JP3392879B2 - 流体の脈動低減装置 - Google Patents

流体の脈動低減装置

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JP3392879B2 JP55279199A JP55279199A JP3392879B2 JP 3392879 B2 JP3392879 B2 JP 3392879B2 JP 55279199 A JP55279199 A JP 55279199A JP 55279199 A JP55279199 A JP 55279199A JP 3392879 B2 JP3392879 B2 JP 3392879B2
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英一 小嶋
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    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/04Devices damping pulsations or vibrations in fluids
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B11/00Equalisation of pulses, e.g. by use of air vessels; Counteracting cavitation
    • F04B11/0008Equalisation of pulses, e.g. by use of air vessels; Counteracting cavitation using accumulators

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、例えば油圧ポンプ、空圧ポンプ、制御弁等
に付設され、または油圧配管、空圧配管等の管路(以
下、油圧ポンプ、空圧ポンプ、制御弁、管路等を総称し
て流体機器という)に設けられ、これら流体機器に生じ
る流体の脈動を低減させるのに用いて好適な流体の脈動
低減装置に関する。
背景技術 一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械で
は、流体としての作動油を圧送する管路が設けられ、該
管路には油圧源としての油圧ポンプが接続されている。
しかし、油圧ポンプから吐出される圧油には、該油圧ポ
ンプのピストンの往復動等に伴い圧力が変動する圧油の
脈動が発生しやすい。そこで、油圧ポンプの吐出側に
は、圧油の脈動を減少させるために流体の脈動低減装置
が設けられている。
そこで、従来技術による脈動低減装置を、図7および
図8に基づき説明する。図中、1はエンジン等の駆動源
(図示せず)によって駆動される油圧ポンプを示し、該
油圧ポンプ1はタンク2内の作動油を吸込み、圧油を圧
送する管路3、制御弁4を介して油圧シリンダ等のアク
チュエータ5に圧油を供給している。
6は管路3の途中位置から分岐して設けられたサイド
ブランチで、該サイドブランチ6は始端側が管路3に開
口して接続され、終端側が閉塞されている。そして、サ
イドブランチ6の長さ寸法L0は、サイドブランチ6内の
音速cと低減させるべき圧油の脈動の周波数F0との間に
後述の数1の関係が成立している。
〔数1〕 従来技術による流体の脈動低減装置は、上述の如き構
成を有するもので、油圧ポンプ1が駆動すると、管路3
内を圧送される圧油の流量が増減する。そして、圧油の
流量が増減するときには、管路3内の圧油の圧力が変動
し、圧油の脈動が発生する。このような圧油の脈動は、
管路3内を伝播すると共に制御弁4に伝播し、管路3ま
たは制御弁4を支持する構造物を振動させることによっ
て騒音を発生させることになる。
ここで、油圧ポンプ1による圧油の脈動は、一般に基
本周波数成分とその高調波成分とからなることが知られ
ている。このため、サイドブランチ6の長さ寸法L0は、
前記周波数F0が圧油の脈動の基本周波数と一致するよう
に設定されている。
そして、圧油の脈動の周波数と脈動低減率との間は、
図8に示すような関係があり、サイドブランチ6の入口
インピーダンスは、特定の周波数F0とその奇数倍の周波
数3F0,5F0,…で極小になる。このため、従来技術による
