JP3387072B2 - 露光方法及び装置、並びに素子製造方法 - Google Patents

露光方法及び装置、並びに素子製造方法

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば統計的手法を用
いて結像特性の補正、又はレチクルとウエハとの位置合
わせを行って、そのレチクルのパターンを順次ウエハ上
の各ショット領域に転写する投影露光装置の露光方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレ
チクル(以下「レチクル」と総称する)のパターン像を
投影光学系を介してフォトレジストが塗布されたウエハ
(又はガラスプレート等)上の各ショット領域に投影す
る投影露光装置が使用されている。この種の投影露光装
置として近年は、ウエハを2次元的に移動自在なステー
ジ上に載置し、このステージによりウエハを歩進(ステ
ッピング)させて、レチクルのパターン像をウエハ上の
各ショット領域に順次露光する動作を繰り返す、所謂ス
テップ・アンド・リピート方式の露光装置、例えば縮小
投影型の露光装置(ステッパー)が多用されている。
【0003】例えば半導体素子は、ウエハ上に多数層の
回路パターンを重ねて形成されるので、2層目以降の回
路パターンをウエハ上に投影露光する際には、ウエハ上
の既に回路パターンが形成された各ショット領域とこれ
から露光するレチクルのパターン像との位置合わせ、即
ち位置合わせ(アライメント)を精確に行う必要があ
る。従来のステッパー等におけるウエハの位置合わせ方
法としては、次に述べるようなエンハンスト・グローバ
ル・アライメント(以下、「EGA」という)方式が知
られている(例えば特開昭61−44429号公報参
照)。
【0004】即ち、被処理基板となるウエハ上に予め設
定された配列座標に基づいて規則的に配列された多数の
ショット領域上には、それぞれ位置合わせ用のマーク
(アライメントマーク)を含むチップパターンが形成さ
れている。しかしながら、形成されたパターン上に別の
パターンを重ねる際、設定された配列座標に基づいてウ
エハをステッピングさせても、以下のような要因により
必ずしも満足な重ね合わせ精度が得られるとは限らな
い。
【0005】(1) ウエハの残存回転誤差Θ (2) ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差
W (3) ウエハの線形伸縮Rx,Ry (4) ウエハ(中心位置)のオフセット(平行移動)OX,
Y
【0006】これら4個の誤差量は6個のパラメータで
表すことができるので、その内の4個のパラメータで表
される要素からなる2行×2列の変換行列Aと、オフセ
ット(平行移動)OX,OY を要素とする2行×1列の変
換行列Oとを考える。そして、ウエハ上の各ショット領
域の設計上の配列座標値(DXn,DYn)(n=0,1,
2,‥‥)と、ステップ・アンド・リピート方式で位置
合わせすべき実際の配列座標値(FXn,FYn)とが、そ
れら変換行列A,Oを用いて次のように表されるものと
する。
【0007】
【数1】
【0008】このとき、ウエハ上から選択された複数の
ショット領域について実測して得られた配列座標値(F
Xn,FMYn)と、対応するショット領域について(数
1)に基づいて求めた計算上の配列座標値(FXn
Yn)との平均的な偏差が最小になるように、最小自乗
法を用いてそれら変換行列A,Oを決定する。そして従
来は、その決定された変換行列A,Oと設計上の配列座
標値(DXn,DYn)とに基づいて、上記の(数1)から
実際に位置合わせすべき位置の計算上の配列座標値(F
Xn,FYn)を算出し、その算出された座標値をもとにウ
エハの各ショット領域を位置決めしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにEGA方式で算出された配列座標値(FXn
Yn)に基づいてウエハの位置合わせを行ったとして
も、レチクルのパターン側に回転又はオフセット(平行
移動)が生じていると、レチクルのパターン像とウエハ
上の各ショット領域のチップパターンとが正確に重なら
ないという不都合がある。
【0010】このため、従来においては例えばアライメ
ント顕微鏡等を用いてレチクルのパターンの位置決め精
度を検出し、その位置決め精度を所定の許容範囲内に追
い込んだ状態で露光を行っていた。しかしながら、この
方式ではレチクルを交換する度に煩雑な作業を繰り返し
て行う必要があり、露光工程のスループットが低下する
という不都合があった。
【0011】また、従来は投影光学系の投影倍率は設計
値通りであるとみなしていたが、実際には投影光学系の
投影倍率の誤差、又はレチクルのパターンの描画誤差等
により、レチクルのパターンの投影光学系を介した投影
像の倍率が設計値から外れている恐れがあった。このよ
うな誤差量は極めて小さいもので従来は特に問題視され
ていなかったが、製造対象とする半導体素子等が益々微
細化するのに応じて、小さくすることが要求されるよう
になっている。
【0012】本発明は斯かる点に鑑み、レチクルのパタ
ーン側の回転等を効率的に求めることができ、レチクル
とウエハとの位置合わせ精度を高めて且つ高いスループ
ットで露光を行うことができる露光方法及び装置を提供
することを目的とする。本発明は更に、レチクルの投影
像の倍率を直接計測することができ、レチクルのパター
ン像とウエハとの重ね合わせ精度を高めることができる
露光方法及び装置を提供することをも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の露光
方法は、露光用のパターンが形成されたマスクを照明
し、そのマスクのパターンを投影光学系(PL)を介し
て第1の座標系(X,Y)上で位置決めされる感光性の
基板(8)上に投影露光する露光方法において、そのマ
スクとしてそのマスク上の露光用のパターン(41)と
共に複数個の位置検出用のマーク(43A〜43H)が
形成された実露光用のマスク(2)を用い、この実露光
用のマスク上の第2の座標系(ξR,ηR)上で位置決
めされたそれら位置検出用のマークの投影光学系(P
L)を介した像(43AW〜43HW)の第1の座標系
(X,Y)上での位置を検出する第1工程(ステップ1
03)を有する。
【0014】更に本発明は、従来のEGA方式を適用し
て、その第1工程で検出されたそれら位置検出用のマー
クの像の内の、2次元マークに換算した場合で例えば3
個以上の像の位置を統計計算することにより、実露光用
のマスク(2)上の第2の座標系(ξR,ηR)上の座
標から基板(8)が位置決めされる第1の座標系(X,
Y)上の座標への変換パラメータを求める第2工程(ス
テップ104)を有し、この第2工程で求められた変換
パラメータに基づいて、投影光学系(PL)の結像状態
の調整、及び実露光用のマスク(2)と基板(8)との
位置決めを行った後、実露光用のマスク(2)の露光用
のパターン(41)を基板(8)上に露光するものであ
る。
【0015】この場合、更に基板(8)の状態をEGA
方式で計測することが望ましい。即ち、基板(8)上に
設定された第3の座標系(α,β)上の配列座標に基づ
いて基板(8)上に配列された複数の被加工領域(27
−i)の内、少なくとも3つの予め選択されたサンプル
領域の第1の座標系(X,Y)上における座標位置を計
測し(ステップ107)、このように計測された複数の
座標位置を統計計算することによって、基板(8)上の
第3の座標系(α,β)上の座標から第1の座標系
(X,Y)上の座標への変換パラメータを算出し(ステ
ップ108)、第3の座標系(α,β)から第1の座標
系(X,Y)への変換パラメータ、及びその第2工程で
求められた変換パラメータに基づいて、投影光学系(P
L)の結像状態の調整(ステップ110)、及び実露光
用のマスク(2)と基板(8)との位置決めを行った後
(ステップ109,110)、実露光用のマスク(2)
の露光用のパターンを基板(8)上に露光することが望
ましい。また、本発明による第2の露光方法は、露光用
のパターンが形成されたマスクを照明し、そのマスクの
パターンを投影光学系を介して基板上に投影露光する露
光方法において、そのマスクとしてそのマスク上の露光
用パターンと共に複数個の位置検出用マークが形成され
た実露光用のマスクを使用すると共に、この実露光用の
マスクのパターンをその基板上に露光する前に、この実
露光用のマスク上に形成されている複数個の位置検出用
マークに関する位置情報を検出する第1工程と、その第
1工程で検出された位置情報を用いて統計計算を行うこ
とにより、複数の誤差パラメータを求める第2工程と、
その第2工程で求められたその誤差パラメータに基づい
て、その投影光学系の結像特性を制御する第3工程と、
を有するものである。また、本発明による第3の露光方
法は、露光用のパターンが形成されたマスクを照明し、
そのマスクのパターンを投影光学系を介して基板上に投
影露光する露光方法において、そのマスクとしてそのマ
スク上の露光用パターンと共に複数個の位置検出用マー
クが形成された実露光用のマスクを使用すると共に、こ
の実露光用のマスクのパターンをその基板上に露光する
前に、この実露光用のマスク上に形成されている複数個
の位置検出用マークのその投影光学系を介した像の位
置情報を検出する第1工程と、その第1工程で検出され
た位置情報を用いて統計計算を行うことにより、複数の
誤差パラメータを求める第2工程と、を有するものであ
る。また、本発明による素子製造方法は、本発明の何れ
かの露光方法を用いて、半導体素子又は液晶表示素子を
形成するための回路パターンを基板上に投影する工程を
含むものである。次に、本発明による第1の露光装置
は、露光用のパターンが形成されたマスクを照明し、そ
のマスクのパターンを投影光学系を介して基板上に投影
露光する露光装置であって、そのマスクとしてそのマス
ク上の露光用パターンと共に複数個の位置検出用マーク
が形成された実露光用のマスクを使用すると共に、この
実露光用のマスクのパターンをその基板上に露光する前
に、この実露光用のマスク上に形成されている複数個の
