JP3381969B2 - 強誘電体薄膜作製方法 - Google Patents
強誘電体薄膜作製方法Info
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Description
方法に関し、特にPb1(ZrxTi1-x)O3あるいは
(Pb1-yLay)(ZrxTi1-x)O3で表される強誘
電体(以下、前者をPZT、後者をPLZTと略す。)
の薄膜を作製する方法に関する。
集積化が進み、メモリ機能の信頼性のため1セル当りの
最小蓄積電荷量を30fF程度に維持することが求めら
れているが、信頼性の高いSiO2膜を薄くしていくだ
けではもはや対応できなくなっている。また、トレンチ
形やスタック形などの立体構造のキャパシタが試みられ
ているが、このようにすると形状が非常に複雑になって
加工が難しくなる。そこで、高誘電率を有する誘電体の
研究が盛んになってきており、特にPZT及びPLZT
は、その高誘電率と高残留分極ゆえに、不揮発性メモリ
用のキャパシタの材質として注目されている。
れらの強誘電体薄膜を用いる場合、下部電極としては酸
化物に対して安定なPtが用いられ、このPtは、デバ
イス形成のプロセスを考慮して、SiO2上に形成され
るのが一般的である。しかし、PtはSiO2との密着
性が悪くて剥離してしまうため、Pt層とSiO2の間
にバインダとしてTi層が形成される。従来、これらの
Pt層及びTi層は蒸着法あるいはスパッタリング法で
低温成膜により形成される。またPZT及びPLZTの
堆積方法としては、一般に、ゾル・ゲル法、スパッタリ
ング法及びMOCVD法が用いられる。
後、前記強誘電体の結晶化温度(PZT、PLZTのど
ちらも実質的に600℃程度)以上に基板を加熱するこ
とにより強誘電体薄膜を形成している。
第1の方法は、低い基板温度で強誘電体薄膜を成膜し、
その後、強誘電体の結晶化温度以上で熱処理を行なって
強誘電体薄膜を作製するものである。第2の方法は、基
板を強誘電体の結晶化温度以上にあらかじめ加熱して、
成膜と同時に膜を結晶化させて強誘電体薄膜を形成する
ものである。
化温度以上に加熱してから原料ガスを供給し、成膜と同
時に膜を結晶化させることにより強誘電体薄膜を形成し
ている。
作製する際の下部電極であるPt層と、SiO2とPt
層とのバインダであるTi層とは、一般に、SiO2上
に低温で形成されている。そして、この上に強誘電体の
薄膜を作製する場合には、上述のいずれの従来方法にお
いても、どこかの段階で強誘電体の結晶化温度以上に基
板を加熱する必要がある。その結果、下地のPt層とT
i層は合金化し、結晶粒が形成される。
面の模式図である。Siウェーハ10の上にSiO2層
12が形成されており、その上にTi層14とPt層1
6が順に積層されている。このTi層14とPt層16
は低温で形成されていて、表面は平滑であるが膜の密度
は低い。
膜を堆積した後の断面を示す模式図であり、図4(B)
はその表面の模式図である。PZT薄膜を形成するには
いずれかの段階で基板を結晶化温度以上に加熱すること
になるが、これにより、下地のTi層とPt層が合金化
してPt−Ti合金層18ができ、また、加熱によって
この合金層18の密度が高くなる。その結果、Pt−T
i合金層18の結晶粒間に隙間ができてしまう。このよ
うな下地上にPZT薄膜20を形成すると、下地のPt
−Ti合金層18の影響を受けて、結晶粒間の密着性の
悪いPZT薄膜となってしまう。このようなPZT薄膜
20ではリ−ク電流が多く、良好な強誘電特性が得られ
ないといった問題点があった。
する場合にも全く同様である。
好な強誘電体特性を有する強誘電体薄膜、特にPZT薄
膜またはPLZT薄膜、を作製できる方法を提供するこ
とにある。
製方法は、強誘電体の結晶化温度以上で下地層を形成す
るものである。より具体的には、SiO2上にTiとP
tの薄膜を順に積層して、その上にPZTまたはPLZ
T強誘電体薄膜を作製する場合に、強誘電体の結晶化温
度以上でTiとPtの薄膜をSiO2上に堆積するもの
である。結晶化温度以上の好ましい温度範囲は600〜
700℃である。
上で形成してあるので、強誘電体を作製するときに基板
を結晶化温度以上に加熱しても、下地層の結晶粒間に隙
間が生じることがなく、良好な特性の強誘電体薄膜を作
製できる。これを、より具体的な構成で説明すると、下
部電極となるPt層と、SiO2とPt層とのバインダ
となるTi層とについて、これらを、PZTまたはPL
ZT薄膜の結晶化温度以上で堆積することにより、PZ
TまたはPLZT薄膜を形成する以前の段階で、SiO
2上に、結晶粒間に隙間のない緻密なPt−Ti合金層
を形成することができる。したがって、PZTまたはP
LZT薄膜を形成するためにその結晶化温度以上に基板
を加熱しても、Pt−Ti合金層の結晶粒間に隙間が生
じない。その結果、その上に形成されるPZTまたはP
LZT薄膜も、結晶粒間の密着性の良好な緻密な膜とな
り、リ−ク電流の少ない良好な強誘電特性が得られる。
PZT薄膜を形成する以前の基板の断面を示す模式図で
