JP3383971B2 - 射出成形機のバルブゲート装置 - Google Patents
射出成形機のバルブゲート装置Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/27—Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
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- B29C45/2806—Closure devices therefor consisting of needle valve systems
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は孔開成形品のための
射出成形機のホットランナ式バルブゲート装置に関す
る。
射出成形機のホットランナ式バルブゲート装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】射出成形品の大量生産のために金型及び
ノズルの傷みを少なくした技術として、特公平３−４８
８５１号公報の「射出成形型のためのニードル開鎖式ノ
ズル」が提案されている。しかし、この技術では、孔開
成形品（成形と同時に孔を開けた成形品）を製造するこ
とはできない。
ノズルの傷みを少なくした技術として、特公平３−４８
８５１号公報の「射出成形型のためのニードル開鎖式ノ
ズル」が提案されている。しかし、この技術では、孔開
成形品（成形と同時に孔を開けた成形品）を製造するこ
とはできない。
【０００３】そこで、孔開成形品の製造には、次に説明
する手法が考えられる。図６（ａ）〜（ｃ）は従来のピ
ンゲート成形法の模式図である。（ａ）において、ピン
ゲート１０１からキャビティへ樹脂を射出することで大
きな孔１０２を有する成形品１０３を製造することがで
きる。（ｂ）において、樹脂が左右に分れた後に衝突す
る箇所にウエルド１０４ができ、このウエルド１０４が
欠陥となりやすい。また、（ｃ）において、ピンゲート
１０１に近い側が厚肉Ｔ１、遠い側が薄肉Ｔ２となりや
すい。従って、ピンゲート成形法ではウエルドと偏肉の
問題がある。
する手法が考えられる。図６（ａ）〜（ｃ）は従来のピ
ンゲート成形法の模式図である。（ａ）において、ピン
ゲート１０１からキャビティへ樹脂を射出することで大
きな孔１０２を有する成形品１０３を製造することがで
きる。（ｂ）において、樹脂が左右に分れた後に衝突す
る箇所にウエルド１０４ができ、このウエルド１０４が
欠陥となりやすい。また、（ｃ）において、ピンゲート
１０１に近い側が厚肉Ｔ１、遠い側が薄肉Ｔ２となりや
すい。従って、ピンゲート成形法ではウエルドと偏肉の
問題がある。
【０００４】図７（ａ），（ｂ）は従来のリングゲート
成形法の模式図である。（ａ）において、ランナー部１
１１、リングゲート１１２を介して樹脂をキャビティへ
射出するため、均等射出が可能となる。しかし（ｂ）に
おいて、ランナー部１１１を撤去すると、バリ１１３が
残り、見栄えが悪く、バリ１１３を除去する工程が必要
となる。
成形法の模式図である。（ａ）において、ランナー部１
１１、リングゲート１１２を介して樹脂をキャビティへ
射出するため、均等射出が可能となる。しかし（ｂ）に
おいて、ランナー部１１１を撤去すると、バリ１１３が
残り、見栄えが悪く、バリ１１３を除去する工程が必要
となる。
【０００５】図８（ａ），（ｂ）は従来のディスクゲー
ト成形法の模式図である。（ａ）において、ランナー部
１２１、ディスゲート１２２を介して樹脂をキャビティ
へ射出するため、均等射出が可能となる。しかし（ｂ）
において、ランナー部１２１を撤去すると、バリ１２３
が残り、見栄えが悪く、バリ１２３を除去する工程が必
要となる。即ち、リングゲート成形法、ディスクゲート
成形法ともにバリの問題がある。
ト成形法の模式図である。（ａ）において、ランナー部
１２１、ディスゲート１２２を介して樹脂をキャビティ
へ射出するため、均等射出が可能となる。しかし（ｂ）
において、ランナー部１２１を撤去すると、バリ１２３
が残り、見栄えが悪く、バリ１２３を除去する工程が必
要となる。即ち、リングゲート成形法、ディスクゲート
成形法ともにバリの問題がある。
【０００６】そこで、ウエルド及びバリの問題を解決し
た技術として、特公昭６０−２３９７２号公報の「弁集
合体」が提案された。この技術は、中央に孔のあるディ
スクを作るためのものであり、同公報のＦＩＧ．９にお
いて、スリーブ弁１３０を開け（下端を破線の位置まで
上げる）、孔５５を通じて樹脂を送り、ディスク１１３