位置検出用マークに関する位置情報を検出する検出手段
と、その検出手段で検出された位置情報を用いて統計計
算を行うことにより、複数の誤差パラメータを求める演
算手段と、その演算手段で求められたその誤差パラメー
タに基づいて、その投影光学系の結像特性を制御する制
御手段と、を有するものである。また、本発明による第
2の露光装置は、露光用のパターンが形成されたマスク
を照明し、そのマスクのパターンを投影光学系を介して
基板上に投影露光する露光装置であって、そのマスクと
してそのマスク上の露光用パターンと共に複数個の位置
検出用マークが形成された実露光用のマスクを使用する
と共に、この実露光用のマスクのパターンをその基板上
に露光する前に、この実露光用のマスク上に形成されて
いる複数個の位置検出用マークのその投影光学系を介
した像の位置情報を検出する検出手段と、その検出手段
で検出された位置情報を用いて統計計算を行うことによ
り、複数の誤差パラメータを求める演算手段と、を有す
るものである。
【0016】
【作用】斯かる本発明によれば、図4(a)に示すよう
に、実露光用のマスク(2)には座標系(ξR,ηR)
上にそれぞれ2次元の位置を表す位置検出用のマーク
(43A〜43H)が形成されている。このマスク
(2)の像を投影光学系(PL)を介して基板(8)が
載置されているステージ上に投影する。そして、図5に
示すように、それら位置検出用のマークの投影像(43
AW〜43HW)の内から例えば3個以上の投影像の第
1の座標系(X,Y)上での位置を検出する。検出方式
としては、基板(8)が載置されるステージに設けたス
リット板及び光電検出器を、その第1の座標系(X,
Y)上で走査して各投影像の位置を検出する方式や、基
板(8)が載置されるステージ側からマスク(2)側に
スリットパターン像を投影した状態でそのステージを走
査し、マスク(2)を透過した光量から逆に投影像(4
3AW〜43HW)の位置を検出する方式等がある。
【0017】一般に、マスク(2)上の座標系(ξR,
ηR)上の座標から基板(8)の位置を規定する第1の
座標系(X,Y)上の座標への変換式は(数1)と同様
に6個の変換パラメータを用いて表すことができる。こ
の6個の変換パラメータの値は、従来のEGA方式を適
用することにより容易に求めることができる。即ち、2
次元マークの場合で3個以上の投影像(43AW〜43
HW)の位置を検出し、最小自乗法を用いることにより
それら6個の変換パラメータは求められる。また、それ
ら6個の変換パラメータは、マスク(2)の回転、投影
像の2方向の倍率誤差(投影光学系(PL)自体の倍率
誤差を含む)、座標系(ξR,ηR)の直交度誤差、及
び2方向のオフセットを表す。そこで、例えばマスク
(2)の回転及びオフセットを小さくするように、マス
ク(2)又は基板(8)の位置を補正することにより、
マスク(2)と基板(8)との位置合わせ精度が改善さ
れる。
【0018】また、投影像自体の倍率誤差が直接求めら
れるため、例えば基板(8)の第1層目にマスク(2)
のパターン像を露光する場合には、例えば投影光学系
(PL)を構成するレンズエレメントを動かす等の手法
により投影光学系(PL)の投影倍率を補正して、その
投影像の倍率を設計値に合わせる。一方、基板(8)の
第2層目に露光する場合には、その2層目に既に形成さ
れている回路パターンの倍率誤差を計測し、その回路パ
ターンの倍率誤差に対してマスク(2)の投影像の倍率
誤差を合わせる。
【0019】次に、基板(8)上の第3の座標系(α,
β)から第1の座標系(X,Y)への変換パラメータを
もEGA方式で求めた場合には、例えばマスク(2)の
回転、倍率等及び基板(8)の回転、倍率等が一緒に求
められる。従って、例えばマスク(2)の回転角を基板
(8)の回転角に合わせることにより、マスク(2)と
基板(8)との位置合わせ精度及び重ね合わせ精度を高
めることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。本例はステップ・アンド・リピート方式で
感光基板としてのウエハ上の各ショット領域にレチクル
のパターンを露光する露光装置(ステッパー)の露光工
程に本発明を適用したものである。
【0021】図2は本例の露光装置を示し、この図2に
おいて、照明光学系1から射出された露光光ILが、ほ
ぼ均一な照度でレチクル2を照明する。レチクル2はレ
チクルステージ3上に保持され、レチクルステージ3は
ベース4上の2次元平面内で移動及び微小回転ができる
ように支持されている。装置全体の動作を制御する主制
御系6が、ベース4上の駆動装置5を介してレチクルス
テージ3の動作を制御する。
【0022】露光光ILのもとで、レチクル2のパター
ン像が投影光学系PLを介してウエハ8上の各ショット
領域に投影される。ウエハ8はウエハホルダー9を介し
てウエハステージ10上に載置されている。ウエハステ
ージ10は、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内で
ウエハ8を2次元的に位置決めするXYステージ、光軸
AXに平行な方向(Z方向)にウエハ8を位置決めする
Zステージ、及びウエハ8を微小回転させるステージ等
より構成されている。
【0023】また、ウエハホルダー9(又はウエハステ
ージ10の最上段のステージ)上のウエハ8の近傍に
は、光電センサ7が固定されている。光電センサ7は、
レチクル2上に形成されているアライメントマーク(後
述)の投影像の明部と同じパターンのスリットが形成さ
れたスリット板の下に、そのスリット板を透過した光束
を光電変換する光電検出器を配置して構成され、そのス
リット板の表面はウエハ8の露光面と同じ高さに設定さ
れている。光電センサ7内の光電検出器の出力信号が主
制御系6に供給されている。本実施例では、その光電セ
ンサ7を投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内で走
査することにより、レチクル2に形成されたアライメン
トマークの投影像の位置を計測する。
【0024】そして、ウエハステージ10の上面に移動
ミラー11が固定され、移動ミラー11に対向するよう
にレーザー干渉計12が配置されている。図2では簡略
化して表示しているが、投影光学系7の光軸に垂直な面
内の直交座標系をX軸及びY軸として、移動鏡11はX
軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射
面を有する平面鏡より構成されている。また、レーザー
干渉計12は、X軸に沿って移動鏡11にレーザービー
ムを照射する2個のX軸用のレーザー干渉計及びY軸に
沿って移動鏡11にレーザービームを照射するY軸用の
レーザー干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザー
干渉計及びY軸用の1個のレーザー干渉計により、ウエ
ハステージ10のX座標及びY座標が計測される。この
ように計測されるX座標及びY座標よりなる座標系
(X,Y)を、以下ではステージ座標系又は静止座標系
と呼ぶ。
【0025】また、X軸用の2個のレーザー干渉計の計
測値の差により、ウエハステージ10の回転角が計測さ
れる。レーザー干渉計12により計測されたX座標、Y
座標及び回転角の情報が座標計測回路12a及び主制御
系6に供給され、主制御系6は、供給された座標をモニ
ターしつつ駆動装置13を介して、ウエハステージ10
の位置決め動作を制御する。なお、図2には示していな
いが、レチクル側にもウエハ側と全く同じ干渉計システ
ムが設けられている。
【0026】本例の投影光学系PLには結像特性制御装
置14が装着されている。結像特性制御装置14は、例
えば投影光学系PLを構成するレンズ群の内の所定のレ
ンズ群の間隔を調整するか、又は所定のレンズ群の間の
レンズ室内の気体の圧力を調整することにより、投影光
学系PLの投影倍率、歪曲収差の調整を行う。結像特性
制御装置14の動作も主制御系6により制御されてい
る。
【0027】本例では、投影光学系PLの側面にオフ・
アクシス方式のアライメント系15が配置され、このア
ライメント系15において、光源16からの照明光がコ
リメータレンズ17、ビームスプリッター18、ミラー
19及び対物レンズ20を介してウエハ8上のアライメ
ントマーク29の近傍に照射される。この場合、対物レ
ンズ20の光軸20aと投影光学系7の光軸7aとの間
隔であるベースライン量が予め計測されている。そし
て、アライメントマーク29からの反射光が、対物レン
ズ20、ミラー19、ビームスプリッター18及び集光
レンズ21を介して指標板22上に照射され、指標板2
2上にアライメントマーク29の像が結像される。
【0028】指標板22を透過した光が、第1リレーレ
ンズ23を経てビームスプリッター24に向かい、ビー
ムスプリッター24を透過した光が、X軸用第2リレー
レンズ25Xにより2次元CCDよりなるX軸用撮像素
子26Xの撮像面上に集束され、ビームスプリッター2
4で反射された光が、Y軸用第2リレーレンズ25Yに
より2次元CCDよりなるY軸用撮像素子26Yの撮像
面上に集束される。撮像素子26X及び26Yの撮像面
上にはそれぞれアライメントマーク19の像及び指標板
22上の指標マークの像が重ねて結像される。撮像素子
26X及び26Yの撮像信号は共に座標位置計測回路1
2aに供給される。
【0029】図3は図2の指標板22上のパターンを示
し、この図3において、中央部に十字形のアライメント
マーク29の像29Pが結像され、この像29Pの直交
する直線パターン像29XP及び29YPにそれぞれ垂
直なXP方向及びYP方向が、それぞれ図2のウエハス
テージ10のステージ座標系のX方向及びY方向と共役
になっている。そして、アライメントマーク像29Pを
XP方向に挟むように2個の指標マーク31A及び31
Bが形成され、アライメントマーク像29PをYP方向
に挟むように2個の指標マーク32A及び32Bが形成
されている。
【0030】この場合、XP方向で指標マーク31A,
31B及び直線パターン像29XPを囲む検出領域33
