JP3388207B2 - 熱電式センサデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

熱電式センサデバイスおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3388207B2
JP3388207B2 JP25799999A JP25799999A JP3388207B2 JP 3388207 B2 JP3388207 B2 JP 3388207B2 JP 25799999 A JP25799999 A JP 25799999A JP 25799999 A JP25799999 A JP 25799999A JP 3388207 B2 JP3388207 B2 JP 3388207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
thermocouple element
element line
layer
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25799999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001091364A (ja
Inventor
政 勳 杜
正 三 周
正 國 李
Original Assignee
全磊微機電股▲ふん▼有限公司
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 全磊微機電股▲ふん▼有限公司 filed Critical 全磊微機電股▲ふん▼有限公司
Priority to JP25799999A priority Critical patent/JP3388207B2/ja
Publication of JP2001091364A publication Critical patent/JP2001091364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3388207B2 publication Critical patent/JP3388207B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電式センサデバ
イスおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、熱
電対エレメントラインの長さを増加させる方法、ジグザ
ク構造つまり蛇行構造を有する熱電対エレメントライン
を使用することによって、熱伝導率を減少させる方法、
および、フロントサイドシリコンバルクウェットエッチ
ングを使用することによって、シリコン基板をエッチン
グする方法に関する。さらに、シリコンウェーハの総ダ
イの生産性を増大させる方法だけでなく、デバイスの電
気的キャリブレーションのために、センサの膜構造上に
ヒータであるレジスタを製造する方法にも関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】赤外
線検出器は、目標物から発生する赤外線を受信し、その
強度を計数することによって、目標物温度を、測定す
る、いわゆる非接触温度測定を実行する。代表的な応用
例は、例えば、半導体プロセス工程の現場モニタリン
グ、赤外分光学、工場のプロセス環境での多様な気体お
よび液体の検出、エアコン用の屋内の温度分布の測定で
ある。また、医学分野の応用例としての医療用サーモグ
ラフィおよび鼓膜の検温計、およびセキュリティ分野の
応用例として受動式侵入検出器がある。動作の基本原理
は、検出器へ放射された赤外線が、放射吸収領域の温度
上昇を引き起こし、デバイスの物理的性質を変化させ、
そして、物理的性質の変化が、電気出力の変化に変換さ
れることである。従来のセンサは、焦電センサ、ボロメ
ータおよび熱電対列として、知られている。
【0003】焦電センサは、セラミックスあるいはポリ
マーから形成されており、組立および梱包において、慎
重に取り扱うことが必要である。焦電センサの製造コス
トは、熱電式センサと比較すると、相対的に高い。理由
は、熱電式センサが、半導体の大量生産ラインを使用
し、バッチ操作によって組立てできるためである。一
方、ボロメータセンサは、抵抗の変化を測定するために
バイアスを必要とし、1/fノイズは、このようなバイ
アス読み取りに基づいて発生する。熱電対列すなわち熱
電式センサは、連続して連結された熱電対の一群であ
る。熱電対は、2箇所で接合された一対の異なる導体か
ら構成される。したがって、2箇所すなわち2つの接合
点が、異なる温度を有する場合、起電力が、熱電効果に
基づいて生じる。熱電式センサは、付加的なバイアスが
不要であり、また、広範囲の周囲温度において使用可能
である。熱電式センサは、半導体プロセス技術によっ
て、組み立て可能であるので、モノリシックICと容易
に連結することができる。したがって、熱電式センサ
は、大きな市場ポテンシャルおよびコスト競争力を有す
る。
【0004】センサ機能の観点においては、デバイス
が、熱電式検出素子および増幅回線を含む場合、デバイ
スの機能および能力は増加し、かつ、信号インターフェ
ースのノイズは減少する。これは、標準CMOSプロセ
スを使用して、互換性を有する熱電式検出素子を開発す
る利点を、示している。つまり、熱電式検出素子および
信号処理回線を、モノリシックICセンサに統合する可
能性を提供するためである。後工程、つまり従来技術の
熱電式センサが、通常、バックサイドシリコンウェット
エッチングによって形成される独立した膜構造を有して
いる工程においては、下記に示される欠点を呈する。
【0005】図1は、熱電式センサの縁部の断面図であ
る。提供されるシリコン基板1に、閉鎖膜2、複数の第
1熱電対エレメントライン3、絶縁層4、複数の第2熱
電対エレメントライン5、および放射線吸収層6が、形
成される。絶縁層4′に対し絶縁されている放射線吸収
層6は、第1熱電対エレメントライン3および第2熱電
対エレメントライン5に連結されている。閉鎖膜2、第
1熱電対エレメントライン3、絶縁層4、および第2熱
電対エレメントライン5は、熱電式センサの縁部におい
ては、対称である。
【0006】図2は、図1の熱電式センサに係る相互接
続の関係を示している。第1熱電対エレメントライン3
の開口部は、第2熱電対エレメントライン5の端部と、
放射線吸収層6近傍の熱接点Hとを、相互接続のために
連結する。また、冷接点Cは、放射線吸収層6から、遠
く離れている。第1熱電対エレメントライン3の第1冷
接点Cは、第1メタルパッド7に、電気的に連結されて
いる。第2熱電対エレメントライン5の最終冷接点C
は、第2メタルパッド7に、電気的に連結されている。
【0007】熱接点Hは、閉鎖膜2の上方かつ放射線吸
収層6の下方に位置しており、その温度は、放射線吸収
層6から伝達される熱に基づいて、上昇する。放射線吸
収層6は、赤外線が照射されると、温度が上昇する。冷
接点Cは、シリコン基板1に位置し、その温度は、周囲
温度と同一となる。理由は、シリコン基板は、ハイソリ
ッドコンダクタンスを有し、冷接点からの熱は、シリコ
ン基板1を経由し放散するためである。閉鎖膜2を形成
するために、シリコン異方性ウェットエッチングプロセ
スが適用され、閉鎖膜2の下部のシリコン基板が除去さ
れる。シリコン基板のバックサイドにエッチングウィン
ドウが形成されている場合、エッチング溶液は、バック
サイドからシリコンをエッチングする。シリコンの結晶
面は、異なるエッチング速度を有するため、閉鎖膜2の
領域を定義するためには、より大きいエッチングウィン
ドウ領域が必要である。つまり、デバイスの全体サイズ
は、定義される閉鎖膜2の面積に比べ、かなり大きくな
る。理由は、バックサイドのエッチングウィンドウは、
定義される閉鎖膜2の面積に比べ、大きく、また、デバ
イスのサイズは、バックサイドのエッチングウィンドウ
より大きくなるためである。しかし、シリコン基板のフ
ロントサイドにエッチングウィンドウが形成されている
場合、得られるキャビティは、図3に示されるものと類
似する。つまり、デバイスの全体サイズは、定義される
閉鎖膜2の面積と、ほぼ同一となる。このような場合、
片持ちばり構造あるいは4アームブリッジ構造が、放射