を成形し、次にスリーブ弁１３０を閉じ（端を実線の位
置まで下げる）、即ち分散ヘッド６６へスリーブ弁１３
０を押つけて、ディスク１１３の中央の孔をカットして
整えるものである。封じ込められた樹脂が固まらぬよう
に、軸部６０はヒータ６４で常に保温する構造を採用し
ている。
た技術として、特公昭６０−２３９７２号公報の「弁集
合体」が提案された。この技術は、中央に孔のあるディ
スクを作るためのものであり、同公報のＦＩＧ．９にお
いて、スリーブ弁１３０を開け（下端を破線の位置まで
上げる）、孔５５を通じて樹脂を送り、ディスク１１３
を成形し、次にスリーブ弁１３０を閉じ（端を実線の位
置まで下げる）、即ち分散ヘッド６６へスリーブ弁１３
０を押つけて、ディスク１１３の中央の孔をカットして
整えるものである。封じ込められた樹脂が固まらぬよう
に、軸部６０はヒータ６４で常に保温する構造を採用し
ている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スリーブ弁１
３０を分散ヘッド６６に押しつけるので、当接部品の双
方又は一方が傷むことになり、寿命が短くなる。被切断
面が厚くなると切断できなくなる虞れがあり、切断力を
増すと構成部品の寿命が短くなる。さらに、軸部６０を
ヒーテイングするため、軸部６０が増径する。軸部６０
の外径が変化し、一方、スリーブ弁１３０は外側の温度
が低い型温のためスリーブ弁１３０の中心軸に向って力
が加わる。すなわちスリーブ弁１３０は中心部から膨張
の力が加わり、外側からは収縮の力が加わるため、スリ
ーブ弁１３０のスライドが不安定となり、甚だしくはス
ライド不可となる。この様に、特公昭６０−２３９７２
号公報の「弁集合体」においては、弁がヘッドに当接す
るために寿命が短くなること、ヒータの配置の都合でス
リーブ弁の円滑な動きが維持しにくいという問題があ
る。
３０を分散ヘッド６６に押しつけるので、当接部品の双
方又は一方が傷むことになり、寿命が短くなる。被切断
面が厚くなると切断できなくなる虞れがあり、切断力を
増すと構成部品の寿命が短くなる。さらに、軸部６０を
ヒーテイングするため、軸部６０が増径する。軸部６０
の外径が変化し、一方、スリーブ弁１３０は外側の温度
が低い型温のためスリーブ弁１３０の中心軸に向って力
が加わる。すなわちスリーブ弁１３０は中心部から膨張
の力が加わり、外側からは収縮の力が加わるため、スリ
ーブ弁１３０のスライドが不安定となり、甚だしくはス
ライド不可となる。この様に、特公昭６０−２３９７２
号公報の「弁集合体」においては、弁がヘッドに当接す
るために寿命が短くなること、ヒータの配置の都合でス
リーブ弁の円滑な動きが維持しにくいという問題があ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項１は、溶融樹脂を射出するためのノズルと、成
形品に孔を開けるために前記ノズルの中心に挿入し且つ
先端がノズルより突出したセンタコアピンと、このセン
タコアピンの外周面に沿って摺動し、ノズルに接触しな
い状態で且つ極く小さな隙間を保って樹脂の流れを止め
るリングゲートと、このリングゲートを昇降させて射出
を制御するシリンダ及びピストンと、から射出成形機の
バルブゲート装置を構成する。
に請求項１は、溶融樹脂を射出するためのノズルと、成
形品に孔を開けるために前記ノズルの中心に挿入し且つ
先端がノズルより突出したセンタコアピンと、このセン
タコアピンの外周面に沿って摺動し、ノズルに接触しな
い状態で且つ極く小さな隙間を保って樹脂の流れを止め
るリングゲートと、このリングゲートを昇降させて射出
を制御するシリンダ及びピストンと、から射出成形機の
バルブゲート装置を構成する。
【０００９】センタコアピンをキャビティに介在させる
ことで成形品に孔を形成する。ノズル先端部の射出口
（小内径部）の開閉はリングゲートを昇降させることで
実施するが、このリングゲートはノズル先端部の射出口
（小内径部）の閉時においてもノズルと接触しないの
で、摩耗の心配がなく、寿命は長くなる。そして、ノズ
ル先端部の射出口（小内径部）から溶融樹脂をセンタコ
アピンの径方向に対して垂直な方向に直接キャビティへ
射出するため、ウエルドやバリ及び偏肉を十分に防止で
きるので、形状の良好な孔開成形品を効率よく製造する
ことができる。
ことで成形品に孔を形成する。ノズル先端部の射出口
（小内径部）の開閉はリングゲートを昇降させることで
実施するが、このリングゲートはノズル先端部の射出口
（小内径部）の閉時においてもノズルと接触しないの
で、摩耗の心配がなく、寿命は長くなる。そして、ノズ
