JP3382402B2 - レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器

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JP3382402B2 JP33593594A JP33593594A JP3382402B2 JP 3382402 B2 JP3382402 B2 JP 3382402B2 JP 33593594 A JP33593594 A JP 33593594A JP 33593594 A JP33593594 A JP 33593594A JP 3382402 B2 JP3382402 B2 JP 3382402B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレンズ位置制御装置及び
それを用いた光学機器に関し、特に変倍やフォーカス用
の移動レンズ群を有した可動部の光軸方向の初期位置を
環境温度の変動に対応して適切に設定し、高画質の画像
が得られるビデオカメラや35mmフィルムカメラ等に
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば35mmフィルムカメ
ラやビデオカメラ等の光学装置にはズームレンズが多く
用いられている。このようなズームレンズのズームタイ
プとして、物体側の第1群に焦点調節のためのレンズ群
(フォーカスレンズ)を用い、第2群に変倍のためのレ
ンズ群(バリエータ)を用い、その後方の第3群に変倍
に伴う像面変動を補正する為のレンズ群(コンペンセー
タ)を用い、第4群に結像用(リレー)のレンズ群を用
いた、所謂前玉フォーカスタイプの4群ズームレンズが
ある。
【0003】一方、最近では、ズームレンズの小型軽量
化、より至近距離での撮影を可能とするため、バリエー
タレンズより後方のレンズ群、例えばコンペンセータレ
ンズを使ってフォーカシングを行う、所謂リアフォーカ
スタイプのズームレンズ(以下このようなタイプのズー
ムレンズを「RFZズームレンズ」という。)が多く用
いられるようになっている。また、より低価格なズーム
レンズを提供するためレンズ系の一部にプラスチックレ
ンズを用いている。RFZズームレンズにおいて所定の
バリエータ位置に対し合焦となるコンペンセータの位置
は被写体距離により一義的に決まっている。
【0004】図9はRFZズームレンズにおいて、各被
写体距離毎のバリエータとコンペンセータの合焦のため
の光軸方向の位置関係を示す説明図である。横軸はバリ
エータの光軸方向の位置、縦軸はコンペンセータの光軸
方向の位置である。ズームレンズの変倍動作はバリエー
タの位置を変化させることにより行うが、合焦を維持し
ながら変倍動作を行うためには図9に示した合焦のため
のコンペンセータのレンズ位置関係をバリエータに対し
て維持する必要がある。
【0005】次に図10〜図13を用いて従来のRFZ
ズームレンズの変倍動作について説明する。
【0006】図10はRFZズームレンズを用いたビデ
オレンズの要部構成図である。101はRFZズームレ
ンズであり、101aは固定の前玉レンズ群、101b
はバリエータレンズ群、101cは固定のレンズ群、1
01dは変倍に伴う像面変動を補正すると共にフォーカ
スを行うフォーカシング(コンペンセータ)レンズ群で
ある。102はCCD等の撮像素子、103は絞りメー
タ、104は絞り値を検出する絞りエンコーダで、例え
ば絞りメータ103の中に設けられたホール素子からの
出力を用いている。
【0007】105はカメラ処理回路であり、CCD1
02からのY信号はAF回路106の中に取り込まれ
る。AF回路106では、合焦、非合焦の判別、非合焦
の場合はそれが前ピンか後ピンか、また非合焦の程度は
どれくらいかなどを判定している(TV−AF)。AF
回路106からの結果はCPU107に取り込まれる。
【0008】108はパワーオンリセット回路で電源O
N時の各種リセット動作を行う。この中には各レンズ位
置の初期位置設定(検出)が含まれている。このレンズ
初期位置設定(検出)の方法としてはフォトインタラプ
タ等を用いた光学的手段、ホール素子等を用いた磁気的
手段がある。
【0009】次に図11〜図13を用いフォトインタラ
プタを用いたレンズ初期位置設定(検出)の一手段を説
明する。
【0010】図11はフォトインタラプタを用いた構成
図である。同図において、レンズホルダー130に保持