線吸収層の構造および熱電対の一群を支持するために、
一般に使用される。フロントサイドあるいはバックサイ
ドシリコン異方性ウェットエッチングによって製造され
るデバイスの異なるサイズに起因し、フロントサイドウ
ェットエッチングによって製造されるウェーハからの熱
電式センサの総ダイは、バックサイドウェットエッチン
グによって製造されるものよりに比べ、大きい。
【0008】一般に、熱電式センサの特徴は、ボルト/
ワット(Rv)で表される応答度、ジョンソン雑音(V
J)、雑音等価電力(NEP)、および比検出感度(D
*)を使用し、表現される。対応する式は、下記の式に
従っている。
【0009】
【数1】
【0010】Nは、熱電対の個数である。αは、ゼーベ
ック係数[V/℃]である。Gs、GgおよびGrは、
それぞれ、固体、気体および、放射の熱伝導率である。
kは、ボルツマン定数である。Tは、絶対温度(°K)
である。Rは、電気抵抗である。Δfが、増幅器のバン
ド幅である。Aは、放射線吸収層の面積である。
【0011】以上説明したように、目標物の温度を測定
する熱電式センサの能力は、出力信号の量と測定される
目標物の温度変化に対する感度とに、左右される。応答
度Rvは、入力放射電力あたりの出力電圧であり、セン
サの出力効率を表す。雑音等価電力NEPは、熱電対列
の出力電圧が雑音レベルと等しい場合、入力電力であ
る。比検出感度D*は、NEPの逆数であり、放射線吸
収面積および信号周波数によって、正規化されている。
*は、検出可能な信号の最小値を表すセンサの指標で
ある。熱電式センサの構造材料の熱伝導率は、Rvおよ
びD*の値に、反比例する。したがって、低い熱伝導率
を有する熱電対エレメントラインを用いる、あるいは、
熱電対エレメントラインの長さを増加させることによっ
て、RvおよびD*を、改善できる。
【0012】図2に示されるように、第1熱電対エレメ
ントライン3および第2熱電対エレメントライン5は、
直線である。熱電対エレメントライン5は、通常、高熱
伝導率を有するアルミニウムから形成される。しかしな
がら、標準的な半導体CMOSプロセスによって製造さ
れる熱電式センサにおいては、第1熱電対エレメントラ
イン3は、多結晶シリコンであり、第2熱電対エレメン
トライン5は、アルミニウムである。したがって、セン
サの能力は、第2熱電対エレメントライン5の熱伝導率
の値によって、限定される。全体的な熱導電率は、熱電
対エレメントラインの長さを増加させることによって、
減少するが、熱電対列の全体的な抵抗は、増加する。多
結晶シリコンの抵抗は大きいため、第1熱電対エレメン
トラインの抵抗は、その長さの増加に伴って、急増す
る。したがって、全体的なセンサの能力は、単純には、
熱電対エレメントラインの長さの増加に比例して増加し
ない。本発明は、第2熱電対エレメントラインのジグザ
ク構造を開示する。ジグザク構造は、第2熱電対エレメ
ントラインの熱導電率を低下させる。なお、第1熱電対
エレメントラインの長さは、同一に保たれている。この
ような発明においては、センサの能力は、センサのサイ
ズあるいは膜のサイズを変えることなく、改善すること
が可能である。
【0013】通常の熱電式センサは、サーミスタ、トラ
ンジスタあるいはダイオード等のオフチップ温度センサ
を利用して、周囲温度を測定する。本発明は、同一の材
料を、第1熱電対エレメントラインあるいは第2熱電対
エレメントラインに適用し、周囲温度を測定できるオン
チップ感温レジスタを形成している。また、オンチップ
感温レジスタのバイアス読み取りに基づく熱パワーの放
散によるシリコン基板の温度上昇を避けるために、オン
チップ感温レジスタの抵抗は、100KΩより大きい値
に設定されている。
【0014】さらに、非接触の温度測定においては、目
標物温度は、熱電式センサの出力電圧値から計算でき
る。出力電圧あるいは応答度は、激しい環境変化および
保管によるダメージによって引き起こされる熱電対材料
の経時変化に基づいて、減少あるいは悪化する。この影
響は、長期的には、測定偏差を導くことになる。また、
商品のためにこれらの影響をキャリブレーションする高
価な電気回路を使用することは、メーカの費用を増加さ
せる。本発明は、熱接点の隣接領域に形成されるヒータ
レジスタを、電気的キャリブレーション法に従って、熱
電対材料のドリフト効果を調整するために使用する方法
を、提供する。
【0015】従来の熱電式センサは、4ピンのメタルカ
ンパッケージから構成される。なお、2ピンは、熱電式
センサ用であり、残りの2ピンは、オフチップ周囲温度
センサ用である。本発明は、5ピンあるいは6ピンのメ
タルカンパッケージから構成される熱電式センサを提供
する。つまり、熱電式センサ用に2ピン、オンチップ感
温レジスタ用に2ピン、ヒータレジスタ用に2ピンであ
る。なお、オンチップ感温レジスタおよびヒータレジス
タは、アースを共有できる。熱電式センサ用の2ピン
は、ノイズの影響を減らすために、メタルカンから絶縁
されている。
【0016】熱電式センサに関する従来技術を規定する
ために、重要な特許が、下記に示される。
【0017】(1) 米国特許4,665,276号、
トーマス エーベル(Thomas Elbel)、ジャーゲン ミ
ューラー(Jurgen Muller )、フリードマン フォルク
ライン(Friedemann Volklein)、「熱電式センサ(The
rmoelectric Sensor)」 (2) 米国特許5,100,479号、ケンサル.デ
ィー ヴィース(Kensall D. Wise)、カリル ナジャ
ティ(Khalil Najati)、「半導体支持リムを有する熱
電対列および赤外線検出器(Thermopile, Infrared Det
ector with Semiconductor Supporting RIM) 」 (3) 米国特許4,456,919号、カツヒロ ト
ミタ、タツオ シミズ、マサイチ バンドー、「冷接点
のための温度センサを有する熱電対列型検出器(Thermo
pile Type Detector with Temperature Sensor for Col
d Junction)」。
【0018】米国特許4,665,276号は、バック
サイドウエットエッチングが実行された膜構造の熱電式
センサを開示している。この熱電式センサは、薄膜熱電
対列を有しており、熱電材料として、ベリリウムおよび
アンチモンを使用している。
【0019】米国特許5,100,479号は、強ドー
プトシリコン支持リムを有する熱電式センサを開示して
いる。前記リムは、列となる多結晶シリコンおよび金属
熱電対を、支持している。前記リムは、また、冷接点を
支持し、冷接点から熱を除去するための良好な熱伝導体
として機能する。
【0020】前記の2つの特許に係る熱電式センサ手段
は、バックサイドウェットエッチングの閉鎖膜構造を用
いている。しかし、本発明は、フロントサイドウェット
エッチングの開放膜構造を用いている。
【0021】米国特許4,456,919号は、熱電式
センサと同じ製造工程で形成されるオンチップのダイオ
ードあるいはトランジスタを有する熱電式センサを開示
している。ダイオードあるいはトランジスタは、周囲温
度を検出し、温度補償するために、使用される。本発明
は、第1熱電対エレメントラインあるいは第2熱電対エ
レメントラインを、オンチップ感温レジスタつまりサー
ミスタを形成するために、使用する。オンチップ感温レ
ジスタは、熱電式センサと同じ製造工程で形成できる。
【0022】この件に関しては、次の論文が、参照され
る。
【0023】(1)ジー.アール.ラヒジ(G. R. Lahi
ji)およびケー.ディー.ヴィース(K. D. Wise)、
「バッチ式製造によるシリコン熱電対列赤外線検出器
(A batch-fabricated silicon thermopile infrared d
etector )」、アイイーイーイートランス.エレクトオ
ン デバイスズ イーディー(IEEE Trans. Electron D
evices ED)−29、第14頁〜第22頁、(1982
年 (2)アール.レンゲンハガー(R. Lenggenhager)、
エッチ.バルテス(H.Baltes)、ジェイ.ピアー(J. P
eer )およびエム.フォスター(M. Forster)、「CM
OS技術による熱電式赤外線センサ(Thermoelectric i