ル先端部の射出口（小内径部）から溶融樹脂をセンタコ
アピンの径方向に対して垂直な方向に直接キャビティへ
射出するため、ウエルドやバリ及び偏肉を十分に防止で
きるので、形状の良好な孔開成形品を効率よく製造する
ことができる。
【００１０】また、請求項１は、ノズルは先端から基部
に向って小内径部、中内径部、テーパ部及び大内径部を
有し、リングゲートは外周に先端から基部に向って小径
部、中径部及び大径部を有し、ノズル先端部の射出口
（小内径部）閉時には前記小内径部に小径部を、中内径
部に中径部をそれぞれ臨ませてあり、ノズル軸に対する
前記テーパ部の傾斜角をα１、小径部の先端と中径部の
先端とを結ぶ線がノズル軸となす角度をα２とした場合
に、α２＞α１としたことを特徴とする。リングゲート
を昇降させても、リングゲートがノズル内周に当る心配
が無いので、リングゲート並びにノズルの寿命が長くな
る。
に向って小内径部、中内径部、テーパ部及び大内径部を
有し、リングゲートは外周に先端から基部に向って小径
部、中径部及び大径部を有し、ノズル先端部の射出口
（小内径部）閉時には前記小内径部に小径部を、中内径
部に中径部をそれぞれ臨ませてあり、ノズル軸に対する
前記テーパ部の傾斜角をα１、小径部の先端と中径部の
先端とを結ぶ線がノズル軸となす角度をα２とした場合
に、α２＞α１としたことを特徴とする。リングゲート
を昇降させても、リングゲートがノズル内周に当る心配
が無いので、リングゲート並びにノズルの寿命が長くな
る。
【００１１】請求項２は、センタコアピンの先端に良熱
伝導部材を設け、センタコアピンに臨む型側にも良熱伝
導部材を設けたことを特徴とする。型組以前においては
ノズル先端部近傍の樹脂を適度な溶融状態に保つととも
に、型組み直後においては、センタコアピンから低温側
の型へ熱を十分に伝えて、低温側の型を暖めるようにし
た。低温側の型の冷却作用が大きい場合にノズルの樹脂
が固まって、ノズルの作動が不良になるという不都合を
未然に防止できるので、射出成形をより順調に継続する
ことができる。
伝導部材を設け、センタコアピンに臨む型側にも良熱伝
導部材を設けたことを特徴とする。型組以前においては
ノズル先端部近傍の樹脂を適度な溶融状態に保つととも
に、型組み直後においては、センタコアピンから低温側
の型へ熱を十分に伝えて、低温側の型を暖めるようにし
た。低温側の型の冷却作用が大きい場合にノズルの樹脂
が固まって、ノズルの作動が不良になるという不都合を
未然に防止できるので、射出成形をより順調に継続する
ことができる。
【００１２】請求項３は、ノズルの外周にヒータを配置
したことを特徴とする。外周のヒータでノズルを暖め、
このノズル内にリングゲートを収納したので、リングゲ
ートの外径に対してノズルの内径は常に大きくなるよう
にノズルが熱膨張する。一方、リングゲートの内側には
リングゲートの保持している温度より若干低い温度のセ
ンタコアピンがあるので、センタコアピンとリングゲー
トの間には微小な隙間があることになり、また、リング
ゲートの外周は溶融状態の樹脂のみになるため、円滑な
リングゲートの昇降動作が確保できる。
したことを特徴とする。外周のヒータでノズルを暖め、
このノズル内にリングゲートを収納したので、リングゲ
ートの外径に対してノズルの内径は常に大きくなるよう
にノズルが熱膨張する。一方、リングゲートの内側には
リングゲートの保持している温度より若干低い温度のセ
ンタコアピンがあるので、センタコアピンとリングゲー
トの間には微小な隙間があることになり、また、リング
ゲートの外周は溶融状態の樹脂のみになるため、円滑な
リングゲートの昇降動作が確保できる。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明に係る射出成形機のバルブゲ
ート装置の全体断面図であり、バルブゲート装置１は、
下型Ａに対向配置した上型Ｂに組込んだものであり、セ
ンタコアビン２と、このセンタコアピン２を囲うリング
ゲート３と、このリングゲート３を昇降するためのピス
トン４，４及びシリンダ５と、前記リングゲート３を囲
うノズル６と、このノズル６の外周に配置したヒータ７
と、マニホールド８と、樹脂通路９とからなる。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図１は本発明に係る射出成形機のバルブゲ
ート装置の全体断面図であり、バルブゲート装置１は、
下型Ａに対向配置した上型Ｂに組込んだものであり、セ
ンタコアビン２と、このセンタコアピン２を囲うリング
ゲート３と、このリングゲート３を昇降するためのピス
