように対向電極25及び帯電ローラ33、除電ブラシ3
2に所定の高圧が印加される一方、トナー担持体22の
トナー21を飛翔させないように、制御電極26の全て
のリング状電極27・・・にトナーが飛翔いない電位で
ある−200Vを印加しておく。
【0053】この後に図示しない駆動装置が作動し、こ
の駆動装置に回転駆動されるピックアップローラ6によ
り、用紙カセット4内の記録紙5が画像形成部1の方向
へ送り出される(ステップn10)。この時、正常な給
紙状態であるか否かがステップn11で確認される。つ
まり、給紙される記録紙5が搬送経路中の給紙センサに
て検出されると、正常動作であるとしてステップn12
に進む。
【0054】ここで、ピックアップローラ6によって送
り出された記録紙5は、帯電ローラ33と支持ローラ2
4a間に搬送される。記録紙5は帯電ローラ33と支持
ローラ24aとの電位差による電荷を供給され、静電気
的に吸着されたまま誘電体ベルト24の走行に伴って画
像形成部1の印刷部3における誘電体ベルト24のトナ
ー担持体22と対向面側に搬送される。なお、制御電極
制御信号の上記所定量は、画像形成装置等によって異な
る。
【0055】そして、画像形成制御ユニットは、ステッ
プn12において上記制御電極制御信号を制御電源31
に供給する。この制御電源制御信号の供給は、上記帯電
ローラ33による印刷部3への記録紙5の供給タイミン
グに同期したタイミングで行われる。制御電源部31
は、上記制御電極制御信号に基づいて、制御電極26の
各リング状電極27に印加する電圧を制御する。つま
り、制御電源部31から適宜所定のリング状電極27に
150Vもしくは−200Vの電圧が印加され、制御電
極26付近の電界が制御される。即ち、制御電極26の
ゲート29において、画像データに応じてトナー担持体
22から対向電極25へのトナー21の飛翔の阻止と、
その解除とが適宜行われる。これにより、誘電体ベルト
24の走行によって出紙側に向かって30mm/sec
の速度で移動している記録紙5上に、画像信号に応じた
トナー像が直接形成される。なお、本発明においては、
ステップn13において画像形成動作が終了したことが
確認されると、図示しない終了のための制御が実行され
る。この制御については、後に詳細に説明する。
【0056】トナー像が形成された記録紙5は、支持部
材24bの持つ曲率で誘電体ベルト24から剥離されて
定着装置11に搬送されたのちに、この定着装置11で
トナ像が記録紙5に定着される。トナー像が定着された
記録紙5は、排紙ローラにて排紙トレイ上に排出される
と共に、正常に排出されたことを排紙センサにて検出さ
れる。
【0057】この検出動作に基づいて、主制御部が画像
記録動作の正常な終了を判断する。この画像記録動作を
終了することきにトナー担持体22上のトナー21が、
制御電極26や対向電極25上の誘電体ベルト24へと
飛翔し、付着するのを防止するための制御が行われる。
【0058】以上の画像形成動作により、記録紙5上に
良好な画像が形成される。本画像形成装置は、記録紙5
上に画像を直接形成するので、従来の画像形成装置で用
いられている感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不用と
なっている。
【0059】従って、顕像体から記録紙に画像を転写す
る転写動作が省略されるので、画像の劣化を生じない。
このため、装置の信頼性が向上する。また、装置の構成
が簡単化されると共に、部品点数が削減されるので、小
型化および低コスト化が可能となる。
【0060】以下に、本発明における画像形成終了後に
トナー担持体22を含め、制御電極26及び対向電極2
5への電圧供給制御について説明する。つまり、トナー
担持体22に担持されているトナー21が、画像形成の
終了時に上記制御電極26等の付着するのを阻止するた
めの制御である。
【0061】図4は、本発明による画像形成終了時にお
けるタイミングチャートである。この図4を参照して本
発明による画像形成装置の制御について詳細に説明す
る。
【0062】本実施形態においては、画像データに基づ
いて画像形成動作が終了すると、まずトナー担持体22
の駆動が最初に停止される。図4においてモータ駆動信
号とは、トナー担持体22を回転駆動させるための駆動
モータの駆動信号であり、この駆動信号が最初にOFF
状態になる。このモータの駆動停止前においては、図4
のタイムチャートに示すように画像データに基づいて、
制御電極26に供給される電位が制御されている。例え