nfrared sensors by CMOS technology)」、アイイーイ
ーイー エレクトオン デバイス レターズ(IEEE Ele
ctron Device Letters) 13、454、(1992
年) (3)ティー.アキン(T. Akin )、ゼット.オルガン
(Z. Olgun)、オー.アカー(O. Akar,)およびエッ
チ.クラーハ(H. Kulah)「標準CMOSプロセスを使
用した高応答度を有する統合熱電対列構造(An integra
ted thermopile structure with high responsivity us
ing any stndard CMOS process)」、センサーズアンド
アクチュエータズ(Sensors and Actuators)、エー
(A)66、第218頁〜第224頁(1998年) (4)エッチ.バルテス(H. Baltes)「センサ技術と
してのCMOS("CMOSas Sensor Technology)」、セ
ンサーズアンドアクチュエータズ(Sensors andActuato
rs)、エー(A)37〜38、第51頁〜第56頁(1
993年 (5)エッチエル−プラナー テクニック カタログ
オブ サーモセンサーズ(HL-PLANAR Technik Catalog
of Thermosensors)(ティーエス(TS) 1006
0)、エッチエル−プラナーテクニック ゲーエムベー
ハー(HL- Planartechnik GmbH)、ハウエルト(Hauer
t)13 44 227 ドルトムント、ドイツ。
【0024】前記文献によれば、ラヒジおよびヴィース
は、Auおよび多結晶シリコンの熱電材料を備えている
閉鎖膜構造を提案しており、バックサイドシリコン異方
性ウェットエッチングを使用して閉鎖膜構造を形成す
る。バルテスらは、アルミニウムおよび多結晶シリコン
の熱電材料を提供しており、フロントサイドシリコン異
方性ウェットエッチングによって、開放膜構造を用い
る。放射線吸収層は、SiO2およびSiNで構成され
る。クラーハらは、開放膜構造がフロントサイドシリコ
ン異方性ウェットエッチングによって作られた構造を提
供しており、熱電材料は、標準CMOSのnポリ層およ
びp+アクティブ層のプロセスを使用する。しかしなが
ら、電気化学的エッチング停止技術が、下方に位置する
シリコン基板を除去するプロセスの間、ウェットエッチ
ングからp+アクティブ層を保護するのに必要である。
このアプローチは、プロセスの複雑さを招き、総ダイの
生産性を減少させる。
【0025】さらに、参照文献(4)の方法は、ヒータ
レジスタが、膜に配置され、構造の熱導電率を測定する
のに用いられることが開示されている。しかし、本発明
においては、ヒータレジスタが熱接点の近傍領域に作ら
れ、熱電材料の経時変化に対する電気的キャリブレーシ
ョンのために使用される。参考資料(5)は、温度セン
サとしてオンチップNiサーミスタを用いる。一方、本
発明は、オンチップ感温レジスタを形成するため、第1
あるいは第2熱電対エレメントラインと同じ材料を用い
る。このオンチップ感温レジスタおよび熱電対列構造
は、同時に作られる。
【0026】正規化出力が、異なる入射放射線角度に対
して得られるとき、我々は、100%正規化出力が、放
射線散吸収層の平面の法線方向から約±10°外れた入
射角度の放射線で起こったことを見出だす。そして、8
5%正規化出力が、約0°の入射角度の場合に観測され
る。この事実は、v状グローブキャビティのSi(11
1)面から反射された放射エネルギーのいくらかが、放
射線吸収層によって吸収されているいるということを示
す。本発明は、放射線がフロントサイドエッチングウィ
ンドウを通って入り込み、Si(111)面に入射して
反射され放射線吸収層に入射するのを回避するために、
フロントサイドエッチングウィンドウを覆う反射ミラー
を開示する。この反射ミラープレートは、フロントサイ
ドエッチングウィンドウの位置に設置され、熱電式セン
サ構造を作ると同時に、作られる。この反射ミラープレ
ートは、反射目的としてアルミニウムを有する。
【0027】本発明は、経済的な方法を提供する。多結
晶シリコン/金属の熱電対の利点は、標準CMOSプロ
セスによって作られるため簡単であるということであ
る。総ダイ、生産性を向上させ、センサ能力をアップグ
レードする方法は、本発明の対象とする事項である。
【0028】本発明は、上記従来技術の不利な点を改善
するためになされたものであって、本発明の目的は、サ
イズおよびコストを増大させることなく、センサ性能を
改善することができる熱電式センサデバイスおよびその
製造方法を提供することである。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明についての顕著な
特徴は、下記の通りである。
【0030】(1)熱電対エレメントラインとしてより
低い熱伝導率を有する材料を選び、フォトリソグラフィ
ック法を使用して熱電対エレメントラインの蛇行ないし
ジグザク構造を形成する。これにより、熱電対エレメン
トラインの長さを増大することができると共に、熱導電
率を減少させることができ、そして、感度およびダイの
サイズを増大させることなく、熱電式センサの性能が増
す。
【0031】(2)熱電対エレメントラインの材料とし
てより低い熱伝導率を有するチタン合金を選び、ソリッ
ド熱導電率を減少させる。
【0032】(3)熱接点の近傍領域上にヒータとして
扱われるレジスタを作り、熱電気および他の構成材料の
経時変化、および環境の影響に対して、電気的キャリブ
レーションのために使用し、そして長期間の操作におい
て、非接触温度測定の精度を増大させる。
【0033】(4)チタン薄膜およびその関連合金を用
い、半導体産業のプロセス技術から放射線吸収層とす
る。
【0034】(5)放射線吸収層および絶縁層の独立し
たないし浮いた膜上にエッチングホールを開けて、エッ
チング時間を短くし生産性を増大させる。
【0035】(6)フロントサイドシリコン異方性ウェ
ットエッチング技術を用い、熱電式センサの開放膜構造
の下に位置するシリコン基板を取り除く。そして、熱接
点は、信号出力を増大するために、シリコン基板から浮
遊ないし熱的に絶縁される。本方法は、従来技術に対
し、より高い総ダイ、より簡単なパッケージ、より簡単
なプロセスを提供し、エッチング時間および検出素子の
可能な損害を比較的減少させる。
【0036】(7)オンチップ感温レジスタとして、第
1あるいは第2熱電対エレメントラインと同じ材料を選
び、このレジスタの抵抗値は100KΩより大きい。
【0037】(8)反射ミラーを形成して、フロントサ
イドエッチングウィンドウを覆い、下に位置するv状グ
ローブのSi(111)面から反射された放射の影響を
回避する。この反射ミラープレートは、熱電式センサの
構造を作ると同時に作られる。この反射ミラープレート
は反射目的としてアルミニウムフィルムを有する。
【0038】(9)5ピンあるいは6ピンのメタルカン
を選択する。
【0039】上述した目的に達するために、本発明は、
以下の段階を有する熱電式センサデバイスの製造方法を
提供する。
【0040】まず、シリコン基板を供給する段階。そし
て、前記シリコン基板の表面に第1絶縁層を形成する段
階。前記第1絶縁層の表面に熱電対エレメント素材層を
形成する段階。この素材は、例えば多結晶シリコン、ア
モルファスシリコン若しくは金属である。前記熱電対エ
レメント素材層の部分にマスキング定義およびエッチン
グを行って第1熱電対エレメントラインを形成する段
階。前記第1熱電対エレメントラインおよび前記第1絶
縁層の表面に第2絶縁層を形成する段階。前記第2絶縁
層の部分にパターニングおよびエッチングを行って複数
の接点ウィンドウないし接点通路を形成する段階。前記
第2絶縁層の表面に金属層を形成する段階。前記金属層
の部分にパターニングおよびエッチングを行って第2熱
電対エレメントラインを形成し、該第2熱電対エレメン
トラインが、前述した接点ウィンドウにより、複数の熱
接点および冷接点で前記第1熱電対エレメントラインに
接合する段階。前記第2熱電対エレメントラインおよび
前記第2絶縁層の表面に第3絶縁層を形成する段階。前
記第3絶縁層および前記第2絶縁層の部分にパターニン
グおよびエッチングを行い、これにより、最後の第2熱