X内の像が図2のX軸用撮像素子26Xで撮像され、Y
P方向で指標マーク32A,32B及び直線パターン像
29YPを囲む検出領域33Y内の像が図2のY軸用撮
像素子26Yで撮像される。更に、撮像素子26X及び
26Yの各画素から光電変換信号を読み取る際の走査方
向はそれぞれXP方向及びYP方向に設定され、撮像素
子26X及び26Yの撮像信号を処理することにより、
アライメントマーク像29Pと指標マーク31A,31
B及び32A,32BとのXP方向及びYP方向の位置
ずれ量を求めることができる。従って、図2において、
座標計測回路12aは、ウエハ8上のアライメントマー
ク29の像と指標板22上の指標マークとの位置関係及
びそのときのレーザー干渉計12の計測結果より、その
アライメントマーク29のステージ座標系(X,Y)上
での座標を求め、このように計測された座標値を主制御
系6に供給する。
【0031】ここで、本実施例で使用するレチクル2の
パターンにつき説明する。図4(a)は本実施例のレチ
クル2を示し、この図4(a)において、レチクル2の
中央部に露光用の回路パターン41が形成されている。
そして、回路パターン41の周囲で、且つ投影光学系P
Lの有効露光フィールドと共役な領域42Rの内側に8
個の同一のアライメントマーク43A〜43Hが形成さ
れている。これらアライメントマーク43A〜43Hの
位置は、レチクル2の中心を原点(0,0)とした直交
座標系(ξR,ηR)上で予め定められている。図示省
略しているが、レチクル2上にはアライメントマーク4
3A〜43Hの他に、更にレチクル2をレチクルステー
ジ3上で位置決めするためのアライメントマークも形成
されている。
【0032】図4(b)はアライメントマーク43Aの
形状を示し、この図4(b)において、アライメントマ
ーク43Aは、遮光膜44を背景としてξR方向に所定
ピッチで配列された開口パターンよりなるライン・アン
ド・スペースパターン45、及びηR方向に所定ピッチ
で配列された開口パターンよりなるライン・アンド・ス
ペースパターン46を形成したものである。ライン・ア
ンド・スペースパターン45及び46により、それぞれ
アライメントマーク43AのξR方向及びηR方向の位
置が指定されている。他のアライメントマーク43B〜
43Hも同一形状である。
【0033】また、図2の光電センサ7のスリット板に
は、図4(b)のライン・アンド・スペースパターン4
5及び46と共役なパターンが形成されている。次に、
図1のフローチャートを参照して、本実施例でウエハ8
上の各ショット領域とレチクル2のパターン像との位置
合わせを行って、各ショット領域への露光を行う際の動
作につき説明する。先ず、図1のステップ101におい
て、レチクル2を図2のレチクルステージ3上にロード
した後、ステップ103において、レチクル2のアライ
メントを行う。このためには、図2において例えばレチ
クル2の端部上方に配置されたアライメント顕微鏡(不
図示)を用いて、レチクル2上のアライメントマーク
(図4(a)のアライメントマーク43A〜43Hとは
異なるマーク)の位置を検出し、その位置が所定の位置
になるようにレチクル2を位置決めする。
【0034】次に、ステップ103において、レチクル
2上の8個のアライメントマーク43A〜43Hの内
の、3個以上のアライメントマークのウエハステージ1
0上への投影像のステージ座標系(X,Y)での座標を
計測する。図5は、図4(a)に示すレチクル2のアラ
イメントマーク43A〜43Hのウエハステージ10上
への投影像を示し、この図5において、投影光学系PL
の有効露光フィールド42内に8個のアライメントマー
ク像43AW〜43HWが投影されている。また、投影
光学系PLの結像状態が理想的である場合の、レチクル
2上の座標系(ξR,ηR)のウエハステージ10上へ
の投影像を座標系(ξ,η)で表している。本実施例で
は、レチクル2の座標系(ξR,ηR)上でのアライメ
ントマーク43A〜43Hの設計上の配列座標(CRξ
Xn,CRηYn)(n=1〜8)を、ウエハステージ10
上の座標系(ξ,η)上でのアライメントマーク像43
AW〜43HWの配列座標(CRXn,CRYn)に換算す
る。そして、アライメントマーク像43AW〜43Hの
ステージ座標系(X,Y)での配列座標を(FRXn,F
Yn)とする。
【0035】この場合、レチクル2はステージ座標系
(X,Y)に対して次のような誤差要因を有するため、
配列座標(CRXn,CRYn)は配列座標(FRXn,FR
Yn)とは合致しない。
【0036】レチクルの回転:これはステージ座標系
(X,Y)に対するレチクルのウエハ側に換算した座標
系(ξ,η)の残留回転誤差ΘR で表される。 レチクルの座標系(ξ,η)の直交度:これはξ軸方
向及びη軸方向のパターンが描画誤差により正確に直交
していない誤差であり、直交度誤差WR で表される。
【0037】レチクルの座標系(ξ,η)におけるξ
方向及びη方向の倍率誤差:これはレチクル2のパター
ンの長さが誤差を有する場合、又は投影光学系PLの投
影倍率が設計値(例えば1/5)からずれていることに
より生ずる誤差である。この誤差はξ方向及びη方向に
ついてそれぞれ倍率誤差RRx及びRRyで表される。
ただし、ξ方向の倍率誤差RRxはウエハステージ上の
2つのアライメントマーク像間のξ方向の間隔の実測値
と設計値との比、η方向の倍率誤差RRyは2つのアラ
イメントマーク像間のη方向の間隔の実測値と設計値と
の比で表すものとする。 レチクルの座標系(ξ,η)のステージ座標系(X,
Y)に対するオフセット:これはレチクル2の投影像が
ウエハステージ10に対して全体的に微小量だけずれる
ことにより生じ、オフセット誤差ORX,ORY で表され
る。
【0038】上記の〜の誤差要因が加わった場合、
設計上の座標値が(CRXn,CRYn)のアライメントマ
ーク像の、ステージ座標系(X,Y)上の座標(F
Xn,FRYn)は以下のように表される。
【0039】
【数2】
【0040】ここで、直交度誤差WR 及び残留回転誤差
ΘR が微小量であるとして一次近似を行うと、(数2)
は次のようになる。
【0041】
【数3】
【0042】次に、(数3)の行列及びベクトルを次の
ように行列FRn,AR及びベクトルCRn,ORで置
き換える。
【0043】
【数4】
【0044】これにより、(数3)は次のように表現さ
れる。
【0045】
【数5】
【0046】この(数5)における行列AR内の4個の
誤差(以下、「誤差パラメータ」とも呼ぶ)RRx,R
Ry,WR ,ΘR 及びベクトルOR内の2個のオフセッ
ト誤差(誤差パラメータ)ORX,ORY を求めることが
目的であり、このためにはウエハのショット配列算出用
のEGA方式の計算手法が適用できる。即ち、求めるべ
き誤差パラメータは6個であるため、図5のアライメン
トマーク像43AW〜43HWの内から3個以上のアラ
イメントマーク像のステージ座標系(X,Y)での座標
を求め、この計測された座標と(数5)により定まる計
算上の座標との自乗和(残留誤差成分)が最小になるよ
うにすればよい。
【0047】なお、図5のアライメントマーク像43A
W〜43HWは、2個の1次元マークが組み合わされた
2次元マークであるため、3個以上を計測しているが、
1次元マークのみを選択する場合には6個以上のマーク
の位置を計測する必要がある。また、図5のアライメン
トマーク像43AW〜43HWの内から選択する3個以
上のアライメントマーク像は同一直線上に位置していな
いことが条件となる。更に、計測するアライメントマー
ク像は、投影光学系PLの有効露光フィールド42内で
偏ることなく、光軸に関してほぼ点対称となるように分
布することが望ましい。
【0048】そこで、ステップ103では、図5におい
て斜線を施して示すように、光軸に関してほぼ点対称の
例えば4個のアライメントマーク像43BW,43D
W,43FW,43HWのステージ座標系(X,Y)で
の配列座標を計測する。この際には、図2の光電センサ
7をXY平面内で走査して、光電変換信号がそれぞれ極
大となる位置を求めればよい。その後、ステップ104
において、上述の最小自乗法により(数5)を満足する
6個の誤差パラメータ(RRx,RRy,WR ,ΘR
ORX,ORY )の値を求める。
【0049】なお、上述の方法は通常のEGA方式を適
用したものであるが、図5のアライメントマーク像の計
測データに対して、例えばレチクル2の中心からの距離
に応じて重み付けを行うような所謂重み付けEGA方式
で、それら6個の誤差パラメータを求めるようにしても
よい。重み付けEGA方式については後述する。また、
場合によっては直交度誤差WR を無視し(0とみな
し)、且つ倍率誤差RRx及びRRyを共通に平均値R
R(=(RRx+RRy)/2)で置き換えてもよいこ
とがある。この場合には、(数5)の行列ARは次のよ
うに近似できる。
【0050】
【数6】
【0051】この近似のもとでは、求めるべき誤差パラ
メータの個数は4個になるため、最小自乗法を適用する
ために計測すべきアライメントマーク像の個数は、2次
元マークの場合で2個以上でよくなる。次に、本実施例
では従来のEGA方式を拡張した方式で、ウエハについ
ても回転、線形伸縮等を計測する。以下ではその方法に
つき説明する。
【0052】図6(a)は本実施例のウエハ8を示し、
この図6(a)において、ウエハ8上の直交する座標系
(α,β)に沿って複数のショット領域27−n(n=
1,2,‥‥)がマトリックス状に配列され、各ショッ
ト領域27−nには前工程での露光及び現像等によりそ
れぞれチップパターンが形成されている。図6(a)で
は、複数のショット領域の内の5つのショット領域27
−1〜27−5のみを代表して表している。
【0053】各ショット領域27−nにはそれぞれ基準
位置が定められている。例えば基準位置を各ショット領
域27−nの中心の基準点28−nとすると、この基準
点28−nの、ウエハ8上の座標系(α,β)における
設計上の座標値は、それぞれ(CXn,CYn)で表される
ものとする。また、各ショット領域27−nには、それ