脈動低減装置は、これらの周波数F0,3F0,5F0,…での圧
油の脈動に対し、大きな脈動減衰率を得ることができる
ものである。
しかし、従来技術による脈動低減装置は、前述の周波
数以外の他の周波数の脈動に対しては入口インピーダン
スが小さくならないため、脈動を十分に減衰することが
できない。このため、従来技術による脈動低減装置は、
例えば周波数F0の倍の周波数2F0の脈動は低減すること
ができないという問題がある。
また、油圧ショベル等の建設機械の場合には、例えば
油中の音速cは1400m/s、脈動の周波数F0は230Hz程度で
あるため、サイドブランチ6の長さ寸法L0は1.5m程度と
なり、比較的長くなる傾向がある。このため、このよう
な比較的長いサイドブランチ6を収容するために余分な
空間が必要になるという問題がある。
発明の開示 本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、複数の周波数の脈動を減衰するこ
とができる流体の脈動低減装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、装置全体を小型化できるように
した脈動低減装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明が採用する構成
は、流体機器から発生する脈動を減衰させる脈動減衰器
を複数段直列に接続することにより形成し、該各段の脈
動減衰器は始端側が脈動の入力側となった接続管と該接
続管の終端側に接続され容積を形成する容器とによって
構成し、前記各段の脈動減衰器のうち最始端側に位置す
る1段目の脈動減衰器の接続管は流体機器側に開口して
接続し、2段目以後の他の脈動減衰器の接続管は隣合う
容器に開口して接続し、最終端側に位置する脈動減衰器
の容器は閉塞する構成とし、前記各段の脈動減衰器を構
成する前記各接続管および前記各容器の断面寸法と長さ
寸法とは、前記各脈動減衰器毎に互いに異なる周波数成
分の脈動を減衰させるように設定したことにある。
このように構成したことにより、各段の脈動減衰器を
形成する各接続管内に充填された流体は質量となって、
予め決められた所定の周波数で変動する流体機器からの
流量の脈動に伴い、各接続管内で往復運動する。
そして、管路内の圧力が上昇するときには、1段目の
接続管内の質量は、この接続管内を終端側に移動する。
これにより、1段目以後の容器内に充填された流体は、
その弾性によって収縮、膨張すると共に、2段目以後の
接続管内の質量は、始端側と終端側との間で移動する。
一方、管路内の圧力が低下するときには、1段目の接
続管内の質量は、この接続管内の始端側に移動する。こ
れにより、1段目以後の容器内に充填された流体は、そ
の弾性によって収縮、膨張すると共に、2段目以後の接
続管内の質量は、始端側と終端側との間で移動する。
これにより、予め決められた周波数での圧力の変動を
脈動減衰器によって抑制し、流体の脈動を減衰させるこ
とができる。また、各段の脈動減衰器を構成する各接続
管および各容器の断面寸法と長さ寸法とは、各脈動減衰
器毎に互いに異なる周波数成分の脈動を減衰させるよう
に設定したから、直列接続された複数段の脈動減衰器に
よって、複数の周波数で振動する流体の脈動を減衰させ
ることができる。
また、本発明は、各段の脈動減衰器を形成する各接続
管は、その開口部となる両端側に面取り部を設ける構成
としたことにある。
これにより、各接続管の開口部側で発生する渦流によ
る流動抵抗を抑制することができる。このため、管路内
の脈動をより低減することができる。
この場合、各段の脈動減衰器を形成する接続管と容器
は、中心軸が同一軸線上に位置して配設することができ
る。
また、本発明は、流体機器は流体を圧送する管路であ
り、該管路の途中には各段の脈動減衰器のうち最始端側
に位置する脈動減衰器の接続管を接続したことにある。
このように構成したことにより、流体を圧送する管路
の途中に接続管を接続することによって、管路内の圧油
の脈動を低減させることができる。
また、本発明は、流体機器は流体を吐出するポンプで
あり、該ポンプの吐出口には前記各段の脈動減衰器のう
ち最始端側に位置する脈動減衰器の接続管を接続したこ
とにある。
これにより、ポンプの吐出口に接続管を接続し、ポン
プから吐出される流体の脈動を低減することができると