電対エレメントラインの部分が露出される段階。それか
ら、次の段階で第2金属パッドに電気的に連結され、そ
して、前記第1熱電対エレメントラインからなる最初の
熱電対がこの第2熱電対エレメントラインとの連結を通
して第1金属パッドに電気的に連結される。前記第3絶
縁層より上位に第2金属層を形成する段階。前記第2金
属層の部分にパターニングおよびエッチングを行い、第
1金属パッドおよび第2金属パッドを形成する段階。そ
して、一群の熱電対と金属パッドとの電気的接続が形成
される。前記第3絶縁層および前記第2金属層より上位
に第4絶縁層を形成する段階。前記第4絶縁層より上位
に第3金属層を形成し、エッチングあるいはリフトオフ
すなわち逆マスキングの方法によって、操作時に赤外線
を吸収する放射線吸収層を規定する段階。前記第4絶縁
層および前記放射線吸収層の表面に第5絶縁層を形成す
る段階。前記第4絶縁層および前記第5絶縁層の部分に
エッチングを行い、前記第1金属パッドおよび前記第2
金属パッド上にボンディングウィンドウを形成する段
階。パターニングを行い、前記第5絶縁層、前記第4絶
縁層、前記第3絶縁層、前記第2絶縁層および前記第1
絶縁層を通過してエッチングを行うことによりフロント
サイドエッチングウィンドウを形成し、そして前記シリ
コン基板の表面が露出される段階。シリコン異方性ウェ
ットエッチング技術により、前記フロントサイドエッチ
ングウィンドウを経て前記シリコン基板にエッチングを
行い、熱電対膜領域の下方に位置する前記シリコン基板
をアンダーカットないし空隙化する段階。
【0041】一群の熱電対と金属パッドとの間の電気的
連結を作る前述した方法を参照する。
【0042】電気的に連結を作る他の方法には、次のよ
うなものがある:第3絶縁層と第2絶縁層の一部をパタ
ーン化しエッチングし、これにより最後の第2熱電対エ
レメントラインの一部と第1熱電対エレメントラインの
一部が露出される。第3絶縁層上に第2金属層を堆積す
る。第2金属層の一部をパターン化しエッチングし、そ
れから各対の第1熱電対エレメントと第2熱電対エレメ
ントとの間の連結ラインを形成し、同様に第1金属パッ
ドおよび第2金属パッドを形成する。それから、一群の
熱電対と金属パッドとの間の電気的連結が形成される。
第3絶縁層と第2金属層の上に第4絶縁層を堆積する。
ここでは、放射線吸収層とフロントサイドエッチングウ
ィンドウを作るための同じ手法と、ウェットエッチング
が、熱電式センサの最終的な構造を形成するために使用
される。
【0043】前記プロセスによれば、熱電式センサデバ
イスの信号出力は、第1金属パッドと第2金属パッドと
の間が測定される。
【0044】熱電式センサの構成は、以下のものからな
っている:シリコン基板およびこのシリコン基板の面上
に形成される第1絶縁層。この第1絶縁層の面上に形成
される多数の第1熱電対エレメントライン。ここにおい
て、各第1熱電対エレメントラインは、熱接点および冷
接点を有し、第1冷接点が第1金属パッドに電気的に連
結されている。前記第1熱電対エレメントラインの表面
に形成された第2絶縁層。この第2絶縁層の表面に形成
される多数の第2熱電対エレメントライン。ここにおい
て、該第2熱電対エレメントラインは、蛇行構造あるい
はジグザク状構造となるように、定義されパターン化さ
れ、各第2熱電対エレメントラインが熱接点および冷接
点を有し、熱接点が前記第1熱電対エレメントラインの
熱接点と連結され、最後の冷接点が第2金属パッドに電
気的に連結されている。前記第2絶縁層および第2熱電
対エレメントラインの面上に形成される第3絶縁層。前
記第1金属パッドおよび第2金属パッドに形成される第
2金属層。第3絶縁層、第1金属パッドおよび第2金属
パッドの表面に形成された第4絶縁層。赤外線を吸収す
る第4絶縁層の表面の一部に形成された放射線吸収層。
第4絶縁層および放射線吸収層の表面に形成された第5
絶縁層。第4絶縁層および第5絶縁層の一部にエッチン
グすることにより第1金属パッドと第2金属パッドに形
成された結合ウィンドウ。第5絶縁層、第4絶縁層、第
3絶縁層、第2絶縁および第1絶縁層を通してエッチン
グすることによりシリコン基板に形成されたフロントサ
イドエッチングウィンドウ。フロントサイドエッチング
ウィンドウを通してウエットエッチングされ得る熱電対
膜領域下のシリコン基板。熱接点の近傍領域で組み立て
られ、熱電気や他の構成材料の経時変化や環境影響に対
して電気的キャリブレーションを行うのために使用され
る、第1あるいは第2熱電対エレメントラインと同じ材
料を使用しているヒータレジスタ。半導体プロセス技術
により熱電式センサが製作されると同時に作られる10
0KΩより大きい抵抗を有する第1あるいは第2熱電対
エレメントラインと同じ材料を使用したオンチップ感温
レジスタ。熱電式センサ構成の製作と同時に製作される
下方に位置するv状グローブのSi(111)面から反
射された放射線の影響を避けるためのフロントサイドエ
ッチングウィンドウをカバーする反射ミラー。ここにお
いて、該反射ミラープレートは、反射目的としてのアル
ミニウムフィルムを有している。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図を
参照して詳細に説明する。
【0046】図3は、本発明に係る熱電式センサの断面
図であるが、ここにおいて、熱電式センサは、シリコン
基板31、多数の第1熱電対エレメントライン35、多
数の第2熱電対エレメントライン36、放射線吸収層3
9、フロントサイドエッチングウィンドウ34、異方性
のウェットエッチングにより形成された下部のv状グロ
ーブキャビティ32、熱接点の多数の接点ウィンドウ4
3、第1絶縁層21、第2絶縁層22、第3絶縁層2
3、第4絶縁層24および第5絶縁層25が設けられて
いる。
【0047】図4は、図3の熱電式センサに係る2つの
熱電対エレメントラインを接続した図である。この図
3、4において、第2熱電対エレメントライン36は、
第3絶縁層23の接点ウィンドウ43を介して熱接点H
を有する第1熱電対エレメントライン35と接触してい
る。第2熱電対エレメントライン36の最後のライン
は、第2金属パッド38に電気的に接続されている。第
1熱電対エレメントライン35の開始ラインは、第1金
属パッド37に電気的に連結されている。第1金属パッ
ド37と第2金属パッド38とは、熱電式センサの出力
電極として機能する。
【0048】前記の構成として、図7〜図16には、本
発明に係る熱電式センサを製作する工程を断面図で示さ
れている。
【0049】まず、シリコン基板31を設け、図8に示
すように、このシリコン基板の表面に第1絶縁層21を
堆積し、熱電対下のシリコン基板31の一部が、次のス
テップで異方性のウェットエッチングにより除去され
る。金属、多結晶シリコンあるいはアモルファスシリコ
ンからなる第1熱電対エレメント層を前記第1絶縁層の
面上に堆積させる。図9において、第1絶縁層21の一
部の面上に第1熱電対エレメントライン35を形成する
ように、フォトリソグラフィおよびドライエッチング処
理によって、第1熱電対エレメント層の一部をパターン
化する。第1熱電対エレメントライン35および第1絶
縁層21の表面上に第2絶縁層22を置き、平坦化を実
行し、熱接点の多数の接点ウィンドウ43を形成するた
めに第2絶縁層22の一部をエッチングする。図10に
示すように、第1熱電対エレメントライン35は、接点
ウィンドウ43の底部に露呈される。
【0050】前記第2絶縁層22の表面に第1金属層を
堆積し、この第1金属層が接点ウィンドウ43に満たさ
れる。この堆積処理の後、第2絶縁層22の面上に第2
熱電対エレメントライン36を形成するために第1金属
層をパターン化する。第1熱電対エレメントライン35
と第2熱電対エレメントライン36との間の電気的接続
は、図11に示すように、接点ウィンドウ43を介して
形成される。第2熱電対エレメントライン36は、接点
ウィンドウ43の熱接点Hと、また図示しない接点ウィ
ンドウを介して冷接点C(図示せず)で、第1熱電対エ
レメントライン35と接触する。
【0051】第2熱電対エレメントライン36を形成し
た後に、該第2熱電対エレメントライン36と第2絶縁
層22の面上に第3絶縁層23が堆積される。この第3
絶縁層23および第2絶縁層22をエッチングし、第1