ぞれ4個の位置合わせ用のアライメントマーク29−
n,30−n,34−n,35−nが付随して設けられ
ている。この場合、図6(a)のウエハ上の座標系
(α,β)に平行に、各ショット領域27−nに図6
(b)に示すようにショット領域上の座標系(x,y)
を設定すると、アライメントマーク29−n,30−
n,34−n,35−nの座標系(x,y)上における
設計上の座標はそれぞれ(S1Xn,S1Yn),(S2Xn,S
2Yn),(S3Xn,S3Yn)及び(S4Xn,S4Yn)で表される。
【0054】図6(a)に戻り、ウエハ8を図2のウエ
ハステージ10上に載置し、ステップ・アンド・リピー
ト方式で既にチップパターンが形成された複数のショッ
ト領域の各々にレチクルの投影像を順次重ね合わせて露
光が行われる。このとき、ウエハステージ10の移動位
置を規定するステージ座標系(X,Y)とウエハの座標
系(α,β)との対応関係が必ずしも前工程における関
係と同じには限らない。このため、座標系(α,β)に
関する各ショット領域27−nの基準点28−nの設計
上の座標値(CXn,CYn)からステージ座標系(X,
Y)上の座標を求めて、この座標に基づいてウエハを移
動させても、各ショット領域27−nが精密に位置合わ
せされないことがある。そこで、本実施例では、先ず従
来例と同様にその位置合わせの誤差が次の4つの要因か
ら生じたものとする。
【0055】ウエハの回転:これはステージ座標系
(X,Y)に対するウエハの座標系(α,β)の残留回
転誤差Θで表される。 ステージ座標系(X,Y)の直交度:これはX軸方向
及びY軸方向のウエハステージ10の送りが正確に直交
していないことにより生じ、直交度誤差Wで表される。
【0056】ウエハの座標系(α,β)におけるα方
向及びβ方向の線形伸縮(ウエハスケーリング):これ
はウエハ8が加工プロセス等によって全体的に伸縮する
ことである。この伸縮量はα方向及びβ方向についてそ
れぞれウエハスケーリングRx及びRyで表される。た
だし、α方向のウエハスケーリングRxはウエハ8上の
α方向の2点間の距離の実測値と設計値との比、β方向
のウエハスケーリングRyはβ方向の2点間の実測値と
設計値との比で表すものとする。 ウエハ上の座標系(α,β)のステージ座標系(X,
Y)に対するオフセット:これはウエハ8がウエハステ
ージ10に対して全体的に微小量だけずれることにより
生じ、オフセット量OX,OY で表される。
【0057】上記の〜の誤差要因が加わった場合、
基準点の設計上の座標値が(CXn,CYn)のショット領
域について、実際に露光するにあたって位置決めすべき
ステージ座標系(X,Y)上の座標(C′Xn,C′Yn
は以下のように表される。
【0058】
【数7】
【0059】ここで、直交度誤差W及び残留回転誤差Θ
が微小量であるとして一次近似を行うと、(数7)は次
のようになる。
【0060】
【数8】
【0061】ここまでは、各ショット領域27−n上の
基準位置(本例では各ショット領域の中心の基準点)を
正確に位置合わせすることについて説明してきた。しか
し、各ショット領域の基準点がそれぞれ正確に位置合わ
せされたからといって、必ずしも各ショット領域内のチ
ップパターン全体とレチクルの投影像とが隅々まで正確
に重なり合うとは限らない。
【0062】次にこの各ショット領域内の重ね合わせ誤
差について説明する。既に説明したように、図6(b)
において、任意のショット領域27−n上の座標系
(x,y)上の設計上の座標値が(S1Xn,S1Yn)〜(S
4Xn,S4Yn)である位置にそれぞれアライメントマーク2
9−n,30−n,34−n,35−nが形成されてい
る。本例では、その各ショット領域内の重ね合わせ誤差
が以下の要因から生じたものとする。
【0063】チップパターンの回転(チップローテー
ション):これは、例えばウエハ8上にレチクル2の投
影像の露光を行う際、レチクル2がステージ座標系
(X,Y)に対して回転していたり、あるいはウエハス
テージ10の動きにヨーイングが混入していたりすると
きに生じるものであり、ショット領域の座標系(x,
y)に対する回転誤差θで表される。 チップの直交度誤差:これは、例えばウエハ8上にレ
チクル2の投影像を露光する際に、レチクル2上のパタ
ーン自体の歪みや投影光学系7のディストーション(歪
曲収差)等によって生じるチップパターンの直交度の誤
差であり、角度誤差wで表される。
【0064】チップの線形伸縮(チップスケーリン
グ):これは、例えばウエハ8にレチクル2の投影像の
露光を行う際の投影倍率の誤差、あるいはウエハ8の加
工プロセスによってウエハ8が全体的又は部分的に伸縮
することによって生じるものである。ここでは、ショッ
ト領域の座標系(x,y)のx方向の2点間の距離の実
測値と設計値との比であるx方向のチップスケーリング
rx、及びy方向の2点間の距離の実測値と設計値との
比であるy方向のチップスケーリングryで2方向の線
形伸縮を表すものとする。
【0065】例えば、図7(a)は前工程で形成された
各ショット領域27−nのチップパターンに回転誤差及
び倍率誤差が生じているウエハ8Aを示し、この図7
(a)において、回転誤差及び倍率誤差が無い場合のシ
ョット領域の例を破線で囲んだショット領域36−6〜
36−10で表す。それに対して、ウエハ8A上に実際
に形成されているショット領域27−6〜27−10は
回転角及び倍率が異なっている。これらの誤差は、図7
(b)に示すように、ショット領域27−nが本来のシ
ョット領域36−nに対して傾斜しているチップローテ
ーション誤差と、図7(c)に示すように、ショット領
域27−nの倍率が本来のショット領域36−nの倍率
と異なっているチップスケーリング誤差とに分離でき
る。
【0066】但し、図7の例ではチップパターンの直交
度誤差wが無く、且つx方向のチップスケーリングrx
とy方向のチップスケーリングryとが等しい場合を示
している。上記の〜の誤差要因が加わった場合、シ
ョット領域27−n上の設計上の座標値が(SNXn,S
NYn)(N=1〜4)のアライメントマーク29−n,3
0−n,34−n,35−nについて、実際に位置合わ
せすべきショット領域の座標系(x,y)上での座標値
(S′NXn ,S′NYn )は以下のように表される。
【0067】
【数9】
【0068】ここで、直交度誤差w及び回転誤差θが微
小量であるとして一次近似を行うと、(数9)は次式で
表される。
【0069】
【数10】
【0070】さて、図6(b)において、任意のショッ
ト領域27−nの基準点28−nのステージ座標系
(X,Y)上での配列座標値は(CXn,CYn)であるた
め、その任意のショット領域上の任意のアライメントマ
ーク(29−n又は30−n)のステージ座標系(X,
Y)上の設計上の座標値(DNXn ,DNYn )は、次のよ
うに表される。但し、上述のようにNの値(1〜4)に
よってアライメントマーク29−n〜35−nの区別を
行っている。
【0071】
【数11】
【0072】上述の〜の3個の誤差は、ウエハ8上
の各ショット領域のアライメントマークを焼き付けた層
にチップパターンを焼き付けた際に生じる。実際には更
に、ウエハ8の加工プロセスによって生じる上述のや
の誤差の影響を受けるため、アライメントマーク29
−n,30−n,34−n,35−nがステージ座標系
(X,Y)上で実際にあるべき位置の座標を(FNXn,F
NYn)(N=1〜4)とすると、この座標値(FNXn,F
NYn)は(数8)及び(数10)から次のように表され
る。
【0073】
【数12】
【0074】次に、本実施例では最小自乗法の適用を容
易にするため、その(数12)中のα方向のウエハスケ
ーリングRx、及びβ方向のウエハスケーリングRyを
それぞれ新たなパラメータΓx、及びΓyを用いて次の
(数12)のように表す。同様に、その(数12)中の
x方向のチップスケーリングrx、及びy方向のチップ
スケーリングryをそれぞれ新たなパラメータγx、及
びγyを用いて次の(数12)のように表す。
【0075】
【数13】
【0076】これら新たなそれぞれ線形伸縮の変化分を
示す4個のパラメータΓx、Γy、γx、及びγyを用
いてその(数12)を書き換えると、(数12)は近似
的に次のようになる。
【0077】
【数14】
【0078】この(数14)において、2次元ベクトル
を2行×1列の行列とみなすと、この(数14)を以下
のような変換行列を用いた座標変換式に書き直すことが
できる。
【0079】
【数15】
【0080】但し、(数15)の各変換行列は次のよう
に定義される。
【0081】
【数16】
【0082】(数15)の座標変換式における変換行列
A,B,Oに含まれる10個の誤差パラメータ(Θ,
W,Γx(=Rx−1),Γy,OX,OY,θ,w,γx
(=rx−1),γy)は例えば最小自乗法により求め
ることができる。本例では、(数15)の座標変換式に
基づいてウエハ8の各ショット領域のステージ座標系
(X,Y)上での計算上の座標、及びチップの各誤差を
求める。そして、それをもとに、チップローテーション
誤差及びチップ倍率誤差等の補正を行った上で、ウエハ
8の各ショット領域とレチクルとの位置合わせを行う。
なお、必ずしも最小自乗法を(数15)に適用する必要
はなく、例えば(数12)の段階で10個の誤差パラメ
ータを求めても良い。
【0083】また、本例では以下で説明するように、ウ
エハ上のショット領域から予め選択されたショット領域
(サンプルショット)内で、更に選択されたアライメン
トマークの座標位置を計測し、この計測結果を(数1
5)に適用して最小自乗法により10個のパラメータを
求め、このパラメータに基づいて各ショット領域の配列
座標を算出している。
【0084】具体的に、図1のステップ105におい
て、図2のウエハホルダー9上に今回の露光対象である
ウエハ8のロードが行われる。ウエハ8の各ショット領
域にはそれぞれ、前工程において既にチップパターンが
形成されている。更に、図6(b)に示すように、ウエ
ハ8上の各ショット領域27−nにはそれぞれ4個の十
字型のアライメントマーク29−n,30−n,34−