トン４，４及びシリンダ５と、前記リングゲート３を囲
うノズル６と、このノズル６の外周に配置したヒータ７
と、マニホールド８と、樹脂通路９とからなる。
【００１４】下型Ａは、可動型であり、上面に凸部１１
を備え、凸部１１の上部に小さな凹部１２を備える。上
型Ｂは、固定型であり、製作の都合等から型板１４、中
間板１５及び取付け板１６を重ねたものであり、詳しく
は、型板１４の下面中央にキャビティ用凹部１７を形成
するとともに、上からノズル６を嵌合し、このノズル６
にマニホールド８を重ねる。
を備え、凸部１１の上部に小さな凹部１２を備える。上
型Ｂは、固定型であり、製作の都合等から型板１４、中
間板１５及び取付け板１６を重ねたものであり、詳しく
は、型板１４の下面中央にキャビティ用凹部１７を形成
するとともに、上からノズル６を嵌合し、このノズル６
にマニホールド８を重ねる。
【００１５】また、中間板１５にシリンダ５及びピスト
ン４，４を介してリングゲート３を取付け、また、取付
け板１６にストップリング２１、挟持座金２２，２３及
びナット２４にてセンタコアピン２を吊下げ、このよう
な中間板１５及び取付け板１６を順次型板１４に重ねた
ものである。この際に、図示するとおり、リングゲート
３は、ノズル６の基部のガイド孔６ａでガイドされる。
図中、２５はマニホールドヒータである。
ン４，４を介してリングゲート３を取付け、また、取付
け板１６にストップリング２１、挟持座金２２，２３及
びナット２４にてセンタコアピン２を吊下げ、このよう
な中間板１５及び取付け板１６を順次型板１４に重ねた
ものである。この際に、図示するとおり、リングゲート
３は、ノズル６の基部のガイド孔６ａでガイドされる。
図中、２５はマニホールドヒータである。
【００１６】図２は本発明に係るバルブゲート装置の要
部拡大図であり、本図で、リングゲート３の形状的特徴
と、センタコアピン２及び下型Ｂに設けた金型を説明す
る。リングゲート３は外周が下から上へ小径部３１、中
径部３２、大径部３３の３段構成であり、また、ノズル
６は内周が下から上へ小内径部３５、樹脂溜り３６、中
内径部３７、テーパ部３８、大内径部３９の構成とし
た。ここで、小径部３１は小内径部３５より僅かに小
径であること、中径部３２は中内径部３７より僅かに
小径であること、小径部３１の先端（下端）３１ａと
中径部３２の先端（下端）３２ａとを結ぶ線分がノズル
軸（ノズル６の中心軸）に対して角度α２だけ傾斜し、
一方、その外方のノズル３のテーパ部３８の傾斜角度を
α１としたときに、α２＞α１としたことを特徴とす
る。
部拡大図であり、本図で、リングゲート３の形状的特徴
と、センタコアピン２及び下型Ｂに設けた金型を説明す
る。リングゲート３は外周が下から上へ小径部３１、中
径部３２、大径部３３の３段構成であり、また、ノズル
６は内周が下から上へ小内径部３５、樹脂溜り３６、中
内径部３７、テーパ部３８、大内径部３９の構成とし
た。ここで、小径部３１は小内径部３５より僅かに小
径であること、中径部３２は中内径部３７より僅かに
小径であること、小径部３１の先端（下端）３１ａと
中径部３２の先端（下端）３２ａとを結ぶ線分がノズル
軸（ノズル６の中心軸）に対して角度α２だけ傾斜し、
一方、その外方のノズル３のテーパ部３８の傾斜角度を
α１としたときに、α２＞α１としたことを特徴とす
る。
【００１７】上記の結果、リングゲート３のみを下げ
て、小径部３１を小内径部３５に臨ませると隙間が極く
小さいことと樹脂の粘性とにより、樹脂は止まる。上記
の結果、リングゲート３はノズル６の内面に触れるこ
となく滑らかに昇降させることができる。
て、小径部３１を小内径部３５に臨ませると隙間が極く
小さいことと樹脂の粘性とにより、樹脂は止まる。上記
の結果、リングゲート３はノズル６の内面に触れるこ
となく滑らかに昇降させることができる。
【００１８】また、小径部３１の厚みｔ（図２に示す）
と小内径部３５の値及びセンタコアピン２の径は、成形
品の形状、厚み、大きさ等により適宜設定することが可
能である。
と小内径部３５の値及びセンタコアピン２の径は、成形
品の形状、厚み、大きさ等により適宜設定することが可
能である。
【００１９】続いて、センタコアピン２及び下型Ｂに設
けた良熱伝導部材を説明する。センタコアピン２は機械
構造用炭素鋼（Ｓ−Ｃ，ＪＩＳ）であり、このセンタコ
アピン２の下端に良熱伝導部材としての銅棒４１を打込
む。また、下型Ｂの凹部１２の底に良熱伝導部材として
の真鍮（七三黄銅）板４２を埋め込んだものである。真
鍮板４２は軟らかい材料でもある。
けた良熱伝導部材を説明する。センタコアピン２は機械
