JP3394143B2 - 基板洗浄方法及びその装置 - Google Patents

基板洗浄方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、フ
ォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基
板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称す
る)に対して、純水などの洗浄液を供給して洗浄する基
板洗浄方法及びその装置に係り、特に水溶液により洗浄
処理を行うウエット洗浄に関する。
【0002】
【従来の技術】Siウエハなどの半導体基板を洗浄する
基板洗浄処理においては、RCA社が提唱した化学的手
法をベースにしたウエット洗浄方法が当然のように使用
されている。つまり、アンモニア:過酸化水素:純水か
らなるアルカリベースの洗浄液(SC−1液あるいはA
PM液とも呼ばれている)による洗浄処理と、フッ酸
(HF)水溶液の希釈液からなる洗浄液(DHF液とも
呼ばれている)による洗浄処理と、塩酸:過酸化水素:
純水からなる酸ベースの洗浄液(SC−2液あるいはH
PM液とも呼ばれている)による洗浄処理とを行う。こ
れらの洗浄処理では、SC−1液で有機性汚れと表面付
着粒子の除去を行い、DHF液でシリコン酸化膜の除去
を行い、SC−2液で表面金属不純物の除去を行うよう
になっている。
【0003】その後、上記のように水溶液に種々の薬液
を混合して洗浄液として用いるウエット洗浄方法に代え
て、化学薬品蒸気やガスを不活性ガスで希釈して基板表
面の汚染物を気化しやすい反応生成物に変えて除去する
気相洗浄方法が検討されたが、一部の洗浄工程を除いて
水溶液を利用したウエット洗浄方法が主流となってい
る。これは水分子が非常に分極しやすく、水溶液中では
物質に付着した粒子に働くワンデルワールス力や静電気
力などが気体中よもはるかに小さくなることが洗浄処理
に圧倒的に有利になるからである。そして、基板洗浄処
理工程の一部において気相洗浄方法が採用されているも
のの、再び水溶液を用いたウエット洗浄方法の洗浄メカ
ニズムを解明しようと精力的に研究が進められた。その
結果、洗浄メカニズムがほぼ解明され、新しいウエット
洗浄方法が提案されている(ウルトラクリーンテクノロ
ジーVol.8,No.3,(1996)P.156)。
【0004】その中で基板に付着した表面付着粒子を除
去するには、基板表面とその粒子が同程度で同極性に帯
電して電気的に反発すること、基板表面あるいはその粒
子表面が僅かにエッチングされて、粒子がリフトオフさ
れることが必要と結論付けられている。なお、上記の表
面付着粒子除去条件のうち前者は、電気化学の分野、特
に一般的な洗浄分野では最も基本的な事項として認識さ
れている。
【0005】半導体基板のプロセスにおいては、その処
理に応じて基板表面にシリコン酸化膜、シリコン窒化
膜、金属被膜、フォトレジスト被膜などの種々の被膜が
形成されるので、その被膜の種類によって表面付着粒子
となり得る材料も様々である。上述したように表面付着
粒子を除去するためにはその材料を同極性に帯電させる
ことが必要であるが、このためにはアルカリ性水溶液を
用いる方が有利であることが半導体製造分野において最
近になって検証された。したがって、シリコン表面のエ
ッチング能力を備えるアルカリ性のNH4 OH:H2
2 :H2 O 溶液が表面付着粒子の除去に有効であると
説明されている。しかしながら、シリコン酸化膜やシリ
コン窒化膜などの絶縁膜は、水素イオンや水素ラジカル
により還元されないので、フッ酸は絶縁膜表面の付着粒
子除去に必須であると考えられている。また、表面電位
を制御するためには、負イオン界面活性剤を添加しても
同様な効果が期待できると述べられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】基板表面から付着粒子
を除去して基板を清浄にする洗浄処理に必要なことは、
基板表面から付着粒子を引き離すこと、及び引き離した
粒子が再付着することのないように基板から遠ざけるこ
とである。基板の表面から付着粒子を引き離すために
は、超音波振動を加えた純水を供給する超音波方式や、
ブラシにより機械的に洗浄するブラシ方式や、純水を高
圧噴流で供給する高圧ジェット方式などの手法を用いる
ことによりエッチング能力を持つ薬液を使用せずに済む
が、これらの手法により基板表面から引き離した粒子の
再付着防止のためには、アルカリ性の薬剤あるいは負イ
オン界面活性剤などの薬剤を添加しなければならない。
その一方、表面電位制御のために添加された薬剤は、量
の多少にかかわらず最終的には洗い流さなければならな
い。つまり、薬剤添加により再付着防止処理を施して表
面付着粒子を除去した後には、それらを洗浄除去するた