されたコンペンセータ101dは2本の案内棒131
a,131b(131)に光軸方向に移動可能に支持さ
れている。132は対向した発光素子と受光素子から構
成されたフォトインタラプタであり、不図示の鏡筒に固
定され、レンズホルダー130に設けられた遮光板13
3が対向した発光素子と受光素子との間に介入するよう
になっている。
【0011】図12はフォトインタラプタ132の検出
回路であり発光素子134に所定の電流を流し受光素子
135に所定の電圧を印加する。これにより受光素子1
35の受光量に応じて出力端子Soから所定の出力電圧
Voを得ることができる。
【0012】図13はこのフォトインタラプタ132か
らの出力電圧特性の一例を示した説明図である。横軸は
コンペンセータの光軸方向の位置、縦軸はフォトインタ
ラプタ132からの出力電圧を示す。初期位置設定(検
出)はこの出力電圧Voが予め設定した比較電圧値Vs
となる位置を初期位置として用いるものである。また磁
気的なレンズ初期位置設定(検出)の一例は、レンズホ
ルダーと鏡筒のいずれか一方にホール素子を設け、他方
にN,S極の境目をホール素子に向けたマグネットを設
け、マグネットのN極とS極の境目でホール素子の出力
がゼロとなる位置を初期位置として用いるものである。
【0013】図10に戻り、109はズームスイッチで
その内容はCPU107に伝える。110はズームモー
タで例えばステップモータであり、CPU107から駆
動パルスがズームモータドライバ111に伝えられ、そ
のパルス数に応じ回転し不図示の伝達メカを介してバリ
エータレンズ群101bが駆動される。またステップモ
ータの駆動パルス数は連続してCPU107内で前述の
レンズ初期位置を基準にカウントされバリエータレンズ
群101bの絶対位置エンコーダとして用いる。112
はフォーカスモータでズームモータと同様にステップモ
ータが用いられる。113はフォーカスモータドライバ
であり、フォーカスレンズ群101dの駆動は前述のバ
リエータレンズ群の駆動と同様に行われる。114はズ
ーム中、被写体距離に応じ常に合焦となるレンズ関係を
保持しながら各レンズを駆動制御するためのデータでR
OM等に保持されている。
【0014】データ114は、例えば図9に示すような
任意の被写体距離においてバリエータレンズ群101b
の位置に対し合焦となるフォーカスレンズ群101dの
位置関係(カム軌跡)に関する値である。データ114
は数種の被写体距離に対するカム軌跡を保持している。
例えば撮影中にズームスイッチ109が操作されると、
図9における位置(V1,RR1)で示した各レンズ位
置からテレ側へズーム動作をする場合、予め設定されて
いるバリエータレンズ群101bの位置V1よりテレ側
のレンズ位置V2が求められ、データ114からフォー
カスレンズ群101dのバリエータ101bの位置V2
に対する位置RR2が求められ、各レンズは位置(V
2,RR2)に駆動される。またデータ114に保持し
ていない被写体距離の場合、データ114に保持してい
る被写体距離カム軌跡から補間してズーム動作を行う。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のRFZズームレ
ンズにおいて、変倍動作を正確に行うためには各レンズ
の初期位置(基準位置)を正確に設定(検出)すること
が重要となってくる。しかしながら、環境の温度変化が
あったり、又は鏡筒に取り付けられたアクチュエータや
電気基板による発熱等があるとレンズ鏡筒内に温度変化
を引き起こし、この結果、バリエータやコンペンセータ
の位置にズレが発生してくる。特にレンズの一部をプラ
スチックレンズで構成した場合、この温度変化に伴う位
置のズレは顕著になってくる。
【0016】図14はRFZズームレンズの一部のレン
ズをプラスチックレンズで構成したときの被写体距離無
限遠(INF)のときのINFカム軌跡の温度変化によ
るレンズ位置ズレを示す説明図である。このようにIN
Fカム軌跡は常温(25℃)に対し温度変化があると±
数十μmのズレを発生し、前述の変倍動作方法では異な
った被写体距離のカム軌跡をトレースすることになり、
変倍中画像のボケを発生するという問題点が生じてく
る。
【0017】これを回避するため、温度検出手段と温度
変化に伴う位置ズレ量データを設け、温度の検出結果を
用いて温度による位置ズレを補正するようないくつかの
提案がなされているが、保持データの量の増加、複雑な
補正演算(制御)を必要とする等の問題点があった。