ば、画像データが存在、つまりドットを形成する時に
は、画像データが出力(ON)され、そのデータに基づ
いて、制御電極26の特にリング状電極27に選択的に
トナー飛翔電位(150V)が供給される。
【0063】そして、画像形成動作が終了すれば、その
終了状態が確認され、図4のタイムチャートにおいてタ
イミングt1後のタイミングt2で、上述したようにト
ナー担持体22の回転動作が停止される。その後の、タ
イミングt3において、帯電ローラ33に供給される電
位が遮断されて接地電位(“0”)が与えられる。これ
により、誘電体ベルト24表面には負の電荷が供給さ
れ、該誘電体ベルト24の表面電位は、0Vに近くにな
る。この時、誘電体ベルト24を除電する除電ブラシ3
2に供給される電圧も、接地電位に接続される。これ
は、誘電体ベルト24を均一に除電するためでもある。
【0064】この状態で誘電体ベルト24は、その回転
が継続され、全周を均一に除電するために、少なくとも
一周分回転されれば、次にタイミングt4にて対向電極
25に供給される電圧が遮断、つまり接地電位状態に接
続される。この状態で、誘電体ベルト24は回転が継続
され、さらに一周すると、誘電体ベルト24との表面電
位は全周において略“0”となる。
【0065】上記対向電極25への高電圧の供給を遮断
し、接地電位にした後、上記誘電体ベルト24が少なく
とも一周以上し、全領域の帯電電荷が除去、つまり略
“0”電位になれば、誘電体ベルト24の駆動がタイミ
ングt5において停止制御される。この停止は、誘電体
ベルト24を支持している支持ローラ24bの駆動が停
止される。この支持ローラ24bの駆動停止は、記録紙
5を給紙し誘電体ベルト24、さらに定着部等を介して
搬送してなる搬送系における駆動モータからの回転力の
伝達を断つことである。
【0066】そして、上記誘電体ベルト24の走行状態
が停止された後、最後にタイミングt6において、制御
電極26に供給されている電位が解除される。この制御
電極26には、当然画像形成動作が終了した時点(タイ
ミングt1)では、トナー担持体22のトナー21が対
向電極25側へと飛翔されるのを阻止するための電位
(本実施形態においては−200V)が供給され、これ
が継続して維持されている。その制御電極26への供給
電位が、最後に停止され、該制御電極26の特にリング
状電極27に接地電位が付与される。
【0067】上記帯電ローラ33、対向電極25及び制
御電極26に所定の電圧を供給する電源回路17、1
8、30及び電源制御回路31は、供給電圧を遮断する
ことで接地電位が出力されるように構成されている。つ
まり、電圧の供給が遮断されると、その出力端子が接地
される構成となる。
【0068】以上のようにして、本発明においては、ま
ずトナー担持体22の駆動が停止した後に、トナー担持
体22と対向電極25間のトナー飛翔電界か解除され、
その後にトナー担持体22と制御電極26間の作用して
いるトナー飛翔状態を制御する電界が除去されるように
制御されている。
【0069】これに対し、従来のように、各電極25及
び26に供給される高電圧が単一のトリガーによって同
時にOFFとなっても、高圧電源の出力が同時に0Vと
なることはなく、高圧電源になるほど出力電位の低下に
は時間がかかる。この場合、例えば制御電極26の電位
が0Vになった場合にも、対向電極25の電位は、0V
には低下しておらず、依然としてトナー21を吸引する
方向の電位を保っている。この時間は非常に短時間では
あるが、この間にトナー21が対向電極25に向けて飛
翔を開始し、対向電極25または制御電極26に到達す
る(以後誤飛翔トナーと記す)。
【0070】このために対向電極25表面に上記の誤飛
翔トナーが付着して対向電極25、特に該対向電極25
上に密着した状態で走行される誘電体ベルト24表面が
トナーにて汚される。この状態で画像形成動作が再開さ
れて、記録紙5が搬送された場合には、その記録紙5の
裏面が上記の誤飛翔トナーで汚される。または該誤飛翔
トナーの持っている電荷が有する電位によって、トナー
担持体22の表面に存在するトナー21からみた対向電
極25の見かけの電位が変化して、具体的にはトナー2
1が飛翔しにくいような、電位に変化し、トナー飛翔に
必要な十分な電界が得られず、上記誤飛翔トナーが付着
した領域は所望のトナー21飛翔が得られず、上記誤飛
翔トナーに対応した記録紙55の表面には十分なトナー
21が飛翔できず、画像濃度の低下や印字不良を生じ、
最悪の場合はトナー21が飛翔できずに画像欠落を生じ
る。