めに必ずリンス工程を追加しなければならない。したが
って、リンス工程の追加により基板洗浄処理に要する時
間が増加し、基板洗浄処理におけるスループットが低下
するという問題点がある。
【0007】さらに、当然のことながらその薬剤を洗い
流すためのリンス工程には一切の薬剤混入が許されない
ので純水のみを使った処理となるが、比抵抗が非常に高
い超純水では粒子が付着しやすいのでリンス工程で万一
粒子が混入した場合には、混入した粒子が基板に付着す
る危険性がある。特に、メーカーからユーザーに引き渡
された新規購入の基板洗浄装置は、その製造時やその搬
入時に生じた汚染のため最終のリンス工程と言えども基
板への粒子付着の危険性が付きまとう。このような新規
購入の装置の場合は、その使用を継続することによって
少しずつ清浄な状態へと落ち着いて行くが、突発的に発
生する汚染により基板に粒子が付着することも十分に考
慮して、最終のリンス工程に使用する洗浄液には安全率
を見込んだ付着防止対策を施すことが必要となっている
のが現実である。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、水溶液中に溶かし込んだ還元ガスで表
面電位を制御することにより、基板から除去した粒子が
再付着することを防止できる基板洗浄方法及びその装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の基板洗浄方法は、基板に洗浄液を
供給して洗浄を行う基板洗浄方法において、純水に還元
ガスを溶解させた水溶液を前記洗浄液とし、基板保持手
段によって回転状態に保持された基板に供給することを
特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に記載の基板洗浄方法は、
請求項1に記載の基板洗浄方法において、前記還元ガス
を水素としたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3に記載の基板洗浄方法は、
請求項1または請求項2に記載の基板洗浄方法におい
て、前記純水を冷却したことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に記載の基板洗浄装置は、
基板に洗浄液を供給して洗浄を行う基板洗浄装置におい
て、基板を回転可能に保持する回転保持手段と、純水に
還元ガスを溶解させる溶解手段と、前記溶解手段により
生成された水溶液を前記洗浄液として前記回転保持手段
に回転状態で保持された基板に供給する洗浄液供給部
と、を備えていることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項5に記載の基板洗浄装置は、
請求項4に記載の基板洗浄装置において、還元ガスの圧
力を調整して前記溶解手段に供給する圧力調整手段を備
えていることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項6に記載の基板洗浄装置は、
請求項4または請求項5に記載の基板洗浄装置におい
て、純水を冷却して前記溶解手段に供給する冷却手段を
備えていることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項7に記載の基板洗浄装置は、
請求項4ないし請求項6のいずれかに記載の基板洗浄装
置において、前記溶解手段は、純水が供給される液室
と、前記液室内に設けられ、還元ガスに対して透過性を
有する複数の中空糸とを備え、前記中空糸の中空部から
還元ガスを透過させることにより純水に還元ガスを溶解
させることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の発明方法の作用は次のとおり
である。従来は、例えば、アルカリ性の薬剤を純水に混
合する割合を調整してpHを調整することにより基板の
表面電位を制御していた。特に、再付着を防止するため
には基板と粒子の電位極性を同程度同極性にしてそれら
を反発させる必要がある。電気化学の分野では、多くの
物質の等電点(表面電位がゼロとなって、電気泳動現象
などの界面動現象などを全く示さなくなる物質固有の
値)が酸性側にあるので、同極性にするにはアルカリ性
の側で極性を揃えることが有利であると考えられてい
た。このことは基板保持手段で回転状態に保持された
板の洗浄においても例外ではなく、同様にアルカリ性に
することでほとんどの粒子を負に帯電させることが可能
であることが確認されている。
【0017】発明者等は、アルカリ性の薬剤を混合して
pHを調整する代わりに、純水に直接還元ガスを溶かし
込んで還元ガスの活量を調整しても電位を制御できるこ
とに気が付いた。この場合、還元ガスの活量ではpHが
ほとんど変化しないことが実験的に確認されていること
から、イオンの介在により電位が決定されるのではな
