JP3402826B2 - アルミニウム含有マグネシウム合金の化成処理方法 - Google Patents

アルミニウム含有マグネシウム合金の化成処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム含有マグネ
シウム合金の化成処理方法に関し、詳しくはアルミニウ
ム含有マグネシウム合金表面を、特定組成のクロメート
浴を用い、一定の条件で化成処理することによって、耐
食性を向上させると共に、ミストの発生を大幅に低減
し、かつ化成処理条件を緩和したアルミニウム含有マグ
ネシウム合金の化成処理方法およびそれにより得られた
アルミニウム含有マグネシウム合金に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム合金はその化学的特性から
表面処理は不可避であるため各種の処理方法が行なわれ
ている。従来のマグネシウム合金の化成処理方法として
はマグネシウムマニュアル’90のp.120〜133
に示してあるように、クロム酸系、クロムマンガン系、
スズ酸塩系、リン酸塩系の浴を使用して化成処理を行な
っている。
【0003】従来のマグネシウムダイカスト合金上の化
成処理法の中で最も優れた処理方法は、フッ化物を含有
した重クロム酸塩100g/l以上を含有した浴を用い
て行なわれていた。しかし、この化成処理においては処
理温度は90℃以上と高温であり、処理時間も30分以
上と長時間であり、化成処理条件の緩和が求められてい
た。また、フッ化物を含有する重クロム酸塩を使用して
いるので、フッ化物の供給が必要で均一化成処理皮膜の
コントロールが難しくミスト発生により作業環境を著し
く損ねていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれら従来技
術の課題を解消し、耐食性を向上させると共に、ミスト
の発生を大幅に低減し、かつ化成処理条件を緩和したア
ルミニウム含有マグネシウム合金の化成処理方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、特
定組成のクロメート浴を用い、かつ一定の条件で化成処
理することにより達成される。
【0006】すなわち、本発明は、アルミニウム含有マ
グネシウム合金表面を、下記組成: 重クロム酸塩35〜80g/l、 硝酸(61%)10〜50ml/l、 アニオン系界面活性剤0.1〜0.6g/l、 亜鉛0.1〜3g/l、 のクロメート浴で20〜50℃、0.5〜3分間処理す
ることを特徴とするアルミニウム含有マグネシウム合金
の化成処理方法にある。
【0007】本発明の化成処理方法の対象となるのは、
アルミニウムを含有したマグネシウム合金であり、アル
ミニウムの含有率は3〜12重量%のものが好ましい。
また、このマグネシウム合金は金型鋳造品、砂型鋳造
品、ダイカスト、展伸材等が例示される。
【0008】このマグネシウム合金は溶剤で表面を脱脂
した後、ピロりん酸塩水溶液でアルカリ処理される。ピ
ロりん酸塩水溶液の好ましい濃度は10〜50g/lで
あり、0〜60℃の温度で0.5〜5分間処理を行な
う。
【0009】次いで、水洗によってマグネシウム合金表
面のピロリン酸水溶液を除去した後、水酸化ナトリウム
等の苛性アルカリ溶液にてアルカリ処理を行なう。この
苛性アルカリ水溶液の好ましい濃度は10〜100g/
lであり、20〜60℃の温度で0.5〜5分間処理を
行なう。
【0010】次に、この苛性アルカリ溶液にてアルカリ
処理されたマグネシウム合金は水洗、硝酸等の酸溶液に
よる中和、水洗が必要に応じて行なわれた後、下記組成
のクロメート浴で20〜50℃、0.5〜3分間処理さ
れる。 重クロム酸塩35〜80g/l 硝酸(61%)10〜50ml/l アニオン系界面活性剤0.1〜0.6g/l 亜鉛0.1〜3g/l
【0011】このクロメート浴において、重クロム酸塩
の濃度が35g/l未満では均一なクロメート皮膜の形
成ができず、80g/lを超えるとクロメート皮膜生成
が多く、黒灰色になり表面外観が低下し、いずれも好ま
しくない。硝酸の濃度が10ml/l未満では表面活性
および皮膜生成力が低下し、50ml/lを超えると製
品表面のエッチング量が大きく寸法精度の低下となり、
いずれも好ましくない。また、アニオン系界面活性剤の
濃度が0.1g/l未満ではミスト防止の低下があり、
0.6g/lを超えると浴表面に界面活性剤による泡が
多く発生し作業性を悪くし、いずれも好ましくない。さ