熱電対エレメントライン35の開始ラインと第2熱電対
エレメントライン36のラストラインの一部を冷接点領
域に露呈させる。第1熱電対エレメントライン35の開
始ラインと第2熱電対エレメントライン36のラストラ
インにおける冷接点の前記露呈部分は、金属パッドを結
合して電気的接続を形成する次工程で接点ウィンドウと
なる。そして、第1熱電対エレメントライン35の開始
ラインおよび第2熱電対エレメントライン36のラスト
ラインにおける冷接点での接点ウィンドウと前記第3絶
縁層23の上に第2金属層を堆積する。第2金属層は、
接点ウィンドウに満たされる。堆積処理の後、第2金属
層は、前記金属パッド37,38や、第1熱電対エレメ
ントライン35の開始ラインと金属パッド37電気的接
続ラインや、第2熱電対エレメントライン36のラスト
ラインと金属パッド38(図11〜図12には示さず)
との間の電気的接続ラインを形成するためにパターン化
される。その後、第2熱電対エレメントライン36のラ
ストラインは、第2金属パッド38に電気的に接続され
る。図4に示すように、第1熱電対エレメントライン3
5の開始ラインは、第1金属パッド37に電気的に接続
される。
【0052】図12に示すように、第3絶縁層23と第
2金属層に第4絶縁層24を堆積する。それから前記第
4絶縁層24上に第3金属層を堆積し、エッチング法あ
るいはリフトオフ法によって、図13に示すように、入
射赤外線を吸収するための放射線吸収層39を形成す
る。放射線吸収層の材料は、チタン、チタン窒素化合
物、チタン合金および他の合金から構成されるグループ
から選ばれる。
【0053】放射線吸収層39を形成した後に、第4絶
縁層24および放射線吸収層39の表面に、第5絶縁層
25が堆積される。第1金属パッド37および第2金属
パッド38上にウィンドウ(図示せず)を開孔するた
め、第4絶縁層24および第5絶縁層25の部分がエッ
チングされる。これにより第1金属パッド37および第
2金属パッド38が露出し、これらは熱電式センサの出
力電極として働く。第4、第5絶縁層24、25の部分
を開孔するのに続けて、フロントサイドウェットエッチ
ングウィンドウ34における第3絶縁層23、第2絶縁
層22および第1絶縁層21が連続的にエッチングされ
除去される。そして、図15に示すように、シリコン基
板31のベヤサーフェスないし基板表面が露出する。フ
ロントサイドウェットエッチングウィンドウ34を通し
てのシリコン異方性ウェットエッチングの手法により、
シリコン基板31をエッチングする。これにより、図1
6に示すように、熱電対膜領域下のシリコン基板31が
アンダーカットないし空隙化される。
【0054】このプロセスの前記ステップが例示され、
この熱電気センサ構造の特徴ないし機構は次のとおりで
ある。
【0055】熱電対エレメントラインについて説明す
る。
【0056】本発明の実施形態では、第2熱電対エレメ
ントライン36は、チタンまたはその合金から形成され
ている。なお、第2熱電対エレメントラインの材料は、
チタン、アルミニウム、チタン窒素化合物、チタン合
金、アルミニウム合金、および同類の混合物からなる群
より選択され得る。チタンの熱伝導率率(17W/K)
がAlSiCu合金の熱伝導率率(〜238W/K)よ
りかなり小さいだけでなく、チタンは良導体であること
から、応答度(Rv)および比検出感度(D*)が改善
される。熱電対センサの総抵抗が同じレベルにほぼ維持
される一方、熱電対センサの総熱伝導率がより低くなる
からである。第2熱電対エレメントライン36は、接点
ウィンドウ43内に形成される。これにより、図4に示
すように、この第2熱電対エレメントライン36は、第
1熱電対エレメントライン35における第1ラインの第
2ラインへの連結ラインとして働くと共に、第1熱電対
エレメントライン35における第2ラインの第3ライン
への連結ラインとして働いている。
【0057】本発明の他の実施形態においては、図5に
相互接続状態が示されるように、前述した第2金属層
が、連結ライン40として、第2熱電対エレメントライ
ン36の代わりをする。このような態様で、第2金属層
が、第3絶縁層23および冷接点上の接点ウィンドウに
堆積される。第2金属層は、接点ウィンドウ内を満たし
ている。デポジションプロセスの後、連結ライン40、
金属パッド37、金属パッド38、第1熱電対エレメン
トライン35の第1ラインと金属パッド37との間の電
気的接続ライン、および、第2熱電対エレメントライン
36のラストラインと金属パッド38との間の電気的接
続ラインを形成するために、第2金属層がパターン化さ
れる。
【0058】さらに本発明の他の実施形態では、第1金
属パッド37および第2金属パッド38として第2熱電
気のエレメント層の材料を用いている。このようにすれ
ば第3絶縁層23および第2金属層を形成することを回
避し得る。
【0059】前述した機構によれば、熱電式センサの特
徴を改善することは熱電対エレメントラインの長さを増
大することであり、それにより、熱伝導率を減じるため
に、熱電対エレメントラインにジグザク構造あるいは蛇
行構造を採用している。図6に示される構造のように、
この発明は、第1熱電対エレメントラインの長さを同じ
に維持する一方、第2熱電対エレメントラインの熱導電
率を減少させるために第2熱電対エレメントラインをジ
グザクにした構造を開示している。このような発明にお
いては、センサのサイズあるいは膜のサイズを変更する
ことなく、センサ性能を高めることができる。前記のジ
グザク構造は、例えば、単一のジグザク層構造、多層ジ
グザク構造、曲がりくねった形状構造、あるいは、ユー
ザが所望する他の構造のように、多数の幾何学的な構成
を含んでいる。さらに、第1熱電対エレメントライン3
5の材料が高熱伝導率および低い電気固有抵抗を有する
ものであれば、第1熱電対エレメントライン35もまた
ジグザク構造にすることができる。
【0060】さらに、先の熱電式センサの原理は、放射
線吸収層39が吸収した輻射熱を熱接点と冷接点との間
の温度差に変換し、それから、この温度差により熱電式
センサの出力電圧を得るというものである。この電圧出
力の値は、ステファンボルツマンの法則に基づいて対象
物の温度を計算するために用いられる。しかしながら、
この出力電圧は、きびしい環境変化や貯蔵損傷によって
引き起こされる熱電対材料のエージングのために、減少
ないし劣化し得る。また、この電圧は、読出配電回路の
特性のドリフトによっても変化し得る。この影響は、長
期的にみて、測定精度を低下することになる。この発明
では、ヒータであると共に熱接点の隣接した領域に形成
されるレジスタを備えている。このヒータレジスタは、
以下の電気的キャリブレーション測定に基づいてドリフ
ト効果を調整するために使用される。
【0061】電気的キャリブレーション測定の原理を概
説すると次のとおりである。熱電気センサ構造は、熱接
点の隣接した領域上にヒータレジスタを備えるように作
られている。対象物からの赤外線放射をシールドした状
態で、パルス電圧あるいは交流電圧をヒータレジスタに
加え、そのときの熱電式センサからの出力電圧を正確に
測定する。熱電式センサの出力電圧は、適用されたバイ
アスからヒータレジスタに入力された熱に関係するだけ
である。このようにして、放射ないし輻射エネルギーを
対象物から受光ないし受け取ったときに熱電式センサの
増加する温度差によって引き起こされる出力電圧をシミ
ュレートすることができる。換言すれば、ヒータのパワ
ーおよび上昇温度は、入射する輻射熱のパワーおよび上
昇温度に比例している。現実的な応用のため、人体のよ
うな対象物の温度を測定する前には、前もってシャッタ
によって熱電式センサへの輻射をシールドしておき、そ
れから、パワーWhをヒータに供給し、出力電圧Vhを
正確に測定する。シャッタを取り去った後に、パワーW
tが、対象物から受け取られ、放射線吸収層の上に放射
ないし輻射される。そして、熱電式センサの出力電圧V
tが正確に測定され得る。パワーWtは、入力あるいは
デフォルトのWhの値、VhおよびVtの測定値に従っ
て計算できる。計算式は次のとおりである。
【0062】
【数2】
【0063】ここに、kは定数である。この定数は、既
知の黒体温度およびヒータへの既知の入力バイアスを用
いた精密測定を実行したときに、調整でき得ることがで