【0071】上記高電圧の供給の遮断は、リレー回路な
どによって高圧が切り替わるのではなく、高圧電源その
ものがOFFとなるのが通常であり、この場合は時定数
は更に長くなり上記の不具合は更に顕著となる。
【0072】またトナー21が制御電極26のゲート2
9に付着した場合には、ゲート29の開口部の内部に付
着してゲート29の開口部径を挟めてしまう。この状態
で画像形成動作か開始されると、ゲート29内部に付着
したトナーによって飛翔トナー21は、所定の飛翔経路
を取ることかできない。このような場合はトナー21の
飛翔経路か予想できず、また飛翔到達点が制御できない
ので、飛翔トナー21は、記録紙5の決められたドット
領域に飛翔到達するとは限らず、ドット領域以外に到達
する。ドット領域以外に到達した場合には、ドットの飛
び散りやカブリとなって記録紙5上のドットは、にじみ
か多くコントラストのない、ぼやけたドットとなって画
像劣化を招く。従って、所望の鮮明な画像が形成できな
いことは言うまでないが、形成されるドット濃度やドッ
ト径が所望の大きさにならず、ハーフトーンやカラー画
像の色再現が困難となる。
【0073】更にゲート29内部に付着したトナーの電
荷によって、トナー担持体22上のトナーからみた制御
電極26の見かけの電位が変化し、具体的には制御電極
26の電位は、トナーが飛翔しない電位に近くなるよう
に変化するので、トナー飛翔はさらに困難となる。その
ため、制御電極26にトナーが飛翔するような電位を印
加してもトナー担持体22上のトナー21は飛翔電界を
感じず、飛翔されない。この状態では画像形成動作が行
われず、印字不良となる。または、部分的に画像欠落が
生じる。
【0074】また、この状態でトナー21の飛翔が行わ
れたとしても、上述したように制御電極26またはゲー
ト29内部に付着したトナー21が持つ電荷による電位
によって、ゲート29近傍の等電位面の形状が所定の形
状ではなくなり、しかもこの形状はトナー21の付着状
況等で容易に変化して予測・制御が不能となる。このよ
うな状態でもトナー21の飛翔経路が予想できず、また
飛翔到達点を制御できないので、飛翔トナー21は、記
録紙5の決まったドット領域に飛翔到達するとは限ら
ず、ドット領域以外に到達する。ドット領域以外に到達
した場合には、上述したようにドットの飛び散りやカブ
リとなって記録紙5上のドットは、にじみが多くコント
ラストのない、ぼやけたドットとなって画像劣化を招
く。従って、所望の鮮明な画像が形成できないことは言
うまでもないが、形成されるドット濃度やドット径か所
望の大きさを得られず、ハーフトーンやカラー画像の色
再現が困難となる。
【0075】そして、トナー付着が更に悪化すると、最
終的にゲート29が誤飛翔トナーによって目誌まりを起
こし、画像形成そのものが物理的に不可能となる最悪の
場合を招く。
【0076】さらに、画像形成装置により画像形成動作
が終了したままで放置されると、トナー21は制御電極
26に付着した状態で凝集する。このようになると、静
電気力より付着したトナーを除去することができなくな
り、強制的な除去が必要となる。例えば、制御電極26
を取り外し、エアーブラシや清掃ブラシなどの清掃手段
を用いて、除去する。特に制御電極26が非常に薄く破
損しやすいため、上述した清掃手段にて除去する時に、
傷つけられたり破損したり変形、または清掃後の取付け
位置がずれるなどの不具合を新たに招来する。
【0077】これに対し、本発明によれば、図4のタイ
ムチャートにおいて説明したように、画像形成動作の終
了後に、まずトナー担持体22の駆動、特に回転を停止
させて、担持されたトナー21振動を含む速度をゼロ
にしている。トナー21はトナー担持体22に担持され
た状態で、印刷部3の画像形成領域へと搬送される。ト
ナー21が搬送されることにより、トナー21のトナー
担持体22への保持力が弱められている。
【0078】そのため、トナー担持体21の回転を停止
またはトナー21自身の搬送速度、つまり移動速度を画
像形成終了を検出したタイミングt1後の、タイミング
t2にてゼロにする。このように、トナー21の搬送状
態が停止され、トナー21が担持体22に吸着される作
用力が高められる。つまり、トナー21に、トナー担持
体22方向の力が付与される。ここで、トナー21の搬
送状態をゼロにするために、トナー担持体21の回転動
作を停止させているが、これ以外にドクターブレード2
3にて、トナー担持体22へと付着量を規制している
が、これにより付着量をゼロにすることもできる。この