構造用炭素鋼（Ｓ−Ｃ，ＪＩＳ）であり、このセンタコ
アピン２の下端に良熱伝導部材としての銅棒４１を打込
む。また、下型Ｂの凹部１２の底に良熱伝導部材として
の真鍮（七三黄銅）板４２を埋め込んだものである。真
鍮板４２は軟らかい材料でもある。
【００２０】以上に述べたバルブゲート装置の作用を次
に説明する。図３（ａ），（ｂ）は本発明に係るバルブ
ゲート装置の作用説明図（前半）である。図１において
樹脂通路９に溶融樹脂を流した状態でリングゲート３を
下げて、樹脂の流れを止め、その状態で、下型Ａを上げ
て上型Ｂに重ねた状態が図３（ａ）であり、下型Ｂの凹
部１２にセンタコアピン２が進入した状態で、上型Ｂと
下型Ａとの間に製品のためのキャビティ４４が形成でき
たことを示す。
に説明する。図３（ａ），（ｂ）は本発明に係るバルブ
ゲート装置の作用説明図（前半）である。図１において
樹脂通路９に溶融樹脂を流した状態でリングゲート３を
下げて、樹脂の流れを止め、その状態で、下型Ａを上げ
て上型Ｂに重ねた状態が図３（ａ）であり、下型Ｂの凹
部１２にセンタコアピン２が進入した状態で、上型Ｂと
下型Ａとの間に製品のためのキャビティ４４が形成でき
たことを示す。
【００２１】ここで、ノズル６はヒータ７で十分に加熱
されているが、下型Ａは上型Ｂに比べてずっと低温であ
る。従って、冷たい下型Ａの冷却作用が大きい場合には
ノズル６の先端の樹脂が固まってしまい、リングゲート
３の開閉に支承を来す虞れがある。その対策として、本
実施例では良熱伝導部材としての銅棒４１及び真鍮板４
２を埋め込んだことを特徴とする。
されているが、下型Ａは上型Ｂに比べてずっと低温であ
る。従って、冷たい下型Ａの冷却作用が大きい場合には
ノズル６の先端の樹脂が固まってしまい、リングゲート
３の開閉に支承を来す虞れがある。その対策として、本
実施例では良熱伝導部材としての銅棒４１及び真鍮板４
２を埋め込んだことを特徴とする。
【００２２】
【表１】
【００２３】表１はセンタコアピンを構成する機械構造
用炭素鋼（Ｓ−Ｃ，ＪＩＳ）とセンタコアピンへ打込ん
だ銅棒と凹部の底へ埋め込んだ真鍮（七三黄銅）板の熱
伝導率の比較表であり、Ｓ−Ｃに対して銅は７倍強の熱
を伝えることができ、真鍮でも２倍の熱を伝えることが
できる。すると、センタコアピン２の先端部に位置する
小内径部３５近傍の樹脂を適度な樹脂温度に保つことが
できると同時に、銅棒４１が真鍮板４２に当接した瞬間
に、センタコアピン２の保有熱が銅棒４１を介して真鍮
板４２に伝わり、ごく短い時間内に下型Ａの凹部１２の
温度が上がる。この結果、樹脂の固まりが回避できる。
用炭素鋼（Ｓ−Ｃ，ＪＩＳ）とセンタコアピンへ打込ん
だ銅棒と凹部の底へ埋め込んだ真鍮（七三黄銅）板の熱
伝導率の比較表であり、Ｓ−Ｃに対して銅は７倍強の熱
を伝えることができ、真鍮でも２倍の熱を伝えることが
できる。すると、センタコアピン２の先端部に位置する
小内径部３５近傍の樹脂を適度な樹脂温度に保つことが
できると同時に、銅棒４１が真鍮板４２に当接した瞬間
に、センタコアピン２の保有熱が銅棒４１を介して真鍮
板４２に伝わり、ごく短い時間内に下型Ａの凹部１２の
温度が上がる。この結果、樹脂の固まりが回避できる。
【００２４】（ｂ）において、リングゲート３のみを上
げる。すると、いわゆる弁開状態となり、樹脂がキャビ
ティ４４に流れ込み、充満する。
げる。すると、いわゆる弁開状態となり、樹脂がキャビ
ティ４４に流れ込み、充満する。
【００２５】図４（ａ），（ｂ）は本発明に係るバルブ
ゲート装置の作用説明図（後半）である。（ａ）におい
て、リングゲート３のみを下げる。すると、弁閉状態と
なる。（ｂ）において、下型Ａを白抜き矢印の通りに下
げる。これで成形品４５を払い出すことができる。以
降、図３（ａ）→（ｂ）→図４（ａ）→（ｂ）→図３
（ａ）→（ｂ）・・・の如く繰り返すことで、迅速に射出
成形が実施できる。
ゲート装置の作用説明図（後半）である。（ａ）におい
て、リングゲート３のみを下げる。すると、弁閉状態と
なる。（ｂ）において、下型Ａを白抜き矢印の通りに下
げる。これで成形品４５を払い出すことができる。以
降、図３（ａ）→（ｂ）→図４（ａ）→（ｂ）→図３
（ａ）→（ｂ）・・・の如く繰り返すことで、迅速に射出
成形が実施できる。
【００２６】図５（ａ），（ｂ）は本発明装置で得られ
た成形品の一例を示す図である。（ａ）は孔５１の開い
た底５２、円筒５３及び広幅鍔５４とからなる円形成形
品５０を示す。（ｂ）は孔６１の開いた底６２、壁６
３，６３及びフランジ６４，６４からなる角形成形品６
０を示す。このように、本発明によれば、ウエルドやバ
リの無い孔開成形品５０，６０を効果的に製造すること
