JP3399755B2 - 偏光ビームスプリッタ及びそれを備える液晶プロジェクタ - Google Patents

偏光ビームスプリッタ及びそれを備える液晶プロジェクタ

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JP3399755B2 JP27564396A JP27564396A JP3399755B2 JP 3399755 B2 JP3399755 B2 JP 3399755B2 JP 27564396 A JP27564396 A JP 27564396A JP 27564396 A JP27564396 A JP 27564396A JP 3399755 B2 JP3399755 B2 JP 3399755B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光ビームスプリ
ッタ及び液晶プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光源から出射した非偏光光を偏波
面の異なるP波とS波に分離する手段としては、例え
ば、2個のプリズムの斜面に多層薄膜を蒸着し、これら
を接着剤で有り合わせたキューブ型偏光ビームスプリッ
タが一般的に知られている。この多層薄膜は、屈折率の
高い膜と低い膜を交互に蒸着して形成したもので、その
屈折率の選定により屈折角度が決まり、ブリュースター
の条件により前記多層薄膜での反射率がP波の偏光成分
は0%に近づき、S波の偏光成分は100%に近づく。
【0003】このとき、前記の多層薄膜において、屈折
率の高い膜の屈折率をnH,屈折率の低い膜の屈折率を
L,プリズムの屈折率をn0,多層薄膜面への入射角を
θ0とすると、P波成分の反射率が0となる条件は、
【0004】
【数1】
【0005】となる。このとき、入射角θ0を45゜と
する場合には、
【0006】
【数2】
【0007】となるように、プリズムと膜の屈折率を選
定すればよい。例えば、屈折率の高い膜として、ZnS
(nH=2.3),屈折率の低い膜として水晶石(nL
1.35)を用いれば、プリズムは、n0=1.647と
なる材料(SF2)を用いればよい。
【0008】S波の反射率は、各層の光路長がλ/4の
場合に大きくできるから、高屈折率の膜厚をdH,低屈
折率の膜厚をdLとすれば、 nHH cos θH=nLL cos θL=λ/4 とすればよい。この場合のS波の反射率RSは、
【0009】
【数3】
【0010】となり、膜の層数qが増加すると反射率R
Sは1に近づく。また、P波の反射率は、ブリュースタ
ー角を満足しているために膜厚によらず0である。従っ
て、このような偏光ビームスプリッタに非偏光光を入射
すると、膜面でP波は透過して、S波は反射することに
なる。
【0011】しかしながら、このような偏光ビームスプ
リッタを、例えば、液晶プロジェクタに利用する場合の
ように、膜面への入射角が45゜で各偏光成分の分離が
必要なときにおいては、プリズムの屈折率と多層薄膜の
屈折率の選定によってその特性が決まるため、偏光ビー
ムスプリッタとして必要十分な性能を得るために屈折率
が特殊である材料の選定、あるいは、こうした材料によ
る多層膜の生成などが必要となり、高価なものとなって
しまう。また、サイズの大きい偏光ビームスプリッタ
は、その本来的なプリズムの大きさにより、プリズムが
有する偏肉部分での温度分布の差に起因して面内での均
一な光学特性を得ることができない。また、このような
プリズムは、重量が重くなるといった不都合が発生す
る。
【0012】上記のような問題を解決するために、例え
ば、特開平5−181014号公報に開示される偏光ビ
ームスプリッタがある。この発明では、光学ブロックが
階段状に構成されているが、このブロックを通過する光
線の位置によっては、その偏光成分のP波とS波で光学
ブロックを通る距離が異なる部分が生じてしまう。これ
は、それぞれの偏光成分の光波の光路長が異なることに
なり、偏光ビームスプリッタとしての特性に重大な影響
を及ぼす可能性がある。また、階段状の光学ブロックの
下面(入射方向に平行な面)に角度をもって入射する光
は、入射面で反射され、偏光ビームスプリッタの膜面へ
の入射角度が大きくなってしまうという弊害が考えられ
る。
【0013】一方、特開平5−173020号公報に開
示されている偏光ビームスプリッタは、膜面以外の部分
のプリズムをプラスチックで作成し、重量の軽量化及び
コストの改善を図るようにしたものであるが、前述の式
から判るように、必要なプリズムの屈折率性能を得るた
めに、膜面の部分の材料の屈折率とプラスチック部分の