あり、図1(B)はその表面の模式図である。まず、S
iウェーハ22上にSiO2層24を形成し、これらを
650℃に加熱してから、Ti層を厚さ30nm、Pt
層を厚さ300nmだけ、スパッタリング法により順に
堆積した。その結果、厚さが約330nmのPt−Ti
合金層26が形成された。すなわち、PZT薄膜を形成
する以前の段階で、SiO2層24上に、結晶粒間に隙
間のない緻密なPt−Ti合金層26が得られた。
薄膜を堆積した状態の断面を示す模式図であり、図2
(B)はその表面の模式図である。上述のようにして形
成されたPt−Ti層26上に、スパッタリング法によ
り基板温度650℃で厚さ1000nmのPZT薄膜2
8を作製した。図2(A)に示すように、PZT薄膜2
8は、下地のPt−Ti合金層26の結晶性を反映し
て、結晶粒間の密着性の良好な緻密な膜となる。
方法では、スパッタリング法によりTi層とPt層を特
に基板加熱をしないで形成し、その後、基板を650℃
に加熱して、スパッタリング法により1000nmのP
ZT薄膜を形成した。また、本発明の実施例の方法で
は、図1及び図2で説明したような方法でPZT薄膜を
作製した。両者のPZT薄膜について300kV/cm
の電界を印加したときのリーク電流を測定したしたとこ
ろ、従来方法によるPZT薄膜ではリーク電流が10-7
A/cm2オーダーであったが、本発明の実施例では1
0-8A/cm2オーダーとなり、リーク電流が1桁少な
くなった。
うな変更が可能である。 (1)本発明は、PLZT薄膜の作製についても、上述
のPZT薄膜の作製と全く同様に実施できて、同様な効
果が得られる。
層の膜厚が各々30nm及び300nmであったが、こ
れらの膜厚は、強誘電体薄膜の下部電極として機能でき
れば、これ以外の値でもよい。ただし、Pt層に対する
Ti層の膜厚が厚くなりすぎると、Pt−Ti合金層と
強誘電体薄膜との界面反応が問題となってくるため、T
i層は薄いほうがよい。
形成温度及びPZT薄膜の形成温度はいずれも650℃
であったが、この温度は、PZTまたはPLZT強誘電
体相の結晶化温度以上であれば、これ以外の値であって
もよい。ただし、Pt−Ti合金層と強誘電体薄膜との
界面反応を抑制するためには、PZTまたはPLZT強
誘電体薄膜を形成するときの温度は、結晶化温度以上
で、かつ、できるだけ低温にするのが好ましい。また、
Pbの欠損を抑制するためにも、PZTまたはPLZT
強誘電体薄膜を形成するときの温度はあまり高温にしな
い方がよい。
びPZT薄膜の作製はいずれもスパッタリング法で行な
ったが、Ti層及びPt層の形成は蒸着法でもよく、ま
たPZTまたはPLZT強誘電体薄膜の形成もスパッタ
リング法以外の方法でもよい。
tの代わりにRuO2を使用することもできる。
晶化温度以上で形成してあるので、強誘電体を作製する
ときに基板を結晶化温度以上に加熱しても、下地層の結
晶粒間に隙間が生じることがなく、良好な特性の強誘電
体薄膜を作製できる。より具体的には、下地となるPt
層とTi層とをPZTまたはPLZT薄膜の結晶化温度
以上で堆積することにより、PZTまたはPLZT薄膜
を形成する以前の段階で、SiO2上に、結晶粒間に隙
間のない緻密なPt−Ti合金層を形成することができ
る。したがって、以後、PZTまたはPLZT薄膜を形
成する段階でその結晶化温度以上に基板を加熱しても、
Pt−Ti合金層の結晶粒間に隙間が生じることがな
い。その結果、その上に形成されるPZTまたはPLZ
T薄膜も、結晶粒間の密着性が良好な緻密な膜となり、
リ−ク電流の少ない良好な強誘電特性が得られる。
する以前の基板の断面とその表面を示す模式図である。
態の断面とその表面を示す模式図である。
基板の断面を示す模式図である。
の断面とその表面を示す模式図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 基板に下地層を形成し、その上に強誘電
体の薄膜を作製する方法において、前記強誘電体の結晶
化温度以上で前記下地層を形成することを特徴とする強
誘電体薄膜作製方法。 - 【請求項2】 SiO2上にTiとPtの薄膜を順に積
層して、その上に一般式 【化1】Pb1(ZrxTi1-x)O3、 1>x>0 または 【化2】(Pb1-yLay)(ZrxTi1-x)O3、 1
>x>0、 1>y>0 で表される強誘電体の薄膜を作製する方法において、 前記強誘電体の結晶化温度以上でTiとPtの薄膜をS
iO2上に堆積することを特徴とする強誘電体薄膜作製
方法。 - 【請求項3】 600〜700℃の温度範囲内でTiと
Ptの薄膜をSiO2上に堆積することを特徴とする請
求項2記載の強誘電体薄膜作製方法。
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- 1993-06-22 JP JP17362693A patent/JP3381969B2/ja not_active Expired - Fee Related
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