ができる。
た成形品の一例を示す図である。（ａ）は孔５１の開い
た底５２、円筒５３及び広幅鍔５４とからなる円形成形
品５０を示す。（ｂ）は孔６１の開いた底６２、壁６
３，６３及びフランジ６４，６４からなる角形成形品６
０を示す。このように、本発明によれば、ウエルドやバ
リの無い孔開成形品５０，６０を効果的に製造すること
ができる。
【００２７】尚、良熱伝導部材４１，４２の材質及び、
これらの形状や取付け方法は適宜設定することができ
る。
これらの形状や取付け方法は適宜設定することができ
る。
【００２８】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項１は、溶融樹脂を射出するためのノズル
と、成形品に孔を開けるために前記ノズルの中心に挿入
し且つ先端がノズルより突出したセンタコアピンと、こ
のセンタコアピンの外周面に沿って摺動し、ノズルに接
触しない状態で且つ極く小さな隙間を保って樹脂の流れ
を止めるリングゲートと、このリングゲートを昇降させ
て射出を制御するシリンダ及びピストンと、から射出成
形機のバルブゲート装置を構成したので、リングゲート
はノズルに弁閉時においてもノズルと接触せず、摩耗の
心配がなく、寿命は長くなる。そして、ノズル先端部の
射出口（小内径部）から溶融樹脂をセンタコアピンの径
方向に対して垂直な方向に直接キャビティへ射出するた
め、ウエルドやバリ、及び偏肉を十分に防止できるの
で、形状の良好な孔開成形品を効率よく製造することが
できる。
する。請求項１は、溶融樹脂を射出するためのノズル
と、成形品に孔を開けるために前記ノズルの中心に挿入
し且つ先端がノズルより突出したセンタコアピンと、こ
のセンタコアピンの外周面に沿って摺動し、ノズルに接
触しない状態で且つ極く小さな隙間を保って樹脂の流れ
を止めるリングゲートと、このリングゲートを昇降させ
て射出を制御するシリンダ及びピストンと、から射出成
形機のバルブゲート装置を構成したので、リングゲート
はノズルに弁閉時においてもノズルと接触せず、摩耗の
心配がなく、寿命は長くなる。そして、ノズル先端部の
射出口（小内径部）から溶融樹脂をセンタコアピンの径
方向に対して垂直な方向に直接キャビティへ射出するた
め、ウエルドやバリ、及び偏肉を十分に防止できるの
で、形状の良好な孔開成形品を効率よく製造することが
できる。
【００２９】また、請求項１は、ノズル軸に対するノズ
ルのテーパ部の傾斜角をα１、小径部の先端と中径部の
先端とを結ぶ線がノズル軸となす角度をα２とした場合
に、α２＞α１としたので、リングゲートを昇降させて
も、リングゲートがノズル内周に当る心配が無いので、
リングゲート並びにノズルの寿命が長くなる。
ルのテーパ部の傾斜角をα１、小径部の先端と中径部の
先端とを結ぶ線がノズル軸となす角度をα２とした場合
に、α２＞α１としたので、リングゲートを昇降させて
も、リングゲートがノズル内周に当る心配が無いので、
リングゲート並びにノズルの寿命が長くなる。
【００３０】請求項２は、センタコアピンの先端に良熱
伝導部材を設け、センタコアピンに臨む型側にも良熱伝
導部材を設けたことを特徴とする。型組以前においては
ノズル先端部近傍の樹脂を適度な溶融状態に保つととも
に、型組み直後においては、センタコアピンから低温側
の型へ熱を十分に伝えて、低温側の型を暖めるようにし
た。低温側の型の冷却作用が大きい場合にノズルの樹脂
が固まって、ノズルの作動が不良になるという不都合を
未然に防止できるので、射出成形をより順調に継続する
ことができる。
伝導部材を設け、センタコアピンに臨む型側にも良熱伝
導部材を設けたことを特徴とする。型組以前においては
ノズル先端部近傍の樹脂を適度な溶融状態に保つととも
に、型組み直後においては、センタコアピンから低温側
の型へ熱を十分に伝えて、低温側の型を暖めるようにし
た。低温側の型の冷却作用が大きい場合にノズルの樹脂
が固まって、ノズルの作動が不良になるという不都合を
未然に防止できるので、射出成形をより順調に継続する
ことができる。
【００３１】請求項３は、ノズルの外周にヒータを配置
したことを特徴とする。外周のヒータでノズルを暖め、
このノズル内にリングゲートを収納したので、リングゲ
ートの外径に対してノズルの内径は常に大きくなるよう
にノズルが熱膨張する。一方、リングゲートの内側には
リングゲートの保持している温度より若干低い温度のセ
ンタコアピンがあるので、センタコアピンとリングゲー
トの間には微小な隙間があることになり、また、リング
ゲートの外周は溶融状態の樹脂のみとなるため、円滑な
リングゲートの昇降動作が確保できる。