屈折率を整合させる必要があり、実際には、このような
屈折率の管理は困難である。また、偏肉の問題は依然と
して存在し、光学特性の不均一の問題は解決されない。
【0014】この問題を解決するために、特開平5−3
23121号公報に開示される発明がある。これは、プ
リズムに該当する部分を液体で充填するようにしたもの
で、従来、プリズム自身がその温度差によりひずんでい
たものを液体にすることによって、均一化を図るように
したものである。しかしながら、液体を充填する筺体の
接合部分は防水性に優れていなければならず、また、取
り扱いも注意が必要となるという不都合があった。
【0015】また、コレステリック液晶を利用してビー
ムを分離し利用する考案として、例えば、特開平4−1
86231号公報に開示されたものは、コレステリック
液晶により、入射光を右回り円偏光の光と左回り円偏光
の光に分離し、その分離した円偏光の光をポリマー分散
型反射液晶に入射させ、ポリマー分散型反射液晶におい
て画像を変調するようにしたものである。即ち、前記ポ
リマー分散型反射液晶が黒表示の場合は入射した円偏光
の光を拡散させ、白表示の場合はそのまま反射して円偏
光の回転方向を反転させ、前記のコレステリック液晶で
再度反射あるいは透過してプロジェクションレンズに光
を導き、画像を投影するというものである。これは、ビ
ームを右回りと左回りの2つのビームに分離し反射型プ
ロジェクションに利用することを特徴とした発明であ
り、P波とS波の直交する2つの直線偏光に分離するこ
とを主旨とするものではない。
【0016】また、特開平4−339488号公報に開
示されたものは、3次元の映像を空中像として再生する
装置を提供するもので、その構成にビームを分離あるい
は合成する手段としてコレステリック液晶あるいはハー
フミラーを用い、分離された円偏光の光を利用するよう
にしたものであり、これもP波とS波の直交する2つの
直線偏光に分離することを主旨とするものではない。
【0017】また、特開平7−92445号公報に開示
されたものは、コレステリック液晶を平面ガラス内に凹
面形状に配し、選択反射された光を一旦集光してミラー
でその反射方向を変えて分離した光を取り出すものであ
るが、この方法では、コレステリック液晶を透過した光
と選択反射して集光して取り出した光ではその強度分布
あるいは角度分布が変わってしまい好ましくない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な実情に鑑みてなされてもので、プリズムなどの厚肉の
部材を使用せず、軽量で取り扱い性に優れ、温度変化に
対する影響を受けにくい偏光ビームスプリッタ及び該偏
光ビームスプリッタを用いた液晶プロジェクタを提供す
ることをその解決すべき課題とする。
【0019】
【0020】
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項の発明は、光源
からの出射光をそれぞれ振動面の異なるP波とS波の偏
光成分に分離する機能を有する偏光ビームスプリッタに
おいて、前記偏光ビームスプリッタの構成要素として、
ハーフミラーと全反射ミラーと特性の異なる2種のコレ
ステリック液晶パネルと各々の該コレステリック液晶に
対応して設けられる位相板とを備え、前記出射光に対し
て所定の角度で前記ハーフミラーを配し、該ハーフミラ
ーで前記出射光を分離し、前記分離したそれぞれの光の
光路上に前記コレステリック液晶と前記位相差板を順次
配し、該コレステリック液晶により、右回りもしくは左
回りの偏光成分のみを透過させて前記位相差板へ入射さ
せる一方、前記コレステリック液晶で透過せずに反射し
た偏光成分を前記ハーフミラーで再分離して、該再分離
した偏光成分の一方の光路上に設けられた前記全反射ミ
ラーにより、前記再分離された偏光成分の回転方向を変
えて、前記全反射ミラーに入射した光路上に戻して前記
位相差板へ入射させることにより、前記P波とS波を得
るようにしたものである。
【0022】請求項の発明は、請求項の発明におい
て、前記ハーフミラーを前記出射光に対して45°の角
度で配置し、前記コレステリック液晶を前記ハーフミラ
ーで分離されたそれぞれの光に対して90°の角度で配
置し、前記全反射ミラーを前記ハーフミラーで再分離さ
れた偏光成分の一方に対して90°の角度で配置するよ
うにしたものである。
【0023】請求項の発明は、請求項1または2に
載の偏光ビームスプリッタを備えるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による偏光ビーム
スプリッタの実施形態を添付された図面を参照して具体
的に説明する。