きる。熱電式センサの出力結果は、環境、時間あるいは
読出配電回路のドリフト効果に従った同じ傾きあるいは
比率で、VhおよびVtに影響する。しかしながら、V
h/Vtが同じに維持されているので、輻射ないし放射
エネルギを正確に測定して、対象物の温度を精密に測定
することができる。
【0064】本発明の他の実施形態によれば、フロント
サイドウェットエッチングウィンドウ34のより大きい
開孔は、異方性的なアンダーカットキャビティのボトム
48あるいはv状グローブ側壁49から反射される赤外
線を招くことになるであろう。また、この赤外線は、熱
電式構造の放射線吸収層のバックサイド上に、二次的に
入射することになる。このような影響を避けるために、
図23に示すように、本発明においては、入射赤外線を
反射するため、第1金属および/または第2金属を備え
る反射ミラー50が提案されている。このようにして、
フロントサイドウェットエッチングウィンドウは、狭い
トレンチとして定められる。
【0065】熱電式センサの先のパッケージは、2本の
ピンが熱電式センサ用の出力電極とされ、2本のピンが
オフチップ室温センサ用の電極とされた4本のピンのメ
タルカンないし金属ジャケットを有している。本発明の
他の実施形態によれば、5ピンあるいは6ピンを備える
熱電式センサの金属ジャケットパッケージが提案され
る。6ピンの金属ジャケットでは、感温レジスタおよび
ヒータレジスタが共通グラウンド電極を共有することが
できる一方、2ピンが熱電式センサ用とされ、2ピンが
オンチップ感温レジスタ用とされ、2ピンがヒータレジ
スタ用とされる。熱電式センサ用の2ピンは、ノイズの
影響を減じるために金属ジャケットから絶縁されてい
る。
【0066】本発明の特徴は以下のとおりである。
【0067】(1)第2熱電対エレメント層の構造につ
いて 第2熱電対エレメントラインは、熱伝導率を減少させる
ために、ジグザグあるいは蛇行構造を有し、例えばチタ
ンあるいはチタン合金のような熱伝導率の小さい材料か
ら形成されている。これにより、標準的なCMOSプロ
セスのAlSiCu材料を使用することさえでき、固形
体の熱伝導率を、従来の直線構造に比較して70%〜8
0%までさらに減少させることができる。したがって、
熱電式センサのサイズおよびコストを増大することな
く、センサ性能を改善することが可能となる。
【0068】(2)ポスト−エッチングプロセスについ
て 本発明では、従来のバックサイドSi異方性ウェットエ
ッチング手法に代えて、フロントサイドSi異方性ウェ
ットエッチング手法を提供している。熱電対および放射
線吸収構造をリリースするためにフロントサイドウェッ
トエッチングを適用すると、熱電式センサのデバイスサ
イズを小さくすることができる。これにより、ウェーハ
の総ダイが増大し、ウェットエッチング時間が減少す
る。図17、図18および図19に示すように、構造と
しては、片持ち梁ないしカンチレバービーム、2アーム
ブリッジおよび4アームブリッジとすることができる。
【0069】(3)放射線吸収について 本発明の好適な実施形態は、放射線吸収層39にチタン
ないしチタン合金を用いることである。最適の吸収率
は、約34μg/cm2で適切な厚さを制御することに
よって得られる。標準的なCMOSプロセスにおいてチ
タンが利用可能な材料であることは役に立つ。
【0070】(4)エッチング孔について 放射線吸収層の膜領域がひじょうに大きいときには、フ
ロントサイドウェットエッチング処理の後、v状グロー
ブのボトム上に小丘構造を得ることは、容易である。図
20に示すように、放射線吸収膜44の中心上に、エッ
チングウィンドウ34のようなエッチング孔43’をエ
ッチングすることができる。このエッチング孔43’の
機能は、ボトム上にシリコン丘が形成されることを回避
するためだけでなく、エッチング時間を短縮するためで
もある。
【0071】(5)電気的キャリブレーション測定を実
行する構造について 図21に図示するように、本発明は、放射線吸収膜44
上にレジスタ45を有している。このレジスタ45は、
第3金属パッド46、第4金属パッド47に電気的に結
合している。レジスタ45の材料は、第1熱電対エレメ
ント層あるいは第2熱電対エレメント層の材料からな
る。第3金属パッド46と第4金属パッド47との間の
入力パワーは、電気的キャリブレーション測定のために
供給される。放射電力値および熱電式センサの温度上昇
は、ヒータレジスタへの入力熱パワーおよび熱電式セン
サで引き起こされた温度上昇によってシミュレートされ
ると共にこれらに比例している。
【0072】(6)プロセスについて 本発明は、互換CMOSプロセスを備え、CMOS、B
iCMOSと熱電式センサとを結合したプロセスを達成
し、種々の回路におけるノイズの影響を減じている。プ
ロセスを単純化することは、有用である。
【0073】(7)室温測定用の感温レジスタについて 一般的な熱電式センサにあっては、オフチップ温度セン
サを使用することによって室温を測定している。本発明
では、室温を測定するために使用され得るオンチップ感
温レジスタを形成するために、第1熱電対エレメントラ
インあるいは第2熱電対エレメントラインと同じ材料を
適用している。また、このオンチップ感温レジスタのリ
ーディングするバイアスから散逸された熱パワーによっ
て、シリコン基板の温度が上昇することを回避するため
に、このオンチップレジスタのレジスタは100KΩ以
上に設定されている。
【0074】(8)反射ミラー構造について 本発明にあっては、熱電式構造の放射線吸収層のバック
サイド上に二次的な入射赤外線が放射ないし輻射される
ことを回避するため、第1金属および/または第2金属
を有する反射ミラーが入射赤外線を反射するために使用
される。
【0075】(9)熱電式センサのパッケージは、金属
ジャケットの5本のピンあるいは6本のピンを備えてい
る。
【0076】なお、当業者にとって理解されるように、
本発明の上述した好適な各実施形態は、本発明を限定す
るためのものではなく、例示的なものである。また、特
許請求の範囲の精神および範囲内に入る種々の改良ない
し類似した装置は本発明に含まれるものであり、特許請
求の範囲はそのような全ての改良ないし類似した構成を
包含するような最も広い解釈に一致すべきものである。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、熱電式センサデバイス
のサイズおよびコストを増大させることなく、センサ性
能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、従来の熱電式センサにおける縁部の断面図
である。
【図2】は、図1の熱電式センサを相互接続した図であ
る。
【図3】は、本発明に係る熱電式センサの断面図であ
る。
【図4】は、図3の熱電式センサに係る2層の熱電気の
エレメントラインを接続した図である。
【図5】は、図3の熱電式センサに係る3層の熱電気の
エレメントラインを接続した図である。
【図6】は、図3の熱電式センサに係る直線的な第1熱
電気のエレメントライン上で第2熱電気のエレメントラ
インを蛇行あるいはジグザク状構造とした図である。
【図7】は、本発明に係る熱電式センサを製作するため
の処理工程を示す断面図である。
【図8】は、同処理工程を示す断面図である。
【図9】は、同処理工程を示す断面図である。
【図10】は、同処理工程を示す断面図である。
【図11】は、同処理工程を示す断面図である。
【図12】は、同処理工程を示す断面図である。
【図13】は、同処理工程を示す断面図である。
【図14】は、同処理工程を示す断面図である。
【図15】は、同処理工程を示す断面図である。
【図16】は、同処理工程を示す断面図である。
【図17】は、本発明の実施形態に係る片持ち梁形状の
熱電式センサの構成を示す図である。
【図18】は、本発明の実施形態に係る4アームブリッ
ジの熱電式センサの構成を示す図である。
【図19】は、本発明の実施形態に係る2アームブリッ
ジの熱電式センサの構成を示す図である。
【図20】は、本発明の実施形態に係る放射線吸収層上
のウェットエッチング孔を有する熱電式センサの構成を
示す図である。
【図21】は、本発明の他の実施形態に係る電気的キャ
リブレーションのために使用される熱電対膜の熱接点の
近傍領域にヒータレジスタを製作する模式図である。