したことを特徴とする。外周のヒータでノズルを暖め、
このノズル内にリングゲートを収納したので、リングゲ
ートの外径に対してノズルの内径は常に大きくなるよう
にノズルが熱膨張する。一方、リングゲートの内側には
リングゲートの保持している温度より若干低い温度のセ
ンタコアピンがあるので、センタコアピンとリングゲー
トの間には微小な隙間があることになり、また、リング
ゲートの外周は溶融状態の樹脂のみとなるため、円滑な
リングゲートの昇降動作が確保できる。
【図１】本発明に係る射出成形機のバルブゲート装置の
全体断面図
全体断面図
【図２】本発明に係るバルブゲート装置の要部拡大図
【図３】本発明に係るバルブゲート装置の作用説明図
（前半）
（前半）
【図４】本発明に係るバルブゲート装置の作用説明図
（後半）
（後半）
【図５】本発明装置で得られた成形品の一例を示す図
【図６】従来のピンゲート成形法の模式図
【図７】従来のリングゲート成形法の模式図
【図８】従来のディスクゲート成形法の模式図
１…バルブゲート装置、２…センタコアピン、３…リン
グゲート、４…ピストン、５…シリンダ、６…ノズル、
７…ヒータ、８…マニホールド、９…樹脂通路、１２…
凹部、３１…小径部、３１ａ…小径部の先端、３２…中
径部、３２ａ…中径部の先端、３３…大径部、３５…小
内径部、３７…中内径部、３８…テーパ部、３９…大内
径部、４１…良熱伝導部材（銅棒）、４２…良熱伝導部
材（真鍮板）、４４…キャビティ、４５，５０，６０…
成形品、５１，６１…孔、Ａ…下型、Ｂ…上型。
グゲート、４…ピストン、５…シリンダ、６…ノズル、
７…ヒータ、８…マニホールド、９…樹脂通路、１２…
凹部、３１…小径部、３１ａ…小径部の先端、３２…中
径部、３２ａ…中径部の先端、３３…大径部、３５…小
内径部、３７…中内径部、３８…テーパ部、３９…大内
径部、４１…良熱伝導部材（銅棒）、４２…良熱伝導部
材（真鍮板）、４４…キャビティ、４５，５０，６０…
成形品、５１，６１…孔、Ａ…下型、Ｂ…上型。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B29C 45/00 - 45/84
Claims (3)
- 【請求項１】 溶融樹脂を射出するためのノズルと、前
記ノズル内の溶融樹脂を加熱するためのヒータと、成形
品に孔を開けるために前記ノズルの中心に挿入し且つ先
端がノズルより突出したセンタコアピンと、このセンタ
コアピンの外周面に沿って摺動し、ノズルに接触しない
状態で且つ極く小さな隙間を保って樹脂の流れを止める
リングゲートと、このリングゲートを昇降させて射出を
制御するシリンダ及びピストンと、からなり、前記ノズ
ルは先端から基部に向って小内径部、中内径部、テーパ
部及び大内径部を有し、前記リングゲートは外周に先端
から基部に向って小径部、中径部及び大径部を有し、ノ
ズル閉時には前記小内径部に小径部を、中内径部に中径
部をそれぞれ臨ませてあり、ノズル軸に対する前記テー
パ部の傾斜角をα１、小径部の先端と中径部の先端とを
結ぶ線がノズル軸となす角度をα２とした場合に、α２
＞α１とし、前記ノズルの小内径部から前記溶融樹脂を
前記センタコアピンの径方向に対して垂直な方向へ射出
することを特徴とする射出成形機のバルブゲート装置。 - 【請求項２】 前記センタコアピンの先端に良熱伝導部
材を設け、前記センタコアピンに臨む型側にも良熱伝導
部材を設けたことを特徴とする請求項１記載の射出成形
機のバルブゲート装置。 - 【請求項３】 前記ノズルの外周に前記ヒータを配置し
たことを特徴とする請求項１又は請求項２記載の射出成
形機のバルブゲート装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16798996A JP3383971B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 射出成形機のバルブゲート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16798996A JP3383971B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 射出成形機のバルブゲート装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1016005A JPH1016005A (ja) | 1998-01-20 |
| JP3383971B2 true JP3383971B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=15859745