【0018】本発明は光軸上移動させる移動レンズ群を
有した可動部の初期設定を環境温度の変動に対して適切
に設定することにより、環境変化があっても常に良好な
る画質の画像が得られるビデオカメラ等の光学装置に好
適なレンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器の提
供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のレンズ
位置制御装置は鏡筒と、移動レンズを保持し光軸方向に
移動可能に前記鏡筒に組み込まれた移動環と、該移動環
を駆動させる駆動手段と、該移動環の初期位置を基準と
して相対的位置を検出する位置検出手段と、該移動環の
初期位置を設定する初期位置設定手段と、該位置検出手
段からの信号に基づいて該初期位置からの該移動環の位
置を制御する位置制御手段とを備え、該初期位置設定手
段は、環境温度の変化を検出する温度検出部を有し、該
温度検出部からの温度変化により変化する出力を比較出
力とし、該比較出力と該位置検出手段からの出力とを比
較し、この比較結果に応じて移動環の初期位置を変化さ
せて設定することを特徴としている。請求項2の発明は
請求項1の発明において前記初期位置設定手段は、前記
初期位置を前記比較結果に応じて変化させ設定した後、
所定時間毎に前記温度検出部からの比較出力の評価を行
い、この比較出力が所定量より変化した場合に、初期位
置を比較結果に応じて変化させ設定することを再度行う
ことを特徴としている。
【0020】請求項3の発明のレンズ位置制御装置は鏡
筒と、移動レンズを保持し光軸方向に移動可能に前記鏡
筒に組み込まれた移動環と、該移動環を駆動させる駆動
手段と、該移動環の初期位置を基準として相対的位置を
検出する位置検出手段と、該移動環の前記初期位置を設
定する初期位置設定手段と、該位置検出手段からの信号
に基づいて初期位置からの該移動環の位置を制御する位
置制御手段とを備え、前記初期位置設定手段は該位置検
出手段を環境温度の変化に伴い光軸方向に変化する部材
を介して該鏡筒に保持し、該位置検出手段から得られる
出力信号を調整することにより該移動環の初期位置を設
定することを特徴としている。
【0021】請求項4の発明の光学機器は請求項1、
2、3のいずれかに記載のレンズ位置制御装置を有して
いることを特徴としている。
【0022】
【実施例】図1は本発明の実施例1の要部概略図であ
る。
【0023】図中、1はRFZズームレンズであり、物
体側より順に固定の前玉レンズ群1a、変倍用のバリエ
ータレンズ群1b、固定のレンズ群1c、変倍に伴う像
面変動の補正とフォーカスを行うフォーカシング(コン
ペンセータ)レンズ群1dを有している。2はCCD等
の撮像素子、3は絞りメータ、4は絞り値を検出する絞
りエンコーダで例えば絞りメータ3の中に設けられたホ
ール素子からの出力信号を用いている。
【0024】5はカメラ処理回路であり、CCD2から
のY信号をAF回路6の中に取り込んでいる。7はCP
U(位置制御手段)、8はパワーオンリセット回路で電
源がONの時の各種リセット動作を行っている。9は移
動レンズの初期位置、即ち移動レンズを保持している移
動環(移動鏡筒、可動部)の初期位置を設定する為の初
期位置設定(検出)手段である。この初期位置設定(検
出)手段9については後で詳細に説明する。
【0025】10はズームスイッチでその内容をCPU
7に伝えている。11はズームモータ(駆動手段)で例
えばステップモータより成りCPU7から駆動パルスが
ズームモータドライバ12に伝えられ、そのパルス数に
応じ回転し不図示の伝達機構を介してバリエータレンズ
群1bを駆動している。またステップモータ11の駆動
パルス数は連続してCPU7内で前述の移動レンズの初
期位置を基準にカウントされ、バリエータレンズ群1b
の絶対位置検出用のエンコーダとして用いている。13
はフォーカスモータでズームモータ11と同様にステッ
プモータを用いている。尚、本実施例においてステップ
モータやCPU7は位置検出手段の一要素を構成してい
る。
【0026】14はフォーカスモータドライバであり、
フォーカスレンズ群1dの駆動を前述のバリエータレン
ズ群1bの駆動と同様に行っている。15はデータであ
り、ズーム中、被写体距離に応じ常に合焦となるように
レンズ関係を保持しながら各レンズを駆動制御する為の
ものであり、ROM等に保持している。
【0027】同図では各レンズの駆動とレンズの位置検
出手段としてステップモータを使用した例を記載した