【0025】下に、コレステリック液晶と位相差板を
組み合わせて偏光が90゜異なる2種の直線偏光を得る
ための構成図を図1を参照して説明する。図1は、偏
ビームスプリッタの一例を概念的に示した図で、図中、
1はコレステリック液晶、2a,2bはガラス、3a,
3bはλ/4位相差板、4l,4rは自然光に含まれる
光成分のうちそれぞれ左回り円偏光,右回り円偏光、5
lはコレステリック液晶で反射した左回り円偏光、5r
はコレステリック液晶を透過した右回り円偏光、6a,
6bは直線偏光である。
【0026】光は波の動きで説明されるが、プロジェク
タの光源から発せられる光は、いわゆる自然光と呼ばれ
る光で、縦波と横波がその位相がそろっていない円偏光
と呼ばれる状態の光である。また、このような円偏光状
態も右回り回転の光4rと左回り回転の光4lが混在し
ているものである。
【0027】コレステリック液晶1は、その特性とし
て、ある一方向の回転方向の光は透過し、逆の回転方向
の光は反射するという特性を持っている。従って、コレ
ステリック液晶1を透過した光は、ある一方向の回転方
向を持つ円偏光の光5r(図では、右回り円偏光として
示す)となり、反射した光はそれと逆の回転方向の光5
lとなる。一方、位相板は、光の位相を変える特性を有
するが、特に、波長λの1/4の位相差をもつ位相差板
3a,3bは、入射した円偏光の光を直線偏光6a,6
bに変換する機能を持つ。従って、コレステリック液晶
1を透過及び反射した光をさらにλ/4位相差板3a,
3bを透過させることにより、それぞれ偏光方向が90
゜異なる直線偏光の光6a,6bが得られることにな
る。
【0028】上記の例では、コレステリック液晶を45
゜に配置しPS分離を実現しているために、その構成部
品はコレステリック液晶と位相板の2つの要素で実現で
き非常に簡易なシステムとなる。一方、コレステリック
液晶が回転選択反射をするのは、コレステリック液晶の
ヘリカル軸に平行に光が入射した場合であり、このとき
に、ヘリカル軸と同一方向の旋光方向を持つ円偏光が反
射される。45゜傾いた状態で入射光をヘリカル軸に平
行にするためには、コレステリック液晶のヘリカル軸を
45゜傾けて配向させる必要があり、コレステリック液
晶を作る難易度が高くなる。
【0029】2は、本発明による偏光ビームスプリッ
タの実施形態の構成を概念的に示した図で、ハーフミ
ラーとコレステリック液晶を用いて、より有効にP波と
S波を分離するようにしたものである。図2において、
11は左回り透過・右回り反射型コレステリック液晶、
12は右回り透過・左回り反射型コレステリック液晶、
13a,13bはλ/4位相差板、14は全反射ミラ
ー、15はハーフミラー、20〜42は各構成要素間の
光成分の光量と光の回転方向を表したものである。ここ
では、ランプ50から出た自然光の入射光を100LR
として表し、この入射光の左回り成分を100L、右回
り成分を100Rで表す。図中及び以下の説明におい
て、光成分における数字とLもしくはRの組み合わせに
よる表示は、入射光の光量100に対する光量を数字で
表し、光の回転方向をL,Rとして表して、各光成分の
性質を示すものとする。
【0030】ハーフミラー15は、半透膜を施したもの
で、偏光に関係なく光を50%透過し、50%反射す
る。従って、入射光100LRがハーフミラー15に入
射し、これを透過した光21及び反射した光31は共に
50LRとなる。
【0031】まず、透過した光21について説明する
と、透過した光21は、右回り透過・左回り反射の特性
を有するコレステリック液晶12に入射する。このコレ
ステリック液晶12の持つ特性により、コレステリック
液晶12を透過した光23は50Rとなり、反対に反射
した光22は50Lとなる。この反射した光22は再び
ハーフミラー15へと到達し、このハーフミラー15で
再び半分になるが、このうち反射する光25は、反射に
よりその回転方向を変えるため25Rとなり、透過光2
4が25Lとして透過することになる。この透過した光
24は損失光となって散逸する。
【0032】一方、ハーフミラー15で反射した25R
の光25は全反射ミラー14で再び反射し、この反射光
26は反射のため回転方向を変え25Lの光となってハ
ーフミラー15へ向かう。さらに、ハーフミラー15で
は、透過した光29は、12.5Lとなって左回り透過
・右回り反射のコレステリック液晶11に向かう。残り
半分の反射光27は、再度回転方向を変え、12.5R
となって右回り透過・左回り反射のコレステリック液晶
12へ向かう。このコレステリック液晶12は、右回り
透過の特性を持っているため、この12.5Rの光27
は、コレテリック液晶12を透過して透過光28とな