【図22】は、本発明の実施形態に係る下方に位置する
v状グローブのSi(111)面から反射された放射線
の影響を受けている入射赤外線の反射光路の模式的な断
面図である。
【図23】は、本発明の最適な実施形態に係る下方に位
置するv状グローブのSi(111)面から反射された
放射線の影響を避けるために、フロントサイドエッチン
グウィンドウをカバーする反射ミラーを使用した模式的
断面図である。
【図24】は、本発明の実施形態に係る反射ミラーの平
面図である。
【符号の説明】
21…第1絶縁層、 22…第2絶縁層、 23…第3絶縁層、 24…第4絶縁層、 25…第5絶縁層、 31…シリコン基板、 32…v状グローブキャビティ、 35…第1熱電対エレメントライン、 36…第2熱電対エレメントライン、 37…第1金属パッド、 38…第2金属パッド、 39…放射線吸収層、 43…接点ウィンドウ、 44…放射線吸収膜、 45…レジスタ、 46…第3金属パッド、 47…第4金属パッド、 50…反射ミラー、 C…冷接点、 H…熱接点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 7/02 H01L 35/32 H01L 35/34

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板を供給する段階と、 前記シリコン基板の表面に第1絶縁層を形成する段階
    と、 前記第1絶縁層の表面に素材層を形成する段階と、 前記素材層の部分にパターニングおよびエッチングを行
    って第1熱電対エレメントラインを形成する段階と、 前記第1熱電対エレメントラインおよび前記第1絶縁層
    の表面に第2絶縁層を形成する段階と、 前記第2絶縁層の部分にパターニングを行って複数の接
    点ウィンドウを形成する段階と、 前記第2絶縁層の表面に第1金属層を形成する段階と、 前記第1金属層の部分にパターニングおよびエッチング
    を行って第2熱電対エレメントラインを形成し、該第2
    熱電対エレメントラインが、前記接点ウィンドウに浸透
    することにより、複数の熱接点および冷接点で前記第1
    熱電対エレメントラインに接合する段階と、 前記第2熱電対エレメントラインおよび前記第2絶縁層
    の表面に第3絶縁層を形成する段階と、 前記第3絶縁層および前記第2絶縁層の部分にエッチン
    グを行い、前記第2熱電対エレメントラインのラスト部
    の部分が露出される段階と、 前記第3絶縁層より上位に第2金属層を形成する段階
    と、 前記第2金属層の部分にエッチングを行い、第1金属パ
    ッドおよび第2金属パッドを形成する段階と、 最後の前記第2熱電対エレメントラインの部分が前記第
    2金属パッドに電気的に連結され、前記第1熱電対エレ
    メントラインの開始部の部分が前記第1金属パッドに電
    気的に連結される段階と、 前記第3絶縁層および前記第2金属層より上位に第4絶
    縁層を形成する段階と、前記第4絶縁層より上位に第3
    金属層を形成し、エッチングあるいはリフトオフすなわ
    ち逆マスキングの方法によって、赤外線を吸収する放射
    線吸収層を規定する段階と、 前記第4絶縁層および前記放射線吸収層の表面に第5絶
    縁層を形成する段階と、 前記第4絶縁層および前記第5絶縁層の部分にエッチン
    グを行い、前記第1金属パッドおよび前記第2金属パッ
    ドが露出される段階と、フロントサイドウェットエッチングウィンドウ を形成
    し、前記第5絶縁層、前記第4絶縁層、前記第3絶縁
    層、前記第2絶縁層および前記第1絶縁層を通過して、
    前記シリコン基板の表面が露出される段階と、 フロントサイドシリコン異方性ウェットエッチング技術
    により、前記フロントサイドウェットエッチングウィン
    ドウを経て前記シリコン基板にエッチングを行い、前記
    シリコン基板を空隙化する段階と、を有する熱電式セン
    サデバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記素材層の材料は、金属あるいは多結
    晶シリコンを有する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記放射線吸収層の材料は、チタン、チ
    タン窒素化合物、およびチタン合金からなる群より選択
    される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第1熱電対エレメントラインの材料
    は、半導体材料を有する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第2熱電対エレメントラインの材料
    は、チタン、アルミニウム、チタン窒素化合物、チタン
    合金、およびアルミニウム合金からなる群より選択され
    る請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第2熱電対エレメントラインのライ
    ン形状はジグザク構造を成し、該ジグザク構造は、1つ
    の層のジグザク構造、多層のジグザク構造、若しくは曲
    がりくねった形状の構造である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記第1金属パッドおよび前記第2金属
    パッドは第1金属層により作られ、前記第2金属層の形
    成を省略した請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記フロントサイドウェットエッチング
    ウィンドウが形成されている間に、前記放射線吸収層の
    中央上にエッチング孔を形成する請求項1に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 第1金属パッドおよび第2金属パッドを
    出力端に利用するタイプの熱電式センサデバイスであっ
    て、 シリコン基板と、 前記シリコン基板の表面に形成される第1絶縁層と、 前記第1絶縁層の表面に形成される複数の第1熱電対エ
    レメントラインであって、各々の第1熱電対エレメント
    ラインは熱接点および冷接点を持ち、第1熱電対エレメ
    ントラインの開始部の冷接点は前記第1金属パッドに電
    気的に連結されてなる複数の第1熱電対エレメントライ
    ンと、 前記第1熱電対エレメントラインの表面に形成される第
    2絶縁層と、 前記第2絶縁層の表面の第1金属層から形成される複数
    の第2熱電対エレメントラインであって、各々の第2熱
    電対エレメントラインは熱接点および冷接点を持ち、第
    2熱電対エレメントラインの熱接点は前記第1熱電対エ
    レメントラインの熱接点に接合し、第2熱電対エレメン
    トラインの冷接点は前記第1熱電対エレメントラインの
    冷接点に接合し、第2熱電対エレメントラインのラスト
    部の冷接点は前記第2金属パッドに電気的に連結されて
    なる複数の第2熱電対エレメントラインと、 前記第2絶縁層および前記第2熱電対エレメントライン
    の表面に形成される第3絶縁層と、 前記第1金属パッドおよび前記第2金属パッドを形成す
    る第2金属層と、 前記第3絶縁層、前記第1金属パッドおよび前記第2金
    属パッドの表面に形成される第4絶縁層と、 前記第4絶縁層の表面の部分に形成され赤外線を吸収す
    る放射線吸収層と、 前記第4絶縁層および前記放射線吸収層の表面に形成さ
    れる第5絶縁層と、 前記第1金属パッドおよび前記第2金属パッドより上位
    に形成され、前記第5絶縁層および前記第4絶縁層を通
    過して、前記第1金属パッドおよび前記第2金属パッド
    が露出されるボンディングパッドウィンドウと、 前記第5絶縁層の表面に形成されると共に、下方に伸延
    して前記第5絶縁層、前記第4絶縁層、前記第3絶縁
    層、前記第2絶縁層および前記第1絶縁層を通過し、前
    記シリコン基板を外界と接触するように連通してなるフ
    ロントサイドウェットエッチングウィンドウと、 前記フロントサイドウェットエッチングウィンドウを経