く、還元ガスが直接的に物質表面と反応して電子を与え
ることにより電位が決定されているものと考えられる。
このように還元ガスを純水中に溶解させた水溶液を洗浄
液として基板に供給することにより、基板表面と粒子の
電位を同極性に制御することができる。また、この洗浄
液はアルカリ性の薬剤や負イオン界面活性剤などの薬剤
を含まないので、最終のリンス工程でも使用することが
できる。
【0018】また、請求項2に記載の発明方法によれ
ば、還元ガスである水素を純水に溶存させることによ
り、アルカリ性の薬剤や負イオン界面活性剤などの薬剤
を混合することなく基板表面と粒子の電位を同極性に制
御することができる。
【0019】また、請求項3に記載の発明方法によれ
ば、還元ガス(例えば水素)を溶かし込む純水を冷却し
ておくことにより、還元ガスの飽和溶解濃度を高くする
ことができ、電位を制御するのに充分な電子を洗浄液に
含ませることができる。
【0020】また、請求項4に記載の発明装置の作用は
次のとおりである。溶解手段により純水に還元ガス(例
えば水素)を溶解させ、このようにして生成された水溶
液を洗浄液とし、回転保持手段で回転状態に保持されて
いる基板に洗浄液供給部から供給する。洗浄液には、還
元ガスが溶解されているので、基板表面と粒子の電位を
同極性に制御することができる。また、この洗浄液は従
来例のようにアルカリ性の薬剤や負イオン界面活性剤な
どの薬剤を含まないので、最終のリンス工程においても
使用することができる。
【0021】また、請求項5に記載の発明装置によれ
ば、還元ガスの圧力を圧力調整手段により調整して溶解
手段に供給すると、純水に溶解する還元ガスの濃度を制
御することができる。例えば、還元ガスとして水素を溶
解させる場合には、安全性を考慮してその濃度を調整し
ても良い。
【0022】また、請求項6に記載の発明装置によれ
ば、冷却手段により純水を冷却しておくと還元ガスの飽
和溶解濃度を高くすることができ、電位を制御するのに
充分な電子を洗浄液に含ませることができる。
【0023】また、請求項7に記載の発明装置によれ
ば、還元ガスに対して透過性を有する複数の中空糸の中
空部から還元ガスを透過させることにより、液室内の純
水に還元ガスを溶解させているので、還元ガスの供給口
と液室内との接触面積が大きくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は本発明に係る基板洗浄装置の
概略縦断面図であり、図2はその平面図である。第1の
電動モータ1の駆動によって鉛直方向の軸芯回りで回転
する回転軸2の上端部には、基板Wを真空吸着保持する
スピンチャック3が取り付けられている。これらにより
基板Wを鉛直方向の軸芯周りで回転可能に保持する基板
保持手段4が構成されている。その基板保持手段4によ
って保持される基板Wの上方の所定箇所には、第2の電
動モータ5によって回転変位可能に支持ブラケット6が
配設されている。その支持ブラケット6には還元ガスを
純水に溶解させた水溶液を洗浄液として基板Wに供給す
るためのノズル7が配設されている。なお、ノズル7が
本発明における洗浄液供給部に相当する。
【0025】上記の基板保持手段4としては、上述した
真空吸着式に限らず、例えば、スピンチャック3上に基
板Wの外周縁を支持する複数個の基板支持部材を立設
し、これらの基板支持部材の上端部に基板Wの水平方向
の位置を規制する位置決めピンを設けて、基板Wをスピ
ンチャック3の上面から離間した状態で回転可能に保持
させるように構成するものであってもよい。
【0026】基板保持手段4およびそれによって保持さ
れた基板Wの周囲は、図示しない昇降駆動機構によって
昇降可能なカップ8で囲われ、基板Wの洗浄時に、基板
Wの上に供給される洗浄液の飛散を防止できるように構
成されている。
【0027】カップ8の側方(図中の右側)には、カッ
プ8を非作用位置に下降した状態で、基板Wの表面上の
洗浄位置と、基板Wの上方から外れた非洗浄時の待機位
置とにわたって変位可能に基板Wの表面を洗浄する洗浄
ブラシ9が配設されている。この洗浄ブラシ9は、洗浄
時に付着した粒子などを除去するため、待機位置にある
ときに待機ポット10に収容される。また、洗浄ブラシ
9による基板Wの洗浄時には、洗浄液供給ノズル11か
ら純水などの洗浄液を供給する。
【0028】上記のノズル7には、本発明の溶解手段と
しての溶解装置12が移送管13を介して接続されてい
る。溶解装置12は、還元ガスである水素に対して透過
性を有する浸透膜14により気室15aと液室15bと
に仕切られて構成されている。その気室15aには開閉
弁16及び圧力調整器Pを備えた水素ガスを供給する導
入管17と排気管18とが接続され、液室15bには純
水供給管19および冷却装置20、移送管13が接続さ
れている。なお、上記の浸透膜14は、例えば、約0.