る。よって、最初にハーフミラー15を透過した50L
Rの光21に対して50Rの光23と12.5Rの光2
8との合計である62.5Rの光が右回り透過・左回り
反射のコレステリック液晶12を透過し、12.5Lの
光30がもう一方のコレステリック液晶11を透過す
る。
【0033】次に、最初にハーフミラー15を反射した
50LRの光31を考える。コレステリック液晶11
は、前述のコレステリック液晶12と逆に、左回り透過
・右回り反射の特性を持っている。この反射光31にお
いても前述と同様の挙動を示すことになる。まず、コレ
ステリック液晶11に入射した50LRの光31のう
ち、透過光32として50Lが透過し、反射光33とし
て50Rが反射して、この反射光33は、ハーフミラー
15へ向かう。ハーフミラー15では、反射光35が2
5Lとなり損失光として散逸し、透過光34が25Rと
なって透過する。そして、この透過光34は、全反射ミ
ラー14で反射して25Lの反射光36となる。この2
5Lの光36のうち、反射光37が12.5Rとなって
右回り透過・左回り反射のコレステリック液晶12に向
かい、透過光39が12.5Lとなって左回り透過・右
回り反射のコレステリック液晶11に向かうことにな
る。従って、最初のハーフミラー15での反射光31に
対して、50Lの光32とを12.5Lの光40の合計
である62.5Lの光が左回り透過・右回り反射のコレ
ステリック液晶11を透過し、12.5Rの光28がも
う一方のコレステリック液晶12を透過する。
【0034】以上の結果から、それぞれのコレステリッ
ク液晶12,11を最終的に透過することになる光成分
はそれぞれのコレステリック液晶12,11において、
75Rの光41と75Lの光42ということになる。単
に、ハーフミラーと偏光板のみで偏光方向を分離する場
合は、得られる光成分は、50Rと50Lになるのに比
べ、このように、コレステリック液晶と、全反射ミラー
を配置することにより、より有効に光を利用し、なおか
つ、偏光方向を分離することが可能となる。
【0035】この実施形態では、ハーフミラー,全反射
ミラー,コレステリック液晶2種類,位相板とその構成
要素は多くなるが、コレステリック液晶への入射角は0
゜入射となり、コレステリック液晶のヘリカル軸は平行
配向で作成されるために、その作成は容易である。ま
た、前述したとおり、ハーフミラーで分離した光を偏光
板で直線偏光に変換する場合に比べ、コレステリック液
晶で反射した光の半分は利用できるために、より有効な
手段となる。
【0036】いで、本発明による偏光ビームスプリッ
タを使用した液晶プロジェクタを図3を参照して説明す
る。図3は、本発明による偏光ビームスプリッタを備え
る液晶プロジェクタの一実施形態の構成を概念的に示す
図で、図中、50はパラボラリフレクタを具備した光源
(ランプ)、51は偏光分離用の第1のコレステリック
液晶、52は偏光合成用の第2のコレステリック液晶、
53a,53b,53c,53dはλ/4位相差板、5
4a,54bは全反射ミラー、55a,55bは入射偏
光板、56a,56bは出射偏光板、57a,57bは
画像形成用液晶パネル、58は投影レンズ、59はスク
リーンで、光源50からは自然光が発せられるものとす
る。
【0037】この実施形態は、1に示した構成である
45゜に配した2つのコレステリック液晶51,52
と、位相差板53a〜53dからなる偏光ビームスプリ
ッタを用い、2枚の画像形成用液晶パネル57a,57
bを配して液晶プロジェクタを構成したものである。ラ
ンプ50において、光源から出射した光は、リフレクタ
ーにより集光され、第1のコレステリック液晶51に入
射する。第1のコレステリック液晶51では、一方向の
回転方向の光のみ透過し、逆回転の光は反射する。この
第1のコレステリック液晶51を透過あるいは反射した
光は、λ/4位相差板53a,53bによりそれぞれ位
相が異なる直線偏光の光に変換される。直線偏光に変換
された光は、全反射ミラー54a,54bで反射され、
入射偏光板55a,55bに入射する。ここでの光は、
すでにλ/4位相差板53a,53bにより直線偏光と
なっているが、この入射偏光板55a,55bにより更
に直線偏光度が高められる。これは、液晶プロジェクタ
としてのコントラストを高めるためのものである。そし
て、入射偏光板55a,55bを透過した光は、それぞ
れ画像作成用液晶パネル57a,57bと出射偏光板5
6a,56bを透過する。それぞれ液晶パネル57a,
57bの画像によって変調され、出射偏光板56a,5
6bを出た直線偏光の光は、λ/4位相差板53d,5
3cを通ることにより、再度、もとの回転方向の円偏光