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16798996A Expired - Fee Related JP3383971B2 (ja) | 1996-06-27 | 1996-06-27 | 射出成形機のバルブゲート装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3383971B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10300641B2 (en) | 2015-02-23 | 2019-05-28 | Enplas Corporation | Cylindrical article made of fiber-reinforced resin material, injection molding mold thereof, and injection molding method |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3246434B2 (ja) * | 1998-02-13 | 2002-01-15 | 三菱マテリアル株式会社 | 射出成形方法及び射出成形金型並びにバルブゲート装置 |
| CA2317779A1 (en) * | 2000-09-06 | 2002-03-06 | Mold-Masters Limited | Valve gate assembly for injection molding |
| ES2303048T3 (es) * | 2003-01-31 | 2008-08-01 | Otto Hofstetter Ag | Boquilla de coinyeccion. |
| US7118371B2 (en) | 2003-08-05 | 2006-10-10 | Owens-Illinois Closure Inc. | Apparatus for introducing plastic material into an annular mold cavity |
| KR100659731B1 (ko) | 2004-07-29 | 2006-12-20 | 한상진 | 사출성형기용 용융수지 공급장치 |
| KR100483454B1 (ko) * | 2004-11-16 | 2005-04-15 | (주) 브이몰텍 | 사출금형의 핫 런너 밸브 게이트 개폐장치 |
| KR100599005B1 (ko) | 2004-12-13 | 2006-07-12 | 김관표 | 사출성형기 |
| WO2015059020A2 (en) * | 2013-10-22 | 2015-04-30 | Nestec S.A. | Hot runner assembly for injecting a polymeric article and method for producing such article |
| FR3027837A1 (fr) * | 2014-10-29 | 2016-05-06 | Imediaplast | Systeme pour l'injection d'un article avec amenee de matiere annulaire |
| CN116001211A (zh) * | 2023-03-30 | 2023-04-25 | 赫比(成都)精密塑胶制品有限公司 | 适用于微小薄壁塑胶产品的模具 |
-
1996
- 1996-06-27 JP JP16798996A patent/JP3383971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10300641B2 (en) | 2015-02-23 | 2019-05-28 | Enplas Corporation | Cylindrical article made of fiber-reinforced resin material, injection molding mold thereof, and injection molding method |
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|---|---|
| JPH1016005A (ja) | 1998-01-20 |
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