共に、ポンプと接続管とを一体的に形成することができ
る。
さらに、本発明は、流体機器は流体を吐出するポンプ
であり、最始端側に位置する脈動減衰器を含む複数の脈
動減衰器を該ポンプのケーシング内に設けたことにあ
る。
これにより、脈動低減装置をポンプのケーシング内に
一体的に形成することができ、脈動低減装置とポンプと
を含む装置全体を小型化することができる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施の形態による脈動低減装置が適
用された管路が油圧ポンプ等に接続された状態を示す油
圧回路図である。
図2は、実施の形態による脈動低減装置を示す縦断面
図である。
図3は、実施の形態による脈動低減装置の第1,第2の
脈動減衰器を示す縦断面図である。
図4は、実施の形態による脈動低減装置の透過損失と
周波数との関係を示す特性線図である。
図5は、変形例による脈動低減装置が適用された油圧
ショベルを示す断面図である。
図6は、他の変形例による脈動低減装置を示す縦断面
図である。
図7は、従来技術による脈動低減装置が適用された管
路が油圧ポンプ等に接続された状態を示す油圧回路図で
ある。
図8は、従来技術による脈動低減装置の脈動低減率と
周波数との関係を示す特性線図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施の形態による流体の脈動低減装置
を2段の脈動減衰器によって形成した場合を例に挙げ、
添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図4は実施の形態による流体の脈
動低減装置を油圧回路に適用した場合に例を挙げて示し
ている。なお、本実施の形態では、前記従来技術と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
図中、11は管路3に接続された脈動低減装置で、該脈
動低減装置11は、後述の第1,第2の脈動減衰器12,15を
直列に接続することによって構成されている。
12は管路3の途中位置3Aに接続された第1の脈動減衰
器で、該脈動減衰器12は後述する第1の接続管13と第1
の容器14とから構成されている。そして、脈動減衰器12
は脈動低減装置11の最始端側に位置し、第1の接続管1
3、第1の容器14内には作動油が充填されている。
13は脈動低減装置11の最始端側に位置する第1の接続
管で、該接続管13は、図2に示すように管路3の途中位
置3Aから分岐して接続されると共に、内径寸法d1をもっ
た筒状に形成され、長さ寸法L1に亘って延びている。そ
して、接続管13は、その始端側が脈動の入力側となって
管路3に開口して接続されると共に、終端側が第1の容
器14に開口して接続されている。また、第1の接続管13
の軸方向の両端側は、開口部となっていると共に、この
両端側には丸みをもった面取り部13A,13Bが形成されて
いる。そして、第1の接続管13内の空間は第1の質量室
Aを形成している。
14は第1の接続管13と一体に形成された第1の容器
で、該容器14は、円筒状の筒部14Aと、該筒部14Aの両端
面から設けられた円板部14B,14Cとからなっている。そ
して、筒部14Aの始端側に設けられた円板部14Bの中心位
置には第1の接続管13が開口して接続されると共に、円
板部14Cの中心位置には後述する第2の接続管16が開口
して接続されている。
また、筒部14Aは内径寸法d2、長さ寸法L2を有し、内
径寸法d2は接続管13の内径寸法d1よりも大きい値に設定
されている。そして、容器14の内部には第1の容器Bが
画成されている。また、該容積Bは接続管13を介して管
路3内に連通し、容積B内には作動油が充填されてい
る。
15は第1の脈動減衰器12の容器14に接続された第2の
脈動減衰器15で、該脈動減衰器15は、後述する第2の接
続管16と第2の容器17とから構成されている。そして、
脈動減衰器15は脈動低減装置11の最終端側に位置し、第
2の接続管16、第2の容器17内には作動油が充填されて
いる。
16は隣合う第1の容器14に接続された第2の接続管
で、該接続管16は、図2に示すように内径寸法d3をもっ
た筒状に形成され、長さ寸法L3に亘って延びている。そ
して、接続管16の内径寸法d3は第1の容器14の内径寸法