が、レンズの駆動に他の電磁モータ(DCモータ、ボイ
スコイルモータ等)、或いは超音波モータ等を用い、相
対位置検出に発光ダイオード(IRED)とポジション
センサー(PSD)を組み合わせた光学式エンコーダ、
そして多極着磁したマグネットと磁気感応素子(MR素
子、ホール素子)を組み合わせた磁気式エンコーダ等を
用いても良い。
【0028】図2(A),(B)は本実施例の初期位置
設定手段9の説明図である。本実施例ではフォトインタ
ラプタ23と遮光板24で構成した例を示している。図
2(A)において、レンズホルダー(移動環)21に保
持したコンペンセータ1dは2本の案内棒22a,22
b(22)で光軸方向に移動可能に支持している。23
は対向した発光素子と受光素子から構成したフォトイン
タラプタであり、不図示の鏡筒に固定し、レンズホルダ
ー21に設けた遮光板24が対向した発光素子と受光素
子の間に介入するようにしている。
【0029】図2(B)は初期位置設定手段9における
検出回路の説明図である。本実施例では発光素子25に
所定の電流を流し受光素子26に所定の電圧を印加して
いる。これにより受光素子26の受光量に応じて出力端
子Soから所定の出力電圧Voを得ている。
【0030】図3は図2に示すフォトインタラプタ23
からの出力電圧特性の一例を示した説明図である。横軸
は移動レンズとしてのコンペンセータの光軸方向の位
置、縦軸は受光素子26からの出力電圧Voを示してい
る。初期位置設定(検出)はこの出力電圧Voと環境温
度によって変化する比較電圧Vsとをコンパレータ27
で比較し、コンパレータ27からの出力が変化した位置
を前記CPU7にて検出して行っている。
【0031】本実施例においては、この基準電圧Vsの
値を感温抵抗28を用い設定している。比較電圧Vsは
温度変化に伴い図3の右図に示すように変化する。した
がって温度がTaからΔTだけずれた温度Tbの時には
比較電圧はVsaからVsbとなり、移動レンズの初期
設定位置は位置Raから位置Rbとなる。即ちΔTの温
度ずれにより移動レンズの初期位置はΔR=Ra−Rb
だけずれることになる。
【0032】図4にRFZズームレンズにおける一部の
レンズをプラスチックレンズで構成したときの被写体距
離無限遠(INF)のときのINFカム軌跡の温度変化
によるレンズ位置ズレの関係図を示す。このように温度
変化に対するレンズ位置ズレはプラスチックレンズの線
膨張係数に支配され略1次的なものである。そこで本実
施例では初期位置設定手段9の有する温度検出手段で温
度を検出し、このときの温度に対する変化度(ΔR/Δ
T)を移動レンズの温度に対するズレの度合いに合わ
せ、逆位相になるように設定している。これにより簡単
に該移動レンズの温度変化に応じた初期位置を変化させ
て、温度変化によるレンズ位置ズレを補正している。
【0033】本実施例では移動レンズの初期位置を前述
のように一度設定した後は所定時間毎に比較電圧Vsの
値を評価し所定量ずれた場合、或いはコンパレータ27
からの出力が変化した場合、移動レンズの初期位置の再
設定を行っている。これにより温度変化によるレンズ位
置ズレを常時補正するようにしている。尚、本実施例に
おいて初期位置設定手段にフォトインタラプタと遮光板
を用いた構成を記載したが、ホール素子とN,S極の境
目をホール素子に向けたマグネットを用いて構成しても
よい。
【0034】次に参考例について図5,図6を用いて説
明する。
【0035】参考例では、初期位置設定手段により、コ
ンペンセータ(可動部)位置に応じた電圧Voを出力
し、基準電圧Vsとなる位置を初期位置としている。そ
してレンズ系の温度を検出する温度検出手段を備え、温
度検出の結果を基に出力電圧Voを変化させることによ
り、レンズ系の温度変化に応じレンズ初期位置を変化さ
せ、温度変化によるレンズ位置ズレを簡単に補正してい
る。
【0036】本参考例のレンズ位置制御装置の構成は実
施例1と同等であるので説明を省く。
【0037】初期位置設定手段9は実施例1と同様にフ
ォトインタラプタと遮光板で構成している。図5は実施
例2の検出回路の説明図である。発光素子25に所定の
電流を流し受光素子26に所定の電圧を印加している。
ここでは発光素子25に流す電流量を決定する抵抗Rh
に感温抵抗を用いている。これにより発光素子25の発
光量は温度変化により変化し、受光素子26の受光量に
応じた出力端子Soからの出力電圧Voは温度変化によ
り、例えば図6のように変化する。