n及び35−nが形成されている。
【0085】次に、図1のステップ106において、ウ
エハ8の原点設定(プリアライメント)を行う。その後
ステップ107において、図2のオフ・アクシス方式の
アライメント系15を用いて、ウエハ8上の5個以上の
アライメントマーク(29−n,30−n,34−n又
は35−n)のステージ座標系(X,Y)上での座標値
(FMNXn,FMNYn)を実測する。1個のアライメントマ
ークにはX方向及びY方向の2つの成分があるため、5
個以上のアライメントマークの座標値を実測することに
より、10個以上のパラメータの値を決定することがで
きる。
【0086】本例で実測するアライメントマークは、3
個以上のショット領域27−nから選択する必要がある
が、必ずしも1個のショット領域27−nから4個のア
ライメントマーク29−n〜35−nを選択する必要は
なく、1個のショット領域27−nからそれぞれ1個の
アライメントマーク(29−n,30−n,34−n又
は35−n)を選択するようにしてよい。
【0087】この場合、ウエハ8上で選択された複数の
ショット領域27−nの基準点28−nの、ウエハ8上
の座標系(α,β)上での設計上の配列座標値(CXn
Yn)と、測定されたアライメントマークの各ショット
領域27−n上の座標系(x,y)での設計上の座標値
(相対座標値)(SNXn,SNYn )とが予め分かってい
る。そこで、ステップ108において、(数12)の右
辺に、測定されたアライメントマークが属するショット
領域の基準点の設計上の配列座標値(CXn,CYn)、及
びそのアライメントマークの基準点に関する設計上の相
対座標値(SNXn,SNYn)を代入することにより、そのア
ライメントマークがステージ座標系(X,Y)上である
べき計算上の座標値(FNXn,FNYn)を求める。
【0088】そして、最小自乗法により(数15)を満
足する10個の誤差パラメータ(Θ,W,Γx,Γy,
X,OY,θ,w,γx,γy)を求める。具体的には、
実際に計測された座標値(FMNXn,FMNYn)とその計算
上の座標値(FNXn,FNYn)との差(ENXn,ENYn)をアラ
イメント誤差と考える。従って、ENXn =FMNXn −F
NXn 、ENYn =FMNYn −FNYn が成立している。そし
て、5組以上のアライメント誤差(ENXn,ENYn)、即ち
10個以上のアライメント誤差の自乗和をそれら10個
の誤差パラメータで順次偏微分し、その値がそれぞれ0
になるような方程式をたてて、それら10個の連立方程
式を解けば10個の誤差パラメータを求めることができ
る。これが本例のEGA演算である。
【0089】その後ステップ109において、(数5)
の変換行列AR中のレチクルの回転誤差ΘR を基準とし
て、(数10)の変換行列A中のウエハの残留回転誤差
(ウエハローテーション誤差)Θと変換行列B中のチッ
プローテーションの回転誤差θとの和(Θ+θ)を回転
誤差ΘR に合わせ込む。そのためには、図2のウエハス
テージ10によりウエハ8を回転させると共に、ウエハ
ステージ10の走り方向をレチクル2の回転に合わせて
斜めに設定する。なお、ウエハ8を回転する代わりに、
レチクル2側を回転してもよい。
【0090】但し、ウエハ8を回転した場合には、ウエ
ハ8のオフセット誤差(OX,OY)が変化する虞があるた
め、再びアライメントマークの座標値の計測を行った
後、従来の通常のEGA演算を行って誤差パラメータを
求め直す必要がある。そこで、例えばウエハ8を所定角
度だけ回転した場合には、従来のチップパターン内の誤
差を考慮しない場合と同様に、ウエハ8上の少なくとも
3個のショット領域のアライメントマークのステージ座
標系(X,Y)での座標値を計測し直す。そして、その
結果から6個の誤差パラメータ(Θ,W,Rx,Ry,
X,OY)の値を決定し、この結果から算出した配列座標
に基づいて各ショット領域の位置合わせを行って露光を
行う。これは、ウエハ8の回転後の新たな残留回転誤差
Θが、ステップ109で回転した角度に対応する値かど
うかを確認する意味もある。
【0091】次に、レチクル2の直交度誤差WR 、及び
チップの直交度誤差wは、厳密な意味では補正できない
が適度にレチクル2を回転させることで、その誤差を小
さく抑えることができる。そこで、レチクル2の直交度
誤差WR 、ウエハ8の回転誤差Θ、チップの回転誤差θ
及び直交度誤差wのそれぞれの絶対値の和が最小になる
ように、レチクル2の回転量を最適化することも可能で
ある。
【0092】次に、ステップ110において、(数5)
の行列AR内のレチクル2の投影像の倍率誤差RRx,
RRy、及び(数10)の変換行列B中のチップスケー
リング誤差rx,ryを補正するように、図2の結像特
性制御装置14を介して投影光学系7の投影倍率を調整
する。この場合、本実施例では、レチクル2の投影像の
倍率を直接計測できるため、先ずウエハ8上の第1層目
に露光を行う際には、レチクル2の倍率誤差RRx及び
RRyが正確に1になるように、投影光学系PLの投影
倍率を調整する。倍率誤差RRx及びRRyが正確に1
になる状態で、レチクル2のパターンの投影光学系PL
による投影像が、設計値通りの大きさになる。
【0093】なお、図5に示すように本実施例のレチク
ル2のアライメントマーク像43AW〜43HWは、投
影光学系PLの有効露光フィールド42内で実際の矩形
の露光領域の外側にあることもあるため、投影光学系P
Lの投影倍率を計測する際に、レンズのディストーショ
ンの影響を大きく受ける。そこで、予め露光領域内にア
ライメントマーク像が投影されるような基準レチクルを
用いて、この基準レチクルの投影像の倍率が設計値通り
になるように、投影光学系PLの投影倍率のオフセット
補正を行っておいてもよい。この場合には、ウエハ8上
の第1層目に露光を行う際の投影倍率の補正は不要とな
る。
【0094】次に、ウエハ8の第2層目以降にレチクル
2のパターン像を露光する際には、チップスケーリング
誤差rx,ryを基準として、投影光学系PLの投影倍
率を補正する。これにより、レチクル2の投影像の大き
さとウエハ2上に既に形成されているチップパターンの
大きさとが等しくなる。その後、図1のステップ111
において、ステップ108で求めた誤差パラメータより
なる要素を含む変換行列A及びOを用いて、次式にウエ
ハ8上の各ショット領域27−nの基準点28−nの設
計上の配列座標値(CXn,CYn)を代入することによ
り、その基準点28−nのステージ座標系(X,Y)上
での計算上の配列座標値(GXn,GYn)を求める。但
し、上述したように、ステップ105でローテーション
誤差を補正するためにウエハ8側を回転した場合には、
再び計測したアライメントマークの座標に基づいて、各
基準点28−nのステージ座標系(X,Y)上での計算
上の配列座標値(GXn,GYn)を求める。
【0095】
【数17】
【0096】そして、ステップ112において、計算に
より得られた配列座標(GXn,GYn)及び予め求めてあ
るベースライン量に基づいて、ウエハ8上の各ショット
領域27−nの基準点28−nを順次図2の投影光学系
PLの露光フィールド内の所定の位置に位置合わせし
て、当該ショット領域27−nに対してレチクル2のパ
ターン像を投影露光する。そして、ウエハ8上の全ての
ショット領域への露光が終了した後に、ウエハ8の現像
等の処理が行われる。
【0097】この場合、本例では(数5)及び(数1
5)に示すように、変換行列A及びOのみならず、レチ
クルの回転誤差、レチクルの倍率誤差、チップローテー
ション、及びチップスケーリングのパラメータ等をも考
慮しているので、レチクル2の回転、投影光学系PLの
倍率誤差、各ショット領域に転写されるチップパターン
自体の伸縮や回転などの影響を小さく抑え、ウエハ上の
各ショット領域のチップパターンとレチクルのパターン
の投影像とをより高精度に重ね合わせることができる。
【0098】なお、上述実施例では図6(b)に示した
ように、ステージ座標系上のX方向及びY方向に同時に
位置合わせできる十字型のアライメントマーク29−n
〜35−nをショット領域の座標系上のx軸上に2個、
及びy軸上に2個設けている。しかしながら、例えば1
直線上に4個のアライメントマークが配列されないよう
にすれば、必ずしもそのような配置でなくとも良い。一
例として例えば各ショット領域の4隅にアライメントマ
ークを配置すると良い。また、各アライメントマークは
各ショット領域間のストリートライン領域上に形成して
も良い。また、X方向用の1次元のアライメントマーク
とY方向用の1次元のアライメントマークとをそれぞれ
別に設けても、その配置に注意すれば上述実施例と全く
同様に(数15)の変換行列A,B,Oを求めることが
できる。
【0099】但し、本例のような2次元の位置を特定で
きる十字マークの代わりに、X方向又はY方向の位置だ
けを検出できる1次元のアライメントマーク(回折格子
マーク等)を使用する場合には、10個のパラメータの
値を決定するために、10個以上の1次元のアライメン
トマークの座標値を実測する必要がある。なお、上述実
施例では、チップローテーションの回転誤差θ、チップ
の直交度誤差w及びチップスケーリングrx,ryを求
めるために、ウエハ8の各ショット領域27−n内に4
個の2次元のアライメントマーク29−n〜35−nを
設けている。しかしながら、各ショット領域27−nの
基準点のオフセット(x方向及びy方向)を考慮して
も、求めるべきパラメータは6個であるため、各ショッ
ト領域27−nには3個の2次元のアライメントマーク
(例えば29−n,30−n及び34−n)を設けるだ
けでも良い。このように2次元のアライメントマークを
使用する際には、常に2つのアライメントマークが選択
されることになる。但し、1次元のアライメントマーク
であれば、各ショット領域27−nにそれぞれ6個のア
ライメントマークを形成する必要がある。
【0100】なお、上述実施例では、ウエハ8上の各シ
ョット領域内で多点計測を行っているが、通常のEGA
方式をそのまま適用して各ショット領域内ではそれぞれ
特定の1個のマークの位置を検出するようにしてもよ