らに、亜鉛の濃度が0.1g/l未満では皮膜中の共析
不足による耐食性が低下し、3g/lを超えるとクロメ
ート浴組成のバランス低下となり、いずれも好ましくな
い。
【0012】このクロメート浴による処理条件は、上述
のように20〜50℃、0.5〜3分間である。処理温
度は敢えて20℃未満の温度する必要性はなく、50℃
を超えると皮膜生成速度上昇によるクロメート皮膜の不
均一化の原因となる。また、処理時間が0.5分未満で
はクロメート皮膜の生成が不足し、3分を超えるとクロ
メート皮膜の多量生成による皮膜の外観低下となり、い
ずれも好ましくない。
【0013】このクロメート浴は亜鉛を添加することに
より、亜鉛が浴中に溶解し、クロメート皮膜が生成する
と同時に亜鉛がクロメート皮膜中に共析し、アルミニウ
ム含有マグネシウム合金よりも耐食性がよい亜鉛含有ク
ロメート皮膜層が表面を覆うためであると考えられる。
【0014】本発明では、亜鉛含有クロメート処理(化
成処理)により、優秀な耐食性のクロメート皮膜が得ら
れる。
【0015】このようにクロメート浴により、クロメー
ト処理されたマグネシウム合金は、水洗された後、空中
放置、水洗、自然乾燥されるが、空中放置時間は0.5
〜2分と短時間でよい。
【0016】
【実施例】以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説
明する。
【0017】実施例1〜16 長さ10cm、幅5cm、厚さ2mmのアルミニウム含
有マグネシウム合金(アルミニウム含有量9重量%)試
験片を調製し、この試験片をエタノール、メタノール、
アセトン等のいずれかの有機溶剤によって脱脂した後、
30g/lのピロリン酸塩水溶液を使用し、30℃、1
分間アルカリ処理を行なった。次いで水洗した後、苛性
アルカリ処理として50g/lの水酸化ナトリウム水溶
液を使用し、60℃、3分間アルカリ処理を行なった。
【0018】この2段アルカリ処理を行なったアルミニ
ウム含有マグネシウム合金試験片を水洗後、5ml/l
の硝酸水溶液で中和し、再度水洗した後、表1に示され
る組成のクロメート浴中で、表1に示される処理条件
(温度、時間)でクロメート処理し、水洗、空中放置、
水洗、自然乾燥を行なった。なお、クロメート浴中には
0.2g/lのアニオン系界面活性剤がいずれも添加さ
れている。
【0019】このようにしてクロメート処理された試験
片に対して塩水噴霧8時間、休止16時間を1サイクル
として、2サイクル後のレーティング ナンバー(R.
N.値)を測定し、結果を表1に示す。
【0020】比較例1〜2 化成処理浴組成および処理条件を表3に示される通りと
した以外は、実施例1と同様にして2段アルカリ処理、
化成処理されたアルミニウム含有マグネシウム合金試験
片を得た。このようにして得られた試験片を実施例1と
同様にしてR.N.値を測定し、その結果を表2に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】アルミニウム含有マグネシウム合金は軽
量であり、実用金属中で最も活性な金属であるため素材
のままでは使用は難しいが、本発明の化成処理方法を行
なうことにより耐食性が向上し、室内外の材料として使
用が可能になる。
【0024】また、フッ化物を使用せず、重クロム酸塩
濃度が低く亜鉛金属を添加することで作業性と耐食性が
良好になり、アニオン界面活性剤の添加によりミストの
発生も大幅に低減し、かつ処理温度が低く、処理時間が
短いため化成処理条件が大幅に緩和される。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム含有マグネシウム合金表面
    を、下記組成: 重クロム酸塩35〜80g/l、 硝酸(61%)10〜50ml/l、 アニオン系界面活性剤0.1〜0.6g/l、 亜鉛0.1〜3g/l、のクロメート浴で20〜50
    ℃、0.5〜3分間処理することを特徴とするアルミニ
    ウム含有マグネシウム合金の化成処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1により得られるアルミニウム含
    有マグネシウム合金。
JP05369495A 1995-02-20 1995-02-20 アルミニウム含有マグネシウム合金の化成処理方法 Expired - Lifetime JP3402826B2 (ja)

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