【0038】初期位置設定(検出)はこの出力電圧Vo
と所定の基準電圧Vsをコンパレータ27で比較し、コ
ンパレータ27からの出力が変化した位置を前記CPU
7にて検出して行っている。したがって温度がTaから
ΔTだけずれた温度Tbの時にはレンズの初期設定位置
は位置Rbとなる。即ちΔTの温度ずれによりレンズ初
期位置はΔR=Ra−Rbだけずれることになる。本実
施例では実施例1と同様に初期位置設定手段9により温
度に対する変化度(ΔR/ΔT)をレンズの温度に対す
るズレの度合いに合わせ、逆位相になるように設定し、
これにより簡単にレンズの温度変化に応じたレンズ初期
位置を変化させて温度変化によるレンズ位置ズレを補正
している。
【0039】参考例では、レンズ初期位置を前述のよう
に一度設定した後は、所定時間毎に基準電圧Vsの値を
評価し所定量ずれた場合、或いはコンパレータ27から
の出力が変化した場合、レンズ初期位置の再設定を行っ
ている。これにより温度変化によるレンズ位置ズレを常
時補正するようにしている。尚、本参考例においてレン
ズ初期位置設定手段にフォトインタラプタと遮光板を用
いた構成を記載したが、ホール素子とN,S極の境目を
ホール素子に向けたマグネットを用いて構成してもよ
い。
【0040】次に本実施例の実施例2について図7,図
8を用いて説明する。本実施例は、初期位置設定手段9
の一部を温度により光軸方向に変形する部材を介し固定
することにより、レンズの温度変化に応じレンズ初期位
置を変化させ、これにより温度変化によるレンズ位置ズ
レを簡単に補正している。
【0041】本実施例のレンズ位置制御装置の構成は実
施例1と同等であるので説明を省く。
【0042】図7は初期位置設定手段の概略図であり、
図7(A)はフォトインタラプタ23と遮光板24で構
成した例を示している。レンズホルダー21に保持した
コンペンセータ1dを2本の案内棒22a,22b(2
2)で光軸方向に移動可能に支持している。23は対向
した発光素子と受光素子から構成したフォトインタラプ
タであり、温度により光軸方向に変形する部材31(線
膨張係数の大きな合成樹脂あるいはバイメタル素子)を
介し不図示の鏡筒に固定し、レンズホルダー21に設け
た遮光板24が対向した発光素子と受光素子の間に介入
するようにしている。
【0043】図7(B)は初期位置設定手段9における
検出回路の説明図である。本実施例では発光素子25に
所定の電流を流し、受光素子26に所定の電圧を印加し
ている。これにより受光素子26の受光量に応じて出力
端子Soから所定の出力電圧Voを得ている。
【0044】図8(A)は本実施例のフォトインタラプ
タ23からの出力電圧特性の一例を示した説明図であ
る。横軸はコンペンセータの光軸方向の位置、縦軸は受
光素子26からの出力電圧Voを示している。この特性
は図8(B)に示す連結部材31の温度−変位特性を含
んだ特性となる。初期位置設定(検出)はこの出力電圧
Voと比較電圧値Vsをコンパレータ27で比較し、コ
ンパレータ27からの出力が変化した位置を前記CPU
7にて検出して行っている。
【0045】したがって温度がTaからΔTだけずれた
温度Tbの時にはレンズの初期設定位置は位置Rbとな
る。即ちΔTの温度ずれによりレンズ初期位置はΔR=
Ra−Rbだけずれることになる。本実施例では実施例
1と同様に初期位置設定手段9により温度に対する変化
度(ΔR/ΔT)をレンズの温度に対するズレの度合い
に合わせ、逆位相になるように設定し、これにより簡単
にレンズの温度変化に応じレンズ初期位置を変化させ
て、温度変化によるレンズ位置ズレを補正している。
【0046】本実施例ではレンズ初期位置を前述のよう
に一度設定した後は所定時間毎に比較電圧Vsの値を評
価し所定量ずれた場合、或いはコンパレータ27からの
出力が変化した場合、レンズ初期位置の再設定を行って
いる。これにより温度変化によるレンズ位置ズレを常時
補正するようにしている。尚、本実施例においてレンズ
初期位置設定手段にフォトインタラプタと遮光板を用い
た構成を記載したが、ホール素子とN,S極の境目をホ
ール素子に向けたマグネットを用いて構成してもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、光軸上移
動させる移動レンズ群を有した可動部の初期設定を環境
温度の変動に対して適切に設定することにより、環境変
化があっても常に良好なる画質の画像が得られるビデオ
カメラ等の光学装置に好適なレンズ位置制御装置及びそ