05μm程度の無数の孔を有し、水分子を透過せず気体
分子のみを透過する。
【0029】本発明の圧力調整手段に相当する圧力調整
器Pは、溶解装置12に供給される水素の圧力を調整す
るものである。この圧力調整器Pによって水素の圧力を
調整することにより、純水中に溶解する水素の濃度を制
御することができる。
【0030】純水供給管19に配設されている冷却装置
20は、純水を冷却して溶解装置12に供給するもので
ある。その冷却温度としては、例えば、0〜20℃(ま
たは室温程度)の範囲が好ましい。このように純水の温
度を下げて溶解装置12に供給することにより水素ガス
の飽和溶解濃度を高くし、高濃度で水素ガスを溶解でき
るように構成されている。純水に高濃度で水素を溶解さ
せることにより、基板W及び表面付着粒子の電位を制御
するのに充分な電子を含ませることができ、確実に粒子
を基板Wから除去することができる。このようにして純
水に水素を溶解させ、この水溶液を洗浄液としてノズル
7から基板Wに供給するようになっている。
【0031】なお、洗浄液に含まれる水素の濃度は、上
記の圧力調整器Pの圧力及び/または冷却装置20の冷
却温度を調整することにより設定する。その濃度は高濃
度でも良いが水素の溶解濃度は必ずしも飽和濃度である
必要はない。水素には爆発の危険性が伴うので、安全性
を考慮して爆発限界の4%以下の濃度に設定しても良
い。このように設定した場合には、水素の溶解度が0.
018(at P= 1Kg/cm2)であるから飽和水素濃度は8
×10-4モル/リットルとなり、混合気体の圧力を1Kg
/cm2にするとヘンリーの法則から水素分圧が4%の場合
の最大溶解濃度は3.2×10-5モル/リットルとな
る。したがって、pH値換算で0.7程度制御範囲が狭
まることになるが圧力調整器Pで圧力を高めることによ
りそれを補うことができる。
【0032】次いで、上記のように構成された基板洗浄
装置を用いた基板洗浄方法について説明する。純水を一
定温度に冷却して溶解装置12に供給し、その液室15
bに冷却した純水を流通させるとともに、導入管17か
ら一定圧力に調整した水素を供給し、、その気室15a
に水素を流通させる。気室15aからは浸透膜14を通
して水素が液室15b側に浸透し、冷却された純水に水
素が一定濃度で溶解する。このようにして純水に一定濃
度で水素を溶解させた水溶液を洗浄液として、基板保持
手段4によって回転状態で保持された基板Wにノズル7
から一定時間だけ供給する。
【0033】このように還元ガスである水素を純水に溶
解させた水溶液を洗浄液として基板Wに供給することに
より、水素が直接的に基板Wおよび付着している粒子に
反応して電子を与え、基板Wと付着粒子の表面電位を同
程度の負極性に制御することができる。したがって、基
板Wに付着している粒子が基板Wと電気的に反発してそ
の表面から除去されるとともに、基板Wから除去された
粒子が再付着することを防止できる。この過程において
は電子を放出した水素がイオン化するが、pHを変化さ
せるほどの量ではない。上記の洗浄液は、アルカリ性の
薬剤や負イオン界面活性剤などの薬剤を含まないので、
その後に最終リンス工程を行う必要がなく洗浄処理が短
縮できてスループットを向上させることができる。ま
た、上記の洗浄液を最終のリンス工程でも使用すること
ができる。
【0034】なお、上述した装置では、浸透膜14を採
用した溶解装置12で水素を純水に溶解させるようにし
たが、この溶解装置12に代えて図3に示すような溶解
装置を採用してもよい。なお、図3は、溶解装置の概略
縦断面図である。この溶解装置30は、水素に対して透
過性を有する中空糸を複数本束ねた浸透部31を有し、
浸透部31の気室である各中空糸の中空部に導入管17
より水素を供給して排気管18へ排出する。冷却装置2
0を経て冷却された純水は液室33に導入され、移送管
13へ向かう間に浸透部31の各中空糸から水素を溶か
し込まれるようになっている。このように上記の溶解装
置30は、その浸透部31が複数本の中空糸から構成さ
れているので、上記の溶解装置12のように平面的に気
室15aと液室15bとが接しているものに比較して水
素の供給口と液室33との接触面積を非常に大きくする
ことができる。したがって、溶解装置30を小型化する
ことができるとともに効率よく水素を純水に溶解させる
ことができる。
【0035】
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明方法によれば、アルカリ性の薬剤や負イ
オン界面活性剤などの薬剤を使用することなく、還元ガ
スを純水に溶解させた水溶液を洗浄液とし、基板保持手
段で回転状態に保持された基板に供給することにより、
基板と粒子の表面電位を同極性に制御することができ
る。したがって、基板に付着した粒子を電気的に反発さ
せて基板から除去することができるとともに、その再付
着を防止することができる。また、薬剤を使用していな
いので、最終リンス工程を行う必要がなく洗浄処理が短
縮できてスループットを向上させることができる。ま