d2よりも小さい値に設定されている。
また、接続管16は、その始端側が脈動の入力側となっ
て容器14の円板部14Cの中心位置に開口して接続される
と共に、終端側が第2の容器17に開口して接続されてい
る。そして、第2の接続管16の軸方向の両端側は開口部
になると共に、この両端側には丸みをもった面取り部16
A,16Bが形成されている。また、第2の接続管16内の空
間は第2の質量室Cを形成している。
17は第2の接続管16と一体に形成された第2の容器
で、該容器17は円筒状の筒部17Aと、該筒部17Aの両端面
に設けられた円板部17B,17Cとからなっている。そし
て、筒部17Aの始端側に設けられた円板部17Bの中心位置
には、第2の接続管16が開口して接続されている。そし
て、最終端側に位置する脈動減衰器15の容器17は、筒部
17A、円板部17B,17Cによって閉塞されている。
また、筒部17Aは内径寸法d4、長さ寸法L4を有し、内
径寸法d4は接続管16の内径寸法d3よりも大きい値に設定
されている。そして、筒部17Aの内部には第2の容積D
が画成されている。また、該容積Dは第2の接続管16を
介して第1の容器14内に連通し、容積D内には作動油が
充填されている。
さらに、第1,第2の接続管13,16と第1,第2の容器14,
17とは、これらの中心軸が同一軸線上に位置している。
これにより、脈動低減装置11を容易に作製することがで
きるものである。
本実施の形態による脈動低減装置11は上述の如き構成
を有するもので、次にその作用について図3を参照しつ
つ説明する。
まず、油圧ポンプ1が駆動すると、管路3内を圧送さ
れる圧油の流量が増減する。そして、圧油の流量が増減
するときには、管路3内の圧油の圧力が変動し、圧油の
脈動が発生する。
そして、管路3内の圧力が上昇するときには、第1の
接続管13内の作動油は、一体となって第1の接続管13内
で第1の容器14内に向けて移動する。このとき、第1の
容器14内に充填された作動油は、作動油の弾性によって
第1の容器14内で膨張、収縮し、第2の容器17内に充填
された作動油も、作動油の弾性によって第2の容器17内
で膨張、収縮する。そして、第2の接続管16内の作動油
は、一体となって第2の接続管16内で第1,第2の容器1
4,17間を移動する。
一方、管路3内の圧力が低下するときには、第1の接
続管13内の作動油は、一体となって第1の接続管13内で
管路3内に向けて移動する。このとき、第1の容器14内
に充填された作動油は、作動油の弾性によって第1の容
器14内で膨張、収縮し、第2の容器17内に充填された作
動油も、作動油の弾性によって第2の容器17内で膨張、
収縮する。そして、第2の接続管16内の作動油は、一体
となって第2の接続管16内で第1,第2の容器14,17間を
移動する。
このため、第1の接続管13によって形成された第1の
第1の質量室A内の作動油は、運動エネルギを蓄える第
1の質量m1を構成している。また、第2の接続管によっ
て形成された第2の質量室C内の作動油は、運動のエネ
ルギを蓄える第2の質量m2を構成している。
そして、第1の容器14によって形成された容積B内の
作動油は、質量m1と質量m2とを接続するばねに相当する
容量C1を構成している。また、第2の容器17によって形
成された容積D内の作動油は、質量m2を支えるばねに相
当する容量C2を構成している。
そして、第1,第2の質量m1,m2を第1,第2の容量C1,C2
によって直列接続するから、質量m1,m2と容量C1,C2の相
互作用によって、予め決められた第1,第2の周波数F1,F
2で振動する圧油の脈動を減衰することができる。
次に、本実施の形態による脈動低減装置による効果に
ついて図4を参照しつつ述べる。ここで、接続管13が接
続された管路3の途中位置3Aでの入力側(油圧ポンプ1
側)の圧力脈動Pin(S)、流量脈動Qin(S)と出力側
(アクチュエータ5側)の圧力脈動Pout(S)、流量脈
動Qout(S)との間には、下記数2に示す関係がある。
〔数2〕 ここで、T(s)は管路3の途中位置3Aでの伝達マト
リックスを示し、該伝達マトリックスT(s)の各要素
T11〜T22は、第1の接続管13の入口インピーダンスZr
(s)を用いて下記数3のように表わすことができる。
〔数3〕 また、脈動低減装置11内の第1の接続管13,第1の容