れを用いた光学機器を達成することができる。
【0048】特に、本発明では、レンズ初期位置設定手
段からの出力を温度変化に応じて変化させ、初期位置設
定手段の温度に対する変化度をレンズの温度に対するズ
レの度合いに合わせ、逆位相になるようにすることによ
り、簡単にレンズ部の温度変化に応じレンズの初期位置
を変化させ、温度変化によるレンズ位置ズレを補正する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の要部概略図
【図2】 図1の初期位置設定手段の説明図
【図3】 図1の初期位置設定手段の出力特性図
【図4】 RFZズームレンズのINFカム軌跡の説明
【図5】 参考例の検出回路の説明図
【図6】 参考例の初期位置設定手段の出力特性図
【図7】 本発明の実施例2の初期位置設定手段の説明
【図8】 本発明の実施例2の初期位置設定手段の説明
【図9】 RFZズームレンズのカム軌跡の説明図
【図10】 従来のビデオレンズの要部概略図
【図11】 図10の初期位置設定手段の説明図
【図12】 図11の一部分の説明図
【図13】 図11の一部分の説明図
【図14】 温度変化に伴うRFZズームレンズのカム
軌跡の説明図
【符号の説明】
1 RFZズームレンズ 2 CCD 3 絞りメータ 4 絞りエンコーダ 5 カメラ処理回路 6 AF回路 7 CPU 8 パワーオンリセット 9 初期位置設定手段 10 ズームスイッチ 11,13 モータ 12 ズームモータドライバ 14 フォーカスモータドライバ 15 データ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−323173(JP,A) 特開 平6−289275(JP,A) 特開 平6−308365(JP,A) 特開 平5−93832(JP,A) 特開 平5−188264(JP,A) 特開 平1−259310(JP,A) 特開 平2−1524(JP,A) 特開 平2−197808(JP,A) 特開 平6−160695(JP,A) 特開 平7−301738(JP,A) 実開 昭62−158431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡筒と、 移動レンズを保持し光軸方向に移動可能に前記鏡筒に組
    み込まれた移動環と、 該移動環を駆動させる駆動手段と、 該移動環の初期位置を基準として相対的位置を検出する
    位置検出手段と、 該移動環の初期位置を設定する初期位置設定手段と、 該位置検出手段からの信号に基づいて該初期位置からの
    該移動環の位置を制御する位置制御手段とを備え、該初期位置設定手段は、環境温度の変化を検出する温度
    検出部を有し、該温度検出部からの温度変化により変化
    する出力を比較出力とし、該比較出力と該位置検出手段
    からの出力とを比較し、この比較結果に応じて移動環の
    初期位置を変化させて設定する ことを特徴とするレンズ
    位置制御装置。
  2. 【請求項2】 前記初期位置設定手段は、前記初期位置
    を前記比較結果に応じて変化させ設定した後、 所定時間毎に前記温度検出部からの比較出力の評価を行
    い、この比較出力が所定量より変化した場合に、初期位
    置を比較結果に応じて変化させ設定することを再度行う
    ことを特徴とする請求項1記載のレンズ位置制御装置。
  3. 【請求項3】 鏡筒と、 移動レンズを保持し光軸方向に移動可能に前記鏡筒に組
    み込まれた移動環と、 該移動環を駆動させる駆動手段と、 該移動環の初期位置を基準として相対的位置を検出する
    位置検出手段と、 該移動環の前記初期位置を設定する初期位置設定手段
    と、 該位置検出手段からの信号に基づいて初期位置からの該
    移動環の位置を制御する位置制御手段とを備え、 前記初期位置設定手段は該位置検出手段を環境温度の変
    化に伴い光軸方向に変化する部材を介して該鏡筒に保持
    し、該位置検出手段から得られる出力信号を調整するこ
    とにより該移動環の初期位置を設定することを特徴とす
    るレンズ位置制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、3のいずれかに記載のレ
    ンズ位置制御装置を有していることを特徴とする光学機
    器。
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