い。この場合には、(数15)において行列Bを無視し
て、例えばウエハローテーションの誤差Θをレチクルの
回転誤差ΘR に合わせるようにすればよい。
【0101】また、上述実施例では、レチクル2の直交
度誤差WR については積極的に補正を行っていない。し
かしながら、例えば投影光学系PLを構成する一部のレ
ンズをトロイダル面に形成しておき、そのレンズを光軸
の回りに回転できる機構を設け、この機構で投影像の直
交度誤差WR が最小になるように、そのレンズを回転さ
せてもよい。これにより、レチクル2の描画誤差等に起
因する直交度誤差WRを小さくすることができる。
【0102】なお、上述実施例のように、ウエハ内のシ
ョット配列誤差が線形であるものとしたアライメント方
式は、EGA方式に属するものである。更に、上述実施
例のEGA方式では、ショット領域毎のチップローテー
ションやチップ倍率(ディストーションを含む)の誤差
が同一ウエハ内では一定であるものとして、チップロー
テーションやチップ倍率誤差を求めていた。このため、
ウエハ上の局所的な配列誤差やディストーション成分の
変動(非線形性)が大きいと、上述実施例では重ね合わ
せ精度を向上させることが難しくなる。そこで、非線形
な歪みを持つウエハであっても、それらチップローテー
ションやチップ倍率誤差を良好に補正して、高精度に位
置合わせができるアライメント方式が望まれる。以下で
は、上述のEGA方式を改良してより高精度に位置合わ
せができる実施例につき説明する。このアライメント方
式は、上述実施例に特願平4−297121号で提案さ
れているアライメント方式を適用したものである。
【0103】そのような本発明の他の実施例につき図8
を参照して説明する。本例でも図2に示す投影露光装置
を使用するが、本例では第1実施例で使用されたEGA
方式のアライメントを更に改良した、第1の重み付きの
エンハンスト・グローバル・アライメント方式(以下、
「W1−EGA方式」という)のアライメントを行う。
このW1−EGA方式のアライメントは、「規則的な非
線形歪み」に対して有効なもので、「規則的な非線形歪
みを持つ基板であっても、当該基板上の局所領域内での
配列誤差はほぼ等しい」ことに着目したものである。そ
して、このW1−EGA方式のアライメントでは、後述
のようにサンプルショットとの距離に応じて重み付けが
行われる。
【0104】図8は本例で露光対象とするウエハ8を示
し、この図8において、ウエハ8上のi番目のショット
領域ESiの計算上の座標位置を決定する際、このショ
ット領域ESiとm個(図8ではm=9)のサンプルシ
ョットSA1〜SA9との間の距離LK1〜LK9に応
じて、それら9個のサンプルショット内のアライメント
マークの計測された座標位置(アライメントデータ)の
それぞれに重みWinが与えられる。具体的にサンプルシ
ョットSA1の2個のアライメントマークMA1,MB
1の計測された座標位置には、距離LK1に応じた重み
i1が与えられる。なお、より厳密には、ショット領域
ESiの基準点から各サンプルショット内の各アライメ
ントマークまでの距離に応じて、それぞれ重みを付すこ
とが望ましい。また、各サンプルショットにおいて、必
ずしも2個のアライメントマークの座標を計測する必要
はない。
【0105】このW1−EGA方式では、EGA方式に
おける単なる自乗和の残留誤差成分の代わりに、次の
(数13)よりなる残留誤差成分Eiを定義する。この
(数18)において、座標値(FMNXn ,FMNYn
は、n番目のサンプルショット内のN番目のアライメン
トマークの実際に計測された座標値、座標値(FNXn
NYn )はその計算上の座標値である。
【0106】
【数18】
【0107】そして、このように定義される残留誤差成
分Eiが最小になるように(数15)を満足する10個
の誤差パラメータ(Θ,W,Γx,Γy,OX,OY,θ,
w,γx,γy)を求める。なお、ここでは各ショット
領域ESi毎に使用するサンプルショットSA1〜SA
9は同一であるが、当然に各ショット領域ESi毎に各
サンプルショットSAnまでの距離は異なる。従って、
サンプルショットSAnの座標位置(アライメントデー
タ)に与える重みWinはショット領域ESi毎に変化す
る。そして、ショット領域ESi毎に誤差パラメータ
(Θ,W,Rx,Ry,OX,OY,θ,w,rx,ry)
を決定して、先ず(数15)の変換行列A中のウエハロ
ーテーション誤差Θ、及び変換行列B中のチップローテ
ーション誤差θを補正すると共に、(数15)の変換行
列B中のチップ倍率誤差(チップスケーリングγx,γ
y)を補正する。
【0108】その後、誤差パラメータ(Θ,W,Γx,
Γy,OX,OY)よりなる要素を含む変換行列A及びOを
用いて、(数17)にウエハ8上の当該ショット領域E
Siの設計上の配列座標値を代入することにより、その
ショット領域ESiの基準点のステージ座標系(X,
Y)上での計算上の配列座標値を求める。なお、既に説
明したように、ウエハ側を回転させた場合には、改めて
計測したアライメントマークの座標に基づいて、通常の
EGA演算により配列座標値を求める。
【0109】このようにW1−EGA方式ではウエハ8
上の各ショット領域ESi毎に、各サンプルショットS
Anの座標データに対する重みWinが変化する。一例と
してその重みWinを、i番目のショット領域ESiとn
番目のサンプルショットSAnとの距離LKnの関数と
して次のように表す。但し、パラメータSは重み付けの
度合いを変更するためのパラメータである。
【0110】
【数19】
【0111】この(数19)から明かなように、i番目
のショット領域ESiまでの距離LKnが短いサンプル
ショットSAn程、そのアライメントデータに与える重
みW inが大きくなるようになっている。また、(数1
9)において、パラメータSの値が十分大きい場合、統
計演算処理の結果は上述実施例のEGA方式で得られる
結果とほぼ等しくなる。一方、ウエハ上の露光すべきシ
ョット領域ESiを全てサンプルショットSAnとし、
パラメータSの値を十分零に近づけると、各ショット領
域毎にウエハマークの位置を計測して位置合わせを行う
所謂ダイ・バイ・ダイ方式で得られる結果とほぼ等しく
なる。即ち、W1−EGA方式では、パラメータSを適
当な値に設定することにより、EGA方式とダイ・バイ
・ダイ方式との中間の効果を得ることができる。例え
ば、非線形成分が大きなウエハに対しては、パラメータ
Sの値を小さく設定することで、ダイ・バイ・ダイ方式
とほぼ同等の効果(アライメント精度)を得ることがで
き、非線形成分によるアライメント誤差を良好に除去す
ることができる。また、アライメントセンサーの計測再
現性が悪い場合には、パラメータSの値を大きく設定す
ることで、EGA方式とほぼ同等の効果を得ることがで
き、平均化効果によりアライメント誤差を低減すること
ができる。
【0112】更に、(数19)の重み付け関数を、アラ
イメントマークのX座標及びY座標について別々に用意
し、X座標とY座標とで重みWinを独立に設定すること
ができるようにしてもよい。この場合には、ウエハの非
線形歪みの程度(大小)、規則性又はステップピッチ、
即ち隣接した2つのショット領域の中心間距離(ウエハ
上のストリートラインの幅にも依るが、ほぼショットサ
イズに対応した値)がX方向とY方向とで異なっていて
も、パラメータSの値を独立に設定することで、ウエハ
上のショット配列誤差を高精度に補正することができる
ようになっている。この際、パラメータSの値は上記の
如くX座標とY座標とで異ならせるようにしても良く、
更にX座標及びY座標のパラメータSの値が同一又は異
なる場合の何れであっても、パラメータSの値は、「規
則的な非線形歪み」の大小、規則性、ステップピッチ又
はアライメントセンサーの計測再現性等に応じて適宜変
更すれば良い。
【0113】以上のことから、パラメータSの値を適宜
変更することで、EGA方式からダイ・バイ・ダイ方式
までその効果を変えることができる。従って、各種レイ
ア、更には各成分(X方向及びY方向)に対し、例えば
非線形成分の特徴(例えば大小、規則性等)、ステップ
ピッチ、アライメントセンサーの計測再現性の良否等に
応じてアライメントを柔軟に変更させ、各レイア、各成
分に対して最適な条件でアライメントを行うことができ
る。
【0114】次に、図9を参照して、第2の重み付きの
エンハンスト・グローバル・アライメント方式(以下、
「W2−EGA方式」という)のアライメント方法につ
き説明する。ここでは説明を簡単にするため、ウエハW
に規則的に、特に点対称な非線形歪みが生じ、且つその
点対称中心がウエハWの中心(ウエハセンター)と一致
しているものとする。
【0115】図9は本例で露光対象とするウエハ8を示
し、この図9において、ウエハ8の変形中心点(非線形
歪みの点対称中心)、即ちウエハセンターWcと、ウエ
ハ8上のi番目のショット領域ESiとの間の距離(半
径)をLEiとして、ウエハセンターWcとm個(図1
1ではm=9)のサンプルショットSA1〜SA9のそ
れぞれとの間の距離(半径)をLW1〜LW9とする。
そして、このW2−EGA方式でも、W1−EGA方式
と同様に、距離LEi及び距離LW1〜LW9に応じ
て、9個のサンプルショットSA1〜SA9中のアライ
メントマークの計測された座標位置(アライメントデー
タ)の各々に重みWin′を与える。このW2−EGA方
式では、サンプルショット毎に2個のアライメントマー
ク(MAi,MBi)を検出した後、(数18)と同様
に、残留誤差成分Ei′を次の(数20)で定義し、そ
の(数20)が最小となるように(数15)の誤差パラ
メータ(Θ,W,Γx,Γy,OX,OY,θ,w,γx,
γy)を決定する。
【0116】
【数20】
【0117】このW2−EGA方式でもW1−EGA方
式と同様に、アライメントデータに与える重みWin′は
ショット領域ESi毎に変化するため、ショット領域E
Si毎に統計演算を行って誤差パラメータ(Θ,W,Γ
x,Γy,OX,OY,θ,w,γx,γy)を決定して、
チップローテーション、チップ直交度、チップ倍率誤差