ドクターブレード23とは別に、シャッター等を用い
て、トナー担持体22に供給されるトナーを制御し、ト
ナー21の搬送をゼロにするために、シャッターにてト
ナー担持体へのトナー供給を遮断するようにしてもよ
い。
【0079】上述したように、トナー担持体22の駆動
が停止された後に、トナー担持体22と対向電極25の
間に付与されているトナー飛翔電界がタイミングt4に
て解除される。この時、制御電極26側には、図4に示
すように画像形成終了後には、トナー21が飛翔しない
電界が作用する電位状態に維持されている。そのため、
対向電極25への高電圧の供給を停止させ、接地電位を
付与し、時定数により徐々に電位が接地電位(“0”)
となっても、トナー担持体22上のトナー21の飛翔は
阻止される。
【0080】そして、上記対向電極25への接地電位に
切り換えを行った後、該対向電極25が接地電位状態で
安定すれば、最後に制御電極26に供給されるトナー飛
翔を阻止する電位をタイミングt6において解除する。
これによりトナー21は、トナー担持体22から飛翔さ
れることはない。よって、上述した従来による不具合が
全て回避できる。また、対向電極25及び制御電極26
へと電圧の供給が解除されるため、画像形成終了後の電
力消費を軽減できる。
【0081】図4において、モータ駆動パルスと制御電
極26の電位、または対向電極25や帯電ローラ33の
高圧制御の時間差は、装置の特性によってさまざま異な
るがトナー担持体22上のトナー21をトナー担持体2
2上にとどめておければ、特に限定されるものではな
い。つまり、制御電極26の電圧供給を解除する前に、
対向電極25へのトナー飛翔電界を解除させるようにす
ることが最適である。
【0082】以上説明した、実施形態によればモノクロ
の画像形成装置を例に説明したが、カラーの画像形成装
置とした場合にも、十分な効果を奏することができる。
例えば図5にその例を示すように、複数のトナー供給部
2a,2b,2C,2dと印刷部3a,3b,3C,3
dを備えた画像形成部1a,1b,1C,1dを配し
て、それぞれのトナー供給部2a,2b,2C,2dに
カラートナー、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
を使用したカラー画像形成装置が構成されている。
【0083】この図4では、イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックにそれぞれ対応した画像形成部1a,1
b,1c及び1dが設けられており、これらの画像形成
部に対応して配置された各制御電極26a,26b,2
6c,26dに供給する電位を、カラー画像データに基
づいて制御することで、カラー画像形成が行われる。そ
の他の構戒要素は図1と同じ構成であり、特に対向電極
25は、各画像形成部に対して共通利用されている。
【0084】このカラー画像形成装置によれば、上述し
た不具合が発生した場合、例えば誘電体ベルト24のカ
ラートナーによるトナー汚れは、単純に4倍になり、上
記の不具合が、より顕著に表れる。しかし、本発明によ
る制御を行うことで、その不具合を解消できるため、本
発明の効果が助長されることになる。
【0085】以上の実施形態の説明では、制御電極26
として図2のようなシングルドライブの制御電極を使用
したが、制御電極の形状は図6のようにマトリクスドラ
イブを使用した構成でも同様に実施できる。マトリクス
ドライブは必要なドライブ数が大幅に削減できるのでコ
ストダウンを図れる効果がある。
【0086】図6に示すように制御電極26は、基板2
6aの表面及び裏面に帯状電極群27aと27bを互い
に直交する状態で形成されている。表裏面の帯状電極群
27a及び27bが交差するそれぞれの位置に、トナー
流を通過させるゲート29が形成されている。
【0087】そして、表面の帯状電極群27aには、例
えば画像信号に応じたトナー飛翔電位を印加する。また
裏面の帯状電極群27bには、周期的に切換えられる走
査信号に応じたトナー飛翔電位を印加する。これによ
り、ゲート29の交差する表裏面の帯状電極群27a及
び27bに同時にトナー飛翔電位が印加された状態で、
トナー担持体22のトナー21が飛翔され、ゲート29
を通過後に、対向電極25へと飛翔されることになる。
【0088】このような構成の制御電極26において
も、対向電極25に対向する方向の電極群に上述したよ
うに制御しても、上述の場合と同様の効果が得られる。
つまり、画像形成の終了後に、対向電極25に供給する
高電圧を解除した後に、帯状電極群27a及び27bに