器14,第2の接続管16,第2の容器17において、それぞれ
の圧力脈動P1(S),P2(S),P3(S),P4(S)と、
流量脈動Q1(S),Q2(S),Q3(S),Q4(S)との間
には、下記数4に示す関係がある。
〔数4〕 ここで、Jm(s)(J1(s),J2(s),J3(s),J4
(s))は隣合う第1の接続管13,第1の容器14,第2の
接続管16,第2の容器17の伝達マトリックスを示してい
る。また、該伝達マトリックスJm(s)の各要素Jm11〜
Jm22は、第1の接続管13,第1の容器14,第2の接続管1
6,第2の容器17の特性インピーダンスZm(s)(Z1
(s),Z2(s),Z3(s),Z4(s))を用いて下記数
5のように表わすことができる。
〔数5〕 そして、第1の接続管13、第1の容器14、第2の接続
管16、第2の容器17の特性インピーダンスZm(s)は、
流体の密度ρ、第1の接続管13,第1の容器14,第2の接
続管16,第2の容器17内の流体中の音速Cm(C1,C2,C3,C
4)、内径寸法dm(d1,d2,d3,d4)を用いて下記数6のよ
うに表わすことができる。
〔数6〕 ここで、ξm(s)は第1の接続管13、第1の容器1
4、第2の接続管16、第2の容器17内の流体の粘性抵抗
を示す係数で、該係数ξm(s)は流体の動粘度νを用
いて下記数7のように表わすことができる。
〔数7〕 そして、接続管13の入口インピーダンスZr(s)と、
接続管13の始端部の圧力脈動P1(s)および流動脈動Q1
(s)との間には、下記数8に示す関数が成立する。
〔数8〕 一方、管路3の途中位置3Aでの特性インピーダンスZt
(s)は、流体の密度ρ、管路3の途中位置3Aでの流体
中の音速Ct、管路3の内径寸法dtを用いて下記数9のよ
うに表わすことができる。
〔数9〕 ここで、ξt(s)は管路3の途中位置3Aにおける流
体の粘性抵抗を示す係数で、該係数ξt(s)は流体の
動粘度νを用いて下記数10のように表わすことができ
る。
〔数10〕 このとき、周波数Fに対する透過損失TLは、管路3の
途中位置3Aでの特性インピーダンスZt、第1の接続管13
の入口インピーダンスZrを用いて下記数11のように示さ
れる。
〔数11〕 そして、図4は周波数Fと透過損失TLとの関係を示
し、図4中の特性線18が示すように、第1の周波数F1と
第2の周波数F2との圧油の脈動に対して大きな透過損失
TLを示している。このため、脈動低減装置11は、異なる
2つの周波数F1,F2で変動する圧油の脈動を低減させる
ことができる。従って、脈動低減装置11は、例えば基本
となる周波数F1で振動する圧油の脈動を低減しつつ、そ
の第2高調波となる周波数F2で振動する圧油の脈動をも
確実に減衰させることができる。
このように、2つの周波数F1,F2での圧油の脈動は、
第1,第2の接続管13,16の内径寸法d1,d3と、長さ寸法L
1,L3、第1,第2の容器14,17の内径寸法d2,d4、長さ寸法
L2,L4とを、数2〜10の関係を用いて適宜設定すること
によって、効率的に低減することができる。
即ち、前記内径寸法d1〜d4と、長さ寸法L1〜L2とを、
脈動低減装置11の共振周波数が脈動の周波数F1,F2に一
致するように、換言すれば、F1,F2の周波数で脈動低減
装置11の入口インピーダンスZrが極小となるように、数
2〜10の関係を用いて適宜設定する。これにより、2つ
の周波数F1,F2の圧油の脈動は、効率的に低減可能とな
るものである。
かくして、本実施の形態では、第1の接続管13、第1
の容器14からなる第1の脈動減衰器12と,第2の接続管
16、第2の容器17からなる第2の脈動減衰器15を直列に
接続し、最始端側となる脈動減衰器12の接続管13を管路
3に接続すると共に、最終端側となる脈動減衰器15の容
器17を閉塞する構成としている。このため、管路3内で
流量の変動が生じたときに、第1の容器14内に充填され
た作動油がその弾性によって膨張、収縮すると共に、第
2の容器17内に充填された作動油がその弾性によって膨
張、収縮する。これにより、管路3内の圧力の変動を抑
制し、圧油の脈動を低減することができる。
また、第1の脈動減衰器12を第1の接続管13と第1の
容器14によって構成し、第2の脈動減衰器15を第2の接
続管16と第2の容器17によって構成したから、第1,第2