及び計算上の配列座標値を決定することになる。
【0118】そして、ウエハW上の各ショット領域ES
i毎に、各サンプルショットに対する重みWin′を変化
させるため、(数20)における重みWin′を、ウエハ
8上のi番目のショット領域ESiとウエハセンターW
cとの距離(半径)LEiの関数として次のように表
す。但し、パラメータSは重み付けの度合を変更するた
めのパラメータである。
【0119】
【数21】
【0120】この(数21)から明かなように、サンプ
ルショットSAnからウエハセンターWcに対する距離
LWnが、ウエハセンターWcとウエハW上のi番目の
ショット領域ESiとの間の距離LEiに近いサンプル
ショット程、そのアライメントデータに与える重み
in′が大きくなるようになっている。換言すれば、ウ
エハエンターWcを中心とした半径LEiの円上に位置
するサンプルショットのアライメントデータに対して最
も大きな重みWin′が与えられ、その円から半径方向に
離れるに従ってアライメントデータに対する重みWin
が小さくなっている。
【0121】また、(数21)におけるパラメータSの
値は、W1−EGA方式と同様に要求されるアライメン
ト精度、非線形歪みの特徴(例えば大小、規則性等)、
ステップピッチ、アライメントセンサーの計測再現性の
良否等に応じて適宜定めれば良い。即ち、非線形成分が
比較的大きいときには、パラメータSの値をより小さく
設定することで、ウエハセンターWcからの距離LWn
が大きく異なるサンプルショットの影響を小さくするこ
とができる。一方、非線形成分が比較的小さいときに
は、パラメータSの値をより大きく設定することで、計
測再現性が悪いアライメントセンサー(又はレイア)に
おけるアライメント精度の低下を防止することができ
る。
【0122】更に、W2−EGA方式では、ウエハW上
の点対称中心からほぼ等距離にある複数のショット領
域、即ちその点対称中心を中心とした同一の円上に位置
する複数のショット領域の各々では、当然ながらサンプ
ルショットのアライメントデータに与える重みWin′が
同一となる。このため、その点対称中心を中心とした同
一の円上に複数のショット領域が位置している場合、何
れか1つのショット領域のみにおいて上記の重み付け及
び統計演算を行って誤差パラメータ(Θ,W,Γx,Γ
y,OX,OY,θ,w,γx,γy)を算出すれば、残り
のショット領域については先に算出した誤差パラメータ
をそのまま用いてそのチップローテーション、チップ直
交度、チップ倍率誤差及び座標位置を決定することがで
きる。これにより、計算量が減少するという利点があ
る。
【0123】ところで、W2−EGA方式に好適なサン
プルショットの配置は、非線形歪みの点対称中心、即ち
ウエハセンターWcに関して対称となるように指定する
ことが望ましく、例えばウエハセンターWcを基準とし
たX字型又は十字型等に指定すれば良い。それ以外に、
W1−EGA方式と同様の配置としても良い。また、非
線形歪みの点対称中心がウエハセンターWc以外の場合
には、その点対称中心を基準としたX字型又は十字型の
配置とすればよい。また、誤差パラメータの値を決定す
るに際しては、(数21)に示す重み付け関数をX方向
及びY方向の各々で独立に設定するようにしても良い。
また、アライメントマーク毎に重み付け関数を独立に設
定してもよいことは言うまでもない。
【0124】なお、W1−EGA方式及びW2−EGA
方式では、チップパターンに関する4個の誤差パラメー
タ(θ,w,rx,ry)を基に回転誤差や倍率誤差を
補正するときには、各ショット領域毎に求められるそれ
らパラメータを用いて各ショット領域毎に補正を行って
も良い。又は、ショット領域毎に求められる1組のパラ
メータを平均化して1組のパラメータを求め、このパラ
メータに基づいてウエハ全体として1回だけ補正を行う
ようにしても良い。更に、ウエハを複数のブロックに分
け、各ブロック毎に補正を行うようにしても良い。ま
た、W2−EGA方式では、点対称の中心に対して同心
円上に位置するショット領域では、ショット領域毎にパ
ラメータを求める必要はなく、何れか1つのショット領
域について求めたパラメータを使用するようにしても良
い。
【0125】なお、上述実施例では、レチクルローテー
ションの補正又はレチクルの投影像の投影倍率の補正
(2層目以降の露光での補正)を行う際に、ウエハ及び
チップパターン側の回転や伸縮をも考慮している。しか
しながら、例えば同一ロット内のそれまでの露光によ
り、ウエハ及びチップパターンの倍率誤差や回転誤差等
が十分小さいことが分かっている場合等には、レチクル
の(数5)に基づく計測(EGA計測)の結果のみを用
いて、レチクルの回転補正又は投影光学系の投影倍率の
補正を行うようにしてもよい。
【0126】また、本発明はステップ・アンド・リピー
ト方式の露光装置(例えば縮小投影型のステッパーや等
倍投影型のステッパー)のみならず、所謂ステップ・ア
ンド・スキャン露光方式の露光装置、又はプロキシミテ
ィタイプのステッパー(X線露光装置等)等にも広く適
用できるものである。また、露光装置以外でも半導体ウ
エハや複数のチップパターンを有するレチクル等を検査
する装置(欠陥検査装置、プローバ等)で、各チップ毎
にステップ・アンド・リピート方式で検査視野やプロー
ブ針等の基準位置に対して位置合わせする装置において
も、本発明を同様に適用することができる。
【0127】なお、ステップ・アンド・スキャン露光方
式の露光装置を始めとする走査型の露光装置で上述のア
ライメント方法を適用する場合には、上述の実施例で求
めた座標位置に所定のオフセット(パターンサイズ、レ
チクル及びウエハの助走区間等に応じて一義的に定まる
値)を加えた位置にウエハを位置決めしてから、走査露
光を行うことになる。
【0128】このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得る。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、マスク上の位置検出用
のマークの投影光学系を介した像の位置を計測し、この
計測結果を統計処理しているため、マスクのパターンの
回転角や、そのパターンの直交度等を正確に求めること
ができる。更に、投影光学系を介した投影像の倍率をも
正確に求めることができ、マスク上のパターンと基板上
のパターンとの重ね合わせ精度を高めることができる利
点がある。
【0130】また、基板側の配列座標をEGA方式で求
めるようにした場合には、位置合わせ精度及び重ね合わ
せ精度を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光方法の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図2】その実施例の露光方法が実施される投影露光装
置の一例を示す構成図である。
【図3】図2の指標板上のアライメントマークの像を示
す拡大図である。
【図4】(a)は実施例で使用するレチクル2のパター
ン配置を示す平面図、(b)はレチクル2上のアライメ
ントマークの構成を示す拡大平面図である。
【図5】図4(a)のレチクル2の投影像を示す平面図
である。
【図6】(a)は実施例のウエハ上のショット領域の配
列の一例を示す平面図、(b)は図4(a)内のショッ
ト領域を示す拡大平面図である。
【図7】(a)はチップパターンの回転誤差及びチップ
倍率の誤差を含んだウエハの一例を示す平面図、(b)
はチップローテーション誤差の説明図、(c)はチップ
倍率誤差の説明図である。
【図8】本発明の他の実施例においてW1−EGA方式
のアライメントが行われるウエハ上のショット配列を示
す平面図である。
【図9】本発明の他の実施例においてW2−EGA方式
のアライメントが行われるウエハ上のショット配列を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 照明光学系 2 レチクル 6 主制御系 PL 投影光学系 7 光電センサ 8 ウエハ 10 ウエハステージ 12 レーザー干渉計 14 結像特性制御装置 15 オフ・アクシス方式のアライメント系 27−1〜27−5,27−n ショット領域 28−1〜28−5,28−n 基準点 29−1〜29−3,29−n ウエハ上のアライメン
トマーク 43A〜43E レチクル上のアライメントマーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−96219(JP,A) 特開 平2−27712(JP,A) 特開 平2−81419(JP,A) 特開 平2−148714(JP,A) 特開 昭64−53545(JP,A) 特開 平6−349705(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 9/00

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光用のパターンが形成されたマスクを
    照明し、前記マスクのパターンを投影光学系を介して第
    1の座標系上で位置決めされる感光性の基板上に投影露
    光する露光方法において、 前記マスクとして前記マスク上の露光用のパターンと共
    に複数個の位置検出用のマークが形成された実露光用の
    マスクを用い、該実露光用のマスク上の第2の座標系上
    で位置決めされた前記位置検出用のマークの前記投影光
    学系を介した像の前記第1の座標系上での位置を検出す
    る第1工程と、 該第1工程で検出された前記位置検出用のマークの像の
    位置を統計計算することにより、前記実露光用のマスク
    上の第2の座標系上の座標から前記基板が位置決めされ
    る前記第1の座標系上の座標への変換パラメータを求め
    る第2工程と、を有し、 該第2工程で求められた変換パラメータに基づいて、前
    記投影光学系の結像状態の調整、及び前記実露光用のマ
    スクと前記基板との位置決めを行った後、前記実露光用
    のマスクの露光用のパターンを前記基板上に露光するこ