供給している飛翔できない電位状態を、接地電位に切り
換える。
【0089】なお、この実施形態においては、顕像化粒
子がトナーである場合を例に挙げて説明したが、顕像化
粒子はインク等であってもよい。
【0090】さらに、トナー供給部2の構成を、イオン
フロー法を適用した構成とすることも可能である。つま
り、画像形成部1は、コロナ帯電器等のイオン源を備え
た構成となっていてもよい。この場合においても、上記
と同様の作用効果を奏することができる。
【0091】本発明にかかる画像形成装置は、例えば、
ディジタル複写機およびファクシミリ装置の印字部や、
ディジタルプリンタ、プロッタ等に好適に適用すること
ができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように画像形成装置は、画
像形成動作が終了した後に、顕像化粒子が飛翔するのを
阻止できる。特に、顕像化粒子が例えばトナーであれ
ば、該トナーの飛翔することで、制御電極及び対向電極
を汚し、この汚染による各種不具合が生じることなく、
安定し画像形成を行える。この場合、画像形成終了時に
は、対向電極や制御電極への電力の供給を停止させも、
不要なトナー飛翔を防止できると同時に、これによる電
力消費を軽減できる。
【0093】特に、トナーを担持する担持体を画像形成
終了後に停止させ、その後に、対向電極への高電圧の供
給を解除し、後に制御電極への非飛翔電位を解除するよ
うにすることで、トナー飛翔が確実に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の全体構成を示す概
略の断面図である。
【図2】本発明における画像形成装置が備える制御電極
の一部の詳細な構成を示す平面図である。
【図3】本発明にかかる画像形成装置における画像形成
制御の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の制御電極に印加されるタイミングを示
すタイミングチャートである。
【図5】本発明により画像形成装置において、カラー画
像を形成するための要部の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の制御電極の他の具体例を示すもので、
マトリクス構成を有する制御電極の平面図である。
【図7】従来の画像形成装置の画像形成原理を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1 画像形成部 2 トナー供給部 3 印刷部 5 記録紙(記録媒体) 17 電源(誘電体ベルトの除電用) 18 電源(誘電体ベルトの帯電用) 21 トナー(顕像化粒子) 22 トナー担持体 25 対向電極 26 制御電極 27 リング状電極 29 ゲート 30 高圧電源部(制御手段) 31 制御電源部(制御手段) 32 除電ブラシ 33 帯電ローラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕像化粒子を担持し該顕像粒子に所望
    の特性を与える担持体と、該担持体に対向して配置され
    た対向電極と、これら担持体と対向電極との間に配置さ
    れ顕像化粒子の通過部となる複数のゲートを有する制御
    電極と、上記担持体と対向電極との間に所定の電位差を
    生じさせる電位を付与すると共に、上記制御電極に付与
    する電位を変化させることにより顕像化粒子の上記ゲー
    トの通過を制御して画像を形成する制御手段とを備えた
    画像形成装置において、 画像形成動作の終了時に、上記制御手段は、上記担持体
    に担持されている顕像化粒子が飛翔されない状態制御
    解除する前に、上記担持体に担持され搬送される顕像
    化粒子の搬送を停止させることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記担持体に担持され
    搬送される顕像化粒子の搬送を停止した後に、上記担持
    体と対向電極との間に作用する飛翔電界を解除すること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記担持体と対向電極
    との間に作用する飛翔電界解除た後、上記制御電極
    に付与されている非飛翔電位を解除することを特徴とす
    る請求項2記載の画像形成装置。
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