    て前記シリコン基板にエッチングを行うことにより形成
    されたv状グローブキャビティと、を有する熱電式セン
    サデバイス。
  10. 【請求項10】 前記シリコン基板は、CMOS回路を
    有する請求項9に記載の熱電式センサデバイス。
  11. 【請求項11】 前記シリコン基板は、BiCMOS回
    路を有する請求項9に記載の熱電式センサデバイス。
  12. 【請求項12】 前記第1熱電対エレメントラインは、
    直線状若しくはジグザグ構造をなす請求項9に記載の熱
    電式センサデバイス。
  13. 【請求項13】 前記第2熱電対エレメントラインは、
    ジグザグ構造をなす請求項9に記載の熱電式センサデバ
    イス。
  14. 【請求項14】 100KΩより大きい抵抗値の感温レ
    ジスタが、前記第1熱電対エレメントライン若しくは前
    記第2熱電対エレメントラインに適用される請求項9に
    記載の熱電式センサデバイス。
  15. 【請求項15】 前記熱接点近傍の放射線吸収層上に、
    電気的キャリブレーション測定を行うヒータレジスタを
    設けた請求項9に記載の熱電式センサデバイス。
  16. 【請求項16】 前記レジスタの材料は、前記第1熱電
    対エレメントライン若しくは前記第2熱電対エレメント
    ラインの材料から作られる請求項15に記載の熱電式セ
    ンサデバイス。
  17. 【請求項17】 出力電極となる5本のピン、および金
    属ジャケットを備える請求項9に記載の熱電式センサデ
    バイス。
  18. 【請求項18】 出力電極となる6本のピン、および金
    属ジャケットを備える請求項9に記載の熱電式センサデ
    バイス。
  19. 【請求項19】 前記フロントサイドウェットエッチン
    グウィンドウは狭いトレンチとして規定され、入射赤外
    線を反射させ、第2入射赤外線が前記放射線吸収層の裏
    側に放射されるのを回避するように使用される反射ミラ
    ーを備え、該反射ミラーは前記第1および/または第2
    金属層を有する請求項9に記載の熱電式センサデバイ
    ス。
JP25799999A 1999-09-10 1999-09-10 熱電式センサデバイスおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3388207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25799999A JP3388207B2 (ja) 1999-09-10 1999-09-10 熱電式センサデバイスおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25799999A JP3388207B2 (ja) 1999-09-10 1999-09-10 熱電式センサデバイスおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001091364A JP2001091364A (ja) 2001-04-06
JP3388207B2 true JP3388207B2 (ja) 2003-03-17

Family

ID=17314138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25799999A Expired - Fee Related JP3388207B2 (ja) 1999-09-10 1999-09-10 熱電式センサデバイスおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3388207B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4009046B2 (ja) 2001-04-10 2007-11-14 浜松ホトニクス株式会社 赤外線センサ
DE102005061148A1 (de) * 2005-12-21 2007-06-28 Robert Bosch Gmbh Mikromechanische Struktur mit einem Substrat und einem Thermoelement, Temperatur und/oder Strahlungssensor und Verfahren zur Herstellung einer mikromechanischen Struktur
CN102353469B (zh) * 2011-09-29 2013-06-19 西北工业大学 高速飞行器外表面高温在线测量装置及其制备、测量方法
CN107101726B (zh) * 2017-06-09 2024-02-23 北京世纪建通科技股份有限公司 一种基于t型热电偶堆的耐高温辐射传感器及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001091364A (ja) 2001-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6300554B1 (en) Method of fabricating thermoelectric sensor and thermoelectric sensor device
US8304850B2 (en) Integrated infrared sensors with optical elements, and methods
US6565254B2 (en) Infrared sensing element and temperature measuring device
US4456919A (en) Thermopile type detector with temperature sensor for cold junction
US6316770B1 (en) Thermal detector with bolometric effect amplification
US7385199B2 (en) Microbolometer IR focal plane array (FPA) with in-situ mirco vacuum sensor and method of fabrication
US8129682B2 (en) On-chip calibration system and method for infrared sensor
JP3399399B2 (ja) 赤外線センサ及びその製造方法
EP3765825B1 (en) Thermopile self-test and/or self-calibration
KR100313909B1 (ko) 적외선 센서 및 그 제조방법
JP2019518960A (ja) 温度測定又はガス検出のためのサーモパイル赤外線単一センサ
JP5001007B2 (ja) 最適化された表面を活用する赤外線センサー
US20070227575A1 (en) Thermopile element and infrared sensor by using the same
JP3388207B2 (ja) 熱電式センサデバイスおよびその製造方法
KR100971962B1 (ko) 비접촉식 적외선 온도 센서 모듈 및 이의 제조 방법
JP2000131147A (ja) 赤外線センサ
JP3303786B2 (ja) ボロメータ型赤外線センサ
JP2771277B2 (ja) 赤外線センサ
JPH11258055A (ja) サーモパイル型温度センサ
JP2002156283A (ja) サーモパイル型赤外線センサ
JPH04299225A (ja) 体温計
JPH08193888A (ja) 静電容量による赤外線検出方法及び赤外線センサ 及び赤外線撮像装置
JP3422150B2 (ja) 赤外線検知素子
JP3733838B2 (ja) 赤外線検出素子および測温計
JP3733839B2 (ja) 赤外線検出素子および測温計

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021126

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees