JP3386143B2 - 缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板 - Google Patents

缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板

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JP3386143B2
JP3386143B2 JP50209999A JP50209999A JP3386143B2 JP 3386143 B2 JP3386143 B2 JP 3386143B2 JP 50209999 A JP50209999 A JP 50209999A JP 50209999 A JP50209999 A JP 50209999A JP 3386143 B2 JP3386143 B2 JP 3386143B2
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慶一 志水
文男 国繁
信也 小崎
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Toyo Kohan Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、缶蓋として用いられる樹脂被覆アルミニウ
ム合金板に関する。より詳細には、被覆皮膜の加工密着
性および耐食性に優れた関蓋用樹脂被覆アルミニウム合
金板に関する。
背景技術 近年缶用材料として、金属板を缶に成形した後塗装を
施した従来のものから、環境保全を配慮し、金属板に予
め樹脂を被覆し、それを缶に成形したものへの移行が進
んでいる。この予め樹脂を被覆した金属板は、特に缶胴
用の部材への適用が広く行われているが、次に示すよう
に缶蓋用の材料としての適用も試みられている。
例えば、特開平2−86433号公報に記載の缶用アルミ
ニウム材は、変性ポリオレフィン樹脂を接着層とし、ポ
リオレフィン系樹脂層を、クロメート処理を施したアル
ミニウム板材に熱圧着してなる、開蓋時のエナメルフェ
ザリングを生じ難くしたものである。また、特開平3−
258534号公報に記載の缶蓋用アルミニウム合金複合材
は、リン酸クロメート処理などの下地処理を施したアル
ミニウム合金板に、オレフィン系接着剤を用いてオレフ
ィン系樹脂フィルムを貼り合わせ、スコア加工部の板厚
減少を防止するものである。
また特開平6−312234号公報に記載の熱可塑性樹脂被
覆鋼板からなる缶蓋材は、めっき鋼板や、クロメート処
理などの化成処理を施した表面処理鋼板をスコアー加工
した後、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂を被覆
し、スコア加工部の耐食性を向上させるものである。さ
らに特開平8−224628号公報に記載の熱可塑性樹脂ラミ
ネート蓋は、めっき後にクロメート処理を施した錫めっ
き鋼板、ニッケルめっき鋼板、ニッケルめっき後錫めっ
きした錫/ニッケルめっき鋼板、または金属クロムとク
ロム水和酸化物の二層皮膜を生成させた電解クロム酸処
理鋼板などに、結晶性飽和ポリエステル系樹脂皮膜を積
層したものである。
特開平2−86433号公報に記載の缶用アルミニウム材
や特開平3−258534号公報に記載の缶蓋用アルミニウム
合金複合材は、リン酸クロメート処理皮膜などの化成処
理皮膜を施したアルミニウム合金板にオレフィン系樹脂
フィルムなどの樹脂フィルムを積層しているが、上記の
電解クロム酸処理鋼板に樹脂フィルムを積層した場合と
比較し、金属基板と樹脂フィルムとの密着性、特に加工
密着性が十分ではなく、リベット加工などの極めて厳し
い加工を施した場合、樹脂皮膜が剥離することがある。
一方、特開平6−312234号公報に記載の熱可塑性樹脂
被覆鋼板や、特開平8−224628号公報に記載の熱可塑性
樹脂ラミネート蓋は鋼板を基板とする缶蓋材であり、ア
ルミニウム合金板を基板とする缶蓋材に比べて、樹脂皮
膜との加工密着性は優れているものの、開蓋性に難があ
り、その使用が制限され、広範に用いられていないのが
現状である。
本発明は、被覆した樹脂皮膜の加工密着性および耐食
性に優れた缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板、および
その缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板を用いて製造し
た缶蓋を提供することを課題とする。
発明の開示 本発明の缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板は、アル
ミニウム合金板の少なくとも缶蓋の内面となる面に、シ
ランカップリングを用いてシラン処理してなる皮膜を有
し、その上に樹脂を被覆してなることを特徴とする。
また、本発明の缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板
は、少なくとも缶蓋の内面となる面に、表面処理を施し
てなる表面処理皮膜、およびその上にシランカップリン
グを用いてシラン処理してなる皮膜を有し、さらにその
上に樹脂を被覆してなることを特徴とする。
樹脂被覆アルミニウム合金板の表面処理皮膜は、リン
酸クロメート処理皮膜、ジルコニウム系処理皮膜、また
はアルマイト処理皮膜であることが望ましい。
そして、被覆樹脂は、熱可塑性樹脂であることが望ま
しい。また、本発明の缶蓋は、上記の缶蓋用樹脂被覆ア
ルミニウム合金板を用いることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態 本発明は、アルミニウム合金板の少なくとも缶蓋の内
面となる面に、シランカップリング剤を用いてシラン処
理を施すか、またはリン酸クロメート処理、あるいはジ
ルコニウム系処理、もしくはアルマイト処理を施し、さ
らにその上に前記のシラン処理を施した後、熱可塑性樹
脂を被覆し、缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板とした
ものである。缶蓋の外面となる面についても、上記のい
ずれかの表面処理皮膜を形成させた上に、上記の熱可塑
性樹脂を被覆することが好ましい。また、本発明は、こ
のようにして得られた缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金
板をプレス加工して缶蓋としたものである。
以下、本発明について詳細に説明する。まず本発明に
用いられるアルミニウム合金板は、本発明の目的とする
缶蓋に成形加工が可能なアルミニウム合金板であれば特
に限定することはないが、コストおよび成形加工性の点
から缶蓋の成形に広汎に用いられている板厚0.20〜0.35
mmの5000系のアルミニウム合金板が好ましい。本発明に
おいては、アルミニウム合金板は熱可塑性樹脂フィルム
などで被覆された状態で成形加工されることを前提とす
るので、成形加工性、表面の化成処理などの表面処理
性、被覆される皮膜との加工密着性等を考慮して選択す
ればよい。
つぎに、本発明のアルミニウム合金板の表面処理方法
について説明する。まず、アルミニウム合金板に以下に
示す脱脂処理、アルカリ処理、および酸洗からなる前処
理を施す。脱脂処理においては、市販の脱脂剤を用いて
アルミニウム合金板の表面に付着している油分を除去す
る。処理液の温度は30〜90℃の範囲が好ましく、40〜80
℃の範囲がより好ましい。処理方法としてはアルミニウ
ム合金板を処理液に浸漬するか、または処理液をアルミ
ニウム合金板にスプレーする。処理時間は1〜30秒で十
分であり、3〜15秒の範囲がより好ましい。
ついで水洗し、アルカリ処理を施す。アルカリ処理は
アルカリ金属またはアンモニウムの水酸化物、炭酸塩、
重炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、およびホウ酸塩の1種
または2種以上の化合物を主成分とする水溶液が用いら
れる。アルカリ処理においてはアルミニウム合金板の表
面に形成されている酸化皮膜を除去する。場合によって
アルミニウム合金板の表面がエッチングされることもあ
る。用いるアルカリ水溶液の濃度は1〜20%の範囲が好
ましく、2〜10%の範囲がより好ましい。また処理液の
温度は30〜80℃の範囲が好ましく、40〜60℃の範囲がよ
り好ましい。処理方法としてはアルミニウム合金板を処
理液に浸漬するか、または処理液をアルミニウム合金板
にスプレーする。処理時間は1〜20秒で十分であり、3
〜10秒の範囲がより好ましい。
ついで水洗し、酸洗を行う。酸洗は硫酸、硝酸、塩
酸、およびリン酸の1種または2種以上の無機酸を主成
分とする水溶液が用いられる。酸洗はアルカリ処理によ
ってアルミニウム合金板の表面に形成されたスマットを
除去するために実施するが、場合によって同時にアルミ
ニウム合金板の表面に微細な孔を形成することもある。
用いる酸の水溶液濃度は1〜10%の範囲が好ましく、1
〜5%の範囲がより好ましい。また処理液の温度は室温
〜60℃の範囲が好ましく、室温〜40℃の範囲がより好ま
しい。処理方法としてはアルミニウム合金板を酸の水溶
液に浸漬するか、または酸の水溶液をアルミニウム合金
板にスプレーする。処理時間は1〜10秒で十分であり、
1〜5秒の範囲がより好ましい。以上で前処理が完了す
る。
上記の前処理を施した後、本処理を施す。本発明にお
いては、シランカップリング剤を用いるシラン処理、リ
ン酸クロメート処理後のさらなるシラン処理、ジルコニ
ウム系処理後のさらなるシラン処理、アルマイト処理後
のさらなるシラン処理のいずれかの本処理を施す。ま
ず、シラン処理について説明する。本発明のシラン処理
においては、市販のシランカップリング剤を溶媒に希釈
し、アルミニウム合金板に塗布し乾燥する。溶媒として
は水単独でも使用可能であるが、エタノールと水の混合
溶媒を用いることが好ましい。例えば、水とエタノール
の混合比率が水:エタノール=1:4〜4:1、好ましくは1:
2〜2:1の混合溶媒を用いると好結果が得られる。水に対
するエタノールの混合割合が1:4より多い場合はシラン
カップリング剤が混合液中に十分均一に分散するが、エ
タノールが高価でありコスト面で有利ではなくなる。一
方混合割合が4:1より少ない場合はシランカップリング
剤が混合液中に十分均一に分散せず、また、アルミニウ
ム合金表面に塗布した後の乾燥に長時間を要するように
なる。シランカップリング剤の濃度は前記の混合溶液に
対して0.5〜20%の範囲が好ましく、1〜10%の範囲が
より好ましい。0.5%未満では乾燥後の塗布状態が不均
一となりやすく、十分な密着性が得られない。20%を越
えると密着性の向上の効果が飽和し、コスト面で有利で
はなくなる。処理液の温度は室温〜60℃の範囲が好まし
く、室温〜40℃の範囲がより好ましい。処理方法として
はアルミニウム合金板を処理液に浸漬した後、ロールで
余剰の液を絞り、次いで乾燥させる。浸漬時間は1〜15
秒で十分であり、3〜10秒の範囲がより好ましい。処理
量はシリコンとして0.3〜30mg/m2の範囲が好ましく、1
〜10mg/m2の範囲がより好ましい。
つぎに、リン酸クロメート処理を施した後にさらにシ
ラン処理を施す処理について説明する。リン酸クロメー
ト処理は市販のリン酸クロメート処理液を用い、浸漬処
理またはスプレー処理を行う。処理液の温度は室温〜80
℃の範囲が好ましく、室温〜60℃の範囲がより好まし
い。処理時間は1〜10秒で十分であり、1〜5秒の範囲
がより好ましい。皮膜量はクロムとして3〜50mg/m2
範囲が好ましく、5〜30mg/m2の範囲がより好ましい。
皮膜量がクロムとして3mg/m2未満の場合は密着性の向上
に殆ど効果がなく、50mg/m2を越えると付着量が多くな
り局部的に皮膜が不均一になり密着性が低下するように
なり、外観を暗褐色を呈し、好ましくなくなる、このリ
ン酸クロメート処理を施した後に上記のシラン処理を施
す。
つぎに、ジルコニウム系処理を施した後にさらにシラ
ン処理を施す処理について説明する。ジルコニウム系
は、市販のジルコニウム系処理液を用い、浸漬処理また
はスプレー処理を行う。処理液の温度は室温〜60℃の範
囲が好ましく、室温〜45℃の範囲がより好ましい。処理
時間は3〜40秒で十分であり、10〜30秒の範囲がより好
ましい。皮膜量はジルコニウムとして3〜30mg/m2の範
囲が好ましく、7〜15mg/m2の範囲がより好ましい。こ
のジルコニウム系処理を施した後に上記のシラン処理を
施す。
つぎに、アルマイト処理を施した後にさらにシラン処
理を施す処理について説明する。本発明において実施さ
れるアルマイト処理は、通常実施されている成形加工後
に施される加工性を必要としない厚い皮膜を得るための
アルマイト処理とは異なり、アルマイト処理層の上に被
覆された皮膜が厳しい成形加工が施されても優れた密着
性を有し、かつ短時間で連続処理が可能な薄い処理膜が
得られるものが求められる。この要求を満足するアルマ
イト処理としては、酸溶液中で直流電解により陽極酸化
する方法が最も好ましい。アルカリ溶液を用いる方法
は、処理後のアルミニウム合金板表面に残存するアルカ
リい溶液を洗浄除去するのに長時間を要し、その上に被
覆される皮膜の密着性も十分ではない。また、交流電解
法はアルマイト皮膜の形成に長時間を要し、高速処理に
は適していない。本発明のアルマイト処理の一態様とし
て、酸溶液としてホウ酸水溶液にホウ砂を添加した溶液
を用いる。ホウ酸の濃度は5〜100g/lの範囲が好まし
い。5g/l未満では処理液の導電性が低く、処理電流密度
を増加させることができず、所定の厚さの処理皮膜を形
成させるために長時間を要し、好ましくない。一方、10
0g/lを越えると連続処理に際してアルミニウム合金板に
付着して処理槽の外に持ち出される量が増加し、コスト
面で有利ではなくなる。このホウ酸溶液に1〜10g/lの
濃度でホウ砂を添加すると処理浴が安定化し、好まし
い。浴温は室温〜60℃の範囲が好ましい。陽極電流密度
は2.5〜50A/dm2の範囲が好ましく、3〜20A/dm2の範囲
がより好ましい。陽極電流密度が2.5A/dm2未満の場合は
皮膜形成に長時間を要し、生産性の点で好ましくなく、
また均一な薄い皮膜が形成されにくい。一方、50A/dm2
を越えると電解電圧が高くなりすぎて焼けなどの外観む
らが発生しやすく、また均一な薄い皮膜が形成されにく
い。電解に要する時間は0.1〜10秒で十分な厚さの皮膜
が得られる。このアルマイト処理を施した後に上記のシ
ラン処理を施す。
本発明において、上記の表面処理を施したアルミニウ
ム合金板に熱可塑性樹脂を被覆する場合、被覆される熱
可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂の1種、
2種以上の共重合樹脂、または2種以上をブレンドした
複合樹脂があげられる。ポリエステルは本発明には特に
好ましく、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレ
フタレート単位を主体とした共重合ポリエステル、ブチ
レンテレフタレート単位を主体としたポリエステル、お
よびこれらをブレンドした複合樹脂からなるフィルムが
適用可能であり、これらの樹脂の二軸配向したフィルム
を用いることがより好ましい。さらに、耐衝撃加工性が
要求される場合は、上記のポリエステルにビスフェノー
ルAポリカーボネートをブレンドした複合樹脂からなる
フィルム、または上記の複合樹脂を上層とし、上記のポ
リエステルを下層とした二層のフィルム、さらにまたは
上記のポリエステルを上層、および下層とし、上記のビ
スフェノールAポリカーボネートを中間層とした三層の
フィルムを用いることが好ましい。
上記の熱可塑性樹脂層の厚さは、要求される特性に基
づいて選択されるべきであるが、一般に5〜300μmの
範囲が好ましく、10〜250μmの範囲がより好ましい。
厚さが5μm未満の場合、アルミニウム合金板への被覆
作業が著しく困難になるとともに、被覆後、または成形
加工後ににピンホールが発生しやすく、十分な耐食性が
得られない。一方300μmを越えると塗料を塗装した皮
膜と比較し、コスト面で有利でなくなる。
上記の熱可塑性樹脂には必要に応じて、安定剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、顔料、滑剤、腐食防止剤などの添
加剤を添加しても差し支えない。
上記の熱可塑性樹脂のアルミニウム合金板への密着
性、特に厳しい加工を施した後の密着性が十分でない場
合、または熱可塑性樹脂層単独では十分な耐食性が確保
できない場合は、熱硬化性樹脂からなる接着剤、例えば
エポキシ−フェノール系接着剤をアルミニウム合金板に
塗布した後に熱可塑性樹脂を被覆するか、または被覆す
る熱可塑性樹脂のアルミニウム合金板との接着面に予め
前記接着剤を塗布しておき、アルミニウム合金板に被覆
してもよい。
上記の熱可塑性樹脂は、樹脂を加熱溶融して直接アル
ミニウム合金板上押し出して積層する押出法、または熱
可塑性樹脂の二軸配向フィルムを樹脂の融点以上の温度
に加熱したアルミニウム合金板に当接し、一対のロール
で両者を挟み付けて積層するフィルムラミネート法のい
ずれの方法を用いても被覆することが可能である。
以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例) 板厚0.26mmのアルミニウム合金板(JIS5052)の両面
に、下記に示す条件で脱脂処理、アルカリ処理、酸洗の
前処理を施した。その後表1〜7に示す条件で表面処理
を施した。
[前処理条件] ・脱脂処理 80℃に加熱した市販の脱脂剤(サーフクリーナー 32
2N−8(日本ペイント(株)製))の3重量%水溶液中
に、前記アルミニウム合金を15秒間浸漬した後、水洗し
次いで乾燥した。
・アルカリ処理 50℃に加熱した5%の水酸化ナトリウム水溶液中に、
前記脱脂処理を施したアルミニウム合金板を10秒間浸漬
した後、水洗し次いで乾燥した。
・酸洗 室温の1%の硫酸中に前記アルカリ処理を施したアル
ミニウム合金板を3秒間浸漬した後、水洗し次いで乾燥
した。
これらの表面処理が施されたアルミニウム合金板を24
0℃に加熱し、その両面にポリエチレンテレフタレート8
8モル%、ポリエチレンイソフタレート12モル%からな
る共重合ポリエステルを二軸延伸し熱固定して得られた
フィルム(後述する缶蓋に成形した後、缶蓋内面となる
面:厚さ25μm、缶蓋外面となる面:厚さ15μm)を同
時に当接し、一対のロールでフィルムとアルミニウム合
金板を挟み付けて積層し、直ちに水中に浸漬し急冷し、
次いで乾燥した。
上記のようにして得られたポリエステルフィルム被覆
アルミニウム合金板を、以下に示す試験方法で評価し
た。評価結果を表8〜9に示す。
[樹脂皮膜の加工密着性] ポリエステル樹脂被覆アルミニウム合金板から幅20m
m、長さ100mmの短冊状の試験片を切り出し、長さ方向の
一方の端部を、缶蓋とした場合に内面となる側を外側に
なるようにして、3mmRの180゜折り曲げ加工を施し、加
工部分のポリエステル樹脂の剥離状況を目視評価した。
[耐食性] クエン酸およびクエン酸ナトリウムでpHを3.0に調整
した38℃の食塩水中に上記供試材の加工部分を30日間浸
漬し、腐食状況を目視評価した。
評価結果を表8〜9に示す。
試料番号1〜21(実施例)は本発明の表面処理を施した
アルミニウム合金板にポリエステフィルムを被覆したフ
ィルム被覆板の場合であり、いずれも優れた加工密着性
を示し、耐食性も優れている。一方、試料番号22〜35
(比較例)は従来の表面処理を施したアルミニウム合金
板にポリエステフィルムを被覆したフィルム被覆板の場
合であり、いずれも本発明の樹脂皮膜の加工密着性およ
び耐食性におよぶものはない。
産業上の利用可能性 本発明は、アルミニウム合金板の少なくとも缶蓋の内
面となる面に、シランカップリングを用いてシラン処理
してなる皮膜を有し、その上に樹脂を被覆してなる缶蓋
用樹脂被覆アルミニウム合金板、またはリン酸クロメー
ト処理、あるいはジルコニウム系処理、もしくはアルマ
イト処理を施してなる皮膜を形成させ、その上にシラン
処理を施した皮膜を有し、さらにその上に樹脂を被覆し
てなる缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合金板であり、缶蓋
に成形した後も、樹脂の加工密着性に優れており、優れ
た耐食性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C25D 11/18 C25D 11/18 A (56)参考文献 特開 平4−66173(JP,A) 特開 昭63−149387(JP,A) 特開 昭61−52369(JP,A) 特開 平7−266496(JP,A) 特開 平8−27563(JP,A) 特開 昭62−52045(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 C23C 22/00 - 22/86

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金板の両面に、 皮膜量がクロムとして3〜50mg/m2のリン酸クロメート
    処理を施すか、あるいは皮膜量がジルコニウムとして3
    〜30mg/m2のジルコニウム系処理を施すかして表面処理
    皮膜を形成し、 その上にシランカップリング剤を、水:エタノール=1:
    4〜4:1の混合溶媒に、シランカップリング剤の濃度が前
    記混合溶媒に対して0.5〜20%になるように希釈した処
    理液に浸漬して皮膜量がシリコンとして0.3〜30mg/m2
    シラン処理してなる皮膜を形成し、 さらにその上に、 ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート
    単位を主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフ
    タレート単位を主体としたポリエステル、またはこれら
    をブレンドした複合樹脂のいずれかかからなる樹脂を加
    熱溶融して直接アルミニウム合金板に樹脂フィルムとし
    て押出して、厚み5〜300μmの樹脂層が積層被覆され
    てなることを特徴とする缶蓋用樹脂被覆アルミニウム合
    金板。
  2. 【請求項2】アルミニウム合金板の両面に、 皮膜量がクロムとして3〜50mg/m2のリン酸クロメート
    処理を施すか、あるいは皮膜量がジルコニウムとして3
    〜30mg/m2のジルコニウム系処理を施すかして表面処理
    皮膜を形成し、 その上にシランカップリング剤を、水:エタノール=1:
    4〜4:1の混合溶媒に、シランカップリング剤の濃度が前
    記混合溶媒に対して0.5〜20%になるように希釈した処
    理液に浸漬して皮膜量がシリコンとして0.3〜30mg/m2
    シラン処理してなる皮膜を形成し、 さらにその上に、 ポリエチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート
    単位を主体とした共重合ポリエステル、ブチレンテレフ
    タレート単位を主体としたポリエステル、またはこれら
    をブレンドした複合樹脂のいずれかからなる樹脂フィル
    ムを、 樹脂の融点以上の温度に加熱したアルミニウム合金板に
    当接し一対のロールで挟み付けて、厚み5〜300μmの
    樹脂層が積層被覆されてなることを特徴とする缶蓋用樹
    脂被覆アルミニウム合金板。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は2に記載の缶蓋用樹脂被
    覆アルミニウム合金板を用いて製造した缶蓋。
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