    とを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 前記基板上に設定された第3の座標系上
    の配列座標に基づいて前記基板上に配置された複数の被
    加工領域の内、少なくとも3つの予め選択されたサンプ
    ル領域の前記第1の座標系上における座標位置を計測
    し、該計測された複数の座標位置を統計計算することに
    よって、前記基板上の第3の座標系上の座標から前記第
    1の座標系上の座標への変換パラメータを算出し、 前記第3の座標系から前記第1の座標系への変換パラメ
    ータ、及び前記第2工程で求められた変換パラメータに
    基づいて、前記投影光学系の結像状態の調整、及び前記
    実露光用のマスクと前記基板との位置決めを行った後、
    前記実露光用のマスクの露光用のパターンを前記基板上
    に露光することを特徴とする請求項1に記載の露光方
    法。
  3. 【請求項3】 露光用のパターンが形成されたマスクを
    照明し、前記マスクのパターンを投影光学系を介して基
    板上に投影露光する露光方法において、 前記マスクとして前記マスク上の露光用パターンと共に
    複数個の位置検出用マークが形成された実露光用のマス
    クを使用すると共に、該実露光用のマスクのパターンを
    前記基板上に露光する前に、該実露光用のマスク上に形
    成されている該複数個の位置検出用マークに関する位置
    情報を検出する第1工程と、 前記第1工程で検出された位置情報を用いて統計計算を
    行うことにより、複数の誤差パラメータを求める第2工
    程と、 前記第2工程で求められた前記誤差パラメータに基づい
    て、前記投影光学系の結像特性を制御する第3工程と、
    を有することを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 前記誤差パラメータは、前記マスク上の
    座標系における倍率誤差を含むことを特徴とする請求項
    3に記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記第3工程では、前記倍率誤差に基づ
    いて、前記投影光学系の投影倍率を制御することを特徴
    とする請求項4に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記投影光学系は複数のレンズ群より構
    成されており、 前記第3工程では、前記投影光学系を構成するレンズ群
    の内の所定のレンズ群の間隔を調整するか、又は所定の
    レンズ群の間のレンズ室内の気体の圧力を調整すること
    を特徴とする請求項5に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記倍率誤差は実測値と設計値との比の
    値であり、前記基板上の第1層目に前記マスクのパター
    ン像を露光する場合には、前記倍率誤差が1になるよう
    に前記投影光学系の投影倍率を調整することを特徴とす
    る請求項4、5、又は6に記載の露光方法。
  8. 【請求項8】 前記基板上の第2層目以降に前記マスク
    のパターン像を露光する場合には、前記倍率誤差がその
    層に既に形成されているパターンの倍率誤差に合致する
    ように前記投影光学系の投影倍率を調整することを特徴
    とする請求項4、5、又は6に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 露光用のパターンが形成されたマスクを
    照明し、前記マスクのパターンを投影光学系を介して基
    板上に投影露光する露光方法において、 前記マスクとして前記マスク上の露光用パターンと共に
    複数個の位置検出用マークが形成された実露光用のマス
    クを使用すると共に、該実露光用のマスクのパターンを
    前記基板上に露光する前に、該実露光用のマスク上に形
    成されている前記複数個の位置検出用マークの前記投
    影光学系を介した像の位置情報を検出する第1工程と、 前記第1工程で検出された位置情報を用いて統計計算を
    行うことにより、複数の誤差パラメータを求める第2工
    程と、を有することを特徴とする露光方法。
  10. 【請求項10】 前記第1工程では、前記基板が載置さ
    れるステージに設けられた光電検出器の出力に基づい
    て、前記位置検出用マークの投影像を検出することを特
    徴とする請求項1又は9に記載の露光方法。
  11. 【請求項11】 前記複数の誤差パラメータは、前記基
    板の位置を定義する第1の座標系に対する、前記マスク
    上の第2の座標系の誤差情報を含むことを特徴とする請
    求項3又は9に記載の露光方法。
  12. 【請求項12】 前記複数のパラメータは、前記マスク
    の回転誤差、前記第2の座標系の直交度誤差、前記第2
    の座標系における前記マスクの倍率誤差、及び前記第1
    の座標系に対する前記第2の座標系のオフセット誤差の
    うちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1
    又は11に記載の露光方法。
  13. 【請求項13】 前記マスクの回転誤差に基づいて、前
    記マスク又は前記基板を回転することを特徴とする請求
    項12に記載の露光方法。
  14. 【請求項14】 前記投影光学系はトロイダル面に形成
    された所定レンズを含み、 前記直交度誤差に基づいて、前記所定レンズを回転する
    ことを特徴とする請求項12に記載の露光方法。
  15. 【請求項15】 前記統計計算は、最小自乗法を含むこ
    とを特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の露
    光方法。
  16. 【請求項16】 前記マスク上のパターン像を前記基板
    上に投影している最中に、前記パターン像と前記基板と
    を相対移動させることを特徴とする請求項1〜15の何
    れか一項に記載の露光方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16の何れか一項に記載の
    露光方法を用いて、半導体素子又は液晶表示素子を形成
    するための回路パターンを基板上に投影する工程を含む
    ことを特徴とする素子製造方法。
  18. 【請求項18】 露光用のパターンが形成されたマスク
    を照明し、前記マスクのパターンを投影光学系を介して
    基板上に投影露光する露光装置であって、 前記マスクとして前記マスク上の露光用パターンと共に
    複数個の位置検出用マークが形成された実露光用のマス
    クを使用すると共に、該実露光用のマスクのパターンを
    前記基板上に露光する前に、該実露光用のマスク上に形
    成されている該複数個の位置検出用マークに関する位置
    情報を検出する検出手段と、 前記検出手段で検出された位置情報を用いて統計計算を
    行うことにより、複数の誤差パラメータを求める演算手
    段と、 前記演算手段で求められた前記誤差パラメータに基づい
    て、前記投影光学系の結像特性を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  19. 【請求項19】 前記誤差パラメータは、前記マスク上
    の座標系における倍率誤差を含み、 前記制御手段は、前記倍率誤差に基づいて、前記投影光
    学系の投影倍率を制御することを特徴とする請求項18
    に記載の露光装置。
  20. 【請求項20】 前記投影光学系は複数のレンズ群によ
    り構成されており、 前記制御手段は、前記投影光学系を構成するレンズ群の
    内の所定のレンズ群の間隔を調整するか、又は所定のレ
    ンズ群の間のレンズ室内の気体の圧力を調整することを
    特徴とする請求項19に記載の露光装置。
  21. 【請求項21】 露光用のパターンが形成されたマスク
    を照明し、前記マスクのパターンを投影光学系を介して
    基板上に投影露光する露光装置であって、 前記マスクとして前記マスク上の露光用パターンと共に
    複数個の位置検出用マークが形成された実露光用のマス
    クを使用すると共に、該実露光用のマスクのパターンを
    前記基板上に露光する前に、該実露光用のマスク上に形
    成されている前記複数個の位置検出用マークの前記投
    影光学系を介した像の位置情報を検出する検出手段と、 前記検出手段で検出された位置情報を用いて統計計算を
    行うことにより、複数の誤差パラメータを求める演算手
    段と、を有することを特徴とする露光装置。
  22. 【請求項22】 前記検出手段は、前記基板が載置され
    るステージに設けられた光電検出器を含むことを特徴と
    する請求項21に記載の露光装置。
  23. 【請求項23】 前記複数の誤差パラメータは前記マス
    クの回転誤差を含み、 前記マスクの回転誤差に基づいて、前記マスク又は前記
    基板を回転することを特徴とする請求項18〜22の何
    れか一項に記載の露光装置。
  24. 【請求項24】 前記複数の誤差パラメータは、前記マ
    スク上の座標系の直交度誤差を含み、 前記投影光学系はトロイダル面に形成された所定レンズ
    を含み、 前記直交度誤差に基づいて、前記所定レンズを回転する
    機構を有することを特徴とする請求項18〜23の何れ
    か一項に記載の露光装置。
  25. 【請求項25】 前記マスク上のパターン像を前記基板
    上に投影している最中に、前記パターン像と前記基板と
    を相対移動させることを特徴とする請求項18〜24の
    何れか一項に記載の露光装置。
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