の脈動減衰器12,15をコンパクトに形成でき、従来技術
に比べて脈動低減装置11全体の長さ寸法を短くすること
ができる。このため、従来技術に比べて余計な空間を必
要とすることがなくなり、管路3が比較的狭い場所に配
設されているときでも容易に脈動低減装置11を適用する
ことができる。
この場合、第1,第2の接続管13,16と第1,第2の容器1
4,17とは、中心軸が同一軸線上に位置して構成されてい
るから、これらを容易に製造することができる。
さらに、第1,第2の接続管13,16が開口する軸方向の
両端側には、面取り部13A,13B,16A,16Bを形成したか
ら、圧油の脈動に伴い接続管13,16の両端側で渦流が発
生するのを抑制することができる。このように、渦流に
よる流動抵抗の増大を防止できるので、管路3内の脈動
をより低減させることができる。
また、最始端側となる第1の脈動減衰器12の接続管13
を管路3に接続する構成としたから、管路3内に発生す
る圧油の脈動を低減できる。また、管路3は油圧ポンプ
1とアクチュエータ5とを接続しているから、脈動低減
装置11はこの管路3のいずれの位置に設けてもよく、脈
動低減装置11の取付け自由度が増加する。
なお、本実施の形態では、脈動低減装置11を管路3の
途中に設ける構成としたが、本発明はこれに限らず、例
えば図5に示す変形例のように脈動低減装置11を油圧ポ
ンプ1に付設する構成としてもよい。この場合、油圧ポ
ンプ1の吐出口1Aには、管路3を接続すると共に、脈動
低減装置11の接続管13を接続する構成とすればよい。
また、例えば図5中に点線で示す脈動低減装置11′の
ように、脈動低減装置11′を油圧ポンプ1のケーシング
1A内に一体的に組み込んで形成する構成としてもよい。
このように圧油の脈動源となる油圧ポンプ1等に付設さ
せることによって、油圧ポンプ1、脈動低減装置11等か
らなる油圧回路は、その全体を小型化することが可能と
なる。
また、本実施の形態では、2段の脈動減衰器12,15を
直列接続することによって脈動低減装置11を構成するも
のとしたが、図6に示す他の変形例のように3段以上の
脈動減衰器を直列接続することによって脈動低減装置11
を構成してもよい。この場合には、第1の脈動減衰器10
2を第1の接続管103と第1の容器104によって構成し、
第2の脈動減衰器105を第2の接続管106と第2の容器10
7によって構成し、第3の脈動減衰器108を第3の接続管
109と第3の容器110によって構成すればよい。このよう
に構成した場合には、3個の周波数で振動する圧油の脈
動を、それぞれ低減することができる。さらに、本発明
は、4段以上の脈動減衰器を直列接続する構成としてよ
いものである。
また、本実施の形態では、第1,第2の接続管13,16、
第1,第2の容器14,17を同一軸線上に配置する構成とし
たが、本発明はこれに限らず、例えば第2の接続管16を
第1の容器14の筒部14Aに接続する構成としてもよく、
複数の脈動減衰器が直列に接続されていればよい。
また、本実施の形態では、第2の周波数F2を第1の周
波数F1の2倍の周波数とした場合について説明したが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば油圧ポンプ1
の駆動回転数が2段階に切換えられるときには、これら
の回転数に対応した圧油の脈動を低減すべく、第1の周
波数F1と第2の周波数F2とをそれぞれ設定してもよい。
また、前記実施の形態では、第1の容器、第2の容器
を円筒状に形成するものとしたが、必ずしも円筒状であ
る必要はなく、第1の容積B、第2の容積Dが形成され
ていれば断面多角形状、断面長円形状、断面楕円形状等
の他の形状でもよい。
さらに、前記実施の形態では、脈動低減装置を圧油を
圧送する管路に適用するものとして説明したが、本発明
はこれに限らず、水、空気等の流体を圧送する水圧配
管、空圧配管等にも広く適用できるものである。
産業上の利用可能性 以上詳述した通り、本発明によれば、接続管と容器と
からなる脈動減衰器を複数段直列に接続し、最始端側と
なる1段目の脈動減衰器の接続管を管路に接続すると共
に、最終端側となる脈動減衰器の容器を閉塞する構成と
し、前記各段の脈動減衰器を構成する前記各接続管およ
び前記各容器の断面寸法と長さ寸法とは、前記各脈動減
衰器毎に互いに異なる周波数成分の脈動を減衰させるよ