た、この洗浄液を最終のリンス工程でも使用することが
できる。
【0037】また、請求項2に記載の発明方法によれ
ば、還元ガスである水素を純水に溶存させることによ
り、基板と粒子の表面電位を同極性に制御でき、基板に
付着した粒子を除去するとともに再付着を防止できる。
【0038】また、請求項3に記載の発明方法によれ
ば、還元ガスの飽和溶解濃度を高めて表面電位を制御す
るのに充分な電子を洗浄液に含ませることができ、確実
に付着粒子を基板から除去することができる。
【0039】また、請求項4に記載の発明装置によれ
ば、請求項1に記載の基板洗浄方法を好適に実施でき
る。
【0040】また、請求項5に記載の発明装置によれ
ば、還元ガスの圧力を調整することにより洗浄液中の還
元ガス濃度を調整することができる。
【0041】また、請求項6に記載の発明装置によれ
ば、還元ガスの飽和溶解濃度を高めて表面電位を制御す
るのに充分な電子を洗浄液に含ませることができ、確実
に付着粒子を基板から除去することができる装置を提供
できる。
【0042】また、請求項7に記載の発明装置によれ
ば、還元ガスの供給口と液室内の接触面積を大きくで
き、還元ガスを効率よく純水に溶解させることができ
る。したがって、溶解手段を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板洗浄装置を示す概略縦断面図
である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】溶解装置の他の構成を示す概略縦断面図であ
る。
【符号の説明】
4 … 基板保持手段 7 … ノズル(洗浄液供給部) 12 … 溶解装置(溶解手段) 14 … 浸透膜 20 … 冷却装置(冷却手段) 30 … 溶解装置(溶解手段) 31 … 浸透部 33 … 液室 P … 圧力調整器(圧力調整手段) W … 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−58528(JP,A) 特開 平7−263430(JP,A) 特開 平4−51521(JP,A) 特開 平7−58076(JP,A) 特開 平7−256261(JP,A) 特開 平10−128253(JP,A) 特開 平9−10713(JP,A) 特開 平5−67601(JP,A) 特開 平7−311938(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 B08B 3/00 - 3/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に洗浄液を供給して洗浄を行う基板
    洗浄方法において、 純水に還元ガスを溶解させた水溶液を前記洗浄液とし、基板保持手段によって回転状態に保持された基板に供給
    する ことを特徴とする基板洗浄方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板洗浄方法におい
    て、前記還元ガスを水素としたことを特徴とする基板洗
    浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の基板洗
    浄方法において、前記純水を冷却したことを特徴とする
    基板洗浄方法。
  4. 【請求項4】 基板に洗浄液を供給して洗浄を行う基板
    洗浄装置において、基板を回転可能に保持する回転保持手段と、 純水に還元ガスを溶解させる溶解手段と、 前記溶解手段により生成された水溶液を前記洗浄液とし
    前記回転保持手段に回転状態で保持された基板に供給
    する洗浄液供給部と、 を備えていることを特徴とする基板洗浄装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の基板洗浄装置におい
    て、還元ガスの圧力を調整して前記溶解手段に供給する
    圧力調整手段を備えていることを特徴とする基板洗浄装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の基板洗
    浄装置において、純水を冷却して前記溶解手段に供給す
    る冷却手段を備えていることを特徴とする基板洗浄装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし請求項6のいずれかに記
    載の基板洗浄装置において、前記溶解手段は、純水が供
    給される液室と、前記液室内に設けられ、還元ガスに対
    して透過性を有する複数の中空糸とを備え、前記中空糸
    の中空部から還元ガスを透過させることにより純水に還
    元ガスを溶解させることを特徴とする基板洗浄装置。
JP33570596A 1996-12-16 1996-12-16 基板洗浄方法及びその装置 Expired - Fee Related JP3394143B2 (ja)

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