となる。偏光合成用の第2のコレステリック液晶52
は、入射側の第1のコレステリック液晶51と同じ特性
を持っているため、光は再度合成され、投影レンズ58
を介してスクリーン59に合成された画像が投影され
る。
【0038】
【発明の効果】の発明により偏光ビームスプリッタを
構成することで、プリズムのような厚肉部材が不要とな
り、プリズムを使用したものにおけるプリズム素材と多
層薄膜の屈折率の設定や、蒸着等による該多層薄膜の形
成工程を省くことができ、また、プリズムの温度差に起
因して面内に生じる不均一な光学特性を解消でき、軽量
で安価な偏光ビームスプリッタを得ることができる。
【0039】
【0040】また、コレステリック液晶への入射角は0
゜入射となり、コレステリック液晶のヘリカル軸は、平
行配向で作成されるために、その作成は容易である。ま
た、ハーフミラーで分離した光を偏光板で直線偏光に変
換する場合に比べ、コレステリック液晶で反射した光の
半分は利用できるために、より有効な手段となる。
【0041】また本発明の偏光ビームスプリッタを使用
して液晶プロジェクタを構成することにより、軽量かつ
安価で、かつ温度による画質への影響を受けにくい液晶
プロジェクタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ビームスプリッタの一を概念的に示した
図である。
【図2】本発明による偏光ビームスプリッタの実施形
態の構成を概念的に示した図である。
【図3】本発明による偏光ビームスプリッタを備える液
晶プロジェクタの一実施形態の構成を概念的に示す図で
ある。
【符号の説明】
1…コレステリック液晶、2a,2b…ガラス、3a,
3b…λ/4位相差板、4l,4r…自然光のうちそれ
ぞれ左回り円偏光,右回り円偏光、5l…反射した左回
り円偏光、5r…透過した右回り円偏光、6a,6b…
直線偏光、11…左回り透過・右回り反射型コレステリ
ック液晶、12…右回り透過・左回り反射型コレステリ
ック液晶、13a,13b…λ/4位相差板、14…全
反射ミラー、15…ハーフミラー、20〜42…各構成
要素間の光成分の光量と旋光方向を表したもの、50…
パラボラリフレクタを具備した光源(ランプ)、51…
偏光分離用の第1のコレステリック液晶、52…偏光合
成用の第2のコレステリック液晶、53a,53b,5
3c,53d…λ/4位相差板、54a,54b…全反
射ミラー、55a,55b…入射偏光板、56a,56
b…出射偏光板、57a,57b…画像形成用液晶パネ
ル、58…投影レンズ、59…スクリーン。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの出射光をそれぞれ振動面の異
    なるP波とS波の偏光成分に分離する機能を有する偏光
    ビームスプリッタにおいて、前記偏光ビームスプリッタ
    の構成要素として、ハーフミラーと全反射ミラーと特性
    の異なる2種のコレステリック液晶と各々の該コレステ
    リック液晶に対応して設けられる位相板とを備え、前記
    出射光に対して所定の角度で前記ハーフミラーを配し、
    該ハーフミラーで前記出射光を分離し、前記分離したそ
    れぞれの光の光路上に前記コレステリック液晶と前記位
    相差板を順次配し、該コレステリック液晶により、右回
    りもしくは左回りの偏光成分のみを透過させて前記位相
    差板へ入射させる一方、前記コレステリック液晶で透過
    せずに反射した偏光成分を前記ハーフミラーで再分離し
    て、該再分離した偏光成分の一方の光路上に設けられた
    前記全反射ミラーにより、前記再分離された偏光成分の
    回転方向を変えて、前記全反射ミラーに入射した光路上
    に戻して前記位相差板へ入射させることにより、前記P
    波とS波を得るようにしたことを特徴とする偏光ビーム
    スプリッタ。
  2. 【請求項2】 前記ハーフミラーを前記出射光に対して
    45°の角度で配置し、前記コレステリック液晶を前記
    ハーフミラーで分離されたそれぞれの光に対して90°
    の角度で配置し、前記全反射ミラーを前記ハーフミラー
    で再分離された偏光成分の一方に対して90°の角度で
    配置するようにしたことを特徴とする請求項記載の偏
    光ビームスプリッタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の偏光ビームスプ
    リッタを備えることを特徴とする液晶プロジェクタ。
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