うに設定している。このため、管路内で流体の流量に変
動が生じたときに、各容器内に充填された流体がその弾
性によって膨張、収縮する。これにより、管路内に発生
する複数の周波数の圧力の脈動を低減することができ
る。
また、脈動減衰装置を接続管と容器とからなる複数段
の脈動減衰器によって構成したから、各段の脈動減衰器
をコンパクトに形成でき、従来技術に比べて脈動低減装
置全体の長さ寸法を短くすることができる。このため、
従来技術に比べて余計な空間を必要とすることがなくな
り、管路が比較的狭い場所に配設されているときでも容
易に脈動低減装置を適用することができる。
また、本発明によれば、各段の脈動減衰器を形成する
各接続管が開口する両端側には面取り部を形成したか
ら、圧油の脈動に伴い接続管の両端側で渦流が発生する
のを抑制することができる。これにより、渦流による流
動抵抗の増加を防止できるので、管路内の脈動をより低
減させることができる。
また、本発明によれば、最始端側に位置する1段目の
脈動減衰器の接続管を管路に接続する構成としたから、
管路内に発生する圧油の脈動を低減できると共に、脈動
低減装置の取付け自由度を増加させることができる。
また、本発明によれば、最始端側に位置する1段目の
脈動減衰器の接続管をポンプの吐出口に接続する構成と
したから、ポンプと脈動低減装置とを一体的に形成する
ことができ、ポンプ、脈動低減装置等からなる流体機器
全体の小型化を図ることが可能となる。
さらに、本発明によれば、最始端側に位置する脈動減
衰器を含む複数の脈動減衰器をポンプのケーシング内に
設けたから、脈動低減装置とポンプとを含む装置全体を
小型化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−301386(JP,A) 特開 平9−32990(JP,A) 特開 平9−287692(JP,A) 実開 昭63−35893(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 55/04 F04B 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体機器から発生する脈動を減衰させる脈
    動減衰器を複数段直列に接続することにより形成し、 該格段の脈動減衰器は始端側が脈動の入力側となった接
    続管と該接続管の終端側に接続され容積を形成する容器
    とによって構成し、 前記格段の脈動減衰器のうち最始端側に位置する1段目
    の脈動減衰器の接続管は流体機器側に開口して接続し、 2段目以後の他の脈動減衰器の接続管は隣合う容器に開
    口して接続し、 最終端側に位置する脈動減衰器の容器は閉塞する構成と
    し、 前記格段の脈動減衰器を構成する各接続管および前記各
    容器の断面寸法と長さ寸法とは、前記各脈動減衰器毎に
    互いに異なる周波数成分の脈動を減衰させるように設定
    してなる流体の脈動減衰装置。
  2. 【請求項2】前記各段の脈動減衰器を形成する各接続管
    は、その開口部となる両端側に面取り部を設ける構成と
    してなる請求項1に記載の流体の脈動低減装置。
  3. 【請求項3】前記各段の脈動減衰器を構成する接続管と
    容器は中心軸が同一軸線上に位置して配設してなる請求
    項1に記載の流体の脈動低減装置。
  4. 【請求項4】前記流体機器は流体を圧送する管路であ
    り、該管路には前記各段の脈動減衰器のうち最始端側に
    位置する脈動減衰器の接続管を接続する構成としてなる
    請求項1,2または3に記載の流体の脈動低減装置。
  5. 【請求項5】前記流体機器は流体を吐出するポンプであ
    り、該ポンプの吐出口には前記各段の脈動減衰器のうち
    最始端側に位置する脈動減衰器の接続管を接続する構成
    としてなる請求項1,2または3に記載の流体の脈動低減
    装置。
  6. 【請求項6】前記流体機器は流体を吐出するポンプであ
    り、最始端側に位置する脈動減衰器を含む複数の脈動減
    衰器を該ポンプのケーシング内に設ける構成としてなる
    請求項1,2または3に記載の流体の脈動低減装置。
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